JPH0665311U - 物品の格納払い出し装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一品種の小型物品を複数の棚に格納させて物
品が空になるのを防ぐとともに、ピッキング装置を簡素
化して製作コスト・占有空間を少なくし、しかも迅速に
連続払い出しを行えるという物品の格納払い出し装置を
提供する。 【構成】 注射剤３を１列に収容した物品収容棚１を排
出口４が同一円周上にある状態に複数棚設け、注射剤３
を１個だけ収容できる収容溝１０を外周に開設したピッ
キングロータ９を前記円周に近接して回転自在に設け、
収容溝１０の回転軌跡途中に収容溝１０の物品を払い出
す払い出し部１２を設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、注射剤・アンプル・瓶等の比較的小物の物品を棚に収容し、棚から 物品を必要個数連続払い出しすることができる払い出し装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、多数個の物品を列べて格納した物品収容棚の物品排出口に１個毎物品を 払い出す払い出し装置を備えた物品の格納払い出し装置は種々の構造のものが知 られている。 従来の物品の格納払い出し装置は、一つの物品収容棚に一つの払い出し装置が 対応するものであるため、一品種の物品を一つの物品収容棚に対応して収容した 場合、物品収容棚の物品が空になると払い出しができず、物品の物品収容棚への 物品の補充する間払い出しが中断していた。これを解消すべく一品種の物品を複 数の物品収容棚に格納させる場合があるが、これでは物品の品種の割に払い出し 装置を多く必要として、コスト及び占有空間の上で不利であるし、又ピッキング 装置が余分に移動せねばならず、払い出し時間も手間どるという問題点があった 。

【０００３】 更に、物品収容棚の一部が一定個数の物品を予め収容した脱着自在なカセット によって構成している場合、払い出し動作中、物品を物品収容棚にカセットの形 で補充することが難しいものであった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案が解決しようとする課題は、従来の物品の格納払い出し装置の問題を解 消し、コスト及び占有空間の点で有利で、しかも迅速に連続払い出しを行うこと ができ、カセットの交換も払い出し中行えるという優れた物品の格納払い出し装 置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

かかる課題を解決した本考案の要旨は、 １） 同一品種の物品を多数個列べて格納し且つ１個毎物品を排出口から排出す る物品収容棚を排出口が同一円周上にある状態に複数棚設け、物品を１個だけ収 容できる収容溝を外周に開設したピッキングロータを前記円周に近接して回転自 在に設け、収容溝の回転軌跡途中に収容溝の物品を払い出す払い出し部を設けた ことを特徴とする物品の格納払い出し装置 ２） 収容棚の一部が脱着自在なカセットで構成された１記載の物品の格納払い 出し装置 ３） ピッキングロータの収容溝の底面が開放され、ロータ載置台面が収容溝の 底面を形成し、しかも収容溝の回転軌跡の途中のロータ載置台の一部が開口され て払い出し口となって払い出し部を構成する１又は２記載の物品の格納払い出し 装置 にある。

【０００６】

【作用】

本考案では、ピッキングロータが一定方向に回転し、物品収容棚の排出口に待 機している物品の位置にピッキングロータの収容溝が到れば、排出口で待ってい る物品は付勢力又は取り込み機構・自重等によって収容溝に移載され、収容溝に 収まってピッキングロータとともに回転する。他の物品収容棚の排出口に物品が 待機していてもピッキングロータの収容溝は１個のみしか収容できないので、物 品の移載はなくピッキングロータは回転し、払い出し部において払い出される。

【０００７】 ここで、先に到来した物品収容棚の排出口に物品がなく空となっていれば、そ の後の物品が排出口に待機している物品収容棚から物品を１個収容溝に移載し、 回転した後払い出し部から払い出す。 従って、物品収容棚がカセット交換式のものでも払い出し動作中カセット交換 しても何ら動作の支障にはならず物品を補充できる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 本実施例は、排出口が同一円周上にある二列の物品収容棚が一つの払い出し装 置を共有し、物品収容棚の一部が脱着自在なカセットで構成され、物品が注射剤 としている。又、ピッキングロータの収容溝の底はなく、これを支持するロータ 載置台面がその底面となり、又払い出し部はロータ載置台の収容溝の回転軌跡上 にある一部分を開口し、その下方に払い出しシュートを設けた構造の例である。

【０００９】 図１は実施例を示す平面図、図２は同正面図である。 図中、１は物品収容棚、２はカセット、３は物品の注射剤、４は排出口、５は 開閉フラップ、６は物品収容棚の注射剤３を排出口４方向へ付勢するプッシャ板 、７は同プッシャ板を付勢するスプリング、８は排出口４以外の円周部を閉鎖す るガイド板、９は注射剤３の高さの６割程の厚みの円盤状ピッキングロータ、１ ０はピッキングロータ９の収容溝、１１はロータ載置台、１２は払い出し部、１ ３は払い出し部１２を構成するロータ載置台１１の開口、１４は払い出し部１２ を構成する払い出しシュート、１５はピッキングロータ９を回転させる駆動装置 である。

【００１０】 この実施例では、注射剤３はカセット２内に１列に多数個予め収容され、各物 品収容棚１に同カセット２を脱着自在に取付け、その一部を構成する。開閉フラ ップ５を開放し、プッシャ板６を最後尾の注射剤３の後に置いて、注射剤３全体 を排出口４方向に付勢する。排出口４には最前列の注射剤３がスプリング７で飛 び出す方向に付勢された状態で待機するが、ピッキングロータ４の外周側壁に当 り、排出口４から注射剤３が飛び出すのが防がれている。 次に、払い出す信号によって駆動装置１５が作動し、ピッキングロータ９が回 転して、排出口４に収容溝１０が対向する位置までくると、収容溝１０が空であ れば排出口４に待機した注射剤３が付勢力によって押し出され、収容溝１０に移 載する。この状態でピッキングロータ９が更に回転し、次の物品収容棚１の排出 口４に到来しても収容溝１０に注射剤３が収容されている為、その排出口４に待 機している注射剤３は収容溝１０に移れずにそのまま待機状態となる。ピッキン グロータ９が回転し、収容溝が払い出し部１２の開口１３にくると、収容溝４で 収容されていた注射剤３はロータ載置台１１の底面が開口され、開口１３から落 下し、払い出しシュート１４を経て排出される。

【００１１】 このように、本実施例では、二列の物品収容棚１のうち、注射剤３が空でない 方の早く到来する方から注射剤３を払い出す。従って、いずれか一方の物品収容 棚１が空になっても円滑に払い出しが可能である。又、空の物品収容棚１のカセ ットを注射剤３の入ったカセット２に交換しても、払い出しには何ら支障がない 。

【００１２】

【考案の効果】

以上の様に、本考案によれば、複数の物品収容棚が一つの払い出し装置を共有 する構造であるので、低コストで製作でき、又空間占有も少なくて済ますことが できる。しかも、一方の棚が空になっても払い出しが可能で、空になった物品収 容棚に物品を補充する作業は動作中でも行えるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す平面図である。

【図２】実施例の正面図である。

【符号の説明】

１ 物品収容棚 ２ カセット ３ 注射剤 ４ 排出口 ５ 開閉フラップ ６ プッシャ板 ７ スプリング ８ ガイド板 ９ ピッキングロータ １０ 収容溝 １１ ロータ載置台 １２ 払い出し部 １３ 開口 １４ 払い出しシュート １５ 駆動装置

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 同一品種の物品を多数個列べて格納し且
   つ１個毎物品を排出口から排出する物品収容棚を排出口
   が同一円周上にある状態に複数棚設け、物品を１個だけ
   収容できる収容溝を外周に開設したピッキングロータを
   前記円周に近接して回転自在に設け、収容溝の回転軌跡
   途中に収容溝の物品を払い出す払い出し部を設けたこと
   を特徴とする物品の格納払い出し装置。
2. 【請求項２】 収容棚の一部が脱着自在なカセットで構
   成された請求項１記載の物品の格納払い出し装置。
3. 【請求項３】 ピッキングロータの収容溝の底面が開放
   され、ロータ載置台面が収容溝の底面を形成し、しかも
   収容溝の回転軌跡の途中のロータ載置台の一部が開口さ
   れて払い出し口となって払い出し部を構成する請求項１
   又は２記載の物品の格納払い出し装置。