JPH0669857B2

JPH0669857B2 - 紙葉類の分離搬送装置

Info

Publication number: JPH0669857B2
Application number: JP13313484A
Authority: JP
Inventors: 直哉佐々木; 政隆河内; 善雄福留; 文夫武田; 敏夫見林
Original assignee: Hitachi Ltd
Current assignee: Hitachi Ltd
Priority date: 1984-06-29
Filing date: 1984-06-29
Publication date: 1994-09-07
Anticipated expiration: 2009-09-07
Also published as: JPS6112537A

Description

【発明の詳細な説明】〔発明の利用分野〕本発明は、収納手段に多数枚自重堆積された紙葉類を、
下側から順次一枚ずつ分離して搬送するようにした紙葉
類分離搬送装置に関するものであり、特に現金自動取引
装置などにおいて、収納箱に多数枚自重堆積された紙幣
を収納箱の下側から１枚ずつ分離し搬送する装置に関す
るものである。

〔発明の背景〕

収納箱に多数枚自重堆積された紙幣などの紙葉類を分離
搬送する装置としては、例えば特開昭57−8890号公報に
開示されている。この分離搬送装置は、紙幣を収納箱に
搬送側に傾斜して収納し、収納された紙幣の最下面中央
に接する偏心ローラと傾斜下部側に位置する搬送ローラ
とこの搬送ローラに接する摩擦ローラが設けられてい
る。そして、偏心ローラを回転動作させることにより収
納紙幣の重なりをほぐし、搬送ローラと摩擦ローラから
なる分離部で紙幣を分離し、搬送するものである。この
ように構成された装置では、特に紙幣間の摩擦抵抗が大
きい新しい紙幣の場合は容易に分離することができる
が、流通紙幣になる程分離性能が低下し分離不能とな
る。また、紙幣を傾斜して収納する関係上、紙幣収納性
が悪く装置が大形化する。

また、紙幣収納スペースを有効に使用するために、紙幣
群を水平に自重堆積した場合、この偏心ローラを単に回
転させるだけでは紙幣を１枚ずつ分離搬送することが難
しく、特に多数枚自重堆積した状態では、この傾向が大
きい。

〔発明の目的〕

本発明は上述の点に鑑みなされたもので、収納手段に多
数枚が自自重堆積された紙葉類を下方部から順次一枚ず
つ分離し搬送する紙葉類分離搬送装置を提供することを
目的とするものである。

〔発明の概要〕

本発明の紙葉類の分離搬送装置は、紙葉類を堆積収納す
る収納手段と、収納手段に堆積収納された紙葉類をその
最下位のものから繰出す繰出し手段と、収納手段に堆積
収納された紙葉類の繰出方向上流側を支持する支持手段
と、繰出し手段により繰出方向下流側にあって、繰出し
手段によって繰出される紙葉類を順次１枚ずつ分離搬送
する分離搬送手段と、分離搬送手段の駆動力を支持手段
に伝達する駆動力伝達手段と、を備え紙葉類の分離搬送
装置において、支持手段は駆動力伝達手段を介して紙葉
類の繰出方向に回転駆動させるとともに、各手段は、紙
葉類自体の繰出方向の長さをＬ_Ｐ、分離手段の分離作用
部よりわずかに繰出方向上流側の位置と支持手段の繰出
方向下流側の端部との間の距離をＬ_Ｆ、収納手段の繰出
方向下流側の側面と支持手段の繰出方向下流側の端部と
の間の距離をＬ_Ｈとしたとき、Ｌ_Ｐ＜Ｌ_ＦかつＬ_Ｈ＜Ｌ
_Ｐとなるように配設されるように構成されている。これ
により、紙葉類間には連続的にすき間が形成され、紙葉
類の自重により生ずる紙葉類間摩擦抵抗を大幅に減少し
て、繰出手段が収納された紙葉類を常に安定に分離部へ
離出し、順次一枚ずつ分離し搬送することができる。

〔発明の実施例〕

以下、本発明の紙葉類の分離搬送装置の一実施例を第１
図〜第４図によつて説明する。

収納箱１は紙葉類２を上方から順次自重堆積して収納す
るものであり、底部案内板1a,搬出側案内板1b,反搬出側
案内板1c及び側部案内板1dから構成されている。この収
納箱１の底部案内板1aと搬出側案内板1cとの係合部には
間隙部３が形成されており、この間隙部３から前述の紙
葉類２を後述する繰出し手段により分離手段に送出す。
また、収納箱１の底部案内板1aの中央よりやや搬出側に
は、紙葉類搬出方向と直交する方向（紙葉類の幅方向）
にわたつて長孔４が設けられている。この長孔４の部分
には、紙葉類２を繰出すための繰出手段例えば繰出しロ
ーラ５が配設されている。この繰出しローラ５は、収納
箱１内に収納された紙葉類２のうち最下部の紙葉類2aを
搬送側の間隙部３へ繰出すためのものであり、その円周
面の全幅にわたつて例えばゴムのような摩擦部材６が取
付けられている。そして、この繰出しローラ５は、底部
案内板1aより収納箱１の内側に臨ませてあり、収納され
た紙葉類２の重量がかかるように紙葉類２の面と対接し
ている。

紙葉類分離手段を構成する例えば搬送ローラ７と摩擦ロ
ーラ８は、前述の収納箱１の間隙部３に対向して配設さ
れている。この搬送ローラ７は、前述の間隙部３に近接
し紙葉類２の幅方向の中央部に複数個配置されるように
10に固着されている。そして、この搬送ローラ７は全周
にわたつて凹溝部7aを有し、この凹溝部7aの両側の大径
部7bには、その円周面の一部に所要長さにわたり、例え
ばゴムのような摩擦部材９が貼設されている。

これら搬送ローラ７は、軸10に連結される電動機などの
駆動源（図示せず）によつて矢印で示すように紙葉類を
搬送する方向に駆動される。摩擦ローラ８は第３図に示
すように、前述の搬送ローラ７の凹溝部7aに対向して配
置されるように軸11に固着されている。そして、この摩
擦ローラ８は、その円周面の全幅にわたつてゴムなどの
摩擦係数の大きな摩擦部材12が設けられている。これら
摩擦ローラ８は、軸11に連結される電動機などの駆動源
（図示せず）によつて矢印で示すように紙葉類を戻す方
向に駆動される。

なお、この摩擦ローラ８は、摩擦係数の大きな部材で形
成してもよい。また、駆動される構造にせず、間隙部３
から繰出される紙葉類のうち最下位部の紙葉類だけが搬
出側に搬出されるような機能があれば、例えば紙葉類と
の間に一定以上の摩擦力を有する摩擦部材としてもよ
い。

前述の搬送ローラ７の軸10の回転は、軸13に支持された
ローラ14,軸15に支持されたローラ16,軸17に支持された
中間ゴムローラ18及びカムローラ19を介して前述の繰出
しローラ５に間欠的に伝達される。

これにより、繰出しローラ５は、搬送ローラ７の回転に
より間欠的にわずかずつ回転し、この繰出しローラ５に
対接する紙葉類を分離手段側に繰出す。

収納箱１の反搬出側の底部案内板近傍には、紙葉類の支
持繰出し手段として例えば支持繰出しローラ20が配設さ
れている。この支持繰出しローラ20は、収納箱１内に多
数枚が自重堆積される紙葉類群の最下位部の反搬出側端
に係合して、紙葉類群の重量を分担支持すると共に、回
転駆動することにより、支持した紙葉類の数枚を搬出側
に搬出し、反搬出側端部分の係合を解除す。このため、
この支持繰出しローラ20は、その紙葉類２と接する外周
面が、紙葉類との摩擦係数が低い材質、例えば、プラス
チツクなどの部材からなる断面が円形の棒ローラからな
つている。また、この支持繰出しローラ20の取付け位置
は、第２図に示すように決められる。今、紙葉類２の搬
出方向長さをＬ_Ｐ、搬送ローラ７と摩擦ローラ８との係
合部（即ち分離手段の分離作用部）よりわずかに反搬出
側の位置、例えば数mmの位置と支持繰出しローラ20の搬
出側端との距離をＬ_Ｆ、収納箱１の搬出側案内板1cと支
持繰出しローラ20の搬出側端との距離円をＬ_Ｈとしたと
き、支持繰出しローラ20は、Ｌ_Ｆ＞Ｌ_ＰでかつＬ_Ｈ＜Ｌ
_Ｐとなるように配設される。

更に、この支持繰出しローラ20の上端位置は、常に収納
箱１の底部案内板1aの面上方に位置するように配設され
ている。

これにより、収納箱１内に多数枚が自重堆積された紙葉
類２は、搬出側案内板1bと反搬出側案内板1cにより案内
されている状態では、その反搬出側端部が支持繰出しロ
ーラ20に係合している。そして、収納箱１内の紙葉類の
うち繰出しローラ５により搬出側に繰出された最下位の
紙葉類を含む数枚の紙葉類は、その搬出側端が分離手段
の係合部の手前数mmに位置した状態になるとその反搬出
側端が前述の支持繰出しローラ20から離脱する。前述の
支持繰出しローラ20は、軸21に固着され、軸21の回転に
より矢印で示すように時計回り方向に回転する。この軸
21には、軸15に固着されたプーリ22と軸23に固着された
プーリ24とこれらのプーリ22,24間に掛合されたベルト2
5からなる動力伝達手段26及び、軸23に固着されたプー
リ27と軸21に固着されたプーリ28とこれらプーリ27,28
間に掛合されたベルト29からなる動力伝達手段30によつ
て、前述の送出ローラ７の軸10の回転力が伝達される。
なお、上述の動力伝達手段26及び30は、ベルト機構に限
らず、例えば、歯車機構，リンク機構などを利用しても
よい。

前述の搬送ローラ７を固着する軸10には、複数個の搬送
ローラ群の両外側で紙葉類２の幅方向の両端側に位置す
るストツパローラ31が固着されている。このストツパロ
ーラ31は前述の搬送ローラ７と同様に全周にわたつて凹
溝部31aを有し、この凹溝部31aの両側の大径部31bは全
周にわたり摩擦係数の小さい材料で形成されている。こ
のストツパローラ31の凹溝部31aには対向して摩擦ロー
ラ32が凹溝部31aにくい込むように配設されている。こ
の摩擦ローラ32は、前述の摩擦ローラ８と同様にその円
周面の全幅にわたつてゴムなどの摩擦係数の大きな摩擦
部材33が設けられており、軸11に固着されている。

これら紙葉類の幅方向の両端側に配設されたストツパロ
ーラ31と摩擦ローラ32によつて、紙葉類の搬送を阻止す
る力を作用させ、紙葉類のスキユーを修正するスキユー
防止手段を構成している。

なお、前述の紙葉類の分離手段及びスキユー防止手段
は、ローラ構造となつているが、ベルト構造としてもよ
い。前述の分離手段により分離搬送された紙葉類２は、
次段の搬送路34に送り込まれ、搬送される。この搬送路
34は、例えば、ローラ35,36及びベルト37,38から構成さ
れている。

次に第１図〜第３図に示した本発明装置の一実施例の分
離搬送動作を第４図により説明する。

第４図（ａ）は紙葉類２が収納箱内に自重堆積している
状態を示す。このとき、紙葉類２は繰出しローラ５と支
持繰出しローラ20上に堆積収納されている。この状態か
ら紙葉類２を分離搬送する場合には、まず、電動機など
の駆動源を作動して、繰出しローラ５及び支持繰出しロ
ーラ20を時計回り方向に駆動する。これにより、第４図
（ｂ）に示すように、一定のピツチで間欠的に回動する
繰出しローラ５の引抜力と支持繰出しローラ20の繰出し
力で、最下位の紙葉類2a（すなわち繰出しローラ５に対
接している紙葉類）はその反搬出側端が支持繰出しロー
ラ20から離脱し、それと共に紙葉類間相互の摩擦力によ
り例えば、紙葉類2aと接する紙葉類2bも引きづられてそ
の反搬出側端が支持繰出しローラ20から離脱する。そし
て、第４図（ｃ）に示すように、紙葉類2aの搬出側端が
分離手段の係合点に達し、分離手段により分離搬送され
た後、繰出しローラ５は回転を停止する。しかし、支持
繰出しローラ20は依然として回転を続けるため、支持繰
出しローラ20の繰出し力により、紙葉類2bより更に上方
に堆積した紙葉類2c,2dもその反搬出側端が支持繰出し
ローラ20から離脱する。このように、常に分離される紙
葉類の数枚の反搬出側端がフリーの状態となつている。
この状態から、第４図（ｄ）に示すように、再び繰出し
ローラ５の回転が始まり、反搬出側端がフリーの状態と
なつている紙葉類2bは、繰出しローラ５の回転により、
容易に分離手段の係合点に繰出され、分離手段により分
離搬送される。以下、この動作が連続して行われ、収納
箱１内に自重堆積された多数枚の紙葉類は、下方から一
枚ずつ確実に分離搬送される。なお、上記において紙葉
類は、搬出側に数mm程度動かすだけで、紙葉類の搬出側
端が分離手段の係合点に達する。このため、前述の繰出
しローラ５の紙葉類との摩擦係数は、紙葉類を数mm程度
動かすだけの繰出力がでるようなものでよく、例えばプ
ラスチツクなどでよい。

以上説明した例においては、支持繰出し手段として円ロ
ーラを用いた支持繰出しローラについて、その動作を説
明したが、ローラの断面形状は円形でなくて例えば楕円
形のローラでもよい。

次に本発明装置の他の例として、支持繰出し手段が楕円
形断面形状のローラである場について第５図及び第６図
によつて説明する。

第５図（ａ）〜（ｆ）はこの他の実施例における分離搬
送動作を説明するものであり、図中の点イは、断面形状
が楕円形の支持繰出しローラ39の長径軸と円周上の交わ
る点を示す。

第５図（ａ）は紙葉類２が収納箱１内に収納されている
状態を示す。このとき、断面が楕円形状をしている支持
繰出しローラ39は、その長径軸が搬出方向に直交する状
態になつており、紙葉類２の反搬出側端はこの長径軸方
向のローラ面上に堆積している状態となつている。この
状態で、支持繰出しローラ39及び繰出しローラ５を更に
回転させて最下位部の紙葉類2aを分離手段の係合部に繰
出す動作を開始する。これにより、第５図（ｂ）に示す
ように最下位部の紙葉類2aとその上方に堆積した数枚の
紙葉類、例えば紙葉類2bが紙葉類間の摩擦力と前述の支
持繰出しローラ39の繰出し力により、それらの反搬出側
端が支持繰出しローラ39からかき落され離脱する。紙葉
類２の反搬出側端が支持繰出しローラ39から離脱するこ
とにより、紙葉類2a,2bは下方へ落下し、これらの紙葉
類2a,2bの反搬出側は、紙葉類間に隙間が生じ、フリー
となる。このため、紙葉類2aが前述の分離手段の係合部
に送り込まれる時は、自重堆積している紙葉類群の反搬
出側にかかる重量により生ずる紙葉類間抵抗は除去され
ることになり、紙葉類2aは第５図（ｃ）に示すように、
確実に分離手段の係合部に送り込まれ分離搬送される。

更に第５図（ｄ），（ｅ）に示すように、繰出しローラ
５の１回の回転動作が終了後も、支持繰出しローラ39の
回転により、数枚の紙葉類例えば紙葉類2c,2d,2eの反搬
出側端が前述と同様に支持繰出しローラ39から離脱す
る。これにより、第５図（ｆ）に示すように次に繰出し
ローラ５が紙葉類2bを分離手段の係合部へ送り込む時
は、同様に紙葉類2c,2d,2eの反搬出側はフリーな状態と
なり、紙葉類2bは確実に分離手段の係合部へ送り込ま
れ、分離搬送される。

上記の実施例において、支持繰出しローラ39は、その断
面形状が楕円形に構成されている。これにより、紙葉類
群は支持繰出しローラ34が紙葉類と接して回転すること
により振動し、紙葉類間摩擦抵抗は軽減する。すなわ
ち、上記の実施例においては、支持繰出しローラ39は、
紙葉類の支持と繰出し力と紙葉類への振動の付与の各作
用をもつように構成されている。また、前述の支持繰出
しローラ39の回転数は、任意でもよいが、前述の搬送ロ
ーラ７の整数倍にして間欠回転することが望ましい。

第６図は上記の第５図に示した実施例の動作における支
持繰出しローラの回転状態をタイムチヤートに示したも
のである。第６図（ａ）は回転軸21に固設された楕円形
の支持繰出しローラ39の断面概略図であり、点イは支持
繰出しローラ39の長径軸軸39aと円周上の交わる点、ｘ
は点イの軌跡の垂直方向成分を示している。また第６図
（ｂ）は、前述の繰出しローラ５の回転状態をタイムチ
ヤートに示したものであり、横軸に時間ｔ、縦軸に回転
状態をとつてあり、“0"の状態は非回転状態、“1"の状
態は回転状態を示している。第６図（ｃ）は、第６図
（ａ）に示す断面楕円形の支持繰出しローラ34の円周上
の点イの軌跡の垂直方向成分を示したものであり、横軸
に時間ｔ、縦軸に垂直方向成分ｘをとつてある。第６図
（ｃ）において、点イの軌跡の垂直成分を表わす波形上
の（ａ）点，（ｂ）点，（ｃ）点，（ｄ）点，（ｅ）点
及び（ｆ）点は、それぞれ第５図（ａ）〜（ｆ）におけ
る点イの位置が対応している。

このように、上記の実施例においては、繰出しローラ５
が１回転する間に支持繰出しローラ39は２回転すること
になる。

第７図，第８図及び第９図は、本発明の装置の更に他の
例における支持繰出し手段を示すものである。

第７図に示す例は、支持繰出しローラ20を回転軸21に偏
心させて固設したものである。このように構成すると、
回転軸21を駆動源（図示せず）を介して回転させること
により、支持繰出しローラ20は、紙葉類の反搬出側端と
の接触点を上下に変動させながら回転する。これによ
り、紙葉類はその反搬出側に振動が付与され、紙葉類間
摩擦抵抗が軽減される。

第８図に示す例は、回転軸21に固設された支持繰出しロ
ーラ40の外周側に、複数個の突起41aを設けたものであ
る。このように構成しても、回転軸21を駆動することに
より、紙葉類２の反搬出側には振動が付与され、紙葉類
間摩擦抵抗を軽減することができる。

第９図に示す例は、回転軸21に回転円板41を固設し、紙
葉類２の反搬出側端に係合する支持繰出し部材42を支点
43を中心に回動自在に支持し、この支持繰出し部材42と
前述の回転円板41とをピン44及びリンク45によって連結
して構成したものである。

このように構成しても、回転軸21を駆動することにより
リンク45を介して支持繰出し部材42が、支点43を中心に
回動し、紙葉類の反搬出側に振動を付与すると共に、紙
葉類の最下部を分離手段の係合部に確実に繰出すことが
できる。

以上説明した各実施例において、支持繰出し手段の近傍
の底部案内板1aに、紙葉類幅にわたつて切欠きを設けて
おくと、紙葉類２の反搬出側端が前述の支持繰出し手段
から離脱したとき、底部案内板1aの面より更に下方に落
下が可能になる。このため、紙葉類の反搬出側端の支持
繰出し手段からの離脱の効果がより向上する。

また、上記の各実施例においては、分離手段として、ロ
ーラ式分離装置を適用したが、他に例えば、ベルト分離
装置等の摩擦式分離装置を適用することも可能である。
更に、本発明は上記し、かつ図面に示した実施例にのみ
限定されることなく、本発明の要旨を変更しない範囲で
種々の実施が可能であることは言うまでない。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明によれば分離すべき紙葉類
の反搬出側には、上方に堆積する紙葉類群の重量が作用
しなくなると共に、分離すべき紙葉類に繰出力が付与さ
れるので、多数枚堆積した紙葉類でも確実に１枚ずつ分
離搬送することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の紙葉類の分離搬送装置の一実施例を説
明する概略側面断面図、第２図は第１図における収納
箱，分離手段，繰出しローラ，支持繰出しローラ及び紙
葉類の位置関係を説明する図、第３図は第１図における
分離手段の詳細を説明する図、第４図（ａ）〜（ｄ）は
第１図における繰出しローラと支持繰出しローラの動作
を説明する図、第５図（ａ）〜（ｆ）は本発明の紙葉類
分離搬送装置の他の実施例における繰出しローラと支持
繰出し手段の動作を説明する図、第６図（ａ）〜（ｃ）
は、第５図（ａ）〜（ｆ）に示した動作のタイムチヤー
トを説明する図、第７図〜第９図は本発明の紙葉類の分
離搬送装置の他の例における要部を説明する図である。１……収納箱、２……紙葉類、３……間隙部、５……繰
出しローラ、７……搬送ローラ、８……摩擦ローラ、20
……支持繰出しローラ。

フロントページの続き (72)発明者武田文夫茨城県土浦市神立町502番地株式会社日立製作所機械研究所内 (72)発明者見林敏夫愛知県尾張旭市晴丘町池上１番地株式会社日立製作所旭工場内 (56)参考文献実開昭58−78845（ＪＰ，Ｕ) 実開昭60−78333（ＪＰ，Ｕ)

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】紙葉類を堆積収納する収納手段と、収納手
段に堆積収納された紙葉類をその最下位のものから繰出
す繰出し手段と、収納手段に堆積収納された紙葉類の繰
出方向上流側に支持する支持手段と、繰出し手段により
繰出方向下流側にあって、繰出し手段によって繰出され
る紙葉類を順次１枚ずつ分離搬送する分離搬送手段と、
分離搬送手段の駆動力を支持手段に伝達する駆動力伝達
手段と、を備える紙葉類の分離搬送装置において、支持
手段は駆動力伝達手段を介して紙葉類の繰出方向に回転
駆動されるとともに、各手段は、紙葉類自体の繰出方向
の長さをＬ_Ｐ、分離手段の分離作用部よりわずかに繰出
方向上流側の位置と支持手段の繰出方向下流側の端部と
の間の距離をＬ_Ｆ、収納手段の繰出方向下流側の側面と
支持手段の繰出方向下流側の端部との間の距離をＬ_Ｈと
したとき、Ｌ_Ｐ＜Ｌ_ＦかつＬ_Ｈ＜Ｌ_Ｐとなるように配設
されることを特徴とする紙葉類の分離搬送装置。