JPH0665245U - キャップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用に当たっては装飾性豊かな外観を呈し、
容器体内容物の使用後は安価な内側部分のみを廃棄して
外側部分を再度使用する様に構成したキャップを提案す
る。 【構成】 内キャップ２外面に回動不能でかつ上下動可
能に嵌合させた外キャップ３を設け、該外キャップ３の
下端縁より多数の弾性係合片13を垂設し、また、外キャ
ップ周壁12下部外周に上端縁部を回動可能に嵌合させた
固定リング４を設けて、該リングの所定幅の水平回動に
より、各弾性係合片13を内キャップ周壁５下端縁に係脱
する如く構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はキャップに関し、詳しくはキャップを内側の装飾性を必要としない部 分と外側の装飾性を付与した部分を分離可能に構成して、内容物の使用後は内側 の部分のみを廃棄する様構成したキャップに関する。

【０００２】

【従来の技術】 【考案が解決しようとする課題】

キャップとして、容器体口頚部外周に螺合させた周壁上端縁より口頚部上端開 口を閉塞する頂壁を延設してなるものが極一般に知られている。これらはその外 観を良好にして商品価値を高めるため等の理由で、外側を金属で被覆したり、外 面に凹凸模様を付与したり、着色，印刷等を施したり、外形を特殊に形成したり 、或いはこれらを複合したりすることが行われている。

【０００３】 しかしながら、近年の資源保護の風潮から物品の再利用が求められており、こ の様な単価の高いキャップを容器体内容物を使い切る度に容器体とともに廃棄す ることは好ましくなく、出来るだけ再利用の出来るものが求められている。

【０００４】 本考案は上記の点に鑑みなされたもので、使用に当たっては装飾性豊かな外観 を呈し、使用後は内部の簡易内キャップのみを廃棄して外キャップは再度使用で きる様にしたキャップを提案するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案キャップは上記課題を解決するため、内面に螺条を施した周壁５上端縁 より頂壁６を延設してなる内キャップ２と、上記内キャップ頂壁６上を当接被覆 する頂壁11周縁より周壁12を垂設するとともに、該周壁12内面を上記内キャップ 周壁５外面に回動不能かつ上下動可能に嵌合させ、かつ周壁12下端縁より外方へ 傾斜下降する弾性係合片13を周方向所定間隔をあけて複数垂設してなる外キャッ プ３と、該外キャップ３の周壁12下部外周に上端縁部を所定幅の水平回動が可能 に嵌合させた筒状をなすとともに、内面下部に周方向所定間隔をもって多数の突 部17を周設してなる固定リング４とを有し、該リング４の所定幅の水平回動によ り上記各突部17が上記各弾性係合片13を内方へ弾性変形させてその内面下端を内 キャップ周壁５下端縁に係合する如く構成した。

【０００６】

【作用】

図１の状態から固定リング４を外キャップ３に対して回動させると、外キャッ プ３の各弾性係合片13が固定リング４の各突部17間に移動して弾性で外方へ広が り、内キャップ周壁５下端縁と各係合片13との係合が外れ、外キャップ３は固定 リング４ごと内キャップ２から外すことが出来る。

【０００７】 取り外した固定リング４付き外キャップ３は新たな内キャップ２に上方から嵌 合させて固定リング４を所定方向に回動させることにより装着させることが出来 る。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面を参照して説明する。

【０００９】 図１〜図４は本考案の一実施例を示すもので、図中１はキャップを示す。該キ ャップ１は、内キャップ２と、外キャップ３と、固定リング４とを主要部材とし て構成している。

【００１０】 内キャップ２は合成樹脂等により形成したもので、周壁５上端縁より頂壁６を 延設してなる下端面開口の円筒状をなし、周壁５内面には装着する容器体７の口 頚部８外周に螺合する螺条９を周設している。また、周壁５外周には周方向所定 間隔をもって多数の縦突条10を周設している。

【００１１】 外キャップ３は合成樹脂等により形成したもので、上記内キャップ頂壁６上面 に当接被覆する頂壁11周縁部より周壁12を垂設し、該周壁12下端縁より周方向所 定間隔をあけて多数の弾性係合片13…を垂設している。各係合片13は下端が外方 へ広がる如く傾斜するとともに、上半部を薄肉に形成した矩形板状をなし、内面 下部には内キャップ周壁５下端縁に係合させるための突起13a をそれぞれ突設し ている。また、上記周壁12は内キャップ２に嵌合させた際に、その下端縁が内キ ャップ周壁５下端縁より上方に位置し、各係合片13を内方へ弾性変形させた際に その突起13a が内キャップ周壁５下端縁に弛みなく係合する如く構成している。 更に、周壁12内面には周方向所定間隔をあけて多数の縦突条14を周設し、各突条 14を内キャップ２の上記各突条10と係合可能に構成して、内キャップ２に外キャ ップ３を嵌合させた際に上下動は自在であるが、相対回動が不能な様に構成して いる。

【００１２】 固定リング４は合成樹脂等より形成した上下端面開口の円筒状をなし、上端縁 より内方へ突設した内向きフランジ状突起15を外キャップ周壁12外周下部に周設 した凹溝16に回動可能に嵌合させて外キャップ３に対して相対回動が可能に装着 している。また、内面下部には周方向所定間隔をあけて正面矩形状をなす多数の 突部17を突設しており、各突部17間に外方へ開いた状態の弾性係合片13下部が挿 入可能に構成している。また、固定リング４を回動させて各突部17内側に上記各 弾性係合片13が弾性変形しつつ当接係止された場合に、各係合片13の突起13a が 内キャップ周壁５下端縁に係合して内キャップ２と外キャップ３とがしっかりと 固定される如く構成している。

【００１３】 また、この固定リング４の上記突起15直下所定位置に回動幅規制用の矩形状突 起18を突設しており、一方、外キャップ周壁12の下端部所定位置に所定幅の回動 幅規制用の凹溝19を凹設しており、上記突起18が凹溝19内の両側端間を回動可能 に構成することにより、外キャップ３と固定リング４との相対回動幅を規制して おり、一端では各係合片13が各突部17により内方へ弾性変形し、他端では各係合 片13が各突部17間に位置する如く構成している。

【００１４】 尚、上記外キャップ３及び固定リング４には使用する樹脂の選択，着色，印刷 ，転写，凹凸模様の付与或いはこれらの複合等により装飾性、耐久性を付与して 使用する。一方内キャップ２は、出来るだけ低コストで，機能性のみを重視して 形成する。

【００１５】

【考案の効果】

以上説明した如く本考案キャップは既述構成としたことにより、装着する容器 体内容物を使い切った際に、内部の内キャップを外して内キャップのみを廃棄す ることが出来、種々の形態で装飾を施こすことにより外観を良好にした外キャッ プ及び固定リングは再び使用でき、近年のこの種キャップの要求を十分満たすこ とが出来るものである。

【００１６】 また、内キャップを取り外す際は外キャップに対して固定リングを相対的に回 動させた後引き上げれるという極めて簡単な操作で行え、また、新たに装着する 場合も内キャップに外キャップを嵌め込んだ後固定リングを所定位置迄相対回動 させるという極めて簡単な操作で行えるものである。

【００１７】 また、外キャップに対する固定リングの相対回動を所定幅に限定させているの で、リングの相対回動が行き過ぎる等の不都合を生ぜず、確実に各弾性係合片の 係合，係合解除を行えるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案キャップの一実施例を示す半断面図で
ある。

【図２】 同実施例の弾性係合片開放状態を示す一部切
り欠き正面図である。

【図３】 同実施例の外キャップ及び固定リングを示す
斜視図である。

【図４】 同実施例の回動規制機構の部分を示す説明図
である。

【図５】 同実施例の弾性係合片の係合状態を示す説明
図である。

【符号の説明】

２…内キャップ，３…外キャップ，４…固定リング，５
…内キャップ周壁，６…内キャップ頂壁，11…外キャッ
プ頂壁，12…外キャップ周壁，13…弾性係合片，17…突
部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 内面に螺条を施した周壁５上端縁より頂
   壁６を延設してなる内キャップ２と、上記内キャップ頂
   壁６上を当接被覆する頂壁11周縁より周壁12を垂設する
   とともに、該周壁12内面を上記内キャップ周壁５外面に
   回動不能かつ上下動可能に嵌合させ、かつ周壁12下端縁
   より外方へ傾斜下降する弾性係合片13を周方向所定間隔
   をあけて複数垂設してなる外キャップ３と、該外キャッ
   プ３の周壁12下部外周に上端縁部を所定幅の水平回動が
   可能に嵌合させた筒状をなすとともに、内面下部に周方
   向所定間隔をもって多数の突部17を周設してなる固定リ
   ング４とを有し、該リング４の所定幅の水平回動により
   上記各突部17が上記各弾性係合片13を内方へ弾性変形さ
   せてその内面下端を内キャップ周壁５下端縁に係合する
   如く構成してなることを特徴とするキャップ。