JPH0666962B2 - 色信号処理装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ビデオテープレコーダーに用いられる色信号
処理装置に関するものである。

従来の技術 近年、民生用のビデオテープレコーダーは、高画質化の
要求が高まっており、くし形フィルタやリカーシブフィ
ルタなど、映像信号のライン間の相関性を利用したノイ
ズ低減回路が用いられている。色信号に関しても、上記
のような回路が用いられるが、ライン間で相関がない場
合は、色落ちが生じるので、この回路を機能させないよ
うにする必要がある。

以下、図面を参照しながら、上述した従来の色信号の相
関検出回路の一例について説明する。

第２図は、従来の色信号の相関検出回路を示すものであ
る。第２図において、６は遅延回路、７はレベル比較回
路である。色信号は遅延回路６によって１Ｈ（１水平走
査期間）遅延される。前記色信号と、遅延回路６によっ
て１Ｈ遅延された色信号とは、レベル比較回路７に入力
される。レベル比較回路７は、前記２つの色信号を比較
し、あるレベル以上の差があると相関無しという信号を
出力し、あるレベルより差が小さいと相関有りという信
号を出力する。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記のような構成では、色信号の色相の変
化を正確に検出できないという問題があった。そのた
め、色落ちを完全に防ぐことができなかった。

本発明は、上記問題点に鑑み、前記色信号の位相と、前
記１Ｈ遅延された色信号の位相との差を正確に検出でき
る色信号処理装置を提供するものである。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するため、本発明の色信号処理装置
は、色信号をディジタル信号に変換するアナログ／ディ
ジタル（以下、Ａ／Ｄと略称する）変換器と、このＡ／
Ｄ変換器によりディジタル信号に変換された色信号を２
つの色差信号、すなわち第１の色差信号と第２の色差信
号に復調する復調器と、前記第１の色差信号と前記第２
の色差信号とから、これらの２つの色差信号からなる色
信号の位相を検出する位相検波回路と、前記位相検波回
路から出力される色信号の位相を遅延させる遅延回路
と、前記位相検波回路の出力信号と前記遅延回路の出力
信号の位相を比較して、前記色信号と、遅延した色信号
との相関の有無を出力する位相比較器とを備えたもので
ある。

作用 本発明は上記した構成によって、ディジタル信号に変換
された色信号を復調して２つの色差信号となし、この２
つの色差信号を、位相検波回路に入力する。そして位相
検波回路から出力された位相出力信号を用いて、それと
遅延出力とを比較することによって、色信号のライン間
の相関の有無を正確に検出できるものである。

実施例 以下、本発明の実施例である色信号処理装置について、
図面を参照しながら説明する。第１図は、本発明の実施
例における色信号の相関検出回路を示すものである。

第１図において、１はＡ／Ｄ変換器、２は復調器、３は
位相検波回路、４は遅延回路、５は位相比較器である。

以上のように構成された色信号の相関検出回路につい
て、以下第１図を用いてその動作を説明する。

色信号は、Ａ／Ｄ変換器１によりディジタル信号に変換
される。ディジタル信号に変換された色信号は、復調器
２によってＢ−Ｙ，Ｒ−Ｙの２つの色差信号に復調され
る。復調された２つの色差信号は、位相検波回路３に入
力され、前記２つの色差信号からなる色信号の位相値
が、前記位相検波回路３から出力される。前記位相検波
回路３から出力された位相値は、遅延回路４に入力され
１Ｈ遅延される。そして前記位相検波回路３から出力さ
れた位相値と、遅延回路４により１Ｈ遅延された位相値
は、位相比較器５に入力される。位相比較器５は、入力
された２つの位相値を比較し、その位相差によって相関
の有無を出力する。

以上のように本実施例によれば、Ａ／Ｄ変換器１により
色信号をディジタル化し、復調器２によって２つの色差
信号に復調し、前記２つの色差信号から位相検波回路３
によって位相を求め、かつ、前記位相の値を遅延回路４
で１Ｈ遅延させ、前記位相値と、１Ｈ遅延した位相値と
を比較することにより、相関の有無を正確に検出すると
ができる。

なお、上記では遅延回路４により１Ｈ遅延させたが、こ
れは２Ｈ遅延するものであっても上記と同様動作により
正確にライン相関の有無を検出できるものである。

発明の効果 以上のように本発明によれば、色信号の位相情報のみを
取り出して位相情報のみを遅延させるため、遅延させる
ためのメモリー量が少なくてすみ、かつ、色信号のライ
ン間の位相の相関を正確に検出できる相関検出回路を実
現するといったすぐれた効果を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例における色信号の相関検出回路
を示す図、第２図は従来の色信号の相関検出回路を示す
図である。 １……Ａ／Ｄ変換器、２……復調器、３……位相検波回
路、４……遅延回路、５……位相比較器。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】色信号をディジタル信号に変換するアナロ
   グ／ディジタル変換器と、このアナログ／ディジタル変
   換器によりディジタル信号に変換された色信号を第１の
   色差信号と第２の色差信号に復調する復調器と、前記第
   １の色差信号と前記第２の色差信号から色信号の位相を
   検出する位相検波回路と、前記位相検波回路から出力さ
   れる色信号の位相を遅延させる遅延回路と、前記位相検
   波回路の出力信号と前記遅延回路の出力信号の位相を比
   較して、前記色信号と遅延した色信号との相関の有無を
   出力する位相比較器とを備えたことを特徴とする色信号
   処理装置。
2. 【請求項２】遅延回路の遅延時間が１水平走査期間であ
   ることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の色信号
   処理装置。
3. 【請求項３】遅延回路の遅延時間が２水平走査期間であ
   ることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の色信号
   処理装置。