JPH0669145B2 - 予測符号化方式 - Google Patents

予測符号化方式

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JPH0669145B2
JPH0669145B2 JP17220785A JP17220785A JPH0669145B2 JP H0669145 B2 JPH0669145 B2 JP H0669145B2 JP 17220785 A JP17220785 A JP 17220785A JP 17220785 A JP17220785 A JP 17220785A JP H0669145 B2 JPH0669145 B2 JP H0669145B2
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克敏 沢田
由幸 八島
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はテレビ信号のような画像信号を能率良く符号化
するための予測符号化方式に関する。
〔従来の技術〕
テレビ信号を能率良く符号化する方法の一つとて予測符
号化方式が知られている。(例えば、八島、橋本著“フ
レーム内DPCMによる高精細テレビ信号符号化シミュレー
ション”電子通信学会技術報告IE84−110,1985,3月)。
これは、入力画素値に対して、時間的にそれ以前の(過
去の)符号化・復号化済の画素値を用いて予測値をつく
り、入力画素値とこの予測値との差分(予測誤差)を量
子化・符号化するものである。この予測符号化方式にお
いては精度良く予測を行うことが符号化能率を向上させ
る上での決め手となる。
第7図は従来技術における予測符号化方式を説明するた
めのテレビ画面上での画素配置を示したものである。第
7図において、印のxは予測対象画素、a,bc,d,e,f,
g,hはxの近傍画素で、●はxよりも過去の既に符号化
・復号化済の画素、○印はxよりも未来のまだ符号化・
復号化されていない画素を示している。
従来技術では、xの予測に用いることができるのは原理
的に●印の符号化・復号化済みの画素のみであり、○印
のまだ符号化・復号化されていない画素は用いることが
できない。これは、○印の画素はxよりも時間的に未来
の画素であり、受信側ではxを復号化する時点でまだ存
在しないことによる。さらに、高精細テレビジョン(高
品位テリビジョンとも呼ばれる)のように、広帯域の信
号を符号化する場合には、1標本化周期(20ns〜25ns)
が短いので、この間に符号化・復号化処理を完了させる
ことが困難なため、第7図における画素aもxの予測に
用いることができず、実際に予測に用いることのできる
画素は、黒丸印の画素でも破線より左側および上側に制
限される。
〔発明が解決しようとする問題点〕
このように、従来技術では予測に用いることのできる画
像に対する制約が多く、これが予測精度を向上させる上
で難点となっていた。
本発明の目的は、かゝる従来技術の問題点を解決し、対
象画素よりも時間的に未来の位置の画素を予測に用いる
ことができるようにして、予測精度を従来よりも向上さ
せる予測符号化方式を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、入力画像信号の画素値とその予測値との差分
を量子化・符号化すると共に、該予測誤差の量子化値と
予測値を加え合せて復号化して別の画素の予測値をつく
るのに用いる予測符号化方式において、入力画像信号を
その画素位置にもとづいて2n(≧2)個のグループに分
ける手段と、各グループ毎に予測符号化処理を行う手段
を設ける。
〔作 用〕
上記各グループ毎に予測符号化処理を行う際、第1のグ
ループに属する画素については、そのグループ内にあっ
て既に符号化・復号化済の画素を用いて予測を行い、第
2のグループに属する画素については第1のグループの
復号化済の画素あるいは第1および第2のグループの復
号化済の画素を用いて予測を行い、一般に第m(2≦m
≦n)のグループに属する画素については、第1から第
m−1までのグループの復号化済の画素あるいは第1か
ら第mまでのグループの復号化済の画素を用いて予測を
行う。
〔実施例1〕 第2図は本発明の第1の実施例を説明するためのテレビ
画面上での画素配置を示したものである。第2図では、
各画素はその位置にもとづいて3つのグループに分けら
れている。第1のグループ(グループI)の画素は○印
で示され、各ライン(走査線)上で1画素おきに配置さ
れ、1ライン毎にその位置が交互に1画素分ずれてい
る。第2のグループ(グループII)の画素は で示され、1ラインおきにグループIの画素(○印)の
間に配置されている。第3のグループ(グループIII)
の画素は×印で示され、グループIIの画素と同様に1ラ
インおきにグループIの画素(○印)の間に配置されて
いる。なお、グループIIの画素 とグループIIIの画素(×印)とは1ライン毎に交互に
配置されている。本第1の実施例においては、これらグ
ループI,II,IIIの画素はそれぞれグループ毎に符号化さ
れる。
第3図は本発明の第1の実施例における予測方法を説明
するための図であって、(I),(II),(III)はそ
れぞれグループI,II,IIIの画素に対する予測方法を示し
ている。
第3図(I)では、予測対象画素xよりも前に位置する
グループIの符号化・復号化済画素を用いて予測を行
う。例えば2画素前の画素a1と前ラインで右上に位置す
る符号化・復号化済画素b1とを用いて、予測対象画素x
の予測値 を以下のように求める。
第3図(II)では、予測対象画素xの左右、上下に位置
するグループIの符号化・復号化済画素a,b,c,dを用い
て予測値を求める。このとき、画素b,dはxよりも未来
の時点に位置するが、グループIの画素(○印)として
すでに符号化・復号化済画素であるから、xの予測に用
いることができる。
予測値 の具体例としては、 あるいは画素毎に(2),(3),(4)の間で適応的
に切替えたもの等が可能である。
第3図(III)では予測対象画素xの周辺の8画素a,b,
c,d,e,f,g,hを用いて予測を行う。こゝで、a,b,c,dはグ
ループIの符号化・復号化済画素、e,f,g,hはグループI
Iの符号化・復号化済画素を表わす。このとき画素b,d,
g,fは予測対象画素よりも時間的に未来の時点に位置す
るが、グループIの画素(b,d)あるいはグループIIの
画素(g,f)としてすでに符号化・復号化済画素なの
で、xの予測に用いることができる。
予測値 の具体例としては、 あるいは画素毎に(5),(6),(7),(8),
(9)の間で適応的に切替えたもの等が可能である。
第1図は本発明の第1の実施例のブロック図であって、
101は入力信号端子、102はグループ分け回路、103,107,
111は減算回路、104,108,112は量子化回路、106,110,11
3は予測回路、105,109は加算回路、114,115は遅延回
路、116は符号化・多重化回路、117は出力端子を表わ
す。即ち、本実施例では、予測符号化回路は3つの予測
符号器10,20,30から成る。x1,x2,x3は各予測符号器への
入力画素値、 は予測値、e1,e2,e3は予測誤差、e1′,e2′,e3′は予測
誤差の量子化値、x1′,x2′,x3′は復号値を表わす。
入力端子101からの入力画素信号は、グループ分け回路1
02において第2図に示したようにグループI(○印)、
グルー値II グループIII(×印)の3グループに分けられる。
グループIの入力画素信号x1は第1の予測符号器10に送
られ、減算回路103において予測値 との間で減算が行われる。こゝで、予測値 は予測回路106においてグループIの符号化・復号化画
素を用いてつくられたものである。減算回路103の出力
である予測誤差 は、量子化回路104にて量子化されてe1′となり、符号
化・多重化回路116へ送られる。同時に、e1′は加算回
路105へも送られて、こゝで予測値 と加算されて復号画素値 がつくられる。この復号化画素値x1′は予測回路106に
送られ、こゝでグループIの画素に対する予測値をつく
るのに用いられる。予測値は(1)式で求める。なお、
x1′は第2の予測符号器20の予測回路110および第3の
予測符号器30の予測回路113へも送られ、それぞれにお
いて予測値をつくるのに用いられる。
グループIIの入力画素信号は、まず遅延回路114にて一
定時間だけ遅延させられる。これはグループIIの符号化
対象画素の周辺に位置するグループIの画素(第3図
(II)のa,b,c,d)の符号化処理が全て完了した後にグ
ループIIの画素の符号化を行うためである。遅延回路11
4の出力x2は第2の予測符号器20の減算回路107に入力さ
れ、そこで予測値 との間で減算が行われる。こゝで、予測値 は、予測回路10においてグループIの符号化・復号化画
素を用いて(2)〜(4)式等により求められたもので
ある。減算回路107の出力である予測誤差 は、量子化回路108にて量子化されてe2′となり、符号
化・多重化回路116へ送られる。e2′は同時に加算回路1
09へも送られて、こゝで予測値 と加算されて復号化画素値 がつくられる。この復号化画素値x2′は第3の予測符号
化器30の予測回路113へ送られて、そこでグループIIIの
画素に対する予測値をつくるのに用いられる。
グループIIIの入力画素信号は、まず遅延回路115にて一
定時間だけ遅延させられる。これは、グループIIIの符
号化対象画素の周辺に位置するグループI,IIの画素(第
3図(III)のa,b,c,d,e,f,g,h)の符号化処理が全て完
了した後にグループIIIの画素の符号化を行うためであ
る。遅延回路115の出力x3は予測符号器30の減算回路111
に入力され、予測値 との間の減算が行われる。こゝで、予測値 は、予測回路113においてグループIおよびグループII
の復号化画素を用いて、(5)〜(9)式により求めら
れたものである。減算回路111の出力である予測誤差 は、量子回路112にて量子化されてe3′となり、符号化
・多重化回路116へ送られる。符号化・多重化回路116で
は、3つの予測符号器10,20,30からの出力がそれぞれ符
号変換されて時分割・多重化され、出力端子117を介し
て伝送路へ送出される。
以上の説明からわかるように、本発明の第1の実施例で
はグループIの画素の予測に対しては従来技術と同じ予
測方法(符号化・復号化済の過去の画素のみによる予
測)を用いるが、グループIIおよびIIIの画素の予測に
対しては周辺の未来の画素をも利用した予測方法を用い
ることができる。このため、常に過去の画素のみを用い
て予測を行う従来技術に比べて予測精度を向上させるこ
とができる。特に高精細テレビジョンのような広帯域信
号を符号化する場合を考えると、従来技術では全ての画
素に対して第3図(I)のような予測方法(直前の画素
を用いない予測方法)を採らざるを得ないが、本実施例
の方法によれば、全画素の1/2については第3図(I
I)または(III)の予測方法を採ることができるので、
全体としての予測精度を向上させることができる。
〔実施例2〕 第5図は本発明の第2の実施例を説明するためのテレビ
画面上での画素配置を示したものである。第5図では、
各画素はその位置にもとづいて2つのグループに分られ
ている。第1のグループ(グループI)の画素は で示され、第2のグループ(グループII)の画素は○印
で示されている。水平方向、垂直方向ともにグループI
とグループIIの画素は交互に配置されている。本第2の
実施例においては、これらグループI,IIの画素はそれぞ
れグループ毎に符号化される。
第6図は本発明の第2の実施例の予測方法を説明するた
めの図であって、(I),(II)はそれぞれグループI,
IIの画素に対する予測方法を示している。
第6図(I)の予測方法は実施例1の第3図(I)の場
合と全く同じである。第6図(II)では、予測対象画素
xの左右、上下に位置するグループIの符号化・復号化
済画素a,b,c,dおよび左上、右上に位置するグループII
の符号化・復号化済画素e,hを用いて予測値を求める。
この時b,dはxよりも未来の時点に位置するが、グルー
プIの画素としてすでに符号化・復号化済であるからa,
cとゝもにxの予測に用いることができる。また、画素
e,hはxと同じグループIIの画素であるが、これらも既
に符号化・復号化済であるからxの予測に用いることが
できる。
第4図は本発明の第2の実施例のブロック図であって、
101は入力信号端子、102はグループ分け回路、103,107
は減算回路、104,108は量子化回路、106,110は予測回
路、105,109は加算回路、114は遅延回路、116は符号化
・多重化回路、117は出力端子を表わす。本実施例の場
合、予測符号化回路は2つの予測符号器40,50から成
る。x1,x2は各予測符号器への入力画素値、 はそれぞれに対する予測値、e1,e2は予測誤差、e1′,
e2′は予測誤差の量子化値、x1′,x2′はそれぞれx1,x2
に対する復号値を表わす。
入力端子101からの入力画素信号は、グループ分け回路1
02において第5図に示したようにグループI(○印)と
グループII の2グループに分られる。グループIの画素に対する第
1の予測符号器40の予測符号化動作は、第1図の予測符
号器10の場合と全く同じである。グループIIの画素に対
する第2の予測符号器50の予測符号化動作も、第1図の
予測符号器20の場合と基本的には同じであるが、予測値
のつくり方だけが異なる。即ち、第1図の予測符号器20
では、グループIの符号化・復号化済画素のみを用いて
予測を行っていたが、予測符号器50では、グループIの
符号化・復号化済画素とグループIIの符号化・復号化済
画素の両方(第6図(II)のa,b,c,d,e,f,g,h)を用い
て予測を行っている。その他の点は第1図の予測符号器
50と全く同じである。
本発明の第2の実施例では、グループIの画素の予測に
対しては従来技術と同じ予測方法を用いるが、グループ
IIの画素の予測に対しては周辺の未来の画素をも利用し
た予測方法を用いることができるので、実施例1の場合
と同様に予測精度を向上させることができる。
なお、各実施例では、予測方法として同一フレーム内の
近傍画素による予測についてだけ述べたが、フレーム間
にまたがる予測についても同様に適用できる。また、画
素のグループ分けの方法についても、第2図や第5図で
述べた以外の方法が可能なことは言うまでもない。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の予測符号化方式において
は、第1のグループの画素の予測は従来例技術と同じ方
法で行うが、第2グループ以後の画素についてはそれ以
前に符号化・復号化済の他のグループの画素を予測に用
いることにより、画面上で符号化対象画素よりも未来の
位置にある画素をも用いた予測が可能となり、従来技術
に比べて予測精度を向上させ符号化能率を高めることが
できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例のブロック図、第2図は
本発明の第1の実施例を説明するためのテレビ画面上で
の画素配置図、第3図は本発明の特徴を最も良く表わし
ている第1の実施例における予測方法の説明図、第4図
は第2の実施例のブロック図、第5図は本発明の第2の
実施例を説明するためのテレビ画面上での画素配置図、
第6図は第2の実施例における予測方法の説明図、第7
図は従来技術におれる予測方法を説明するためのテレビ
画面での画素配置図である。 x,a,b,c,d,e,f,g,h,a1,b1,x1,x2,x3……画素値、 ……予測値、 e1,e2,e3……予測誤差、 e1′,e2′,e3′……量子化予測誤差、 x1′,x2′,x3′……復号化画素値、 10,20,30,40……予測符号器、 101……入力信号端子、102……グループ分け回路、103,
107,111……減算回路、104,108,112……量子化回路、 106,110,113……予測回路、 105,109……加算回路、114,115……遅延回路、116……
符号化・多重化回路、117……出力信号端子。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力画像信号の画素値とその予測値との差
    分を量子化・符号化すると共に、該予測誤差の量子化値
    と予測値を加え合せて復号化し、別の画素の予測値をつ
    くるのに用いる予測符号化方式において、入力画像信号
    をその画素位置にもとづいてn(≧2)個のグループに
    分け、各グループ毎に予測符号化処理を行い、かつ、第
    1のグループに属する画素については、そのグループ内
    において既に復号化済の画素を用いて予測を行い、該第
    1グールプ以外の第m(2≦m≦n)のグループに属す
    る画素については、各々、第1から第m−1までのグル
    ープの復号化済の画素あるいは第1から第mまでのグル
    ープの復号化済の画素を用いて予測を行うことを特徴と
    する予測符号化方式。
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