JPH0665748B2 - 自動車用表面処理鋼板 - Google Patents
自動車用表面処理鋼板Info
- Publication number
- JPH0665748B2 JPH0665748B2 JP60252447A JP25244785A JPH0665748B2 JP H0665748 B2 JPH0665748 B2 JP H0665748B2 JP 60252447 A JP60252447 A JP 60252447A JP 25244785 A JP25244785 A JP 25244785A JP H0665748 B2 JPH0665748 B2 JP H0665748B2
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- JP
- Japan
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- steel sheet
- automobiles
- treated steel
- zinc
- aluminum
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の分野] 本発明は自動車用表面処理鋼板に関する。
[従来の技術] 従来、自動車ボディ用表面処理鋼板としては、片面亜鉛
めっきや、亜鉛−ニッケル又は亜鉛−鉄などの亜鉛系合
金めっきを施こした鋼板が用いられている。これらの処
理鋼板は、密着塗装の回り込まないボディ内面の防錆を
目的としているものである。
めっきや、亜鉛−ニッケル又は亜鉛−鉄などの亜鉛系合
金めっきを施こした鋼板が用いられている。これらの処
理鋼板は、密着塗装の回り込まないボディ内面の防錆を
目的としているものである。
近時、自動車ボディに対する耐食要求が厳しくなってお
り、例えばカナダコードでは穴あり腐食なし5年の保証
が義務付けられており、更には目標値としては10年とな
りつつある。
り、例えばカナダコードでは穴あり腐食なし5年の保証
が義務付けられており、更には目標値としては10年とな
りつつある。
このように自動車用表面処理鋼板には高い耐食性が要求
されている。
されている。
[発明が解決しようとする問題点] このような耐食性の要求を満足させるために、前記の亜
鉛や、亜鉛合金系のめっき膜厚を厚くすることが考えら
れるが、めっき膜厚を厚くすると、冷間加工時にめっき
層の剥離や亀裂が生じ、プレス成形が出来ない問題があ
った。亜鉛系のめっき層の加工性が悪い為である。
鉛や、亜鉛合金系のめっき膜厚を厚くすることが考えら
れるが、めっき膜厚を厚くすると、冷間加工時にめっき
層の剥離や亀裂が生じ、プレス成形が出来ない問題があ
った。亜鉛系のめっき層の加工性が悪い為である。
亜鉛系の代り、犠牲防食作用を有するめっき層としては
アルミニウムめっきが考えられる。然し乍らアルミニウ
ムめっきは、通常の電気めっき法では製造できない問題
があり、一方溶融めっき法では、めっき浴が高温の為、
鋼板との界面にアルミニウム−鉄合金層が生成し、犠牲
防食作用が悪くなること、更にはアルミニウム−鉄合金
層の加工性が著しく悪く、冷間加工時にめっき層の剥離
や亀裂が生じることから、耐食性が損なわれるなどの幾
多の問題があった。この為、自動車ボディ用表面処理鋼
板としては、このアルミニウムめっきは全く検討されて
いなかった。
アルミニウムめっきが考えられる。然し乍らアルミニウ
ムめっきは、通常の電気めっき法では製造できない問題
があり、一方溶融めっき法では、めっき浴が高温の為、
鋼板との界面にアルミニウム−鉄合金層が生成し、犠牲
防食作用が悪くなること、更にはアルミニウム−鉄合金
層の加工性が著しく悪く、冷間加工時にめっき層の剥離
や亀裂が生じることから、耐食性が損なわれるなどの幾
多の問題があった。この為、自動車ボディ用表面処理鋼
板としては、このアルミニウムめっきは全く検討されて
いなかった。
[問題を解決する為の手段] 本願発明の要旨は、鋼板の片面に2μm以上のアルミニ
ウム層が直接真空蒸着されていることを特徴とする自動
車用表面処理鋼板に存在する。
ウム層が直接真空蒸着されていることを特徴とする自動
車用表面処理鋼板に存在する。
前記鋼板の他の片面、即ち自動車ボディの外面となる面
には、冷間加工性を損なわない程度で亜鉛その他亜鉛系
のめっき層が形成しても良い。
には、冷間加工性を損なわない程度で亜鉛その他亜鉛系
のめっき層が形成しても良い。
[作用] 真空蒸着法により鋼板にアルミニウムめっきを施こす場
合、めっき密着性を良くする為に、下地たる鋼板の温度
を150℃以上に加熱することが必要であるが、蒸発源で
ある、るつぼからの輻射熱による鋼板の加熱を150℃以
上600℃以下に調整することにより鋼板とめっき層の界
面にアルミニウム−鉄合金の生成を防ぐことができる。
この結果、アルミニウム−鉄合金の生成による加工性の
低下の問題を解決することができる。真空蒸着によるア
ルミニウムめっき層は不純物が非常に少ないことから、
その延性が優れており、自動車ボディ成形の際の加工
(冷間加工)に悪影響が非常に少ない。
合、めっき密着性を良くする為に、下地たる鋼板の温度
を150℃以上に加熱することが必要であるが、蒸発源で
ある、るつぼからの輻射熱による鋼板の加熱を150℃以
上600℃以下に調整することにより鋼板とめっき層の界
面にアルミニウム−鉄合金の生成を防ぐことができる。
この結果、アルミニウム−鉄合金の生成による加工性の
低下の問題を解決することができる。真空蒸着によるア
ルミニウムめっき層は不純物が非常に少ないことから、
その延性が優れており、自動車ボディ成形の際の加工
(冷間加工)に悪影響が非常に少ない。
又、アルミニウムめっき層と鋼板の界面にアルミニウム
−鉄合金層が生成しないことから、アルミニウムの犠牲
防食作用も維持することができる。この犠牲防食に関
し、アルミニウムの溶出速度は、亜鉛系めっき層の溶出
速度に比べて遅い為、自動車ボディの耐穴あき性を向上
することが出来、めっき層の膜層を薄くすることもでき
る。亜鉛めっきの膜厚が5μの場合の耐穴あき性に相当
させるには、2μ以上のアルミニウムめっき層で可能で
あることが判った。
−鉄合金層が生成しないことから、アルミニウムの犠牲
防食作用も維持することができる。この犠牲防食に関
し、アルミニウムの溶出速度は、亜鉛系めっき層の溶出
速度に比べて遅い為、自動車ボディの耐穴あき性を向上
することが出来、めっき層の膜層を薄くすることもでき
る。亜鉛めっきの膜厚が5μの場合の耐穴あき性に相当
させるには、2μ以上のアルミニウムめっき層で可能で
あることが判った。
[実施例] 以下に、本発明の実施例を説明する。
図に示したように鋼板1の片面にめっき層2を形成して
成る自動車用表面処理鋼板を第1表に示した如く、NoA
よりNoIまで種々作成し、第2表に示した自動車用サイ
クル試験で耐穴あき性を調べた。
成る自動車用表面処理鋼板を第1表に示した如く、NoA
よりNoIまで種々作成し、第2表に示した自動車用サイ
クル試験で耐穴あき性を調べた。
第3表が上記試験の結果であり、NoE,F,Gの本発明実施
例のものが、亜鉛系めっき層を形成した比較材に比して
優れた耐穴あき性のあることが解る。
例のものが、亜鉛系めっき層を形成した比較材に比して
優れた耐穴あき性のあることが解る。
又、めっき層の加工性を評価する為、めっき層を外側に
して密着曲げ試験を行ない、加工を受けた面を顕微鏡で
調べた結果、第4表の通りであり、NoE,F,Gの本発明の
実施例の加工性が良いことも判った。
して密着曲げ試験を行ない、加工を受けた面を顕微鏡で
調べた結果、第4表の通りであり、NoE,F,Gの本発明の
実施例の加工性が良いことも判った。
[発明の効果] 以上に説明した通り、本発明によれば、自動車ボディの
内面の耐穴あき性を向上し得ると共に、加工性にも優れ
た自動車用表面処理鋼板を提供する効果がある。
内面の耐穴あき性を向上し得ると共に、加工性にも優れ
た自動車用表面処理鋼板を提供する効果がある。
図面は実施例の一部拡大図である。 1……鋼板、2……めっき層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 貢基 兵庫県神戸市灘区篠原伯母野山町2−3― 1 (56)参考文献 特公 昭43−11371(JP,B1) 特公 昭46−4047(JP,B1)
Claims (2)
- 【請求項1】鋼板の片面に2μm以上のアルミニウム層
が直接真空蒸着されていることを特徴とする自動車用表
面処理鋼板。 - 【請求項2】鋼板の他の片面には亜鉛その他亜鉛系のめ
っき層が形成してある特許請求の範囲第1項記載の自動
車用表面処理鋼板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60252447A JPH0665748B2 (ja) | 1985-11-11 | 1985-11-11 | 自動車用表面処理鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60252447A JPH0665748B2 (ja) | 1985-11-11 | 1985-11-11 | 自動車用表面処理鋼板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62112773A JPS62112773A (ja) | 1987-05-23 |
JPH0665748B2 true JPH0665748B2 (ja) | 1994-08-24 |
Family
ID=17237502
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60252447A Expired - Lifetime JPH0665748B2 (ja) | 1985-11-11 | 1985-11-11 | 自動車用表面処理鋼板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0665748B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0649933B2 (ja) * | 1987-09-18 | 1994-06-29 | 日本鋼管株式会社 | 缶用めっき鋼板 |
JP4829567B2 (ja) * | 2005-09-01 | 2011-12-07 | ヘルスエンジン株式会社 | 振子式歩行検出器 |
-
1985
- 1985-11-11 JP JP60252447A patent/JPH0665748B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62112773A (ja) | 1987-05-23 |
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