JPH0663979U - 合成樹脂管 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】特別な器具等を用いずに、管の表面温度が視認
出来る合成樹脂管を、安価に提供する。 【構成】外周壁11に、感温変色塗料による表示２が印刷
されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、流体輸送用に使用される合成樹脂管に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、温度変化による変色により、内部を流動する流体の温度を検出し得る合 成樹脂管としては、例えば特開昭49-30916号公報に示すように、透明樹脂からな る外側樹脂層と、液晶を混入した透明樹脂からなる中間樹脂層と、内側樹脂層と からなる積層樹脂管が公知であり、管の流体出口付近に感熱カラー変色材を取付 けることも、実開平２-46188号公報に示すように、公知である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前者の場合には、製造設備が複雑で、原料も高価となり、後者 の場合には、感熱カラー変色材の取付工程が必要となり、何れにしても製造費が 増加するという問題があった。

【０００４】 本考案は、上記従来の問題点を解消し、特別な器具等を用いずに、管の表面温 度が視認出来る合成樹脂管を、安価に提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案合成樹脂管は、外周壁に、感温変色塗料による表示が印刷されているこ とを特徴とする。

【０００６】 本考案の合成樹脂管に用いられる合成樹脂としては、特に限定されず、例えば 、耐熱性硬質ポリ塩化ビニル等が挙げられる。

【０００７】 本考案の合成樹脂管に用いられる感温変色塗料としては、特に限定されず、例 えば、松井色素社製「クロミカラー」等の色素、発色剤がマイクロカプセル中に 封入されている感温変色性色素を通常の塗料に混入したものが挙げられ、耐熱性 、耐水性、耐薬品性を有し、可逆的な変色反応を示すものが好ましい。

【０００８】 本考案の合成樹脂管に施される感温変色塗料による表示の態様は、特に限定さ れず、例えば、管の規格、サイズ、製造年月日、商標等必ず印刷されている表示 を、感温変色塗料で行うようにしてもよいが、このような表示とは別に注意を促 す表示を付加するようにしてもよい。

【０００９】 具体的には、北海道等の寒冷地に於いては、冬季外気温が氷点下になる日が多 く、配管施工時に管が破損する等の事故が起こり易くなるので、通常よりも丁寧 な取扱をするよう、管表面温度が氷点下になると、「低温取扱注意！」の文字表 示が現れるようにしたり、逆に、九州等の温暖地に於いては、夏季外気温が30℃ 以上になる日が多く、現場で露天保管時に管表面温度が70℃程度迄上昇し、変形 等の事故が起こり易くなるので、日陰に保管する、覆いを掛ける、段積みをしな い等の対策を講じるよう、管表面温度が60℃以上になると、「高温曲がり注意！ 」の文字表示が現れるようにしてもよい。

【００１０】 又、変色温度の異なる複数の感温変色塗料による印刷を、変色温度を表す数字 と共に、温度計の目盛りのように列設して、何処まで変色したかにより、管表面 温度を通じて間接的に、管内を流れる流体の温度を視認出来るようにしてもよい 。

【００１１】 合成樹脂管の外周壁に対する感温変色塗料による印刷は、合成樹脂管の押出成 形時に、管の規格、サイズ、製造年月日、商標等を転写もしくはインクジェット により印刷する際に、行えばよい。 又、管軸方向の１列のみの印刷に限られず、配管時の位置の如何に拘らず、ど の方角からも視認可能なように、等間隔に複数列印刷しても、周方向に印刷して も、管軸方向と周方向の両方に印刷しても、何れでもよい。

【００１２】

【作用】

本考案は、外周壁に、感温変色塗料による表示が印刷されているので、特別な 器具等を用いずに、変色により容易に管表面温度を視認出来る。

【００１３】

【実施例】

以下本考案の実施例を図面に基いて説明する。 図１乃至図４は、本考案合成樹脂管の第１乃至第４実施例を示す斜視図である 。 図１に示す第１実施例に於いて、１は耐熱性ポリ塩化ビニルを押出成形してな る合成樹脂管であって、外周壁11には、 120℃以上に異常昇温すると、金色から 黄色に変色して破壊の危険性を警告する感温変色塗料で、合成樹脂管の規格及び サイズを示す「ＨＴ５０」の文字表示２が印刷されている。

【００１４】 図２に示す第２実施例に於いては、ポリ塩化ビニル製合成樹脂管１の外周壁11 には、通常の白色塗料で印刷された合成樹脂管の規格及びサイズを示す「ＶＰ１ ００」の文字表示４と共に、２０℃以下に降温すると、白色から赤色に変色する 感温変色塗料で、「低温取扱注意！」の文字表示２が、白色の矩形３内に印刷さ れている。

【００１５】 図３に示す第３実施例に於いては、ポリ塩化ビニル製合成樹脂管１の外周壁11 には、通常の白色塗料で印刷された合成樹脂管の規格及びサイズを示す「ＶＵ２ ００」の文字表示４と共に、60℃以上に昇温すると、白色から赤色に変色する感 温変色塗料で、「高温曲がり注意！」の文字表示２が、白色の矩形３内に印刷さ れている。

【００１６】 図４に示す第４実施例に於いては、ポリ塩化ビニル製合成樹脂管１の外周壁11 には、通常の黒色塗料で印刷された合成樹脂管の規格及びサイズを示す「ＶＵ２ ００」の文字表示４及び変色温度を示す数字５と共に、20℃〜45℃迄、５℃刻み で所定温度以上に昇温すると、無色から赤色に変色する６種類の感温変色塗料で 、帯状の表示2a、2b、2c、2d、2e、2fが、温度計の目盛のように変色温度順に印 刷されている。

【００１７】

【考案の効果】

本考案は、叙上の通り構成されているので、特別な器具等を用いず、変色によ り容易に管表面温度を視認出来る合成樹脂管が、工数を増すことなく、安価に得 られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案合成樹脂管の第１実施例を示す斜視図。

【図２】本考案合成樹脂管の第２実施例を示す斜視図。

【図３】本考案合成樹脂管の第３実施例を示す斜視図。

【図４】本考案合成樹脂管の第４実施例を示す斜視図。

【符号の説明】 １ 合成樹脂管 ２ 文字表示 2a 帯状の表示 2b 帯状の表示 2c 帯状の表示 2d 帯状の表示 2e 帯状の表示 2f 帯状の表示 11 外周壁

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 外周壁に、感温変色塗料による表示が印
   刷されていることを特徴とする合成樹脂管。