JPH0663467U - 車両の排障装置 - Google Patents
車両の排障装置Info
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- JPH0663467U JPH0663467U JP593693U JP593693U JPH0663467U JP H0663467 U JPH0663467 U JP H0663467U JP 593693 U JP593693 U JP 593693U JP 593693 U JP593693 U JP 593693U JP H0663467 U JPH0663467 U JP H0663467U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 軌道内にある異物を跳ね飛ばすことなしに、
除去する。 【構成】 異物吸収手段15によって、その異物の侵入
を許容して吸収保持し、この異物吸収手段15の後部に
アルミニウム薄板製のハニカム構造を有するエネルギ吸
収手段16を設け、異物の衝突エネルギをハニカム構造
体の座屈変形によって吸収し、車体11への衝撃力の伝
達を緩和する。
除去する。 【構成】 異物吸収手段15によって、その異物の侵入
を許容して吸収保持し、この異物吸収手段15の後部に
アルミニウム薄板製のハニカム構造を有するエネルギ吸
収手段16を設け、異物の衝突エネルギをハニカム構造
体の座屈変形によって吸収し、車体11への衝撃力の伝
達を緩和する。
Description
【0001】
本考案は、たとえばリニアモータなどによって推進力を得る車両に設けられる 排障装置に関する。
【0002】
典型的な先行技術は、図6に示されている(特開昭64−67472号)。車 体1の前部には、排障装置2が設けられる。この排障装置2は、レール近傍に存 在する異物を跳ね飛ばす排障板3とその後方に配置される緩衝装置4とによって 構成され、緩衝装置4は、支持棒5,6によって車体1に固定される。
【0003】 図7は、図6に示される先行技術の底面図である。また排障板3および緩衝装 置4は、走行方向前方(図6および図7の左方)に向けて凸に湾曲して形成され ており、軌道内の異物を軌道の外に跳ね飛ばすことができる。
【0004】
このような先行技術では、排障装置2によって跳ね飛ばされた異物が軌道の周 辺に飛び、したがって軌道の周囲では、危険であるという問題がある。
【0005】 またこのような先行技術が、リニアモータカーによって推進力を得る車両に関 連して実施されたとき、車体に固定される車上コイルに対向して地上に車体の両 側方で設置された側壁に、地上コイルが取付けられ、車上コイルと地上コイルと の間で生じる電磁力によって車体に推進力が与えられる構成となっている。この ようなリニアモータを用いる車両では、両側壁間内で、軌道内の異物は、排障装 置によって繰り返し跳ね飛ばされ続けるという問題が生じる。
【0006】 またこの先行技術では、排障装置2によって跳ね飛ばされた異物が、その車両 の後部に衝突したり噛み込んだりして悪影響を及ぼすおそれがある。
【0007】 本考案の目的は、異物を跳ね飛ばすことによって生じる上述の問題、すなわち 異物が繰り返し衝突すること、異物が飛んでくることによって周囲が危険な状態 になること、および異物が再び軌道上に落下して後部車両に巻き込むなどの悪影 響を及ぼすことなどを防ぐことができるようにした車両の排障装置を提供するこ とである。
【0008】
本考案は、異物を入り込ませて吸収する異物吸収手段と、 異物吸収手段の後部に設けられ、異物の衝突エネルギを吸収するエネルギ吸収 手段とを含むことを特徴とする車両の排障装置である。
【0009】 また本考案は、異物吸収手段は、粘着性ゴム材料から成ることを特徴とする。
【0010】 また本考案は、エネルギ吸収手段は、金属薄板製のハニカム構造を有すること を特徴とする。
【0011】
本考案に従えば、異物吸収手段によって軌道などにある異物が衝突してその異 物が異物吸収手段に入り込んで保持され、したがって異物が跳ね飛ばされるとい う問題がなくなり、この異物の衝突エネルギは、エネルギ吸収手段によって吸収 され、こうして軌道内などにある異物が捕捉される。したがって異物が周囲に飛 んでいって周囲が危険な状態になることはなく、またその異物が軌道上に落下し て後部車両に巻き込んで悪影響を及ぼすことがなく、また車両の軌道の側壁など との間で異物が繰り返し衝突するという問題が解決される。
【0012】 異物吸収手段は、粘着性ゴム材料から成り、これによって異物の吸収保持が確 実となる。エネルギ吸収手段は金属、たとえばアルミニウムなどの薄板製であり 、たとえば六角形のハニカム構造とされ、そのハニカム構造の座屈によって異物 の衝突エネルギを吸収することができるようになる。このエネルギ吸収手段の働 きによって、異物の衝突時に車体に大きな衝撃力が生じることが防がれる。
【0013】
図1は本考案の一実施例の側面図であり、図2はその実施例の底面図である。 リニアモーターカーなどによって推進力を得る車両の車体11の前部には、本考 案に従う排障装置12が設けられる。この車体11の軌道の両側方には、地上で 側壁13が立設されて設けられており、車体11に取付けられた車上コイルと側 壁13に取付けられた地上コイルとの間で発生する電磁力によって、車体11が 浮上して推進力が与えられて走行する。排障装置12は、車体11の前部に設け られている先頭部外板14によって囲まれており、異物吸収手段15とその後部 に設けられるエネルギ吸収手段16とを有し、このエネルギ吸収手段16の後部 は受金17によって支持されて、車体11の台枠18に固定される。
【0014】 図3は、排障装置12の側面図である。異物吸収手段15は、薄い、したがっ て強度が小さい板体19と、その板体19に取付けられるハニカム構造体20と 、ハニカム構造体20の後部に固定された連結用のフランジである板体21とを 有する。
【0015】 図4は、ハニカム構造体20の平面図である。六角形状の中空空間22を形成 する薄板23は、たとえばアルミニウムなどの材料から成り、その厚みはたとえ ば0.1〜0.01mmに選ばれる。中空部22の長さL1は、たとえば3mm 〜5cm程度の範囲で定められる。板体19,21もまた、アルミニウム製薄板 から成る。
【0016】 エネルギ吸収手段16は、複数のアルミニウム製ハニカム構造体24を有する 。各ハニカム構造体24は、接続フランジとしての板体25を有し、こうして複 数(この実施例では4)のハニカム構造体24が接続される。図3における最も 左方のハニカム構造体24と異物吸収手段15におけるハニカム構造体20とは 、板体21,25のボルトおよびナットなどを用いて固定される。また隣接する ハニカム構造体24は、板体25によってフランジ結合される。ハニカム構造体 24もまた、前述のハニカム構造体20と同様な構成を有する。したがって車体 11が図1、図2および図3の左方に走行中に、矢符26で示されるように異物 が外板14を貫通して異物吸収手段15に衝突したとき、その異物は板体19を 貫通してハニカム構造体20内に侵入し、その異物はハニカム構造体20内で吸 収されて保持され、捕捉される。したがってその異物は、ハニカム構造体20内 にあり、その異物が跳ね飛ばされることはなく、また一旦ハニカム構造体20内 に保持された異物が落下することはない。
【0017】 異物吸収手段15のハニカム構造体20内に吸収されるときの異物の衝突エネ ルギは、積層構造とされたハニカム構造体24が座屈変形することによって吸収 される。したがって異物が本件排障装置12に衝突したときにおいて、車体11 への反力を小さくすることができる。
【0018】 図5は、本考案の他の実施例の異物吸収手段15aの側面図である。この実施 例は、前述の異物吸収手段15に類似し、対応する部分には同一を参照符を付す 。この実施例ではさらに、板体19の前方に、粘着性合成ゴム材料27が介在さ れ、さらにその前部にはアルミニウムから成る薄い板体28が設けられる。この ような粘着性を有する材料層27によって、その材料層27およびハニカム構造 体20内にめり込んで侵入した異物を確実に捕捉することができる。材料層27 は、粘着性とともに、弾力性を有していることが好ましく、これによって異物の 捕捉がさらに確実になる。
【0019】 本考案の他の実施例としてハニカム構造体20,24に替えて、合成樹脂を発 泡して成る材料層としてもよい。このような材料としては、たとえば発泡スチロ ールなどであってもよい。
【0020】 材料層27では、その材料層27の内部およびハニカム構造体20内に侵入し 、または貫通した異物が反発力で外に逃げてしまうことを防ぎ、確実に捕捉する 。
【0021】 こうして異物吸収手段15aにおいて吸収保持されて捕捉されるので、図2に 明らかに示されるように側壁13間にある異物が軌道内で繰り返し、側壁13と 本件排障装置12との間で衝突を繰り返すという問題はない。
【0022】
以上のように本考案によれば、粘着性ゴム材料などから成る異物の吸収手段に よって異物が侵入したとき吸収して保持し、その異物の衝突エネルギは、金属薄 板製のハニカム構造などを有するエネルギ吸収手段によって吸収するようにした ので、軌道内などにある異物が跳ね飛ばされることはなく、したがってその周囲 に異物が飛んでいって危険な状態になることがなく、また跳ね飛ばされた異物が 軌道上に落下して後部車両に巻き込むなどのおそれがなく、さらにまた軌道の側 方に設けられた側壁などに衝突して本件排障装置との間で異物が繰り返し衝突す るなどのおそれがなくなる。
【図1】本考案の一実施例の側面図である。
【図2】図1に示される実施例の底面図である。
【図3】図1および図2に示される実施例の排障装置1
2の側面図である。
2の側面図である。
【図4】ハニカム構造体20の一部の平面図である。
【図5】本考案の他の実施例の異物吸収手段15aの側
面図である。
面図である。
【図6】先行技術の側方からみた断面図である。
【図7】図6に示される先行技術の底面図である。
11 車体 12 排障装置 13 側壁 14 外板 15,15a 異物吸収手段 16 エネルギ吸収手段 17 受金 18 台枠 19,21,25,28 板体 20,24 ハニカム構造体 27 材料層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 小河原 誠 兵庫県神戸市兵庫区和田山通2丁目1番18 号 川崎重工業株式会社兵庫工場内 (72)考案者 市原 泰明 兵庫県神戸市兵庫区和田山通2丁目1番18 号 川崎重工業株式会社兵庫工場内 (72)考案者 加川 正裕 愛知県名古屋市中村区名駅1丁目1番4号 東海旅客鉄道株式会社内 (72)考案者 五十嵐 一弘 愛知県名古屋市中村区名駅1丁目1番4号 東海旅客鉄道株式会社内 (72)考案者 保坂 史郎 愛知県名古屋市中村区名駅1丁目1番4号 東海旅客鉄道株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 異物を入り込ませて吸収する異物吸収手
段と、 異物吸収手段の後部に設けられ、異物の衝突エネルギを
吸収するエネルギ吸収手段とを含むことを特徴とする車
両の排障装置。 - 【請求項2】 異物吸収手段は、粘着性ゴム材料から成
ることを特徴とする請求項1記載の車両の排障装置。 - 【請求項3】 エネルギ吸収手段は、金属薄板製のハニ
カム構造を有することを特徴とする請求項1または2記
載の車両の排障装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993005936U JP2577858Y2 (ja) | 1993-02-22 | 1993-02-22 | 車両の排障装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993005936U JP2577858Y2 (ja) | 1993-02-22 | 1993-02-22 | 車両の排障装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0663467U true JPH0663467U (ja) | 1994-09-09 |
JP2577858Y2 JP2577858Y2 (ja) | 1998-08-06 |
Family
ID=11624791
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993005936U Expired - Lifetime JP2577858Y2 (ja) | 1993-02-22 | 1993-02-22 | 車両の排障装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2577858Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100721606B1 (ko) * | 2005-11-09 | 2007-05-23 | 한국철도기술연구원 | 철도차량용 자갈 날림판 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104627197B (zh) * | 2015-02-05 | 2017-05-24 | 中车青岛四方机车车辆股份有限公司 | 铝合金防爬吸能装置及该高速动车防爬车系统 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0339632U (ja) * | 1989-08-29 | 1991-04-17 | ||
JPH0495565A (ja) * | 1990-08-13 | 1992-03-27 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 鉄道車両の前頭排障器 |
-
1993
- 1993-02-22 JP JP1993005936U patent/JP2577858Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH0339632U (ja) * | 1989-08-29 | 1991-04-17 | ||
JPH0495565A (ja) * | 1990-08-13 | 1992-03-27 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 鉄道車両の前頭排障器 |
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JP2577858Y2 (ja) | 1998-08-06 |
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