JPH0663939A - エポキシ樹脂組成物のタブレット - Google Patents

エポキシ樹脂組成物のタブレット

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JPH0663939A
JPH0663939A JP29255591A JP29255591A JPH0663939A JP H0663939 A JPH0663939 A JP H0663939A JP 29255591 A JP29255591 A JP 29255591A JP 29255591 A JP29255591 A JP 29255591A JP H0663939 A JPH0663939 A JP H0663939A
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JP
Japan
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tablet
epoxy resin
resin composition
weight
releasability
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JP29255591A
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English (en)
Inventor
Takashi Chiba
尚 千葉
Takenori Sakai
竹憲 堺
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Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 半田付け時の耐クラック性、半田付け工程後
の耐湿信頼性、金型汚れ及びバリ等の物性を損なわせる
ことなくピンホール特性、離型性及び離型性の保存安定
性を改善したエポキシ樹脂組成物のタブレットの提供。 【構成】 (A)結晶性エポキシ樹脂を必須成分とする
エポキシ樹脂、(B)硬化剤及び(C)充填剤を含有し
てなり、しかも水分含有量が0.2wt%以下であるエ
ポキシ樹脂組成物をタブレット充填度92%以上に成形
してなることを特徴とするエポキシ樹脂組成物のタブレ
ット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、離型性、量産性に優
れ、特に半田付け時の耐クラック性や半田付け工程後の
耐湿信頼性に優れたエポキシ樹脂組成物のタブレットに
関する。
【0002】
【従来の技術】一般にエポキシ樹脂組成物は、電気特
性、耐熱性、信頼性、量産性等に優れるため半導体装置
などの電子回路部品の封止材として広く使用されてお
り、近年、半導体集積回路の分野における高集積化指向
によるチップの大型化とともに配線基板等への高密度実
装化が推進されている。例えば、フラットパッケージ等
の半導体装置を回路基板に取り付ける場合、従来は回路
基板の裏側に突き出たリードピン部のみを加熱していた
が、最近は半導体装置全体を200°C以上に加熱し半
田付けを行う表面実装方式が採用される比率が高まって
いる。そのため、従来の封止樹脂で封止したパッケージ
は、半田付け時に樹脂部分にクラックが発生したり、た
とえクラックが発生しなくてもチップと封止樹脂との界
面が剥離して水分が侵入しやすくなり耐湿信頼性等が低
下するという問題点があった。
【0003】このような問題に対する解決策として、ビ
フェニル型やナフタレン骨格等の結晶性エポキシ樹脂組
成物が提案されている(例えば特開昭63−25141
9号公報、特開昭64−87616号公報、特開平1−
108256号公報、特開平2−88621号公報)
が、これらの結晶性エポキシ樹脂を含有する樹脂組成物
のタブレットは、従来のエポキシ樹脂のそれに比較し
て、(1)金型からの離型性が悪い、(2)タブレット
自動供給機等に長時間積み重ねておくとタブレット同士
がくっつくためタブレット自動供給機が誤動作し量産性
が著しく損なわれる、(3)ピンホール等の外観不良の
発生割合が従来のエポキシ樹脂組成物のタブレットを使
用した場合よりも高くなるという新たな問題が発生し
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、結晶性
エポキシ樹脂組成物の長所である半田付け工程での耐ク
ラック性や半田付け工程後の耐湿信頼性の改善効果を維
持しつつ、上記3つの問題点を解決するため鋭意努力し
た結果、結晶性エポキシ樹脂を必須成分とするエポキシ
樹脂組成物のタブレットにおいて、タブレット原料であ
るエポキシ樹脂組成物の水分含有量とタブレット充填度
を特定値にし、必要ならばタブレットの形状を端面に突
起部を有する円柱状とすればよいことを見出し、本発明
を完成するに至ったのである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、
(A)結晶性エポキシ樹脂を必須成分とするエポキシ樹
脂、(B)硬化剤及び(C)充填剤を含有してなり、し
かも水分含有量が0.2重量%以下であるエポキシ樹脂
組成物をタブレット充填度92%以上に成形してなるこ
とを特徴とするエポキシ樹脂組物のタブレット、及びこ
のタブレットの形状が端面に突起部を有する円柱状であ
ることを特徴とするものである。
【0006】以下、さらに詳しく本発明について説明す
る。
【0007】本発明で使用される(A)成分の結晶性エ
ポキシ樹脂を必須成分とするエポキシ樹脂としては、一
般式(I)〜(III) で表されるビスヒドロキシビフェニ
ル型エポキシ樹脂、ジヒドロキシナフタレン型エポキシ
樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0008】
【化1】
【0009】
【化2】
【0010】
【化3】
【0011】なお、式中R1 〜R4 は水素原子、炭素数
1〜4の低級アルキル基又はハロゲン原子を示す。繰り
返し単位数については、n=0の化合物を主成分とする
が、n=1〜5程度の化合物や末端がエポキシ化されて
いない化合物をn=0の化合物100重量部当たり30
重量部以下好ましくは20重量部以下を含んでいてもよ
い。n=1〜5程度の化合物が30重量部を越えると、
結晶性エポキシ樹脂の結晶化が困難となり、粘調な液状
で取り扱わなければならなくなるので、作業性やワイヤ
ー流れ等の成形性が損なわれる。
【0012】好ましい結晶性エポキシ樹脂の具体例とし
ては、4,4′−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)
−3,3′,5,5′−テトラメチルビフェニル、2,
7−ジグリシジルナフタレン、1,6−ジグリシジルナ
フタレン等が挙げられる。勿論、2種類以上の上記結晶
性エポキシ樹脂は併用してもよい。
【0013】結晶性エポキシ樹脂と共に併用してもよい
他のエポキシ樹脂としては、クレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビ
スフノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポ
キシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、脂環式エ
ポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂、スピロ環含有エ
ポキシ樹脂、トリフェニルグリシジルエーテル型エポキ
シ樹脂、βーナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ア
ルキル変性多官能エポキシ樹脂等が挙げられる。好まし
くはクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニ
ルグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、アルキル変性多
官能エポキシ樹脂である。
【0014】上記併用してもよい他のエポキシ樹脂の割
合は、このエポキシ樹脂と(A)成分との合計中、0〜
95重量%好ましくは0〜80重量%特に好ましくは0
〜60重量%である。併用できる他のエポキシ樹脂の割
合が95重量%を越えると半田付け工程での耐クラック
性や半田付け工程後の耐湿信頼性の改良効果が損なわれ
る。
【0015】本発明で使用される(B)成分の硬化剤と
しては、(A)成分と反応して硬化させるものであれば
特に限定されず、それの具体例としては、例えばフェノ
ール、クレゾール、キシレノール、レゾルシノール、ナ
フトール、クロロフェノール、t−ブチルフェノール、
ノニルフェノール、イソプロピルフェノール及びオクチ
ルフェノール等からなる群より選ばれた1種又は2種以
上をホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、α,
α′−ジメトキシーp−キシレン及び/又はパラキシレ
ンとともに酸触媒下で反応させて得られたノボラック樹
脂、ポリパラヒドロキシスチレン樹脂、ビスフェノール
AやビスフェノールSなどのビスフェノール化合物、ピ
ロガロールやフロログルシノール等の3官能フェノール
類、無水フタル酸、無水ピロメリット酸などの酸無水
物、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタ
ン、ジアミノジフェニルスルホンなどの芳香族アミンな
どを挙げることができる。
【0016】これらのうち、半導体装置封止用硬化剤と
しては、耐熱性、耐湿信頼性及び耐クラック性の点でフ
ェノールノボラック樹脂やp−キシレン変性フェノール
樹脂等が特に好ましい。硬化剤の配合量は、硬化剤のフ
ェノール性水酸基とエポキシ樹脂のエポキシ基との比が
0.5〜1.5特に0.7〜1.3の範囲が好ましく、
0.85〜1.15の範囲が最適である。上記の範囲外
では耐熱性、硬化性、耐湿信頼性、離型性が損なわれ
る。
【0017】本発明で使用される(C)成分の充填剤と
しては、溶融シリカ、生シリカ、アルミナ、マグネシ
ア、チタニア、シリカチタニアガラス、クレー、タル
ク、炭酸カルシウム、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、
窒化ホウ素、シリコンオキシナイトライド、サイアロ
ン、ZnO−Al2 3 −SiO2 系結晶化ガラス、M
gO−Al2 3 −SiO2 系結晶化ガラス、Cu2
−Al2 3 −SiO2 系結晶化ガラスなどが挙げられ
るが、好ましくは溶融シリカ、生シリカ、アルミナ、窒
化ケイ素等である。
【0018】充填剤の形状としては、球状、破砕状、角
とりを行った破砕状、ウィスカー状、燐片状などである
が、成形性や局所応力の集中を低減させる点からは球状
や角とり破砕状が、また耐クラック性の点からは破砕
状、角とり破砕状、ウィスカー状、燐片状が好ましい。
【0019】充填剤の粒度としては、ゲート部での閉塞
を防いだり微細化したインナーリード周辺や薄型パッケ
ージでの充填性の点から、150μm以下特に75μm
以下が好ましく、50μm以下が最適である。一方、成
形性や各種の深さのバリを抑制する意味では充填剤の粒
度分布は広い方が望ましい。
【0020】(C)の割合は、エポキシ樹脂組成物全体
の50重量%以上好ましくは70重量%以上特に75重
量%以上である。(C)成分の割合が50重量%未満で
は半田付け工程での耐クラック性が低下する。
【0021】本発明は上記(A)成分、(B)成分及び
(C)成分を含むエポキシ樹脂組成物をタブレット化す
るものであるが、その際の該エポキシ樹脂組成物中の水
分含有量は0.2重量%以下のものを使用しなければな
らない。水分含有量が0.2重量%を越えると、特開昭
63−3341号公報、特開昭63−237910号公
報に述べられているように、ピンホールやボイド等の外
観不良が多くなるばかりでなく、金型からの離型性も悪
化し量産性が損なわれる。従来より、半導体封止用とし
て広く使われてきたクレゾールノボラック型エポキシ樹
脂組成物の場合、水分含有量が0.2重量%を越えても
量産性が損なわれるほど離型性は悪化しなかったが、本
発明のように、結晶性エポキシ樹脂を必須成分とする場
合には、水分が離型性に甚だしく影響を及ぼすことを本
発明者らは見出したのである。原料エポキシ樹脂組成物
中の好ましい水分含有量は0.18重量%以下特に0.
15重量%以下である。
【0022】本発明において、エポキシ樹脂組成物又は
タブレットの水分含有量は、水分気化装置付カールフィ
シャー法水分測定装置で測定することができる。その際
の条件としては、水分気化を160〜200℃特に18
0〜195℃の温度で行う。水分気化の温度が160℃
未満では、エポキシ樹脂組成物又はタブレットからの水
分が殆ど気化したとはいえず水分値が低くなる場合があ
るし、また、200℃を越えるとエポキシ樹脂組成物の
熱分解による水分が加算されて好ましくはない。通常、
エポキシ樹脂組成物のタブレットは160〜200℃の
温度で封止作業されていることからも、水分の気化温度
は160〜200℃とすることが好ましい。
【0023】さらに、本発明においては、タブレット充
填度が92%以上であることが必要である。タブレット
充填度が92%未満の場合には、特開昭60−2242
34号公報、特開昭63−209809号公報に述べら
れているように、ピンホールやボイド等の外観不良が多
くなるとともに、通常タブレットが使用される例えば2
5℃×60%RHの雰囲気下に2〜3日放置しておくと
金型からの離型性が損なわれる。しかし、タブレット密
度を高めることによって、タブレットの中心部での吸湿
が抑制され、さらにタブレットがプレヒートされた際、
タブレット周辺部から効果的に吸湿した水分が揮散する
ため、離型性の悪化が抑制される。好ましいタブレット
充填度は94%以上特に95%以上である。
【0024】本発明において、タブレット充填度とは、
次式で定義される値である。 ここで、タブレット密度=タブレット重量/タブレット
容積であり、また、成形品密度=(成形品重量/成形品
容積)=真比重である。
【0025】なお、端面に突起部を有するタブレットの
場合には、サンドペーパー等で端面の突起部を研磨し端
面をフラットにした後、体積や重量を測定しタブレット
密度を算出する。
【0026】離型性のみならば、ワックスや離型用シリ
コーンの増量によってそれをかなり改善することができ
るが、その場合は、金型からのバリの発生が多くなった
り、半田付け時の耐クラック性や半田付け工程後の耐湿
信頼性が低下したり、さらには金型汚れが激しくなる。
しかし、意外にも、本発明に述べるような水分管理とタ
ブレット充填度管理を行うことによって、バリ、耐クラ
ック性、耐湿信頼性、金型汚れ、外観不良等の諸特性を
損なわずに離型性や離型性の保存安定性を改善すること
ができるものである。
【0027】本発明において、手動でタブレットを成形
機に供給したり、タブレット重量が小さいミニタブレッ
ト等の場合、タブレットの形状は、端面がフラットな円
柱状や角とりを施した円柱状でもよいが、特にタブレッ
ト自動供給機を使う場合にはその形状は端面に突起部を
有する円柱状が好ましい。なぜなら、端面がフラットな
ものでは10個前後の積み重ねによって自重により数時
間のうちにタブレット同士がくっつくためである。
【0028】端面に突起部を有する円柱状のタブレット
のモデルの一例を図1に示す。図1において、a1 はタ
ブレット径であり、タブレット自動供給機で使用される
場合、20〜80mm特に30〜50mmが好ましい。a2
は通常0〜5mmであり、b2と共にタブレットの角とり
の程度をきめるものである。角とりを設けたほうが輸送
中でのタブレットの欠け等が発生しにくくなるが、角と
りが大きすぎるとピンホール等の外観不良が増える場合
がある。突起部b1 は0.1〜1.5mm特に0.15〜
1.0mmが好ましく、突起部は通常のR面でよい。b1
が0.1mm未満の場合、タブレットのくっつき防止の効
果が小さく、1.5mmを越えるとピンホール等の外観不
良が増加する。b2 は0〜5mmであり、a3 は0mm〜1
0mmである。
【0029】本発明のタブレットには、上記(A)成
分、(B)成分、(C)成分の他にも必要に応じて、以
下の成分を配合することができる。すなわち、γーグリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン、βー(3,4−
エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等
のエポキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−フェニ
ルアミノプロピルトリメトキシシラン,N−β(アミノ
エチル)γーアミノプロピルトリメトキシシラン等のア
ミノシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリ
メトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、ヘ
プタデカフルオロデシルトリメトキシシラン等の疏水性
シラン化合物やメルカプトシランなどのシランカップリ
ング剤、Zrキレート化合物、チタネートカップリング
剤、アルミニウム系カップリング剤の表面処理剤、Sb
2 3 、Sb2 4 、Sb2 5 等の難燃助剤、ハロゲ
ン化エポキシ樹脂やリン化合物等の難燃剤、カーボンブ
ラック、酸化鉄、染料、顔料などの着色剤、シリコーン
オイル、シリコーンゴム、シリコーン化合物とエポキシ
樹脂又はフェノール化合物との反応物、ポリサルファイ
ドゴム、オレフィン系共重合体、変性ニトリルゴム、変
性ブタジエンゴム、水添ブタジエン系ゴム、変性アクリ
ルゴム、水添イソプレンスチレンゴム等の低応力化剤、
ステアリン酸、ベヘニン酸、ヒドロキシステアリン酸等
の高級脂肪酸、モンタン酸、ラノリン脂肪酸等の天然物
に由来する酸ワックス、酸化型ポリエチレンワックス、
酸化型ポリプロピレンワックス、オレフィンとアクリル
酸及び/又は無水マレイン酸との共重合体等のカルボキ
シル基を有するワックスやこれらカルボキシル基を有す
るワックスと上記した種々のエポキシ樹脂、単官能エポ
キシ樹脂、アミン化合物、アルコール化合物、フェノー
ル化合物やN,N−ジカルボキシアルキルアミン化合物
との反応物、これらカルボキシル基を有するワックスの
Ca、Mg、Zn、Al、Sn、Pb、Ba等の金属
塩、オレフィンと酢酸ビニルとの共重合体、非酸化型オ
レフィンワックス、カルナバワックス等の離型剤、アミ
ノ基、エポキシ基、カルボキシル基、アミド基、メルカ
プト基、エステル基、ポリアルキレンオキシド基、芳香
族基を有するシリコーン化合物やこれらシリコーン化合
物と上記のエポキシ樹脂や単官能エポキシ樹脂や上記の
硬化剤との反応物等のシリコーン離型剤等である。
【0030】特に高い耐湿信頼性や高温放置安定性が要
求される場合には、各種イオン捕捉剤等の添加が有効で
ある。イオン捕捉剤等の具体例としては、DHT−4
A、KW−200、KW−2100(協和化学(株)製
商品名)、IXE−600、IXE−633(東亜合成
(株)製商品名)、オルトホウ酸、メタホウ酸、ホウ酸
トリメチル、ホウ酸亜鉛、ホウ酸スズ等のホウ素化合物
などが挙げられる。さらには、耐熱性をさらに高めるた
めにビスマレイミド化合物等のイミド化合物を配合して
もよい。
【0031】さらに、本発明のタブレットには、(A)
成分と(B)成分の反応を促進させるために硬化促進剤
を配合することができる。硬化促進剤としては、通常エ
ポキシ樹脂の硬化に用いられる化合物、例えばイミダゾ
ール又はその誘導体、三級アミン系化合物、有機ホスフ
ィン化合物、シクロアミジン誘導体などが用いられる
が、耐湿性の面から有機ホスフィン化合物やシクロアミ
ジン誘導体が好ましい。
【0032】有機ホスフィン化合物の具体例としては、
トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィ
ン、メチルジフェニルホスフィン、トリパラトリルホス
フィン、トリフェニルホスフィンオキシド、テトラブチ
ルホスホニウム・ヘンゾトリアゾラート塩、テトラフェ
ニルホスホニウム・テトラフェニルボレート塩等が挙げ
られる。 また、シクロアミジン誘導体としては、6−
ジブチルアミノー1,8−ジアザビシクロ(5,4,
0)ウンデセンー7、1,8−ジアザビシクロ(5,
4,0)ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ(4,
3,0)ノネンー5等やこれらのカルボン酸塩やフェノ
ールノボラック塩が特に望ましい。これらの硬化促進剤
は1種又は2種以上を使用することができる。
【0033】硬化促進剤の配合量は、(A)成分と
(B)成分のとの合計100重量部当たり、0.2〜1
0重量部特に0.4〜5.0重量部とすることが好まし
い。硬化促進剤の配合量が上記範囲より少ないとエポキ
シ樹脂組成物の硬化性や耐熱性が劣る場合があり、一
方、上記範囲よりも多いと耐湿信頼性や高温時の電気特
性が悪化したり成形不良率が増加したりする場合があ
る。
【0034】本発明に係るエポキシ樹脂組成物は、上記
諸材料をブレンダー又はミキサー等で混合後、加熱ロー
ル、ニーダー又は押出機等によって溶融混練した後、冷
却粉砕することによって製造することができる。
【0035】上記エポキシ樹脂組成物をタブレット化す
るには、水分含有量を0.2重量%以下とした上記エポ
キシ樹脂組成物を用い、タブレットマシンの周辺の相対
湿度を60%以下、好ましくは50%以下特に40%以
下に管理して行う。相対湿度が60%を越えるとタブレ
ットの水分を0.2重量%以下にすることができなくな
る。
【0036】
【実施例】次に、本発明を実施例によって説明するが、
本発明は以下の実施例によって限定されるものではな
い。なお、以下の例において、部及び%はすべて重量基
準である。
【0037】実施例1〜4、比較例1〜4 表1に示した配合材料を表2に示す処方の組成比で配合
し、ミキサーによりドライブレンドした。これをロール
表面温度90℃のミキシングロールを用いて5分間加熱
混練した後、冷却、粉砕してエポキシ樹脂組成物を製造
した。得られた粉末を表2に示した相対湿度の雰囲気下
でタブレット化した。なお、タブレットの形状は、a1
=40mm、a2 =b2 =0mm、a3 =2mm、b1 =0.
75mmである。なお、実施例1〜4及び比較例1〜3
は、打錠圧力2.0t/cm2 、加圧時間3秒でタブレッ
ト化し、比較例4は打錠圧力1.0t/cm2 、加圧時間
1秒でタブレット化した。
【0038】このタブレットを用い、75℃にプレヒー
ト後、低圧トランスファー成形法により175℃×2分
の条件で、16pinDiPの鏡面パッケージや8×8
mmの模擬素子をダイ付けした80pinOFPパッケー
ジを封止し、175℃×5時間ポストキュアした。ポス
トキュア後、以下の物性を測定した。それらの結果を表
2に示す。
【0039】(1)ピンホール 80pinOFPパッケージ36個を光学顕微鏡を用い
て0.15mm以上の大きさのピンホールの有無を観察
し、36パッケージ中のピンホールの合計数を求めた。 (2)耐クラック性 上記ピンホール測定後のパッケージを120℃×12h
rベーキングした後、85℃×85RH%×60hr吸
湿させた後、240℃の半田浴に10秒間浸漬し、超音
波探査映像装置(日立建機社製)を用いて内部クラック
の発生していないパッケージの個数を求めた。 (3)耐湿信頼性 上記の耐クラック性試験を行ったパッケージを用い、1
21℃×100RH%で加湿処理し、オープン不良率が
50%になる時間を求めた。
【0040】(4)水分 三菱化成社製水分測定装置「CA−06 気化装置VA
−22」を用い、気化温度190℃で測定した。エポキ
シ樹脂組成物の粉末の水分含有量はタブレット化した残
りの粉末を用いて、また、タブレットの水分含有量は相
対湿度20%以下になるようにエアーシールドを行った
条件でタブレットを粉砕し得られた粉末を用いてそれぞ
れ測定した。 (5)離型性及び離型性の保存安定性 メラミンで洗浄した鏡面16pinDiP金型で型慣れ
樹脂を1ショット成型後、連続50ショツト成型し、ラ
ンナー折れやゲート残りの離型性不良が発生したショッ
ト数を求めた。また、離型性の保存安定性は、25℃×
60RH%×2日間、タブレットを開封状態で放置した
後、離型性の評価を行った。これらの数値は0でないと
量産性に問題がある。
【0041】(6)金型汚れ 上記の離型性試験を行った鏡面パッケージの表面を目視
で判定し、良好な方から○、△、×の3段階評価を行っ
た。 (7)バリ 2、5、10、30μm の所定深さのスリットを持つ金
型を用い、175℃×2分×70kg/cm2 で流動長を測
定し、その平均値を算出した。
【0042】
【表1】
【0043】なお、表1において、「ヘキストーE」及
び「変性フェノール樹脂」は以下のものである。 ヘキストーE:モンタン酸エステルワックス(酸価15
〜20 ケン化価130〜160) 変性フェノール樹脂:水酸基当量105のフェノールノ
ボラック樹脂1500部を反応容器に入れ、125℃で
溶融した後、ポリエーテル変性シリコーンオイル(東レ
シリコーン社製商品名「SF−8421」)200部を
添加し、15分間攪拌混合後、液状の硬化性シリコーン
(東芝シリコーン社製商品名「TSE−3051」)2
00部を加え、140℃×30分間攪拌混合した。次い
で、シリコーンゴム粉末(信越化学社製商品名「KMP
−594」)240部とトリフェニルホスフィン10部
を添加し、150℃×30分間加熱混合後、冷却、粉砕
して製造したものを使用した。
【0044】
【表2】
【0045】実施例5〜9 参考例1〜3 実施例1のエポキシ樹脂組成物を相対湿度35%の雰囲
気下において、a1 =40mmとし、表3に示す形状のタ
ブレットを打錠圧力や加圧時間を変化させて製造し、得
られたタブレットのくっつき性及び物性評価を行った。
その結果を表3に示す。
【0046】(8)タブレットのくっつき性 53g /ヶのタブレット10ヶを積み重ね、25℃×6
0%の雰囲気下1日、開封状態で放置後、上のタブレッ
トから1個ずつ静かに取り外した際、下側のタブレット
がくっついてくる状態に応じて以下のように判定した。
なお、○の判定でなければタブレット自動供給機での使
用は難しいものである。 ○:下側のタブレットが全くくっつかない。 △:下側のタブレットが一緒にくっついてくるが、5秒
以内に離れる。 ×:5秒以上の間、上側のタブレットにくっついたまま
離れない。
【0047】
【表3】
【0048】
【発明の効果】本発明の結晶性エポキシ樹脂を必須成分
とするエポキシ樹脂組成物のタブレットによれば、半田
付け時の耐クラック性、半田付け工程後の耐湿信頼性、
金型汚れ及びバリ等の物性を損なわずに、ピンホール特
性、離型性及び離型性の保存安定性を著しく改善するこ
とができる。また、端面がフラットなタブレットから端
面に突起部を有する形状のタブレットに変更することに
より、ピンホールを悪化させずにタブレットのくっつき
性を改良でき、タブレット自動供給機での使用に適した
ものになった。従って、本発明のタブレットは表面実装
の電子部品、特に半導体、IC、LSI等の封止材料と
して好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のタブレットの形状の一例を示すモデ
ル図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)結晶性エポキシ樹脂を必須成分と
    するエポキシ樹脂、(B)硬化剤及び(C)充填剤を含
    有してなり、しかも水分含有量が0.2重量%以下であ
    るエポキシ樹脂組成物をタブレット充填度92%以上に
    成形してなることを特徴とするエポキシ樹脂組物のタブ
    レット。
  2. 【請求項2】 タブレットの形状が端面に突起部を有す
    る円柱状であることを特徴とする請求項1記載のエポキ
    シ樹脂組成物のタブレット。
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