JPH0670242U - クリーンストッカ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造簡単にしてコストが安く、クリーンルー
ム内を移動可能なコンパクトなクリーンストッカを提供
することにある。 【構成】 側板に開閉自在の扉を設けたボックス型本体
と、本体内部に形成した筒状収納区域と、収納区域の内
部に配設した回転棚と、天井面に配置した空調ユニット
を有し、前記空調ユニットからの清浄空気を収納区域の
内側に設けた第１流路から収納区域に向けて吹出させる
と共に、前記収納区域から排出された清浄空気を収納区
域の外側に配設した第２流路から空調ユニットに環流さ
せるようにしたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はレチクル、ウェーハなどの清浄部品、機器を極めて清浄な状態で保管 する装置に関し、特にクリーンルーム室内などに移動自在に配置される簡易なク リーンストッカに係わる。

【０００２】

【従来の技術】

周知のように半導体素子の製造ラインでは、加工用の部品であるレチクルなど をラインの傍らに配設したクリーンストッカなどに保管している。前記クリーン ストッカは、クリーンルーム内に収納区画を形成し、この区画内に多数の棚を設 けたもので、前記棚にレクチルなどを保管し必要に応じて取り出すようにしてい る。また収納区画はクリーンルームと同一またはそれ以上の清浄度を保つために クリーンルームと別の清浄空気供給装置を備えている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで前記従来形のクリ−ンストッカは、以下のような難点があり改善が求 められている。 クリーンルーム内を区画して設ける構造になっているため構造が大掛かりで、 設備費がかかる。 収納物の保管数量が増加した場合などには、区画そのものを改造しなければな らずクリーンルーム内での大改造工事を必要とする。 収納物の出し入れの際収納区画の清浄空気がクリーンルームに流出し、クリー ンルームの空気流をみだすおそれがある。 本考案は前記従来形の難点を排除するためになされたものでその目的とすると ころは、構造簡単にしてコストが安く、クリーンルーム内を移動可能なコンパク トなクリーンストッカを提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】 前記目的を達成するために本考案は、側板に開閉自在の扉を設けたボックス型 本体と、本体内部に形成した筒状収納区域と、この収納区域に配設した回転棚と 、天井面に配置した空調ユニットを有し、前記空調ユニットからの清浄空気を収 納区域の内側に設けた流路から収納区域に向けて吹出させると共に、前記収納区 域から排出された清浄空気を収納区域の外側に配設した流路から空調ユニットに 還流させるようにしたものである。

【０００５】 前記構造のクリーンストッカは、構造簡単でクリーンルーム内のあらゆる場所 に設置可能で、また本体にキャスターを取付けた場合には作業員がこれを押して 移動させることが可能となる。

【０００６】

【実施例】

以下図示の実施例に基づき本考案を具体的に説明する。図１は本考案の一実施 例を示す斜視図、図２は一部破断した側面図で図中符号１がクリーンストッカで ある。クリーンストッカ１はボックス型本体１０、収納区域１１、空調ユニット １２及び収納区域１１に配設した回転棚１３を主要部材とする。

【０００７】 ボックス型本体１０は四本の支柱１４を縦、横のフレーム１５、１６で連結補 強し、四側面に側面板１７、天面に天板１８、底部に底板１９を配設したもので ある。そして側面板１７の一枚には開口部２０を設け、この開口には引き戸式の 扉２１を取り付けている。また底板１９の四隅にはそれぞれ自在、あるいは固定 式のキャスター２２を取付け本体１１を移動可能とすると共に、これらキャスタ ー２２の外側にはネジ式のレベルアジャスター２３を取り付けている。

【０００８】 ボックス型本体１０の内部は上面に天井板２４、下面に床板２５が設けられ天 井板２４と天板１８が構成する空間には空調ユニット１３が配設されている。こ の空調ユニット１２は送風機２６、空気清浄装置２７を備え、この吹き出し口２ ８は天井面側に向けて下向きになっており、清浄空気はフィルタ−２９を通って ボックス１０の中央部に設けた第１の空気流路３０に吹き出すようになっている 。

【０００９】 前記第１の空気流路３０は、金属製でロート状の上端部３０ａを天井面に保持 させ筒状の本体部３０ｂをボックス１０の中央部に垂下させている。筒状本体部 ３０ｂには多数の透孔３０ｃが穿設され、この透孔３０ｃを通って清浄空気が後 述の収納区域１１に吹き出すようにしている。

【００１０】 収納区域１１は前記第１の空気流路３０の外側に区画されている。すなわち第 １の空気流路３０を構成する筒状本体部３０ｂの外側にこれと同心円状の区画壁 ３１を配設しこの上端部を天井面に、下端部を床面に固定するもので、この区画 壁３１により筒状本体部３０と区画壁３１間を収納区域１１、区画壁３１とボッ クス１０の側面板１７間を第２の空気流路３２に区画する。前記区画壁３１は金 属製で多数の透孔３１ａが穿設され、第１の空気流路３０から収納区域１１に流 入した清浄空気がこの透孔３１ａから第２の空気流路３２を通って天井面に配設 した空調ユニット１２に環流するようにしている。また区画壁３１は、ボックス １０の側面板１７設けた開口部２０に対応する箇所には収納物を出し入れするた めの開口３３が設けられ、この開口３３の縁と前記ボックス１０の開口部２０の 縁とは連結壁３４で連結されている。なお図２において符号３５は第２空気流路 ３０の上端部に配設したフイルターである。

【００１１】 つぎに収納区域１１に配設する回転棚１３について説明する。この棚１３は収 納区画１１内を回動するもので、底板１９に配置したモータＭによって回転する 円盤状プレート３６に支持されており、本実施例ではプレート３６の上面に断面 扇形の４個の区画部材３７を配置して十字形に４個の棚スペース３８を形成する と共に、各棚スペース３８には高さ方向に３個の棚部材３９を配設してそれぞれ ３つの収納棚４０を形成している。なお図２において符号３５は第２空気流路３ ０の上端部に配設したフィルター、４１は支持プレート３６に取付けた補強リブ である。

【００１２】 前記構成のクリーンストッカ１は、クリーンルーム内に配設され適宜のスイッ チング操作によりボックス１０内を清浄化する。すなわち空調ユニット１２から 吹き出す清浄空気はフィルター２９から第１空気流路３０に流れ込み、ついで流 路の透孔３０ｃから収納区域１１に入り回転棚１３を配置した前記区域１１を清 浄化する。ついで清浄空気は区画壁３１の透孔３１ａから第２空気流路３２に流 れこの上面に配設したフィルター３５から空調ユニット１２に環流するもので、 収納区域１１は本実施例ではクラス１０以下の清浄度にたもたれている。収納棚 ４０に保管したウェハ、レチクルなどを取り出すとき、あるいは収納棚４０に入 れるときには、モータＭを回動させて所定の棚を扉２１を取付けた開口部２０ま で回動させて停止させ、扉２１をあけて収納物を出し入れする。なお扉２１をあ けた状態で他の棚（開口部に面していない棚）の収納物を取り出す場合、あるい は収納する場合には手動で棚を回転させて所定の棚を開口部に位置させることが できる。またクリーンストッカ１の配設位置を変更する場合にはレベルアジャス タ２３を緩めた上で、キャスター２２を利用して所望の位置に移動させるもので 、移動完了後にレベルアジャスタ２３で固定する。

【００１３】 本実施例のクリーンストッカは前記の構成であって、構造簡単にして低コスト でクリーンストッカを提供することができる。また小型で移動式としたのでクリ ーンルームのあらゆる位置に配設することが可能となる。

【００１４】 なお前記実施例においては側面板の一枚にのみ扉を配設したが、４側全部の側 面板に扉を取付け、かつこれに対応する区画壁に開口を設けるようにしてもよく 、この場合には同時に複数方向から収納物を出し入れすることが可能となる。

【００１５】 また本実施例ではボックス型本体１０を直方体としたが、これに限定されるも のでなく筒型、多面角形であってもよく、さらに収納スペース、棚段の数も前記 実施例に限定されるものではない。

【００１６】 さらに本考案は前記実施例に限定されるものではなく、考案の趣旨を変更しな い限度において種々の修正、設計変更が可能であることはいうまでもない。

【００１７】

【考案の効果】

本考案は前記の構成であるから以下のような効果を奏する。 構造が簡単で安価なクリーンストッカを提供することができる。 小型であってクリーンルーム内のいかなる位置にも配設が可能で、設置スペー スが少なくて済む。 請求項２項によればキャスターによる移動が可能で、位置変え、配置変えがス ムースである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す斜視図である。

【図２】同上の一部破断した側面図である。

【図３】同上の一部破断した平面図である。

【符号の簡単な説明】

１ クリーンストッカ １０ ボックス型本体 １１ 収納区域 １２ 空調ユニット １３ 回転棚 １４ 支柱 １５、１６ フレーム １７ 側面板 １８ 天板 １９ 底板 ２０ 開口部 ２１ 扉 ２２ キャスター ２３ レベルアジャスタ ２４ 天井板 ２５ 床板 ２６ 送風機 ２７ 空気浄化装置 ２８ 吹き出し口 ２９、３５ フィルター ３０ 第１空気流路 ３０ａ ロート状上端部 ３０ｂ 筒状本体部 ３０ｃ、３１ａ 透孔 ３１ 区画室 ３２ 第２空気流路 ３３ 開口 ３４ 連結壁 ３６ 円盤状プレート ３７ 区画部材 ３８ 棚スペース

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【手続補正書】

【提出日】平成６年２月１４日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】図面の簡単な説明

【補正方法】変更

【補正内容】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す斜視図である。

【図２】同上の一部破断した側面図である。

【図３】同上の一部破断した平面図である。

【図４】ボックス型本体を省略して回転棚のみを示す平
面図である。

【符号の簡単な説明】 １ クリーンストッカ １０ ボックス型本体 １１ 収納区域 １２ 空調ユニット １３ 回転棚 １４ 支柱 １５、１６ フレーム １７ 側面板 １８ 天板 １９ 底板 ２０ 開口部 ２１ 扉 ２２ キャスター ２３ レベルアジャスタ ２４ 天井板 ２５ 床板 ２６ 送風機 ２７ 空気浄化装置 ２８ 吹き出し口 ２９、３５ フィルター ３０ 第１空気流路 ３０ａ ロート状上端部 ３０ｂ 筒状本体部 ３０ｃ、３１ａ 透孔 ３１ 区画室 ３２ 第２空気流路 ３３ 開口 ３４ 連結壁 ３６ 円盤状プレート ３７ 区画部材 ３８ 棚スペース

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 側板に開閉自在の扉を設けたボックス型
   本体と、本体内部に形成した筒状収納区域と、収納区域
   の内部に配設した回転棚と、天井面に配置した空調ユニ
   ットを有し、前記空調ユニットからの清浄空気を収納区
   域の内側に設けた第１流路から収納区域に向けて吹出さ
   せると共に、前記収納区域から排出された清浄空気を収
   納区域の外側に配設した第２流路から空調ユニットに環
   流させてなるクリーンストッカ。
2. 【請求項２】 ボックス型本体にはキャスターが取付け
   られている請求項１記載のクリーンストッカ。