JPH066529U - 透水性能付き型枠兼用断熱パネル - Google Patents

透水性能付き型枠兼用断熱パネル

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JPH066529U
JPH066529U JP4464292U JP4464292U JPH066529U JP H066529 U JPH066529 U JP H066529U JP 4464292 U JP4464292 U JP 4464292U JP 4464292 U JP4464292 U JP 4464292U JP H066529 U JPH066529 U JP H066529U
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JP
Japan
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concrete
formwork
heat insulating
insulating panel
panel
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JP4464292U
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English (en)
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井 正 夫 石
田 勲 曽
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Kaneka Corp
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Kaneka Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 断熱パネル付きのコンクリート壁を施行する
に際して、一方のコンクリート型枠と対向して配置さ
れ、コンクリート型枠兼用として用いられる発泡合成樹
脂製の型枠兼用断熱パネル1において、断熱材2のコン
クリート側の面に、コンクリート中の水分等を排出する
ための排出溝4が形成された排水部材3を設ける。 【効果】 この型枠兼用断熱パネルと一般のコンクリー
ト型枠と対向して配置してコンクリートを打設すれば、
排出溝を通して硬化する前のコンクリートの水分等を除
去でき、耐久性能に優れたコンクリート壁を提供するこ
とができる。しかも、型枠兼用断熱パネルであるため、
施行が簡易でありながら断熱パネル付コンクリート壁を
提供できる。透水性型枠工法と、型枠兼用断熱パネルを
用いる工法とを共に活用することができ、耐久性があり
且つ施行が簡易でありながら断熱パネル付コンクリート
壁を提供する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の技術分野】
本考案は、打設されたコンクリートの水分等を排出することによりコンクリー ト壁の耐久性能を向上すること等ができると共に、施行が簡易でありながら断熱 パネル付きコンクリート壁を提供することができる透水性能付き型枠兼用断熱パ ネルに関する。
【0002】
【考案の技術的背景】
土木の分野等においては、昭和60年代から、主としてコンクリート構造物の 耐久性向上の観点から、透水性型枠工法が採用されてきている。これの原理とし ては、型枠に打込まれたコンクリートがフレッシュな状態を保持している間に、 コンクリート中の余剰水を、透水性能を有するコンクリート型枠から均等に自然 排出させているものである。これにより、コンクリート中の気泡が抜けてコンク リート表面が美しくなるばかりでなく、残留気泡による断面欠損が生じにくく、 また、型枠から余剰水を排出することによって、コンクリート表層部の水セメン ト比が低減し、ペースト分の濃い緻密な層が表面近傍に形成されるため、外部か ら炭酸ガスや塩分が浸入しにくいコンクリートができ、内部鉄筋の保護性能を高 め、コンクリート構造物の耐久性能を向上することができる。
【0003】 このような工法に用いられる透水性能を有する型枠としては、せき板に多数の 小孔を穿設し、その上にフィルター性能を有する織布等を張り付けたものであり 、これにより、型枠間に打込まれたコンクリートから水や空気が抜け出るように したものである。
【0004】 このような工法は、近年に至って、土木に限られず、建築の分野においても適 用されることが多くなってきている。 ところで、近年、コンクリート建築物の屋内の断熱効果を高めるため、また、 冬と夏、昼と夜の寒暖差による躯体の歪を防止するなどのため、コンクリート壁 、コンクリート屋根などに、発泡プラスチックからなる断熱パネルを取り付ける ことが盛んになってきている。
【0005】 この断熱パネルを壁などに施工する方法には、断熱パネルを屋内側に配置する 内断熱工法と、断熱パネルを屋外側に配置する外断熱工法とがあるが、いずれの 方法を採用するに際しても、次のようにして施工している。多数個の断熱パネル を、コンクリート型枠の一方に釘などにより仮止めして並設し、この並設された 多数個の断熱パネルと他方のコンクリート型枠との間にコンクリートを打設し、 コンクリートの硬化後一対のコンクリート型枠を除去している。これにより、コ ンクリート打設時に断熱パネルをコンクリート壁などに取付けている。
【0006】 この施工方法を一層簡易にするため、断熱パネルにコンクリート型枠としての 役割をも持たせ、断熱パネルをコンクリート兼用型枠として用いる工法が提案さ れている。このような施工方法であると、コンクリート打設後、一方の型枠を除 去する必要がなく、施工が簡易になるという利点がある。
【0007】 しかしながら、上述した透水性型枠工法と、この型枠兼用断熱パネルを用いる 工法とを共に活用した工法がなく、その結果、コンクリート壁の耐久性能を向上 することと、断熱パネル付きコンクリート壁の施行が簡易であることとを共に実 現することは不可能であり、建築業界においては、これら両利点を活かすことが できる工法の出現が待望されている。
【0008】
【考案の目的】
本考案は、上述したような事情に鑑みてなされたものであって、透水性型枠工 法と、型枠兼用断熱パネルを用いる工法とを共に活用することができ、打設され たコンクリートの水分等を排出することによりコンクリート壁の耐久性能を向上 すること等ができると共に、施行が簡易でありながら断熱パネル付きコンクリー ト壁を提供することができる透水性能付き型枠兼用断熱パネルを提供することに ある。
【0009】
【考案の概要】
この目的を達成するため、本考案に係る透水性能付き型枠兼用断熱パネルは、 断熱パネル付きのコンクリート壁を施行するに際して、一方のコンクリート型枠 と対向して配置され、コンクリート型枠兼用として用いられる発泡合成樹脂製の 型枠兼用断熱パネルにおいて、前記断熱材のコンクリート側の面に、コンクリー ト中の水分等を排出する排出溝が形成された排水部材を設けたことを特徴として いる。
【0010】 本考案に係る透水性能付き型枠兼用断熱パネルによれば、コンクリート中の水 分等を排出する排出溝が形成された排水部材を断熱パネルに設けたので、この型 枠兼用断熱パネルと一般のコンクリート型枠とを対向して配置してコンクリート を打設すれば、排出溝を通して硬化する前のコンクリート中の水分等を除去でき る。そのため、耐久性能に優れたコンクリート壁を提供することができる。しか も、型枠兼用断熱パネルであるため、施行が簡易でありながら断熱パネル付コン クリート壁を提供できる。換言すると、透水性型枠工法と、型枠兼用断熱パネル を用いる工法とを共に活用することができ、耐久性があり且つ施行が簡易であり ながら断熱パネル付コンクリート壁を提供することができる。
【0011】 また、この排水部材の排水溝には、コンクリートが入り込み詰まる虞れがある ので、好ましくは、透水性はあるが、コンクリートは通過させないようにしたフ ィルター部材を設けることが好ましい。
【0012】 さらに、本考案に係る透水性能付き型枠兼用断熱パネルの断熱材は、反コンク リート側の面に補強シートを有していることが好ましい。このようにすると、断 熱材を補強し変形を防止することができる。
【0013】
【考案の具体的説明】
以下、本考案の一実施例に係る透水性能付き型枠兼用断熱パネルにつき図面を 参照しつつ説明する。
【0014】 図1は、本発明の一実施例に係る透水性能付き型枠兼用断熱パネルの分解斜視 図、図2は、本断熱パネルを用いて、断熱パネル付コンクリート壁を構築する際 の施工時の断面図である。
【0015】 図1に示すように、先ず、本実施例に係る透水性能付き型枠兼用断熱パネル1 は、発泡合成樹脂製の断熱材又は所定の断熱性能を有する断熱材2と、この断熱 材2のコンクリート側の面に設けられた排水部材3とを有している。
【0016】 前記発泡合成樹脂製の断熱材1としては、例えば、硬質の発泡ポリスチレン、 硬質の発泡ポリウレタン、発泡ポリプロピレン等が好適である。その他の所定の 断熱性能を有する断熱材としては、例えば、無機充填材を含有する塩化ビニル系 樹脂又は塩素化塩化ビニル系樹脂を主成分とする発泡体からなる準不燃性以上の 材料で構成される断熱材がある。この場合には、断熱性能のみならず、耐火性能 、軽量性にも優れているといった利点がある。さらに、他の断熱材としては、例 えば、アクリル樹脂、塩化ビニル、フェノール樹脂などから形成された断熱材で あってもよい。要は、後述するようにコンクリート型枠として用いた場合に、あ る程度の強度を有する断熱材であればよく、上述したものに限定されない。
【0017】 前記排水部材3は、相互に平行の排出溝4が多数上下方向に伸びた樹脂成形品 である。この排出部材3を形成するに当たっては、材料として、例えば、塩化ビ ニル系樹脂、ポリカーボネートなどを使用し、押し出し成形機を用いて形成すれ ばよい。この使用材料は一例であり、本考案では特にこれらに限定されるもので はない。
【0018】 ただし、この排水部材3の排水溝4には、コンクリートが入り込み詰まる虞れ があるので、好ましくは、透水性はあるが、コンクリートは通過させないように したフィルター部材5(図2参照)を設けることが好ましい。フィルター部材5 は、フレッシュな状態にあるコンクリートから水分や空気を通すもので、例えば 、透水性を有する織布、透水性を有する不織布、ポリエチレンフィルム(例えば 、1mm〜10mmの多孔を有するもの)、ネット(□1mm〜□10mmの多 孔を有するもの)を例示できる。
【0019】 このフィルター部材5を排水部材3に接合するには、フィルター部材5が織布 、不織布等である場合には、接着剤などのバインダーにより接合してある。フィ ルター部材5が上記ポリエチレンフィルム、ネット等の場合には、熱ラミネート 等によって接合してある。
【0020】 また、コンクリートからの水分の排出量は、コンクリートの水セメント比によ っても左右される。そのため、断熱パネル1の厚さT、排出溝4の幅X、排出溝 4の深さDは、水セメント比にも対応して定める必要がある。例えば、本考案者 が行った実験例では、一般的な四周圧縮強度240Kg/cm2では、厚さT=25m mで、1リットル程度の透水を得ることができた。
【0021】 さらに、排出溝4は、断熱パネル1の側面の全域に所定間隔をおいて形成して あってもよく、若しくは、断熱パネル1の側面の少なくとも一部分に所定間隔を おいて形成してあってもよい。要は、コンクリートから必要な量の水分を排出で き、断熱性能を劣化しなければよい。
【0022】 次に、図2を参照して、本実施例に係る断熱パネル1を用いて、断熱パネル付 コンクリート壁を構築する際の施工例を説明する。 図2では、建物の壁の屋内側に断熱パネル1を施工する場合について説明する 。先ず、外部型枠21を配設すると共に、この外部型枠21に対峠するように、 断熱材2と排水部材3とを有する断熱パネル1をコンクリート兼用型枠として配 設する。
【0023】 次いで、フォームタイ22により外部型枠21と断熱パネル1との間を所定間 隔に維持すると共に、桟木23や、タテバタ24およびヨコバタ25を外部型枠 21および断熱パネル1の外側に配設し、締付金具26により固定する。これに て、外部型枠21と断熱パネル1との間にコンクリート27を打設し、これによ り、断熱パネル付コンクリート壁を構築する。
【0024】 ここに、本実施例では、型枠兼用の断熱パネル1に排水部材3が設けられてい るため、コンクリートがフレッシュな状態を保持している間に、図3に示すよう に、コンクリート中の余剰水を、透水性能を有する断熱パネル1の排出溝4から 均等に自然排出させることができ、これにより、残留気泡による断面欠損が生じ にくく、コンクリート表層部の水セメント比が低減し、ペースト分の濃い緻密な 層が表面近傍に形成されるため、外部から炭酸ガスや塩分が浸入しにくいコンク リートができ、内部鉄筋の保護性能を高め、コンクリート壁の耐久性能を向上す ることができる。
【0025】 したがって、型枠兼用断熱パネルであるため、施行が簡易でありながら断熱パ ネル付コンクリート壁を提供できる。 このようにして断熱パネル付コンクリート壁が形成されると、外部型枠21、 フォームタイ22、締付金具26などを除去することになるが、この場合、断熱 パネル1が内部型枠を兼用しているため、一つの型枠の設置および除去が不要に なるため、施工工程を簡略化できる。
【0026】 以上から、透水性型枠工法と、型枠兼用断熱パネルを用いる工法とを共に活用 することができ、耐久性があり且つ施行が簡易でありながら断熱パネル付コンク リート壁を提供することができる。
【0027】 前記型枠兼用断熱パネル1のコンクリート側は、排水部材3が設けられている ためコンクリートの自重等による押圧力に対しては強度的に問題はないものの、 断熱パネル1の反コンクリート側は、外部からの力に対し強度的に弱い。したが って、好ましくは、図4に示すように、断熱パネル1の反コンクリート側に補強 シート6を接着することが望ましい。この補強シート6は、本断熱パネル1を補 強する役割を果たすものであり、打設されたコンクリートが断熱パネル1を押圧 する押圧力に充分に耐えることができるようにするためのものである。
【0028】 このように補強シート6を断熱材2に接合した断熱パネル1は、図4に示すよ うに、後に、いわゆるGL工法により補強シート6にモルタル団子7を付着させ て石膏ボード8を取り付け、内面を平滑な面に仕上げることもあるので、この補 強シート6は、モルタル団子7が付着しやすい織布、不織布、紙等を用いて構成 することが好ましい。ただし、これら素材は、単なる例示列挙であり、これらの ものに限定されないのは勿論であり、場合によっては、ポリエチレンフィルムや 、ネットを使用しても良い。また、該補強シート6は、断熱パネル1の反コンク リート側に設けられるので、コンクリートからの水分や空気を排出する機能を備 えたものでなくてもよく、これら織布、不織布などは、透水性を有する物である 必要はない。
【0029】 この補強シート6を断熱材2に接合するには、補強シート6が織布、不織布等 である場合には、接着剤などのバインダーにより接合してある。補強シート6が 上記ポリエチレンフィルム、ネット等の場合には、熱ラミネート等によって接合 してある。
【0030】 なお、本考案は、上述した実施例に限定されるものではなく、種々変形可能で あることは勿論である。特に、明細書中において限定されないとした事項には何 ら限定されないのは勿論である。
【0031】
【考案の効果】
以上述べたように、本考案では、型枠兼用断熱パネルに、打設され硬化する前 のコンクリートの水分等を排出するための排出溝を有する排水部材を断熱パネに 設けたため、この型枠兼用断熱パネルと一般のコンクリート型枠と対向して配置 してコンクリートを打設すれば、排出溝を通して硬化する前のコンクリートの水 分等を除去できる。そのため、耐久性能に優れたコンクリート壁を提供すること ができる。しかも、型枠兼用断熱パネルであるため、施行が簡易でありながら断 熱パネル付コンクリート壁を提供できる。換言すると、透水性型枠工法と、型枠 兼用断熱パネルを用いる工法とを共に活用することができ、耐久性があり且つ施 行が簡易でありながら断熱パネル付コンクリート壁を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本考案の一実施例に係る透水性能付き
型枠兼用断熱パネルの分解斜視図である。
【図2】図2は、本断熱パネルを用いて、断熱パネル付
コンクリート壁を構築する際の施工時の水平断面図であ
る。
【図3】図3は、図2の3−3線に沿う断面相当図であ
る。
【図4】図4は、本考案の他の実施例に係る透水性能付
き型枠兼用断熱パネルの水平断面図である。
【符号の説明】
1 透水性能付き型枠兼用断熱パネル 2 断熱材 3 排水部材 4 排水溝 5 フイルター部材 6 補強シート

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断熱パネル付きのコンクリート壁を施行
    するに際して、一方のコンクリート型枠と対向して配置
    され、コンクリート型枠兼用として用いられ、発泡合成
    樹脂製の断熱材又は所定の断熱性能を有する断熱材から
    なる型枠兼用断熱パネルにおいて、 前記断熱材のコンクリート側の面に、コンクリート中の
    水分等を排出するための排出溝が形成された排水部材を
    設けたことを特徴とする透水性能付き型枠兼用断熱パネ
    ル。
  2. 【請求項2】 排水部材の排水溝には、透水性はある
    が、コンクリートは通過させないようにしたフィルター
    部材を設けてある請求項1に記載の透水性能付き型枠兼
    用断熱パネル。
  3. 【請求項3】 前記断熱材は、反コンクリート側の面に
    補強シートを有する請求項1又は2に記載の透水性能付
    き型枠兼用断熱パネル。
JP4464292U 1992-06-26 1992-06-26 透水性能付き型枠兼用断熱パネル Pending JPH066529U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005088022A1 (ja) * 2004-03-15 2005-09-22 Shinnihon Corporation 型枠兼用断熱パネルおよび外断熱構造

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