JPH0664493U - たばこ用フィルター - Google Patents

たばこ用フィルター

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JPH0664493U
JPH0664493U JP685893U JP685893U JPH0664493U JP H0664493 U JPH0664493 U JP H0664493U JP 685893 U JP685893 U JP 685893U JP 685893 U JP685893 U JP 685893U JP H0664493 U JPH0664493 U JP H0664493U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の繊維収束物、トウ状物からなるフィル
ターに替わる、より改良されたフィルター特性を有する
たばこ用フィルターであり、また生分解性のない合成重
合体からなる繊維状物ではなく、生分解性のポリマー素
材を利用し、フィルターとしての使用後、その廃棄物が
自然界でバクテリアや微生物によって生分解を受け、環
境汚染を低減できる有効なたばこ用フィルターを創出し
提供せんとするもの。 【構成】 生分解性の合成重合体をメルトブローン法に
よって紡糸し捕集してなる極細繊維の絡合不織状物から
なるたばこ用フィルター。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、フィルター特性に優れると共に生分解性に優れた、たばこフィルタ ーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、たばこフィルター素材としては、アセテート繊維が最も多く用いられ、 その他、紙やパルプなどもあるが、繊維素材の特殊性、あるいは天然資源として の枯渇や均一性などといった問題点から、よりコストの低減が可能で均一性が確 保できる合成繊維素材が検討され、例えばポリオレフィン繊維、就中ポリプロピ レン繊維を用いることが提案され、また一部実用に供されている。 ところで、これら繊維素材を用いてたばこ用フィルターを製造するに当たって は、一般に、その単繊維を均一に分散させてロッド状に収束し巻き上げる方法や 捲縮を付与したトウ状の繊維束を収束しロッド状に巻き上げる方法等が採用され るが、いずれの方法においても、繊維間に適当な間隙を保持させつつニコチンや タールを捕集できることが必要であり、またフィルターそのものの形態を固定す るために前記のように繊維間に適度な間隙を保持させた状態で該繊維相互間を結 合させることが必要である。即ち、たばこ用フィルターとしては、たばこの有効 成分を吸うためにその通気抵抗が適度に低くなくてはならず、しかもニコチンや タール等の有害物質を吸着し捕集することが本来的に求められている要請である のであるが、上記のこれまでの製造方法では、例えば、フィルターのミクロ空間 が無数で均一なものが形成できず、通気抵抗が大き過ぎたり、あるいは吸気がシ ョートパスしてしまう空隙部(いわゆる巣)ができてしまい、上記要請を満足さ せるフィルターは容易には得られず、さらなる改良が求められている。
【0003】 また、前記ポリプロピレン繊維に限らず一般合成繊維は、当然のことながら、 天然物のようにバクテリアや微生物の分解をうけて自然に自然界に戻るというも のではなく、これら繊維からなるたばこフィルター素材は、一般プラスチック製 品と同様、それが使用後の廃棄は、当然地球へ悪影響をもたらすものである。 そしてこれら合成素材製品は日常生活になくてはならないが故にその廃棄物の処 理は大きな問題であり、焼却や埋め立て、さらには回収再生も行われているが、 これらの処理には多大の費用を要するため、またその廃棄物の膨大な増加により 、処理が追い付かず、また埋め立て地がなく、地球環境に重大な影響を及ぼすと ころまで来ている。 このような状況下にあって、近年、自然環境のなかでバクテリアや微生物によ って分解されて自然に返る高分子材料、すなわち生分解性プラスチックが急速に 注目されるようになって来た。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
従って本考案は、従来の繊維収束物、トウ状物からなるフィルターに替わるよ り改良されたフィルター特性を有するたばこ用フィルターを得んとするものであ り、また生分解性のない合成重合体(以下、単にポリマーと略記する)からなる 繊維状物ではなく、生分解性のポリマー素材を利用し、フィルターとしての使用 後、その廃棄物は自然界でバクテリアや微生物によって容易に生分解を受け、環 境汚染を低減できる有効なたばこ用フィルターを提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は以下のように構成することによって達成される。 即ち、本考案は、 「生分解性の合成重合体をメルトブローン法によって紡糸し捕集してなる極細繊 維の絡合不織状物からなるたばこ用フィルター。」 として構成するものである。
【0006】 即ち、本考案のポイントは、たばこ用フィルターを、そのフィルター空間が、 メルトブローン法によって得られる超極細繊維のランダムな交絡によって形成さ れるミクロな空隙、空間に形成し、しかもそのミクロな空隙、空間が均一で無数 に形成されている、そのようなメルトブローン不織状物で構成させる点である。 また該超極細繊維からなる該不織状物を生分解性のポリマーで構成させる点で ある。
【0007】 メルトブローン法は、不織布状物を得る製造方法として公知の製造方法ではあ るが、溶融ポリマーをオリフィスから吐出し、その近傍より噴出する高温高速気 体によって該吐出したポリマーを細化繊維化し、これを金網等の(場合により、 吸引された)ベルトコンベアー上に捕集し繊維同志を溶融接着させてウェッブ、 不織状物を得る方法であり、この方法では、他の方法では得られない数μm程度 といった超極細繊維からなる不織状物、従ってその不織状物は該超極細繊維から なる微細空隙が形成でき、それが均一かつ無数に形成された不織状物を直接製造 することができる方法として知られている。 この方法は、その製造法から、通常の溶融紡糸を行う場合より1オーダー程度 も低い溶融粘度でポリマーを吐出する方法であり、本考案者はこの方法により生 分解性ポリマーを用いて不織状物を作ることによって、たばこ用フィルターとし ての前記課題を達成したものである。
【0008】 生分解性プラスチックを得る手段としては、現在大きく分けて3つの方法があ る。すなわち、その第1は微生物機能を利用する方法で、例えば、ポリヒドロキ シブチレートとバリレートとの共重合体や多糖類からのポリマーがあり、その市 販品としては、例えば、製品名バイオポール(英国ICI社製)がある。またそ の第2は化学合成法による方法であり、ポリカプロラクトン、脂肪族系ポリエス テル、ポリ−γ−メチルグルタメート、ポリ乳酸、ポリグリコリドなどがあり、 その市販品としては、例えば、製品名プラクセル(ダイセル化学社製)、同ビオ ノーレ(昭和高分子社製)などがある。またその第3は天然高分子を利用する方 法であり、例えば天然物を主体としたキトサンとセルロースとの混合物、デンプ ンとポリビニルアルコールとの混合物、デンプン主体のポリマーがあり、その市 販品としては、例えば、製品名マタービー(伊ノバモント社製)などがある。 本考案はたばこ用フィルター素材として、これら生分解性ポリマーを用いるも のであり、これらいずれの方法によるポリマーをも用いることが出来る。
【0009】 この内でも特に、融点が50〜130℃といった比較的高い、数平均分子量が 5,000以上の脂肪族ポリエステルが好ましく用いられる。このようなポリマ ーとしては、炭素数が4〜10である脂肪族ジカルボン酸と炭素数が2〜6であ るジオールから重縮合して得られるポリエステルや、これらのポリエステルにジ イソシアネートを反応させて得られるポリマーである。 該脂肪族ポリエステルは、その繊維化した後の適当な強度を有する繊維とする ためには、その数平均分子量が5,000以上のものが必要であるが、より好ま しくは10,000以上、さらには40,000以上がより好ましい。
【0010】 このような生分解性ポリマーを用い、メルトブローン法により、ロッド状のた ばこ用フィルターをつくる方法としては、例えば、エアースリットから吐出され 細化繊維化されて飛散する繊維を、吸引されたロート状の吸引口が蜂の巣状に並 んで形成された導管中に導き捕集して直接的にロッド状物を得るか、あるいは、 通常のメルトブローン法不織布の製造法の如く捕集ネット上に一旦不織布状に捕 集し、これを細幅に切断してロッド状物を得る方法によってもよく、いずれにし ても、メルトブローン法で微細化繊維を捕集絡合させ不織ロッド状物とする方法 であればよく、上記方法に限定されない。 そして、その不織ロッド状物は、その後常法により巻回紙が巻回され、さらに その後所定の長さにカットされてフィルターとなる。
【0011】 本考案での対象の生分解性ポリマーのメルトブローン法においては、その紡糸 ヘッドは、エアー吹き出し用のスリットを狭くするなどの特別な改良を施すこと は必要なく、従来から用いられている一般的なものを用いて行うことができる。 紡糸ヘッド部におけるポリマー系の溶融粘度は200〜500ポイズとなるよ うにその温度範囲を設定すればよい。 また本考案での使用ポリマーの溶融粘度の点から、噴射エアー圧力が1.0k g/cm2以下といった低圧エアーでブローンすることにより単孔吐出量が0. 2g/分以上、1.0g/分以下の高吐出量範囲で安定にポリマー流の微細化繊 維化が可能となる。吐出量をある程度低下させても安定に紡糸は出来るが、生産 効率は低くなる。一方、単孔吐出量を1.0g/分より大きくすると、低圧エア ーでは微細化繊維化が進みにくく、十分に微細化繊維化するためには、エアー量 を大きくする必要がある。この場合、エアー量を大きくし過ぎると繊維の安定し た捕集が困難となり、生産が不安定となりやすい。また、エアー圧は0.1kg /cm2以上であることが好ましく、これより低いと微細化繊維化が十分に進ま ない。
【0012】 このようにして得られるメルトブローン不織状物は、それを構成する繊維の平 均繊維径は、単孔吐出量、エアー圧や紡糸口金温度等によっても異なるが、通常 10μm以下、平均的にはその繊維径1〜3μmの極細繊維となるものであり、 そして、このような極細繊維が互いに密に絡合し溶融接着して均一な微細ミクロ 空隙、空間を無数に形成したものとなるものである。
【0013】 図1は、本考案のたばこ用フィルターの模式図で、巻回シート(紙)の一部を 切除した部分断面図であり、1はフィルター本体、2は巻回シートを示す。図2 は、フィルターのミクロ構造を示す模式図で、本考案のものは、フィルターを構 成する構成繊維3、3、・・・が極細繊維で、従って、その繊維が交絡して形成 される空隙(空間)4、4、・・・がミクロなものとなり、かつ無数で均一なも のとなるものである。
【0014】 本考案のたばこ用フィルターは、このような極細繊維からなる微細ミクロ空隙 (空間)を無数かつ均一に形成したものであるので、従来の繊維トウ状物から形 成するフィルターに比し、その構成繊維の極細化によりミクロ空隙が格段に微細 で、またその数が飛躍的に多く、かつそのミクロ空隙の形成が極めて均一である 。そして空隙がミクロであるのにかかわらず、その数が多いので通気抵抗は上が らない。しかも本考案での素材は親油性であり、アセテート素材に比しタールや ニコチンを吸着し易い。従って、たばこ用フィルターとしてそのフィルター性能 が優れている。かつまた本考案のものは、ポリプロピレンの如き一般合成ポリマ ーとは異なり、バクテリアや微生物によって生分解を受け、自然に戻すことが出 来る点で、地球環境悪化への負荷が小さい。
【0015】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案は、生分解性のポリマーを用い、メルトブローン 法による不織状物でたばこ用フィルターを構成したものであるので、通常の繊維 からなるフィルターに比べフィルター性能が優れ、かつまた使用後のものはバク テリアや微生物により生分解させて自然へ戻すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のたばこ用フィルターの模式的な断面図
例である。
【図2】本考案のたばこ用フィルターミクロ構造を示す
模式図である。
【符号の説明】
1 フィルター本体 2 巻回シート(紙) 3 フィルター構成繊維 4 ミクロ空隙(空間)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】生分解性の合成重合体をメルトブローン法
    によって紡糸し捕集してなる極細繊維の絡合不織状物か
    らなるたばこ用フィルター。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0947273A (ja) * 1995-08-07 1997-02-18 Daicel Chem Ind Ltd タバコフィルター
JP2001292758A (ja) * 2000-04-12 2001-10-23 Unitica Fibers Ltd タバコフィルター
JP6439084B1 (ja) * 2018-02-22 2018-12-19 協和機電工業株式会社 吸着体、および吸着体の製造方法

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WO2019163062A1 (ja) * 2018-02-22 2019-08-29 協和機電工業株式会社 吸着体、および吸着体の製造方法

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