JPH0667221U - 起動装置 - Google Patents

起動装置

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JPH0667221U
JPH0667221U JP1558193U JP1558193U JPH0667221U JP H0667221 U JPH0667221 U JP H0667221U JP 1558193 U JP1558193 U JP 1558193U JP 1558193 U JP1558193 U JP 1558193U JP H0667221 U JPH0667221 U JP H0667221U
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Japan
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bolt
inertial body
closed position
retractor
swinging
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JP1558193U
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培 松木
勝康 小野
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 作動不可能状態のまま車体に取り付けられる
ことがなく、起動装置の誤作動を確実に、かつ容易に防
止することができる組立て性の良好な誤作動防止機構を
備えた起動装置を提供する。 【構成】 起動装置21が取り付けられたプリテンショナ
ー付きリトラクター1を車体パネル36に固定するための
ボルト44を着脱不能とする閉鎖位置と、該ボルト44を着
脱可能とすると共にその揺動端部が内装トリムと干渉す
る開放位置とを採りうるボルトカバー41をロアプレート
35に揺動自在に配設する。ボルト44が確実に締結されな
い状態ではボルトカバー41の閉鎖位置への揺動を阻止す
るスプリングフック45を設ける。ボルトカバー41を閉鎖
位置へ揺動させることにより、起動装置21の慣性体の移
動を阻止するストッパーをリリーズケーブル33によって
ボルトカバー41に連動させて解除し、起動装置21を作動
可能状態とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、リトラクターの巻取り軸を車両衝突時にシートベルト引込み方向へ 回転させるシートベルト引締め装置、又はガスで急激に膨張させたエアバッグに より乗員を衝突時の衝撃から保護するエアバッグ装置を作動させる起動装置に関 し、特に該起動装置の誤作動防止機構の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両衝突等の緊急時における乗員の保護を目的として、シートベルト引 締め装置及びエアバッグ装置等の受動的拘束装置が多く用いられている。 前記シートベルト引締め装置は、例えばリトラクターの巻取り軸(シャフト) に軸着したプーリーに掛回した索条体の一端にピストンを連結し、シリンダー内 に摺動可能に受容された前記ピストンに作用する気体の膨張圧力による推力をも って、索条体に張力を及ぼし、該索条体がリトラクターのシャフトをウェビング 巻取り方向へ引込み駆動することにより、乗員に掛け渡された状態にあるウェビ ングを緊急時に引き込むものである。
【0003】 又、前記エアバッグ装置は、例えばステアリングホイールにセンターパッド、 折り畳まれたエアバッグ、インフレーター(ガス発生器)等で構成されたモジュ ールが収められており、車両衝突時にインフレーターに着火し、急速に燃焼した ガスによって前記エアバッグを瞬時に膨らませることにより、膨張したエアバッ グで乗員の身体を受け、人体に加わる衝撃力を低く抑えるものである。
【0004】 そして、車両衝突を検知してこれらシートベルト引締め装置及びエアバッグ装 置を作動させる起動装置として、例えば車両が衝突した際の慣性力により変位す る慣性体の動作を利用して通常は非作動位置に保持された着火ピンを雷管に向け て射出し、これにより点火薬を発火させ、その爆発力により前記シートベルト引 締め装置及びエアバッグ装置を作動させるようにした機械式の起動装置がある。
【0005】 ところで、これら機械式の起動装置を備えたシートベルト引締め装置及びエア バッグ装置等のアッセンブリ(組立て体)は、車両に組付けられる前に起動装置 が作動することがあっては成らず、起動装置に何らかの誤作動防止機構を設ける 必要がある。そこで、様々な誤作動防止機構を備えた機械式の起動装置が種々提 案されている。
【0006】 例えば、実開平3−121958号公報等に開示されたプリローダセンサ(起 動装置)は、プリローダセンサを作動阻止状態及び作動可能状態とする解除手段 と、この解除手段をプリローダセンサの作動阻止状態とする方向へ付勢する付勢 手段と、ウェビング巻取り装置と車体とを締結させると共に前記解除手段と干渉 する位置に締結軌跡を有し、この締結軌跡上を所定距離移動することにより前記 付勢手段の付勢力に抗して前記解除手段と干渉した状態では前記解除手段を前記 プリローダセンサの作動可能状態とし、前記解除手段と干渉していない状態では 前記付勢手段の付勢力により前記プリローダセンサの作動阻止状態とする締結手 段とを備えている。
【0007】 そこで、車体取り付け前の前記ウェビング巻取り装置は、前記プリローダセン サを作動阻止状態とする解除手段及び付勢手段によって、プリローダが誤作動( 暴発)するのを防止されている。そして、該ウェビング巻取り装置を車体に取り 付けるべく、締結手段である解除ボルトによってウェビング巻取り装置と車体と を締結させると、該解除ボルトが前記解除手段に干渉して解除手段を前記プリロ ーダセンサの作動可能状態とし、車体への取り付けと同時にプリローダセンサを 作動可能とするように構成されている。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記実開平3−121958号公報に開示されたプリローダセ ンサは、ウェビング巻取り装置の上側取り付けボルトである前記解除ボルトを締 結することによりプリローダセンサが作動可能状態となるため、該ウェビング巻 取り装置を車体に取り付ける際、初めに上側取り付けボルトが締結されると、下 側取り付けボルトの締結作業中にプリローダが誤作動する可能性がある。
【0009】 また、前記上側取り付けボルトである解除ボルトは、そのネジ先端部が締結時 に前記解除手段に干渉することによって解除手段を前記プリローダセンサの作動 可能状態とするので、十分な首下長さを必要とするが、万が一使用する上側取り 付けボルトに首下長さの異なる解除ボルトが使用されたり、該解除ボルトの締結 が完全に行われなかった場合には、プリローダセンサが作動阻止状態のまま車体 に取り付けられてしまう可能性があった。即ち、前記上側取り付けボルトが不完 全に締結された状態であっても、これらウェビング巻取り装置を覆う内装トリム の装着等の以後の車体取り付け作業を行うことが可能なので、プリローダセンサ が作動不可能状態のままで車体取り付け作業が終了してしまう可能性がある。
【0010】 そこで、本考案の目的は上記課題を解消することにあり、作動不可能状態のま ま車体に取り付けられることがなく、起動装置の誤作動を確実に、かつ容易に防 止することができる組立て性の良好な誤作動防止機構を備えた起動装置を提供す ることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本考案の上記目的は、車両が衝突した際の慣性力により変位する慣性体の動作 を利用して車両衝突を感知し、リトラクターの巻取り軸をシートベルト引込み方 向へ回転させるシートベルト引締め装置、又はガスで急激に膨張させたエアバッ グにより乗員を衝突時の衝撃から保護するエアバッグ装置を作動させるための起 動装置であって、 前記慣性体を移動阻止状態及び移動可能状態とする規制手段と、 慣性体が移動阻止状態となる方向へ該規制手段を付勢する付勢手段と、 前記起動装置が取り付けられた組立て体を車体に固定するための締結手段と、 前記組立て体に揺動自在に配設され、前記締結手段を着脱不能とする閉鎖位置 と該締結手段を着脱可能とすると共にその揺動端部がこれら組立て体を覆うカバ ー部材と干渉する開放位置とを採りうる操作部材と、 前記締結手段が確実に締結された状態では前記操作部材を揺動自在とし、前記 締結手段が確実に締結されない状態では前記操作部材の閉鎖位置への揺動を阻止 する揺動規制手段と、 前記操作部材を閉鎖位置へ揺動させることにより前記付勢手段の付勢力に抗し て慣性体が移動可能状態となる方向へ前記規制手段を移動させることができるよ うに、前記規制手段を前記操作部材に連動させる連動手段と、 を備えていることを特徴とする起動装置により達成される。
【0012】
【作用】
本考案の上記構成によれば、前記締結手段が確実に締結された状態でなければ 操作部材を閉鎖位置へ揺動させることができないため、これら組立て体が車体に 固定されていなければ慣性体が移動阻止状態であり、起動装置は作動不可能であ る。
【0013】 また、操作部材を開放位置から閉鎖位置へ揺動させて慣性体が移動可能状態と なる方向へ前記規制手段を移動させなければ、操作部材の揺動端がこれら組立て 体を覆うカバー部材と干渉して車体取り付け作業の継続を妨げるので、前記組立 て体を車体に固定した後に操作部材を確実に閉鎖位置に揺動させた状態に保持し なければならない。
【0014】
【実施例】
以下、添付図面に基づいて本考案の一実施例を詳細に説明する。 図1及び図2は、本考案に基づく起動装置を備えたプリテンショナー付きリト ラクター1の部分側面図及び部分背面図である。 前記プリテンショナー付きリトラクター1は、ウェビング16を巻取り又は引 き出し自在に巻回した巻取りリール2を備えており、巻取りリール2はその巻取 り軸に連結された巻取りバネにより、ウェビング16が巻き取られる方向に常時 付勢されている。衝突時には、公知の緊急ロック機構13により巻取り軸の回転 が阻止され、それ以上ウェビング16が引き出されないようになっている。
【0015】 そして、前記プリテンショナー付きリトラクター1は、略コ字形状に形成され たリトラクターベース18の一方のベース側壁18aには車両衝突時に巻取り軸 をシートベルトの弛みが除去される方向に回転させるシートベルト引締め装置で あるプリテンショナー3が配設されている。そこで、前記プリテンショナー付き リトラクター1は、前記プリテンショナー3を予めリトラクターに一体的に組立 てられたアッセンブリ(組立て体)として、車体パネル36に取り付けられる。 このため、前記リトラクターベース18の背板18cには、該リトラクターの上 方へ延びるアッパーステー34と下方へ延びるロアステー35とが固定されてお り、各ステーに設けられたボルト穴を締結手段であるボルト44及びナット46 で車体パネル36に締結することにより固定される(但し、アッパーステー34 側のボルト・ナットは図示せず)。
【0016】 前記プリテンショナー3は、巻取り軸の一端部に軸着した図示しないプーリー に掛回した伝達部材であるワイヤー7に張力を及ぼし、該ワイヤー7が巻取り軸 をウェビング巻取り方向へ引込み駆動することによって、乗員に掛け渡された状 態にあるウェビング16を緊急時に引き込むものであり、ワイヤー7に張力を及 ぼすための駆動手段4と、車両衝突を感知して該駆動手段4を作動させる起動装 置21とを有している。
【0017】 前記駆動手段4は、図3に示すように、ワイヤー7の一端に連結されたピスト ン6と、該ピストン6を摺動可能に受容するシリンダー5と、該シリンダー5の 基端部とガス発生器8のガス噴出部とを連通連結するハウジング15と、所定以 上の加速度に応動してガス発生器8を作動させる起動装置21とから成る。 前記ハウジング15は、ほぼ直角に屈曲した略L字形状の管部材であり、その 一開口19にはシリンダー5の基端部が固定されており、該開口19に対向して 設けられた孔20にはピストン6に連結されたワイヤー7が挿通されている。
【0018】 前記ハウジング15内における孔20の周縁には、円管状の保護壁17が前記 開口19に向かって突設されており、ピストン6の下端面から下方でハウジング 15内に位置しているワイヤー7は、前記保護壁17によって覆われている。 前記ガス発生器8は、火薬11を収容してフレームに封着されるケース12内 に雷管10を組み込んだものである。そして、雷管10を打撃されて火薬11が 点火されると膨張ガスがケース12先端のガス噴出部から噴出される。そこで、 ガス発生器8の雷管10の側方には、リトラクターベース18の側壁18bを挟 んで該雷管10を打撃する起動装置21が固定されている。
【0019】 前記起動装置21は、ステンレス等の非磁性体からなると共に雷管方向へ移動 して雷管10と衝突することにより該雷管10を着火可能な着火ピン22と、該 着火ピン22を遊貫する貫通孔23aが中心軸線に沿って設けられた円柱状の永 久磁石からなる慣性体23と、該慣性体23の外径よりも大きな内径を有する円 環状永久磁石24と、これらを内設してリトラクターベース18の側壁18bに 固定されたトリガーケース25と、リトラクターベース18の背板18cから下 方へ延びるロアステー35に配設されて該起動装置21の誤作動を防止する誤作 動防止機構9とから成る。
【0020】 前記着火ピン22は、先端部に雷管10を打つための撃針22aが形成される と共に、その基部に鍔部22bが形成されており、後端部がトリガーケース25 の底壁部25cに摺動可能に嵌挿されてトリガーケース25内に内設されている 。この際、着火ピン22は、慣性体23の貫通孔23aを貫通した後端部に装着 されたナット22cが慣性体23の底壁部側端に当接して雷管側への移動を規制 されている。そこで、撃針22aが雷管側のトリガーケース25の壁部25aに 形成された開口25bを挿通して雷管10に間隙をもって対向すると共に、鍔部 22bが壁部25aの内壁面との間に間隙をもって対向している。従って、慣性 体23を鍔部22bに衝突させると、着火ピン22が雷管側に移動して撃針22 aが雷管10を打撃、点火する。
【0021】 前記円環状永久磁石24は、トリガーケース25の雷管側内に嵌装されており 、着火ピン22に遊貫された前記慣性体23は、トリガーケース25の底壁部側 に内装されている。 そこで、底壁部側端24aに対して雷管側端23bが間隔を有し、隣接する磁 極が同極(図中、N極−N極)となるように配置された慣性体23は、その磁力 の反発力によって雷管10から離れる底壁部側に付勢されている。即ち、前記慣 性体23は着火ピン22に沿って軸線方向へ摺動自在であるが、円環状永久磁石 24と慣性体23との間に作用している磁力の反発力以上の大きさの雷管方向の 力が慣性体23に対して作用しなければ、慣性体23は雷管方向へ移動すること ができないので、起動装置21は作動しない。
【0022】 そして、慣性体23の重さと雷管方向の加速度を乗じた慣性体の慣性力が、磁 力の反発力よりも大きくなると、慣性体23は雷管方向へ移動する。そして更に 、慣性体23に磁力の吸引力が作用する領域まで慣性体23が移動すると、該慣 性体23は磁力の吸引力によって雷管方向へ加速され、円環状永久磁石24の開 口内に挿入されて鍔部22bに衝突する。
【0023】 即ち、車両の通常走行時状態では、前記プリテンショナー3が巻取り軸に非係 合なので、巻取り軸は自由に回転可能となっている。従って、ウェビング16を 巻取りバネの付勢力で巻取り可能であると共に、バネ力に抗してウェビング16 を引出し自在となっている。 急ブレーキ等のある程度の大きさの減速度が車両に発生すると、リトラクター の緊急ロック機構13が作動して巻取り軸の回転をロックする。これにより、ウ ェビングの伸び出しは阻止されるが、慣性体23に作用する慣性力は円環状永久 磁石24と慣性体23との間に作用している磁力の反発力よりも小さく、起動装 置21が作動しないので、前記プリテンショナー3の駆動手段4は作動しない。
【0024】 一方、車両衝突時等におけるような極めて大きな所定の減速度が生じると、慣 性体23に作用する慣性力は円環状永久磁石24と慣性体23との間に作用して いる磁力の反発力よりも大きくなり、慣性体23が雷管方向へ移動して鍔部22 bに衝突するので、着火ピン22が雷管10を打撃し、点火する。この雷管10 の点火によって駆動手段4内のガス発生器8が発火させられ、ガス発生器8がシ リンダー5内に燃焼ガスを発生すると、生じたガスの圧力によって前記ピストン 6が急速に上方(矢印X方向)へ移動する。このピストン6の駆動力によって、 ワイヤー7が所定の大きさの力で矢印X方向へ急速に引っ張られると、巻取り軸 はウェビング巻取り方向へ駆動されるので、乗員に掛け渡された状態にあるウェ ビング16が引き込まれ、シートベルトの遊びが除去される。
【0025】 更に、起動装置21は、プリテンショナー付きリトラクター1が組立て体とし て車両に組付けられる前に、該起動装置21が作動するのを防止する誤作動防止 機構9を備えている。 前記誤作動防止機構9は、前記慣性体23の移動を阻止可能な規制手段である ストッパー31と、慣性体23が移動阻止状態となる方向へ該ストッパー31を 付勢する付勢手段である圧縮コイルバネ32と、起動装置21が取り付けられた 組立て体であるプリテンショナー付きリトラクター1を車体パネル36に固定す るための締結手段であるボルト44及びナット46と、プリテンショナー付きリ トラクター1のロアステー35に揺動自在に配設されて前記ボルト44のボルト 頭を覆うことができる操作部材であるボルトカバー41と、前記ボルト44が確 実に締結されない場合には前記ボルトカバー41がボルト44のボルト頭を覆う ことができないように揺動を阻止する揺動規制手段であるスプリングフック45 と、前記ストッパー31を前記ボルトカバー41の揺動動作に連動させる連動手 段であるリリーズケーブル33とを有する。
【0026】 前記ストッパー31は、図3に示すように、先端部が前記トリガーケース25 内に挿脱可能であり、該先端部をトリガーケース25内へ挿入する方向に付勢す る圧縮コイルバネ32と共に、トリガーケース25の外周部に配設されたハウジ ング50内に収容されている。また、該ストッパー31の後端部にはリリーズケ ーブル33のワイヤー39の一端部が係止されており、該ワイヤー39は可撓性 チューブ38により被覆されている。
【0027】 図4及び図5に示すように、前記ボルトカバー41はロアステー35の両側縁 から垂直に立ち上げた支持壁35aに貫通されたピン42によって揺動自在に軸 支されており、その揺動端には前記ボルト44のボルト頭を覆った状態で該ボル トカバー41を固定するためのタッピングスクリュー43が装着されている。ま た、該ボルトカバー41には、前記ワイヤー39の他端部が加締め玉40を介し て係止されており、該ボルトカバー41の揺動動作に連動して前記ストッパー3 1の先端部がトリガーケース25内に挿脱される。
【0028】 前記スプリングフック45は、ボルト44が挿通される開口を有し、その下端 側が加締めピン47でロアステー35に固定されると共に、ロアステー35との 間に間隙を有するように屈曲形成されている。更に、該スプリングフック45の 上端部には係合穴45aが形成されており、前記ボルトカバー41の後端部に突 設されたフック爪41aと係合可能である。
【0029】 前記ワイヤー39は、ボルトカバー41がボルト44の着脱を可能とする開放 位置の時に、ストッパー31の先端部が圧縮コイルバネ32に付勢されてトリガ ーケース25内に挿入されると共に、ボルトカバー41がボルト44を覆って着 脱不能とする閉鎖位置の時に、ストッパー31の先端部がトリガーケース25内 から退避されるように長さが設定されている。
【0030】 そして、組立て体である前記プリテンショナー付きリトラクター1が車両に組 付けられる前は、前記ボルトカバー41がボルト44の着脱を可能とする図4に 示すような開放位置にあり、前記ストッパー31の先端部が圧縮コイルバネ32 に付勢されてトリガーケース25内に挿入され、図6に示すように前記慣性体2 3の雷管側端23bと対向するように突出しているので、該慣性体23は雷管方 向への移動が阻止されている。また、開放位置にあるボルトカバー41は、フッ ク爪41aがスプリングフック45の係合穴45aと係合し、ボルト44を覆っ て着脱不能とする閉鎖位置への揺動(図中、矢印Y方向の回動)を阻止されてい る。尚、スプリングフック45の上端部は、その弾性力により係合穴45aがフ ック爪41aと係合する方向に付勢されている。又、ロアステー35は、これら 係合穴45aとフック爪41aとの係合部と干渉することがないように、開口3 5bを形成されている。
【0031】 即ち、ストッパー31の先端部は、ボルトカバー41が矢印Y方向に回動され て閉鎖位置へ揺動できなければトリガーケース25内から退避することができな いので、慣性体23は雷管方向への移動を阻止された移動阻止状態のままとなり 、起動装置21は作動不可能である。 次に、車両の所定位置に前記プリテンショナー付きリトラクター1を取り付け るべく、先ず図示しないアッパーステー34側のボルト・ナットを車体パネル3 6に締結しても、ロアステー35側のボルト44及びナット46を締めつけなけ れば、図4に示すようにスプリングフック45がボルトカバー41の矢印Y方向 の回動を阻止したままなので、慣性体23は雷管方向への移動を阻止された移動 阻止状態のままとなって起動装置21は作動不可能である。更に、ロアステー3 5側のボルト44及びナット46を締め付けずに前記ボルトカバー41を矢印Y 方向に回動させて慣性体23を移動可能状態にしようとしても、フック爪41a が係合穴45aに係合したままなので、ボルトカバー41を矢印Y方向に回動さ せる事は出来ない。
【0032】 そして、図7に示すように、ボルト44及びナット46を締め付けてスプリン グフック45をロアステー35と共に車体パネル36に共締めすると、ボルト4 4に装着されたプレンワッシャー48を介してスプリングフック45がロアステ ー35に圧接され、その上端部は係合穴45aがフック爪41aと非係合となる 方向(図中、左方向)へ移動させられるので、係合穴45aとフック爪41aと の係合が外れ、ボルトカバー41は矢印Y方向へ回動可能となる。
【0033】 なお、この状態では、ボルトカバー41の揺動端が車両室内側(図中、右側) に張り出しているので、これらプリテンショナー付きリトラクター1を覆うカバ ー部材である内装トリム37を車体に組付けようとしても、ボルトカバー41と 干渉して組付けることはできない。 次に、ボルトカバー41を矢印Y方向へ回動させ、図1及び図2に示すように 該ボルトカバー41がボルト44のボルト頭を覆って着脱不能とする閉鎖位置ま で揺動させられると、図3に示すようにリリーズケーブル33のワイヤー39は 、前記ストッパー31の先端部をトリガーケース25内から退避させ、慣性体2 3が移動可能となる位置まで引き出される。そして、その揺動端部に装着された タッピングスクリュー43をロアステー35に螺着することにより、ボルトカバ ー41がボルト44のボルト頭を覆うと共に、慣性体23を移動可能とする状態 で固定される。すると、この状態で初めて図1に示すように前記内装トリム37 を車体に組付けることができる。そこで、起動装置21が作動不可能な状態のま ま内装トリム37が車体に組付けられることがない。
【0034】 即ち、組立て体としての上記プリテンショナー付きリトラクター1は、車体パ ネル36にボルト44で取り付けられ、且つボルトカバー41がボルト44のボ ルト頭を覆って着脱不能とする閉鎖位置に位置しなければ、起動装置21が作動 可能状態とならないので、車両組立てラインにおけるプリテンショナー3の誤作 動、又は修理工場でのウェビング交換作業時等における誤作動を防ぐことができ る。
【0035】 また、前記ボルトカバー41がボルト頭を覆ってボルト44を着脱不能とする 閉鎖位置に位置しなければ、その揺動端が前記内装トリム37に干渉して車体取 り付け作業の継続を妨げるので、前記プリテンショナー付きリトラクター1の起 動装置21が作動不可能状態のままで車体取り付け作業が終了してしまうことが ない。
【0036】 従って、上記プリテンショナー付きリトラクター1の起動装置21は、作動不 可能状態のまま車体に取り付けられることがなく、誤作動を確実に、かつ容易に 防止することができる組立て性の良好な誤作動防止機構9を備えることができた 。 尚、本考案の起動装置を構成する各部材は上記実施例における形状に限定され るものではなく、本考案の主旨に基づいて種々の形態を採り得ることは勿論であ り、起動装置及びプリテンショナーの各構造も適宜変更可能であることは言うま でもない。
【0037】 又、上記実施例においては、本考案の起動装置をシートベルト引締め装置のガ ス発生器を作動させる起動装置として適用しているが、これに限らずエアバッグ 装置のガス発生器を作動させる起動装置に適用することもできる。即ち、例えば インフレーター等のエアバッグ装置の組立て体をステアリング上のハウジングに 固定するための締結手段近傍に上記誤作動防止機構9に準ずる構成の誤作動防止 機構を配設し、慣性体が移動可能状態となる方向へ規制手段を移動させる操作部 材の揺動端をセンターパッドやハウジング等のカバー部材と干渉するように構成 することにより、エアバッグ装置にも等しく適用させることができる。
【0038】
【考案の効果】
本考案の起動装置によれば、起動装置が取り付けられたシートベルト引締め装 置やエアバッグ装置等の組立て体を車体に固定するための締結手段が確実に締結 された状態でなければ、操作部材を閉鎖位置へ揺動させることができないため、 これら組立て体が車体に固定されていなければ慣性体が移動阻止状態であり、起 動装置は作動不可能である。そこで、車両組立てラインや修理工場での作業中に 起動装置が誤作動する可能性はない。
【0039】 また、操作部材を開放位置から閉鎖位置へ揺動させて慣性体が移動可能状態と なる方向へ前記規制手段を移動させなければ、操作部材の揺動端がこれら組立て 体を覆うカバー部材と干渉して車体取り付け作業の継続を妨げるので、前記組立 て体を車体に固定した後に操作部材を確実に閉鎖位置に揺動させた状態に保持し なければならず、起動装置が作動不可能状態のままで車体取り付け作業が終了し てしまうことがない。
【0040】 従って、作動不可能状態のまま車体に取り付けられることがなく、起動装置の 誤作動を確実に、かつ容易に防止することができる組立て性の良好な誤作動防止 機構を備えた起動装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に基づくプリテンショナー付
きリトラクターの部分側面図である。
【図2】図1に示したプリテンショナー付きリトラクタ
ーの部分背面図である。
【図3】図1に示した起動装置のA−A断面矢視図であ
る。
【図4】図1に示したプリテンショナー付きリトラクタ
ーの組付け作業を説明するための要部拡大断面図であ
る。
【図5】図1に示したプリテンショナー付きリトラクタ
ーの組付け作業を説明するための要部拡大背面図であ
る。
【図6】誤作動防止機構が作動した状態における起動装
置の要部断面図である。
【図7】図1に示したプリテンショナー付きリトラクタ
ーの組付け作業を説明するための要部拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
1 プリテンショナー付きリトラクター 3 プリテンショナー 4 駆動手段 5 シリンダー 9 誤作動防止機構 13 緊急ロック機構 16 ウェビング 18 リトラクターベース 21 起動装置 33 リリーズケーブル 34 アッパーステー 35 ロアステー 36 車体パネル 37 内装トリム 39 ワイヤー 41 ボルトカバー 42 ピン 43 タッピングスクリュー 44 ボルト 45 スプリングフック 46 ナット

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両が衝突した際の慣性力により変位す
    る慣性体の動作を利用して車両衝突を感知し、リトラク
    ターの巻取り軸をシートベルト引込み方向へ回転させる
    シートベルト引締め装置、又はガスで急激に膨張させた
    エアバッグにより乗員を衝突時の衝撃から保護するエア
    バッグ装置を作動させるための起動装置であって、 前記慣性体を移動阻止状態及び移動可能状態とする規制
    手段と、 慣性体が移動阻止状態となる方向へ該規制手段を付勢す
    る付勢手段と、 前記起動装置が取り付けられた組立て体を車体に固定す
    るための締結手段と、 前記組立て体に揺動自在に配設され、前記締結手段を着
    脱不能とする閉鎖位置と該締結手段を着脱可能とすると
    共にその揺動端部がこれら組立て体を覆うカバー部材と
    干渉する開放位置とを採りうる操作部材と、 前記締結手段が確実に締結された状態では前記操作部材
    を揺動自在とし、前記締結手段が確実に締結されない状
    態では前記操作部材の閉鎖位置への揺動を阻止する揺動
    規制手段と、 前記操作部材を閉鎖位置へ揺動させることにより前記付
    勢手段の付勢力に抗して慣性体が移動可能状態となる方
    向へ前記規制手段を移動させることができるように、前
    記規制手段を前記操作部材に連動させる連動手段と、 を備えていることを特徴とする起動装置。
JP1558193U 1993-03-09 1993-03-09 起動装置 Pending JPH0667221U (ja)

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JP1558193U JPH0667221U (ja) 1993-03-09 1993-03-09 起動装置
US08/197,743 US5458369A (en) 1993-03-09 1994-02-17 Starting device and seat belt tightening apparatus
GB9403173A GB2276309B (en) 1993-03-09 1994-02-18 Starting device and seat belt tightening apparatus
DE4406497A DE4406497A1 (de) 1993-03-09 1994-02-28 Startgerät und Anschnallgurt-Spannvorrichtung

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JP1558193U JPH0667221U (ja) 1993-03-09 1993-03-09 起動装置

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JP1558193U Pending JPH0667221U (ja) 1993-03-09 1993-03-09 起動装置

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