JPH0663687A - 鋳物製造用生型砂組成物及び生型砂用添加剤 - Google Patents

鋳物製造用生型砂組成物及び生型砂用添加剤

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JPH0663687A
JPH0663687A JP24572392A JP24572392A JPH0663687A JP H0663687 A JPH0663687 A JP H0663687A JP 24572392 A JP24572392 A JP 24572392A JP 24572392 A JP24572392 A JP 24572392A JP H0663687 A JPH0663687 A JP H0663687A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水の量が少なくても、表面安定性に優れた生
型が得られる鋳物製造用生型砂組成物を提供する。 【構成】 この鋳物製造用生型砂組成物は、界面活性剤
を必須成分として含有するものである。界面活性剤は、
アニオン界面活性剤,ノニオン界面活性剤,カチオン界
面活性剤,両性界面活性剤のいずれもが使用しうる。鋳
物製造用生型砂組成物中の粘土としては、一般的にベン
トナイトが使用される。また、鋳物製造用生型砂組成物
中の任意成分としては、石炭粉等の炭化物や澱粉等を含
有させることもできる。この鋳物製造用生型砂組成物
は、砂に、粘土及び界面活性剤を添加することによって
作成される。界面活性剤は、水溶液の形態で添加するの
が好ましい。また、界面活性剤と粘土等とを混合した添
加水溶液を、砂に添加して鋳物製造用生型砂組成物を作
成することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋳物を作製する際に使
用する生型として、表面安定性に優れた生型を製造する
ための鋳物製造用生型砂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、生型は、砂、活性粘土及び水
とよりなる鋳物製造用生型砂組成物を混練し、その組成
物を所望の型につき固めて製造されている。また、活性
粘土以外に、鋳肌を改善するための石炭粉やピッチ等の
炭化物成分や、砂同士の結着力を向上させるための澱粉
等の接着剤成分等を、砂に添加して鋳物製造用生型砂組
成物とすることも行なわれている。
【0003】ところで、生型砂中の水分と生型の物理的
特性には密接な関係があり、生型の強度・表面安定度等
を一定以上に保つために、比較的多量の水を添加した
後、混練して生型を製造している。しかしながら、添加
する水が多いと、生型砂の流動性が低下し、生型の充填
性が悪くなるという欠点及び得られる鋳物にピンホール
が生じたり、或いは鋳物があばた状となって、鋳物に多
数の欠陥が生じるという欠点があり、水分の少ない生型
砂システムが望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者等
は、鋳物製造用生型砂組成物中の水が減少でき、且つ表
面安定性に優れた生型を得ることを目的として、種々研
究を行なった。その結果、その作用は明らかではない
が、鋳物製造用生型砂組成物中に界面活性剤を添加する
ことによって、水が減少でき、且つ表面安定性に優れた
生型を得られることを見出し、本発明に到達したのであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、界面活
性剤を必須成分として含有することを特徴とする鋳物製
造用生型砂組成物に関するものである。また、この鋳物
製造用生型砂組成物を得る際に、砂に添加する界面活性
剤を含有する生型砂用添加剤に関するものである。
【0006】本発明に使用する砂としては、従来公知の
ものを使用することができ、例えば天然産である、海
砂,山砂,珪砂等を使用することができる。また、活性
粘土としても、従来公知のものを使用することができ、
代表的にはベントナイトが使用され、また木節粘土も使
用することができる。本発明において、その他の任意成
分として石炭粉やピッチ等の炭化物、又は澱粉等の接着
剤を鋳物製造用生型砂組成物中に含有させることもでき
る。
【0007】本発明において、特徴的なことは、鋳物製
造用生型砂組成物中に界面活性剤が含有されていること
である。界面活性剤としては、アニオン界面活性剤,ノ
ニオン界面活性剤,カチオン界面活性剤,又は両性界面
活性剤のいずれかが単独で又は混合して使用される。
【0008】アニオン界面活性剤としては、以下の(I)
〜(VII)に示したものを使用することができる。 (I)ナフタリン,アルキルナフタリン,アルキルフェノ
ール,アルキルベンゼン等の芳香族型化合物のスルホン
酸又はスルホン酸塩のホルマリン縮合物。但し、ホルマ
リンの平均縮合度は1.2〜100であり、塩としては、アン
モニウム,モノエタノールアミン,ジエタノールアミ
ン,トリエタノールアミン,トリエチルアミン等の低級
アミン、又はナトリウム,カリウム,マグネシウム,カ
ルシウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属であ
る。
【0009】(II)リグニンスルホン酸,リグニンスルホ
ン酸塩,若しくはそれらの誘導体,リグニンスルホン酸
とナフタリン或いはアルキルナフタリン等の芳香族化合
物のスルホン酸とのホルマリン縮合物又はその塩。塩と
しては、上記いずれの場合も、アンモニウム,モノエタ
ノールアミン,ジエタノールアミン,トリエタノールア
ミン,トリエチルアミン等の低級アミン、又はナトリウ
ム,カリウム,マグネシウム,カルシウム等のアルカリ
金属又はアルカリ土類金属である。また、ホルマリンの
平均縮合度は1.2〜50である。
【0010】(III)ポリスチレンスルホン酸又はその
塩,スチレンスルホン酸と他の共重合性モノマーの共重
合体又はその塩。但し、重量平均分子量は500〜50万で
あり、塩としては、アンモニウム,モノエタノールアミ
ン,ジエタノールアミン,トリエタノールアミン,トリ
エチルアミン等の低級アミン、又はナトリウム,カリウ
ム,マグネシウム,カルシウム等のアルカリ金属又はア
ルカリ土類金属である。
【0011】(IV)ジシクロペンタジエンスルホン酸重合
物又はその塩。重合物の重量平均分子量は500〜50万で
あり、塩としては、アンモニウム,モノエタノールアミ
ン,ジエタノールアミン,トリエタノールアミン,トリ
エチルアミン等の低級アミン、又はナトリウム,カリウ
ム,マグネシウム,カルシウム等のアルカリ金属又はア
ルカリ土類金属である。
【0012】(V)無水マレイン酸又は/及び無水イタコ
ン酸と他の共重合性モノマーの共重合体又はその塩。但
し、重量平均分子量は500〜50万であり、塩としては、
ナトリウムやカリウム等のアルカリ金属又はアンモニウ
ムである。
【0013】(VI)液状ポリブタジエンのマレイン化物又
はその塩。但し、液状ポリブタジエンの重量平均分子量
は500〜20万であり、塩としては、ナトリウムやカリウ
ム等のアルカリ金属又はアンモニウムである。
【0014】(VII)親水基を分子中に1個又は2個持
つ、次の(a)〜(h)に示すアニオン界面活性剤。 (a)炭素数4〜18のアルコールの硫酸エステル塩。但し、
塩としては、アンモニウム,モノエタノールアミン,ジ
エタノールアミン,トリエタノールアミン,トリエチル
アミン等の低級アミン、又はナトリウム,カリウム,マ
グネシウム,カルシウム等のアルカリ金属又はアルカリ
土類金属である。
【0015】(b)炭素数4〜18のアルカン,アルケン,α
−オレフィン又は/及びアルキルアリールスルホン酸又
はその塩。但し、塩としては、アンモニウム,モノエタ
ノールアミン,ジエタノールアミン,トリエタノールア
ミン,トリエチルアミン等の低級アミン、又はナトリウ
ム,カリウム,マグネシウム,カルシウム等のアルカリ
金属又はアルカリ土類金属である。
【0016】(c)活性水素を分子中に1個以上持つ化合
物のアルキレンオキシド付加物の硫酸化物若しくはリン
酸エステル化物、又はそれらの塩。但し、塩としては、
アンモニウム,ナトリウム,カリウム,マシグネシウム
又はカリウムである。
【0017】(d)炭素数4〜22の飽和又は不飽和脂肪酸の
エステルであるスルホコハク酸塩。但し、塩としては、
アンモニウム,ナトリウム又はカリウムである。
【0018】(e)アルキルジフェニルエーテルジスルホ
ン酸又はその塩。但し、アルキル基の炭素数は8〜18で
あり、塩としては、アンモニウム,ナトリウム,カリウ
ム,マグネシウム又はカリウムである。
【0019】(f)ロジン酸又はその塩。但し、塩として
は、アンモニウム,ナトリウム又はカリウムである。な
お、ロジン酸と高級脂肪酸との混合物であるトール油又
はその塩もこの中に含まれる。
【0020】(g)炭素数4〜18の飽和若しくは不飽和脂肪
酸又はそれらの塩。但し、塩としてはアンモニウム,カ
リウム又はナトリウムである。
【0021】(h)炭素数8〜18のα−スルホ脂肪酸エステ
ル。
【0022】ノニオン界面活性剤としては、以下の(I)
〜(VII)に示したものを使用することができる。 (I)フェノール,クレゾール,ブチルフェノール,ノニ
ルフェノール,ジノニルフェノール,ドデシルフェノー
ル,パラクロルフェノール,ビスフェノールAなどのフ
ェノール性水酸基を有する化合物のアルキレンオキシド
付加物。但し、アルキレンオキシドとしては、エチレン
オキシド,プロピレンオキシド,ブチレンオキシド,又
は/及びスチレンオキシドである。
【0023】(II)アルキルフェノール,フェノール,メ
タクレゾール,スチレン化フェノール,ベンジル化フェ
ノール等のフェノール性水酸基を有する化合物のホルマ
リン縮合物のアルキレンオキシド付加物。ホルマリン縮
合物の平均縮合度は1.2〜100であり、アルキレンオキシ
ドとしては、エチレンオキシド,プロピレンオキシド,
ブチレンオキシド,又は/及びスチレンオキシドであ
る。
【0024】(III)炭素数2〜50の一価の脂肪族アルコー
ル又は/及び炭素数2〜50の脂肪族アミンのアルキレン
オキシド付加物。但し、アルキレンオキシドとしては、
エチレンオキシド,プロピレンオキシド,ブチレンオキ
シド,又は/及びスチレンオキシドである。
【0025】(IV)エチレンオキシドと、プロピレンオキ
シド,ブチレンオキシド又は/及びスチレンオキシドと
のブロック又はランダム付加重合物。
【0026】(V)グリセリン,トリメチロールプロパ
ン,ペンタエリスリトール,ソルビトール,蔗糖,ポリ
グリセリン,エチレングリコール,ポリエチレングリコ
ール,プロピレングリコール,ポリプロピレングリコー
ル等の多価アルコール、又はこれらの多価アルコールと
炭素数8〜18の脂肪酸とのエステルにアルキレンオキシ
ドを付加した付加物。但し、アルキレンオキシドとして
は、エチレンオキシド,プロピレンオキシド,ブチレン
オキシド,又は/及びスチレンオキシドである。
【0027】(VI)エチレンジアミン,テトラエチレンジ
アミン,ポリエチレンイミン(重量平均分子量600〜1
万)等の複数個の活性水素を有する多価アミンのアルキ
レンオキシド付加物。但し、アルキレンオキシドとして
は、エチレンオキシド,プロピレンオキシド,ブチレン
オキシド,又は/及びスチレンオキシドである。
【0028】(VII)トリグリセライド型油脂1モルと、グ
リセリン,トリメチロールプロパン,ペンタエリスリト
ール,ソルビトール,蔗糖,エチレングリコール,重量
平均分子量1000以下のポリエチレングリコール,プロピ
レングリコール,重量平均分子量1000以下のポリプロピ
レングリコールよりなる群から選ばれた1種又は2種以
上の多価アルコール、又は/及び水0.1〜5モルとの混合
物に、アルキレンオキシドを付加した付加物。但し、ア
ルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド,プロピ
レンオキシド,ブチレンオキシド,又は/及びスチレン
オキシドである。
【0029】カチオン界面活性剤としては、以下の(I)
〜(VII)に示したものを使用することができる。 (I)炭素数4〜18のアルキル又は/及びアルケニルアミン
を無機酸又は有機酸で中和したアルキル又は/及びアル
ケニルアミン塩。
【0030】(II)以下の化1〜化3に表わされる第4級
アンモニウム塩。
【化1】
【化2】
【化3】
【0031】(III)化4に表わされるアルキルベタイ
ン。
【化4】
【0032】(IV)化5で表わされるアルキルアミンオキ
サイド。
【化5】
【0033】(V)化6で表わされるアルキルアラニン。
【化6】
【0034】(VI)化7又は化8で表わされるポリアミー
ト。
【化7】
【化8】
【0035】(VII)化9又は化10で表わされるポリア
ミン塩。
【化9】
【化10】
【0036】両性界面活性剤としては、以下の(I)又は
(II)に示したものを使用することができる。 (I)化11で表わされるイミダゾリン型両性界面活性
剤。
【化11】
【0037】(II)化12で表わされるスルホベタイン型
両性界面活性剤。
【化12】
【0038】本発明に係る鋳物製造用生型砂組成物中に
おいて、砂と他の成分との配合割合は、以下のとおりで
あるのが好ましい。即ち、砂と活性粘土との配合割合
は、砂100重量部に対して、活性粘土5〜12重量部である
のが好ましい。活性粘土が5重量部未満であると、砂同
士の粘結力が不足し、強度の高い生型を得られにくくな
る傾向が生じる。逆に、活性粘土が12重量部を超える
と、生型の通気度が不足し、得られる鋳物表面にピンホ
ールが生じたり、或いはあばた状の欠陥が生じる傾向と
なる。また、砂と界面活性剤との配合割合は、砂100重
量部に対して、界面活性剤0.001〜0.1重量部であるのが
好ましい。界面活性剤が0.001重量部未満であると、界
面活性剤の添加による水分の減少効果が少ない。逆に、
界面活性剤が0.1重量部を超えても、界面活性剤の効果
は飽和状態となって、界面活性剤の使用が不経済になる
傾向が生じる。
【0039】また、石炭粉やピッチ等の炭化物を鋳物製
造用生型砂組成物中に含有させる場合には、これを砂10
0重量部に対して、1〜5重量部程度配合するのが好まし
い。炭化物が1重量部未満であると、表面の奇麗な鋳物
を得られにくくなる傾向が生じる。逆に、炭化物が5重
量部を超えると、得られる鋳物にピンホールが生じた
り、或いはあばた状の欠陥が生じる傾向となる。また、
澱粉を鋳物製造用生型砂組成物中に含有させる場合に
は、これを砂100重量部に対して、1〜5重量部程度配合
するのが好ましい。澱粉が1重量部未満であると、型こ
われ造型不良、砂かみ・すくわれ欠陥発生防止の効果が
得られにくくなる。逆に、澱粉が5重量部を超えると、
得られる鋳物にピンホールが生じたり、或いはあばた状
の欠陥が生じる傾向となる。
【0040】本発明に係る鋳物製造用生型砂組成物は、
砂に、活性粘土、界面活性剤及び他の任意成分(炭化物
や接着剤等)を添加し、混練することによって得ること
ができる。一般的に、生型砂はシステム砂として繰り返
し再使用に供せられるものである。このため、システム
砂中には、所定量の活性粘土や界面活性剤等が既に含有
されている。従って、溶湯熱によって損耗した量だけ、
活性粘土や界面活性剤等を添加して、前記した所望の配
合割合となるように鋳物製造用生型砂組成物を得るので
ある。システム砂に対する、活性粘土等の添加量は、一
般的に以下のとおりであるのが好ましい。即ち、システ
ム砂100重量部に対して、活性粘土は0.2〜0.8重量部程
度、界面活性剤は0.0001〜0.01重量部程度、炭化物は0.
02〜0.2重量部程度、接着剤は0.02〜0.2重量部程度であ
る。なお、活性粘土や界面活性剤等の添加物は、システ
ム砂に同時に添加しても良いし、別々に添加しても良
い。
【0041】また、この鋳物製造用生型砂組成物に水を
添加する場合には、砂100重量部に対して、4重量部以下
の水を添加するのが好ましい。4重量部を超える水を添
加すると、本発明の目的とする水分量の少ない生型を得
られにくくなる傾向が生じる。水の添加方法は、界面活
性剤を水と溶解させた界面活性剤水溶液として、界面活
性剤と共に添加するのが好ましい。また、活性粘土や界
面活性剤を適宜量配合した添加水溶液を作成しておい
て、これを生型砂に添加しても良い。
【0042】
【実施例】
実施例1〜11及び比較例1〜3 オーストラリア産珪砂100重量部に対して、ベントナイ
ト7重量部、石炭粉3重量部、更にα−澱粉、水及び界面
活性剤水溶液を表1に示した割合で添加し、混練機(シ
ンプルソン型ミル)によって12分間混練した。このよう
にして得られた鋳物製造用生型砂組成物を使用して、JI
S Z-2604法に基づき50mmφ×50mmの円柱体を製造した。
得られた円柱体を用いて、表面安定度を測定した。この
表面安定度は、得られた円柱体を6メッシュの篩上に載
置し、全体をロータップ型篩機にかけ、60秒間振とうす
る。篩上に残った円柱体の重量をBg、振とう前の円柱
体の重量をAgとして、次式により算出する。表面安定
度(%)=(B/A)×100である。この結果を表1に
示した。
【0043】
【表1】
【0044】実施例及び比較例の両者を比較すれば明ら
かなように、鋳物製造用生型砂組成物中に界面活性剤を
添加含有させれば、組成物中の水の量が少なくても、得
られる生型の表面安定性が格段に向上することが分か
る。従って、実施例の如く、鋳物製造用生型砂組成物中
に界面活性剤を添加含有させておけば、組成物中の水の
量を減少させても、得られる生型の表面安定性が低下す
るのを防止しうるのである。
【0045】
【作用】本発明において、鋳物製造用生型砂組成物中に
界面活性剤を添加含有させておくと、得られる生型の表
面安定性が向上する理由は、定かではないが、以下のよ
うに推定することができる。即ち、鋳物製造用生型砂組
成物中の界面活性剤によって、水に対する活性粘土の濡
れ性が高まり、活性粘土の粘結力が向上する。従って、
鋳物製造用生型砂組成物中に界面活性剤を含有させてお
くと、少ない水量で砂間の粘結力が向上し、水を多量に
使用して活性粘土の濡れを大きくした場合と同等の粘結
力を得ることができるので、得られる生型の表面安定性
が向上すると推定しうるのである。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る鋳物
製造用生型砂組成物中には、界面活性剤が添加含有され
ているので、水を多量に組成物中に含有させなくても、
表面安定性に優れた生型が得られるのである。従って、
生型中における水量を多くしなくてもよいので、多量の
水使用による弊害、即ち得られる鋳物にピンホールが生
じたり、或いはあばた状欠陥が生じるという弊害を防止
することができる。また、鋳物製造用生型砂組成物中に
水が多量に存在しなくとも、界面活性剤の作用によっ
て、組成物の混練効率の低下を防止しうるという効果も
奏する。
【手続補正書】
【提出日】平成5年8月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】本発明に係る鋳物製造用生型砂組成物中に
おいて、砂と他の成分との配合割合は、以下のとおりで
あるのが好ましい。即ち、砂と活性粘土との配合割合
は、砂100重量に対して、活性粘土5〜12重量部で
あるのが好ましい。活性粘土が5重量部未満であると、
砂同士の粘結力が不足し、強度の高い生型を得られにく
くなる傾向が生じる。逆に、活性粘土が12重量部を超
えると、生型の通気度が不足し、得られる鋳物表面にピ
ンホールが生じたり、或いはあばた状の欠陥が生じる傾
向となる。また、砂と界面活性剤との配合割合は、砂1
00重量部に対して、界面活性剤0.001〜1.0
量部であるのが好ましい。界面活性剤が0.001重量
部未満であると、界面活性剤の添加による水分の減少効
果が少ない。逆に、界面活性剤が1.0重量部を超えて
も、界面活性剤の効果は飽和状態となって、界面活性剤
の使用が不経済になる傾向が生じる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】本発明に係る鋳物製造用生型砂組成物は、
砂に、活性粘土、界面活性剤及び他の任意成分(炭化物
や接着剤等)を添加し、混練することによって得ること
ができる。一般的に、生型砂はシステム砂として繰り返
し再使用に供せられるものである。このため、システム
砂中には、所定量の活性粘土や界面活性剤等が既に含有
されている。従って、溶湯熱によって損耗した量だけ、
活性粘土や界面活性剤等を添加して、前記した所望の配
合割合となるように鋳物製造用生型砂組成物を得るので
ある。システム砂に対する、活性粘土等の添加量は、一
般的に以下のとおりであるのが好ましい。即ち、システ
ム砂100重量部に対して、活性粘土は0.2〜0.8
重量部程度、界面活性剤は0.0001〜0.1重量部
程度、炭化物は0.02〜0.2重量部程度、接着剤は
0.02〜0.2重量部程度である。なお、活性粘土や
界面活性剤等の添加物は、システム砂に同時に添加して
も良いし、別々に添加しても良い。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】
【実施例】 実施例1〜17及び比較例1〜 オーストラリア産珪砂100重量部に対して、ベントナ
イト7重量部、石炭粉3重量部、更にα−澱粉、水及び
界面活性剤水溶液を表1に示した割合で添加し、混練機
(シンプルソン型ミル)によって12分間混練した。こ
のようにして得られた鋳物製造用生型砂組成物を使用し
て、JIS Z−2604法に基づき50mmφ×50
mmの円柱体を製造した。得られた円柱体を用いて、表
面安定度を測定した。この表面安定度は、得られた円柱
体を6メッシュの篩上に載置し、全体をロータップ型篩
機にかけ、60秒間振とうする。篩上に残った円柱体の
重量をBg、振とう前の円柱体の重量をAgとして、次
式により算出する。表面安定度(%)=(B/A)×1
00である。この結果を表1に示した。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】
【表1】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 界面活性剤を必須成分として含有するこ
    とを特徴とする鋳物製造用生型砂組成物。
  2. 【請求項2】 界面活性剤を含有することを特徴とする
    生型砂用添加剤。
JP24572392A 1992-08-20 1992-08-20 鋳物製造用生型砂組成物及び生型砂用添加剤 Expired - Lifetime JP3211401B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1998017417A1 (de) * 1996-10-22 1998-04-30 Metallgesellschaft Aktiengesellschaft Verfahren zum herstellen eines formsandes für giessereizwecke
KR20070024079A (ko) * 2005-08-26 2007-03-02 주식회사 유니온 켐 주물사 개질조성물
CN107282859A (zh) * 2017-06-30 2017-10-24 安徽省辉煌机械制造有限公司 一种提高耐火度的铁模型砂

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