JPH0665363B2 - ハロゲン化炭化水素の分離方法 - Google Patents

ハロゲン化炭化水素の分離方法

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JPH0665363B2
JPH0665363B2 JP59120665A JP12066584A JPH0665363B2 JP H0665363 B2 JPH0665363 B2 JP H0665363B2 JP 59120665 A JP59120665 A JP 59120665A JP 12066584 A JP12066584 A JP 12066584A JP H0665363 B2 JPH0665363 B2 JP H0665363B2
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一人 大植
敏之 近藤
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旭化成工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 <技術分野> 本発明は水と相分離状態にあるハロゲン化炭化水素から
水とハロゲン化炭化水素を分離する方法に関する。さら
に詳しくは、撥水性を有する繊維構造体を用い、該繊維
構造体が水と相分離状態にあるハロゲン化炭化水素のみ
を選択的に透過する能力をもつことを利用して水と該ハ
ロゲン化炭化水素とを分離する方法に関する。
<従来技術> 従来、水に不相溶な油や有機溶剤などの液体と水が混合
している液相からの油や有機溶剤と水との分離方法とし
ては、(1)油水混合相を加熱し蒸留したり、遠心力を
利用して物理的に分離する方法;(2)油水混合相に乳
化破壊剤や凝集剤を加えて化学的に分離する方法;
(3)油相のみを選択的に吸着する吸着剤を用いる吸着
分離方法;(4)前述の方法を適宜選択併用する分離方
法などが採用されている。しかしながら、いずれの方法
においても、分離が完全に出来なかったり、コストがか
かる等の欠点を有していた。
また、最近では油水混合相に磁性微粉末を供給し、磁界
を利用して油相のみを移動させて、油水混合相から分離
する磁界分離方法も提案されている。この方法は、油相
が多量に含まれていたり、油相が分散媒の状態となって
存在していると、高価な磁性微粉末の添加量が著しく増
えるうえ、油相と磁性微粉末を十分に接触させるのに多
くの撹拌エネルギーを必要とする。また、この磁性微粉
末は、油相から回収しても再利用がむずかしいなど実用
上問題があった。
また、更に高分子微多孔膜による膜分離技術について
も、過,透析,電気透析による方法が知られている
が、いずれの場合も液の透過性が小さい為分離効率が悪
く、また装置を大型化しなければならないという欠点が
ある。
<発明が解決しようとする問題点> 本発明者らは、かかる従来技術のもつ欠点に鑑み、水と
相分離状態にあるハロゲン化炭化水素を水から分離する
に際し、ハロゲン化炭化水素の透過性が大きく、分離効
率の高い分離技術について検討した結果、本発明に到達
した。
<問題点を解決するための手段> 本発明に係る分離方法は、水と相分離状態にあるハロゲ
ン化炭化水素を分離するに際し、撥水性を有する有機繊
維構造体を用いてハロゲン化炭化水素を選択的に透過さ
せる事を特徴とする。
本発明でいう「相分離状態」とは、水相中にハロゲン化
炭化水素相が分散しているか、あるいはハロゲン化炭化
水素相中に水相が分散しているか、または全体がただ一
つの界面を挾んで2層に分離されているなど、2相の物
理的分散の形態を問わず、水相とハロゲン化炭化水素相
が共存しているものをいう。従って、本発明では最初か
ら相分離状態にあるものだけでなく、温度変化によって
相分離状態にしたものや第3物質の添加により相分離状
態にしたものも含まれる。
本発明においては特に水への溶解能が低くかつ比重が水
より高いハロゲン化炭化水素が特に簡単にかつ効率よく
分離する事が出来る。ハロゲン化炭化水素の代表的例を
挙げると、トリクロルエチレン,トリクロルエタン,テ
トラクロルエタン,パークロルエチレン,塩化メチレ
ン,塩化エチレン,テトラクロロメタン,テトラフルオ
ロメタン,クロロホルム等の脂肪族ハロゲン誘導体,フ
ルオロベンゼン,トリクロロベンゼン,トリブロモベン
ゼン等の芳香族ハロゲン誘導体,クロロシクロヘキサ
ン,ブロモシクロヘキセン等の脂環式ハロゲン誘導体が
挙げられる。
本発明でいう「撥水性を有する繊維構造体」とは、JIS
−L−1092B法で測定した耐水圧が100mmH2O以上、好ま
しくは200mH2O〜2000mmH2Oのものをいう。耐水圧のレベ
ルは分離操作の条件により必要に応じ通常10000mmH2
範囲内で適宜選定すればよい。
本発明の繊維構造体の形態は、織布,編布,不織布,マ
ット状,フェルト状,シート状のいずれでもよく、繊維
は単糸デニールが細い物やフィブリル化した繊維を使用
したり、高密度織物の如き高密度化したものが高耐水圧
が得られ易い点で好適に使用される。液透過性において
は編布,不織布,シート状の形態のものが同じ耐水圧下
でもすぐれており、特に本発明においては、高耐水圧が
得られ易く液透過性の高い繊維構造体として、単糸繊度
が1デニール以下の繊維からなる不織布,シート状物が
挙げられる。
本発明の繊維構造体を構成する繊維としては、ポリエチ
レンテレフタレート,ポリエチレンテレフタレート・ア
ジペート,ポリエチレンテレフタレート・イソフタレー
ト,ポリエチレンテレフタレート・セバケート,ポリエ
チレンテレフタレート・ドデカンジオエート,ポリブチ
レンテレフタレートなどのポリエステル系共重合体の繊
維,ポリヘキサメチレンアジパミド,ポリヘキサメチレ
ンセバカミド,ポリヘキサメチレンデカミド,ポリヘキ
サメチレンヘキサミド,ポリカプラミド,ポリオクタミ
ド,ポリノナミド,ポリデカミド,ポリドデカミド,ポ
リテトラミドなどのポリアミドの繊維,ポリプロピレ
ン,ポリエチレンなどのポリオレフィンの繊維が挙げら
れる。これらの繊維は単独または組み合せて使用され
る。
本発明に有用な、耐水圧が100mmH2O以上の繊維構造体の
具体例としては、ポリプロピレン繊維,ポリエチレン繊
維等の疎水性繊維からなる構造体、あるいは繊維構造体
に撥水加工を施こす事により撥水性を付与した構造体が
挙げられる。繊維構造体の撥水加工は通常の方法で行え
ばよく、例えば、ジメチルシリコーンなどのシリコーン
系樹脂,パラフィン系樹脂,ワックス系樹脂等の公知の
撥水加工剤を、原糸製造時あるいは繊維構造体にパデイ
ング,浸漬,スプレー,吸尽等の方法で付与させればよ
い。更に必要に応じ、撥水加工剤を付与した後、熱処理
を行なえばよい。
本発明における分離方法は特に限定されるものではな
く、バッチ式又は連続式で縦型,横型,多段型等の各種
過方式が適用可能である。
分離過効率の面からは過面積を多くする様に繊維構
造体をジャバラ状にして過器に装着するのが好まし
く、更に繊維構造体の耐水圧より低い圧により加圧過
を行なう事もできる。また、撹拌しながら過してもよ
い。特に本発明の分離方法はフィルム状の微多孔膜に比
べ液透過性が高い為通常、常圧で実用的に問題のないレ
ベルの分離効率が得られる。
<発明の効果> 本発明によれば、水と相分離状態にある液体を、高い分
離効率をもって分離することができる。この分離技術の
適用分野は、ハロゲン化炭化水素の溶剤を使用している
ドライクリーニング,金属洗浄,繊維,人工皮革等の産
業界のあらゆる分野で水と相分離状態にあるハロゲン化
炭化水素の分離に適用が可能である。例えば、ドライク
リーニング機での混入した水の分離や蒸留後の水相との
分離・金属洗浄における水と溶剤との分離、ウールの精
練や各種繊維の溶剤染色溶剤加工での水との分離,人工
皮革製造でのポリスチレン溶解剤と水との分離等に利用
出来る。
<実施例> 以下、実施例について本発明を更に詳しく説明する。
実施例−1 メルトブロー法によって平均繊度0.02デニールの極細繊
維からなる目付50g/m2のポリエチレンテレフタレート
のランダムウェッブを得た。
このウェッブをカレンダー加工し、撥水加工剤としてポ
ロンMR(信越化学社製)の3重量%水溶液に浸漬し、マ
ングルにて絞り率100%で均一に絞液し、100℃で4分間
の予備乾燥後170℃で1分間の熱処理を行なった。得ら
れたウェッブの耐水圧をJIS−L1092B法で測定した結果7
60mmH2Oを示した。
また、比較のために、撥水加工を施していないウェッブ
について測定した結果、95mmH2Oの耐水圧を示した。
この2種類を用いパークロールエチレン(パークレン)
200c.c.中に水が分散混合した白濁液をパークレンと水
とを分離する目的で縦型のミリポア過器を用いウェッ
ブを装着させ、ホルダーで固定し、この白濁液を加え
過を行った。本発明のウェッブを用いた分離ではパーク
レンのみが過され水は過されずにウェッブの上に残
っていた。過速度は12c.c./cm2・minの速度であり、
過分離されたパークレンは透明であり20℃における比
重を測定した結果1620であり、工業用パークレンの比重
1623とほとんど同じ値であり、完全に水と分離されてい
ることが判った。一方、比較例のウェッブも同様に過
分離を行なったが水とパークレンを分離することは出来
ず、パークレンと水の分散混合した白濁液のまま過さ
れた。
実施例−2 フラッシュ紡糸法によりフィブリル化した線状ポリエチ
レンブレクシフィラメント糸を10mmにカットした。得ら
れた長さ10mmの線状ポリエチレンブレクシフィラメント
ステープル1kgを水1.5klの入った分散槽に投入し、撹拌
を十分に行ないスラリー液とし、ハイドロフォーマー型
の斜型長鋼式抄造機にて目付60g/m2のシートを得た。
この抄造シートを脱水し、次いで120℃の温度で10分間
の乾燥を行なった。乾燥後カレンダーロールの温度を13
5℃に設定し各種圧力によってカレンダー掛けを行なっ
た。
得られたシートの耐水圧をJIS−L1092B法で測定を行な
い400mmH2O,200mmH2O,80mmH2Oの試料を選択し次に示す
水と相分離状態にある液体の分離に供した。
(1) トリクロールエチレンに蒸気を吹き込み水が白
濁分散混合した液体、 (2) 水と四塩化炭素が混合した液体。
これらの過は実施例−1と同様に縦型のミリポア過
器により相分離している液体300c.c.をガラスファンネ
ル中に入れ、過分離操作を行なった。
第1表から明らかな様に耐水圧が100mmH2O以上の撥水性
を有する繊維構造体を使用した本発明の分離方法は非常
に分離性能が良い。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水と相分離状態にあるハロゲン化炭化水素
    を分離するに際し、ポリエステル系繊維、ポリアミド系
    繊維およびポリオレフィン系繊維の群から選ばれる少な
    くとも1種の繊維からなり、耐水圧が100mmH2O以上であ
    る繊維構造体を用いてハロゲン化炭化水素を選択的に透
    過させることを特徴とするハロゲン化炭化水素の分離方
    法。
  2. 【請求項2】繊維構造体が、シリコーン系樹脂、パラフ
    ィン系樹脂およびワックス系樹脂の群から選ばれる少な
    くとも1種の樹脂によって撥水加工されている請求項1
    記載のハロゲン化炭化水素の分離方法。
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TW427911B (en) * 1997-03-04 2001-04-01 Shiseido Co Ltd Water-in-oil type emulsified composition

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