JPH0664913A - シリコン等多結晶質物体の鋳造方法 - Google Patents

シリコン等多結晶質物体の鋳造方法

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JPH0664913A
JPH0664913A JP4213790A JP21379092A JPH0664913A JP H0664913 A JPH0664913 A JP H0664913A JP 4213790 A JP4213790 A JP 4213790A JP 21379092 A JP21379092 A JP 21379092A JP H0664913 A JPH0664913 A JP H0664913A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多結晶質原材の融液が鋳型内で凝固する際、
その結晶成長方向を一定化することで鋳造品の品質を向
上し、高温加熱をも不要とし鋳型の耐久性を増す。 【構成】 不活性雰囲気10a内でヒータ13にて坩堝
12内の多結晶質原材11を融解して得た融液11a
は、矢印T方向へ高温となる温度勾配下の鋳型14へ注
入する。この注入は一気でなく、鋳型14内融液11a
の結晶が成長して行く速度V1と同期させて、坩堝12
から注入する融液11aの供給量を、ヒータ13の加熱
設定温度調整等の手段により制御することで徐々に注が
れる。 【効果】 鋳型には多量の融液が収容されることがない
ので、鋳型の側壁から横方向へ結晶が成長することがな
く、上向きの結晶成長で一定化され、この一定化は鋳型
を高温加熱にしなくとも確保されることで鋳型の耐久性
をも向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリコン、特に太陽電
池用多結晶シリコン等の多結晶質原材の融液を、鋳型に
流下供給することによって、所要の物体を鋳造するに際
し、融液の凝固時における結晶の成長方向を一方向へ揃
えることで、良質な鋳造品が得られるようにした多結晶
質物体の鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】既知のように、この種の鋳造方法を実施
するには、図3に例示されている通り不活性雰囲気1内
にあって、シリコン等の結晶質原材を過熱融解し、これ
により得られた融液2を、これまた不活性雰囲気1内の
鋳型3に流下して、当該融液2が鋳型3内における所定
の高液面位Hに達するまで一気に供給してしまうのであ
る。
【0003】このようにして、鋳型3内に融液2が貯留
されたならばこれを冷却固化することで多結晶質物体を
鋳造するのであるが、当該融液2の冷却により生ずる結
晶の成長方向を一定方向へ揃えなければ、良品質な鋳造
製品を得ることができない。このため、図示の如く、温
度勾配用ヒータ4を、上記鋳型3の上位に臨設しておく
ことで、鋳型3の下部側から上部側へ向けて矢印Tの如
く、次第に高温となる所定の温度勾配を付与するのであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようにすること
で、確かに鋳型3内の融液2は下から上へ向けての一定
方向へ、その結晶C1が図3の如く成長して行くことと
なる。しかし、この際、鋳型3の側壁面3aにおける結
晶成長核を完全になくしてしまうことができないので、
どうしても、当該側壁面3aから横向内側へ向けて成長
する結晶C2が存在することとなる。このため、結晶成
長の方向が、縦横両方向に生じて一定化されなくなるだ
けでなく、前記の下より成長してくる結晶C1と、当該
結晶C2とが衝突してしまうこととなり、この衝突箇所
Sに、歪や結晶欠陥が多数発生し、この結果、満足すべ
き品質の多結晶質物体を鋳造することができないことと
なる。
【0005】そこで、上記従来の鋳造方法によるとき
は、前記の通り、鋳型3の側壁面3aから横向きに結晶
C2が成長することを抑制するため、当該側壁面3aの
温度を、当該多結晶質物体の融点以上に保つようにして
おり、これにより、或程度の品質改善が望めることにな
るものの、もちろん、充分なものでなく、この際、鋳型
3が高温に加熱されることとなることから、鋳型3の側
壁面3aにおける劣化がすすみ、この結果鋳型3の長期
使用が不能になるなどの欠陥も回避できないものとなっ
ている。
【0006】さらに、同上鋳造方法にあっては、最初か
ら融液2を全部鋳型3内に注入してしまい、これを長時
間かけて固化して行くこととなるから、高温条件下に長
い間放置されることとなる鋳型3から融液2の結晶に対
して、酸素や窒化シリコンそしてカーボン等の不純物が
溶け込み易く、この結果、当該結晶に及ぼす悪影響も大
となる。
【0007】本発明は上記の如き従来法の欠陥に鑑み、
請求項1では、上記の如く一度に融液を全部鋳型3内に
注入してしまうのではなく、前記の如く融液の結晶が成
長して行く速度に同期させて、当該融液を少しづつ鋳型
内へ供給し続けることによって、従来法の如き結晶相互
の衝突に基づく歪や結晶欠陥の発生を阻止し、かつ、鋳
型を高温で加熱することをも不要として、その耐久性を
増し、さらに、結晶内へ鋳型から不純物が溶け込むこと
を抑制可能として、高品質の製品を得ようとするのが、
その目的である。
【0008】また請求項2では、請求項1における結晶
の成長速度と、融液の注入速度とを同期させるため、液
面測定用熱電対や赤外線センサを用いることで融液の液
面を検知し、これに基づいて坩堝内の結晶質原材を融解
するヒータの設定温度を制御するようにして、当該同期
を確実に行わせるようにしている。
【0009】請求項3では、同上請求項1における同期
について、ヒータの設定温度を加減するのではなく、融
液を収納している坩堝に加えられる圧力の制御によって
行うようにし、これにより、さらに、レスポンスのよい
同期を行い得るようにしており、そして請求項4にあっ
ては、さらに、ロードセンサ等により鋳型を含む全体の
重量をも測知することで、より一層高精度な同期を保証
しようとしている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、請求項1にあっては、不活性雰囲気内にあ
って、ヒータにより所望温度に加熱可能な流出口付きの
坩堝に、シリコン等の結晶質原材を収納し、その下位に
配設された鋳型には、所定の結晶成長の方向を決めるた
め、その下部側から上部側へ向けて高温となるよう温度
勾配を付与しておき、上記の坩堝内における結晶質原材
を、前記ヒータにより加熱融解して、その融液を坩堝の
流出口から、上記の鋳型内へ流下供給するに際して、鋳
型内に流下された当該融液が、前記の温度勾配により下
から上へ向けて、その結晶が成長して行く速度に、当該
流出口から流下供給される同上融液の注入速度を同期さ
せるようにしたことを特徴とするシリコン等多結晶質物
体の鋳造方法を提供しようとしている。
【0011】次に、請求項2の場合であると、請求項1
にあって、融液が、温度勾配によって下から上へ向け
て、その結晶が成長して行く速度は、予め当該鋳型に施
した液面測定用熱電対により、上記融液の凝固時におけ
る温度変化を測定しておき、これにより当該融液の液面
を検知するか、赤外線センサにより当該融液の凝固時に
おける赤外線放射の変化を測定することで、同上融液の
液面を検知して把握し、上記流出口から流下供給される
同上融液の注入速度は、上記の検知結果に基づいて、坩
堝内の、結晶質原材を融解するヒータの設定温度を制御
することで調整するようにしたことを、その内容として
いる。
【0012】さらに、請求項3の場合によると、請求項
1における融液が、温度勾配によって下から上へ向け
て、その結晶が成長して行く速度は、赤外線センサによ
り上記融液の凝固時における赤外線放射の変化を測定す
ることで、当該融液の液面を検知して把握し、上記流出
口から流下供給される同上融液の注入速度は、上記の検
知結果に基づいて、圧力コントローラにより前記の坩堝
に対して加えられる圧力を、負圧、正圧に制御し、これ
による同上融液のON−OFFにより調整するようにし
たことを、その内容としている。
【0013】また、請求項4の場合であると、請求項1
における同上融液が温度勾配によって下から上へ向け
て、その結晶が成長して行く速度は、赤外線センサによ
り上記融液の凝固時における赤外線放射の変化を測定す
ることで、当該融液の液面を検知すると共に、当該検知
時における鋳型内融液の重量を測知することで把握し、
上記流出口から流下供給される同上融液の注入速度は、
上記の検知結果に基づいて、坩堝内の結晶質原材を融解
するヒータの設定温度を制御するか、圧力コントローラ
により前記の坩堝に対して加えられる圧力を、負圧、正
圧に制御し、これによる同上融液のON−OFFにより
調整するようにしたことが、その内容である。
【0014】
【作用】本発明では、鋳型内へ多量の結晶質原材による
融液を、一気に流下供給してしてしまうことなく、鋳型
に収納した融液が、下方から上方へ向けてその結晶が成
長して行く当該成長速度と同期するように、上記融液の
鋳型に対する注入がなされて行くこととなるから、当
然、鋳型の上位部分には融液が滞積されておらず、従っ
て、結晶が鋳型の側壁面から横方向へ向けて成長するこ
とがなくなり、結晶成長の方向は一定となって、歪や結
晶欠陥が生ぜず、また鋳型をシリコン等の融点よりも高
温に保持するといったことも不要となるだけでなく、鋳
型に融液として滞留している時間も削減されるので、当
該融液の結晶に鋳型から窒化シリコンやカーボン等の不
純物の溶け込むことも、低減することとなる。
【0015】上記のように、多結晶質原材による融液を
流下させる供給量と、結晶成長の速度とを同期させる一
具体例としては、請求項2に開示の如く、先ず、不活性
雰囲気内における坩堝に多結晶質原材を収納し、これを
ヒータにより加熱する際、その加熱温度を調整自在とし
ておくのである。そして、一方では、融液の液面を測知
することで、その結果成長速度を把握できるから、当該
把握の結果に基づいて、上記の加熱温度を制御すればよ
いこととなる。
【0016】また、請求項3の場合、融液の結晶成長速
度については、赤外線センサにより当該融液が固化する
際の赤外線放射の変化を測知して融液の液面を検知する
ことで把握し、一方鋳型に対する融液の供給量は、上記
の検知した液面によって、前記の坩堝に対する圧力コン
トローラによる圧力を正負に調整し、これにより、当該
融液の供給をON−OFFさせることで制御するように
しており、このことにより、当該供給量と結晶成長速度
との同期を図っている。
【0017】さらに、請求項4の場合には、請求項3に
おける如く赤外線センサにより当該融液が固化する際の
赤外線放射の変化を測知して、融液の液面高さを、検知
するに止まらず、この時における鋳型を含む全重量を測
知し、当該重量値によって融液の注入速度を制御するよ
うにしており、このようにすることで、液面の高さのみ
を測知する場合にあっては、融液が固化する際に生ずる
体積の収縮によって、結晶成長速度の測定値に誤差を生
じてくるのに対し、高さの変動で把握することなく重量
によって検知することとなるから、より精度の高い結晶
成長速度の検知結果によって、融液の注入速度、すなわ
ち滴下量を決定でき、望ましい同期を図ることができ
る。
【0018】
【実施例】本発明に係る多結晶質物体の鋳造方法につ
き、図1、図2を参照して詳記するにあたり、先ず、こ
れを実施するのに供し得る鋳造炉10につき説示する
と、図1のものは、前記従来例の如く炉内の不活性雰囲
気10a内に、シリコン等による多結晶質原材11を収
納可能とした坩堝12と、これを加熱するヒータ13
と、そして上記坩堝12の下位にあっては、カーボンの
表面に窒化シリコンをコーティングするなどして構成さ
れた鋳型14が、夫々配設されている。15は当該鋳型
14に矢印Tの如く、次第に上向きに高温となるよう所
定の温度勾配を付与するための温度勾配用ヒータ、12
aは前記坩堝12にあって、その下底部に穿設したピン
ホールなどによる流出口を夫々示している。
【0019】これに対し、図2に示されている鋳造炉1
0にあっては、図1の鋳造炉10に対して以下の構成部
材が付加されている。すなわち、鋳型14の側壁14a
には、液面測定用熱電対16が所要複数だけ高低差をつ
けて付設され、これら液面測定用熱電対16からの温度
変化による出力信号により、前記ヒータ13の設定温度
が制御されるようになっている。
【0020】一方赤外線センサ17が、これにより検知
される赤外線放射18の入力によって生ずる出力によ
り、前記のヒータ13、または、圧力コントローラ19
が制御されるよう結線されており、当該圧力コントロー
ラ19からの不活性ガスによる圧力が、閉成状態にある
坩堝12内に印加自在なるよう構成されており、上記の
赤外線放射18は、鋳型14の融液11aから発するも
のである。
【0021】そこで、上記の鋳造炉10を用いて本発明
に係る鋳造方法を実施するには、前記従来法と同じく矢
印Tの如き温度分布下に鋳型14を配し、ヒータ13に
よる加熱によって、坩堝12内に収納してある多結晶質
原材11を融解する。これにより得られた融液11a
は、坩堝12の流出口12aから流下して鋳型14内に
滴下されるが、この際ヒータ13の加熱温度は可変と
し、例えば、直径13インチの坩堝12を用いて約10
kgのシリコンを融解するのに、1500〜1600℃
の範囲で温度調節ができるようにし、これにより、当該
シリコンが融解してしまうまでに要する時間を、約30
分から1時間の範囲で調整できるようにしておく。
【0022】一方、本発明では、上記のようにして鋳型
14に流下される融液11aを、前記の矢印Tで示す温
度勾配によって、結晶C1が下から上へ成長してくる速
度と同期させて注入して行くのであり、従って、図示し
た固液界面F1の移動速度、すなわち結晶C1が成長し
て行く速度V1と、流下供給された融液11aによる液
面F2の移動速度V2とが可及的に等しくなるようにす
るのである。
【0023】上記の如く、V1にV2が同期するよう融
液11aを坩堝12から流下供給するための具体例とし
ては、図2に示されている鋳造炉10にあって、前記の
液面測定用熱電対16により、シリコン等の多結晶質原
材11による融液11aが、凝固する際の温度変化を予
め測定しておき、これにより、当該温度変化を測知する
ことで液面F2の変化を把握できるようにし、当該液面
測定用熱電対16の出力により知り得た結果により、ヒ
ータ13による加熱設定温度を制御し、このことによっ
て、多結晶質原材11による融液11aの供給量を加減
調整すれば、前記の如く融液11aの結晶が成長して行
く速度V1に同期した融液11aの流下供給が可能とな
る。
【0024】また、V1とV2の同期手段としては、こ
れまた図2に示されている如く、前記の赤外線センサ1
7を矢印20に示すように上下方向へ回動走査すること
で、シリコン等の融液11aが、鋳型14にあって固化
する際の赤外線放射18の変化を測知し、これにより融
液11aの液面F2を検知することで、当該検知に基づ
く赤外線センサ17からの出力により、上記の如くヒー
タ13の設定温度か、前記の圧力コントローラ19をO
N−OFF制御するのである。
【0025】このようにすることで、上記圧力コントロ
ーラ19の場合、これからの不活性ガスにより、坩堝1
2に対する圧力が負圧、正圧に調整されこの結果、坩堝
12の流出口12aから流出される融液11aの注入
が、ON−OFFを繰り返すこととなり、前記固液界面
F1の移動速度に対して、液面F2の移動速度V2を追
随させることができる。
【0026】ここで、実際に20cm四方の鋳型を用い
て本発明を実施したところ、前記の10kgであるシリ
コンを従来法の如く最初から融液を全部鋳型に注入して
固化したときには、既述の如く鋳型の側壁面からの結晶
成長が可成り見受けられたのに対し、3時間をかけて連
続して融液を徐々に同期注入したことで、側壁面からの
結晶成長は殆ど認められなかった。
【0027】また、上記の実施に際しては、鋳型14の
側壁14aにおける側壁面の温度をシリコン等の融点以
下にしたが、この場合あっても、当該側壁面からの結晶
成長が抑止されていることを確認できた。
【0028】さらに、ここで上記のV1とV2とを同期
させるための他実施例を示すが、これには図3に示す如
き装置を用いることになる。この装置が前記の装置と相
違する点は、鋳型14が支持体21上に載置されてお
り、当該支持体21の支柱21aが、鋳造炉10の底部
に設けたガスシール22を介して外部まで延出され、当
該支柱21aと所定位置に固装の基部23との間に、ロ
ードセンサ24が介設されていることである。そして、
このロードセンサ24からの出力信号は、コントローラ
25に入力されると共に、このコントローラ25には、
既述の赤外線センサ17からの出力信号も入力され、当
該コントローラ25の出力により、前記のヒータ13ま
たは圧力コントローラ19が制御されることとなる。
【0029】上記の装置を用いることにより、前記のよ
うに赤外線センサ17によって融液11aの液面F2の
高さが検知され、この検知結果によりヒータ13や圧力
コントローラ19を制御するのではなく、当該液面F2
の上記検知時に対応したロードセンサ24による、鋳型
14を含む全重量を測知し、コントローラ25から当該
重量変化に基づく出力を発して、これにより、ヒータ1
3や圧力コントローラ19を制御するのである。
【0030】従って、液面F2の高さによる制御の場合
には、融液11aが液体から固体となる際に、その体積
が収縮することとなる(シリコンの場合における液体1
ccの重量は2.1gであるのに対し、固体1ccの重
量は2.3gである。)ので、結局、結晶成長の速度を
測知する上で誤差が発生することになるが、この場合の
如くロードセンサ24による融液11aに係る重量の測
定値によって、結晶成長速度を把握するようにすれば、
上記の如き誤差が解消され、この結果、より望ましいV
1とV2との同期を行わせることになる。
【0031】
【発明の効果】本発明は以上のようにして実施できるか
ら、請求項1によるときは、融液が温度勾配により、そ
の結晶が下方から上方へ成長して行く速度と同期して、
融液が鋳型に供給されて行くから、鋳型の側壁から横方
向への結晶成長が抑止され、上向きの結晶成長のみで支
配されるから、歪も結晶欠陥もない良質の鋳造品を得る
ことができる。
【0032】さらに、請求項2および請求項3にあって
は、鋳型内の融液における液面変化を、液面測定用熱電
対や赤外線センサを用いて把握することで、融液の結晶
成長速度を知り、この把握結果に基づいて、多結晶質原
材を融解するヒータの設定温度や、坩堝内に印加される
圧力を制御するようにしたので、結晶成長速度と、鋳型
への融液供給量とが正確に同期し、良質鋳造品の製造上
望ましい結果を得ることができる。
【0033】また、請求項4によるときは、請求項3に
あって融液の液面変化を赤外線センサで知り、これによ
り結晶成長速度を把握したのに対し、鋳型内の融液につ
きその重量変化をロードセンサにより知ることで、同上
結晶成長速度を測知するようにしたから、当該速度に対
する融液供給量の同期を、より高精度に行わせることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る多結晶質物体の鋳造方法を実施す
るのに供し得る鋳造炉の一例を示した正面縦断説明図で
ある。
【図2】同上鋳造方法を実施するのに供し得る鋳造炉の
異種例を示した正面縦断説明図である。
【図3】同上鋳造方法を実施するのに供し得る鋳造炉の
他種例を示した正面縦断説明図である。
【図4】従来の多結晶質物体の鋳造方法を実施するのに
用いられている鋳造炉を示した縦断正面説明図である。
【符号の説明】
10a 不活性雰囲気 11 多結晶質原材 11a 融液 12 坩堝 12a 流出口 13 ヒータ 14 鋳型 16 液面測定用熱電対 17 赤外線センサ 18 赤外線放射 19 圧力コントローラ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不活性雰囲気内にあって、ヒータにより
    所望温度に加熱可能な流出口付きの坩堝に、シリコン等
    の結晶質原材を収納し、その下位に配設された鋳型に
    は、所定の結晶成長の方向を決めるため、その下部側か
    ら上部側へ向けて高温となるよう温度勾配を付与してお
    き、上記の坩堝内における結晶質原材を、前記ヒータに
    より加熱融解して、その融液を坩堝の流出口から、上記
    の鋳型内へ流下供給するに際して、鋳型内に流下された
    当該融液が、前記の温度勾配により下から上へ向けて、
    その結晶が成長して行く速度に、当該流出口から流下供
    給される同上融液の注入速度を同期させるようにしたこ
    とを特徴とするシリコン等多結晶質物体の鋳造方法。
  2. 【請求項2】 坩堝内における結晶質原材をヒータによ
    り加熱融解して、その融液を坩堝の流出口から、鋳型内
    へ流下供給するに際し、鋳型内に流下された当該融液
    が、温度勾配によって下から上へ向けて、その結晶が成
    長して行く速度は、予め当該鋳型に施した液面測定用熱
    電対により、上記融液の凝固時における温度変化を測定
    しておき、これにより当該融液の液面を検知するか、赤
    外線センサにより当該融液の凝固時における赤外線放射
    の変化を測定することで、同上融液の液面を検知して把
    握し、上記流出口から流下供給される同上融液の注入速
    度は、上記の検知結果に基づいて、坩堝内の結晶質原材
    を融解するヒータの設定温度を制御することで調整する
    ようにした請求項1記載のシリコン等多結晶質物体の鋳
    造方法。
  3. 【請求項3】 坩堝内における結晶質原材をヒータによ
    り加熱融解して、その融液を坩堝の流出口から、鋳型内
    へ流下供給するに際し、鋳型内に流下された当該融液
    が、温度勾配によって下から上へ向けて、その結晶が成
    長して行く速度は、赤外線センサにより上記融液の凝固
    時における赤外線放射の変化を測定することで、当該融
    液の液面を検知して把握し、上記流出口から流下供給さ
    れる同上融液の注入速度は、上記の検知結果に基づい
    て、圧力コントローラにより前記の坩堝に対して加えら
    れる圧力を、負圧、正圧に制御し、これによる同上融液
    のON−OFFにより調整するようにした請求項1記載
    のシリコン等多結晶質物体の鋳造方法。
  4. 【請求項4】 坩堝内における結晶質原材をヒータによ
    り加熱融解して、その融液を坩堝の流出口から、鋳型内
    へ流下供給するに際し、鋳型内に流下された当該融液
    が、温度勾配によって下から上へ向けて、その結晶が成
    長して行く速度は、赤外線センサにより上記融液の凝固
    時における赤外線放射の変化を測定することで、当該融
    液の液面を検知すると共に、当該検知時における鋳型内
    融液の重量を測知することで把握し、上記流出口から流
    下供給される同上融液の注入速度は、上記の検知結果に
    基づいて、坩堝内の結晶質原材を融解するヒータの設定
    温度を制御するか、圧力コントローラにより前記の坩堝
    に対して加えられる圧力を、負圧、正圧に制御し、これ
    による同上融液のON−OFFにより調整するようにし
    た請求項1記載のシリコン等多結晶質物体の鋳造方法。
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