JP2818861B2 - 粒子形状等の測定方法及びその装置 - Google Patents

粒子形状等の測定方法及びその装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】電子産業界における電子素子
の製造環境、微生物産業における作業環境、あるいは労
働衛生上の環境など、各種産業分野における製造・作業
環境、更に一般的な人間の生活環境においても、数多く
の成分、形状等を異にする微粒子が空気中に浮遊してお
り、それらの微粒子による汚染状況の把握のためには、
それら環境において微粒子の形状や大きさを測定する必
要がある。本発明は、このような気体等の中に浮遊する
微粒子の形状や大きさを測定するのに適した粒子形状等
の測定方法及びその測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子素子製造業界においては、高清浄空
間が必要とされており、清浄度が低下した場合、製品が
不良品となる確率が高く、歩留りが悪くなるなどの問題
が生じるので、製造環境の監視が極めて重要である。も
ちろん、この電子素子製造業界のみならず、微生物を取
り扱う業界、研究所などでも、同様の問題があり、様々
な微粒子の大きさ、形状などを推定し、更に同定するこ
とが必要である。また、このような問題は、ビル解体に
伴って内壁に施されているアスベストなどの有害物質微
粒子の発生状況の把握においても同様である。
【0003】更に、オゾン層破壊が世界的に問題視され
ている中で、この破壊の原因物質として極成層雲が注目
されている。これは希薄硫酸の非結晶性微粒子であると
いわれているが、現在のところ確認方法がない。それ
は、零下90℃程度の空間に浮遊する微粒子を直接測定
できないためである。ろ紙上に捕集した後に顕微鏡で観
察しても、観察時における温度上昇により、微粒子は解
けてしまい、本来の形状を変えてしまう。しかし、その
微粒子を同定し、オゾン層破壊のメカニズムを解明する
ことは、地球環境保全のために寄与するところが大であ
る。したがって、上述した各種微粒子の推定、同定を簡
易な手段で行うことができれば、それらの業界における
製造環境の清浄保全、あるいは大気環境汚染防止などに
も大いに有用となる。
【0004】従来、このような微粒子の形状等を測定す
る技術として、四重極電場により一つの微粒子を検出空
間に浮遊させた状態で静止させ、この微粒子に散乱平面
(照射光と散乱光の両方を含む平面)に対して垂直また
は水平方向に偏光した単一波長光(以下、単一波長偏光
と略称する。)を照射しつつ、光電子増倍管を機械的に
微粒子を中心とする円弧状に移動させて、散乱光の角度
分布を測定し、微粒子の形状や大きさ等を推定する方法
が知られている。この方法は、微粒子に単一波長偏光を
照射した場合の垂直及び水平の二つの偏光成分強度の角
度分布が微粒子の形状、大きさ等に依存することを利用
して、それらの形状、大きさ等を推定または同定するも
のである。
【0005】しかし、この方法では、次のような問題点
がある。 a.微粒子を検出空間に導入しなければならないが、微
粒子をこの空間に捕捉したことの確認やタイミングな
ど、目視による操作が必要であり、微粒子を検出空間内
に導くのに熟練が要求される。 b.照射する単一波長偏光の強度には空間的な分布があ
り、微粒子を検出空間において必要な測定時間の間完全
静止できないと、散乱光の角度分布を精度よく測定でき
ない。
【0006】c.微粒子自体の回転または変向を生じる
結果、結晶性の微粒子や不定形の微粒子による散乱光を
正確に測定できない。 d.一つの微粒子の測定に、微粒子を中心として円弧状
に光電子増倍管を移動させる必要があるので、測定時間
は少なくとも数十秒が必要である。 e.一つの微粒子を測定した後、次の微粒子を測定する
などの連続測定には、目視による操作が必要であり、自
動化が困難で監視用としての使用には不適当である。 上記従来の方法は、このような問題点を有しているた
め、多大の労力と測定時間が必要であり、例えばクリー
ンルームの清浄度の監視など、現場への適用に問題があ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な事情に鑑み、従来の方法に基づく粒子形状等の測定手
段を改良しようとするもので、その技術的課題は、測定
時間を短縮して浮遊微粒子の形状や種類、大きさの推定
または同定を、即時性、かつ連続性をもって行えるよう
にした粒子形状等測定手段を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の測定方法は、散乱平面に垂直または水平方向
に偏光された単一波長偏光を、検出領域に導入された微
粒子に照射し、微粒子からの散乱光の垂直及び水平方向
の偏光成分強度の角度分布を、上記散乱平面に沿い且つ
照射される単一波長偏光の光軸の両側に配列設置した多
数の散乱光検出素子により、微粒子から散乱する散乱光
のうちで垂直方向及び水平方向の偏光のみを通過させる
偏光板を通して同時に測定し、これらの偏光成分の角度
分布に基づいて微粒子の形状、大きさを推定または同定
することを特徴とするものである。
【0009】また、本発明の測定装置は、散乱平面に垂
直または水平方向に偏向された単一波長偏光の照射系
と、上記照射系からの単一波長偏光が照射される検出領
域へ気体中に浮遊する微粒子を導入する手段と、上記散
乱平面に沿い且つ照射される単一波長偏光の光軸の両側
において、上記検出領域の周囲に円弧状に対向配置さ
れ、微粒子から散乱する散乱光のうちで垂直方向の偏光
のみを通過させる偏光板、及び同水平方向の偏光のみを
通過させる偏光板と、上記各偏光板の背後において検出
領域の周囲に多数の検出要素を円弧状に配列させること
により形成し、各偏光板を通過した散乱光における垂直
方向の偏光成分及び水平方向の偏光成分を同時に検出す
る散乱光検出素子と、上記散乱光検出素子において検出
された偏光成分の角度分布に基づいて微粒子の形状や大
きさを推定または同定する解析装置とを備えたことを特
徴とするものである。
【0010】上記測定装置においては、円弧状に配列さ
せた散乱光検出素子に替えて、各偏光板の背後において
検出領域の周囲に多数の検出要素を直線的に配列させる
ことにより形成し、各偏光板を通過した散乱光における
垂直及び水平方向の偏光成分を同時に検出する散乱光検
出素子を備えたものとし、あるいは、偏光板における微
小部分と、それに対応する散乱光検出素子における直線
的配列の検出要素との間を、散乱光を伝達するための導
光ファイバにより接続したものとすることができる。
【0011】上記構成を有する本発明の微粒子測定手段
においては、検出領域に導入された微粒子にに対して、
散乱平面に垂直または水平方向に偏光された単一波長偏
光を照射し、微粒子からの散乱光の垂直及び水平方向の
偏光成分強度の角度分布を、垂直及び水平方向の偏光の
みを通過させる偏光板を通して、散乱光検出素子により
同時に測定し、参照頻度が多いと予想される幾つかの散
乱光分布パターンを予め記憶させた解析装置において、
測定した偏光成分の角度分布のデータをその散乱光分布
パターンと比較することにより、微粒子の形状、大きさ
等の推定または同定をリアルタイムで、あるいは連続性
をもって実施することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、微粒子に単一波長偏光を
照射した場合の微粒子による光散乱現象について説明す
るためのもので、単一波長偏光2により照射される微粒
子1を座標系の原点とし、微粒子1に対する入射光と散
乱光を含んだ三次元座標系を示している。この座標系に
おいて、単一波長偏光2は、入射光と散乱光とを含む散
乱平面(xy平面)3に対して垂直または水平方向に偏
光させたものである。この単一波長偏光2は、x軸に沿
って微粒子1の方向に直進し、微粒子1において散乱す
るが、散乱平面3上においてその散乱光4のx軸からの
角度を散乱角度θと定義し、散乱光4の方向はこの散乱
角度θにおいて検出される。図中、4aは散乱角度θが
0°の散乱光である。
【0013】上述した単一波長偏光を球状の微粒子に照
射したときの光散乱については、既に理論が確立され、
実験的にも確認されている。一例として、散乱平面に対
して垂直に偏光した波長0.5μmの単一波長偏光を、
微粒子としての直径が1.0μmの水滴(屈折率は1.
334)に対して照射したときの、散乱光の垂直偏光成
分の強度についての散乱角度との関係を、図2に示し、
散乱光の水平偏光成分の強度と散乱角度との関係を図3
に示す。
【0014】これらの図から、散乱光強度の角度分布
は、角度が大きくなるに従って滑らかな振動があるもの
の、徐々に減少しており、急激な変化のない連続した分
布であることが分かる。また、垂直及び水平成分の強度
は角度によりそれぞれ異なることが分かる。さらに、入
射光が前述の場合と同一で、水滴の直径が2.0μmの
場合の散乱光の垂直偏光成分の角度分布を図4に示す
が、図2と比較するとピークの数が多くなっており、こ
のことから、微粒子の大きさをピークの数から推定でき
ることも分かる。
【0015】また、例えば、球状の微粒子であれば、散
乱光の角度分布は、連続的に振動するパターンである
が、結晶性の微粒子であれば、角度分布の一部が不連続
で断続的なものになる。更に、アスベストなどの繊維状
の微粒子では、垂直偏光の単一波長偏光により照射した
場合、散乱光に水平偏光成分がない。したがって、測定
データがこのような特徴を持つ場合、被測定微粒子は繊
維状の微粒子と認識することができる。なお、この場
合、垂直偏光成分における散乱強度から、繊維状の微粒
子の長さが推定できる。
【0016】本発明に基づく粒子形状等の測定方法は、
このような散乱光の角度分布を瞬時に測定し、その測定
データから微粒子1の形状や大きさ等を推定または同定
するものである。そのため、散乱平面3に垂直または水
平方向に偏光された単一波長偏光2を、検出領域に導入
された微粒子1に照射し、微粒子1からの散乱光4の垂
直及び水平方向の偏光成分強度の角度分布を、上記散乱
平面3に沿い且つ照射される単一波長偏光2の光軸(x
軸)の両側に設置した散乱光検出素子により、垂直方向
及び水平方向の偏光のみを通過させる偏光板を通して同
時に測定し、これらの偏光成分の角度分布に基づいて、
微粒子の形状、大きさを推定または同定するものであ
る。この推定または同定は、上述したように、微粒子の
形状、大きさ等により散乱光分布パターンが異なること
から、解析装置に幾つかの散乱光分布パターンを予め記
憶させておき、偏光成分の角度分布の測定データをその
散乱光分布パターンと比較することにより、リアルタイ
ムで、あるいは連続性をもって行うことができる。
【0017】図5は、上記測定方法を実施するための本
発明の測定装置の第1実施形態における検出系を示すも
のである。この測定装置は、散乱平面に垂直または水平
方向に偏向された単一波長偏光2を照射する照射系10
を備え、また、その照射系10からの単一波長偏光2が
照射される検出領域11へ気体中に浮遊する微粒子を導
入するための図示を省略した粒子導入手段を備えてい
る。
【0018】上記照射系10は、レーザ光源、所要径の
平行光束を形成するビームエキスパンダ、垂直偏光また
は水平偏光に変える偏光子等を備えたものとすることが
できる。また、上記粒子導入手段は、以下に説明すると
ころから明らかなように、それにより導入した微粒子1
からの散乱光の測定を瞬時に行うので、微粒子1を散乱
平面における前記検出領域11の中心付近に一定時間保
持しておくような構成とする必要がなく、微粒子1がそ
の中心付近を浮遊して通過するように空気流等で移送す
る手段を用いることができる。
【0019】上記検出領域11の周囲においては、上記
散乱平面に沿い、且つ照射系10から照射される単一波
長偏光2の光軸(x軸)の両側に位置させて、微粒子1
から散乱する散乱光のうちで垂直方向の偏光のみを通過
させる偏光板12、及び同水平方向の偏光のみを通過さ
せる偏光板13を、検出領域11の中心に曲率の中心を
持つ円弧曲面状に形成して対向配置している。また、上
記各偏光板12,13の背後には、多数の検出要素16
を円弧曲面状に配列させることにより形成し、各偏光板
12,13を通過した散乱光における垂直及び水平方向
の偏光成分を検出する散乱光検出素子14,15を配設
している。これらの検出素子14,15も、上記偏光板
12,13と同様に、検出領域11の中心に曲率の中心
を持つ円弧曲面状をなすものである。
【0020】上記散乱光検出素子14,15には、図示
を省略しているが、それらの検出素子において検出され
た偏光成分強度の角度分布に基づいて微粒子の形状や大
きさを推定または同定する解析装置を接続している。こ
の解析装置は、コンピュータにより構成することがで
き、微粒子の形状等の解析、即ち、微粒子の形状、大き
さ等の推定または同定は、そのコンピュータにおける記
憶装置に、参照頻度が多いと予想される幾つかの散乱光
分布パターンを予め記憶させておき、測定した偏光成分
の角度分布データと高速で比較参照するなどの方法で、
リアルタイムで連続性をもって行うものである。
【0021】上記検出系において、散乱光検出素子1
4,15としては、ビジコン、シリコンインテンシファ
イヤーターゲット、フォトダイオードアレイ、イメージ
インテンシファイヤー付きフォトダイオードアレイ及び
電荷結合素子などの光電子変換素子を用いることができ
る。また、各偏光板12,13と散乱光検出素子14,
15の間に、それぞれ光電子を加速させるためのイメー
ジインテンシファイヤーを付設することにより、検出感
度を増加させることも可能である。
【0022】上記構成を有する検出系において微粒子の
形状等を測定するに際しては、微粒子1が検出領域11
の中心付近を通過するように、空気流等で下方から移送
し、検出領域11の所定位置に微粒子1が浮遊している
状況下で、照射系10からの単一波長偏光2をその微粒
子1に照射する。照射光である単一波長偏光2は、散乱
平面に対して垂直方向に偏光した垂直偏光、または水平
方向に偏光した水平偏光である。
【0023】微粒子1に照射した単一波長偏光2は、前
記散乱平面を含む全立体角わたって散乱し、そして、散
乱平面内に散乱した散乱光のうちの垂直偏光成分は、垂
直方向の偏光のみを通過させる偏光板12を通して散乱
光検出素子14により検出され、散乱平面内に散乱した
散乱光のうちの水平偏光成分は、水平方向の偏光のみを
通過させる偏光板13を通して散乱光検出素子15によ
り検出される。検出素子14,15は、多数の検出要素
16が散乱角度θに対応して円弧状に配列されているの
で、検出素子14,15がそれぞれ散乱光の垂直偏光成
分及び水平偏光成分の強度を散乱角度θに対応させて出
力し、したがって、その出力信号が高速演算を行う解析
装置に送られ、簡単に微粒子の形状や大きさが推定また
は同定される。
【0024】また、上記検出系においては、同一微粒子
からの散乱光の垂直及び水平方向の偏光の角度分布を同
時に検出するため、一方に垂直方向の偏光板12を備え
た検出素子14を、他方に水平方向の偏光板13を備え
た検出素子15を、互いに散乱平面内で対向させて配置
しているが、このように構成することにより、同一微粒
子についての散乱光を同時に検出することが可能にな
る。更に、検出素子14,15を固定し、検出領域11
を通過する微粒子の散乱光の角度分布を瞬時に測定する
ため、微粒子が検出領域を短時間で通過しても、散乱光
を高感度で、且つ短時間(いわゆるミリ秒単位)で測定
し、高速演算コンピュータを用いて、ただちに微粒子の
形状を判定することができる。
【0025】図6は、本発明の測定装置の第2実施形態
における検出系の構成を示すものである。この検出系で
は、図5の検出系における円弧曲面状の検出素子14,
15に代えて、散乱光における垂直及び水平方向の偏光
成分を検出する平面状の散乱光検出素子24,25を、
それぞれ図5と同様の偏光板12,13に近接してそれ
らの偏光板の背後に配置している。この平面状の散乱光
検出素子24,25は、多数の検出要素26を直線的に
配列させたもので、その構造が比較的簡単であり、市販
製品を利用することができる。しかしながら、検出要素
26を直線的に配列させているため、検出要素26と散
乱角度θとの対応には校正が必要である。なお、その他
の構成及び作用については、図5の検出系と実質的に変
わるところがないので、図5の検出系と同一または相当
部分に同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
【0026】図7は、本発明の測定装置の第3実施形態
における検出系の構成を示すものである。この検出系で
は、図5の検出素子14,15に代えて、散乱光におけ
る垂直及び水平方向の偏光成分を検出する平面状の散乱
光検出素子34,35を、それぞれ図5と同様の偏光板
12,13の背後に配置し、偏光板12,13における
微小部分と、それに対応する散乱光検出素子34,35
における検出要素36との間を、散乱光を伝達するため
の導光ファイバ37,38によりそれぞれ接続してい
る。上記導光ファイバ37,38は、同一特性を有する
もので、単一または複数の微小直径のガラス繊維を単位
として、偏光板12,13の微小部分と散乱光検出素子
34,35の対応する検出要素36間に配設したもので
ある。
【0027】このように構成することにより、散乱光は
導光ファイバ37,38を伝達手段として対応する散乱
角度θの検出要素36に導かれ、散乱光の角度分布が検
出される。そのため、比較的簡単な構造の平面状の検出
素子34,35を用いても、各検出要素と散乱角度を対
応させることができ、校正は不必要である。なお、その
他の構成及び作用については、図5あるいは図6の検出
系と実質的に変わるところがないので、それらの検出系
と同一または相当部分に同一の符号を付してそれらの説
明を省略する。
【0028】
【発明の効果】以上に詳述した本発明の測定方法及び装
置によれば、従来技術に比して測定時間を十分に短縮し
て、浮遊微粒子の形状や種類、あるいは大きさの推定ま
たは同定を、即時性且つ連続性をもって行うことがで
き、電子産業界における電子素子の製造環境、微生物産
業における作業環境、あるいは労働衛生上の環境など、
各種産業分野における製造・作業環境、更には一般的な
人間の生活環境等についての環境監視のための微粒子に
よる汚染状況の把握に、有効に利用することができる。
【0029】即ち、電子素子製造業界においては、環境
の清浄度が低下した場合、不良品の発生する確率が高
く、歩留りが悪くなるなどの問題が生じるため、製造環
境の監視が必要であるが、本発明に基づく微粒子の測定
により、清浄環境を汚染した微粒子の形状や大きさを推
定または同定し、清浄度を低下させた微粒子を特定して
発生源に対する対策を講じることができる。微生物を取
り扱う業界や研究所などにおいても同様であり、それら
の業界における製造環境の清浄保全、あるいは、アスベ
ストなどの有害物質の発生状況の把握、海塩核、霧、黄
砂、自動車排気ガス中の粒子などの把握による地球環境
保全、オゾン破壊のメカニズムの解明などに、有効に利
用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】微粒子に照射した単一波長偏光の散乱平面及び
散乱角度等に関する説明図である。
【図2】垂直に偏光した波長0.5μmの単一波長偏光
を直径が1.0μmの水滴に照射したときの散乱光の垂
直偏光成分についての散乱角度との関係例を示す線図で
ある。
【図3】図2と同一条件下での散乱光の水平偏光成分に
ついての散乱角度との関係を示す線図である。
【図4】図2の条件で水滴の直径が2.0μmのときの
散乱光の垂直偏光成分についての散乱角度との関係を示
す線図である。
【図5】本発明に係る測定装置の第1の実施形態におけ
る検出系の斜視図である。
【図6】本発明に係る測定装置の第2の実施形態におけ
る検出系の平面図である。
【図7】本発明に係る測定装置の第3の実施形態におけ
る検出系の平面図である。
【符号の説明】
1 微粒子 2 単一波長偏光 3 散乱平面 4,4a 散乱光 10 照射系 11 検出領域 12,13 偏光板 14,15,24,25,34,35 散乱光検出素
子 16,26,36 検出要素 37,38 導光ファイバ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】散乱平面に垂直または水平方向に偏光され
    た単一波長偏光を、検出領域に導入された微粒子に照射
    し、微粒子からの散乱光の垂直及び水平方向の偏光成分
    強度の角度分布を、上記散乱平面に沿い且つ照射される
    単一波長偏光の光軸の両側に配列設置した多数の散乱光
    検出素子により、微粒子から散乱する散乱光のうちで垂
    直方向及び水平方向の偏光のみを通過させる偏光板を通
    して同時に測定し、これらの偏光成分の角度分布に基づ
    いて微粒子の形状、大きさを推定または同定することを
    特徴とする粒子形状等の測定方法。
  2. 【請求項2】散乱平面に垂直または水平方向に偏向され
    た単一波長偏光の照射系と、 上記照射系からの単一波長偏光が照射される検出領域へ
    気体中に浮遊する微粒子を導入する手段と、 上記散乱平面に沿い且つ照射される単一波長偏光の光軸
    の両側において、上記検出領域の周囲に円弧状に対向配
    置され、微粒子から散乱する散乱光のうちで垂直方向の
    偏光のみを通過させる偏光板、及び同水平方向の偏光の
    みを通過させる偏光板と、 上記各偏光板の背後において検出領域の周囲に多数の検
    出要素を円弧状に配列させることにより形成し、各偏光
    板を通過した散乱光における垂直方向の偏光成分及び水
    平方向の偏光成分を同時に検出する散乱光検出素子と、 上記散乱光検出素子において検出された偏光成分の角度
    分布に基づいて微粒子の形状や大きさを推定または同定
    する解析装置と、を備えたことを特徴とする粒子形状等
    の測定装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の装置における多数の検出
    要素を円弧状に配列させた散乱光検出素子に替えて、 各偏光板の背後において検出領域の周囲に多数の検出要
    素を直線的に配列させることにより形成し、各偏光板を
    通過した散乱光における垂直及び水平方向の偏光成分を
    同時に検出する散乱光検出素子を備えた、ことを特徴と
    する粒子形状等の測定装置。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の装置において、 偏光板における微小部分と、それに対応する散乱光検出
    素子における検出要素との間を、散乱光を伝達するため
    の導光ファイバにより接続した、ことを特徴とする粒子
    形状等の測定装置。
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