JPH0667425A - 可視光線硬化型光重合性組成物 - Google Patents

可視光線硬化型光重合性組成物

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JPH0667425A
JPH0667425A JP22306192A JP22306192A JPH0667425A JP H0667425 A JPH0667425 A JP H0667425A JP 22306192 A JP22306192 A JP 22306192A JP 22306192 A JP22306192 A JP 22306192A JP H0667425 A JPH0667425 A JP H0667425A
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JP
Japan
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resist
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acrylate
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JP22306192A
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English (en)
Inventor
Kenji Kushi
憲治 串
Chiho Tokuhara
千穂 徳原
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 可視光線に対して高い感光性を示し、かつ硬
化レジストが剥離液に溶解しないレーザーダイレクトイ
メージング用ドライフィルムレジストを可能とする可視
光線硬化型光重合性組成物。 【構成】 3〜15個の炭素原子を有するα,β不飽和
カルボキシル基含有単量体の少なくとも1種を15〜3
0重量%の範囲で他の共重合可能な単量体85〜70重
量%と共重合してなるバインダー用熱可塑性重合体40
〜70重量部と、1分子中に2個以上のエチレン性不飽
和基を有する架橋性単量体25〜50重量部と、可視光
光重合開始剤0.5〜10重量部とを配合してなる可視
光線硬化型光重合性組成物であって、前記架橋性単量体
が、下記一般式(1)で示される化合物を15〜100
重量%、下記一般式(2)で示される化合物を0〜85
重量%含有し、かつ架橋性単量体に対して、下記一般式
(1)で示される化合物と下記一般式(2)で示される
化合物の合計が65重量%以上である。 【化1】 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はドライフィルムレジスト
の材料となる可視光線硬化型光重合性組成物に関するも
ので、特に、可視光線に対して高い感光性を有しつつ、
レジストとしての高い特性を有するものに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、プリント配線板作成用フォトレジ
ストとして光重合性樹脂を支持フィルムと保護フィルム
とでサンドイッチ状にはさんだ構造のいわゆるドライフ
ィルムレジストが広く使用されている。光重合性樹脂層
としては未露光部分をアルカリ水溶液によって現像除去
するアルカリ現像型が主流となっている。
【0003】アルカリ現像型ドライフィルムレジストの
使用法は、まず該ドライフィルムレジストより保護フィ
ルムを剥離しながら光重合性樹脂面を銅張積層板に熱ラ
ミネートし、ついでレジストフィルムの支持フィルム面
にフォトツールを密着させ要硬化部を紫外線等で露光硬
化させる。次いで、支持フィルムを剥がした後、炭酸ナ
トリウムなどの弱アルカリ水溶液により未露光部分を現
像除去し、レジストの回路パターンを得る。銅スルーホ
ール法の場合には、この後、銅をエッチングした後、水
酸化ナトリウムなどの強アルカリ水溶液によって硬化レ
ジストを剥離させ、プリント配線板を得る。また、半田
スルーホール法の場合には、銅メッキおよび半田メッキ
を施した後、硬化レジストを強アルカリ水溶液で剥離
し、更に露出した銅をエッチングする事によりプリント
配線板を得る。
【0004】上記工程中、ドライフィルムレジストは、
エッチングレジストとして十分な物性を有していなけれ
ばならないことは当然のことであり、この耐性を向上す
るために種々の検討がなされてきた。また、硬化レジス
トを強アルカリ水溶液によって剥離した後、剥離した硬
化レジストの剥離片が、その剥離液に溶解しないことが
望まれる。硬化レジストが剥離液に溶解し易いと、剥離
片が剥離槽中に滞留している間に容易に膨潤してゲル状
となり、剥離液を劣化させるだけでなく、このゲル状物
が剥離片を回収するため剥離機に設けられたフィルター
の目を詰まらせ、その結果、剥離液が剥離槽からオーバ
ーフローする等の問題を起こすことがあるからである。
【0005】一方、最近レーザー走査露光技術の進歩に
ともない、従来から用いられてきたフォトツールの使用
に代えてレーザーで直接走査露光するいわゆるレーザー
ダイレクトイメージングの技術が開発されレーザー製版
等に応用されつつある。この様なレーザーダイレクトイ
メージングの技術によって、ドライフィルムレジストを
フォトツールを使わずにレーザーを用いて走査露光する
事によりレジストの回路パターンを得る方法が開発され
ているが、従来のドライフィルムレジストは紫外線に対
してのみ感光性を示し、又、感光性も低いため、レーザ
ーダイレクトイメージングには利用できない。そこで、
レーザーの発信波長、特にアルゴンレーザーのような可
視レーザーの発信波長に対して高い感光性を有する可視
光線硬化型光重合性組成物よりなるレーザーダイレクト
イメージング用ドライフィルムレジストの開発が望まれ
ている。
【0006】また、該ドライフィルムレジストは、従来
のドライフィルムレジストと同様に、エッチングレジス
トとして十分な物性を有していなければならないことは
当然のことであるが、この耐性を向上するための検討は
十分になされておらず、可視レーザーの発信波長に対し
て十分に高い感光性と十分な物性を有し、かつ硬化レジ
ストが剥離液に溶解しないレーザーダイレクトイメージ
ング用ドライフィルムレジストはいまだ開発されていな
かった。例えば、特開平1−264598号公報には、
特定のバインダー用熱可塑性重合体、1分子中に2個以
上のエチレン性不飽和基を有する架橋性単量体からなる
架橋硬化型組成物が、剥離片が溶解せず、剥離時間が短
く、剥離片が適当なサイズになる事が記述されている
が、レーザーの発振に対する感光性については何等検討
されておらず、可視光感光性を示さない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、可視
光線に対して高い感光性を示し、かつ硬化レジストが剥
離液に溶解しないレーザーダイレクトイメージング用ド
ライフィルムレジストを可能とする可視光線硬化型光重
合性組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討した結果、 (a)3〜15個の炭素原子を有するα,β不飽和カル
ボキシル基含有単量体の少なくとも1種を15〜30重
量%の範囲で他の共重合可能な単量体85〜70重量%
と共重合してなるバインダー用熱可塑性重合体40〜7
0重量部 (b)1分子中に2個以上のエチレン性不飽和基を有す
る架橋性単量体25〜50重量部 (c)可視光光重合開始剤0.5〜10重量部 を配合してなる可視光線硬化型光重合性組成物であっ
て、架橋性単量体(b)が、下記一般式(1)で示され
る化合物を15〜100重量%、下記一般式(2)で示
される化合物を0〜85重量%含有し、かつ架橋性単量
体(b)に対して、下記一般式(1)で示される化合物
と下記一般式(2)で示される化合物の合計が65重量
%以上であることを特徴とする可視光線硬化型光重合性
組成物が、可視光線に対して高感度を示し、かつ硬化レ
ジストが剥離液に溶解しない事を見いだし、本発明を完
成するに至った。
【0009】
【化3】
【0010】
【化4】
【0011】以下本発明に関して詳しく説明する。本発
明の光重合性組成物を構成するバインダー用熱可塑性重
合体は、炭酸ナトリウムなどのアルカリ水溶液で現像で
きるよう、3〜15個の炭素原子を有するα,β−不飽
和カルボキシル基含有重合体の1種またはそれ以上を共
重合成分として15〜30重量%の割合で共重合させる
事が必要である。使用し得るこのカルボン酸型単量体の
例としては、アクリル酸、メタクリル酸、ケイヒ酸、ク
ロトン酸、ソルビン酸、イタコン酸、プロピオール酸、
マレイン酸、およびフマル酸等がある、また、これらの
半エステル類あるいは無水物も好ましい。これらのカル
ボン酸型成分は、共重合体中の含有量が15〜30重量
%、好ましくは15〜25重量%の範囲となるように用
いる事が望ましい。共重合体中のカルボン酸含有量が1
5重量%未満であると、アルカリ水溶液によって現像で
きないかまたは現像時間が長くかかりすぎて生産性の低
下を引き起こす。一方、該カルボン酸の共重合量が30
重量%を越えると、その現像時間が極めて短くなりす
ぎ、高解像度パターンを得るには現像コントロールが困
難となり、また硬化部の耐水性も低下する。
【0012】本発明の組成物を構成するバインダー用熱
可塑性重合体を構成する他の共重合可能な成分として
は、更に下記一般式(3)
【0013】
【化5】 [式中R1はH、1〜6個の炭素原子を有するアルキル
基またはハロゲン原子である]
【0014】で示される化合物およびその環置換誘導体
よりなる群から選ばれる重合性成分を含む事が好まし
い。該物質のベンゼン環は、ニトロ基、アルコキシ基、
アシル基またはハロゲンなどの官能基で置換されていて
も良く、ベンゼン核の置換残基は1〜5の範囲であって
良い。好ましい置換基は、メチルまたはt−ブチル基な
どの単一アルキル基である。これらの化合物の内、最も
好ましい化合物はスチレンである。
【0015】これらの重合成分は、バインダー用熱可塑
性共重合体中2〜25重量%の範囲となるように共重合
させる事が好ましい。該成分の共重合量が2重量%未満
であると優れた耐薬品性、特に耐メッキ性を備えたレジ
スト材を得る事が出来ず、逆に該成分が25重量%を越
えると得られるドライフィルムレジストのレジスト樹脂
層が硬すぎて、基板状のレジストが剥離を起こしやすく
なる。
【0016】本発明の組成物を構成するバインダー用熱
可塑性重合体を構成する他の共重合可能な成分としては
更に、炭素原子数1〜8のアルキル基を有するアルキル
アクリレートおよび炭素原子数2〜8のヒドロキシアル
キル基を有するヒドロキシアルキルアクリレートがあ
る。
【0017】これらの化合物の例としては、メチルアク
リレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレ
ート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリ
レート、sec−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリ
レート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒド
ロキシプロピルアクリレート、2−エチルヘキシルアク
リレートなどが挙げられる。これらの化合物の内、最も
好ましい化合物は、メチルアクリレート、エチルアクリ
レート、n−ブチルアクリレートおよび2−エチルヘキ
シルアクリレートである。これらのアクリレート成分
は、本発明の可視光線硬化型光重合性組成物の適度な柔
軟性を考慮すると、バインダー用熱可塑性共重合体に1
0〜40重量%の範囲となるように共重合させる事が好
ましい。アクリレート型成分の含有量が10重量%未満
のものでは十分に柔軟性のあるドライフィルムレジスト
が得られず、基材への密着性、基材表面の凸凹へのレジ
スト樹脂の埋まり込み性が不十分でレジストの耐メッキ
性が低下する。
【0018】一方、該重合性物質の共重合成分が40重
量%を越えると逆にレジスト樹脂が柔らかすぎて、得ら
れるドライフィルムレジストをロールに巻いて保存する
際に、レジスト樹脂が支持フィルムの間から経時的にに
じみ出る所謂コールドフロー現象の原因となる。
【0019】バインダー用熱可塑性共重合体に共重合可
能な重合性成分として更に、炭素原子数1〜8のアルキ
ルメタクリレートおよび炭素原子数2〜8のヒドロキシ
アルキルメタクリレートが好ましい。これらの化合物の
例としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレ
ート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメ
タクリレート、n−ブチルメタクリレート、sec−ブチ
ルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチル
メタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト、2−エチルヘキシルメタクリレートなどが挙げられ
る。これらの化合物の内、最も好ましい化合物はメチル
メタクリレートである。これらメタクリレート成分は、
アルキルアクリレートまたはヒドロキシアクリレートと
相まってバインダー用熱可塑性重合体に適度な結晶化温
度を与えるために共重合されるものであり、バインダー
用熱可塑性共重合体中30〜65重量%の範囲となるよ
うに共重合させる事が好ましい。
【0020】本発明において使用するバインダーポリマ
ー用熱可塑性重合体の重量平均分子量は40000〜5
00000の範囲のものが望ましい。重合平均分子量が
40000未満のものはドライフィルムレジストとした
際にコールドフロー現象を起こしやすく、逆に重量平均
分子量が500000を越えたものは未露光部分のアル
カリ現像液に対する溶解性が不足し、その現像性が劣り
現像時間が極めて長くかかりすぎて解像度の低下および
回路パターンの生産性の低下を引き起こすからである。
【0021】本発明において使用するバインダー用熱可
塑性重合体は、光重合性組成物100重量部中に40〜
70重量部、好ましくは50〜70重量部含有される。
バインダー用熱可塑性重合体の含有量が40重量部未満
の光重合性組成物は、得られるドライフィルムレジスト
の粘着性が強く、室温で圧力をかけない状態で基板に粘
着するため取扱い性が悪く、またフィルム形成性が損な
われ十分な膜強度が得られずコールドフローが発生しや
すい。一方、バインダー用熱可塑性重合体の含有量が7
0重量部を越えると、得られるドライフィルムレジスト
の粘着性が低く、ラミネート後も基板と完全に密着せ
ず、また光硬化膜が脆く基材との密着力が損なわれ、十
分な耐薬品性、特に耐メッキ性、耐エッチング性が得ら
れない。
【0022】本発明の可視光線硬化型光重合性組成物を
構成する、1分子中に2個以上のエチレン性不飽和基を
有する架橋性単量体中には、下記一般式(1)で示され
る化合物を15〜100重量%含有することが必要であ
る。
【0023】
【化6】 式(1)中、nは4〜9の正の整数であり、好ましくは
4または5である。nが3以下の化合物を用いると、得
られるドライフィルムレジストは可視光感光性が低下
し、またコールドフローが発生しやすく、また架橋密度
が高すぎるため、光硬化膜が脆く基材との密着力が損な
われ、十分な耐薬品性、特に耐メッキ性、耐エッチング
性が得られない。nが4または5の化合物を用いると、
得られるドライフィルムレジストは最も高い可視光感光
性を示す。一方、nが10以上のものを用いると、得ら
れるドライフィルムレジストの可視光感光性が低下し、
また硬化膜は、硬化性が不十分となり好ましくない。
【0024】本発明の可視光線硬化型光重合性組成物を
構成する、1分子中に2個以上のエチレン性不飽和基を
有する架橋性単量体は、式(1)で示される化合物を1
5重量%〜100重量%含有することが必須であり、好
ましくは20〜40重量%である。該化合物の含有量が
15重量%未満の架橋性単量体を用いて得たドライフィ
ルムレジストは硬化レジストを強アルカリ水溶液によっ
て剥離した後、剥離した硬化レジストの剥離片が、その
剥離液に溶解しやすくなるため好ましくない。
【0025】更に、本発明の組成物を構成する1分子中
に2個以上のエチレン性不飽和基を有する架橋性単量体
中には、下記一般式(2)で示される化合物を0〜85
重量%含有することが必要である。
【0026】
【化7】 式(2)中、nは4〜9の正の整数であり、好ましくは
4または5である。nが3以下の化合物を用いると、得
られるドライフィルムレジストの可視光感光性が低下
し、またコールドフローが発生しやすく、また架橋密度
が高すぎるため、光硬化膜が脆く基材との密着力が損な
われ、十分な耐薬品性、特に耐メッキ性、耐エッチング
性が得られない。nが4または5の化合物を用いると、
得られるドライフィルムレジストは最も高い可視光感光
性を示す。一方、nが10以上のものを用いると、得ら
れるドライフィルムレジストの可視光感光性が低下し、
また硬化膜は、硬化性が不十分となり好ましくない。本
発明の可視光線硬化型光重合性組成物を構成する、1分
子中に2個以上のエチレン性不飽和基を有する架橋性単
量体は、式(2)で示される化合物を0重量%〜85重
量%含有することが必須であり、好ましくは20〜60
重量%である。
【0027】式(2)で示される化合物の感光性は高
く、該化合物の含有量が85重量%以上の架橋性単量体
を用いて得たドライフィルムレジストは、感光性は高い
が、硬化レジストを強アルカリ水溶液によって剥離した
後、剥離した硬化レジストの剥離片が、その剥離液に溶
解しやすくなるため好ましくない。
【0028】更に、1分子中に2個以上のエチレン性不
飽和基を有する架橋性単量体に含まれ一般式(1)で示
される化合物と一般式(2)で示される化合物の合計が
65重量%以上であることが必須である。一般式(1)
で示される化合物と一般式(2)で示される化合物の合
計が65重量部未満の架橋性単量体を用いて得たドライ
フィルムレジストはその可視光感光性が低下する。
【0029】本発明の可視光線硬化型光重合性組成物を
構成する、1分子中に2個以上のエチレン性不飽和基を
有する架橋性単量体に使用できる化合物としては、1分
子中に2個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物で
あれば良い。例えば、フェノキシジエトキシ(メタ)ア
クリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、1,3−ブタンジオール(メタ)アクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、
2,2−ビス[4−(メタ)アクリロキシポリエトキシ
フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(メタ)アク
リロキシポリプロピレンオキシフェニルプロパン、ヒド
ロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)ア
クリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、グリ
セリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタ
ンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリス[ポ
リエトキシ(メタ)アクリレート]、トリメチロールプ
ロパントリス[ポリプロピレンオキシ(メタ)アクリレ
ート]、イソシアヌル酸トリエチロールジ(メタ)アク
リレート、イソシアヌル酸トリエチロールトリ(メタ)
アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリ
レート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト、式(1)または式(2)で、n=1〜3の化合物、
式(1)または式(2)で、nが10以上の化合物など
の多価アルコールの(メタ)アクリレート、n−ブトキ
シメチルアクリルアミド、iso−ブトキシメチルアクリ
ルアミド等のアクリルアミド誘導体、エポキシ(メタ)
アクリレート類およびウレタン(メタ)アクリレート類
などを挙げることができるが、更に好ましくは下記の一
般式(4)で示される化合物が選ばれる。
【0030】
【化8】
【0031】本発明の可視光線硬化型光重合性組成物を
構成する、1分子中に2個以上のエチレン性不飽和基を
有する架橋性単量体は、該可視光線硬化型光重合性成物
100重量部中に25〜50重量部、好ましくは30〜
45重量部含有される。架橋性単量体の含有量が25重
量部未満であると、可視光線硬化型光重合性組成物が可
視光によって十分に硬化せず耐薬品性が低下し、現像工
程で膨潤し、十分な解像性が得られない。
【0032】一方、該架橋性単量体の含有量が50重量
部を越えるものをドライフィルムレジストとした場合
は、コールドフローが発生しやすくなり、又硬化物のア
ルカリ水溶液による剥離性が低下する。
【0033】本発明の組成物を構成する可視光光重合開
始剤としては、アルゴンレーザーのような可視レーザー
の発信波長に対して可視光感光性を有する可視光光重合
開始剤であれば良い。例えば、チタノセン、鉄アレーン
錯体、有機過酸化物、ヘキサアリールビイミダゾール、
N−フェニルグリシン、ジアリールヨウドニウム塩等の
ラジカル発生剤の少なくとも1種と、更に必要に応じて
3−置換クマリン、シアニン色素、メロシアニン色素、
チアゾール系色素、ピリリウム系色素等の増感色素、更
に必要であれば連鎖移動剤等を組み合わせた公知の可視
光光重合開始剤等から選ばれるが、下記の一般式(5)
で示される化合物と下記の一般式(6)で示される化合
物の2成分が可視光感光性と熱安定性の点から特に好ま
しく、前述した特定のバインダー用熱可塑性重合体とエ
チレン性不飽和基を有する架橋性単量体からなる組成物
に配合して用いると、可視光線に対して著しく高い感光
性を示し、かつ硬化レジストが剥離液に溶解せず、現像
性、耐薬品性、柔軟性、膜強度、埋まり込み性、密着
性、非コールドフロー性に優れた可視光線硬化型光重合
性組成物を得る事が出来る。
【0034】
【化9】 [式中、R5はそれぞれ独立して、非置換のまたはC1〜
C6アルキルまたはC1〜C6アルコキシ置換のシクロペ
ンタジエニル- 、インデニル- 、または4,5,6,7,テ
トラヒドロインデニル-であるか、または連結して下記
式(7)で示される基である。R6は6員の炭素環状芳
香族環または5員または6員の複素環状芳香族環であっ
て、金属−炭素結合の2つのオルト位の少なくとも一方
が、弗素原子または−CF2R基(式中、Rは弗素原子
またはメチルである。)で置換されているものである。
R7は、R6と同様であるか、またはさらにハロゲン原
子、−OR10または−OR11(式中R10は水素、C1 〜
C6 アルキル、フェニル、アセチルまたはトリフルオロ
アセチルであり、R11はC1 〜C6 アルキルまたはフェ
ニルである。)であり、またはR6とR7が連結して式
(8) −Q−Y−Q− ・・・ (8) (式中、Qは、6員の炭素環状芳香族基、または5員ま
たは6員の複素環状芳香族基であり、2つの結合の各々
がYに対してオルト位にあり、しかもYに対して各々メ
タ位が1個の弗素原子または1個の−CF2R基で置換
されているものであり、Yは直接結合、−O−,−S
−,−SO2−,−CO−,−CH2−または−C(CH
32 −である。)で示される基であってもよい。]
【0035】
【化10】
【0036】
【化11】 [式中、R12,R13,R14は、各々独立して、水素原
子、クロル原子、低級アルコキシ基、低級ジアルキルア
ミノ基、低級ジアルケニルアミノ基または、脂環式アミ
ノ基を表すか、または、連結して、置換または非置換の
脂環式アミノ基を表す。Xは、炭素及びヘテロ原子の総
数が5〜9個の置換または非置換の複素環基を表す。Z
は、水素原子またはアミノ基を表す。]
【0037】本発明の組成物を構成する可視光光重合開
始剤の配合量は可視光線硬化型光重合性組成物100重
量部中に0.5〜10重量部、好ましくは1〜5重量部
含有される。該可視光光重合開始剤の配合量が0.5重
量部未満のものは可視光感光性が低下し好ましくない。
一方、可視光光重合開始剤の配合量が上限よりも多くな
っても可視光感光性の向上は望めず経済的観点から好ま
しくないのみならず、逆に硬化レジストの物理的特性が
低下する。
【0038】また、ラジカル発生剤と増感剤の配合比
(重量比)は、増感剤/ラジカル発生剤=1〜0.01
の範囲に設定されることが好ましい。この2成分の使用
割合が、前記範囲の下限よりも少ないと感光性が低下す
る。一方、前記範囲の上限より多くなっても、感光性の
向上は望めず、経済的観点から好ましくないだけでな
く、貯蔵安定性や、硬化後の物性の低下が起こる場合も
ある。
【0039】本発明の可視光線硬化型光重合性組成物
は、以上に述べた、バインダー用熱可塑性重合体、1分
子中に2個以上のエチレン性不飽和基を有する架橋性単
量体、可視光光重合開始剤を必須成分とするが、赤色灯
下において非照射部分と基板の間に良好なコントラスト
を与え、しかもレーザーの照射部分と非照射部分の間
に、良好なコントラストを与えるためにさらに必要に応
じて、染料およびロイコ染料を含むことができる。可視
光感光性を低下させないためには、染料としては例え
ば、塩基性染料または一般的な分散染料や油溶染料の
内、青または緑色の染料で、なおかつレーザーの発信波
長に対して吸収を持たないものが好ましい。同様に、ロ
イコ染料としては暗所での安定性に優れ、レーザー光の
照射により発色後にレーザーの発信波長に対して吸収を
持たないものが好ましく、更に好ましくは染料としては
ビクトリアピュアブルー、ロイコ染料としてロイコダイ
ヤモンドグリーンが好ましい。
【0040】本発明の可視光線硬化型光重合性組成物
は、得られるドライフィルムレジストに高い耐メッキ性
が要求される場合にはさらに必要に応じて、密着促進剤
を含有させることができる。密着促進剤としては、少量
の添加で金属面への密着性を向上させることができるテ
トラゾールあるいはその誘導体が好ましく、例としては
1−フェニルテトラゾール、5−アミノテトラゾール、
5−アミノ−1−メチルテトラゾール、5−アミノ−2
−フェニルテトラゾール、5−メルカプト−1−フェニ
ルテトラゾール、5−メルカプト−1メチルテトラゾー
ル等が挙げられ、これらは1種または2種以上を併用で
きる。
【0041】本発明の可視光線硬化型光重合性組成物
は、さらに必要に応じて重合禁止剤、充填剤、可塑剤な
どの種々の添加剤を含むことができる。
【0042】本発明の架橋性組成物を用いてドライフィ
ルムレジストを形成させるには、ブレードコーター、ロ
ッドコーター、ナイフコーター、ロールドコーター、ロ
ールドクターコーター、トランスファロールコーター、
グラビアコーター、キスロールコーター、カーテンコー
ター等を用いて塗布することができるが、組成物に溶剤
を使用する場合には溶剤を飛散させる必要がある。支持
体としてはポリエステルなどのプラスチックフィルムが
主に用いられる。乾燥機としては可燃性溶剤を使用する
場合に安定性の点から蒸気による空気加熱方式の熱源を
備えたものを用い乾燥機内の熱風を向流接触せしめる方
法およびノズルより支持体に吹き付ける方式などが用い
られる。乾燥後のドライフィルムレジストは必要ならば
ポリエチレンやポリプロピレンのような保護フィルムを
ラミネートして用いても良い。
【0043】以上のようにして製造したドライフィルム
レジストは、ハライドランプなどの光源で硬化させるこ
とが可能であるが、本発明の特徴は、可視光レーザー、
例えばアルゴンイオンレーザーの可視光の発信波長に高
い可視光感光性を有し、可視光レーザー、例えばアルゴ
ンイオンレーザーにより硬化可能であることなので、走
査露光にあたっては、アルゴンイオンレーザー等の可視
光レーザーを用いるとよい。以上のようにして得られた
レーザーダイレクトイメージング用ドライフィルムレジ
ストは、アルゴンイオンレーザー等の可視光レーザーに
より高速走査露光が可能で、なおかつ剥離片非溶解性も
良好で、エッチング用およびめっき用レジストとして作
業性に優れている。
【0044】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。 (I)感光層(試験板)の作成 表1に示すバインダー樹脂A,B,Cを使用し、表2、
表3、表8に示す重量部を有する各組成からなる実施例
1〜16の可視光線硬化型光重合性組成物溶液を調合し
た。得られた組成物溶液を、厚さ25μmのポリエステ
ルフィルム上にブレードコーターにより塗布し、つい
で、長さ8mの乾燥機中で熱風温度約100℃で乾燥し
て、厚さ50μmの可視光線硬化型光重合性組成物層を
得た。この時の塗工速度は、2m/分であった。つい
で、乾燥塗膜上に厚さ35μのポリエチレン性フィルム
をラミネートして保護フィルムとした。得られたドライ
フィルムレジストは保護フィルムを剥離しながら銅張積
層板上に熱ラミネートし、試験板とした。
【0045】〔比較例〕実施例と同様にして、表4及び
表5に示す各組成からなる比較例1〜8の可視光線硬化
型光重合性組成物を得、上記と同様な工程を経ることで
試験板を製造した。
【0046】(II)走査露光感度の測定 日本電気社製アルゴンレーザー(GLG3028)の4
88nmの出力を光源として、光学系を通してビーム径
を35μmに集光したレーザー光を、上記作成した各試
験板上に走査露光して、200μmのラインアンドスペ
ースのパターンを描画した。露光後30分間放置した
後、ポリエステルフィルムを剥離し、次に1%炭酸ナト
リウム水溶液を用いて、未硬化部分を溶解除去し、走査
露光パターンを得た。スプレー圧、1.4kg/cm2
スプレーと基板の距離、10cmとし、温度30℃の条
件で40秒間処理した。走査露光スピードを順次変化さ
せて、走査パターンの硬化部分の線幅を測定し、走査ラ
イン幅と同じ線幅の得られた走査露光スピードから、そ
のときの単位面積当りの照射エネルギーを算出し、感度
とした。また、基板との粘着性も評価した。測定結果を
表6,7,9に示す。また、実施例1,6,13,1
4,15,16については露光後と露光前におけるレジ
ストの認識性について評価した。評価結果を表9に示
す。
【0047】(III)剥離片非溶解性の評価 上記走査露光感度の測定(II)と同様に、各試験板上に
走査露光して、30×30mm面積を硬化させた後、硬
化膜を、45℃の3%水酸化ナトリウム水溶液で剥離し
て試験片とした。剥離はサンプルとスプレーノズルとの
距離を10cmとし、スプレー圧力1.0kg/cm2
行った。剥離した剥離片を回収し、3%水酸化ナトリウ
ム水溶液を入れたビーカー中にいれ密閉し、45℃に保
って24時間後に剥離片が溶解したかどうかを目視で観
察した。試験結果を表6,7,9に示す。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
【0052】
【表5】
【0053】
【表6】
【0054】
【表7】
【0055】
【表8】
【0056】
【表9】
【0057】表6,7,9に示す結果より、本発明の可
視光線硬化型光重合性組成物をレーザーダイレクトイメ
ージング用ドライフィルムレジストに用いる事により可
視光線に対して高い感光性を示し、かつ硬化レジストが
剥離液に溶解せず、基板との粘着性も良好なレーザーダ
イレクトイメージング用ドライフィルムレジストを得る
事が出来る事が確認された。また、表9より、本発明の
可視光線硬化型光重合性組成物に特定の染料系を添加し
た組成物をレーザーダイレクトイメージング用ドライフ
ィルムレジストに用いると、可視光線に対して高い感光
性を示し、かつ硬化レジストが剥離液に溶解せず、さら
に視認性に優れたレーザーダイレクトイメージング用ド
ライフィルムレジストを得る事が出来る事が確認され
た。特に、バインダー樹脂の配合量が72重量部と多い
比較例7であっては、粘着性が低く、基板との密着性に
劣るものであった。また、バインダー樹脂の配合量が3
6重量部と少ない比較例8であっては、粘着性が強過ぎ
て室温で圧力をかけない状態で基板に粘着してしまい、
作業性に劣るものであった。
【0058】
【発明の効果】本発明の可視光線硬化型光重合性組成物
は、3〜15個の炭素原子を有するα,β不飽和カルボ
キシル基含有単量体の少なくとも1種を15〜30重量
%の範囲で他の共重合可能な単量体85〜70重量%と
共重合してなるバインダー用熱可塑性重合体40〜70
重量部と、1分子中に2個以上のエチレン性不飽和基を
有する架橋性単量体25〜50重量部と、可視光光重合
開始剤0.5〜10重量部とを配合してなる可視光線硬
化型光重合性組成物であって、前記架橋性単量体が、上
記一般式(1)で示される化合物を15〜100重量
%、上記一般式(2)で示される化合物を0〜85重量
%含有し、かつ架橋性単量体に対して、上記一般式
(1)で示される化合物と上記一般式(2)で示される
化合物の合計が65重量%以上であることを特徴とする
ものである。この本発明の可視光線硬化型光重合性組成
物を使用して得られたレーザーダイレクトイメージング
用ドライフィルムレジストは、アルゴンイオンレーザー
等の可視光レーザーにより高速走査露光が可能で、なお
かつ剥離片非溶解性も良好で、エッチング用およびめっ
き用レジストとして作業性に優れている。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3〜15個の炭素原子を有するα,β不
    飽和カルボキシル基含有単量体の少なくとも1種を15
    〜30重量%の範囲で他の共重合可能な単量体85〜7
    0重量%と共重合してなるバインダー用熱可塑性重合体
    40〜70重量部と、 1分子中に2個以上のエチレン性不飽和基を有する架橋
    性単量体25〜50重量部と、 可視光光重合開始剤0.5〜10重量部とを配合してな
    る可視光線硬化型光重合性組成物であって、 前記架橋性単量体が、下記一般式(1)で示される化合
    物を15〜100重量%、下記一般式(2)で示される
    化合物を0〜85重量%含有し、かつ架橋性単量体に対
    して、下記一般式(1)で示される化合物と下記一般式
    (2)で示される化合物の合計が65重量%以上である
    ことを特徴とする可視光線硬化型光重合性組成物。 【化1】 【化2】
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006269416A (ja) * 2005-02-23 2006-10-05 Jsr Corp プラズマディスプレイパネルの製造方法および転写フィルム
JP2018101763A (ja) * 2016-12-22 2018-06-28 株式会社Nsc パワーモジュール基板およびその生産方法

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JP2006269416A (ja) * 2005-02-23 2006-10-05 Jsr Corp プラズマディスプレイパネルの製造方法および転写フィルム
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