JPH066440A - 自動車電話用ハンドフリー電話機 - Google Patents

自動車電話用ハンドフリー電話機

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JPH066440A
JPH066440A JP15785592A JP15785592A JPH066440A JP H066440 A JPH066440 A JP H066440A JP 15785592 A JP15785592 A JP 15785592A JP 15785592 A JP15785592 A JP 15785592A JP H066440 A JPH066440 A JP H066440A
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JP
Japan
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signal
hands
audio
audio signal
free
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Application number
JP15785592A
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English (en)
Inventor
Tatsumasa Yoshida
達正 吉田
Shinsuke Takada
真資 高田
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 何等操作を伴うことなく、しかもオーディオ
装置からの発音を停止させずに、相手側と十分な通話品
質をもって通話することができるようにする。 【構成】 ハンドフリー用マイクロフォン11から無線
機20への信号路上にオーディオ信号除去回路15を介
挿した。オーディオ信号除去回路15は、ハンドフリー
通話時に、オーディオ装置21から出力されたオーディ
オ信号Sa を参照信号として、オーディオ用スピーカ2
2からマイクロフォン11に回り込むオーディオ信号成
分Saiを疑似した疑似オーディオ信号Sanを形成して、
マイクロフォン11が捕捉した捕捉信号に含まれている
オーディオ信号成分Saiを除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車電話用ハンドフリ
ー電話機に関し、特に、ラジオ、カーステレオ等のオー
ディオ装置を備える自動車に適用して好適なものであ
る。
【0002】
【従来の技術】運転操作を考慮した場合自動車電話とし
てハンドフリー電話機が好ましいが、このようなハンド
フリー電話機においては、マイクロフォンの指向性が広
く、話者の発音音声以外の音響も容易に捕捉する。例え
ば、ラジオ、カーステレオ等のオーディオ装置からの発
生音響も捕捉する。そのため、通話相手が話者の発音内
容を聞き取り難いことも生じる。
【0003】従来、このような不都合を解決する自動車
電話用ハンドフリー電話機として、実開昭62−518
47号公報に記載されたものや、実開昭62−6834
6号公報に記載されたものがある。
【0004】実開昭62−51847号公報記載のハン
ドフリー電話機は、電話機の発信及び着信に応じてオー
ディオ装置の音量を低減させる制御回路を備えたもので
ある。すなわち、ハンドフリー電話機による通話時に、
マニュアル操作によらずに、オーディオ装置の音量を自
動的に低減するものである。
【0005】実開昭62−68346号公報記載のハン
ドフリー電話機は、切換スイッチの操作内容に応じて、
電話機用の操作スイッチとしてもオーディオ装置用の操
作スイッチとしても機能する複数の操作スイッチを設け
ると共に、切換スイッチの操作内容に拘らず、オーディ
オ装置の電源をオン・オフする電源スイッチを設けたも
のである。すなわち、操作パネル面の有効利用を計りな
がら、しかも、通話時におけるオーディオ装置からの音
響発生及び音響停止を簡単に操作制御し得るようにした
ものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
ハンドフリー電話機においては、通話中にオーディオ装
置からの音量を自動的に低減するとはいえ、オーディオ
装置からの音響がハンドフリー電話機のマイクロフォン
に入り込むことは避けることができず、自動車内の話者
からの音声信号とオーディオ信号とが一緒に相手側に伝
わるため、相手が聞きにくいという上述した不都合は残
っている。
【0007】また、後者のハンドフリー電話機において
は、オーディオ装置の電源をオン・オフ操作するスイッ
チをオーディオ装置とは無関係な操作し易い箇所に設け
ることができるが、通話中におけるオーディオ装置の電
源のオン・オフを当該話者に委ねていることには変わり
がない。すなわち、オーディオ装置の作動中に発信する
場合や着信があった場合において、相手側話者が聞きや
すくなるようにしようとすると、当該話者がオーディオ
装置の電源をオフすることを要し、通話終了時に希望す
るならばオーディオ装置を再度オンすることを要して操
作上未だ不十分である。また、自動車内の話者以外の搭
乗者がオーディオ装置からの音響を聞いている場合、音
響が一時中断するため搭乗者に対して不快感を与えたり
する。さらに、オーディオ装置から出力されている音響
信号の内容が道路情報等の必要な情報の場合には、電源
をオフすると必要な情報をを聞くことができなくなり、
電源をオンのままにしておくと上述したような相手側が
聞取りにくいという問題がそのまま残る。
【0008】本発明は、以上の点を考慮してなされたも
のであり、何等操作を伴うことなく、オーディオ装置か
らの発音を停止せずに、相手側と十分な通話品質をもっ
て通話することができる自動車電話用ハンドフリー電話
機を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、本発明においては、オーディオ装置を備える自動車
に設けられた自動車電話用ハンドフリー電話機におい
て、ハンドフリー通話時に、オーディオ装置から出力さ
れたオーディオ信号を参照信号として、オーディオ用ス
ピーカからハンドフリー用マイクロフォンに回り込むオ
ーディオ信号成分を疑似した疑似オーディオ信号を形成
して、ハンドフリー用マイクロフォンが捕捉した捕捉信
号に含まれているオーディオ信号成分を除去するオーデ
ィオ信号除去回路を設けた。
【0010】ここで、オーディオ信号除去回路を、オー
ディオ装置から与えられたオーディオ信号に対してその
ときのフィルタ係数で畳み込み演算して疑似オーディオ
信号を形成する適応フィルタと、ハンドフリー用マイク
ロフォンからの捕捉信号から疑似オーディオ信号を減算
する加算手段と、ハンドフリー通話時以外の全期間又は
一部期間において、適応フィルタが加算手段からの出力
信号に応じてフィルタ係数を更新することを許容すると
共に、少なくともハンドフリー通話時に上記適応フィル
タの係数更新動作を停止させる係数更新制御手段とで構
成することが好ましい。
【0011】また、オーディオ信号除去回路の後段に、
ハンドフリー通話時に、ハンドフリー用マイクロフォン
が捕捉した捕捉信号から、ハンドフリー用スピーカから
ハンドフリー用マイクロフォンに回り込んだ相手話者信
号成分を除去する相手話者回り込み防止回路(エコーキ
ャンセラや音声スイッチ)を設けることが好ましい。
【0012】さらに、オーディオ信号及び相手話者信号
を合成する加算手段と、この加算手段から出力された信
号に応じて発音する、オーディオ用スピーカ及びハンド
フリー用スピーカの代りの1個の共用スピーカとを設
け、加算手段から出力された信号を上述のオーディオ信
号除去回路に参照信号として与えて、オーディオ信号除
去回路が、ハンドフリー通話時に、共用スピーカからハ
ンドフリー用マイクロフォンに回り込んだオーディオ信
号成分及び相手話者信号を除去することが好ましい。
【0013】
【作用】オーディオ装置が出力している必要な情報をハ
ンドフリー通話時にも得られるように、また、ハンドフ
リー通話時にオーディオ装置に対する話者の操作を不要
にできるように、本発明においては、ハンドフリー通話
時にもオーディオ装置を継続して動作させることとし
た。従って、オーディオ用スピーカからハンドフリー用
マイクロフォンにオーディオ信号が回り込むことが避け
れず、ハンドフリー用マイクロフォンが捕捉した捕捉信
号にはオーディオ信号成分が含まれている。そこで、本
発明では、オーディオ信号除去回路を設けて、捕捉信号
からオーディオ信号成分を除去して相手に送信する信号
にはオーディオ信号成分が含まれないようにした。
【0014】このように動作するオーディオ信号除去回
路としては、いわゆるエコーキャンセラ等で採用されて
いる適応フィルタを有する構成のものを適用できる。な
お、ハンドフリー通話時にはオーディオ信号成分を除去
した後の信号に話者信号があるので、これによってフィ
ルタ係数を更新することは好ましくなく、適応フィルタ
の係数更新動作を制御する係数更新制御手段を備えるこ
とを要する。
【0015】ハンドフリー用マイクロフォンが捕捉する
不要な信号としては、オーディオ信号の他に相手話者信
号があり、通話品質を考慮した場合、送信信号からこの
相手話者信号を除去することが好ましい。従って、オー
ディオ信号除去回路の前段又は後段に、ハンドフリー通
話時に、ハンドフリー用マイクロフォンが捕捉した捕捉
信号から、ハンドフリー用スピーカからハンドフリー用
マイクロフォンに回り込んだ相手話者信号成分を除去す
る相手話者回り込み防止回路(エコーキャンセラや音声
スイッチ)を設けることが好ましい。
【0016】マイクロフォンの捕捉信号からオーディオ
信号成分及び相手話者信号成分を除去するそれぞれの構
成は、同様なものとなる。これらを共用化できれば構成
が簡単になるというメリットが得られる。そこで、オー
ディオ信号及び相手話者信号を合成して共用スピーカか
ら発音させ、また、合成信号をオーディオ信号除去回路
に参照信号として与えて、オーディオ信号除去回路が、
ハンドフリー通話時に、共用スピーカからハンドフリー
用マイクロフォンに回り込んだオーディオ信号成分及び
相手話者信号を除去するようにすることが好ましい。
【0017】
【実施例】(A)第1実施例 以下、本発明の第1実施例を図面を参照しながら詳述す
る。ここで、図1がこの第1実施例の構成を示すブロッ
ク図である。
【0018】図1において、自動車電話機100は、ハ
ンドセット10、ハンドフリー用マイクロフォン11、
ハンドフリー用スピーカ12、相手電話機との呼制御
や、ハンドフリー通話かハンドセット通話かの通話モー
ドの制御を行なうコントロールユニット13、及び、ハ
ンドセット10内のマイクロフォン(図示せず)が捕捉
した音声信号又はハンドフリー用マイクロフォン11が
捕捉した音声信号のいずれかを選択する選択スイッチ1
4を備えており、送信音声信号(以下、当該話者信号と
呼ぶ)Sm 、受信音声信号(以下、相手話者信号と呼
ぶ)Sr 及び制御信号Cd を無線機20との間で授受す
るようになされている。
【0019】この実施例の自動車電話機100は、以上
の各部に加えて、オーディオ信号除去回路15を備えて
いる。オーディオ用スピーカ22が、オーディオ装置2
1から与えられたオーディオ信号Sa に基づいて発音し
た場合、車室内の伝搬路の影響を受けてマイクロフォン
11においても捕捉される。オーディオ信号除去回路1
5は、ハンドフリー通話時に、マイクロフォン11で捕
捉されたこのようなオーディオ信号の成分を捕捉信号か
ら除去し、話者23からの音声信号成分Sm だけを取り
出すものである。
【0020】オーディオ信号除去回路15は、適応フィ
ルタ30、加算器31、係数更新制御回路32、2個の
アナログ/デジタル変換回路(以下、A/Dコンバータ
と呼ぶ)33及び34、並びに、デジタル/アナログ変
換回路(以下、D/Aコンバータと呼ぶ)35から構成
されている。
【0021】オーディオ装置21からオーディオ用スピ
ーカ22に向かうオーディオ信号Sa は、オーディオ信
号除去回路15にも入力され、A/Dコンバータ33に
よってデジタル信号Sasに変換された後適応フィルタ3
0に入力される。
【0022】適応フィルタ30は、ハンドフリーによる
通話時以外においては、係数更新制御回路32の制御を
受けてフィルタ係数を更新し得るようになされており、
スピーカ22からマイクロフォン11へのオーディオ信
号に対応した音響の伝搬路特性を推定したフィルタ係数
(伝搬路のインパルス応答)に適応制御される。また、
適応フィルタ30は、ハンドフリーによる通話時におい
ては、係数更新制御回路32の制御を受けてフィルタ係
数がその直前の状態に固定される。
【0023】いずれの場合にせよ、適応フィルタ30
は、入力されたオーディオ信号Sasとフィルタ係数とを
畳み込み演算し、マイクロフォン11の捕捉信号に含ま
れているオーディオ信号成分Saiと同一とみなせるオー
ディオ信号(以下、疑似オーディオ信号と呼ぶ)Sanを
形成して加算器31に入力する。
【0024】マイクロフォン11が捕捉しA/Dコンバ
ータ34がデジタル信号に変換した捕捉信号も加算器3
1に入力される。ハンドフリー通話時において加算器3
1に入力される捕捉信号は、話者23が発生した音声
(Sm )及び車室内伝搬路を伝搬したオーディオ(Sa
i)の音響/電気変換した信号Sm +Saiである。他
方、ハンドフリー通話時以外において加算器31に入力
される捕捉信号は、車室内伝搬路を伝搬したオーディオ
の音響/電気変換した信号Saiである。
【0025】加算器31は、A/Dコンバータ34から
入力された捕捉信号Sai(+Sm )から、適応フィルタ
30から与えられた疑似オーディオ信号Sanを減算し、
その差分信号を適応フィルタ30にフィードバックする
と共に、D/Aコンバータ35に与える。ハンドフリー
通話中においては、捕捉信号として当該話者信号Smと
オーディオ信号成分Saiが入力され、これから疑似オー
ディオ信号Sanが減じられるので、加算器31からはほ
ぼ当該話者信号Sm だけが出力される。すなわち、適応
フィルタ30による推定が正確になされている場合には
捕捉信号におけるオーディオ信号成分Saiと疑似オーデ
ィオ信号Sanとはほぼ等しくなり、捕捉信号におけるオ
ーディオ信号成分Saiが除去される。実際上は多少の差
分信号(誤差信号)Se が残るがこの差分信号Se はほ
ぼ0に近い。ハンドフリー通話時以外においては、加算
器31からはほぼ0に近い差分信号Se だけが出力され
る。
【0026】D/Aコンバータ35は、加算器31から
のデジタル信号をアナログ信号に変換して選択スイッチ
14の一方の入力端子14aに与える。この選択スイッ
チ14は、コントロールユニット13からの制御信号C
s によってハンドフリー通話時にのみ入力端子14aに
接続されるようになされており、ハンドフリー通話時に
のみD/Aコンバータ35からのアナログ信号(当該話
者信号Sm )を無線機20に与える。
【0027】なお、選択スイッチ14は、ハンドセット
10による通話時及び非通話時には入力端子14bに接
続される。
【0028】係数更新制御回路32は、コントロールユ
ニット13からの更新停止制御信号CUe に基づいて、
ハンドフリー通話以外の期間で適応フィルタ30の係数
更新動作を許容し、ハンドフリー通話中においては適応
フィルタ30による係数更新動作を停止させる。従っ
て、適応フィルタ30が係数更新動作を実行できる状態
において、加算器31から与えられる信号は差分信号S
e だけであり、適応フィルタ30はこの差分信号Se が
0になるように係数更新動作を行なう。
【0029】以上の構成を有する自動車電話機100の
動作を、オーディオ装置21が動作していてかつハンド
フリーによる通話が行われていない場合、オーディオ装
置21が動作していてかつハンドフリーによる通話が行
われている場合の順に説明する。
【0030】なお、ハンドフリーによる通話が行われて
いない場合とは、通話が一切行われていない場合だけで
なく、ハンドセット10による通話が行われている場合
を含むものであり、これらの場合でオーディオ信号除去
回路15を中心とした動作は同一である。
【0031】ハンドフリーによる通話が行われていない
場合には、コントロールユニット13は、制御信号Cs
によって選択スイッチ14を入力端子14b側に接続さ
せてオーディオ信号除去回路15からの信号を無線機2
0に与えない状態にすると共に、係数更新制御回路32
に更新許可を表す更新停止制御信号CUe を与えて適応
フィルタ30の係数を更新できる状態にする。
【0032】このような状態において、オーディオ装置
21から出力されたオーディオ信号Sa はスピーカ22
に与えられて発音される。スピーカ22から発音された
オーディオ信号対応の音響は、マイクロフォン11に回
り込んで捕捉され、この捕捉されたオーディオ信号成分
はA/Dコンバータ34によってデジタル信号Saiに変
換されて加算器31に被減算入力として与えられる。
【0033】また、オーディオ装置21から出力された
オーディオ信号Sa は、A/Dコンバータ33に与えら
れてデジタル信号Sasに変換されて適応フィルタ30に
入力される。適応フィルタ30は、この入力されたデジ
タルオーディオ信号Sasに対してそのときのフィルタ係
数を用いてフィルタリング処理し(畳み込み演算し)、
A/Dコンバータ34からのオーディオ信号成分Saiと
同一であろうと疑似した疑似オーディオ信号Sanを形成
して加算器31に減算入力として与える。
【0034】かくして、加算器31からは、マイクロフ
ォン11によって捕捉されデジタル信号に変換されたオ
ーディオ信号成分Saiから疑似オーディオ信号Sanを減
じた差分信号Se が出力され、この差分信号Se が適応
フィルタ30に与えられる。適応フィルタ30は、この
差分信号Se が0になるように、従って疑似オーディオ
信号Sanのオーディオ信号成分Saiに対する推定精度
(従って、スピーカ22からマイクロフォン11への伝
搬路特性の推定精度)を高めるように係数の更新動作を
行なう。このような係数更新動作を繰返すことにより、
疑似オーディオ信号Sanの推定精度が高くなっていき、
この誤差信号Se がほぼ0になるように適応フィルタ3
0の係数が制御される。
【0035】なお、加算器31からの出力信号Se はD
/Aコンバータ35によってアナログ信号に変換されて
選択スイッチ14に与えられるが、選択スイッチ14が
入力端子14bに切り替わっているため無線機20には
与えられず、送信されることはない。
【0036】このような係数更新動作を繰返している状
態において、着信があってハンドフリーで応じる場合
や、ハンドフリー通話による発信があると、コントロー
ルユニット13は、制御信号Cs によって選択スイッチ
14を入力端子14a側に接続させてオーディオ信号除
去回路15からの信号を無線機20に与える状態にする
と共に、係数更新制御回路32に更新停止を指示する更
新停止制御信号CUe を与えて適応フィルタ30の係数
更新を停止する状態にする。
【0037】ハンドフリー通話状態においても、オーデ
ィオ装置21から出力されたオーディオ信号Sa はスピ
ーカ22に与えられて発音され、スピーカ22から発音
されたオーディオ信号対応の音響は、マイクロフォン1
1に回り込んで捕捉される。勿論、話者23が発声した
音声もマイクロフォン11で捕捉される。この捕捉信号
はA/Dコンバータ34によってデジタル信号Sai+S
m に変換されて加算器31に被減算入力として与えられ
る。
【0038】また、オーディオ装置21から出力された
オーディオ信号Sa は、A/Dコンバータ33に与えら
れてデジタル信号Sasに変換されて適応フィルタ30に
入力される。適応フィルタ30は、この入力されたデジ
タルオーディオ信号Sasに対して固定されているフィル
タ係数を用いてフィルタリング処理し、疑似オーディオ
信号Sanを形成して加算器31に減算入力として与え
る。
【0039】かくして、加算器31からは、マイクロフ
ォン11によって捕捉されデジタル信号に変換された信
号のうち、当該話者信号Sm をそのまま含むと共に、オ
ーディオ信号成分Saiから疑似オーディオ信号Sanを減
じた差分信号Se をも含む信号Se +Sm が出力され
る。ここで、差分信号Se は、この通話の直前まで適応
動作して更新されていた係数に基づいた疑似オーディオ
信号Sanをオーディオ信号成分Saiから減じたものであ
るのでほぼ0と考えられ、従って、加算器31からの出
力信号はほぼ当該話者信号Sm だけと考えられる。
【0040】このようにオーディオ信号成分が除去され
た、当該話者信号Sm にほぼ等しい捕捉信号はD/Aコ
ンバータ35によってアナログ信号に変換された後、選
択スイッチ14を通過して無線機20に与えられ、送信
される。
【0041】なお、加算器31から出力された信号Se
+Sm は適応フィルタ30に与えられるが、上述したよ
うに、係数更新制御回路32による制御を受けて適応フ
ィルタ30の更新動作が停止されているので、係数が更
新されることはない。通話中においては、加算器31か
らほぼ当該話者信号Sm に等しい信号が出力されるた
め、この信号によって適応フィルタ30の係数を更新し
た場合には、スピーカ22からマイクロフォン11への
オーディオ信号対応の音響の伝搬路特性が反映されたも
のとはならず、そこで、上述のように適応フィルタ30
の係数更新動作を停止することとした。
【0042】ハンドフリーの通話中において、当該話者
信号Sm がない場合にも、オーディオ信号除去回路15
は当該話者信号Sm がある場合と同様に動作してオーデ
ィオ信号成分Saiを除去するので、相手電話機にオーデ
ィオ信号が送信されることはない。
【0043】なお、ハンドフリーの通話が終了した場合
や、ハンドフリーの通過からハンドセット10の通話に
切り替わった場合には、オーディオ信号除去回路15
は、上述したオーディオ装置21が動作していてかつハ
ンドフリーによる通話が行われていない場合の動作を行
なう。
【0044】従って、第1実施例によれば、オーディオ
信号除去回路15を設けてマイクロフォン11が捕捉し
た捕捉信号に含まれているオーディオ信号成分を除去し
て送信するようにしたので、相手電話機にオーディオ信
号が送信されることがなく通話品質を向上させることが
できる。
【0045】また、第1実施例によれば、ハンドフリー
通話時以外では適応フィルタ30の係数更新動作を繰返
し実行するようにしているので、搭乗者数や搭乗位置等
が変化してオーディオ用スピーカ22からマイクロフォ
ン11への伝搬路特性が変化した場合にも、オーディオ
信号成分を精度良く除去することができ、この点から通
話品質を一段と向上させることができる。
【0046】ここで、オーディオ信号が相手電話機に送
信されることを防止するために、話者が何等かの操作を
行なうことが不要である。すなわち、運転操作以外の負
担を掛けずに上述した通話品質を向上できるという効果
を得ることができる。
【0047】また、ハンドフリー通話時に、オーディオ
装置21の電源をオフすることもないので、道路情報等
の必要な情報を話者23はハンドフリー通話時にも得る
ことができる。
【0048】(B)第2実施例 図2は、本発明の第2実施例を示すものであり、図1と
の同一、対応部分には同一符号を付して示したものであ
る。
【0049】この第2実施例は、相手話者回り込み防止
回路(いわゆるエコーキャンセラや音声スイッチ)16
を有する自動車電話機100に、第1実施例に示したオ
ーディオ信号除去回路15を設けたものである。
【0050】ハンドフリー通話時において、オーディオ
用スピーカ22からマイクロフォン11に回り込んだオ
ーディオ信号成分をオーディオ信号除去回路15が除去
し、その除去後の信号を相手話者回り込み防止回路16
に与え、ハンドフリー用スピーカ12からマイクロフォ
ン11に回り込んだ相手話者信号成分を相手話者回り込
み防止回路16が除去し、除去後の信号(当該話者23
が発声している場合にはその音声信号Sm だけと考えら
れる)をコントロールユニット13に与える。図2で
は、図1における選択スイッチ14がコントロールユニ
ット13内にあるとして記載しており、コントロールユ
ニット13は相手話者回り込み防止回路16から与えら
れた、オーディオ信号成分及び相手話者信号成分が除去
された信号を無線機20に与えて送信させる。
【0051】従って、この第2実施例によれば、第1実
施例と同様な効果に加えて、相手話者信号が送信信号に
回り込むことも確実に除去できて通話品質を一段と向上
できるという効果をも奏する。
【0052】なお、この第2実施例の変形としては、オ
ーディオ信号除去回路15から相手話者回り込み防止回
路16へ与える信号をデジタル信号とするものも挙げる
ことができる。
【0053】(C)第3実施例 図3は、本発明の第3実施例を示すものであり、図2と
の同一、対応部分には同一符号を付して示したものであ
る。
【0054】この第3実施例は、1個のスピーカ17
を、ハンドフリー用スピーカ(図2におけるスピーカ1
2)として、また、オーディオ用スピーカ(図2におけ
るスピーカ22)として機能させるようにしたものであ
り、そのため、このスピーカ17の直前にオーディオ信
号Sa 及び相手話者信号Sr を加算する加算器18が設
けられている。すなわち、この第3実施例は、オーディ
オ信号Sa 及び相手話者信号Sr を加算器18によって
合成した後スピーカ17から発音させ、このスピーカ1
7からマイクロフォン11に回り込んだ不要名信号のう
ちオーディオ信号成分をオーディオ信号除去回路15が
除去し、相手話者信号成分を相手話者回り込み防止回路
16が除去するようにしたものである。
【0055】この第3実施例によれば、第2実施例と同
様な効果に加えて、構成を簡単にできるという効果をも
奏する。なお、この第3実施例の変形としても、第2実
施例と同様な変形例を挙げることができる。
【0056】(D)第4実施例 図4は、本発明の第4実施例を示すものであり、図3と
の同一、対応部分には同一符号を付して示したものであ
る。
【0057】この第4実施例は、オーディオ信号除去回
路(15)と相手話者回り込み防止回路(16)とを共
用させた不要信号除去回路19を設けたものであり、こ
の不要信号除去回路19には加算器18からオーディオ
信号Sa 及び相手話者信号Sr を加算した信号が参照信
号として与えられる。
【0058】なお、不要信号除去回路19の詳細構成
は、上記各実施例におけるオーディオ信号除去回路15
の詳細構成と同様であり、図4においては、上記各実施
例の構成と同一の符号を付して内部構成を示している。
【0059】一般に、相手話者回り込み防止回路(エコ
ーキャンセラや音声スイッチ)16に使用されるエコー
キャンセラも、適応フィルタを利用したオーディオ信号
除去回路15と同様な構成を有し、しかも、オーディオ
用と相手話者信号用とでスピーカ17を共用した場合、
スピーカ17からマイクロフォン11へ回り込むオーデ
ィオ信号成分の伝搬路と相手話者信号成分の伝搬路とは
同一となる。そこで、この第4実施例では、オーディオ
信号除去回路(15)と相手話者回り込み防止回路(1
6)とを共用させることとした。
【0060】この第4実施例によれば、第3実施例と同
様な効果に加えて、構成をさらに簡単にできるという効
果をも奏する。
【0061】なお、スピーカ17からマイクロフォン1
1へ回り込むオーディオ信号成分の伝搬路と相手話者信
号成分の伝搬路とは同一であっても、オーディオ信号と
相手話者信号のスペクトラム等の違いによって伝搬路特
性は必ずしも同一ではない。そのため、構成の簡単化を
犠牲にしても除去特性を向上させようとする場合には、
第3実施例のように、オーディオ信号成分及び相手話者
信号成分を別個の回路15及び16によって除去するこ
とが好ましい。
【0062】(E)他の実施例 上記各実施例においてはオーディオ装置21が1個の場
合を示したが、オーディオ装置が複数あってそれぞれに
専用のスピーカがある場合には、各オーディオ装置から
のオーディオ信号をまとめてオーディオ信号除去回路の
参照信号とすれば良い。
【0063】また、上記各実施例においては、適応フィ
ルタ30の係数更新動作をハンドフリー通話時以外にお
いて繰返し行なうものを示したが、係数更新動作を行な
う期間はこれに限定されるものではない。例えば、適応
フィルタ30の係数更新動作を、自動車電話機100を
自動車に取り付けた際やオーディオ装置21を自動車に
設置した際にだけ行なうようにしても良い。
【0064】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、オーデ
ィオ装置を備える自動車に設けられた自動車電話用ハン
ドフリー電話機において、ハンドフリー通話時に、オー
ディオ装置から出力されたオーディオ信号を参照信号と
して、オーディオ用スピーカからハンドフリー用マイク
ロフォンに回り込むオーディオ信号成分を疑似した疑似
オーディオ信号を形成して、ハンドフリー用マイクロフ
ォンが捕捉した捕捉信号に含まれているオーディオ信号
成分を除去するオーディオ信号除去回路を設けたので、
話者が何等操作を行なうことなく、オーディオ装置から
の発音を停止せずに、相手側と十分な通話品質をもって
通話することができる自動車電話用ハンドフリー電話機
を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】第2実施例の構成を示すブロック図である。
【図3】第3実施例の構成を示すブロック図である。
【図4】第4実施例の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
11…ハンドフリー用マイクロフォン、12…ハンドフ
リー用スピーカ、13…コントロールユニット、15…
オーディオ信号除去回路、16…相手話者回り込み防止
回路、17…スピーカ、18…加算器、21…オーディ
オ装置、22…オーディオ用スピーカ、23…話者、3
0…適応フィルタ、31…加算器、32…係数更新制御
回路、100…自動車電話。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オーディオ装置を備える自動車に設けら
    れた自動車電話用ハンドフリー電話機において、 ハンドフリー通話時に、上記オーディオ装置から出力さ
    れたオーディオ信号を参照信号として、オーディオ用ス
    ピーカからハンドフリー用マイクロフォンに回り込むオ
    ーディオ信号成分を疑似した疑似オーディオ信号を形成
    して、上記ハンドフリー用マイクロフォンが捕捉した捕
    捉信号に含まれているオーディオ信号成分を除去するオ
    ーディオ信号除去回路を設けたことを特徴とする自動車
    電話用ハンドフリー電話機。
  2. 【請求項2】 上記オーディオ信号除去回路が、 上記オーディオ装置から与えられたオーディオ信号に対
    してそのときのフィルタ係数で畳み込み演算して疑似オ
    ーディオ信号を形成する適応フィルタと、 上記ハンドフリー用マイクロフォンからの捕捉信号から
    疑似オーディオ信号を減算する加算手段と、 ハンドフリー通話時以外の全期間又は一部期間におい
    て、上記適応フィルタが上記加算手段からの出力信号に
    応じてフィルタ係数を更新することを許容すると共に、
    少なくともハンドフリー通話時に上記適応フィルタの係
    数更新動作を停止させる係数更新制御手段とからなるこ
    とを特徴とした請求項1に記載の自動車電話用ハンドフ
    リー電話機。
  3. 【請求項3】 上記オーディオ信号除去回路の後段に、
    ハンドフリー通話時に、ハンドフリー用マイクロフォン
    が捕捉した捕捉信号から、ハンドフリー用スピーカから
    ハンドフリー用マイクロフォンに回り込んだ相手話者信
    号成分を除去する相手話者回り込み防止回路を設けたこ
    とを特徴とした請求項1又は2に記載の自動車電話用ハ
    ンドフリー電話機。
  4. 【請求項4】 オーディオ信号及び相手話者信号を合成
    する加算手段と、この加算手段から出力された信号に応
    じて発音する、オーディオ用スピーカ及びハンドフリー
    用スピーカの代りの1個の共用スピーカとを設け、上記
    加算手段から出力された信号を上記オーディオ信号除去
    回路に参照信号として与えて、上記オーディオ信号除去
    回路が、ハンドフリー通話時に、上記共用スピーカから
    上記ハンドフリー用マイクロフォンに回り込んだオーデ
    ィオ信号成分及び相手話者信号を除去することを特徴と
    した請求項1又は2に記載の自動車電話用ハンドフリー
    電話機。
JP15785592A 1992-06-17 1992-06-17 自動車電話用ハンドフリー電話機 Pending JPH066440A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5724663A (en) * 1994-08-16 1998-03-03 Hyundai Motor Company, Ltd. Car phone connected to a vehicle audio unit having visual indication
KR20000036698A (ko) * 2000-03-25 2000-07-05 유형종 카스테레오 공용핸드프리
JP2018082225A (ja) * 2016-11-14 2018-05-24 株式会社日立製作所 音声信号処理システムおよび装置

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