JPH0669836U - 薄板材料の破損検知装置 - Google Patents

薄板材料の破損検知装置

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JPH0669836U
JPH0669836U JP1741893U JP1741893U JPH0669836U JP H0669836 U JPH0669836 U JP H0669836U JP 1741893 U JP1741893 U JP 1741893U JP 1741893 U JP1741893 U JP 1741893U JP H0669836 U JPH0669836 U JP H0669836U
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thin plate
plate material
ultrasonic
damage
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JP1741893U
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勝 浅野
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勝 浅野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 LSIやLCD製造工程での監視や管理の困
難な状態にある薄板材料の破損を容易に発見し、適切な
処置をするための警報を出力する。 【構成】 超音波マイクロホンは、破片粒子が衝突する
と超音波を発する発音体を排風管内に組み込み、薄板材
料の破損音と破片粒子の衝突音を検知し、これから警報
が出力されるように電気回路をそなえる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、LSI製作工程やLCDの製作工程に於いて、密閉状態にあり発見 することの困難な状況下にあるウエハやガラス板のような薄板材料の加工時の破 損を検知し、これにより他の薄板材料に与える被害を最小とするための適切な処 置が図れるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
LSI製作やLCD製作のためのクリーンルーム内では、イオン注入、パター ン加工、金属と絶縁膜の堆積など各種の加工処理が施される。この過程では半導 体ウエハやLSI用ガラスの表面(以後薄板材料と呼ぶ)は粒子汚染の機会が多 く、汚れを取り除くため、化学薬品や純水による洗浄がくり返し行われる。この 後スピンドライヤーと呼ぶ装置で濡れたウエハを回転乾燥する。スピンドライヤ ーは樹脂製のキャリヤー治具に薄板材料を複数枚収納し、これを高速回転(遠心 分離)して水をとる。このため、キャリヤー中の薄板材料は回転が始まると僅か のふ角や仰角で強い風圧を受け、治具に押しつけられる。 この時に薄板材料上に欠陥があると、弱いところが破壊し、その際に破片や粒 子(以後、粒子と呼ぶ)が飛び散り、これがさらに他の薄板材料に当たって破壊 の規模が拡大する。
【0003】 このような状況は高速運転する密閉したチャンバー内の現象であるため、破損 の状況を把握することができない。しかも、破損は一瞬の現象であるため、気ず かずに回転してしまうことが多い。現在のLSIやLCDのプロセスではこの被 害を最小に食い止めるため、検査要員を随所に配置し、インスペクター装置(表 面検査装置)で乾燥後のウエハ表面を観察、異常の検出に務めている。また適宜 の工程でロットごとの洗浄処理をおこない汚れを取り除いたりもする。
【0004】 この様な状況下での薄板材料破損の検知手段にダストカウンターを利用した方 法がある。この方法はスピンドライヤーに接続された排風と排水管中の空気をチ ューブによりサンプリングし、この中に混ざる粒子に光のビームを当て、生じた 散乱光を薄板材料の割れによる発塵として検知するものである。 図4はこのダストカウンター法の問題点を説明するためのものであり、1はス ピンドライヤに接続した排水管で、1′はスピンドライヤに接続する時の上流側 、1′′はその下流側である。12は排水管1の内部に挿入し、薄板材料の破損 により上流側から飛んできた粒子3を吸引するためのサンプリングチューブであ る。ここから採取した空気はダスト計測部13に入り、この中に粒子が入ってく るとカウントする。サンプリングチューブ12からの吸引空気量は光学測定系の 構造から原理的に多くすることができない(1−28L/分程度)。 このため、チューブ12の先端での吸引流速が排水管11の中を流れる空気流 速に勝てないと、チューブ12の中にある粒子3を吸引できず、計数を見落とす ことが起る。また排水管の中の空気流速が少ないとチューブ12の先端まで粒子 が流れてこなかったり、さらに、流れる粒子分布にムラがあるので確実な破損の 検知ができない。また、計数できる粒子の大きさは数ミクロン以下に限定され、 破片のような大きいものは原理的には数えられない。この装置は大きく高価であ るから随所に設置することもむずかしい。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
解決しようとする問題点は、薄板材料の回転乾燥工程に於て、その監視が極め て困難な状況下にある薄板材料の破損を如何に早く発見し、良好な状態にある薄 板、装置、周囲環境に与える汚染被害を最小に食い止めるかの点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案は回転乾燥中の高速気流から出る音(風の音)や水の飛沫がマイクロホ ンに直撃して出る破損検知妨害音響のレベルを下げ、かつウエハ破損で生じた粒 子を排水管内に設けた超音波音響反射発音体に衝突させると、一段と明瞭な超音 波信号音が得られるという実験結果に基ずくもので、排水管内に超音波音響反射 発音体と超音波マイクロホンを音響的に結合し、その出力情報から薄板材料の破 損を検知し、警報、(ランプ点灯、ブザー鳴動等)と装置の処置(制動、停止等 )ができるようにしている。
【0007】
【実施例】
図1は本考案の薄板材料の割損検知装置の構成を示すブロック図である。本装 置はスピンドライヤの排水管部に取り付けるサンプリングヘッド部Sと、超音波 マイクロホンの信号を増幅、検波、弁側の回路機能を持つ信号処理部Mと、ここ で処理した信号を出す出力部0からなっている。
【0008】 図2はサンプリングヘッド部Sの構造を説明するための断面図である。 排水管1は両端が開放された筒状で、1′は上流側に接続される側、1′′は 下流側であり、場合によってはこの筒状の両端に既設の設備と結合できるフラン ジ(図示せず)を設ける。2は超音波マイクロホンで、受信方向を1′′の下流 側に向けて取りつけられている。4は超音波音響反射発音体で、これは排水管1 を通る中の粒子3が衝突すると超音波を発音するよう金属、プラスチック等の薄 い板で作り、ここから出た音は超音波マイクロホン2で効率よく受信できる位置 に取り付けてある。超音波マイクロホン2の受けた信号は信号処理部Mと出力部 Oに接続されている。5は超音波音響反射発音体4の付近にある粒子3、空気、 水等を下に流すための排出口である。 また6は排水管1の中を通る乾燥時の水滴が2の超音波マイクロホンを直撃し 、機械的振動による信号(誤信号)をカットするための流線形防滴フードで、直 径は2の超音波マイクロホンの直径を僅かに上まわる程度にしてある。
【0009】 本考案の性能は以下のようにして確かめた。実験に使った超音波マイクロホン 4は中心周波数40KHZのもので、これをIC回路(LM3900 Curr ent mirror Quad Amp)に接続し、その出力を第一増幅器の 検波前でシンクロスコープにより観測した。 供試用の半導体ウエハは短冊状シリコン(5×5×0.2m/m、111面) を使った。排水管1の寸法は直径12cm長さ20cmで、長さ1mの筒を垂直 に置き、その下部に接続した。排水管1の中にはほう物曲線形状(直径=10c m)の超音波音響反射発音体4排水管1の上流(上部)側に向け、矢印で示す先 端の焦点位置に超音波マイクロホン4の音響取入れ口を対向させた。 排水管1の中の風速は実験室の換気流を利用したもので、0.5m/secの 風が上流側から下流に向けて流れる状態である。 半導体ウエハの模擬破壊は排水管1の上部で、2等分にへき開した。
【0010】 図3は本試験によって得られた超音波信号の一例を示すもので、短冊状シリコ ンをへき開すると、ほぼ同時の時間TでVの信号が現れ、それよりやや遅れ たT時間でV、の電圧波形が現れた。この結果は実験を繰り返してもほぼ同 様の時間での電圧波形が得られ、バックグラウンド雑音レベルに対して十分な感 度で、室内騒音の影響も無視できる状態であった。 また排水管1の上部から噴霧機による水滴を吹き込んでも、これによる電圧波 形は出なかった。
【0011】 上記の結果は半導体ウエハの破損時と、破損によって出来た粒子3が超音波音 響反射発音体4に衝突した際の信号を受けていることは明らかな結果である。こ の実験は短冊状シリコンのへき開寸法を小さくしても成功した(1m/m/まで 確認)。故に本考案はスピンドライヤー工程での薄板の破損の監視だけでなく薄 板材料の真空チャック時にウエハに加わる力やベルト搬送時の震動等による割れ の監視など、LSIやLCDのプロセスに於ける各所への適用が図れることを示 している。 また図4に示すように超音波マイクロホン2の外被形状を防滴フードと一体化 した6′で示す流線形状としても良い。
【0012】
【考案の効果】
以上説明したように本考案装置によれば、これまでその発見が極めて困難であ った薄板材料の微量、微細な破損が瞬時に検出でき、プロセスの異常検出に神経 を集中する要員の配置をなくすこともでき、しかも、見る事のできないケース内 や装置内の状況も監視できるのでLSIの歩留り向上に多大の寄与が図れ、LS IやLCD製品の低価格が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】薄板材料の割損検知装置の構成を示すブロック
図である。
【図2】サンプリングヘッド部の断面構造を示す図であ
る。
【図3】検知した超音波信号の1例を示す図である。
【図4】防滴構造を備えた流線形超音波マイクロホンを
示す図である。
【図5】従来の薄板材料の破損検知装置の説明図であ
る。
【符号の説明】
S サンプリングヘッド部 M 信号処理部 O 出力部 F 焦点位置 1 排水管 1′上流側 1′′下流側 2 超音波マイクロホン 3 破片粒子 4 超音波音響反射発音体 5 排出口 6 防滴フード 12 サンプリングチューブ 13 ダスト計測部

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 LSIおよびLCD製造装置につながる
    排風管内に超音波音響反射発音体と防滴フードを備えた
    超音波マイクロホンを機能的に結合し、薄板材料の破損
    と破損で生じた粒子の衝突時にでる超音波音を受信し、
    この信号音処理によりLSIおよびLCD製造装置の運
    転処置ができるようにしたことを特徴とする薄板材料の
    破損検知装置
  2. 【請求項2】 請求項1の超音波音響反射発音体の構造
    をほう物曲線状にしたことを特徴とする請求項1の薄板
    材料の破損検知装置
  3. 【請求項3】 超音波マイクロホンの音響取入口の反対
    側構造を流線形とし防滴フードを省略した請求項1の薄
    板材料の破損検知装置
JP1741893U 1993-03-03 1993-03-03 薄板材料の破損検知装置 Pending JPH0669836U (ja)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH056930A (ja) * 1991-06-26 1993-01-14 Masaru Asano 半導体ウエハの割れ検知装置

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH056930A (ja) * 1991-06-26 1993-01-14 Masaru Asano 半導体ウエハの割れ検知装置

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