JPH0668000B2 - 難燃性フエノ−ル樹脂の製造法 - Google Patents

難燃性フエノ−ル樹脂の製造法

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JPH0668000B2
JPH0668000B2 JP61003864A JP386486A JPH0668000B2 JP H0668000 B2 JPH0668000 B2 JP H0668000B2 JP 61003864 A JP61003864 A JP 61003864A JP 386486 A JP386486 A JP 386486A JP H0668000 B2 JPH0668000 B2 JP H0668000B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、固体状で熱硬化性を有するため成形加工用途
に適しており,成形性の良好な難燃性フェノール樹脂の
製造法に関するものである。
(従来の技術)(発明が解決しようとする問題点) 従来,フェノール樹脂に難燃性を賦与する方法として
は、ハロゲン化合物,窒素化合物,リン化合物等を添加
する方法が知られている。これらの中で、ハロゲン化合
物を添加する方法は最もしばしば用いられる方法である
が,この場合には,ハロゲン化合物の添加量が多くなる
と,フェノール樹脂の熱硬化性や成形性が影響を受ける
という問題があった。
このような欠点を克服するため,特公昭60−17411号公
報には,植物油あるいは植物油誘導体,またはこれらと
フェノール類を反応させた反応混合物にフェノール類お
よびホルムアルデヒド類を加え,塩基性触媒で反応させ
て得たワニスに臭素を反応させることを特徴とする難燃
性フェノール樹脂の製造法が開示されている。しかし,
この方法では,反応に供した臭素が除去し難くて系内に
残存し、成形品の品位に悪影響を与えるという問題点が
あった。また,このようなワニスから臭素が導入された
フェノール樹脂を単離することは非常な困難を伴うとい
う問題があった。
また,臭素化フェノール類とアルデヒド類を反応させて
臭素化フェノール樹脂を製造する方法も知られている。
この方法は,上記のごとき問題のない最も簡明な難燃性
フェノール樹脂の製造法と考えられる。しかしながら,
この方法では,臭素化フェノール類とアルデヒド類との
反応が進み難く,満足すべき重合度の難燃性フェノール
樹脂が得難い傾向があり,特に臭素化度の高いフェノー
ル類を用いると,この傾向が強いという問題がある。
この重合度の問題を避けるため,最も臭素化度の低いモ
ノ臭素フェノール類を用いるばかりでなく,モノ臭素フ
ェノール類の一部を未置換フェノールに置き換えること
が提案された。しかしながら,モノ臭素フェノール類の
価格が高価なため,この方法で得られる難燃性フェノー
ル樹脂は高価になるという問題があった。
本発明は,かかる従来技術の問題を解決せんとするもの
である。
したがって,本発明の第1の目的は,固体状で熱硬化性
を有し,成形加工性に優れた難燃性フェノール樹脂を経
済的に製造する方法を提供することにある。
また,本発明の第2の目的は,未反応のハロゲン化剤や
副反応として生成するハロゲン化水素等を容易に除去で
きる難燃性フェノール樹脂の製造法を提供することにあ
る。
そして,本発明の第3の目的は,ハロゲン化剤やハロゲ
ン化水素等を含まないため,耐熱性に優れた難燃性フェ
ノール樹脂を極めて容易に製造し得る製造法を提供する
ことにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは,このような問題を解決するために鋭意検
討の結果,熱硬化性の固体状フェノール樹脂をハロゲン
化することにより上記目的を達し得ることを見出し,本
発に達したものである。
すなわち,本発明は,媒体中に分散された熱硬化性を有
する固体状フェノール樹脂をハロゲン化することを特徴
とする,固体状で熱硬化性の難燃性フェノール樹脂の製
造法を要旨とするものである。
以下,さらに本発明を詳細に説明する。
まず,本発明の製造法に適した熱硬化性を有する固体状
フェノール樹脂について説明する。
「熱硬化性」とは,熱によって硬化する性質を意味する
が,その硬化の尺度はJIS K−6910に規定されたゲル
化時間で定義される。本発明の製造法に適したフェノー
ル樹脂のゲル化時間としては10〜80秒が好ましい。ゲル
化時間が10秒未満であると,次に述べるハロゲン化反応
をさせにくく,80秒を越えるものでは,ハロゲン化した
後の難燃性フェノール樹脂の硬化速度が少し遅なる。
「固体状」とは,常温における状態が固体であるものを
意味するが,特に,環球法による融点が50〜120℃であ
るものが好ましい。50℃より低い場合,ハロゲン化反応
においてフェノール樹脂が溶融するため,ハロゲン化反
応をフェノール樹脂の固体が媒体中に分散した状態で行
わせにくくなる。このため,生成した難燃性フェノール
樹脂を取り出すには粉砕工程を要するばかりでなく,未
反応のハロゲン化剤や副生する不純物の除去がしにくく
なる。一方,120℃をこえるものの場合には、得られる難
燃性フェノール樹脂の成形性が低下する。
なお,このような固体状フェノール樹脂の形状および大
きさは,ハロゲン化反応を効率よく行うために,でき得
る限り微細で,かつ均一な粒状であることが好ましい
が,その反面,生成した難燃性フェノール樹脂の分離,
洗浄操作に適した大きさであることも大切である。それ
らの要素を考慮すると,本発明においてかかる粒子の好
適な粒径は1〜1000μm,特に10〜数百μmである。
本発明の製造法に適した熱硬化性を有する固体状フェノ
ール樹脂は,種々の方法で得ることができる。例えば,
フェノール類とアルデヒド類をアンモニアあるいはヘキ
サメチレンテトラミンの存在下で反応させるに際し,水
に不溶性の無機塩類あるいは親水性高分子化合物をエマ
ルジョン安定剤として使用して得ることができる。ある
いは,フェノール類とアルデヒド類とをアンモニアある
いはヘキサメチレンテトラミンの存在下で反応させ,次
に減圧下で未反応フェノール類および水分を除去し,そ
の後急冷固化させ,粉砕して得るともできる。さらにま
た,ノボラック樹脂とアルデヒド類とをアンモニアある
いはヘキサメチレンテトラミンの存在下で反応させるに
あたり,水に不溶性の無機塩類またはアラビアゴム等の
親水性高分子化合物をエマルジョン安定剤として得るこ
ともできる。
かかる熱硬化性を有する固体状フェノール樹脂を製造す
るにあたり用いられるフェノール類としては、フェノー
ルおよびフェノール誘導体があげられ,フェノール誘導
体としては,例えば,炭素数1〜9のアルキル基で置換
されたm−アルキルフェノール,o−アルキルフェノー
ル,p−アルキルフェノール,具体的には,m−クレゾー
ル,?−ter−ブチルフェノール,o−プロピルフェノー
ル,レゾルシノール,ビスフェノールAおよびこれらの
ベンゼン核またはアルキル基の水素原子の一部が塩素ま
たは臭素で置換されたハロゲン化フェノール誘導体等が
あげられるが,これらに限定されるものでなく,その他
フェノール性水酸基を含有する化合物であれば,いかな
る化合物でも使用することができる。また,必要に応じ
てこれらの2種以上を用いることができる。
また,かかる熱硬化性を有する固体状フェノール樹脂を
製造するにあたり用いられるアルデヒド類としては,例
えば,ホルマリンまたはパラホルムアルデヒドのいずれ
の形態のホルムアルデヒドばかりでなく,フルフラール
等があげれる。
さらにまた,かかる熱硬化性を有する固体状フェノール
樹脂を製造するにあたり,必要に応じて用いられるノボ
ラック樹脂としては,フェノール類とアルデヒド類を酸
性触媒中で重合させ,次いで苛性ソーダ水溶液で中和し
て減圧脱水乾燥したものであり,融点が90℃以下の低融
点のものが好ましい。
本発明においては,媒体中に分散された上記のごとき熱
硬化性を有する固体状フェノール樹脂をハロゲン化す
る。
本発明におけるハロゲン化に用いるハロゲン化剤の種類
としては,通常用いられる種々のハロゲン化剤が使用で
きるが,特に臭素が好適である。臭素を用いる場合に
は,臭素水として使用することが望ましい。この場合に
は,臭素が消費されると,臭素水の赤褐色が消えて無色
に変化するので,反応の終点が分かり易いという利点が
ある。
本発明において媒体中におけるハロゲン化剤は,溶解し
た状態で存在していてもよいし,溶解度をこえた部分が
分散状態で存在していてもよい。
本発明の製造法は,媒体中に分散された熱硬化性を有す
る固体状フェノール樹脂をハロゲン化するものである
が,本発明に用いる媒体としては,ハロゲン化反応前の
熱硬化性を有する固体状フェノール樹脂はもちろんのこ
と,ハロゲン化された後の固体状で熱硬化性の難燃性フ
ェノール樹脂をも実質的に溶解しないものであれば,い
かなるものでも使用し得る。この様な媒体としては,水
が最も好適であるが,水には必要に応じ有機溶剤を混合
したり,無機塩の溶解せしめてもよい。
本発明に用いる媒体の仕込量としては,熱硬化性を有す
る固体状フェノール樹脂あるいは生成した難燃性フェノ
ール樹脂が分散するのに適した量であればよく,熱硬化
性を有する固体状フェノール樹脂に対し100〜1000wt
%,特に200〜600wt%が好ましい。
本発明においては,熱硬化性を有する固体状フェノール
樹脂の媒体中の分散を助けるために,フッ化カルシウム
等の水に不溶性の無機化合物や,アラビアゴム等の親水
性高分子化合物を分散剤として使用してもよい。分散剤
の使用量は,熱硬化性を有する固体状フェノール樹脂10
0重量部に対し0.1〜2.0重量部が好ましい。0.1重量部未
満であると,分散剤としての効果が少なく,2.0重量部を
越えると,ほとんど分散効果が変わらない。また,特に
熱硬化性を有する固体状フェノール樹脂として粉砕した
形状のものを用いる場合には,分散剤を使用することが
望ましい。
本発明におけるハロゲン化反応は,媒体中に分散された
熱硬化性を有する固体状フェノール樹脂に対して行われ
るものであるが,当該フェノール樹脂の分散された分散
液としては,エマルジョン安定剤の存在下にフェノール
類とアルデヒド類をアンモニアあるいはヘキサメチレン
テトラミンと反応させて得られる微小球状固体フェノー
ル樹脂の分散した重合液であってもよいし,あるいはま
た,粉末状あるいは微小球状の熱硬化性を有する固体状
フェノール樹脂を,必要に応じて分散剤の存在下に撹拌
して分散させたものであってもよい。
本発明におけるハロゲン化反応に適した温度および反応
時間は,使用するハロゲン化剤の種類により適宜選ばれ
るが,反応温度は10〜70℃,特に25〜40℃が好ましく,
反応時間は2分〜1時間,特に5分〜40分が好ましい。
本発明におけるハロゲン化剤の使用量は,得られる難燃
性フェノール樹脂におけるハロゲンの含有率が0.5〜60w
t%となるような量であることが好ましい。含有率が60w
t%を越えるようになる量を使用すると,得られる難燃
性フェノール樹脂の硬化速度が遅くなり,一方,0.5wt%
未満になる量しか使用しないと,得られるフェノール樹
脂の難燃効果が得にくくなる。
本発明におけるハロゲン化に用いられるハロゲン化剤を
使用する時期としては,熱硬化性を有する固体状フェノ
ール樹脂を媒体中に分散させる以前に,予め媒体中に存
在させておいてもよいし,あるいはまた,熱硬化性を有
する固体状フェノール樹脂を媒体中に分散させた後に使
用してもよい。
ハロゲン化剤の供給方法としては,媒体中で希釈して供
給してもよい。また,一度に全量を供給してもよいし,
数回に分けて供給してもよい。
なお,本発明の製造方法は,連続法またはバッチ法のい
ずれの方法でも行うことができるが,通常バッチ法が採
用される。
反応終了後,固体状フェノール樹脂を濾過または遠心分
離等の方法によって固液を分離した後,水洗し、未反応
のハロゲン化剤および副生したハロゲン化水素などを除
去し,熱風乾燥法などにより乾燥することにより,目的
とする固体状で熱硬化性の難燃性フェノール樹脂を得る
ことができる。
上記のごとくして本発明の製造法により得られる難燃性
フェノール樹脂の性能は,難燃性が著しく向上している
うえに,熱硬化性,成形性もハロゲン化前と同様に良好
であるばかりでなく,分子量の低下もない。
本発明の製造法によって得られる難燃性フェノール樹脂
は,必要に応じて熱可塑性樹脂,熱硬化性樹脂,発泡
剤,補強剤,充填剤,増量剤,均展剤,流れ調節剤,安
定剤,帯電防止剤,電気伝導剤あるいは染顔料などとの
組成として使用することができる。
熱可塑性樹脂の例としては,例えば,ポリエチレン,ポ
リプロピレン,ポリスチレン,ゴム変性ポリスチレン,A
S,ABS,ポリ塩化ビニル,ポリメチルメタアクリレート,
エチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン,
ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレ
ート,ポリカーボネート,ポリアリレートなどのポリエ
ステル,ポリカプロラクタム,ポリヘキサメチレンアジ
パミドなどのポリアミド,ポリスルホン,ポリフェニレ
ンスルフィドなどがあげられる。
熱硬化性の例としては、例えば,メラミン樹脂,尿素樹
脂,フラン樹脂,アルキッド樹脂,不飽和ポリエステル
樹脂などがあげられる。
補強剤,充填剤,増量剤等としては,例えば,ガラス繊
維,アスベスト繊維,炭素繊維,金属繊維,石英,雲
母,アスベスト,カオリン,酸化アルミニウム,シリ
カ,水酸化アルミニウム,三酸化アンチモンなどがあげ
られる。その他の添加剤としては,酸化チタン,酸化
鉄,アルミニウム粉,鉄粉,金属石鹸,カーボンブラッ
ク,木粉,紙等をあげるとができる。
本発明の製造法によって得られる難燃性フェノール樹脂
の用途分野としては,例えば,積層品,バインダーおよ
びワニス等の通常のフェノール樹脂が使用される全ての
分野があげられ,例えば,熱可塑性樹脂のフイルムまた
はシートに塗布した後,硬化せしめることにより,品質
の優れた難燃性フイルムを得ることができる。この熱可
塑性樹脂のフイルムを構成する熱可塑性樹脂としては,
例えば,ポリアミド,ポリエチレン,ポリプロピレン,
ポリスチレン,ポリスルホン,ポリエステル,ポリカー
ボネート,ポリアリレート等があげれる。
(実施例) 以下,本発明を実施例より具的に説明する。
実施例1 1の三ツ口フラスコに,フェノール200g,37wt%ホル
マリン200g,水120g,ヘキサメチレンテトラミン18g,塩化
カルシウム8.4gを撹拌しながら投入し,均一な溶液と
し,この溶液に,撹拌下でフッ化ナトリウムの10wt%溶
液40gを添加し,60分間で85℃に昇温し,同温度で90分間
反応させて,微小球状レゾール樹脂のエマルジョンを得
た。
次に、フラスコ内容物を30℃に低下せしめ,0.5の水を
添加した後,上澄み液を除去し,下層の微小球状化した
樹脂粒子を水洗した。〔この樹脂粒子の一部を乾燥し,
その物性を測定したところ,ゲル化時間(JIS K−691
0)45秒,流れ特性20cm,平均粒径約50μmの熱硬化性を
有する固体状フェノール樹脂であった(樹脂A)。〕 水洗後の樹脂粒子200gを水400gに撹拌下に分散させ,25
℃で3.5wt%の臭素水570gを添加し,液の色が赤褐色か
ら無色に変化してから5分間撹拌し,上澄み液を除去
し,濾液が中性になるまで樹脂粒子を水洗して風乾し
た。次いで,これを減圧下(5mmHg以下)で50〜60℃で
乾燥して,平均粒径約50μmの臭素化された熱硬化性フ
ェノール樹脂の微小球状フェノール樹脂粒子を得た(樹
脂B)。この樹脂の臭素化率は4.8wt%であった。
実施例2 1のガラス製フラスコに,三井東圧(株)製ノボラッ
ク樹脂#6000(融点70〜76℃)200g,37wt%ホルマリン2
0g,水20g,塩化カルシウム8.4g,フッ化カルシウム5.8gを
仕込み,撹拌を行いながら内容物を95℃に昇温した。こ
れに,別にヘキサメチレンテトラミン10gを水100gに溶
解した液を加え,撹拌下にさらに10分間液温を95℃に保
持して反応を行った。次いで,内容物を30℃まで降温
し,500gの水を添加した後,濾紙を使った濾過により固
液を分離し,次いで水洗を行うことにより樹脂粒子を得
た。〔この樹脂の一部を減圧(5mmHg以下)下,35℃で24
時乾燥して,平均粒径約100μmで,ゲル化時間42秒,
流れ特性21cmの球状熱硬化性固体状フェノール樹脂粒子
を得た(樹脂C)。〕 この樹脂粒子200gを水400gに撹拌下に分散させ,25℃で
3.5wt%の臭素水570gを添加し,液の色が赤褐色から無
色に変わってからさらに5分間撹拌し,後処理は実施例
1と同様に行い,平均粒子径約100μmの臭素化された
熱硬化性の微小球状フェノール樹脂粒子を得た(樹脂
D)。この樹脂の臭素化率は4.6wt%であった。
上記実施例1,2で得た樹脂について,JIS K−6910に準
じて樹脂の流れ特性を測定し,さらに,150℃熱板におけ
るゲル化時間を測定した。その結果を第1表に示す。
第1表から明らかなように,臭素化された後の樹脂も良
好な熱反応性および流れ特性を示している。
さらに,樹脂A,B,Dの各々の難燃性を調べるために,木
粉10重量部と樹脂90重量部をロール混練し,金型温度16
0℃,成形圧力150kg/cm2で10間プレス成形し,127mm×1
2.7mm×0.8mmの成形品を作成し,UL−94(Under−writer
s,Laboratories Inc.)に準じて燃焼性のテストを行っ
た。その結果を第2表に示す。
第2表から明らかなように,臭素化フェノール樹脂を使
用すると,臭素化していないものに比べて著しい難燃効
果を示す。
(発明の効果) 本発明の難燃性フェノール樹脂の製造法は,熱硬化性を
有する固体状フェノール樹脂を媒体に分散させてハロゲ
ン化する方法であるから,本発明の方法によって得られ
る難燃性フェノール樹脂は,原料として用いた熱硬化性
を有する固体状フェノール樹脂の性質を保持している。
このため,本発明の方法は,他の製造法に比べて,得ら
れる難燃性フェノール樹脂が熱硬化し難いとか,物性を
保持するために必要な分子量が得られない,あるいは成
形性が悪いといった問題の少ない製造法である。
また,本発明の製造法で得られる難燃性フェノール樹脂
は,固体状で媒体中に分散しているので,分離や洗浄操
作が行い易い。このため,本発明の製造法は,反応後に
残存する未反応のハロゲン化剤や副生する不純物等を洗
浄操作で容易に除去することができ,不純物の少ない耐
熱性の優れた難燃性フェノール樹脂を経済的に製造する
方法である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−210615(JP,A) 特開 昭61−166815(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】媒体中に分散された熱硬化性を有する固体
    状フェノール樹脂をハロゲン化することを特徴とする固
    体状で熱硬化性の難燃性フェノール樹脂の製造法。
JP61003864A 1986-01-10 1986-01-10 難燃性フエノ−ル樹脂の製造法 Expired - Lifetime JPH0668000B2 (ja)

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JPS60210615A (ja) * 1984-04-05 1985-10-23 Sanyo Kokusaku Pulp Co Ltd 臭素化ノボラツク型樹脂の製造法
JPS61166815A (ja) * 1985-01-18 1986-07-28 Sanyo Kokusaku Pulp Co Ltd 臭素化ノボラツク型樹脂の製造法

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