JPH0665156A - ジアルキルカーボネートの製造法 - Google Patents

ジアルキルカーボネートの製造法

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JPH0665156A
JPH0665156A JP5059426A JP5942693A JPH0665156A JP H0665156 A JPH0665156 A JP H0665156A JP 5059426 A JP5059426 A JP 5059426A JP 5942693 A JP5942693 A JP 5942693A JP H0665156 A JPH0665156 A JP H0665156A
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group metal
halide
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catalyst
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JP5059426A
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Erich Wolters
エーリヒ・ボルタース
Heinz Landscheidt
ハインツ・ラントシヤイト
Alexander Klausener
アレクサンダー・クラウゼナー
Lothar Dr Puppe
ロター・プツペ
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Bayer AG
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    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J29/00Catalysts comprising molecular sieves
    • B01J29/04Catalysts comprising molecular sieves having base-exchange properties, e.g. crystalline zeolites
    • B01J29/06Crystalline aluminosilicate zeolites; Isomorphous compounds thereof
    • B01J29/064Crystalline aluminosilicate zeolites; Isomorphous compounds thereof containing iron group metals, noble metals or copper
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C68/00Preparation of esters of carbonic or haloformic acids
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 好ましくはH+の形態の酸性中心を有するア
ルモシリケート ゼオライトを担体とする白金族金属触
媒を用いた連続気相反応における一酸化炭素と亜硝酸ア
ルキルの反応によりジアルキルカーボネートを製造する
ことができ、その触媒は場合によりアンチモン、ビスマ
ス、アルミニウム、銅、バナジウム、ニオブ、タンタ
ル、錫、鉄、コバルト、ニッケルの化合物又はこれらの
複数の混合物である添加物を含むことができ、反応の間
に不連続的に又は連続的にハロゲン化水素を加える。 【効果】 この反応では、ジアルキルカーボネートがほ
とんど定量的選択率で形成され、対応するジアルキルオ
キザレートはほとんどの場合に検出されない。触媒は安
定であり耐摩耗性が優れ、高い選択率を長時間保持す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、酸性中心を持つアルモシリケー
ト ゼオライトに担持された白金族金属ハロゲン化物か
ら選ばれ、別の元素の化合物をさらに含むことができる
触媒の存在下における一酸化炭素(CO)と亜硝酸アル
キルの反応によるジアルキルカーボネートの製造法に関
する。
【0002】ジアルキルカーボネートは一般的な化学的
重要性を有する。例えばジエチルカーボネートは中程度
の沸点範囲の優れた溶媒である。さらにジアルキルカー
ボネートは優れたカルボニル化及びアシル化剤である。
最後にこれらは、他のカーボネート、ウレタン及びウレ
アの製造において非常に重要である。
【0003】ジアルキルカーボネートの既知の製造に
は、ホスゲン又はアルキルクロロホルメートとアルコー
ルの反応が含まれる。しかし有毒なホスゲン又はそれか
ら誘導される中間生成物、例えばクロロ蟻酸エステルの
利用を他の方法で置き換えることに興味が増している。
COと低級アルコールとの反応によりジアルキルカーボ
ネートを得る試みの他に特に重要な方法は、COを白金
族金属触媒上の気相で亜硝酸アルキルと反応させる方法
である。この種の反応の場合、所望のジアルキルカーボ
ネートの他にジアルキルオキザレートが常に検出され
る。
【0004】かくしてEP 425 197はその好ま
しい具体化に従い、活性炭担持PdCl2触媒上の気相
中でCO及び亜硝酸メチル又はエチルからメタノール又
はエタノールのジアルキルカーボネートを与える方法を
開示している。該EP 425 197の表1による
と、所望の低級ジアルキルカーボネートを得る選択率
は、最高94%に達するが、低級ジアルキルオキザレー
ト及びCO2が常に副生成物として観察される。さらに
この反応を繰り返すと、挙げられた高い選択率を満足に
再現できない。該EP 425 197の触媒は、基と
なる金属のクロリドの添加物を含み、かなりの量、すな
わち触媒中の白金族金属に基づいて1−50モル%の塩
化水素の追加を系に添加するか、又は触媒の一部を反応
器から回収して塩化水素で処理しなければならない。
【0005】Journal for Catalyt
ic Research(China),Vol.10
(1),(1989)pp.75−78においても、P
dCl2−含有触媒に用いられる担体は活性炭を含み、
CO及び亜硝酸メチルからジメチルカーボネートを製造
するが、各場合にジメチルオキザレートも製造される。
【0006】Pd/活性炭触媒は、CO及び亜硝酸メチ
ルからのジメチルカーボネートの製造に関するChi
n.Sci.Bull.34(1989),875−7
6でも言及されている。
【0007】古い文献に言及したPlatinum M
etals Review 34(1990),178
−180において、Pd触媒上の亜硝酸低級アルキルと
COの反応の場合、担体に依存して異なる主生成物が得
られ、この文献によると活性炭担体は主にジアルキルカ
ーボネートを与え、例えばAl23担体などの酸性担体
は主にジアルキルオキザレートを与えると報告されてい
るので、活性炭担体を好むこの傾向は驚くべきことでは
ない。
【0008】ここで驚くべきことに、酸性中心を持つア
ルモシリケート ゼオライトを触媒担体として、COを
亜硝酸アルキルと反応させるとジアルキルカーボネート
を与えるのみでなく、さらに又所望のジアルキルカーボ
ネートの製造における選択率を大きく向上させ、該ジア
ルキルカーボネートの製造において97%以上の選択率
に加えて多くの場合99%以上の選択率を与える程であ
り、一般にオキザレートは全く検出できないことを見い
だした。反応混合物中にわずか少量のCO2が観察され
るのみである。さらに使用が不可能であると考えられて
きた酸性中心を持つアルモシリケート ゼオライトの担
体としての利用は、活性炭担体に基づく担持触媒と比較
して安定性及び耐摩耗性の向上という基本的利点を与え
る。
【0009】本発明に従い、アルモシリケート ゼオラ
イトは結合剤−含有顆粒材料として用いる。適した結合
剤は、例えばSiO2、Al23又は粘度鉱物である。
結合剤の含有率は、例えば担体の全重量に基づいて0.
5−99.55重量%などの広い範囲で変えることがで
きる。
【0010】式
【0011】
【化3】O=C(OR)2 (1) [式中、Rは直鎖状もしくは分枝鎖状C1−C4−アルキ
ルを示す]のジアルキルカーボネートを、不活性気体の
存在下又は不在下で、及び化合物が基づくアルコールR
OHの存在下又は不在下で、及びNOの存在下又は不在
下で、白金族金属を含む担持触媒上で、高温の連続気相
反応にて一酸化炭素(CO)と式
【0012】
【化4】RONO (II) [式中、Rは示した意味を有する]の亜硝酸アルキルと
の反応により製造する方法において、担体として好まし
くはH+の形態の酸性中心を有するアルモシリケート
ゼオライトを用い、白金族金属がハロゲン化物又はハロ
ゲン化物−含有錯化合物の形態で存在し、ここで白金族
金属ハロゲン化物又は白金族金属を含むハロゲン−含有
錯体は、反応条件下でハロゲン化水素を用いて白金族金
属又はハロゲン−非含有白金族金属化合物から反応器中
でその場生成することができ、触媒はさらに例えばアン
チモン、ビスマス、アルミニウム、銅、バナジウム、ニ
オブ、タンタル、錫、鉄、コバルト、ニッケルの化合物
又はこれらの複数の混合物である添加物を備えているか
又は備えておらず、方法は亜硝酸塩:CO=0.1−1
0:1の体積比を用い、50−150℃の温度で行わ
れ、少なくとももしハロゲン化水素を加えなくとも反応
混合物と共に反応器から排出される量のハロゲン化水素
を不連続的に、又は連続的に加えることを特徴とする方
法を見いだした。
【0013】本発明に従い使用するのに適したアルモシ
リケート ゼオライトには、例えば以下の構造の種類が
含まれる:フォージャサイト(faujasite)、
モルデナイト(mordenite)、ゼオライト
L、ZSM 12、ゼオライトβ、ゼオライト Ω、Z
SM 5、ZSM 11、ZSM 22、ZSM 2
3、ZSM 48、EU−1 フェリエライト(fer
rierite)、ZSM 51、チャバザイト(ch
abazite)、グメリナイト(gmelinit
e)、エリオナイト(erionite)、ZSM 3
4及び他。
【0014】アルモシリケート ゼオライトは、一般式
【0015】
【化5】 x[(M1,M2 1/2)・AlO2]・y SiO2・z H2O により特徴づけられる。
【0016】この式中の記号は、以下の意味を有する:
1は、当量の交換可能な一価カチオンであり、その当
量の数はAlの割合に対応し、M2 1/2は、当量の交換可
能な二価カチオンであり、その当量の数はAlの割合に
対応し、y/xは、SiO2/AlO2の比率であり、z
は、吸着水の量である。
【0017】アルモシリケート ゼオライトは、その塩
基性の構造に従い、結晶性骨組のシリケートであり、S
iO4及びAlO4の四面体の網目を含む。各四面体は四
面体の角を介して酸素架橋により互いに結合しており、
それらが三次元の網目を形成し、それは等間隔の溝又は
腔を含む。各構造は溝及び腔の配置及び大きさならびに
その組成が互いに異なる。AlO4四面体の割合によっ
て起こる格子の負の電荷と釣り合わせるために、交換可
能なカチオンが挿入される。吸着された水相zH2
は、骨組の構造を失うことなく可逆的に除去することが
できる。
【0018】ゼオライトに関する詳細な記載は、例えば
D.W.Breck “Zeolite Molecu
lar Sieves,Structure,Chem
istry and Use”,J.Wiley &
Sons,New York1974によるモノグラフ
に示されている。特にSiO2が比較的豊富なゼオライ
トに関するさらに詳細な記載は、P.A.Jacobs
and J.A.Mertens“Synthesi
s of High Silica Aluminos
ilicate Zeolites”,Studies
in Surface Science and C
atalysis,Vol.33,ed.B.Delm
on and J.T.Yates,Elsevie
r,Amsterdam−Oxford−New Yo
rk−Tokyo 1987によるモノグラフに見られ
る。
【0019】アルモシリケート ゼオライトに含まれる
交換可能なカチオンM1又はM2 1/2には、例えばLi、
Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr、Baのカチ
オン及びプロトン、ならびに例えばCr、Mn、Fe、
Co、Ni、Cu、Nb、Ta、W又はMoなどの遷移
金属カチオンが含まれる。適したゼオライトは、アルモ
シリケート ゼオライトの骨組に酸性中心を形成するカ
チオンを持つゼオライトである。特に適したゼオライト
は、プロトン、特に酸を用いた処理により、又はアンモ
ニウム交換及びその後の熱処理により生ずるプロトンを
含むゼオライトである。
【0020】さらに、ゼオライト担体の場合、Alの含
有率が増すと共に触媒全体としての有効性が増すことを
見いだした。
【0021】本発明の方法における反応は、以下の反応
式に従って進む:
【0022】
【化6】CO+2RONO→O:C(OR)2+2NO 炭素数が1−4の直鎖状もしくは分枝鎖状アルキルの例
には、メチル、エチル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チルが含まれ、該n−アルキルが好ましく、メチル及び
エチルが特に好ましく、メチルが特別に好ましい。
【0023】原則的に異なる亜硝酸アルキルの混合物か
ら出発することができるが、それは異なるジアルキルカ
ーボネート及びおそらく非対称に置換されたジアルキル
カーボネートの混合物を与える。従って均一な反応を達
成するために、1種類のみの亜硝酸アルキルから出発す
るのが好ましい。
【0024】原則的に混合物に他の成分を加えることな
くCOを亜硝酸アルキルと反応させることができるが、
例えば混合物の組成が爆発限界の外であっても、多くの
場合反応物を希釈するために不活性気体を用いる。不活
性気体の例には、貴ガス、窒素及び二酸化炭素が含ま
れ、アルゴン、窒素又は二酸化炭素が好ましく、窒素及
び二酸化炭素が特に好ましい。不活性気体の量は、反応
器中に供給される合計気体体積に基づいて20−80体
積%、好ましくは30−70体積%である。不活性気体
及び含まれ得る未反応残留量の反応物は、再循環するこ
とができる。
【0025】反応物である亜硝酸塩及びCOの互いの体
積比は、0.1−10:1、好ましくは0.2−4:
1、特に好ましくは0.3−3:1である。
【0026】反応させる気体混合物は、例えば使用する
気体混合物の合計体積に基づいて0−10体積%などの
少量のアルコールROH、及び例えば0−10体積%な
どの少量のNOをさらに含むことができる。そのような
ROH及び/又はNOの添加物は、例えば亜硝酸アルキ
ルの製造から生じ、例えば該亜硝酸アルキルと共に反応
気体混合物中に導入され得る。
【0027】本発明の方法の場合の触媒は、アルモシリ
ケート ゼオライトを担体として適用され、活性状態に
ある場合その活性成分は白金族金属ハロゲン化物又は白
金族金属ハロゲン化物を含む錯化合物を含む。そのよう
な錯化合物は基本的に既知であり、リチウム又はナトリ
ウムテトラクロロパラデート、Li2[PdCl4]又は
Na2[PdCl4]などのアルカリ金属クロリド錯化合
物である。
【0028】白金族金属ハロゲン化物又は白金族金属ハ
ロゲン化物を含む錯化合物は、反応条件下で、すなわち
反応させる気体混合物の存在下の反応器内でハロゲン化
水素を用いて金属の形態の白金族金属又はハロゲン−非
含有白金族金属化合物からその場生成することができる
ことを見いだした。従って最初に金属の形態の白金族金
属を含む、又はハロゲン−非含有白金族金属化合物から
製造した他の匹敵する触媒を反応器に装填することがで
きる。そのような可能性のあるハロゲン−非含有白金族
金属化合物には、例えば白金族金属の硝酸塩、プロピオ
ン酸塩、酪酸塩、炭酸塩、酸化物、水酸化物、又は同業
者に既知の他の化合物が含まれる。
【0029】本発明の範囲において白金族金属の群から
選ばれる元素は、パラジウム、白金、イリジウム、ルテ
ニウム及びロジウムであり、パラジウム、ルテニウム及
びロジウムが好ましく、パラジウムが特に好ましい。
【0030】本発明の範囲においてハロゲン化物は、フ
ッ化物、塩化物、臭素化物及びヨウ素化物であり、塩化
物及び臭素化物が好ましく、塩化物が特に好ましい。
【0031】白金族金属ハロゲン化物又は白金族金属ハ
ロゲン化物を含む錯化合物の量は、触媒の合計重量に基
づき、白金族金属として計算して0.01−8重量%、
好ましくは0.05−4重量%である。
【0032】本発明の触媒は、アンチモン、ビスマス、
アルミニウム、銅、バナジウム、ニオブ、タンタル、
錫、鉄、コバルト、ニッケルの化合物又はこれらの複数
の混合物である添加物を備えているか、又は備えておら
ず、好ましい具体化ではこのような添加物が存在する。
このような添加物は塩の形態で、又は該元素の金属の形
態で存在する。白金族金属に関する上記と同様の方法
で、金属の形態の該添加物は反応条件下でハロゲン化水
素と共に、例えばそのような添加物のハロゲン化物の形
態を形成する。好ましい具体化の場合、そのような添加
物にはアンチモン、ビスマス、アルミニウム、バナジウ
ム、ニオブ、タンタルの化合物又はこれらの複数の混合
物が含まれる。特に好ましい具体化の場合、そのような
添加物はアンチモン、ビスマス、アルミニウム、バナジ
ウム、ニオブ又はタンタルのハロゲン化物として存在
し、特別に好ましいのはアンチモン、ビスマス、アルミ
ニウム、バナジウム、ニオブ及びタンタルの塩化物であ
る。
【0033】添加物の量は、添加物及び白金族金属の両
方に関して金属として計算して、白金族金属の量の0.
1−100倍、好ましくは0.2−10倍である。
【0034】本発明で用いる触媒の調製は、原則的に当
該技術者に既知の方法で行う。例えば担体に該白金族金
属化合物のひとつの溶液を含浸させるか又は噴霧するこ
とができる。これは該添加物にも当てはまる。白金族金
属を金属として又は炭酸塩、酸化物又は水酸化物の形態
で担体上に固定し、反応条件下でハロゲン化水素を用い
て上記の方法で反応器中で初めて活性化し、白金族金属
ハロゲン化物とする場合、適用した白金族金属化合物を
当該技術における熟練者に既知の方法で適した還元剤を
用いて金属に還元するか、又は適した沈澱剤により炭酸
塩、酸化物又は水酸化物に変換することができる。
【0035】さらに、ジアルキルカーボネートに対する
均一な高い選択率を達成するために、触媒の有効寿命の
間にハロゲン化水素を触媒と接触させるのが有利である
ことが見いだされた。この方法の間に、原則的にハロゲ
ン化水素の量がより多い場合に収率が向上することが観
察された。従って供給原料と共に触媒に供給されるハロ
ゲン化水素(例えばHCl)の濃度は、例えば最高10
00ppmであることができる。しかしハロゲン化水素
の該量はかなり少量であることもできることがさらに見
いだされた。従って活性化された形態の触媒から誘導さ
れる反応生成物と共に排出される量のハロゲン化水素を
置換することが必要なだけである。この量は分析により
決定することができる。一般にそれは、形成されるジア
ルキルカーボネートのg当たり1−2,000μgのハ
ロゲン化水素の範囲内で変化する。仕上げの方法を簡単
にするために、ハロゲン化水素を少な目に用いるのが望
ましい。
【0036】本発明の範囲におけるハロゲン化水素は、
フッ化水素、塩化水素、臭化水素及びヨウ化水素、好ま
しくは塩化水素及び臭化水素、特に好ましくは塩化水素
である。
【0037】ハロゲン化水素は、気体の形態でそのまま
反応混合物中に量り込むことができる。しかし反応混合
物中に存在する物質のひとつに溶解した溶液として、例
えば亜硝酸アルキルが基づくアルコール中の溶液として
量り込むこともできる。
【0038】上記の種類の触媒は長い有効寿命(>20
0時間)を有する。すでに記載した機械的安定性及び耐
摩耗性の他に、それらはその活性及び選択性を非常に長
時間保つ。
【0039】該触媒には、触媒1l当たり、及び1時間
当たり700−5,000l(GHSV)の気体反応物
の混合物を負荷することができる。
【0040】本発明の方法は50−150℃、好ましく
は70−120℃、特に好ましくは70−110℃の温
度で、及び0.8−10バール、好ましくは1−7バー
ル、特に好ましくは1−5バールの圧力で行う。
【0041】本発明で用いる亜硝酸アルキルは既知の方
法で、例えば対応するアルコールと亜硝酸から製造する
ことができ、亜硝酸は例えばアルカリ金属亜硝酸塩と硫
酸などの無機酸からその場生成することができる。本発
明の方法の間に形成される一酸化窒素NOは、酸素及び
新しいアルコールを用いて連続的に再生して亜硝酸アル
キルとすることができ(ドイツ公開明細書 38 34
065)、未反応反応物と共に再循環することができ
る。
【0042】
【実施例】
触媒の調製及び定義比較実施例1 100mlの活性炭顆粒に既知の方法でPdCl2及び
CuCl2の溶液を含浸させ、生成物を80℃の減圧下
(20トール)で乾燥した。完成触媒は8gのPd/l
及び8gのCu/lを含んだ。
【0043】実施例において[g/l.時間]で表した
ジメチルカーボネートに関する空時収率(STY)は、
【0044】
【数1】 に従って算出し、ここでmDMCは生成したジメチルカー
ボネート(DMC)の量であり、Vcatは触媒の体積で
あり、tは時間である。
【0045】選択率S(%)は、
【0046】
【数2】 に従って算出し、ここで nDMC=ジメチルカーボネートの量 nDMO=ジメチルオキザレートの量 nMF=メチルホルメートの量 nFDA=ホルムアルデヒドジメチルアセタールの量であ
る。
【0047】実施例1 100mlのゼオライトH−YにLi2PdCl4の水溶
液を含浸させ、生成物を80℃の減圧下(29トール)
で乾燥した。触媒は8gのPd/lを含んだ。
【0048】実施例2 0.6gのPdCl2、0.3gのLiCl及び1.2
gのAlCl3・6H2Oを10mlのメタノールに溶解
し、50gのゼオライトH−Yにこの溶液を含浸させ、
生成物を80℃の減圧下(20トール)で乾燥した。
【0049】実施例3(方法の説明) 垂直に配置したガラス管(長さ50cm、直径4cm)
のパッキングとラッシヒリングの間に20mlの実施例
1からの触媒を装填した。
【0050】ガラス管を90℃に加熱し、55%の
2、20%のMeONO、20%のCO及び5%のM
eOHを含む気体混合物を通過させた。空間速度は10
00l/時間であった。反応器から排出される気体を5
℃に冷却し、かくして得られた濃縮相をガスクロマトグ
ラフィーを用いて調べた。非濃縮生成物は、IR分光分
析及び質量分析を用いて調べた。
【0051】2時間後、ジメチルカーボネートがSTY
が212g/l・時間、及びS=99%で生成された。
【0052】10時間後、STYは210g/l・時
間、及びSは99%であった。
【0053】実施例4及び比較実施例2 実施例4及び比較実施例2では、実施例3と同様の方法
に従った。各場合に20mlの実施例3及び比較実施例
1からの触媒を用いた。結果を表1に示す。
【0054】
【表1】表1 実施例 触媒 選択率 STY 番号 2時間後 10時間後 2時間後 10時間後 ─────────────────────────────────── 4 PdCl2/LiCl 100 100 250 230 /SbCl3 H−Y 比較実 PdCl2/CuCl2 97 75 80 60 施例2 活性炭実施例5及び比較実施例3 実施例5及び比較実施例3では、使用した気体混合物に
100ppmのHCl(体積)を加えた。
【0055】各場合に20mlのそれぞれ実施例1及び
比較実施例1からの触媒を用いた。結果を表2に示す。
【0056】
【表2】表2 実施例 触媒 選択率 STY 番号 2時間後 10時間後 2時間後 10時間後 ─────────────────────────────────── 5 PdCl2/LiCl 99 99 250 250 /SbCl3 H−Y 比較実 PdCl2/CuCl2 97 91 120 110 施例3 活性炭 表1及び表2のデータを比較するとHCLの添加の効果
が明らかになる。従って本発明で用いる触媒は試験を長
く持続させた後も高い選択率を示し、空時収率はいくら
か低下する。本発明の範囲外の触媒の場合、空時収率
(最初から低い)のみでなく選択率もかなり低下する
(表1)。
【0057】表2は、比較実施例の触媒の場合はかなり
不足であるが、HCLの添加が空時収率を保持し、さら
に比較実施例の触媒の場合、HCLの添加にもかかわら
ず選択率が低下することを示す。
【0058】本発明の主たる特徴及び態様は以下の通り
である。
【0059】1.式
【0060】
【化7】O=C(OR)2 [式中、Rは直鎖状もしくは分枝鎖状C1−C4−アルキ
ルを示す]のジアルキルカーボネートを、不活性気体の
存在下又は不在下で、及び化合物が基づくアルコールR
OHの存在下又は不在下で、及びNOの存在下又は不在
下で、白金族金属を含む担持触媒上で、高温の連続気相
反応にて一酸化炭素(CO)と式
【0061】
【化8】RONO [式中、Rは示した意味を有する]の亜硝酸アルキルと
の反応により製造する方法において、担体として好まし
くはH+の形態の酸性中心を有するアルモシリケート
ゼオライトを用い、白金族金属がハロゲン化物又はハロ
ゲン化物−含有錯化合物の形態で存在し、ここで白金族
金属ハロゲン化物又は白金族金属を含むハロゲン−含有
錯体は、反応条件下でハロゲン化水素を用いて白金族金
属又はハロゲン−非含有白金族金属化合物から反応器中
でその場で生成することができ、触媒はさらにアンチモ
ン、ビスマス、アルミニウム、銅、バナジウム、ニオ
ブ、タンタル、錫、鉄、コバルト、ニッケルの化合物又
はこれらの複数の混合物である添加物を備えているか又
は備えておらず、該方法は亜硝酸塩:CO=0.1−1
0:1の体積比を用い、50−150℃の温度で行わ
れ、少なくともたとえハロゲン化水素を加えなくとも反
応混合物と共に反応器から排出される量のハロゲン化水
素を不連続的に、又は連続的に加えることを特徴とする
方法。
【0062】2.第1項に記載の方法において、方法を
70−120℃、好ましくは70−110℃の温度で行
うことを特徴とする方法。
【0063】3.第1項に記載の方法において、亜硝酸
塩:CO=0.2−4:1、好ましくは0.3−3:1
の体積比で方法を行うことを特徴とする方法。
【0064】4.第1項に記載の方法において、使用す
る白金族金属がパラジウム、白金、イリジウム、ルテニ
ウム及びロジウムの群から、好ましくはパラジウム、ル
テニウム及びロジウムの群から選んだひとつか又はそれ
以上、特に好ましくはパラジウムであることを特徴とす
る方法。
【0065】5.第1項に記載の方法において、使用す
る白金族金属ハロゲン化物が単一の又は錯体フッ化物、
塩化物、臭素化物及びヨウ素化物の群から、好ましくは
塩化物及び臭素化物の群から選んだひとつか又はそれ以
上、特に好ましくは塩化物であることを特徴とする方
法。
【0066】6.第1項に記載の方法において、触媒が
アンチモン、ビスマス、アルミニウム、バナジウム、ニ
オブ、タンタルの化合物又はこれらの複数の混合物であ
る添加物、好ましくはアルミニウム化合物である添加物
を備えていることを特徴とする方法。
【0067】7.第1項に記載の方法において、方法を
不活性気体の存在下で行い、不活性気体は合計気体体積
の20−80体積%、好ましくは30−70体積%の量
であることを特徴とする方法。
【0068】8.第1項に記載の方法において、触媒に
1時間当たり、及び触媒1l当たり700−5,000
lの気体反応物の混合物を負荷することを特徴とする方
法。
【0069】9.第1項に記載の方法において、ジメチ
ルカーボネート又はジエチルカーボネートをCOと亜硝
酸メチル又は亜硝酸エチルの反応により製造する、好ま
しくはジメチルカーボネートをCOと亜硝酸メチルの反
応により製造することを特徴とする方法。
【0070】10.第1項に記載の方法において、方法
を0.8−10バール、好ましくは1−7バール、特に
好ましくは1−5バールの圧力で行うことを特徴とする
方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アレクサンダー・クラウゼナー ドイツ連邦共和国デー5190シユトルベル ク・バイスドルンベーク37 (72)発明者 ロター・プツペ ドイツ連邦共和国デー5093ブルシヤイト・ アムバイハー10アー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】O=C(OR)2 [式中、Rは直鎖状もしくは分枝鎖状C1−C4−アルキ
    ルを示す]のジアルキルカーボネートを、不活性気体の
    存在下又は不在下で、及び化合物が基づくアルコールR
    OHの存在下又は不在下で、及びNOの存在下又は不在
    下で、白金族金属を含む担持触媒上で、高温の連続気相
    反応にて一酸化炭素(CO)と式 【化2】RONO [式中、Rは示した意味を有する]の亜硝酸アルキルと
    の反応により製造する方法において、担体として好まし
    くはH+の形態の酸性中心を有するアルモシリケート
    ゼオライトを用い、白金族金属がハロゲン化物又はハロ
    ゲン化物−含有錯化合物の形態で存在し、ここで白金族
    金属ハロゲン化物又は白金族金属を含むハロゲン−含有
    錯体は、反応条件下でハロゲン化水素を用いて白金族金
    属又はハロゲン−非含有白金族金属化合物から反応器中
    でその場で生成することができ、触媒はさらにアンチモ
    ン、ビスマス、アルミニウム、銅、バナジウム、ニオ
    ブ、タンタル、錫、鉄、コバルト、ニッケルの化合物又
    はこれらの複数の混合物である添加物を備えているか又
    は備えておらず、該方法は亜硝酸塩:CO=0.1−1
    0:1の体積比を用い、50−150℃の温度で行わ
    れ、少なくともたとえハロゲン化水素を加えなくとも反
    応混合物と共に反応器から排出される量のハロゲン化水
    素を不連続的に、又は連続的に加えることを特徴とする
    方法。
JP5059426A 1992-03-02 1993-02-25 ジアルキルカーボネートの製造法 Pending JPH0665156A (ja)

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DE4206526A DE4206526A1 (de) 1992-03-02 1992-03-02 Verfahren zur herstellung von dialkylcarbonaten
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DE4123603A1 (de) * 1991-07-17 1993-01-21 Bayer Ag Verfahren zur herstellung von dialkylcarbonaten

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EP0559001B1 (de) 1996-05-08
DE59302479D1 (de) 1996-06-13
US5360922A (en) 1994-11-01
EP0559001A1 (de) 1993-09-08
DE4206526A1 (de) 1993-09-09

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