JPH0667875B2 - アルキルグリコレートの製造方法 - Google Patents

アルキルグリコレートの製造方法

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JPH0667875B2
JPH0667875B2 JP1014957A JP1495789A JPH0667875B2 JP H0667875 B2 JPH0667875 B2 JP H0667875B2 JP 1014957 A JP1014957 A JP 1014957A JP 1495789 A JP1495789 A JP 1495789A JP H0667875 B2 JPH0667875 B2 JP H0667875B2
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    • C07C69/66Esters of carboxylic acids having esterified carboxylic groups bound to acyclic carbon atoms and having any of the groups OH, O—metal, —CHO, keto, ether, acyloxy, groups, groups, or in the acid moiety
    • C07C69/67Esters of carboxylic acids having esterified carboxylic groups bound to acyclic carbon atoms and having any of the groups OH, O—metal, —CHO, keto, ether, acyloxy, groups, groups, or in the acid moiety of saturated acids
    • C07C69/675Esters of carboxylic acids having esterified carboxylic groups bound to acyclic carbon atoms and having any of the groups OH, O—metal, —CHO, keto, ether, acyloxy, groups, groups, or in the acid moiety of saturated acids of saturated hydroxy-carboxylic acids

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、アルキルグリコレートの製造方法に関し、さ
らに詳しくはホルムアルデヒドからのグリコール酸およ
び高級ポリグリコリドの新規な製造方法に関する。
従来、アルキルグリコレートは、グリコール酸のエステ
ル化によつて製造されている。オキシ酢酸とも呼ばれる
グリコール酸は種々の他の用途を有し、しかもホルムア
ルデヒドの高圧カルボニル化によつて代表的に製造され
る市販工業用組成物である。しかしながら、このような
方法によつて製造されたグリコール酸は非常に高価であ
る故に、アルキルグリコレートの製造においてこのよう
な市販グリコール酸を採用する従来の方法は比較的費用
がかかる。
従来、グリコール酸は酸触媒、通常硫酸の存在下に高圧
(4.14×107N/M2〜6.9×107N/M2)一酸化炭素(ゲー
ジ圧、CO分圧)および温度約180℃〜225℃において37重
量%〜50重量%ホルムアルデヒド水溶液のカルボニル化
によつて製造される。それによつてグリコール酸は、反
(式中、nは少なくとも1の正整数である)によつて製
造される。
グリコール酸のこの製造方法は、多くの理由で比較的高
価である。従つて、高資本経費は、高反応圧力に耐える
ように意図された反応器の提供に必ず必要である。この
プロセスに用いられる反応体は、用いる温度において非
常に腐食性である故に、プロセス設備の建設に高価な合
金が必要であり、しかもこれは資本経費を増大する。硫
酸触媒をグリコール酸反応液から除去する従来の方法
は、運転費に著しく影響する。サルフエート塩はグリコ
ール酸水溶液に非常に可溶性であるために、硫酸はこの
ような溶液から、簡単な中和およびろ過技術によつて効
率的に除去できない。この代りに高価になりやすいイオ
ン交換により、硫酸を除く必要のあることが分かつた。
硫酸の除去は高価かつ困難である故に、反応混合物中の
硫酸触媒の濃度を比較的に低く維持するのが望ましいと
考えられている。しかしながら、硫酸濃度が低ければ低
い程許容し得る反応速度に必要な圧力および温度は高い
ことが分かつた。硫酸の減少において得られる利点は、
反応器に対する一層高い資本経費によつて相殺される。
さらに、グリコール酸の標準的製造方法において、望ま
しくない副反応はカルボニル化反応と競合して、カルボ
ニル化反応の選択性を低下する。グリコール酸の従来の
製造方法に固有の望ましくない副反応には、カニツツア
ーロ反応、メタノールのエトキシ酢酸への変換およびジ
グリコール酸形成がある。カニツツアーロ反応におい
て、ホルムアルデヒドは、水と反応して、メタノールお
よびギ酸を形成する。
ホルムアルデヒドからのグリコール酸の製造において、
直面する問題を減少させる種々の技術が知られている。
しかしながら、これらの方法では満足な成功が得られな
い。例えば、反応は、固体パラホルムアルデヒドを用い
ることにより低濃度の水をもつて行われるが、パラホル
ムアルデヒドは非常に高価であり、しかもそれは固体で
ある故にポンプ輸送などを含め、製造使用法に容易に適
合しない。50%ホルムアルデヒド溶液のような一層低水
分の市販ホルムアルデヒド溶液も試験されたが十分満足
な結果はなかつた。例えば、米国特許第4,431,486号明
細書に示すように、56.2%ホルムアルデヒドを用いる
が、一酸化炭素圧力4.14×107N/M2〜6.9×107N/M2
よび温度220℃は、許容し得る反応時間以内で85%の収
率を生じるのになお必要である。また一層高温を試した
が、一層高温は、反応混合物の腐食性および望ましくな
い含反応を増大する。
1価のIB族金属イオン(CUI、AGI、AUI)の塩を硫酸と
共に用いて、一層低圧においてカルボニル化反応を行う
が、このような系には、水による触媒被毒に対する極端
な感受性、金属触媒の分離および再循環の実用的方法の
欠如、約60℃を越えない温度に対する制限および液相の
ポリグリコリド含量が約60重量%を越えない最終反応混
合物への制限のような深刻な欠点がある。特開昭57(19
82)−46934、1982年3月17日および相馬芳枝および佐
野寛、日本化学会誌、、263(1982)を参照された
い。
米国特許第3,911,003号、同第4,016,208号および同第4,
136,112号明細書に記載のようにグリコール酸または一
層高級ポリグリコリドの他の製造方法では、フツ化水素
を酸触媒として用いる。しかしながら、フツ化水素は非
常に腐食性である故に、これらの方法は精巧な設備およ
び取扱操作を伴う。
要するに、グリコール酸の標準製造方法に固有の問題の
1つを解決する試みによつて、他の問題が一層悪化する
ことは、当業界の一般の経験であつた。
発明の概要 簡単に云えば、本発明の1面は、ホルムアルデヒドのカ
ルボニル化によるポリグリコリドの製造方法に向けられ
ている。本発明の方法においては、反応帯域において、
約1.72×107N/M2を越えない反応帯域内の一酸化炭素分
圧下に、添加IB族助触媒の有効量の不存在下に、ホルム
アルデヒド約60重量%〜約85%を含む水性ホルムアルデ
ヒド濃縮物、一酸化炭素および硫酸の触媒量を一緒にす
る。ポリグリコリドおよび硫酸少なくとも約2重量%を
含むカルボニル化生成物が生成される。
本明細書において、本発明の方法の反応生成物を表わす
「ポリグリコリド」の用語は、式 HO(CH2COO)nH (式中、nは少なくとも1の正整数である) によつて示される化合物を含む混合物を意味する。
本発明の他の面において、カルボニル化生成物を、硫酸
をあらかじめ除去することなく、エステル化して、式 (式中、Rはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロ
ピル、n−ブチル、イソブチルなどのような低級アルキ
ル基である) のアルキルグリコレートを含むエステル化生成物を形成
する。次いでこのアルキルグリコレートは、エステル化
反応混合物から分離される。
本発明は、さらに、約1.72×107N/M2を越えない一酸化
炭素分圧(ゲージ)において硫酸の存在下かつ添加IB族
助触媒の有効量の不存在下にホルムアルデヒドをカルボ
ニル化して、ポリグリコリドおよび硫酸少なくとも約2
重量%を含む最終カルボニル化反応混合物を形成するア
ルキルグリコレートの製造方法に向けられている。次い
で、式ROH (式中、Rはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロ
ピル、n−ブチルなどのような低級アルキル基である) のアルコールを、カルボニル化反応混合物と混合して、
エステル化反応を行い、そして式 (式中、Rは低級アルキルである) のアルキルグリコール含むエステル化生成物を形成す
る。次いで、アルキルグリコレートは、エステル化反応
混合物から分離される。
好ましい態様の詳細な記載 本発明により、ホルムアルデヒドのカルボニル化に対す
適度の圧力および比較的低い硫酸濃度を用いて、商業的
に許容し得る転化率においてポリグリコリドを経済的に
製造できる方法が見いだされた。この方法において、ホ
ルムアルデヒド少なくとも60重量%を水性ホルムアルデ
ヒド濃縮物、一酸化炭素および硫酸触媒を、適度の圧力
条件における反応帯域において、添加IB族助触媒の添加
量の不存在下に一緒して、例えば約20時間内、好ましく
は2時間〜10時間内にポリグリコリドへの高転化率を得
る。任意に、カルボニル化反応混合物に含有されたポリ
グリコリドを次いでエステル化して、アルキルグリコレ
ートを含むエステル化生成物を形成し、次いでこのエス
テル化生成物をエステル化反応混合物から分離する。
驚くべきことに、ホルムアルデヒド濃度約60重量%〜約
85重量%を有するホルムアルデヒド濃縮物を用いること
によつて得ることのできる低水濃度を維持しながら適当
な高さの硫酸濃度を用いることによつて、アルキルグリ
コレートへのエステル化に適切な生成物が、従来の4.14
×107N/M2〜6.9×107N/M2よりもはるかに低い一酸化
炭素分圧および全圧において経済的に製造できることが
分かつた。標準方法において用いられるよりも僅かに高
い、カルボニル化反応混合物中の硫酸触媒の濃度で、得
られる転化率および選択率は、従来の方法によつて得ら
れるものと少なくとも同様に良好であり、代表的には一
層良好である。さらに、反応混合物の温度は、先行技術
の方法のものよりも高い必要はなく、しかもやや低くさ
えあり得ることが分かつた。
さらに、主題の方法のカルボニル化工程は、アルキルグ
リコレートの全合成における編入に特に適している。次
工程、すなわちエステル化は、カルボニル化反応から残
存する硫酸触媒の量の著しい悪影響を受けないこと分か
つた。酸触媒のこの増大量の存在によつて、エステル速
度は、非常に高度に増大することが分かつた。すなわ
ち、酸触媒を、エステル化前に、高価なイオン交換技術
によつて除去する必要はない。エステル化後、塩基を添
加して酸を中和して、アルキルグリコレートに1部不溶
性の塩を形成し、次いでアルキルグリコレート溶液から
不溶性塩をろ過することによつて、酸触媒を比較的容易
に除去できる。従つて、本発明は、カルボニル化が起こ
る圧力を実質的に低下するのみでなく、またエステル化
前にグリコール酸溶液から酸触媒を除去するためにさき
に用いられた高価な技術を回避することによつて実質的
な金銭的節約を生じる。
カルボニル化反応において用いられるホルムアルデヒド
濃縮物は、ホルムアルデヒド少なくとも約60重量%、好
ましくは約70重量%〜約85重量%、より好ましくは約70
重量%〜約80重量%を含まなければならない。カルボニ
ル化反応における最適の結果は、ホルムアルデヒド濃度
約70重量%〜約77重量%のホルムアルデヒドで生じるこ
とが分かつた。望まれない副反応を最小にするために、
カルボニル化反応において供給物として用いられる濃縮
物のメタノール含量は、約2重量%未満、好ましくは約
1重量%未満でなければならない。
本明細書において用いる場合、「ホルムアルデヒド濃縮
物」の用語は、未溶解ホルムアルデヒドが実質的にな
く、しかもCH2O、トリオキサン、HO(CH2O)nH(但し、
nは少なくとも1である)またはその混合物を初めその
種々の形態の何れか1つに溶解されたホルムアルデヒド
を、前記水溶液が製造された方法に関係なく含む水溶液
を意味する。このような濃縮物のホルムアルデヒド含量
は重量百分率として規定される場合、これは存在するホ
ルムアルデヒドのあらゆる形態が、濃縮物の全重量を変
化することなく、CH2Oの当量に変換した場合に生じるCH
2Oの重量百分率を表わす。
ある濃度のホルムアルデヒド濃縮物の適当な実験室製造
方法は、トリオキサンを75℃のオーブン中で融解し、融
解された材料をチーズクロスの数層を通してろ過して、
不溶性パラホルムアルデヒドを除去し、次いでろ液を温
水の適当量と混合することである。望むならば、また少
量のメタノールも混入できる。次いで得られた溶液を使
用まで、好ましくは約5日を越えない期間70℃〜85℃に
おいて貯蔵する。
本発明による商業的操作には、ホルムアルデヒド濃縮物
は、トリオキサンまたは固体パラホルムアルデヒド以外
のホルムアルデヒド源から誘導されることが望ましい。
なぜならばこれらの2源は比較的高価だからである。好
ましいホルムアルデヒド源としては、ホルムアルデヒド
約37%または50%を含有するもののような市販水溶液お
よびホルムアルデヒド製造の間に生成されたもののよう
なホルムアルデヒドに富む気体混合物がある。低メタノ
ール含量、すなわちメタノール約1.0重量%またはそれ
以外のホルムアルデヒドの混合物が特に好ましい。
市販ホルムアルデヒド溶液または気体混合物の本発明の
方法に必要な濃度のホルムアルデヒド濃縮物への変換に
ついて当業界に既知の多くの方法が知られている。例え
ば、米国特許第3,493,472号明細書において、ホルムア
ルデヒドを含む気体反応混合物を大気圧未満の圧力にお
いて運転される加熱された蒸留塔の中心部に供給する方
法が教示されている。ホルムアルデヒド含量が一層少な
い留分を、頂部で除去し、次いで縮合および吸着によつ
て捕集し、得られる液体の1部を還流としての塔の頂部
に戻す。塔の底部において、高濃厚ホルムアルデヒド溶
液を抜き取る。従つて、67%を越え、しかもホルムアル
デヒドの96重量%の高濃度を有するホルムアルデヒド溶
液は、さらに精製することなく、単一工程で製造でき
る。
米国特許第2,527,654号および同第2,527,655号明細書に
は、ホルムアルデヒド25重量%〜50重量%を含有するホ
ルムアルデヒド水溶液を、蒸留塔まは蒸留塔の組み合せ
に供給し、次いで分離して、ホルムアルデヒド70%〜97
%を含有するホルムアルデヒド濃縮物を生成する方法が
教示されている。この濃縮物を塔の底部から引き出し、
次いでホルムアルデヒド約10%未満を含有する弱ホルム
アルデヒド溶液を頂部において大気圧未満(好ましくは
500mmHg絶対またはそれ以外)の圧力で運転される塔の
頂部から引き出す。弱ホルムアルデヒド溶液は、任意に
さらに一層高圧で蒸留して、含有されたホルムアルデヒ
ドのほとんどを回収して再循環してもよい。
フランス特許第1,546,309号およびベルギー特許第76439
3号明細書には、ホルムアルデヒド水溶液を1気圧未満
の圧力において運転される低滞留時間蒸発基(または一
連のこのような蒸発器)に供給する。これによつて、こ
の操作によりホルムアルデヒドを、フイードおよびホル
ムアルデヒド85重量%までを含有するホルムアルデヒド
濃縮物からなる底部留分のもの未満のホルムアルデヒド
濃度(重量)の蒸気留分に分留する。ある場合は、蒸発
器は、加熱ジヤケツトおよびフイードを加熱管の内壁上
に均等に分配する頂部近傍の回転供給装置を有する垂直
管である。液体滞留時間は、代表的には約2分であり、
しかもジヤケツト温度は望まれる濃縮度を得るように調
節される。他の場合には、蒸発器は、フイードを円錐の
内面上に分配し、回転から生じる遠心力によつて部分的
に制御される膜厚の、回転加熱円錐面の形である。この
場合、液体滞留時間は1分未満(一般に約5秒〜10秒を
越えない)であり、しかも操作圧力は一般に約40mmHg〜
120mmHgである。ホルムアルデヒド50.9%を含有する供
給物を用いて、蒸発器内の絶対圧力129mmHgにおいて、
ホルムアルデヒド79.22%を含有するホルムアルデヒド
濃縮物が1例においてこのように単一工程で得られ、ホ
ルムアルデヒド供給物を92.9%が濃縮物に回収された。
このような濃縮物は、固体パラホルムアルデヒドの認識
できるほどの沈殿なしに、80℃において少なくとも1時
間または2時間保持できる。しかしなが、パラホルムア
ルデヒド沈殿およびカニツツアーロ反応のような分解反
応の両者を最小にするために、カルボニル化反応の開示
直前にのみホルムアルデヒド濃縮工程を行うことが好ま
しい。
カルボニル化を開始するには、ホルムアルデヒド濃縮物
を、硫酸および一酸化炭素と共に前記の方式で連続タン
ク形反応器(CSTR)に供給するのが好ましい。本発明の
方法は、適度の圧力および酸濃度において行い得る。従
つて、CSTRは、極めて高価、通常強いかつ防食材料から
構成する必要はないが、ハステロイB(Hastelloy
B)のような多数の市販材料の何れかから形成されても
よいかまたは反応器はジルコニウムまたは銀内張しても
よい。
ナフイオン(Nafion)〔代表的にイオン交換樹脂として
用いられるペルフルオルスルホン酸膜に対するイー・ア
イ・デュポン・デ・ネモアス(E.I. duPont De Nemo
urs)の商品名〕のような他の強酸触媒を使用できる
が、酸触媒は強酸、好ましくは硫酸でなければならな
い。硫酸は、特に望ましい。なぜならば硫酸は容易に入
手でき、水を著しく添加せずに液対状で導入でき、しか
もフツ化水素よりも腐食性でなく、かつナフイオンより
もはるかに高価でないからである。事実、本発明の新規
な方法の特別の利点の1つは、非常に腐食性または高価
な触媒を用いる必要なく、適度の圧力および反応速度に
おいて高収率で得ることができることである。カルボニ
ル化反応速度は一層高い一酸化炭素分圧により増大する
が、反応器コストは全圧と共に増大する故に、一酸化炭
素ガスは高一酸化炭素濃度のものでなければならない。
硫酸触媒で、反応体は、最終カルボニル化生成物中の硫
酸濃度が最適には少なくとも約2重量%であるような割
合で導入できる。2%よりはるかに高い水準、例えば約
10%を使用でき、しかも反応速度はこのような一層高水
準において増大するが、これは、硫酸、生成物の中和お
よび分離、廃棄物処理などについてやや高コストにな
る。従つて、最終カルボニル化生成物中の硫酸の濃度
は、約2重量%〜約4重量%であるのが好ましい。この
硫酸水準は、代表的に高圧カルボニル化反応において用
いるものよりも僅かに大きいのみである。一酸化炭素の
分圧は約1.72×107N/M2未満、好ましくは5.5×106N/M
2〜1.38×107N/M2に保たれる。
カルボニル化反応は、発熱的であり、混合物を外部から
加熱することなく、望まれる反応温度150℃〜180℃に保
たれる。混合物を強く攪拌して、液体とガス反応体の間
の高度の接触を確保する。攪拌は、連続プロセスについ
て滞留時間約2時間〜20時間好ましくは約2時間〜10時
間続けられる。プロセスが商業上に実用的であるため
に、ホルムアルデヒド転化率は、少なくとも約90%、好
ましくは少なくとも95%でなければならない。ポリグリ
コリドに対する選択率は、少なくとも約80%、好ましく
は少なくとも85%でなければらない。反応の動力学は反
応が進むと速度が減少することを指図する故に、商業上
実用的な生産性および選択性が達成されるには、ホルム
アルデヒド転化率少なくとも約90%が8時間の滞留時間
で生じなければならないことが分かる。本発明により、
ホルムアルデヒドの99%までの転化率は、ポリグリコリ
ドへの92%選択率まででこのような滞留時間内で得られ
ることが分かつた。このような転化率および選択率は、
ポリグリコリドと91%回収収率までを生じる。ポリグリ
コリドの収率が、ホルムアルデヒドの添加量当たり少な
くとも80%、より好ましくは少なくとも約85%であるよ
うな条件を選択するのが好ましい。
本発明のカルボニル化反応は、連続方法またはバツチ方
法の何れかとして行つてもよい。多くの商業用途には、
連続方法は、一層実用的であろう。なぜならばこの方法
によつて、適度な大きさの反応器で比較的高い流量が得
られるからである。バツチ反応においては、反応を、変
換された材料の実質的な残部をもつて開始して、平均ホ
ルムアルデヒド濃度を減少し、それによつてカニツツア
ーロ反応を抑制するのが望ましい。連続方法には、1工
程以上を用いて、必要な反応器の大きさを減少するのが
望ましいことが分かつた。
2工程またはそれ以上の工程の連続ガルボニル化方法に
おいて、初期工程のCSTRはカニツツアーロ反応を抑制す
るに十分高いホルムアルデヒドの転化率(約85%〜約97
%)を確保するに十分大きくなければならない。第1工
程から生じた転化率は、約94%を越えるのが好ましい。
94%未満では、ポルグリコリドの極限収率は一層低い
が、生産性は、必要な反応器が一層小さく、従つて一層
高価でないように一層大きい。初期工程は、比較的大き
い1基のCSTRあるいは並列に運転する2基またそれ以上
のCSTRを含んでもよい。2基またはそれ以上のCSTRを並
列に運転する場合は、硫酸の濃度が各反応器内で実質的
に同一であり、しかも各反応器内において一酸化炭素分
圧が5.5×106N/M2〜約1.72.×107N/M2であるように種
々の供給物流を反応器間に分配しなければならない。反
応器内の攪拌は気体と液体の広範な接触を確保するよう
に強くなければならない。好ましくは、攪拌強さは、攪
拌の強さのこれ以上の増大が反応に著しく影響するよう
に十分高くなければならない。反応器の正確な寸法は、
前記に論議されたように望まれる流量および望まれる転
化率によつて決まる。
好ましくは、第1工程の液体生成物は、1基またはそれ
以上のCSTRを含む仕上工程に移される。2基またはそれ
以上のCSTRを第1工程において用いる場合、生成物流を
一緒にして単一仕上工程CSTRに導入してもよい。一酸化
炭素を仕上工程に導入して、仕上工程CSTRにおいて一酸
化炭素分圧約5.5×106N/M2〜約1.72×107N/M2を保
つ。第1工程反応器と同じく、仕上工程反応器を強く攪
拌する。それによつて、仕上工程は、極限ホルムアルデ
ヒド転化率、好ましくは少なくとも約97%、より好まし
くは約98%〜約99%を生じる。望まれる生成物(ポリグ
リコリド)モル対ホルムアルデヒドモルによつて測定さ
れた総収率は代表的に85%を越える。
過剰の一酸化炭素の分離後、このように形成されたカル
ボニル化反応混合物はポリグリコリド、水、酸触媒およ
び比較的少量の未変換ホルムアルデヒドおよび副反応生
成物を含む。ポリグリコリドの平均鎖長は広範に変わり
得るが、カルボニル変生成物のエステル化によるアルキ
ルグリコレートの製造を容易にするために、ポリグリコ
リドの平均鎖長(遊離水分ゼロをベースとして計算)は
約4未満が好ましく、より好ましくは約2を越えない。
アルキルグリコレートの好ましい製造方法においては、
アルコールの過剰、式ROH (式中、Rは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプ
ロピル、n−ブチル、イソブチルなどのような低級アル
キル基である) の代表的には少なくとも約50%モル過剰、より好ましく
は約100%モル過剰を用いる。アルコールを、カルボニ
ル化混合物中のポリグリコリドのエステル化用のカルボ
ニル化反応混合物と混合する。1つの好ましい態様にお
いては、アルコールはメタノールであり、しかもメタノ
ールをポリグリコリドに対して約2:1モル比(一般に約
1.5:1〜約2.5:1)で添加する。カルボニル化反応からの
酸触媒の存在により、迅速なエステル化反応を生じる。
メタノールでエステル化する場合、メタノールおよびカ
ルボニ化生成物を、メタノール/ポリグリコリドモル比
約2:1でエステル化反応器に導入してもよい。反応体は
温度約65℃〜約125℃に保たれる。これらの条件下にお
いて、エステル化による少なくとも75%の転化率が、比
較的に迅速に、すなわち約5分〜約3時間内で起こるこ
とが分かつた。
得られたエステル化反応混合物は、メチルグリコレー
ト、過剰のメタノール、未変換ポリグリコリド、酸触媒
および水を含む。
硫酸触媒な、市販50%水酸化ナトリウム溶液のような適
当な塩基を、混合物のpHが約2.5に上昇するに十分な量
で加え、次いでろ過によつてエステル過生成物から実質
的に除去できる。従つて、水酸化ナトリウムの添加によ
つて、特にエステル化のために添加した過剰のメタノー
ルの存在下にメチルグリコレート溶液に少なくとも1部
分不溶性であるサルフエートが生成する。従つて、不溶
性サルフエートは、通常のろ過方法によつて除去でき
る。
次いで得られた溶液を、好ましくは連続2工程によつて
分留する。例えば、ろ過したエステル化生成物を、ほぼ
大気圧において運転される低滞留時間、比較的短蒸留塔
にポンプ輸送して、メタノールおよび水を塔頂で除去す
る。次いで、この第1工程の底部からの生成物を約90℃
〜約250℃において運転される低滞留時間、低圧(好ま
しくは約100mmHg絶対(蒸発器にポンプ輸送して、メチ
ルグリコールを塔頂で回収する。第2工程蒸発器は、流
下フイルム形または好ましくは頂部において非常に短い
蒸留塔を備えた拭いフイルム形蒸発器であつてもよい。
この工程において、生成された底部留分は、望むならば
利用し、次いでエステル化反応器に再循環してもよい。
エステル加水分解および高級ポリグリコリド形成のよう
な副反応を最小にするために、両分留工程および組み合
つた配管および装置の滞留置換は短くなければならな
い。
形成されたアルキルグリコレート90重量%を越える回収
率は、アルキルグリコレートがメチルグリコレートであ
るこの方式で達成された。エステルのアルキル基が1個
より多い炭素原子の炭素鎖を含む場合、アルコールおよ
びアルキルグリコレートの沸点は一層高い。従つて、蒸
留による分離は一層困難になるであろう。蒸留によるア
ルキルグリコレート回収が可能であるこのような場合に
は、必要な条件は、本開示点での通常の実験によつて決
定できる。
エステル化および後続の分留からこのように誘導された
メチルグリコレート生成物の純度は、96重量%またはそ
れ以上の高さであることが分かつた。他方、メタノール
および水分は、各々全生成物の2重量%未満であること
が分かつた。同様に、他不純物の濃度は約2重量%また
は3重量%を越えない。水の著しい量(数重量%より多
量)はエステルを経時的に加水分解する傾向があるが、
後エステル化分留工程の生成物に存在することが分かつ
た少量の不純物は、少なくとも数日間は生成物に著しく
悪影響を与えない。もち論、望むならば任意数の既知の
方法による初期生成物の再蒸留によつて一層高いメチル
グリコレートの純度を得ることができるであろう。
下記の例は、本発明を具体的に説明する。
例 1 この例は、本発明により、ポリグリコレートへのホルム
アルデヒド濃縮物の変換を具体的に説明する。
この例における全実験において用いられた反応器は、作
業容積約705mlを有するハステロイ−B2金属製のオート
クレーブであつた。供給物流は液面下に連続的に入り、
次いで生成物を加圧受器に溢流することによつて連続的
に除去した。攪拌器を1750RPMで運転し、しかも内部邪
魔板を設けた。別の実験において、この攪拌度は気相か
ら液相への物質移動の影響を最小にするのに十分である
ことが分かつた。温度は、外部冷却コイルおよび電気加
熱器によつて制御した。反応帯域内において一酸化炭素
純度が確実に高くなるように一酸化炭素(化学純級)の
大過剰(3.6倍〜4.1倍)を供給した。使用した硫酸はAR
グレード、98%H2SO4であつた。この例の全実験におい
て用いられたホルムアルデヒド濃縮物はCH2O70%、CH3O
H1.5%およびH2O28.5%を含有した。この濃縮物はトリ
オキサンから誘導され、しかも反応器に供給される前に
70℃〜85℃に保たれた。
多くの実験についての操作条件および結果を第1表にま
とめる。任意の特別の組の条件が確立されると直ちに操
作は、生成物受器を空にし、次いで代表的生成物を分析
用に捕集する前に反応器内内容物を少なくとも3回置換
するに十分長くこれらの条件において続けた。報告され
た選択率および収率はポルグリコリド(HO(CH2COO)n
H)のあらゆる形態の報告をベースとする。選択率は変
換されたホルムアルデヒドの量をベースとして計算さ
れ、一方収率は供給されたホルムアルデヒドの量をベー
スとする。すべての実験において、主な副生物は、メタ
ノール、ギ酸、メトキシ酢酸およびジグリコール酸また
はその誘導体であつた。本発明の範囲内の種々の条件の
下に、やや高い転化率および選択率を取得できることが
容易に分かる。
例 2 この例は、本発明により、バツチ反応器における、ホル
ムアルデヒド濃縮物のポリグリコリドへの変換を具体的
に説明する。
この例の全実験において用いられた反応器は、強い攪拌
を与えるように装備されたハステロイC276金属から成る
300mlオートクレーブであつた。実験条件および結果
を、第2表にまとめる。各実験において、初期反応混合
物は、比較的少量のホルムアルデヒド濃縮物およびH2SO
4および相当する組成(ポリグリコリド)の比較的大量
の既に変換された反応生成物から形成された。このよう
な混合物は、組成上、1部分ポルグリコリドに変換され
た反応混合物に相当する。第2表において、初期CH2O転
化率に示した数字は、出発組成が相当する転化水準を規
定する。次いで、初期反応混合物を、示した条件下にCO
と反応させて、転化水準の増大を生じる。反応時間中
に、新しい反応体を加えず、そして生成物を抜き取らな
かつた。従つて、与えられた反応条件は、単純なバツチ
反応の後段のものに相当する。ある組の条件には、この
操作を多数回繰り返し、1サイクルからの反応生成物を
次サイクルの初期反応混合物の変換された部分として使
用した。サイクル組成の末端が最早著しく変化しなけれ
ば、これ以上のサイクルは行わず、しかも最終反応生成
物を分析して、反応の転化率および選択率を求めた。第
2表における結果は、さらに本発明の範囲内の広範に変
化するカルボニル化反応条件下に得られた高転化率およ
ひ選択率を具体的に説明する。
例 3 前例において、用いた最短カルボニル化反応時間は6時
間であつた。この例は、本発明による一層短いカルボニ
ル化時間に得られた結果を具体的に説明する。
A 165℃およびCO圧力6.9×106N/M2において運転された半
連続反応器(小さいしかも頻繁な分離したインクレメン
トで反応体を供給し、しかも生成物を抜き取つた)にお
いて、最終生成物にH2SO43.9%を与えるに十分な硫酸と
共に77%ホルムアルデヒド濃縮物(トリオキサンから誘
導)を供給した、滞留時間は4時間であつた。これらの
条件下に、ホルムアルデヒド転化率は約97%であり、し
かも選択率(ポリグリコリド)は約85%であつた。
B 初期ホルムアルデヒド転化率85%に相当する量の残部の
既に変換された材料を供給したバツチ反応器において、
77%ホルムアルデヒド濃縮物(パラホルムアルデヒドか
ら誘導)を、圧力7.2×106N/M2および160℃においてCO
と反応させた。初期反応混合物中のH2SO4の水準は、3.9
%(最終反応混合物中約3.4%〜3.5%に相当する)であ
つた。反応は75分後に停止した。生成物の分析から、装
入されたホルムアルデヒドからのポリグリコリドの収率
が約89.0%であることが分かつた。ホルムアルデヒド転
化率は、、別に定量しなかつた。転化率が100%未満の
場合、反応選択率は相当して89%より高かつた。
例 4 この例は、アルコールと、グリコール酸、高級ポリグリ
コリドおよび硫酸約2重量%〜約4重量%を含む混合物
の反応によるアルキルグリコレートの製造を具体的に説
明する。
CH2O70%を含有するホルムアルデヒド濃縮物から、本明
細書に記載のカルボニル化生成物を製造した。このよう
な生成物の推定された平均ポリグリコリド鎖長は、単量
体状グリコール酸を単位鎖長のポリグリコリドとして処
理し、遊離水の水準を任意にゼロと推定する場合、約1.
4である。このカルボニル化生成物の硫酸含量は、3.6重
量%〜3.9重量%の範囲内であり、ホルムアルデヒド転
化率は約95.5%であり、しかもポルグリコリドへの選択
率は約87.4%であつた。このカルボニル化生成物600.5g
とメタノール(約2倍過剰)481.gの混合物を、大気圧
において3時間還流した。得られた生成物を環境温度に
冷却し、50%NaOHでpH2.5に中和し、次いでろ過して、
沈降してサルフエートを除去した。ろ液を分析し、次い
でメチルグリコレート54.30%、グリコール酸10.01%、
メタノール24.32%、水8.76%および種々の不純物約2.6
1%を含有することが分かつた。従つてこれらの条件下
において、含有されるポリグリコリドの約82モル%が1
回でメチルグリコレートに変換された。
例 5 この例は、ホルムアルデヒド濃縮物を、ポリグリコリド
および硫酸約2重量%〜約4重量%を含む反応混合物に
変換し、次いでこの反応混合物をメタノールでエステル
化して、メチルグリコレートを形成し、次にこのメチル
グリコレートを硫酸の中和、次に蒸留によりエステル混
合物から分離する、メチルグリコレートの製造を具体的
に説明する。
供給物が底部から数えてトレー2および3の間に入り、
大気圧において運転される連続22トレーの直径インチの
Oldershaw蒸留塔に例4の中和されたエステル化混合物
を供給した。リボイラーは熱サイホンの設計のものであ
り、しかもリボイラー内の滞留時間を約3分に制限する
ような寸法に作製した。L/D(塔に戻した液体/全凝
縮留出物)は約1/2であり、リボイラー温度は155℃
であり、供給物トレー温度は113℃であり、かつ還流ス
プリツター(塔頂部)における温度は79℃であつた。得
られた塔頂留分は主としてメタノールおよび水からな
り、しかもメチルグリコレート僅かに1.96重量%を含有
した。底部留分を拭い長20.32cmおよび内径5.08cmの連
続拭いフイルム形蒸発器(Pope Scientific Compan
y)の頂部に直接ポンプ輸送した。温度は、蒸発器の頂
部において119℃、かつ底部において203℃〜213℃であ
つた。蒸発器からの底部留分を捕集し、しかも頂部から
出る蒸気は、L/D 1/4および頂部における圧力10
4mmおいて運転される2トレーノのOldershaw蒸留塔の底
部に送つた。この塔の頂部の温度は約90℃〜93℃であつ
た。蒸発器の頂部は、この短塔の底部に直接配管されて
いる故に、直接測定さない蒸発器の操作圧力は104mmよ
り僅かに高いのみであつた。2トレー塔からの塔頂生成
物は、メチルグリコレート約97.1%、メタノール0.7
%、水1.6%および他不純物0.6%からなつていた。中和
されたエステル化根物に含有されたメチルグリコレート
約83.2%を、この塔塔生成物に回収した。
蒸発器からの底部留分約216.9gを、追加カルボニル化生
成物(前記において用いたと同じロツト)600.1gと混合
し、次いでこの混合物をメタノールでエステル化し、pH
2.5に中和し、次いで前記と実質的に同じ方式で分留し
た。エステル化工程において、メチルエステルへの変換
は、再循環された材料の不存在下に得られた転化率82%
と実質的に異ならない約80%であつた。分留工程におい
て、蒸発器の温度を、頂部において123℃〜128℃かつ底
部において20℃〜225℃に上昇し、かつ2トレー塔の頂
部の圧力を95mmHgに低下した。第1塔からの塔頂生成物
はメチルグリコレートを僅かに1.38%含有したのみであ
つた。2トレー塔からの到頂生成物は、メチルグリコレ
ート約97.7%、メタノール0.3%、水0.7%および他の不
純物1.3%からなつていた。中和されたエステル化混合
物に含有されたメチルグリコレートの約89.7%は、この
塔頂生成物に回収された。
今記載したように発生した蒸発器の底部留分約203.3g
を、追加カルボニル化生成物(同ロツト)600.4gと混合
し、次いで第1塔のL/Dを約1/1に増大し、2トレ
ー塔におけるL/Dを約1/7に減少し、しかも蒸発器
の底部における温度を212℃〜213℃に低下した以外は、
前記の操作を再び繰り返した。この順序で、エステル化
工程の転化率は約83%(再循環された材料不存在下の82
%に対して)であり、しかも第1塔からの塔頂生成物は
メチルグリコレート僅かに0.63%を含有したのみであつ
た。2トレー塔からの塔頂生成物は、メチルグリコレー
ト約96.2%、メタノール0.2%、水0.8%および他の不純
物2.8%からなつていた。中和されたエステル化混合物
中のメチルグリコレートの約96.8%を、この塔頂生成物
に回収した。
最終順序において、装入されたポリグリコリドの約83%
をメチルエステルに変換し、しかもこのエステルの約9
6.8%を完成製品とした回収した。すなわち、グリコー
ル酸値の回収されたメチルエステルへの単流転化率は約
80%であつた。他の0.2%は、第1塔留出物に対する損
失として説明された。蒸発器からの底部留分の分析か
ら、残存グリコール残値は、分析の精度内でこの留分に
含有されたことが分かつた。従つて、理論的には、エス
テル化/分離操作の続く系列においてこのような全底部
留分を全く再循環することによつて精製されたメチルグ
リコレートとしてのグリコール酸値の回収率は、99.8%
の高さであろう。実際、再循環流における不純物の蓄積
を制限するように、蒸発器底部留分の若干を廃棄しなけ
ればならないために回収率はやや低いであろう。
本発明の範囲から逸脱することなく、前記の構成に種々
の変化をなし得る故に、前記の記載に含まれるすべての
事項は例示であり、限定の意味ではないとして解釈され
るように意図される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 67/293 9279−4H // C07B 61/00 300 (72)発明者 アリステアー キャンベル マックファー レーン アメリカ合衆国 テキサス州 ザ ウッド ランズ,フェアーウェイ オウクス プレ ース 26 (56)参考文献 特開 昭57−32235(JP,A) 特開 昭53−42292(JP,A) 特開 昭54−130519(JP,A) 特開 昭53−71016(JP,A)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】150℃〜180℃の反応帯域において、1.72×
    107N/M2をない前記反応帯域中の一酸化炭素分圧下に、
    添加IB族助触媒の有効量の不存在下で、60重量%〜85重
    量%のホルムアルデヒドを含む水性ホルムアルデヒド濃
    縮物、一酸化炭素、及び触媒量の硫酸を一緒にして、式 HO(CH2COO)nH (式中、nは少なくとも1の整数である) の化合物の混合物及び2重量%〜10重量%の硫酸を含む
    カルボニル化反応混合物を生成する、カルボニル化反応
    を行うことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】カルボニル化反応混合物が2重量%〜4重
    量%の硫酸を含む、特許の範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】カルボニル化反応が、連続方法である、特
    許請求の範囲第1項に記方法。
  4. 【請求項4】150℃〜180℃の反応帯域において、1.72×
    107N/M2を超えない前記反応帯域中の一酸化炭素分圧下
    に、添加IB族助触媒の有効量の不存在下で、60重量%〜
    85重量%のホルムアルデヒドを含む水性ホルムアルデヒ
    ド濃縮物、一酸化炭素、及び触媒量の硫酸を一緒にし
    て、式 HO(CH2COO)nH (式中、nは少なくとも1の整数である) の化合物の混合物及び2重量%〜10重量%の硫酸を含む
    カルボニル化反応混合物を生成する、カルボニル化反応
    を行い、 硫酸を予め除去することなく、前記カルボニル化反応混
    合物に含まれるポリグルコリドを、式ROHのアルコール
    でエステル化して、式 (式中、Rは低級アルキルである) のアルキルグリコレートを含むエステル化生成物を形成
    することを特徴とする、ホルムアルデヒドのカルボニル
    化によるアルキルグリコレートの製造方法。
  5. 【請求項5】低級アルキル基がメチルである、特許請求
    の範囲第4項に記載の方法。
  6. 【請求項6】塩基を、前記エステル化生成物に添加し
    て、アルキルグリコレート及び沈澱物を含む処理生成物
    を生成する工程を更に含む、特許請求の範囲第4項に記
    載の方法。
  7. 【請求項7】前記沈澱物が濾過によって前記処理生成物
    から除かれて、前記アルキルグリコレートを含む濾液を
    生成する、特許請求の範囲第6項に記載の方法。
  8. 【請求項8】前記アルキルグリコレートが、蒸留によっ
    て濾液から分離される、請求の範囲第7項に記載の方
    法。
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