JPH0670518U - コンバインの前照灯装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】刈取作業部を左右方向へ移動自在とするコンバ
インにおいて、刈取作業部を左右に移動させた場合にお
いても、刈取作業部の前方の穀稈を十分に照明するこ
と。 【構成】刈取作業部の前方の被刈取穀稈を照らす前照灯
の照射方向を、刈取作業部の左右移動に連動して左右に
揺動させる構成とする。 【効果】刈取作業部の左右移動に関係なく、前照灯は常
に刈取作業部の前方を照射して、コンバインの夜間の収
穫作業を安全かつ容易にする。

Description

【考案の詳細な説明】

【００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、コンバインの前照灯装置に関するものである。より詳しくは、刈取 作業部を機体左右方向に移動自在としたコンバインにおける前照灯装置に関する ものである。

【００２】

【従来の技術】

刈取作業部を機体左側方へ移動自在としたコンバインにおける前照灯装置は、 刈取作業部を機体に対し固定位置とするコンバインの前照灯装置と同様に、機体 一側（右側）に一灯が固定位置で装備されている。

【００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記公知のコンバインの前照灯装置は、機体右側に前照灯が固定位置で装備さ れているため、刈取作業部を左側位置へ移動せさた場合に、刈取作業部の左寄り 部分前方の被刈取穀稈に対する照明が不十分となる問題点がある。

【００４】

【課題を解決するための手段】

本願考案は、刈取作業部の前方の刈取穀稈を照らす前照灯の照射方向を、刈取 作業部の左右移動に連動して左右に揺動させる構成とする。

【００５】

【実施例】

以下、図面に示す実施例にもとづいて本考案を詳細に説明する。 図１および図２を参照して、コンバイン１の前半部右側に位置する運転装置２ の前方に位置して機体前面に前照灯装置３を装備し、分草体、引起装置、刈取装 置等を含む刈取作業部４を、機体前半部に装備することは公知のコンバインと同 様である。 また、刈取作業部４は、図５を参照して、分草体、引起装置、刈取装置等を支 持する刈取フレーム５と一体のスライドパイプ６を、機体と一体の連結ケース７ の先端の支持筒８に挿入して、支持筒８内をスライドパイプ６が移動することで 刈取フレーム５を連結ケース７に対する相対左右位置を変更自在に連結ケース７ に支持し、刈取作業部移動機構１０により動力式で刈取作業部４を左右移動すべ く構成する。

【００６】 刈取作業部移動機構１０は、図６を参照して、刈取入力プーリ９よりの動力を 正逆転クラッチ１０を介してスライド駆動軸１１へ伝達し、スライド駆動軸１１ スライドねじ１２を介してスライドパイプ６に伝達して、正逆転クラッチ１０の 選択作動でスライドパイプ６の左右動を自在として構成する。 本願考案の実施にあたり、前照灯装置３は、前照灯１５ａを装備した前照灯パ ネル１５を、運転装置２の前面パネルフレーム１３の機体内方側の端縁に垂直軸 １４で枢支して、前面パネルフレーム１３と接する通常位置と、機体左方向に平 面視傾斜する左向傾斜位置とに変更自在とする。１６は、ブーツで、雨水対策、 外観意匠、前照灯パネル１５の内面保護等の目的で前面パネルフレーム１３と前 照灯パネル１５との間に装備する。

【００７】 つぎに、刈取作業部の左右移動と前照灯１５ａの照射方向との連動機構を説明 する。 図３および図４を参照して、前照灯パネル１５に固定したロッド１６と、支軸 １７を支点としその一端のピンをロッド１６の端部の長孔と係止するリンク機構 １８と、リンク機構１８の他端部とスライドパイプ６とを連結するワイヤー１９ と、戻しばね２０とにより連動機構を構成し、前記戻しばね２０により前照灯パ ネル１５を前面パネルフレーム１３に接当させた右側位置に付勢して、刈取作業 部の右側位置（刈取作業部の左端縁を左側クローラの中央部とする中央位置に対 し刈取作業部の左端縁を機体中央寄りとする）では、図４の前面方向の照射状態 とする。刈取作業部を機体左側方位置とすることで、スライドパイプ６の移動で ワイヤー１９を介してリンク１８を回動させ、前照灯パネル１５を左向傾斜位置 に回動させて、図３に示す左前方方向へ照射方向を変更する。なお、２１は、ワ イヤー１９のアウター２２と係止するアウター受けである。

【００８】 前照灯の照射方向、即ち前照灯パネル１５の平面視傾斜角度はロッド１６の端 部とリンク機構１８の端部との係止により規制したが、適宜のストッパー機構を 設けることで、前照灯の照射方向、即ち前照灯パネル１５の平面視傾斜角度を規 制してもよいことは勿論である。 刈取作業部の左側方位置より右側位置に戻すことで、前照灯パネル１５は戻し ばね２０により図４の右側位置に復帰し、前照灯の照射方向を前方方向とする。

【００９】 コンバインにより収穫作業にあたり、刈取作業部の左側方位置とするときは、 前照灯をその照射方向を図１の左前方方向とすることで、刈取作業部の前方を照 射する。刈取作業部の右側位置では、図２の前照灯の照射方向を正前方とする。 なお、刈取作業部の左側方位置と刈取作業部の右側位置との中間位置では、刈取 作業部の機体左右方向移動に連動して、前照灯パネル１５は図１と図２の中間位 置に維持される。 従って、刈取作業部の機体左右方向移動に関係なく、常に、刈取作業部の前方 の被刈取穀稈は前照灯で照射されることとなる。

【０１０】

【考案の効果】

本考案は、刈取作業部を機体左右方向に移動自在としたコンバインにおいて、 刈取作業部の機体左側方位置への移動に際して刈取作業部の前方を前照灯は照射 して、コンバインの夜間の収穫作業を安全かつ容易にする効果がある。 また、刈取作業部の中央位置、右側位置では前照灯パネルを正面寄り方向、正 面方向とすることで何ら支障がなく、刈取作業部の左右移動に関係なく、前照灯 は常に刈取作業部の前方の被刈取穀稈を照射して、コンバインの夜間の収穫作業 を安全かつ容易にする。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す前照灯装置を装備したコ
ンバインの部分平面図で、前照灯の照射方向の左前方方
向とする。

【図２】図１同様のコンバインの部分平面図で、前照灯
の照射方向を正前方とする。

【図３】本考案の要部である前照灯の照射方向と変更機
構を示す平面図で、前照灯の照射方向の左前方方向とす
る。

【図４】図３同様の平面図で、前照灯の照射方向を正前
方とする。

【図５】刈取作業部を左右方向移動自在とする支持機構
を示す略図。

【図６】刈取作業部を動力式で移動するための移動機構
の略図。

【符号の説明】

４…刈取作業部 ６…スライドパイプ １０…刈取作業部移動機構 １３…前面パネルフレーム １５…前照灯１５ １８…リンク機構 １９…ワイヤー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】刈取作業部を機体左右方向へ移動自在とし
   たコンバインにおける前照灯装置において、 刈取作業部の前方の被刈取穀稈を照らす前照灯の照射方
   向を、刈取作業部の左右移動に連動して左右に揺動させ
   ることを特徴とするコンバインの前照灯装置。