JPH0667556B2 - 溶接トーチ構成部材 - Google Patents
溶接トーチ構成部材Info
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- JPH0667556B2 JPH0667556B2 JP63231448A JP23144888A JPH0667556B2 JP H0667556 B2 JPH0667556 B2 JP H0667556B2 JP 63231448 A JP63231448 A JP 63231448A JP 23144888 A JP23144888 A JP 23144888A JP H0667556 B2 JPH0667556 B2 JP H0667556B2
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Description
【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、自動溶接、半自動溶接に使用される溶接用チ
ップ及びノズルといった溶接トーチ構成部材に関するも
のである。
ップ及びノズルといった溶接トーチ構成部材に関するも
のである。
「従来の技術とその課題」 自動溶接、半自動溶接に使用される溶接用チップは、溶
接ワイヤーの安定な送給と、溶接ワイヤーに安定した電
圧を供給する上で非常に重用なトーチ構成の一部品であ
る。
接ワイヤーの安定な送給と、溶接ワイヤーに安定した電
圧を供給する上で非常に重用なトーチ構成の一部品であ
る。
従来からアーク溶接用チップは、電気伝導性、熱伝導性
に優れた銅・銅合金の材料を使用しているが、比較的軟
質金属のためワイヤーの送給にともない、チップのワイ
ヤー送給口は摩耗して、貫通孔の拡大や変形をきたす。
そのため定常なワイヤー送給が出来ないばかりか導通不
良による溶け込不足及びチップ・ワイヤー間のスパーク
溶損等の事故につながり、溶接作業の信頼性と生産性を
著じるしく低下する。
に優れた銅・銅合金の材料を使用しているが、比較的軟
質金属のためワイヤーの送給にともない、チップのワイ
ヤー送給口は摩耗して、貫通孔の拡大や変形をきたす。
そのため定常なワイヤー送給が出来ないばかりか導通不
良による溶け込不足及びチップ・ワイヤー間のスパーク
溶損等の事故につながり、溶接作業の信頼性と生産性を
著じるしく低下する。
一方、ワイヤを供給する溶接用チップの近傍には、溶接
時において炭酸ガス、アルゴン等のガスを供給して、溶
接箇所を大気から遮断した状態とし、これによって安定
した溶接作業を行わせるノズルが、溶接トーチを構成す
る一部品として設けられている。
時において炭酸ガス、アルゴン等のガスを供給して、溶
接箇所を大気から遮断した状態とし、これによって安定
した溶接作業を行わせるノズルが、溶接トーチを構成す
る一部品として設けられている。
また、連続溶接ではノズル及びチップ先端部は、溶接時
の輻射熱で600〜700℃位に加熱される結果、飛散する微
細な金属粒子(以下スパッターと言う)がノズル及びチ
ップに付着しやすい状態となり、累積付着したスパッタ
ーはシールドガスの流れを乱したり、ワイヤーの安定な
送給を阻害したりして溶接作業上、種々なトラブルを生
ずる。
の輻射熱で600〜700℃位に加熱される結果、飛散する微
細な金属粒子(以下スパッターと言う)がノズル及びチ
ップに付着しやすい状態となり、累積付着したスパッタ
ーはシールドガスの流れを乱したり、ワイヤーの安定な
送給を阻害したりして溶接作業上、種々なトラブルを生
ずる。
本発明は、アーク溶接用チップに要求される電気伝導
性、熱伝導性を阻害することなく耐摩耗性及び耐スパッ
ター性能に優れた溶接チップ及びノズルを提供し、更に
上述したトラブルを防止して品質と生産性を高め更に省
力化を計る上で非常に有意義な溶接トーチ構成部材の提
供を目的とする。
性、熱伝導性を阻害することなく耐摩耗性及び耐スパッ
ター性能に優れた溶接チップ及びノズルを提供し、更に
上述したトラブルを防止して品質と生産性を高め更に省
力化を計る上で非常に有意義な溶接トーチ構成部材の提
供を目的とする。
「課題を解決するための手段」 以下その詳細について記述する。
本発明の複合材からなるアーク溶接用チップ及びノズル
に、マトリックス金属として銅・銅合金を選定したの
は、銅・銅合金が電気と熱の良導体で、この特性はチッ
プ及びノズルに要求される次の様な条件を満足するから
である。即ちチップでは常に安定した電圧をワイヤーへ
給電し、また溶接時の輻射熱やワイヤー通過時の摩擦熱
も速やかに拡散するので、チップは熱劣化を受けにくく
スパッターも付着しずらい。同様にノズルに於てもこの
マトリックス金属の優れた熱伝導性は、飛散するスパッ
ターを瞬時に冷却する上で有効に作用するから、スパッ
ターを付着しずらくする効果が大きい。
に、マトリックス金属として銅・銅合金を選定したの
は、銅・銅合金が電気と熱の良導体で、この特性はチッ
プ及びノズルに要求される次の様な条件を満足するから
である。即ちチップでは常に安定した電圧をワイヤーへ
給電し、また溶接時の輻射熱やワイヤー通過時の摩擦熱
も速やかに拡散するので、チップは熱劣化を受けにくく
スパッターも付着しずらい。同様にノズルに於てもこの
マトリックス金属の優れた熱伝導性は、飛散するスパッ
ターを瞬時に冷却する上で有効に作用するから、スパッ
ターを付着しずらくする効果が大きい。
一方、マトリックス金属中に潤滑成分として均一に分散
しているこれらの微粉末は、各種金属溶融物と濡れにく
く、離型性、潤滑特性に優れているので次の様な機能を
付与する。即ち従来は必ずスパッター付着防止を目的と
して、一定の溶接時間毎に各種のスパッター付着防止剤
をチップ及びノズルに塗布する作業工程を必要とした
が、銅・銅合金マトリックス金属中に均一に分散してい
るこれらの潤滑成分の優れた特性が十分にその役割を担
うので、スパッター付着防止剤を何ら塗布することなく
良好な耐スパッター性能を発揮してスパッター付着にと
もなうトラブルを防止する。
しているこれらの微粉末は、各種金属溶融物と濡れにく
く、離型性、潤滑特性に優れているので次の様な機能を
付与する。即ち従来は必ずスパッター付着防止を目的と
して、一定の溶接時間毎に各種のスパッター付着防止剤
をチップ及びノズルに塗布する作業工程を必要とした
が、銅・銅合金マトリックス金属中に均一に分散してい
るこれらの潤滑成分の優れた特性が十分にその役割を担
うので、スパッター付着防止剤を何ら塗布することなく
良好な耐スパッター性能を発揮してスパッター付着にと
もなうトラブルを防止する。
更にこの優れた潤滑特性は、ワイヤーがチップ貫通孔を
摺動して通過する際の摩擦抵抗を低下する結果、ワイヤ
ーの円滑な送給を可能にして、チップ貫通孔の耐摩耗性
も著じるしく向上する。
摺動して通過する際の摩擦抵抗を低下する結果、ワイヤ
ーの円滑な送給を可能にして、チップ貫通孔の耐摩耗性
も著じるしく向上する。
なお、前記潤滑剤としては、例えば六方晶ボロンナイト
ライド、硫化モリヴデン、硫化タングステン、黒鉛、フ
ッ化黒鉛などの溶融金属に対して不活性な無機化合物が
使用される。
ライド、硫化モリヴデン、硫化タングステン、黒鉛、フ
ッ化黒鉛などの溶融金属に対して不活性な無機化合物が
使用される。
次に、銅・銅合金中に均一に分散している耐摩耗成分の
微粉末であるが、これは強制的に送給されるワイヤーが
通過するチップ貫通孔の摩耗を防止することに主眼をお
いたもので、前述の潤滑剤の使用だけでもこの主要目的
はかなり達成されるが、耐摩耗剤と併用することによっ
て一段と耐摩耗性を高めチップ寿命を延し、摩耗によっ
ておこるチップワイヤー間の導通不良、溶け込不良、チ
ップ・ワイヤー間のスパーク溶損等のトラブルを防い
で、品質の安定化を計り、更にチップ交換時の煩しい作
業も低減するから生産性も向上する。
微粉末であるが、これは強制的に送給されるワイヤーが
通過するチップ貫通孔の摩耗を防止することに主眼をお
いたもので、前述の潤滑剤の使用だけでもこの主要目的
はかなり達成されるが、耐摩耗剤と併用することによっ
て一段と耐摩耗性を高めチップ寿命を延し、摩耗によっ
ておこるチップワイヤー間の導通不良、溶け込不良、チ
ップ・ワイヤー間のスパーク溶損等のトラブルを防い
で、品質の安定化を計り、更にチップ交換時の煩しい作
業も低減するから生産性も向上する。
銅・銅合金マトリックス金属に均一に分散されたこれら
の耐摩耗剤の微粉末は、この様にチップの耐摩耗性を高
め寿命を延すが、ノズルにおいても、硬質、高強度、熱
衝撃等に優れた特性がスパッターの熱的、物理的衝撃か
らノズルを保護し耐久性を高める。
の耐摩耗剤の微粉末は、この様にチップの耐摩耗性を高
め寿命を延すが、ノズルにおいても、硬質、高強度、熱
衝撃等に優れた特性がスパッターの熱的、物理的衝撃か
らノズルを保護し耐久性を高める。
すなわち、前述したように、潤滑剤から選択された成分
のみによっても、チップ及びノズルの耐スパッタ性と耐
摩耗性は良好なものとなるが、耐摩耗剤のみによって
も、耐摩耗性とともに、スパッター衝撃からノズルを保
護することが可能な高い耐スパッタ性を得ることができ
るものである。
のみによっても、チップ及びノズルの耐スパッタ性と耐
摩耗性は良好なものとなるが、耐摩耗剤のみによって
も、耐摩耗性とともに、スパッター衝撃からノズルを保
護することが可能な高い耐スパッタ性を得ることができ
るものである。
ここで耐摩耗剤の使用に於て注意すべきことは、粒度、
形状、マトリックス金属中の充填度等の検討であり、選
定を誤まるとワイヤーに傷を付け、円滑な送給を阻害し
てトラブルの原因となるから、特に慎重な取り扱いを要
す。
形状、マトリックス金属中の充填度等の検討であり、選
定を誤まるとワイヤーに傷を付け、円滑な送給を阻害し
てトラブルの原因となるから、特に慎重な取り扱いを要
す。
なお、前記耐摩耗剤としては、窒化ケイ素、窒化アルミ
ニウム、立方晶ボロンナイトライド、チタンナイトライ
ド、チタンカーバイド、炭化クロム、ダイヤモンド、炭
化ケイ素、アルミナ、ジルコニア、タングステンカーバ
イドなどの溶融金属に対して不活性な無機化合物が使用
される。
ニウム、立方晶ボロンナイトライド、チタンナイトライ
ド、チタンカーバイド、炭化クロム、ダイヤモンド、炭
化ケイ素、アルミナ、ジルコニア、タングステンカーバ
イドなどの溶融金属に対して不活性な無機化合物が使用
される。
また、潤滑剤、対摩耗剤の粉末を微粉末と限定したの
は、銅・銅合金マノリックス金属中の均一分散性を高
め、高密度の充填を可能としたものであり、これらはチ
ップ・ノズルに要求される物性効果を十分に引き出す上
で重要なことである。以上のことから明白であるが本発
明の複合材からなり被膜で処理したアーク溶接用チップ
・ノズル及び本複合材を燃結して成型したアーク溶接用
チップ・ノズルは、電気伝導を損ねることなく耐スパッ
ター性能とワイヤー送給経路の耐摩耗性を著じるしく高
め、スパッター付着にともなう種々なトラブルを防止し
て品質の向上を計ると共に、スパッター付着防止材の塗
布作業を不要とし、またチップ交換に要する煩しい作業
も低減するので省力化と生産性の向上に大きく寄与する
ものである。これらの複合材からなる被膜及び燃結成型
体の調製は溶射、分散メッキ(電気及び無電解)、ホッ
トプレス等から製作可能であるが、品質の安定性と経済
的評価の立場から現時点では分散メッキによる手法が最
も適したものと思われる。
は、銅・銅合金マノリックス金属中の均一分散性を高
め、高密度の充填を可能としたものであり、これらはチ
ップ・ノズルに要求される物性効果を十分に引き出す上
で重要なことである。以上のことから明白であるが本発
明の複合材からなり被膜で処理したアーク溶接用チップ
・ノズル及び本複合材を燃結して成型したアーク溶接用
チップ・ノズルは、電気伝導を損ねることなく耐スパッ
ター性能とワイヤー送給経路の耐摩耗性を著じるしく高
め、スパッター付着にともなう種々なトラブルを防止し
て品質の向上を計ると共に、スパッター付着防止材の塗
布作業を不要とし、またチップ交換に要する煩しい作業
も低減するので省力化と生産性の向上に大きく寄与する
ものである。これらの複合材からなる被膜及び燃結成型
体の調製は溶射、分散メッキ(電気及び無電解)、ホッ
トプレス等から製作可能であるが、品質の安定性と経済
的評価の立場から現時点では分散メッキによる手法が最
も適したものと思われる。
ここで、銅・銅合金製の基材の内外面を被覆処理するこ
とによって、溶接トーチ構成部材であるチップ及びノズ
ルを作製するようにした点について、請求項に対応して
以下の(一)・(二)にまとめる。また、潤滑剤及び耐
摩耗剤、あるいは耐摩耗剤それぞれを用いて焼結処理す
ることにより、溶接トーチ構成部材であるチップ及びノ
ズルを作製するようにした点について、請求項に対応し
て、以下の(三)・(四)にまとめる。
とによって、溶接トーチ構成部材であるチップ及びノズ
ルを作製するようにした点について、請求項に対応して
以下の(一)・(二)にまとめる。また、潤滑剤及び耐
摩耗剤、あるいは耐摩耗剤それぞれを用いて焼結処理す
ることにより、溶接トーチ構成部材であるチップ及びノ
ズルを作製するようにした点について、請求項に対応し
て、以下の(三)・(四)にまとめる。
(一)六方晶ボロンナイトライド、硫化モリヴデン、硫
化タングステン、黒鉛、フッ化黒鉛からなる不活性な無
機化合物を潤滑剤として用い、窒化ケイ素、窒化アルミ
ニウム、立方晶ボロンナイトライド、チタンナイトライ
ド、チタンカーバイド、炭化クロム、ダイヤモンド、炭
化ケイ素、アルミナ、ジルコニア、タングステンカーバ
イドからなる不活性な無機化合物を耐摩耗剤として用
い、銅・銅合金マトリックス金属に、前記潤滑剤と前記
耐摩耗剤とのそれぞれから一成分以上選択された選択成
分の微粉末を均一に分散した複合材からなる被膜で、銅
・銅合金製の基材の内外面をそれぞれ被覆処理し、これ
によって溶接トーチ構成部材であるチップ及びノズルを
作製する。
化タングステン、黒鉛、フッ化黒鉛からなる不活性な無
機化合物を潤滑剤として用い、窒化ケイ素、窒化アルミ
ニウム、立方晶ボロンナイトライド、チタンナイトライ
ド、チタンカーバイド、炭化クロム、ダイヤモンド、炭
化ケイ素、アルミナ、ジルコニア、タングステンカーバ
イドからなる不活性な無機化合物を耐摩耗剤として用
い、銅・銅合金マトリックス金属に、前記潤滑剤と前記
耐摩耗剤とのそれぞれから一成分以上選択された選択成
分の微粉末を均一に分散した複合材からなる被膜で、銅
・銅合金製の基材の内外面をそれぞれ被覆処理し、これ
によって溶接トーチ構成部材であるチップ及びノズルを
作製する。
(二)窒化ケイ素、窒化アルミニウム、立方晶ボロンナ
イトライド、チタンナイトライド、チタンカーバイド、
炭化クロム、ダイヤモンド、炭化ケイ素、アルミナ、ジ
ルコニア、タングステンカーバイドからなる不活性な無
機化合物を耐摩耗剤として用い、銅・銅合金マトリック
ス金属に、前記耐摩耗剤から選択された選択成分の微粉
末を均一に分散した被膜で、銅・銅合金の基材の内外面
をそれぞれ被覆処理し、これによって溶接トーチ構成部
材であるチップ及びノズルを作製する。
イトライド、チタンナイトライド、チタンカーバイド、
炭化クロム、ダイヤモンド、炭化ケイ素、アルミナ、ジ
ルコニア、タングステンカーバイドからなる不活性な無
機化合物を耐摩耗剤として用い、銅・銅合金マトリック
ス金属に、前記耐摩耗剤から選択された選択成分の微粉
末を均一に分散した被膜で、銅・銅合金の基材の内外面
をそれぞれ被覆処理し、これによって溶接トーチ構成部
材であるチップ及びノズルを作製する。
(三)銅・銅合金マトリックス金属に、上記(一)に示
した成分と同じ不活性な無機化合物の潤滑剤及び耐摩耗
剤を分散剤とし、これら潤滑剤及び耐摩耗剤のそれぞれ
から一成分以上選択された選択成分からなる複合材を燃
結して成型し、これによって溶接トーチ構成部材である
チップ及びノズルを作製する。
した成分と同じ不活性な無機化合物の潤滑剤及び耐摩耗
剤を分散剤とし、これら潤滑剤及び耐摩耗剤のそれぞれ
から一成分以上選択された選択成分からなる複合材を燃
結して成型し、これによって溶接トーチ構成部材である
チップ及びノズルを作製する。
(四)銅・銅合金マトリックス金属に、上記(二)に示
した成分と同じ不活性な無機化合物の耐摩耗剤を分散剤
として選択して燃結成型し、これによって溶接トーチ構
成部材であるチップ及びノズルを作製する。
した成分と同じ不活性な無機化合物の耐摩耗剤を分散剤
として選択して燃結成型し、これによって溶接トーチ構
成部材であるチップ及びノズルを作製する。
次に実施例について述べる。
「実施例(1)」 0〜4μの粒度範囲からなるグラファイト微粉末を、エ
アーブロアーと液循環により、均一に分散した青化銅浴
からDK 2A/dm2、浴温60℃の条件で60分電解処理して2
5μのグラファイト分散銅メッキを銅製ノズル及びチッ
プの内外面に被覆処理したものを試料とする。この試料
にスパッター付着防止剤を使用することなく電圧23V、
電流230A、の溶接条件で、1.2φワイヤー45kg消費後の
チップ貫通孔を観察したところ摩耗による損傷は見られ
ず、またチップ・ノズルにスパッターが付着して溶接作
業に支障をきたすトラブルも何ら発生しなかった、尚グ
ラファイト分散銅メッキ処理した被膜中のグラファイト
含有量は分析の結果19.8vol%であった。
アーブロアーと液循環により、均一に分散した青化銅浴
からDK 2A/dm2、浴温60℃の条件で60分電解処理して2
5μのグラファイト分散銅メッキを銅製ノズル及びチッ
プの内外面に被覆処理したものを試料とする。この試料
にスパッター付着防止剤を使用することなく電圧23V、
電流230A、の溶接条件で、1.2φワイヤー45kg消費後の
チップ貫通孔を観察したところ摩耗による損傷は見られ
ず、またチップ・ノズルにスパッターが付着して溶接作
業に支障をきたすトラブルも何ら発生しなかった、尚グ
ラファイト分散銅メッキ処理した被膜中のグラファイト
含有量は分析の結果19.8vol%であった。
「実施例(2)」 0〜7μの粒度範囲からなるh−BNと0〜4μの粒度範
囲からなるZrO2の微粉末を、エアーブロアーと液循環に
より、均一に分散した青化銅浴から実施例(1)と同じ
メッキ条件で電解処理して、22μのh−BN,ZrO2複合分
散銅メッキを銅製チップの内外面に被覆処理したものを
試料とする。この試料にスパッター付着防止剤を塗布せ
ず、28V,270Aの溶接条件で1.2φワイヤー65kg消費後の
チップ貫通孔は溶接に支障をきたす摩耗や、スパッター
付着にともなう障害は何ら見られず、常に安定した溶接
が得られた。分散メッキ処理した被膜中のh−BN,ZrO2
含有量は分析の結果各々19.5vol%,2vol%であった。
囲からなるZrO2の微粉末を、エアーブロアーと液循環に
より、均一に分散した青化銅浴から実施例(1)と同じ
メッキ条件で電解処理して、22μのh−BN,ZrO2複合分
散銅メッキを銅製チップの内外面に被覆処理したものを
試料とする。この試料にスパッター付着防止剤を塗布せ
ず、28V,270Aの溶接条件で1.2φワイヤー65kg消費後の
チップ貫通孔は溶接に支障をきたす摩耗や、スパッター
付着にともなう障害は何ら見られず、常に安定した溶接
が得られた。分散メッキ処理した被膜中のh−BN,ZrO2
含有量は分析の結果各々19.5vol%,2vol%であった。
「従来例」 従来の銅製チップ及びノズルにスパッター付着防止剤を
定期的に塗布しながら28V,270Aの溶接条件で1.2φワイ
ヤー25kg消費後のチップ貫通孔に観察したところ、明ら
かな摩耗による変形が見られ、ワイヤーの安定な送給や
給電に支障をきたし、チップ・ワイヤー間でスパーク溶
損を、おこすトラブルも生じた。
定期的に塗布しながら28V,270Aの溶接条件で1.2φワイ
ヤー25kg消費後のチップ貫通孔に観察したところ、明ら
かな摩耗による変形が見られ、ワイヤーの安定な送給や
給電に支障をきたし、チップ・ワイヤー間でスパーク溶
損を、おこすトラブルも生じた。
尚、チップ・ノズルにスパッター付着防止剤を塗布せ
ず、実施例(2)と同様28V,270Aの溶接条件で溶接した
ところ、約10分間でスパッターはノズル及びチップに累
積付着して溶接不能となったばかりか、スパッターの一
部はチップ及びノズルに溶着して損傷を与えた。
ず、実施例(2)と同様28V,270Aの溶接条件で溶接した
ところ、約10分間でスパッターはノズル及びチップに累
積付着して溶接不能となったばかりか、スパッターの一
部はチップ及びノズルに溶着して損傷を与えた。
「実施例(3)」 0〜4μの粒度範囲からなるZrO2を実施例(1)と同様
な手法により均一に分散したピロリン酸銅浴からDK 2.
5A/dm2、浴温60℃の条件で45分間電解処理して20μのZ
rO2分散銅メッキ被膜を銅製のチップ及びノズルの内外
面に処理したものを試料として、電圧25V,電流250Aの溶
接条件で、1.2φワイヤー55kg消費後のチップ貫通孔を
観察したところ、摩耗による変形は見られなかったが、
チップ及びノズルにスパッターが付着して、定期的なス
パッター除去の工程を必要とした。ZrO2分散銅メッキ被
膜中のZrO2含有量は分析の結果22vol%であった。
な手法により均一に分散したピロリン酸銅浴からDK 2.
5A/dm2、浴温60℃の条件で45分間電解処理して20μのZ
rO2分散銅メッキ被膜を銅製のチップ及びノズルの内外
面に処理したものを試料として、電圧25V,電流250Aの溶
接条件で、1.2φワイヤー55kg消費後のチップ貫通孔を
観察したところ、摩耗による変形は見られなかったが、
チップ及びノズルにスパッターが付着して、定期的なス
パッター除去の工程を必要とした。ZrO2分散銅メッキ被
膜中のZrO2含有量は分析の結果22vol%であった。
なお、上記実験結果は、一潤滑剤として選択したグラフ
ァイト粉末を分散させることにより溶接トーチ構成部材
を作成した例(実施例(1)参照)、一潤滑剤として選
択したh−BN、一耐摩耗剤として選択したZrO2を複合分
散させることにより溶接トーチ構成部材を作成した例
(実施例(2)参照)、一耐摩耗剤として選択したZrO2
を分散させることにより溶接トーチ構成部材を作成した
例(実施例(3)参照)をそれぞれ示すものであるが、
これら耐摩耗剤、潤滑剤として選択した材料はあくまで
一例であって、これら以外の耐摩耗剤、潤滑剤(いずれ
も先に述べた)を選択して被覆処理、焼結処理しても同
様の効果が得られることはいうまでも無い。
ァイト粉末を分散させることにより溶接トーチ構成部材
を作成した例(実施例(1)参照)、一潤滑剤として選
択したh−BN、一耐摩耗剤として選択したZrO2を複合分
散させることにより溶接トーチ構成部材を作成した例
(実施例(2)参照)、一耐摩耗剤として選択したZrO2
を分散させることにより溶接トーチ構成部材を作成した
例(実施例(3)参照)をそれぞれ示すものであるが、
これら耐摩耗剤、潤滑剤として選択した材料はあくまで
一例であって、これら以外の耐摩耗剤、潤滑剤(いずれ
も先に述べた)を選択して被覆処理、焼結処理しても同
様の効果が得られることはいうまでも無い。
すなわち、上記に列記した材料は、潤滑剤、耐摩耗剤と
しては一般的なものであり、例えば、六方晶ボロンナイ
トライド、硫化モリヴデン、硫化タングステンからなる
潤滑剤はいずれも同じ六方晶の結晶構造を持ち、溶融金
属と濡れ難く、離型性、潤滑特性に優れるものであり、
また、黒鉛、フッ化黒鉛からなる潤滑剤も、上述した六
方晶ボロンナイトライド、硫化モリヴデン、硫化タング
ステンと同様の特性を有する、層状構造からなる炭素及
び炭素化合物であり、熱伝導性、電気電導性に優れた銅
・銅合金マトリックス金属に均一に分散された場合に、
潤滑剤の有する特性が十分に発揮され、溶接トーチ構成
部材に要求される耐摩耗とスパッター付着防止という性
能を満たすものである。
しては一般的なものであり、例えば、六方晶ボロンナイ
トライド、硫化モリヴデン、硫化タングステンからなる
潤滑剤はいずれも同じ六方晶の結晶構造を持ち、溶融金
属と濡れ難く、離型性、潤滑特性に優れるものであり、
また、黒鉛、フッ化黒鉛からなる潤滑剤も、上述した六
方晶ボロンナイトライド、硫化モリヴデン、硫化タング
ステンと同様の特性を有する、層状構造からなる炭素及
び炭素化合物であり、熱伝導性、電気電導性に優れた銅
・銅合金マトリックス金属に均一に分散された場合に、
潤滑剤の有する特性が十分に発揮され、溶接トーチ構成
部材に要求される耐摩耗とスパッター付着防止という性
能を満たすものである。
一方、上記に列記した耐摩耗剤は、いずれも不活性でス
パッターに対する反応性が乏しく、硬質、高融点、熱衝
撃等に優れた特性を有するセラミックスであり、熱伝導
性、電気電導性に優れた銅・銅合金マトリックス金属に
均一に分散された場合に、優れた耐摩耗性を発揮し、か
つ連続溶接でスパッターの熱的、物理的な衝撃からノズ
ル、チップを保護できるものである。
パッターに対する反応性が乏しく、硬質、高融点、熱衝
撃等に優れた特性を有するセラミックスであり、熱伝導
性、電気電導性に優れた銅・銅合金マトリックス金属に
均一に分散された場合に、優れた耐摩耗性を発揮し、か
つ連続溶接でスパッターの熱的、物理的な衝撃からノズ
ル、チップを保護できるものである。
以上の点から、上記にそれぞれ列記した潤滑剤の各材
料、耐摩耗剤の各材料については同等の特性を有し、い
ずれの材料を選択しても、「実施例(1)」〜「実施例
(3)」と同等の試験結果を得ることができる。
料、耐摩耗剤の各材料については同等の特性を有し、い
ずれの材料を選択しても、「実施例(1)」〜「実施例
(3)」と同等の試験結果を得ることができる。
「発明の効果」 以上詳細に説明したように本発明によれば、銅・銅合金
マトリックス金属に、潤滑剤と耐摩耗剤との両方、ある
いは耐摩耗剤を分散させて、溶接トーチ構成部材である
溶接用のチップ及びノズルを作成することによって、溶
接トーチ構成部材に要求される通電性、耐摩耗性、耐ス
パッター性に対し十分な性能を発揮して、溶接の品質を
高め、トラブルを低減し、溶接作業の省力化に大きく貢
献する効果が得られる。
マトリックス金属に、潤滑剤と耐摩耗剤との両方、ある
いは耐摩耗剤を分散させて、溶接トーチ構成部材である
溶接用のチップ及びノズルを作成することによって、溶
接トーチ構成部材に要求される通電性、耐摩耗性、耐ス
パッター性に対し十分な性能を発揮して、溶接の品質を
高め、トラブルを低減し、溶接作業の省力化に大きく貢
献する効果が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 103:02 A 9159−4H Z 9159−4H 103:00 A 9159−4H Z 9159−4H 103:04 103:06 A 9159−4H C 9159−4H ) Z 9159−4H C10N 10:02 10:06 10:08 10:12 20:06 Z 8217−4H 30:06 40:02 40:20 Z 8217−4H 50:08
Claims (4)
- 【請求項1】六方晶ボロンナイトライド、硫化モリヴデ
ン、硫化タングステン、黒鉛、フッ化黒鉛からなる不活
性な無機化合物を潤滑剤として、窒化ケイ素、窒化アル
ミニウム、立方晶ボロンナイトライド、チタンナイトラ
イド、チタンカーバイド、炭化クロム、ダイヤモンド、
炭化ケイ素、アルミナ、ジルコニア、タングステンカー
バイドからなる不活性な無機化合物を耐摩耗剤として用
い、 銅・銅合金マトリックス金属に、前記潤滑剤と前記耐摩
耗剤とのそれぞれから一成分以上選択された選択成分の
微粉末を均一に分散した複合材からなる被膜で、銅・銅
合金製の基材の内外面をそれぞれ被覆処理したことを特
徴とする溶接トーチ構成部材。 - 【請求項2】窒化ケイ素、窒化アルミニウム、立方晶ボ
ロンナイトライド、チタンナイトライド、チタンカーバ
イド、炭化クロム、ダイヤモンド、炭化ケイ素、アルミ
ナ、ジルコニア、タングステンカーバイドからなる不活
性な無機化合物を耐摩耗剤として用い、 銅・銅合金マトリックス金属に、前記耐摩耗剤から選択
された選択成分の微粉末を均一に分散した被膜で、銅・
銅合金製の基材の内外面をそれぞれ被覆処理したことを
特徴とする溶接トーチ構成部材。 - 【請求項3】銅・銅合金マトリックス金属に、請求項1
に記載した成分と同じ不活性な無機化合物の潤滑剤及び
耐摩耗剤を分散剤とし、これら潤滑剤及び耐摩耗剤のそ
れぞれから一成分以上選択された選択成分からなる複合
材を燃結して成型した溶接トーチ構成部材。 - 【請求項4】銅・銅合金マトリックス金属に、請求項2
に記載した成分と同じ不活性な無機化合物の耐摩耗剤を
分散剤として選択して燃結成型した溶接トーチ構成部
材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63231448A JPH0667556B2 (ja) | 1988-09-17 | 1988-09-17 | 溶接トーチ構成部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63231448A JPH0667556B2 (ja) | 1988-09-17 | 1988-09-17 | 溶接トーチ構成部材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0280492A JPH0280492A (ja) | 1990-03-20 |
JPH0667556B2 true JPH0667556B2 (ja) | 1994-08-31 |
Family
ID=16923686
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63231448A Expired - Fee Related JPH0667556B2 (ja) | 1988-09-17 | 1988-09-17 | 溶接トーチ構成部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0667556B2 (ja) |
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US5385815A (en) | 1992-07-01 | 1995-01-31 | Eastman Kodak Company | Photographic elements containing loaded ultraviolet absorbing polymer latex |
JPH08101477A (ja) | 1994-08-01 | 1996-04-16 | Eastman Kodak Co | 水性写真用コーティング組成物 |
JP4372753B2 (ja) * | 2003-06-04 | 2009-11-25 | 三菱電機株式会社 | 金属母材表面に形成された被膜、加工機用ノズル、溶接用コンタクトチップ、被膜の形成方法、加工機用ノズルの製造方法、溶接用コンタクトチップの製造方法 |
US6963045B2 (en) * | 2003-11-14 | 2005-11-08 | Tatras, Inc. | Plasma arc cutting torch nozzle |
EP1502694A3 (de) * | 2004-07-21 | 2005-02-16 | Jürgen Bach Immobilien und Maschinen KG | Düse zum Schneiden oder Schweissen |
US20100320184A1 (en) * | 2009-06-19 | 2010-12-23 | Lincoln Global, Inc. | Welding contact tip and welding gun incorporating the same |
JP2012192443A (ja) * | 2011-03-17 | 2012-10-11 | Komatsu Ltd | プラズマ切断装置用ノズル及びプラズマトーチ |
JP5535280B2 (ja) * | 2012-07-23 | 2014-07-02 | 株式会社不二機販 | 溶接用チップの強化方法及び溶接用チップ |
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JPS50146541A (ja) * | 1974-05-17 | 1975-11-25 | ||
JPS5358910A (en) * | 1976-11-10 | 1978-05-27 | Agency Of Ind Science & Technol | Copper system alloy-high concentration mos2 composite lubricating material |
JPH0662979B2 (ja) * | 1985-12-19 | 1994-08-17 | 本田技研工業株式会社 | 摺動部材の製造方法 |
-
1988
- 1988-09-17 JP JP63231448A patent/JPH0667556B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0280492A (ja) | 1990-03-20 |
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