JPH0664950A - 流動性コンクリート - Google Patents
流動性コンクリートInfo
- Publication number
- JPH0664950A JPH0664950A JP22018092A JP22018092A JPH0664950A JP H0664950 A JPH0664950 A JP H0664950A JP 22018092 A JP22018092 A JP 22018092A JP 22018092 A JP22018092 A JP 22018092A JP H0664950 A JPH0664950 A JP H0664950A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- concrete
- globular
- fluidity
- spherical
- water
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B7/00—Hydraulic cements
- C04B7/36—Manufacture of hydraulic cements in general
- C04B7/48—Clinker treatment
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Ceramic Engineering (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Structural Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】流動性に優れたコンクリートを提供する。
【構成】従来の流動性コンクリートに含まれている不定
形水硬性物質の全部あるいは一部を、球状クリンカ粉を
含んだ球状水硬性物質に置換する。
形水硬性物質の全部あるいは一部を、球状クリンカ粉を
含んだ球状水硬性物質に置換する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、締め固めが不要の流動
性コンクリートに関する。
性コンクリートに関する。
【0002】
【従来の技術】不定形状の水硬性物質を結合材として使
用した、締め固めが不要の高流動性コンクリートが従来
から知られている(特開平3−237049号公報参
照)。この従来の高流動性コンクリートには、コンクリ
ートの流動性を向上するために、多量の減水剤、高性能
減水剤、AE減水剤、高性能AE減水剤、流動化剤等の
混和剤が含まれており、更に、水、増粘剤、細骨材およ
び粗骨材等が含まれている。
用した、締め固めが不要の高流動性コンクリートが従来
から知られている(特開平3−237049号公報参
照)。この従来の高流動性コンクリートには、コンクリ
ートの流動性を向上するために、多量の減水剤、高性能
減水剤、AE減水剤、高性能AE減水剤、流動化剤等の
混和剤が含まれており、更に、水、増粘剤、細骨材およ
び粗骨材等が含まれている。
【0003】ここで、混和剤とは、ナフタリンスルホン
酸系、リグニンスルホン酸系、メラミンスルホン酸系、
ポリカルボン酸系等の混和剤を意味し、また、増粘剤と
は、メチルセルロース系、ヒドロキシエチルセルロース
系、ポリアクリルアミド系、グルカン系多糖類系等の混
和剤を意味する。
酸系、リグニンスルホン酸系、メラミンスルホン酸系、
ポリカルボン酸系等の混和剤を意味し、また、増粘剤と
は、メチルセルロース系、ヒドロキシエチルセルロース
系、ポリアクリルアミド系、グルカン系多糖類系等の混
和剤を意味する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の高流動性コ
ンクリートには、多量の減水剤、高性能AE減水剤、流
動化剤等の混和剤が含まれているため、次のような問題
がある。 (1)混和剤はロット毎にばらつきがあるため、コンク
リートの製造の毎に混和剤の添加量を調整する必要があ
る。
ンクリートには、多量の減水剤、高性能AE減水剤、流
動化剤等の混和剤が含まれているため、次のような問題
がある。 (1)混和剤はロット毎にばらつきがあるため、コンク
リートの製造の毎に混和剤の添加量を調整する必要があ
る。
【0005】(2)混和剤がセメントと吸着や反応等す
ることによりコンクリートの流動化の効果を表すが、セ
メントの種類と混和剤の相性が複雑であるため、コンク
リートの流動化を一定に保つことが困難である。このた
め、混和剤の添加量が少ない場合はコンクリートの流動
性が悪くなり、一方、混和剤の添加量が多い場合はコン
クリート中の粗骨材とモルタルが分離するようになる。
ることによりコンクリートの流動化の効果を表すが、セ
メントの種類と混和剤の相性が複雑であるため、コンク
リートの流動化を一定に保つことが困難である。このた
め、混和剤の添加量が少ない場合はコンクリートの流動
性が悪くなり、一方、混和剤の添加量が多い場合はコン
クリート中の粗骨材とモルタルが分離するようになる。
【0006】(3)混和剤を使用する場合、細骨材およ
び粗骨材の表面水率や吸水率等によっても、コンクリー
トの流動化の度合いが異なる。また、混和剤の添加方法
や添加時期等によってもコンクリートの流動化の度合い
が異なる。本発明は、上記事情に鑑み、混和剤を添加し
なくてもあるいは少量の添加でも流動性が良好なコンク
リートを提供することを目的とする。
び粗骨材の表面水率や吸水率等によっても、コンクリー
トの流動化の度合いが異なる。また、混和剤の添加方法
や添加時期等によってもコンクリートの流動化の度合い
が異なる。本発明は、上記事情に鑑み、混和剤を添加し
なくてもあるいは少量の添加でも流動性が良好なコンク
リートを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の第一の流動性コンクリートは、球状クリンカ
粉を含んだ球状水硬性物質を含むことを特徴とするもの
である。この第一の流動性コンクリートには、球状クリ
ンカ粉の他に、フライアッシュ、シリカフューム等の球
状混合材、水、増粘剤、細骨材およびその他の添加剤
(遅延剤、防錆剤、防水ポリマー等)のうちのいずれが
含まれても良い。また水硬性物質の全てを球状水硬性物
質とする方が好ましい。
の本発明の第一の流動性コンクリートは、球状クリンカ
粉を含んだ球状水硬性物質を含むことを特徴とするもの
である。この第一の流動性コンクリートには、球状クリ
ンカ粉の他に、フライアッシュ、シリカフューム等の球
状混合材、水、増粘剤、細骨材およびその他の添加剤
(遅延剤、防錆剤、防水ポリマー等)のうちのいずれが
含まれても良い。また水硬性物質の全てを球状水硬性物
質とする方が好ましい。
【0008】また、本発明の第二の流動性コンクリート
は、上記第一の流動性コンクリートに、さらに不定形状
水硬性物質を含ませたことを特徴とするものである。こ
こで、不定形状水硬性物質とは、不定形状のセメント、
スラグ、石灰石粉、石英石粉等をいい、これらのうちの
一種類または複数種類が含まれている。この第二の流動
性コンクリートには、第一の流動性コンクリートと同様
に、球状混合材(フライアッシュ、シリカフューム
等)、混和材、水、増粘剤、細骨材、粗骨材およびその
他の添加剤(遅延剤、防錆剤、防水ポリマー等)のうち
のいずれが含まれても良い。
は、上記第一の流動性コンクリートに、さらに不定形状
水硬性物質を含ませたことを特徴とするものである。こ
こで、不定形状水硬性物質とは、不定形状のセメント、
スラグ、石灰石粉、石英石粉等をいい、これらのうちの
一種類または複数種類が含まれている。この第二の流動
性コンクリートには、第一の流動性コンクリートと同様
に、球状混合材(フライアッシュ、シリカフューム
等)、混和材、水、増粘剤、細骨材、粗骨材およびその
他の添加剤(遅延剤、防錆剤、防水ポリマー等)のうち
のいずれが含まれても良い。
【0009】また、本発明の第三の流動性コンクリート
は、上記第一または第二の流動性コンクリートに減水
剤、高性能減水剤、AE減水剤、高性能AE減水剤、流
動化剤からなる群から選択されたいずれか一以上の混和
剤を含ませることを特徴とするものである。本発明で用
いる球状クリンカ粉は、これを構成する成分を含有する
原料を溶融し、この溶融物を飛散したのち、飛散状態で
冷却個化することにより得ることができる。
は、上記第一または第二の流動性コンクリートに減水
剤、高性能減水剤、AE減水剤、高性能AE減水剤、流
動化剤からなる群から選択されたいずれか一以上の混和
剤を含ませることを特徴とするものである。本発明で用
いる球状クリンカ粉は、これを構成する成分を含有する
原料を溶融し、この溶融物を飛散したのち、飛散状態で
冷却個化することにより得ることができる。
【0010】溶融・飛散方法及び装置は特に限定される
ものではなく、燃焼ガス方式、プラズマ方式、爆発方式
等が用いられ、また、電気炉、ガス炉、アーク放電炉、
反射炉、微粉炭焚ボイラ、レーザー溶融処理装置等で溶
融させたのち、減圧容器中へ飛散させたり、溶融物を流
出させながら高圧の空気、不活性ガス、水蒸気等で飛散
させたり、高速回転体に衝突させたり、高速回転体に入
れてその遠心力により球状化させる。溶融物を飛散状態
で冷却個化させるので、この水硬性物質は表面張力によ
り球状となり、粘度が低いほど粒径が小さくなる。粒径
を小さくするため減粘剤として種々のフラックスを用い
る。
ものではなく、燃焼ガス方式、プラズマ方式、爆発方式
等が用いられ、また、電気炉、ガス炉、アーク放電炉、
反射炉、微粉炭焚ボイラ、レーザー溶融処理装置等で溶
融させたのち、減圧容器中へ飛散させたり、溶融物を流
出させながら高圧の空気、不活性ガス、水蒸気等で飛散
させたり、高速回転体に衝突させたり、高速回転体に入
れてその遠心力により球状化させる。溶融物を飛散状態
で冷却個化させるので、この水硬性物質は表面張力によ
り球状となり、粘度が低いほど粒径が小さくなる。粒径
を小さくするため減粘剤として種々のフラックスを用い
る。
【0011】原料としては、石灰石、粘土、珪石、スラ
グ、ボーキサイト、鉄原料など、セメント用原料として
通常使用されているものの他、石炭灰、各種焼却灰、下
水汚泥灰、生石灰、火山灰、赤泥などを適宜組み合わせ
て使用したり、セメント、セメントクリンカー、スラグ
などの水硬性物質を単独あるいは混合して使用すること
ができる。
グ、ボーキサイト、鉄原料など、セメント用原料として
通常使用されているものの他、石炭灰、各種焼却灰、下
水汚泥灰、生石灰、火山灰、赤泥などを適宜組み合わせ
て使用したり、セメント、セメントクリンカー、スラグ
などの水硬性物質を単独あるいは混合して使用すること
ができる。
【0012】球状粒子の粒径、粒度分布、結晶化度は、
原料組成の他、添加物、溶融物の温度、表面張力、粘
度、飛散及び冷却の条件を変えることにより任意に変え
ることができ、水硬性物質の性能を多様化しやすい。こ
の球状クリンカ粉は、溶融物の表面張力により球状化す
るため、溶融物の粘度が冷却後の球状物の粒径、粒度分
布、円形度に及ぼす影響は大きい。溶融物の粘度は、溶
融温度、溶融時の酸化・還元雰囲気、原料の化学組成、
フラックスの添加により制御できる。また、溶融物を飛
散させる気体の種類と濃度を変えたり、適当な化合物を
気体中に含ませて高温下で球状粒子に表面処理を施すこ
とができ、流動特性、水和反応性、混和剤の吸着性状を
変えることができる。
原料組成の他、添加物、溶融物の温度、表面張力、粘
度、飛散及び冷却の条件を変えることにより任意に変え
ることができ、水硬性物質の性能を多様化しやすい。こ
の球状クリンカ粉は、溶融物の表面張力により球状化す
るため、溶融物の粘度が冷却後の球状物の粒径、粒度分
布、円形度に及ぼす影響は大きい。溶融物の粘度は、溶
融温度、溶融時の酸化・還元雰囲気、原料の化学組成、
フラックスの添加により制御できる。また、溶融物を飛
散させる気体の種類と濃度を変えたり、適当な化合物を
気体中に含ませて高温下で球状粒子に表面処理を施すこ
とができ、流動特性、水和反応性、混和剤の吸着性状を
変えることができる。
【0013】なお、粒子が球状化する際に粒子どうしが
融着しないように、ガスアトマイズ法ではノズルの形
状、粒子の濃度、チャージ量、滞留時間及び粒子を飛散
させる気体の種類、圧力、温度、量、減圧法では真空
度、温度、及びノズルの形状、遠心法では回転数、ディ
スク半径、溶融物のチャージ量及び落下位置を選択し
て、適正な分散及び冷却条件をつくる必要がある。
融着しないように、ガスアトマイズ法ではノズルの形
状、粒子の濃度、チャージ量、滞留時間及び粒子を飛散
させる気体の種類、圧力、温度、量、減圧法では真空
度、温度、及びノズルの形状、遠心法では回転数、ディ
スク半径、溶融物のチャージ量及び落下位置を選択し
て、適正な分散及び冷却条件をつくる必要がある。
【0014】また、本発明で用いる球状クリンカ粉は、
これを構成する成分を含有する水硬性粉末を、飛散状態
で少くともこの粉末の表面を溶融し、飛散状態で冷却固
化することにより得ることもできる。この方法に用いる
方法及び装置は特に限定されるものではなく、プラズマ
方式、アーク放電方式等を使用することができ、供給す
る粒子の粒度分布、濃度、分散剤の種類、添加量及び粒
子を飛散させる気体の種類、温度、量を選択し、適正な
分散及び冷却条件を選定する必要がある。
これを構成する成分を含有する水硬性粉末を、飛散状態
で少くともこの粉末の表面を溶融し、飛散状態で冷却固
化することにより得ることもできる。この方法に用いる
方法及び装置は特に限定されるものではなく、プラズマ
方式、アーク放電方式等を使用することができ、供給す
る粒子の粒度分布、濃度、分散剤の種類、添加量及び粒
子を飛散させる気体の種類、温度、量を選択し、適正な
分散及び冷却条件を選定する必要がある。
【0015】この方法においても、得られた粒子の少く
とも表面は溶融・冷却固化されているので粒子は球状化
されており、球状化による効果は、前述の原料による球
状化と同様である。また本発明で用いる球状クリンカ粉
は、溶融状態あるいは500℃以上の製鉄スラグ等の高
温物質に、CaO,SiO2 ,Al2 O3 ,Fe2 O3
の1種以上を主成分とする原料の乾燥物,仮焼物,焼結
物或いは溶融物を混合して混合溶融物とし、この混合溶
融物を飛散し、飛散状態で冷却固化することにより得る
こともできる。
とも表面は溶融・冷却固化されているので粒子は球状化
されており、球状化による効果は、前述の原料による球
状化と同様である。また本発明で用いる球状クリンカ粉
は、溶融状態あるいは500℃以上の製鉄スラグ等の高
温物質に、CaO,SiO2 ,Al2 O3 ,Fe2 O3
の1種以上を主成分とする原料の乾燥物,仮焼物,焼結
物或いは溶融物を混合して混合溶融物とし、この混合溶
融物を飛散し、飛散状態で冷却固化することにより得る
こともできる。
【0016】この場合に、用いられる製鉄スラグ等の高
温物質としては、高炉スラグ、製鋼炉スラグ、石灰灰、
下水汚泥灰、各種ゴミ焼却灰、もみ殻灰、マグマ、溶岩
等がその組成を勘案して使用され、これ等は溶融状態で
用いることもできるのでその保有熱量を活用し得る。ま
た、CaO,SiO2 ,Al2 O3 ,Fe2 O3 の1種
以上を主成分とする原料としては、石灰石,生石灰,粘
土,珪石,ボーキサイト,鉄鉱石,銅からみ,蛍石等
が、製鉄スラグ等の高温物質及び製造されるクリンカの
組成を勘案して配合され、配合原料は、乾燥、仮焼、焼
結或いは溶融して、溶融状態あるいは500℃以上の製
鉄スラグ等の高温物質に混合される。
温物質としては、高炉スラグ、製鋼炉スラグ、石灰灰、
下水汚泥灰、各種ゴミ焼却灰、もみ殻灰、マグマ、溶岩
等がその組成を勘案して使用され、これ等は溶融状態で
用いることもできるのでその保有熱量を活用し得る。ま
た、CaO,SiO2 ,Al2 O3 ,Fe2 O3 の1種
以上を主成分とする原料としては、石灰石,生石灰,粘
土,珪石,ボーキサイト,鉄鉱石,銅からみ,蛍石等
が、製鉄スラグ等の高温物質及び製造されるクリンカの
組成を勘案して配合され、配合原料は、乾燥、仮焼、焼
結或いは溶融して、溶融状態あるいは500℃以上の製
鉄スラグ等の高温物質に混合される。
【0017】次いで、製鉄スラグ等の高温物質と配合原
料との混合溶融物を飛散し、飛散状態で冷却固化して、
粒径が500μm以下で平均円形度が0.7以上である
粒子とする。溶融・飛散方法及び装置は特に限定される
ものではないことは前述の通りである。
料との混合溶融物を飛散し、飛散状態で冷却固化して、
粒径が500μm以下で平均円形度が0.7以上である
粒子とする。溶融・飛散方法及び装置は特に限定される
ものではないことは前述の通りである。
【0018】上記球状クリンカ粉を含んだ球状水硬性物
質を含むコンクリートは、どのようなミキサーを用いて
も、また、どのような混合順序等でも製造を行うことが
できるが、セメント、細骨剤、水(混和剤を含む)の順
に混合・混練し、その後粗骨材を加え混練する方法が好
ましい。
質を含むコンクリートは、どのようなミキサーを用いて
も、また、どのような混合順序等でも製造を行うことが
できるが、セメント、細骨剤、水(混和剤を含む)の順
に混合・混練し、その後粗骨材を加え混練する方法が好
ましい。
【0019】
【作用】本発明の第一の流動性コンクリートには、球状
クリンカ粉を含んだ球状水硬性物質が含まれており、こ
の球状クリンカ粉を含んだ球状水硬性物質の形状は球状
であるため、球によるベアリング効果により、他に添加
されている物質の滑りがよくなり、高流動性が得られ
る。この結果、締め固めが不要の流動性コンクリートが
得られる。水硬性物質を全て球状水硬性物質にした場合
は、減水剤、高性能減水剤、AE減水剤、高性能AE減
水剤、流動化剤等の混和剤を全く使用せずに、流動性の
バラツキがほとんどない流動性の優れたコンクリートが
得られる。この場合、このコンクリートをロット毎に管
理する必要が全くない。
クリンカ粉を含んだ球状水硬性物質が含まれており、こ
の球状クリンカ粉を含んだ球状水硬性物質の形状は球状
であるため、球によるベアリング効果により、他に添加
されている物質の滑りがよくなり、高流動性が得られ
る。この結果、締め固めが不要の流動性コンクリートが
得られる。水硬性物質を全て球状水硬性物質にした場合
は、減水剤、高性能減水剤、AE減水剤、高性能AE減
水剤、流動化剤等の混和剤を全く使用せずに、流動性の
バラツキがほとんどない流動性の優れたコンクリートが
得られる。この場合、このコンクリートをロット毎に管
理する必要が全くない。
【0020】従来の流動性コンクリートに使用されてい
る不定形状水硬性物質のうちの一部を球状水硬性物質に
置換することによっても、流動性に優れたコンクリート
が得られる。また、減水剤、高性能減水剤、AE減水
剤、高性能AE減水剤、流動化剤を適宜混合することに
よっても、流動性に優れたコンクリートが得られる。
る不定形状水硬性物質のうちの一部を球状水硬性物質に
置換することによっても、流動性に優れたコンクリート
が得られる。また、減水剤、高性能減水剤、AE減水
剤、高性能AE減水剤、流動化剤を適宜混合することに
よっても、流動性に優れたコンクリートが得られる。
【0021】
【実施例】次に、本発明の実施例を比較例と共に、表を
参照して説明する。まず、本実施例で用いた球状クリン
カ粉について説明する。普通ポルトランドセメントクリ
ンカ組成の原料粉末をアーク炉で2000℃に溶融した
後、10-2mmHgの噴霧タンク中に細いノズルにより
噴霧して、直径が60μm以下で平均粒径が約16μm
の球状クリンカ粉を製造した。これにブレーン値900
0cm2 /gの二水石膏を3重量%添加して球状セメン
トとした。
参照して説明する。まず、本実施例で用いた球状クリン
カ粉について説明する。普通ポルトランドセメントクリ
ンカ組成の原料粉末をアーク炉で2000℃に溶融した
後、10-2mmHgの噴霧タンク中に細いノズルにより
噴霧して、直径が60μm以下で平均粒径が約16μm
の球状クリンカ粉を製造した。これにブレーン値900
0cm2 /gの二水石膏を3重量%添加して球状セメン
トとした。
【0022】得られたクリンカ粉には、粒径15μm以
下の丸みを帯びたエーライト及び粒径10μm以下のビ
ーライトが多く、通常のクリンカ鉱物より小粒であっ
た。また、球状粒子の中心部と表面部付近で鉱物の粒
径、構成割合に明瞭な差が認められず、粒子全体が均質
な鉱物・化学組成になっていた。本発明の第1実施例を
表1を参照して説明する。
下の丸みを帯びたエーライト及び粒径10μm以下のビ
ーライトが多く、通常のクリンカ鉱物より小粒であっ
た。また、球状粒子の中心部と表面部付近で鉱物の粒
径、構成割合に明瞭な差が認められず、粒子全体が均質
な鉱物・化学組成になっていた。本発明の第1実施例を
表1を参照して説明する。
【0023】表1には、球状水硬性物質である球状セメ
ントだけが結合材として使用されており、高性能AE減
水剤は使用されていない第1実施例の流動性コンクリー
トの強度等を、比較例の流動性コンクリートの強度等と
共に示す。
ントだけが結合材として使用されており、高性能AE減
水剤は使用されていない第1実施例の流動性コンクリー
トの強度等を、比較例の流動性コンクリートの強度等と
共に示す。
【0024】
【表1】
【0025】他の条件は、以下のようにした。 温度:20℃ セメント:三菱普通セメント 高炉スラグ:三菱エムメント 球状水硬性物質:球状セメント 細骨材:木更津砂 粗骨材:八王子砕石 粘剤:水溶性高分子 信越化学メトローズ65SH−4
000 高性能AE減水剤:花王マイテイ2000WH 表1から明らかなように、単位体積あたりの結合材の重
量が同一の場合は、球状水硬性物質だけを使用して、高
性能AE減水剤を使用していない本実施例の流動性コン
クリートの方が、高性能AE減水剤を使用している比較
例の流動性コンクリートに比べて強度発現性に優れてい
る。
000 高性能AE減水剤:花王マイテイ2000WH 表1から明らかなように、単位体積あたりの結合材の重
量が同一の場合は、球状水硬性物質だけを使用して、高
性能AE減水剤を使用していない本実施例の流動性コン
クリートの方が、高性能AE減水剤を使用している比較
例の流動性コンクリートに比べて強度発現性に優れてい
る。
【0026】次に、本発明の第2実施例を表2を参照し
て説明する。本実施例の流動性コンクリートは、表1に
示す比較例の流動性コンクリートの結合材の全部を球状
水硬性物質に置換し、高性能AE減水剤を少量添加した
ものである。
て説明する。本実施例の流動性コンクリートは、表1に
示す比較例の流動性コンクリートの結合材の全部を球状
水硬性物質に置換し、高性能AE減水剤を少量添加した
ものである。
【0027】
【表2】
【0028】他の条件は、表1の場合と同様である。表
2から明らかなように、単位体積あたりの結合材の重量
が同一の場合は、高性能AE減水剤を少量使用した本実
施例の流動性コンクリートの方が、従来の流動性コンク
リートに比べ強度発現性に非常に優れた、スランプの値
の大きい流動性の良好なコンクリートとなった。
2から明らかなように、単位体積あたりの結合材の重量
が同一の場合は、高性能AE減水剤を少量使用した本実
施例の流動性コンクリートの方が、従来の流動性コンク
リートに比べ強度発現性に非常に優れた、スランプの値
の大きい流動性の良好なコンクリートとなった。
【0029】次に、本発明の第3実施例を表3を参照し
て説明する。本実施例の流動性コンクリートは、表1に
示す比較例の流動性コンクリートの結合材の一部を球状
セメントに置換し、高性能AE減水剤を添加しなかった
ものである。
て説明する。本実施例の流動性コンクリートは、表1に
示す比較例の流動性コンクリートの結合材の一部を球状
セメントに置換し、高性能AE減水剤を添加しなかった
ものである。
【0030】
【表3】
【0031】他の条件は、表1の場合と同様である。表
3から明らかなように、高性能AE減水剤を添加しなく
ても、結合材の一部を球状水硬性物質に置換するだけ
で、従来の流動性コンクリートよりも強度発現性に優れ
た流動性コンクリートとなった。次に、本発明の第4実
施例を表4を参照して説明する。
3から明らかなように、高性能AE減水剤を添加しなく
ても、結合材の一部を球状水硬性物質に置換するだけ
で、従来の流動性コンクリートよりも強度発現性に優れ
た流動性コンクリートとなった。次に、本発明の第4実
施例を表4を参照して説明する。
【0032】本実施例の流動性コンクリートは、表1に
示す比較例の流動性コンクリートの結合材の一部を球状
水硬性物質に置換し、高性能AE減水剤を少量添加した
ものである。
示す比較例の流動性コンクリートの結合材の一部を球状
水硬性物質に置換し、高性能AE減水剤を少量添加した
ものである。
【0033】
【表4】
【0034】他の条件は、表1の場合と同様である。表
4から明らかなように、高性能AE減水剤を少量添加
し、結合材の一部を球状水硬性物質に置換するだけで、
従来の流動性コンクリートよりも強度発現性に優れた流
動性コンクリートとなった。ただし、本実施例の場合は
球状水硬性物質の量が少ないため、スランプの値は、比
較例のスランプの値に比べ低くなった。
4から明らかなように、高性能AE減水剤を少量添加
し、結合材の一部を球状水硬性物質に置換するだけで、
従来の流動性コンクリートよりも強度発現性に優れた流
動性コンクリートとなった。ただし、本実施例の場合は
球状水硬性物質の量が少ないため、スランプの値は、比
較例のスランプの値に比べ低くなった。
【0035】上記各実施例で示したように、球状クリン
カ粉を含んだ球状水硬性物質を使用することにより、従
来の流動性コンクリートに比べて流動性が優れているた
め締め固めが不要であり、しかも強度発現性の高い流動
性コンクリートが得られた。本発明の流動性コンクリー
トは、例えば高さ1000〜3000mの超高層ビルの
建築に使用するのに適している。
カ粉を含んだ球状水硬性物質を使用することにより、従
来の流動性コンクリートに比べて流動性が優れているた
め締め固めが不要であり、しかも強度発現性の高い流動
性コンクリートが得られた。本発明の流動性コンクリー
トは、例えば高さ1000〜3000mの超高層ビルの
建築に使用するのに適している。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明の流動性コン
クリートは、従来の流動性コンクリートに含まれている
不定形水硬性物質の全部あるいは一部を、球状クリンカ
粉を含んだ球状水硬性物質に置換しているため、減水
剤、高性能減水剤、AE減水剤、高性能AE減水剤、流
動化剤等の混和剤を低減又は不要とでき、低コストとな
る。
クリートは、従来の流動性コンクリートに含まれている
不定形水硬性物質の全部あるいは一部を、球状クリンカ
粉を含んだ球状水硬性物質に置換しているため、減水
剤、高性能減水剤、AE減水剤、高性能AE減水剤、流
動化剤等の混和剤を低減又は不要とでき、低コストとな
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 健一 東京都三鷹市上連雀1丁目6番21号
Claims (3)
- 【請求項1】 球状クリンカ粉を含んだ球状水硬性物質
を含むことを特徴とする流動性コンクリート。 - 【請求項2】 不定形状水硬性物質を含むことを特徴と
する請求項1記載の流動性コンクリート。 - 【請求項3】 減水剤、高性能減水剤、AE減水剤、高
性能AE減水剤、流動化剤からなる群から選択されたい
ずれか一以上の混和剤を含むことを特徴とする請求項1
又は2記載の流動性コンクリート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22018092A JPH0664950A (ja) | 1992-08-19 | 1992-08-19 | 流動性コンクリート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22018092A JPH0664950A (ja) | 1992-08-19 | 1992-08-19 | 流動性コンクリート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0664950A true JPH0664950A (ja) | 1994-03-08 |
Family
ID=16747141
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22018092A Withdrawn JPH0664950A (ja) | 1992-08-19 | 1992-08-19 | 流動性コンクリート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0664950A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021147261A (ja) * | 2020-03-17 | 2021-09-27 | 太平洋セメント株式会社 | セメント、およびセメントの製造方法 |
-
1992
- 1992-08-19 JP JP22018092A patent/JPH0664950A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021147261A (ja) * | 2020-03-17 | 2021-09-27 | 太平洋セメント株式会社 | セメント、およびセメントの製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
RU2011118370A (ru) | Особо быстро твердеющие пуццолановые цементные смеси | |
TWI409240B (zh) | Reinforcing Bar for Reinforcement and Construction Method for Reinforcing Bar with Reinforcement | |
EP0092572A1 (en) | Improvements in cements, mortars and concretes | |
JP2008214147A (ja) | 高流動性コンクリート用セメント組成物および高流動性コンクリート組成物 | |
JP3099166B2 (ja) | 水硬性組成物 | |
JP2009114011A (ja) | セメント添加材及びセメント組成物 | |
RU2278834C2 (ru) | Способ окислительной обработки шлаковых отходов сталеплавильного завода, лд окалина, полученная этим способом, и материал с ее использованием | |
JP2001261415A (ja) | セメント混和材、セメント組成物、及びそれを用いた高流動コンクリート | |
US5395443A (en) | Method for preparing a cement base material, together with a cement composition containing this base material | |
JP2001294459A (ja) | セメント混和材及びセメント組成物 | |
JPH0664950A (ja) | 流動性コンクリート | |
JPH06100338A (ja) | 高流動性セメント | |
JP4157662B2 (ja) | セメントクリンカ及びセメント組成物 | |
EP0513367B1 (en) | Spherical hydraulic substance and production thereof | |
JP2002037651A (ja) | 重量グラウトモルタル用混和材及びセメント組成物、並びに重量グラウトモルタル | |
JP2008115027A (ja) | セメント用混和材およびこれを含むセメント組成物 | |
JPH10101390A (ja) | 急結材、吹付材料、及びそれを使用した吹付工法 | |
JP2022183463A (ja) | 低収縮超高強度グラウト組成物及び低収縮超高強度グラウト | |
JPH042644A (ja) | コンクリート用複合結合材料 | |
JPS62280309A (ja) | 高炉スラグ組成物 | |
JP2004091305A (ja) | 細骨材、モルタル、および、セメントコンクリート | |
WO2024090580A1 (ja) | 高炉スラグと転炉スラグを用いた水硬性セメント組成物の製造方法 | |
JP2001253741A (ja) | コンクリート用添加材 | |
JP4116987B2 (ja) | 水硬性組成物 | |
JPH0597483A (ja) | 高強度コンクリート |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19991102 |