JP2001292758A - タバコフィルター - Google Patents

タバコフィルター

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JP2001292758A
JP2001292758A JP2000110895A JP2000110895A JP2001292758A JP 2001292758 A JP2001292758 A JP 2001292758A JP 2000110895 A JP2000110895 A JP 2000110895A JP 2000110895 A JP2000110895 A JP 2000110895A JP 2001292758 A JP2001292758 A JP 2001292758A
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low
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Nobuhiro Matsunaga
伸洋 松永
Hideyuki Tsujimura
英之 辻村
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Unitika Fibers Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 形態保持性、有害成分捕集性の良好な生分解
性を有するタバコフィルターを得る。 【解決手段】 生分解性を有する構成繊維が束ねられて
なるタバコフィルターであり、高融点重合体と、高融点
重合体の融点より20℃以上低い融点を有する低融点重
合体とからなる複合繊維を有し、複合繊維の表面の少な
くとも一部を低融点重合体が占めており、低融点重合体
の溶融または軟化により繊維交点が融着していることを
特徴とするタバコフィルター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、紙巻きタバコの喫
煙口に取り付けたり、パイプの吸い口に挿入して用いる
タバコフィルターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、タバコフィルターとしては酢酸セ
ルロース繊維が多く使用されている。酢酸セルロース繊
維は腐りにくいため、路上等に捨てられた紙巻きタバコ
のフィルター部分がいつまでも残り、回収に手間がかか
ったり町の美観を損ねる、あるいは誤食した野性動物の
健康を損ねるといった問題が発生している。
【0003】また、上記問題を解決するものとして、生
分解性を有する脂肪族ポリエステル化合物からなるタバ
コフィルターが提案されている(特許第2839409
号公報)。しかし、このフィルターでは、繊維軸方向に
生分解性繊維を単に束ねただけの構造であるため、形態
保持性が悪く、また、煙の通路が直線的かつ直接的であ
るため、煙粒子成分やタール等の有害物質の吸着・濾過
性能としては、満足のいくものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる現状
を鑑みてなされたもので、生分解性を有する繊維からな
り、形態保持性が良好で、有害物質が効率良く吸着・濾
過できるタバコフィルターを提供することを課題とする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するものであり、その要旨は次のとおりである。すな
わち、本発明は、生分解性を有する構成繊維が束ねられ
てなるタバコフィルターであり、高融点重合体と、高融
点重合体の融点より20℃以上低い融点を有する低融点
重合体とからなる複合繊維を含有し、複合繊維の表面の
少なくとも一部を低融点重合体が占めており、低融点重
合体の溶融または軟化により繊維交点が融着しているこ
とを特徴とするタバコフィルターを要旨とするものであ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明のタバコフィルターは、生分解性を有する
構成繊維が束ねられてなり、構成繊維として、高融点重
合体と、高融点重合体の融点より20℃以上低い融点を
有する低融点重合体とからなる複合繊維を有している。
【0007】高融点重合体と低融点重合体との融点差が
20℃未満であると、高融点重合体までもが軟化または
分解変性して繊維形態を維持できないものとなり、その
結果、得られるタバコフィルターは、フィルターとして
の形態保持性に劣り、剛性の高いゴワゴワしたものとな
り、また、透過する空気の流速が極端に劣るものとなる
ため好ましくない。
【0008】低融点重合体と高融点重合体との融点差を
20℃以上に設定することにより、熱処理により低融点
重合体のみを溶融させて繊維交点を接着させ、一方、高
融点重合体は熱による影響を受けることなく繊維形態を
維持させて、透過する空気の流速を極端に落とすことな
く、適度な空気の通り道を保持させた状態のフィルター
を得ることができる。また、熱処理の際に、低融点重合
体のみ溶融させて、高融点重合体は熱の影響を受けさせ
ないための熱処理条件のコントロールが容易となる。
【0009】複合繊維は、相互に融点を異にする生分解
性を有する合成重合体から構成されている。生分解性を
有する合成重合体としては、脂肪族ポリエステルを好ま
しく用いることができる。
【0010】脂肪族ポリエステルとしては、例えば、ポ
リグリコール酸やポリ乳酸のようなポリ(α−ヒドロキ
シ酸)またはこれらを主たる繰り返し単位とする共重合
体が挙げられる。また、ポリ(ε−カプロラクトン)、
ポリ(β−プロピオラクトン)のようなポリ(ω−ヒド
ロキシアルカノエート)やポリ−3−ヒドロキシプロピ
オネート、ポリ−3−ヒドロキシブチレート、ポリ−3
−ヒドロキシプロピオレート、ポリ−3−ヒドロキシブ
チレート、ポリ−3−ヒドロキシカプロネート、ポリ−
3−ヒドロキシヘプタノエート、ポリ−3−ヒドロキシ
オクタノエートのようなポリ(β−ヒドロキシアルカノ
エート)や、これらの繰り返し単位とポリ−3−ヒドロ
キシバリレートやポリ−4−ヒドロキシブチレートの繰
り返し単位との共重合体などが挙げられる。
【0011】また、グリコールとジカルボン酸の縮重合
体からなるポリアルキレンアルカノエートの例として
は、例えば、ポリエチレンオキサレート、ポリエチレン
サクシネート、ポリエチレンアジペート、ポリエチレン
アゼレート、ポリブチレンオキサレート、ポリブチレン
サクシネート、ポリブチレンアジペート、ポリブチレン
セバケート、ポリヘキサメチレンセバケート、ポリネオ
ペンチルオキサレートまたはこれらを主繰り返し単位と
するポリアルキレンアルカノエート共重合体が挙げられ
る。
【0012】脂肪族ポリエステルがポリ乳酸系重合体で
ある場合は、ポリ(D−乳酸)、ポリ(L−乳酸)、D
−乳酸とL−乳酸との共重合体、D−乳酸とヒドロキシ
カルボン酸との共重合体、L−乳酸とヒドロキシカルボ
ン酸との共重合体、D−乳酸とL−乳酸とヒドロキシカ
ルボン酸との共重合体との群から選ばれる重合体が挙げ
られる。ポリ乳酸のホモポリマーであるポリ(L−乳
酸)やポリ(D−乳酸)の融点は約180℃であるが、
ポリ乳酸系重合体として前記コポリマーを用いる場合に
は、実用性と融点等を考慮してポリマー成分の共重合量
比を決定することが好ましく、D体/L体(共重合モル
比)は、100未満/0を超える〜90/10、10/
90〜0を超える/100未満であることが好ましい。
【0013】乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体
である場合におけるヒドロキシカルボン酸としては、グ
リコール酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒド
ロキシペンタン酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシ
ヘプタン酸、ヒドロキシオクタン酸等が挙げられる。こ
れらの中でも特に、ヒドロキシカプロン酸またはグリコ
ール酸を用いることが低コストの点から好ましい。
【0014】本発明において複合繊維を構成する合成重
合体としては、上記脂肪族ポリエステルから20℃以上
の融点差を有する2種の重合体を選択すればよい。
【0015】本発明に用いる複合繊維を構成する重合体
として、生分解性能および融点、実用性等の点から、特
に相互に融点を異にする2種のポリ乳酸系重合体を用い
ることが好ましい。
【0016】まず、ポリ乳酸の融点の制御について、以
下、説明する。乳酸モノマーは光学活性の炭素を有して
おり、D体とL体の光学異性体が存在する。L体にD体
を1モル%共重合させると融点170℃、D体を3モル
%共重合させると融点150℃、D体を7モル%共重合
させると融点130℃、D体を12モル%共重合させる
と融点110℃といった具合に融点のコントロールが可
能である。D体よりもL体の共重合量が多く、かつD体
が18モル%以上となると明確な結晶融点は観察され
ず、軟化温度90℃未満位の非晶性の強いポリマーとな
る。また、一方が融点110℃以上のポリ乳酸、他方が
軟化点90℃未満の非晶性の強いポリ乳酸といった組み
合わせでも差し支えない。なお、このような非晶性の強
いポリ乳酸の場合は便宜上、目視での軟化温度を融点と
する。
【0017】本発明に用いる複合繊維は、繊維の表面の
少なくとも一部を低融点重合体が占めている。このよう
な複合形態としては、低融点重合体を鞘部、高融点重合
体を芯部に配した芯鞘型、低融点重合体と高融点重合体
を貼り合わしてなるサイドバイサイド型、高融点重合体
が多数の島部に、低融点重合体が海部に配してなる海島
型、また、放射型や多葉型等の割繊型等が挙げられる。
【0018】本発明においては、特に、芯鞘型で芯部に
170℃以上のポリ乳酸、鞘部に130℃程度のポリ乳
酸を配した組み合わせの複合繊維を用いると、熱融着加
工の際の加工性、接着力の高さ、すなわちフィルターと
したときの形態保型性、指でつまんだときの潰れ難さ、
若干の熱のかかった時の軟化のしにくさ等といった観点
から好ましい。
【0019】複合繊維の断面形状は、通常の丸断面のほ
かに三角断面、Y型断面、十字断面、偏平断面等の異型
断面であってもよい。香味成分は通過させ、タールやニ
コチンなどの有害物質は捕集するといった性能面から
は、複合繊維の断面形状は、異型度の高いものが好まし
い。
【0020】本発明のタバコフィルターを構成する繊維
の単糸繊度は、特に限定されるものではないが、0.5
〜20デシテックス程度の範囲が好ましい。単糸繊度が
0.5デシテックス未満であると、フィルターとしたと
きに緻密になりすぎて、透過する空気の流速が遅くなる
ため、たばこの煙がとおり難くなる傾向となる。一方、
単糸繊度が20デシテックスを超えると、繊維間の空隙
が大きすぎ、有害物質の捕集性が低下する傾向となる。
【0021】本発明のタバコフィルターの構成繊維とし
ては、前述した複合繊維のみからなるものであってもよ
く、また、複合繊維と他の生分解性を有する繊維とが混
合してなるものでもよい。他の生分解性を有する繊維と
しては、コットン、レーヨン、麻、前記した脂肪族ポリ
エステルからなる生分解性合成繊維等が挙げられる。タ
バコフィルターにおける複合繊維の含有率は、100〜
5質量%が好ましい。複合繊維の含有率が5質量%未満
になると、低融点重合体が溶融または軟化してなる融着
部が減少するため、有害物質の捕集性に劣り、また、フ
ィルターとしての形態保型性、指でつまんだときの潰れ
難さ等に劣る傾向となる。
【0022】本発明のタバコフィルターは、構成繊維が
束ねられた状態であって、繊維交点において、低融点重
合体が溶融または軟化して繊維同士を融着している。し
たがって、繊維交点には、低融点重合体の溶融物または
軟化物による融着物が存在しており、煙粒子成分が通過
する通路が、繊維の長手方向に沿った直線的かつ直接的
でなく、融着物に遮られた複雑に入り組んだ通路となる
ため、粒子の大きい有害物質は、融着物の遮りにより効
率的に捕集することができる。
【0023】図1に本発明のタバコフィルターの一例を
示す断面斜視模式図を示す。本発明のタバコフィルター
(1)は、繊維(2)が束ねられた状態であって、繊維
交点において、低融点重合体が溶融または軟化して繊維
同士を融着してなる融着部(3)を有している。
【0024】図2は、従来のタバコフィルターを示す断
面斜視模式図であり、構成繊維が単に束ねられただけの
ものである。
【0025】本発明に用いる複合繊維は、概ね従来技術
を踏襲した方法で製造することができる。すなわち、ま
ず汎用の複合溶融紡糸装置を用いて2種類の融点の異な
る脂肪族ポリエステルを紡糸する。紡糸に際し、安定
剤、顔料、強化材などを共存させてもよい。紡出された
繊維は、必要に応じて連続的または別工程で延伸、熱処
理される。 繊維は、油剤を付与し、数万〜数百万デシ
テックスのトウに引き揃えてクリンパーボックスなどを
用いて機械的に捲縮を付与し、クリンプトウとする。引
き続き、低融点重合体が溶融または軟化する温度以上、
高融点重合体の融点未満の温度で熱処理を行い、構成繊
維の交点を低融点重合体の溶融または軟化させることに
より接着させて形態保持させた後、所定の長さに切断し
てフィルターとすることができる。
【0026】熱処理する手段としては、例えば、トンネ
ル状の加熱領域を有する口金に、引き揃えられた数万デ
シテックスのクリンプトウを通して熱処理することによ
り、構成繊維の交点を低融点重合体により融着させクリ
ンプトウをロッド状にする方法が好ましい。具体的に
は、まず、クリンプトウがトンネル状の加熱領域を通過
することにより、低融点重合体が溶融または軟化し、そ
の後、口金を通過することにより、クリンプトウの構成
繊維が成型一体化され、また、トウの直径、繊維間空
隙、繊維密度等が決定される。すなわち、口金の口径お
よび口金に供給するトウの綿密度や通過速度等を適宜選
択することによって、得られるフィルターの直径、固
さ、密度を適宜決定することができる。
【0027】また、本発明においては、熱処理する前の
クリンプトウを30mm〜70mmに切断し、これをカ
ード機にかけて開繊してからスライバーとして収束し、
このスライバーを前述した方法、すなわち、トンネル状
の加熱領域を有する口金に通して熱処理、切断して円筒
状のフィルターとすることもできる。
【0028】複合繊維以外の繊維を含有してなるタバコ
フィルターを得るためには、カード機にかける際、複合
繊維以外の繊維を所定量、混合することにより得ること
ができる。
【0029】
【実施例】次に、実施例をあげて本発明を具体的に説明
する。なお、特性値の測定法は、次のとおりである。
【0030】(1)相対粘度:フエノールと四塩化エタ
ンの等質量混合物を溶媒とし、試料濃度0.5g/d
l、温度20℃で測定した。
【0031】(2)融点(℃):繊維をパーキンエルマ
ー社製の示差走査熱量計DSC−2型を使用し、昇温速
度20℃/分の条件で測定した。また非晶性が強く、結
晶融点が判別できないものについては、ホットステージ
付きの顕微鏡で5℃/分で昇温しながら繊維表面を観察
し、軟化しはじめた温度をもって融点とした。
【0032】(3)タール・ニコチン分の吸着性:実施
例および比較例で得られたタバコフィルターを喫煙口に
取り付けた紙巻タバコを10本喫煙した後、フィルター
部に付着する茶色〜褐色の色の着色度合いを目視により
観察し、薄い色から濃い色へ純に1〜4の番号をつけて
評価した。色が濃いほど、吸着・濾過性に優れる。
【0033】実施例1 相対粘度1.85、融点168℃、L体/D体の共重合
比率98.5/1.5のポリ乳酸と、相対粘度1.8
8、融点127℃、L体/D体の共重合比率92.5/
7.5のポリ乳酸との2種のチップを減圧乾燥した後、
通常の複合溶融紡糸装置を使用して溶融し、芯部に高融
点のポリ乳酸、鞘部に低融点のポリ乳酸を配して、複合
比(質量比)で1:1とするようにして紡糸温度225
℃で複合溶融紡糸した。
【0034】紡出糸条を冷却した後、引取速度1000
m/分で引き取って未延伸糸条を得た。得られた糸条を
収束し、延伸倍率3.4倍、延伸温度75℃で延伸し、
クリンプ付与後切断することなく、繊度2.2デシテッ
クス、単糸強度3.8cN/デシテックス、単糸伸度4
8%、芯鞘型複合繊維からなるトータル繊度5万デシテ
ックスのクリンプトウを製造した。このトウを円柱状に
収束し、直径12mm、長さ30cmのトンネル状の1
55℃に加熱された口金付き加熱炉を通して鞘部の低融
点ポリ乳酸を溶融、融着させ、加熱炉の出口で直径7m
mに収束してから長さ10mmに切断して本発明のタバ
コフィルターを得た。
【0035】得られたタバコフィルターを、紙巻きタバ
コをセットするプラスチック製の吸い口の内部にセット
して喫煙したところ、煙の吸入状態や香りには変化がな
く、タール・ニコチン分が良好に吸着され、評価は4で
あった。また、これを家庭用コンポスト機に入れて、3
週間後に見たところ、フィルターは分解して原形を留め
ていなかった。
【0036】実施例2〜5、比較例1〜2 実施例1において、表1に示すごとくL体/D体の共重
合比率を変えたポリ乳酸を使用したこと、加熱炉の設定
温度(熱融着温度)を変更したこと以外は、実施例1と
同様にして実施した結果を表1に示す。実施例2〜5で
は、加熱炉で良好に熱融着加工が可能であり円筒状のタ
バコフィルターが得られた。また、実施例1と同様の良
好な結果となった。
【0037】一方、比較例1においては、加熱炉の温度
を155℃として熱融着加工を行ったが殆ど融着せず、
175℃まで温度を上げると低融点成分が融着したが同
時に高融点成分の軟化、溶融も認められ、繊維フィルタ
ーの形状を保つことができなかった。また、比較例2で
は、トウを加熱炉で融着させることなく、10mmにカ
ットして得られたフィルターを、繊維が長さ方向に揃う
ようにして束ねてプラスチックの吸い口にセットして喫
煙試験をした。その結果、フィルターへのタール・ニコ
チン分の吸着が少なかった。また、形態保持性に劣るた
め、タバコの喫煙口にセットしにくく、取り扱いにくい
ものであった。
【0038】
【表1】
【0039】実施例6 実施例1のクリンプトウを51mmに切断しこれをカー
ド機にかけてカードスライバーとしたものをクリンプト
ウの代わりに用いること以外は実施例1と同様に実施し
たところ、同様に良好な結果となり、タール・ニコチン
分の吸着評価は4であった。
【0040】
【発明の効果】本発明のタバコフィルターは、生分解性
を有する構成繊維が束ねられた構造であって、構成繊維
として、高融点重合体と、高融点重合体の融点より20
℃以上低い融点を有する低融点重合体とからなる複合繊
維を有し、複合繊維の表面の少なくとも一部を低融点重
合体が占めており、低融点重合体の溶融または軟化によ
り繊維交点が融着しているため、従来の構成繊維を単に
束ねただけの構造からなるフィルターのように、煙の通
り道が単純な線状連続気孔ではない。すなわち、本発明
のタバコフィルターは、繊維交点において低融点重合体
が溶融してなる融着物を有しているため、煙粒子成分が
通過する際の通路が、繊維の長手方向に沿った直線的な
ものでなく、複雑に入り組んだ通路となる。したがっ
て、煙粒子成分がフィルター内を通過する際に、融着物
に一部遮られて、タール・ニコチン等の有害物質が効率
的に濾過・捕集することが可能となったものである。
【0041】また、フィルターの構成繊維の交点におい
て、融着しているため、形態保型性が良好であり、指で
つまんだ際のつぶれ難いという効果を奏する。
【0042】さらには、フィルターの構成繊維すべて
が、自然界における微生物により分解されるものからな
るため、路上に捨てられた場合であっても、回収の必要
はなく、街の美観を損ねることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタバコフィルターの一例を示す断面斜
視模式図である。
【図2】従来のタバコフィルターの一例を示す断面斜視
模式図である。
【符号の説明】
1:本発明のタバコフィルター 2:繊維 3:融着部 4:従来のタバコフィルター

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生分解性を有する構成繊維が束ねられて
    なるタバコフィルターであり、高融点重合体と、高融点
    重合体の融点より20℃以上低い融点を有する低融点重
    合体とからなる複合繊維を有し、複合繊維の表面の少な
    くとも一部を低融点重合体が占めており、低融点重合体
    の溶融または軟化により繊維交点が融着していることを
    特徴とするタバコフィルター。
  2. 【請求項2】 複合繊維を構成する高融点重合体および
    低融点重合体がポリ乳酸からなることを特徴とする請求
    項1記載のタバコフィルター。
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