JPH0667517A - 直流高圧電源装置 - Google Patents

直流高圧電源装置

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JPH0667517A
JPH0667517A JP13707591A JP13707591A JPH0667517A JP H0667517 A JPH0667517 A JP H0667517A JP 13707591 A JP13707591 A JP 13707591A JP 13707591 A JP13707591 A JP 13707591A JP H0667517 A JPH0667517 A JP H0667517A
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JP
Japan
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voltage
current
power supply
output
voltage power
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Application number
JP13707591A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Ando
利明 安藤
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 動作電流を高速かつリアルタイムで制御する
ことができ、停止状態あるいは定電圧制御動作モードか
ら動作電流の制御モードに高速で移行することができ、
記録用紙の先端部に生じる画像欠け量等を最小限に抑え
ることができ、高画質の転写等を可能とする直流高圧電
源装置を提供することを目的とする。 【構成】 直流高圧電源装置によって直流の高電圧が印
加される放電器に、外乱を与える交流高圧電源をすべて
同期させ、前記出力電流検出回路が、当該直流高圧電源
装置によって直流の高電圧が印加される放電器から被帯
電部材に流れる動作電流を、放電器のシールドから当該
電源装置に帰還するシールド電流と別に、アースを介し
て当該電源装置に帰還する電流によって検出するととも
に、この出力電流検出回路が、交流高圧電源と同期した
周期で積分する積分器と、この積分器によって積分され
た値をサンプルホールドするサンプルホールド回路とを
具備するように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真複写機やプ
リンタ等の電子写真応用装置に使用される放電器などに
直流の高電圧を印加するための直流高圧電源装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】最近、上記電子写真複写機等には、高画
質化に加えてカラー化・高速化・小型化が強く要求され
てきているとともに、記録用紙として普通紙以外にもO
HPシート(オーバーヘッドプロジェクタ用の透明な合
成樹脂製シート)等に複写可能な機種が求められてい
る。これらの要求に答え得るカラー電子写真複写機とし
ては、感光体ドラムの近傍に転写ドラムを配設し、感光
体ドラム上に形成されたトナー像を、転写ドラムの周囲
に保持された記録用紙上に順次転写して、記録用紙上に
4色のトナー像を重ねた後、これらのトナー像を記録用
紙上に定着することによってカラー画像の複写を行うよ
うに構成したものがある。
【0003】このカラー電子写真複写機は、感光体ドラ
ムの一側にロータリー式の4色の現像器を配設し、これ
らの現像器を回転させることによって、感光体ドラム上
に順次形成される静電潜像をシアン・マゼンタ・イエロ
ー・ブラック等の4色のトナー像により順次現像する。
また、上記転写ドラムは、その外周面が合成樹脂製のフ
ィルムによって形成されており、この転写ドラムの外周
面に記録用紙を静電的に保持するようになっている。さ
らに、上記転写ドラムの内部には、転写コロトロンが配
設されており、この転写コロトロンによって感光体ドラ
ム上に形成されたトナー像を、転写ドラムの周囲に保持
された記録用紙上に静電的に転写するように構成されて
いる。
【0004】従来、この種のカラー電子写真複写機等に
使用される転写コロトロンなどに直流の高電圧を印加す
るための直流高圧電源装置としては、図6に示すような
ものがある。この直流高圧電源装置は、昇圧トランスT
の一次側巻線N1に印加される電圧Eを、主スイッチン
グ素子Qによってオンオフすることにより、昇圧トラン
スTの二次側巻線N2に高電圧を発生させるとともに、
この昇圧トランスTの二次側巻線N2に発生した高電圧
を、整流回路RECTによって整流して直流の高電圧を
出力するように構成されたDC−DCコンバータ型の電
源装置である。また、負荷である転写コロトロンなどに
出力される総電流Itotを電流検出回路100によっ
て検出し、この電流検出値Itotに基づいて主スイッ
チング素子Qのオンオフを制御回路101によって制御
することにより、転写コロトロンなどに出力される総電
流Itotを定電流制御するように構成されている。
【0005】しかし、上記直流高圧電源装置の場合に
は、次のような問題点を有している。すなわち、前記カ
ラー電子写真複写機等において、転写ドラム上に保持さ
れた記録用紙上へのトナー像の転写性を支配しているの
は、転写ドラムの外周面を構成するフィルムに帯電させ
る電荷量であることがわかっており、この電荷量を制御
するためには、転写コロトロンの放電ワイヤーから転写
ドラムへ向かう動作電流Idyを検出し、これを最適値
に制御するのが望ましい。
【0006】しかし、上記従来の直流高圧電源装置の場
合には、動作電流Idyを直接検出してこれを制御する
のではなく、転写コロトロンのシールドに向かう電流I
sや総電流Itot(=Is+Idy)を制御するか、
あるいは転写コロトロンへの印加電圧を制御するように
構成されていた。そのため、下記の種々のバラツキや変
動要因によって転写ドラムの外周面を構成するフィルム
に帯電させる電荷量が変化してしまい、良好な転写性を
維持するのが困難であるという問題点があった。
【0007】まず、第1に、転写コロトロンのシールド
に向かうシールド電流Ishiや総電流Itot(=I
s+Idy)を検出して、これが一定になるように制御
した場合には、記録用紙の含水率によって動作電流Id
yとシールド電流Ishiとの相関が変化してしまうた
め、シールド電流Ishiや総電流Itotを一定に制
御しても動作Idyを一定に制御することができない。
そのため、転写コロトロンによる転写不良等が発生し、
カラー画像の画質の低下を引き起こしたり発色性を低下
させるという問題点が生じる。
【0008】この問題点を解決するためには、記録用紙
の含水率をリアルタイムで検出し、検出された含水率に
応じて例えば総電流Itotの目標値を変更する等のプ
ロセスコントロールを行うことも考えられる。しかし、
こうした場合には、制御回路が複雑になるとともに、記
録用紙の含水率は湿度や温度等の種々の要因によって微
妙に変化するため、これをリアルタイムで検出して総電
流Itotの目標値を変更する制御を行うのは、実際上
不可能であるという問題点を有している。
【0009】また、動作電流Idyとシールド電流Is
hiとの相関は、記録用紙の含水率以外にも記録用紙の
種類によっても変化するため、記録用紙の種類を識別し
て総電流Itotなどの目標値を制御することは、実際
問題として不可能であるという問題点を有している。
【0010】第2に、動作電流Idyと総電流Itot
との相関は、転写ドラムを構成するフィルムの厚さによ
っても変化する。すなわち、上記転写ドラムの外周面を
構成するフィルムの厚さを全周にわたって均一にするこ
とは困難であり、転写ドラムを構成するフィルムの厚み
のバラツキによっても動作電流Idyと総電流Itot
の相関が変化する。そのため、シールド電流Ishiや
総電流Itotを検出してこれが一定になるように制御
しても、動作電流Idyを一定に制御することはできな
いという問題点を有している。
【0011】第3に、動作電流Idyと総電流Itot
の相関は、転写ドラムを構成するフィルムの誘電率εs
によっても変化する。すなわち、上記転写ドラムの外周
面を構成するフィルムの誘電率εsを全周にわたって均
一にすることは困難であり、しかも転写ドラムの経時的
な変質や磨耗の影響等によっても動作電流Idyと総電
流Itotの相関が変化する。そのため、シールド電流
Ishiや総電流Itotを検出してこれが一定になる
ように制御しても、動作電流Idyを一定に制御するこ
とはできないという問題点を有している。
【0012】第4に、転写ドラムには、偏心等が必然的
に存在するため、転写ドラムを構成するフィルムと転写
コロトロン間の距離にバラツキが存在し、この距離のバ
ラツキによっても動作電流Idyと総電流Itotの相
関は変化する。
【0013】第5に、転写コロトロンのシールド汚れな
どによる放電特性の変化によっても、動作電流Idyと
総電流Itotの相関は変化する。
【0014】第6に、転写ドラムを構成するフィルムの
転写コロトロンへの突入電位が、複数枚コピーなどで長
時間運転をしていると変動してくるため、動作電流Id
yと総電流Itotの相関は変化する。
【0015】このように、種々の要因によって、動作電
流Idyと総電流Itotの相関が変化するため、総電
流Itotを検知してこれが一定になるように制御して
も、転写ドラム内面の帯電電荷量を一定に制御すること
はできず、転写コロトロンによる転写不良等が発生し、
カラー画像の画質の低下を引き起こしたり発色性を低下
させるという問題点があった。
【0016】そこで、かかる問題点を解決するものとし
ては、特開昭57−182761号公報に示すようなも
のが既に提案されている。このコロナ放電装置は、コロ
ナ放電器と、前記のコロナ放電器に対して動作用電流を
供給する高圧電源とを含んで構成されているコロナ放電
装置であって、コロナ放電器に対して高圧電源から供給
されている総電流値を検出する第1の検出手段と、コロ
ナ放電器における放電電極を囲むケースに流れる電流値
を検出する第2の検出手段と、前記第1の検出手段によ
る検出値から前記第2の検出手段による検出値を差引く
演算手段と、前記の演算手段による演算結果を前記した
高圧電源に負帰還する手段とを備えるように構成したも
のである。
【0017】この提案に係るコロナ放電装置によれば、
コロナ放電器に対して高圧電源から供給されている総電
流値からコロナ放電器における放電電極を囲むケースに
流れる電流値を差引いて、静電潜像の担持体に流れる動
作電流Idyを検出し、この検出値Idyが一定となる
ように定電流制御を行うことができるため、画質の向上
が可能となる。
【0018】さらに、特開昭58−181068号公報
に示すようなものも既に提案されている。この放電装置
は、所定の放電電圧を生ずる電源と、前記電源の出力の
一端と接続された第1の電極と、前記電源の出力のもう
一端と接続され、第1の電極の一部を覆う第2の電極
と、第2の電極の近傍に配置された第3の電極と、第2
の電極に生ずる電位と実質的に同じ電位を第3の電極に
与える手段と、第1の電極と対向する被放電電極に流れ
る電流を検出する電流検出手段と、電流検出手段からの
信号に応じて前記電源の電圧を制御する手段を備えるよ
うに構成されている。
【0019】この提案に係る放電装置によっても、感光
体ドラムを流れる動作電流Idyのみを検出して放電の
制御を行うことができる。
【0020】また、特開昭58−114051号公報に
示すようなものも既に提案されている。この複写機の感
光体電流制御装置は、交流高圧発生装置と該交流高圧発
生装置から出力された交流高圧により駆動されるコロナ
放電器を有する複写機において、前記交流高圧発生装置
と接地間に接続された電流−電圧変換器、前記交流のピ
ーク値を検出するピークデイテクタ、前記電流ー電圧変
換器の出力を前記ピークデイテクタの出力信号でサンプ
リングするサンプルホールド回路および該サンプルホー
ルド回路のホールド値によって前記交流高圧発生装置の
発生電圧を制御する制御回路を具備するように構成され
ている。
【0021】この提案に係る放電装置は、交流電圧によ
って放電するものであるが、上記提案に係る装置と同様
に、漏洩電流を含まない感光体電流のみによって交流電
圧発生装置を制御することができるので、正確な感光体
電流の制御を行うことができる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
の場合には、次のようないくつかの問題点を有してい
る。まず第1に、上記カラー電子写真複写機において
は、転写ドラムの外周面が合成樹脂製のフィルムによっ
て形成されており、この転写ドラム105には、図7に
示すように、その外周面に巻付けられた記録用紙106
を剥離するため、転写ドラム105の外部に設けられた
剥離爪107の先端を記録用紙106の先端部裏側に潜
り込ませるための凹部108を備えたアジャストプレー
トと呼ばれる中継部109が、転写ドラム105の外周
面に巻付けられる記録用紙106の先端部に対応した位
置に設けられる。そして、このアジャストプレートと呼
ばれる中継部109は、その構成上必然的に転写ドラム
105の内側に突出した状態で配設される。
【0023】そのため、上記アジャストプレート109
が転写コロトロン110のイオン照射部を通過するとき
には、転写コロトロン110から転写ドラム105に対
して正常な放電が行われないため、動作電流Idyと総
電流Itotの相関が大きくずれてしまい、動作電流I
dyを一定制御すると、転写コロトロン110の放電ワ
イヤーに印加される電圧Vwireが非常に大きくな
り、転写コロトロン110が異常放電をするに至るとい
う問題点が生じる。
【0024】第2に、転写コロトロン110の放電シー
ルドには、図8に示すように、放電領域を制御するため
のマイラーフィルム等からなる放電制御板111が設け
られるため、アジャストプレート109が転写コロトロ
ン110のイオン照射部を通過するときに、アジャスト
プレート109が放電制御板111と接触してこれを折
り曲げてしまい、この放電制御板111が転写コロトロ
ン110の開口部を塞いでしまう。そのため、動作電流
Idyの制御そのものが不可能となり、電源装置が可能
な最大出力電圧まで放電ワイヤーの電圧Vwireが上
昇し、異常放電に至るという問題点も生じる。
【0025】従って、これらの異常放電を防止するため
には、アジャストプレート109が転写コロトロン11
0の位置を通過するときにのみ、転写コロトロン110
に印加する電圧を安全な電圧レベルまで下げる電圧制御
動作へ移行させるか、あるいは転写コロトロン110へ
の出力を停止し、アジャストプレート109が転写コロ
トロン110の位置を通過した後に電源装置を再起動
し、動作電流Idyの制御動作に移行する等の処置が必
要となる。そのため、電源装置は、アジャストプレート
通過時に出力停止あるいは電圧制御モードで駆動し、ア
ジャストプレート通過後に動作電流Idy制御での出力
立ち上げ、あるいは電圧制御モードから動作電流Idy
制御モードへの移行を行う必要がある。
【0026】第3に、アジャストプレート109には、
図7に示すように、剥離爪107が潜り込むための凹部
108が設けられ、この凹部108を覆うように記録用
紙106を転写ドラム105の周囲に保持し、転写動作
終了後に剥離爪107で記録用紙106を剥離するよう
に構成されているため、記録用紙106の先端部には、
転写用の電荷を照射することができず、記録用紙106
の先端部には、画像欠け部分が必然的に生ずることにな
る。
【0027】この記録用紙106の先端部に生じる画像
欠け部を最小限に抑え、記録用紙106の先端部近傍か
ら良好な画像転写を行うためには、アジャストプレート
109が転写コロトロン110を通過した後、上述した
ように停止状態あるいは定電圧制御動作モードから動作
電流Idyの制御モードに直ちに移行し、所望の動作電
流Idy制御を行う必要が生ずる。
【0028】これらの理由により、転写コロトロンへの
供給電圧の制御等は、高速でしかも転写ドラムの回転動
作に応じたリアルタイムで行う必要がある。
【0029】ところが、上記従来の直流高圧電源装置に
おいて、動作電流Idyを高速かつリアルタイムで制御
しようとした場合には、次のような問題点が生じる。
【0030】すなわち、転写ドラムの近傍には、転写コ
ロトロン以外にも転写前コロトロンや除電用コロトロン
等のようにAC放電を行うコロトロンが配置されている
ため、これらのAC系コロトロンへ交流の高電圧を供給
するための高圧給電ケーブルが、転写コロトロンの近傍
に配置されている。
【0031】そのため、これらのAC系コロトロンのシ
ールド及びAC系コロトロンへの高圧給電ケーブルは、
転写コロトロンへの給電ケーブルおよび転写コロトロン
のシールドと静電的に結合し、転写コロトロンへの給電
ケーブルおよび転写コロトロンのシールドに対して、A
C系コロトロンの交流高電圧が外乱として影響を与えて
変位電流を生ずるという問題点がある。
【0032】この変位電流は、図9に示すように、動作
電流Idyの検出部に大きなAC成分の電流として流れ
込み、本来検出すべき動作電流Idyの電流値に対して
非常に大きな外乱となる。この変位電流によるAC成分
の外乱は、例えば、10μA程度の動作電流Idyに対
して50〜60μA程度にも達する場合もある。また、
AC系コロトロンに供給される交流高電圧の周波数は、
数100Hz近傍に通常設定されているため、検出すべ
き動作電流Idyに対しては、数100Hzでしかも数
10μAの外乱成分が畳重されることになる。
【0033】そこで、動作電流Idyの制御を安定して
行うためには、この動作電流Idyの検出量中に畳重さ
れる外乱成分を除去する必要がある。この外乱成分の除
去には、通常ローパスフィルタを用いたり、転写コロト
ロンへの給電ケーブルとして外乱の影響を除去可能なシ
ールド高圧ケーブルを用いることも考えられる。
【0034】しかし、この場合には、転写コロトロンへ
の給電ケーブルとしてシールド高圧ケーブルを用いて
も、完全に外乱の影響を除去することができないととも
に、コストが大幅にアップするという問題点があった。
【0035】一方、ローパスフィルタを用いた場合に
は、外乱の周波数が数100Hzと低く、しかも外乱成
分の電流値が検出値である動作電流Idyに対してかな
り大きいため、ローパスフィルタによって外乱成分の除
去を行うと、フィルタ部での位相遅れが非常に低い周波
数でも発生する。そのため、高い周波数域まで高速に応
答する電源システムを提供することはできず、停止状態
あるいは定電圧制御動作モードから動作電流Idyの制
御モードに高速で移行することができず、記録用紙の先
端部に生じる画像欠け量を犠牲にするか、あるいは先端
部の画質を犠牲にする等の不具合が発生することになる
という問題点があった。
【0036】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、上
記従来技術の問題点を解決するためになされたもので、
その目的とするところは、動作電流を高速かつリアルタ
イムで制御することができ、停止状態あるいは定電圧制
御動作モードから動作電流の制御モードに高速で移行す
ることができ、記録用紙の先端部に生じる画像欠け量等
を最小限に抑えることができ、高画質の転写等を可能と
する直流高圧電源装置を提供することにある。
【0037】すなわち、この発明は、昇圧トランスと、
前記昇圧トランスの低圧巻線側に直列に接続されたスイ
ッチング素子と、前記昇圧トランスの高圧巻線側に接続
された整流回路と、前記スイッチング素子の動作を制御
する制御回路と、前記昇圧トランスの高圧巻線側から負
荷である帯電器に出力される電流を検出する出力電流検
出回路とを備えた直流高圧電源装置において、当該直流
高圧電源装置によって直流の高電圧が印加される放電器
に、外乱を与える交流高圧電源をすべて同期させ、前記
出力電流検出回路が、当該直流高圧電源装置によって直
流の高電圧が印加される放電器から被帯電部材に流れる
動作電流を、放電器のシールドから当該電源装置に帰還
するシールド電流と別に、アースを介して当該電源装置
に帰還する電流によって検出するとともに、この出力電
流検出回路が、交流高圧電源と同期した周期で積分する
積分器と、この積分器によって積分された値をサンプル
ホールドするサンプルホールド回路とを具備するように
構成されている。
【0038】上記スイッチング素子をオンオフさせる手
段としては、例えば、PWM制御回路が用いられるが、
これ以外にも周波数変調回路や自励コンバータ等を用い
ても良いことは勿論である。
【0039】なお、上記昇圧トランスの高圧巻線への出
力制御は、例えば、主スイッチング素子のオン時間制御
を主とし、動作周期においては、上記再オン動作への移
行時間が回路の動作状態で変化するような自励または自
他励動作によって行なうことができる。
【0040】
【作用】この発明においては、当該直流高圧電源装置に
よって直流の高電圧が印加される放電器に、外乱を与え
る交流高圧電源をすべて同期させ、前記出力電流検出回
路が、当該直流高圧電源装置によって直流の高電圧が印
加される放電器から被帯電部材に流れる動作電流を、放
電器のシールドから当該電源装置に帰還するシールド電
流と別に、アースを介して当該電源装置に帰還する電流
によって検出するとともに、この出力電流検出回路が、
交流高圧電源と同期した周期で積分する積分器と、この
積分器によって積分された値をサンプルホールドするサ
ンプルホールド回路とを具備するように構成されている
ので、電流検出回路によって直流高圧電源装置により直
流の高電圧が印加される放電器から被帯電部材に流れる
動作電流を検出することができるのは勿論のこと、この
出力電流検出回路は、交流高圧電源と同期した周期で積
分する積分器を備えているので、この積分器によって上
記検出すべき動作電流を積分することにより、動作電流
に外乱として畳重された交流成分を除去することがで
き、動作電流のみを精度良く検出して出力を高速に定電
流制御することができる。
【0041】
【実施例】以下にこの発明を図示の実施例に基づいて説
明する。
【0042】図2はこの発明に係る直流高圧電源装置を
適用し得るカラー電子写真複写機を示すものである。
【0043】図において、1は感光体ドラムであり、こ
の感光体ドラム1の周囲には、感光体ドラム1の表面を
所定の電位に一様に帯電する一次帯電器2と、この一様
に帯電された感光体ドラム1の表面に画像を露光して静
電潜像を形成するための画像露光3と、感光体ドラム1
の表面に形成された静電潜像を現像するためのシアン・
マゼンタ・イエロー・ブラック等の4色のトナー像によ
り現像するロータリー方式の現像器4と、感光体ドラム
1の表面に形成されたトナー像の電位及び感光体ドラム
の表面電位を調整する転写前コロトロン5と、感光体ド
ラム1表面の残留トナー等を清掃するクリーナー6と、
トナー像が転写された後の感光体ドラム1の残留電荷を
消去する除電用コロトロン7等が配設されている。
【0044】また、上記感光体ドラム1の近傍には、転
写ドラム8が配設されており、感光体ドラム1上に形成
されたトナー像を、転写ドラム8の周囲に保持された記
録用紙9上に順次転写するようになっている。上記転写
ドラム8は、その外周面が透明な合成樹脂製のフィルム
によって形成されており、この転写ドラム8の外周面に
記録用紙9を静電的に保持するようになっている。さら
に、上記転写ドラム8の内部には、感光体ドラム1上に
形成されたトナー像を、転写ドラム8の周囲に保持され
た記録用紙9上に静電的に転写するための転写コロトロ
ン10が配設されている。
【0045】さらに、上記転写ドラム8には、図3に示
すように、その外周面に巻付けられた記録用紙9を剥離
するため、転写ドラム8の外部に設けられた剥離爪11
の先端を記録用紙9の先端部裏側に潜り込ませるための
凹部12を備えたアジャストプレートと呼ばれる中継部
13が、転写ドラム8の外周面に巻付けられる記録用紙
9の先端部に対応した位置に設けられている。そして、
このアジャストプレートと呼ばれる中継部13は、その
構成上必然的に転写ドラム8の内側に突出した状態で配
設される。また、上記転写コロトロン10の放電シール
ド14には、図4に示すように、放電領域を制御するた
めのマイラーフィルム等からなる放電制御板15が設け
られている。
【0046】ところで、上記カラー電子写真複写機の場
合には、転写ドラム8の周囲に直流電圧が印加される転
写コロトロン10以外にも、交流高圧電源装置16、1
7によって数100HZかつ数KVの交流の高電圧が印
加される転写前コロトロン5や除電用コロトロン7が配
設されている。
【0047】図1はこの発明に係る直流高圧電源装置の
一実施例を示すものである。
【0048】図において、Tは昇圧トランスを示すもの
であり、この昇圧トランスTの一次側巻線N1には、所
定の直流電圧Vccが印加されている。また、上記昇圧
トランスTの一次側巻線N1には、当該一次側巻線N1
に印加される直流電圧Eをオンオフするため、主スイッ
チング素子としての主トランジスタQが接続されている
とともに、この主トランジスタQのベースには、当該主
トランジスタQをオンオフ動作させるためのPWM制御
回路1が接続されている。なお、上記主スイッチング素
子としては、トランジスタ以外にFET等のスイッチン
グ素子を用いても良いことは勿論である。
【0049】そして、上記直流高圧電源装置は、昇圧ト
ランスTの一次側巻線N1に印加される電圧Vccを、
主トランジスタQによってオンオフすることにより、昇
圧トランスTの二次側巻線N2に高電圧を発生させると
ともに、この昇圧トランスTの二次側巻線N2に発生し
た高電圧を、多倍圧整流回路RECTによって整流して
直流高電圧を出力するように構成されたDC−DCコン
バータ型の直流高圧電源装置を構成している。
【0050】また、上記昇圧トランスTの二次側巻線N
2に接続される多倍圧整流回路RECTは、ダイオード
及びコンデンサからなり、この多倍圧整流回路RECT
には、出力端子2が設けられている。この出力端子2に
は、カラー電子写真複写機の転写コロトロン10の放電
ワイヤー10aが接続されている。また、上記転写コロ
トロン10のシールド10bは、多倍圧整流回路REC
Tの(−)側の出力端子3に接続されている。
【0051】さらに、上記出力端子2には、出力電圧を
検出するための出力電圧検出回路3が接続されていると
ともに、この出力電圧検出回路3は、コンデンサC2を
介してアースに接続されている。上記出力電圧検出回路
3は、多倍圧整流回路RECTの出力端子2、3間に並
列に接続された抵抗R1、R2及びIC3とから構成さ
れており、コンデンサC2と抵抗R3の接続点電圧の後
述する動作電流Idy制御量による変動に対し、抵抗R
1、R2の分圧でIC3の正相入力に現れる電圧検出値
を大きく選択することで、前記変動による電圧検出誤差
を小さくできるようになっている。また、抵抗R1、R
2の分圧出力をIC3のボルテージフォロアで受けてい
るので、IC3から抵抗R1、R2に流れる電流は、I
C3入力のバイアス電流のみであり、数100nA以下
にすることは容易であり、これに対し、動作電流Idy
の制御量が十分大きければ、Idy制御ループ動作での
誤差の発生は無視できる。
【0052】また、上記出力電圧検出回路3による検出
電圧は、PWM制御回路1に入力されている。このPW
M制御回路1は、出力電圧検出回路3から出力される検
出電圧と、内部あるいは外部の基準電圧とを比較し、多
倍圧整流回路RECTの出力電圧の上限を規制するよう
に構成されている。これは、出力電流の動作電流Idy
制御ループでの制御では、例えば、出力無負荷時に出力
電圧が異常に上昇し、本装置の破損を防止するためのも
のである。
【0053】さらに、上記PWM制御回路1は、出力例
えば、動作電流Idy制御ループでの動作モード以外の
出力電圧制御動作モードでの動作を可能とするためのも
のでもあり、次のようなアプリケーションに使用するこ
とができる。すなわち、上記出力電圧検出回路3から出
力される検出電圧が、転写ドラム8の内側に配設された
転写コロトロン10用のものであり、転写ドラム8を構
成している合成樹脂製フィルムの接続部が、転写コロト
ロン10の上部を通過するとき、放電制御板15が閉じ
て動作電流Idyが流れない状態になると、Idy制御
ループの動作により出力は異常に上昇し、例えばコロト
ロン内異常放電あるいはフィルム接続部へのアーク放電
等が発生するが、上記の如く出力電圧制御ループを設け
ることにより、これを防止することができる。
【0054】また、これらの不都合をより確実に防止す
るためには、フィルム接続部が通過するタイミング時
に、本装置外部からの信号で出力電圧制御動作の基準電
圧を変更するように構成してもよい。
【0055】一方、上記出力電圧検出回路3とコンデン
サC2との接続点には、抵抗R6及びコンデンサC1
と、抵抗R3と、可変抵抗VR1とが直列に接続されて
いるとともに、抵抗R3と可変抵抗VR1には、基準電
圧Vrefが並列に接続されている。そして、基準電圧
Vrefを抵抗R3と可変抵抗VR1で分圧した電圧
が、Idy基準電圧としてPWM制御回路1に入力さ
れ、このIdy基準電圧に対してIdy検出出力が正方
向に大のときは、高圧出力を増大し、Idy検出出力が
低いときには、高圧出力を減少するように、PWM制御
回路1が動作するように構成されている。従って、この
PWM制御回路1は、Idy基準電圧とIdy検出出力
とが一致するように動作する。
【0056】ところで、この実施例では、高圧出力総電
流Itotは、上述したように、負荷である転写コロト
ロン10のシールド10bを介して、シールド電流Is
hiが多倍圧整流回路RECTの低電圧側に帰還され、
動作電流Idyは、感光体ドラム1あるいは転写ドラム
8等に流れ、接地ルートを介して接地ルートに接続され
た本装置のアースGNDを通って、図1のトランジスタ
Q1、コンデンサC1及び抵抗R1を経由して、多倍圧
整流回路RECTに帰還する。
【0057】また、上記PWM制御回路1には、電源起
動時に主トランジスタQのオン時間を徐々に長くするこ
とにより、主トランジスタQのピーク電流を抑えながら
定常動作に移行するためのソフトスタート回路が内蔵さ
れている。このソフトスタート回路は、起動信号が入力
することによって主トランジスタQのオン時間を徐々に
長くするように、主トランジスタQを起動させる。
【0058】ところで、この実施例では、出力電流検出
回路が、転写コロトロン10の動作電流Idyに外乱を
与える交流高圧電源と同期した周期で積分する積分器
と、この積分器によって積分された値をサンプルホール
ドするサンプルホールド回路とを具備するように構成さ
れている。
【0059】すなわち、上記出力電流検出回路4は、図
1に示すように、検出すべき動作電流Idyによって充
電されるコンデンサC1と、このコンデンサC1による
電圧降下を増幅するIC1とを備えた積分回路30を備
えており、コンデンサC1には、トランジスタQ1が並
列に接続されている。また、上記積分回路30は、スイ
ッチング素子Q2と、IC2とを備えたサンプルホール
ド回路31に接続されている。そして、このサンプルホ
ールド回路31から出力される動作電流Idyの検出値
は、前記PWM制御回路1に入力されている。
【0060】また、上記スイッチング素子Q2は、単安
定マルチバイブレータ32の出力Q1(反転信号)によ
ってオンオフ制御されるようになっている。この単安定
マルチバイブレータ32には、転写コロトロン10の動
作電流Idyに外乱を与える交流高圧電源と同期したパ
ルス信号(図5(a))33が入力されており、単安定
マルチバイブレータ32からは、図5(b)に示すよう
な短いパルス信号34が出力されるようになっている。
【0061】さらに、上記積分器のトランジスタQ1
は、単安定マルチバイブレータ35の出力Q2(反転信
号)によってオンオフ制御されるようになっている。こ
の単安定マルチバイブレータ35には、上記単安定マル
チバイブレータ32の出力Q1(反転信号)がトリガ端
子(TRIG2)に入力されており、単安定マルチバイ
ブレータ35からは、図5(c)に示すような短いパル
ス信号36が出力されるようになっている。
【0062】また、この実施例では、カラー電子写真複
写機の転写ドラム8の周囲に、直流電圧が印加される転
写コロトロン10以外にも、数100HZかつ数KVの
交流高電圧が印加される転写前コロトロン5や除電用コ
ロトロン7が配設されており、これらの転写前コロトロ
ン5や除電用コロトロン7に交流の高電圧を供給する交
流高圧電源装置16,17は、全て同一周波数でかつ同
期した交流の高電圧を供給するように設定されている。
【0063】以上の構成において、この実施例に係る直
流交流高圧電源装置では、次のようにして転写コロトロ
ンに直流の高電圧が給電されるようになっている。すな
わち、上記直流高圧電源装置においては、図1に示すよ
うに、電源起動時にPWM制御回路1に内蔵されたソフ
トスタート回路に起動信号が入力されると、ソフトスタ
ート回路は、PWM制御回路1に信号を送り、主トラン
ジスタQのオン時間を徐々に長くすることによりソフト
スタートを行う。こうすることによって、主トランジス
タQのピーク電流を抑えながら定常動作に移行すること
ができる。
【0064】次に、定常動作に移行した状態において
は、昇圧トランスTの二次側巻線N2に接続された多倍
圧整流回路RECTから直流高電圧が出力されるように
なっている。
【0065】ところで、上記直流高圧電源装置から直流
の高電圧が供給される転写コロトロン10は、図1に示
すように、放電ワイヤー10aからコロナ放電を発生
し、このコロナ放電によって生じる電荷により転写ドラ
ム8の内周面を帯電させ、感光体ドラム1上に形成され
たトナー像を転写ドラム8の周囲に保持された記録用紙
9に転写する。
【0066】その際、上記転写コロトロン10の放電ワ
イヤー10aから転写ドラム8等へ向けて流れる動作電
流Idyは、出力電流検出用のコンデンサC1両端の電
圧降下として検出される。この出力電流検出用のコンデ
ンサC1によって検出された動作電流Idyに対応した
電圧は、出力電流検出回路4の積分回路30に出力され
る。この積分回路30は、図5に示すように、転写コロ
トロン10以外の転写前コロトロン5や除電用コロトロ
ン7に供給される交流の高電圧と同期した短いパルス信
号36によって、トランジスタQ1がオンオフ制御され
る。
【0067】したがって、上記積分回路30は、図5に
示すように、単安定マルチバイブレータ35の出力Q2
(反転信号)36がLowの区間は、トランジスタQ1
がオンし、コンデンサC1の電荷を放電し、これが同期
信号33の1周期T毎に繰り返される。また、単安定マ
ルチバイブレータ35の出力Q2(反転信号)36がH
ighの区間は、トランジスタQ1がオフしており、単
安定マルチバイブレータ35の出力Q2(反転信号)3
6がLowの区間Δt1を同期信号33の1周期Tより
大幅に短く設定することによって、コンデンサC1の両
端電圧vc1は、 vc1=(1/C)∫Idydt となる。なお、上記積分は、t=0〜t=Tまでにわた
って行なう(以下、全て同様である。)。この動作電流
Idyは、実際に検出すべきIdy(DC)と、DC成
分を含まないAC外乱iac(t)を合成したものであ
り、 Idy=Idy(DC)+iac(t) と表すことができる。従って、 vc1=(1/C)∫〔Idy(DC)+iac(t)〕dt =(1/C)∫Idy(DC)dt+(1/C)∫iac(t)dt となる。
【0068】よって、前式において、定積分の積分区間
t=0〜Tが外乱iac(t)の基本周期に一致してお
れば、外乱量iac(t)の大小に依らず、 ∫iac(t)dt=0 であるから、 vc1=(1/C)∫Idy(DC)dt =T・Idy(DC)/C となって外乱の成分iac(t)を全く含まないIdy
(DC)に比例した電圧を、積分回路30のトランジス
タQ1がオンとなる直前の値として得ることができる。
積分回路30は、勿論上記の条件をすべて満たすように
動作するように設定されている。
【0069】一方、サンプルホールド回路31は、上記
積分回路30のリセット直前の値を、単安定マルチバイ
ブレータ32の出力Q2(反転信号)34がLowの区
間Δt2でホールドし、同期信号33の周期T毎にこの
動作を繰り返す。すなわち、上記積分回路30の出力端
に並列に接続されたコンデンサC3の両端間電圧として
現れる積分回路出力を、単安定マルチバイブレータ32
の出力Q2(反転信号)34がLowの区間Δt2の
間、アナログスイッチ等からなるスイッチング素子Q2
をオンさせて、サンプルホールド回路31のコンデンサ
C4に伝達し、Δt2の期間経過後にスイッチング素子
Q2をオフさせる。上記コンデンサC4の容量値は、I
C2の入力バイアス電流及び抵抗R8に流れる電流で区
間Tの間に生ずるコンデンサC4の電圧変動が無視でき
る程度に選択され、従ってΔt2でサンプルホールドし
た値は、次のサイクルのΔt2まで保存される。
【0070】以上のようにして、図5(c)の動作波形
図に示すように、動作電流Idyの検出出力は、外乱の
影響を受けずに検出される。この実施例では、Idyの
検出値は、図5(c)の動作波形図に示すように、基準
電圧Vrefに対する負の差電圧として出力される。
【0071】そして、このIdyの検出出力と基準電圧
Vrefを、図1に示すように、抵抗R3と可変抵抗V
R1で分圧したIdy基準電圧を用いて、前述したよう
に、PWM制御回路1によるPWM制御動作が行われ
る。
【0072】このように、本実施例では、外乱の量によ
らず、外乱の基本周期Tに同期した動作電流Idyの積
分及びサンプルホールドを行なうことで、動作電流Id
yを検出することが可能であるとともに、その検出動作
に伴う遅れは、外乱の基本周期Tのみであり、高い外乱
成分を含む状況下においても、外乱成分を抑圧した動作
電流Idyの高速検出が可能となり、従って、動作電流
Idyの高速制御が可能となる。
【0073】そのため、本実施例に係る直流高圧電源装
置によって直流の高電圧を印加する転写コロトロン10
の転写ドラム8への動作電流Idyを高速で制御するこ
とができるので、転写ドラム8を構成するフィルムの接
続部等における転写不良を最小限あるいは現実的に問題
とならない程度に抑えることができ、高画質の転写等が
可能となる。
【0074】
【発明の効果】この発明は、以上の構成及び作用よりな
るもので、動作電流を高速かつリアルタイムで制御する
ことができ、停止状態あるいは定電圧制御動作モードか
ら動作電流の制御モードに高速で移行することができ、
記録用紙の先端部に生じる画像欠け量等を最小限に抑え
ることができ、高画質の転写等が可能な直流高圧電源装
置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明に係る直流高電圧電源装置の
一実施例を示す回路図である。
【図2】 図2はこの発明に係る直流高電圧電源装置を
適用し得るカラー電子写真複写機を示す構成図である。
【図3】 図3は転写ドラムの要部を示す断面図であ
る。
【図4】 図4は転写ドラムの要部を示す断面図であ
る。
【図5】 図5(a)〜(c)はこの発明の一実施例に
係る直流高電圧電源装置の動作をそれぞれ示す信号波形
図である。
【図6】 図6は従来の直流高電圧電源装置を示す回路
図である。
【図7】 図7は転写ドラムの要部を示す断面図であ
る。
【図8】 図8は転写ドラムの要部を示す断面図であ
る。
【図9】 図9は従来の直流高電圧電源装置における検
出電流を示すグラフである。
【符号の説明】
T 昇圧トランス、Q1 スイッチング素子、4 出力
電流検出回路、30積分器、31 サンプルホールド回
路、Idy 動作電流

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 昇圧トランスと、前記昇圧トランスの低
    圧巻線側に直列に接続されたスイッチング素子と、前記
    昇圧トランスの高圧巻線側に接続された整流回路と、前
    記スイッチング素子の動作を制御する制御回路と、前記
    昇圧トランスの高圧巻線側から負荷である帯電器に出力
    される電流を検出する出力電流検出回路とを備えた直流
    高圧電源装置において、当該直流高圧電源装置によって
    直流の高電圧が印加される放電器に、外乱を与える交流
    高圧電源をすべて同期させ、前記出力電流検出回路が、
    当該直流高圧電源装置によって直流の高電圧が印加され
    る放電器から被帯電部材に流れる動作電流を、放電器の
    シールドから当該電源装置に帰還するシールド電流と別
    に、アースを介して当該電源装置に帰還する電流によっ
    て検出するとともに、この出力電流検出回路が、前記交
    流高圧電源と同期した周期で積分する積分器と、この積
    分器によって積分された値をサンプルホールドするサン
    プルホールド回路とを具備することを特徴とする直流高
    圧電源装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6990300B2 (en) * 2002-09-30 2006-01-24 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus with bias and integral current control features
JP6104486B1 (ja) * 2016-09-08 2017-03-29 三菱電機株式会社 パルス放電電源およびパルス放電発生方法

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