JPH0663129B2 - 分割性複合繊維及びその製造方法 - Google Patents
分割性複合繊維及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH0663129B2 JPH0663129B2 JP1273264A JP27326489A JPH0663129B2 JP H0663129 B2 JPH0663129 B2 JP H0663129B2 JP 1273264 A JP1273264 A JP 1273264A JP 27326489 A JP27326489 A JP 27326489A JP H0663129 B2 JPH0663129 B2 JP H0663129B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- component
- fiber
- components
- carbon number
- polyolefin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Multicomponent Fibers (AREA)
- Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
- Artificial Filaments (AREA)
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Description
り構成された分割性複合繊維とその製造方法に関する。
合繊維を利用することが知られている。例えば特公昭53
-47414号、特公昭53-47416号、特公昭63-14098号及び特
開昭62-133164号各公報に記されている。しかし、これ
らに開示された複合繊維はいずれも異なるポリマーを構
成単位として組み合わせたものばかりである。
ポリアミド、ポリアミドとポリオレフィンという組み合
わせである。このような成分が1本の繊維に組み合わせ
られて複合繊維になっているので、これを分割し細デニ
ールの繊維を得たときは当然のことながら異種のポリマ
ーからなる繊維が混在しており、この繊維を原料とする
製品は各成分の持つ固有の特性を混合して持っているの
である。例えばポリオレフィン繊維の持つ耐酸、耐アル
カリ性、非吸収性のみを持つ細デニールの繊維からなる
製品を得ようとしても、そこにはこれらの特性に劣るポ
リアミド繊維やポリエステル繊維が混在しており用途上
の制限があるのはやむをえぬことであった。
分割されやすく、複合繊維をステープル化し紡績糸や不
織布を得るためにカードを通すとその機械的衝撃力のた
め一部が分割し、ネップを生じやすいという問題があっ
た。
に相溶性が大きく、複合繊維にすると分割できないとさ
れていた。しかし、本発明者らはポリオレフィン同士で
もある特定の物性を持つポリマーの組み合わせによる複
合繊維は、強い衝撃力を与えることにより分割可能であ
ることを見いだし本発明に至った。
ケールによる)が60≦Rであり、各成分の炭素数の差が
0.9<Δnである複数のα−ポリオレフィン成分からな
り、繊維断面において複数成分のうちの少なくとも一成
分が2個以上に分解されており各成分は各々が繊維断面
の構成単位となっており、各構成単位は互いに異なる成
分の構成単位と隣接し、且つ全ての各構成単位はその一
部を繊維表面に露出していることを特徴とする複合繊
維、である。
が60以上のものを2種以上用いる。Rは紡糸前のポリマ
ーで測定するが、紡糸前後の差はごく少ない。紡糸後は
ポリマーの結晶性は大きくなるが、紡糸時の熱の影響で
分解も進むので、Rの増減が相殺されるからである。
く、若干のコポリマーであるが、nは各モノマーの炭素
数とモル比の積の和を言い、例えばポリエチレンは1.9
〜2.0、ポリプロピレンは2.9〜3.0、ポリメチルペンテ
ンは5.9〜6.0程度である。nは好ましくは2≦n≦8の
範囲であり、密度D(ASTM-D1505による)とRとの間に
2.25n+50<R×Dの関係が成り立つポリマーが好まし
い。R×Dの値は大きいほど分割性が良好である。
リメチルペンテン、ポリプロピレン、高密度ポリエチレ
ンが良い。
維は、その断面において各成分のうち少なくとも一つが
2個以上に分割されて構成単位になり、その各々が互い
に他の成分と隣接するように配列する。各構成単位は繊
維の長さ方向に連続しており、その一部は繊維表面に表
れている。各成分の特に制限はなく、一つの成分が他の
成分を少なくとも2分割できるだけの量があれば良い。
2つの成分から構成される場合、第1図及び第2図に示
すように両成分が積層状に交互に配列されるものと、第
3、4、5図のように歯車形に隣り合ったものが配列の
代表的な例として挙げられる。いずれの場合にも両成分
は交互に配列されてその一つずつが繊維断面の構成単位
であるA成分(1)及びB成分(2)になっており、全
ての構成単位はその一部が繊維表面に表れている。
(1)がポリメチルペンテン、(2)がポリプロピレ、
或は(1)がポリメチルペンテン、(2)が高密度ポリ
エチレン、又は(1)がポリプロピレン、(2)が高密
度ポリエチレンである。
る。例えば、ポリメチルペンテンとポリプロピレンと高
密度ポリエチレンとを第1、第2及び第3成分とし、各
々を分割して各成分を交互に配列して複合繊維とするこ
ともできる。このような複合繊維の2種のα−ポリオレ
フィンを使う複合繊維は次のようにして製造することが
できる。
ありRと、nと密度Dとが2.25n+50<R×Dの関係に
あるα−ポリオレフィンから炭素数の差(Δn)が0.9
<Δnとなる二種のポリオレフィンを選んでA成分、B
成分とし、A、B両成分のうち少なくとも一成分を2個
以上に分割し、各々を繊維断面の構成単位と隣接させ、
且つ全ての構成単位の一部を繊維表面に露出させるよう
に配列して溶融紡糸し、2倍以上に延伸することを特徴
とする複合繊維の製造方法である。
n、Dの関係、及びΔnの差と各成分の配列を満足させ
ることにより、上記と同様にして製造することができ
る。
ト(MFR)(JIS-K7210による、単位g/10分)は同一種
の原料ポリマーでは小さいほうが望ましい。例えば、密
度0.964の高密度ポリエチレンでは190℃のとき1〜20、
密度0.83のポリメチルペンテンでは270℃のとき10〜7
0、密度0.91のポリプロピレンでは230℃のとき1〜20の
範囲のものがそれぞれ好ましい。
維の分割性を良好にする上で必要である。
に使っており、従来、分割繊維としては考えられなかっ
た成分の組み合わせである。α−ポリオレフィンの中で
も硬度の高いもので、しかも成分間の炭素数の差が0.9
以上より好ましくは3程度の差のものを組み合わせるこ
とによって、一定強度以上の衝撃を与えると分割する複
合繊維を得たのである。実施例における複合繊維はカー
ド通過時の衝撃力では殆ど分割せず、分解しても構成単
位にまでばらばらにはならず、2分割、3分割程度であ
った。圧力水処理して不織布化した後の複合繊維の状態
は、全く分割しないか又は完全に分解しているかのいず
れかで、分解した複合繊維はその構成単位が全てばらば
らになっており、構成単位の一部がはずれていたり、複
合繊維の半分だけが分割しているものは稀であった。
してポリプロピレン(n=3)を各々用いて、第3図に
示すような歯車形の断面を持つ複合繊維を紡糸温度280
℃で溶融紡糸して8デニールの未延伸糸を得た。両成分
の容積比率は50:50とし両成分は互いに相手成分によっ
て8分割されている。紡糸後、実施例1〜3は95℃の熱
水中で、実施例4は135℃の熱ロールを用いて延伸し2.5
デニールの延伸糸を得た。
0℃のネットコンベア式熱風貫通型乾燥機で15分間乾燥
し、45mmに切断してステープルとした。
した後、130kg/cm2の圧力水で3秒間処理し複合繊維
の各構成単位をばらばらに分割させ、同時にこれをから
み合わせ不織布とした。
−1に示す。
例1と同様にして複合繊維を紡糸し、不織布化した。結
果を表−1に示す。
エチレン(n=2)を使用し、実施例1と同様にして複
合繊維を紡糸し、不織布化した。結果を表−1に示す。
ピレンエチレンコポリマー(n=2.95)を各々ロックウ
ェル硬度の小さいものを使用し、実施例1と同様にして
複合繊維を紡糸し不織布化した。結果を表−1に示す。
たほかは実施例5と同様にして複合繊維を紡糸し、不織
布にした。結果を表−1に示す。
たほかは実施例6と同様にして複合繊維を紡糸し、不織
布化した。結果を表−1に示す。
により測定した値であるが、各々の加重、測定温度は次
の通り。
生あり。△ネップ少量発生。
細分化はしていない。
圧力水処理(30kg/cm2×3sec)したときの分割した複
合繊維の割合(%)。×分割は認められない。
としており、上記実施例はいずれもカード通過時の衝撃
力では部分的に分割するのみである。しかし、130kg/c
m2の水圧により各構成単位がばらばらに分割し始め
る。
に、極めて柔軟であり、広い用途に適用できる。
示す。 図において、(1)……A成分、(2)……B成分
Claims (4)
- 【請求項1】ロックウェル硬度R(ASTM-D785、Rスケ
ールによる)が60≦Rであり、各成分の炭素数の差Δn
が0.9<Δnである複数のα−ポリオレフィン成分から
なり、繊維断面において複数成分のうちの少なくとも一
成分が2個以上に分割されており、各成分は各々が繊維
断面の構成単位となっており、各構成単位は互いに異な
る成分の構成単位と隣接し、且つ全ての各構成単位はそ
の一部を繊維表面に露出していることを特徴とする分割
性複合繊維。 - 【請求項2】α−ポリオレフィンは炭素数nが2≦n≦
8、ロックウェル硬度Rと密度D(ASTM-D1505による)
と炭素数nが2.25n+50<R×Dの関係にあることを特
徴とする請求項1記載の分割性複合繊維。 - 【請求項3】ロックウェル硬度Rが60≦R、炭素数nが
2≦n≦8であり、R、nと密度Dとが2.25n+50<R
×Dの関係にあるα−ポリオレフィンから選ばれた2種
のα−ポリオレフィンで炭素数の差Δnが0.9<Δnで
あるA成分、B成分とからなり、繊維断面においてA、
B両成分のうち少なくとも一成分は2個以上に分割され
て各々が繊維断面の構成単位となっており、各構成単位
は互いに異なる成分の構成単位と隣接し、且つ全ての構
成単位はその一部を繊維表面に露出していることを特徴
とする分割性複合繊維。 - 【請求項4】ロックウェル硬度Rが60≦R、炭素数nが
2≦n≦8であり、R、nと密度Dとが2.25n+50<R
×Dの関係にあるα−ポリオレフィンから炭素数の差Δ
nが0.9<Δnとなる二種のα−ポリオレフィンを選ん
でA成分B成分とし、A、B両成分のうち少なくとも一
成分を2個以上に分割して各々を繊維断面の構成単位と
し、各構成単位は互いに異なる成分の構成単位と隣接さ
せ、且つ全ての構成単位の一部を繊維表面に露出させる
ように配列して溶融紡糸し、2倍以上に延伸することを
特徴とする請求項3記載の分割性複合繊維の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1273264A JPH0663129B2 (ja) | 1989-10-19 | 1989-10-19 | 分割性複合繊維及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1273264A JPH0663129B2 (ja) | 1989-10-19 | 1989-10-19 | 分割性複合繊維及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03137222A JPH03137222A (ja) | 1991-06-11 |
JPH0663129B2 true JPH0663129B2 (ja) | 1994-08-17 |
Family
ID=17525411
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1273264A Expired - Lifetime JPH0663129B2 (ja) | 1989-10-19 | 1989-10-19 | 分割性複合繊維及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0663129B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011122657A1 (ja) | 2010-03-30 | 2011-10-06 | ダイワボウホールディングス株式会社 | ポリオレフィン系分割型複合繊維とこれを用いた繊維集合物及び電池セパレータ、並びにその製造方法 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100451681B1 (ko) * | 1996-11-04 | 2004-12-03 | 칫소가부시키가이샤 | 분할형폴리올레핀복합섬유및이를포함하는부직포 |
JP3588967B2 (ja) * | 1997-04-03 | 2004-11-17 | チッソ株式会社 | 分割型複合繊維 |
JP3852644B2 (ja) | 1998-09-21 | 2006-12-06 | チッソ株式会社 | 分割型複合繊維、これを用いた不織布及び吸収性物品 |
US6461729B1 (en) * | 1999-08-10 | 2002-10-08 | Fiber Innovation Technology, Inc. | Splittable multicomponent polyolefin fibers |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5615417A (en) * | 1979-07-13 | 1981-02-14 | Chisso Corp | Production of composite fiber |
-
1989
- 1989-10-19 JP JP1273264A patent/JPH0663129B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011122657A1 (ja) | 2010-03-30 | 2011-10-06 | ダイワボウホールディングス株式会社 | ポリオレフィン系分割型複合繊維とこれを用いた繊維集合物及び電池セパレータ、並びにその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03137222A (ja) | 1991-06-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4477516A (en) | Non-woven fabric of hot-melt adhesive composite fibers | |
DE2747177C3 (de) | Wärmeverklebbare Verbundfasern | |
US4211819A (en) | Heat-melt adhesive propylene polymer fibers | |
US5124194A (en) | Hot-melt-adhesive, micro-fiber-generating conjugate fibers and a woven or non-woven fabric using the same | |
DE3315360C2 (de) | Schmelzklebende Fasern aus Polyethylen und deren Verwendung in Verbundfasern | |
AU662011B2 (en) | Polyethylene bicomponent fibres | |
DE60108603T3 (de) | Verfahren zur herstellung von polytrimethylenterephthalat-stapelfasern und polytrimethylenterephthalat-stapelfasern, -garne und -flächengebilde | |
DE69826457T2 (de) | Abbaubare polymerfasern: herstellung, produkte und verwendungsverfahren | |
EP0365943A2 (en) | Stretchable nonwoven fabrics and method for producing same | |
US5277974A (en) | Heat-bondable filament and nonwoven fabric made of said filament | |
US6274237B1 (en) | Potentially crimpable composite fiber and a non-woven fabric using the same | |
EP0311860B1 (en) | Nonwoven fabric made of heat bondable fibers | |
DE10244778B4 (de) | Exzentrische Polyester-Polyethylen-Bikomponentenfaser | |
JPH0663129B2 (ja) | 分割性複合繊維及びその製造方法 | |
DE2009971C3 (de) | Bikomponenten-Synthesefaden des Matrix/Fibrillen-Typs | |
JPH05263344A (ja) | 伸縮性長繊維不織布及びその製造方法 | |
JPH0663130B2 (ja) | 分割性複合繊維及びその製造方法 | |
JP2703294B2 (ja) | ポリエステル複合繊維、該繊維を含有する不織布および該不織布の製造方法 | |
JP4379127B2 (ja) | 熱接着性複合繊維、その製造方法及び該複合繊維を用いた繊維成形体 | |
JPH05125645A (ja) | 伸縮性嵩高長繊維不織布及びその製造方法 | |
JP3060629B2 (ja) | 低比重ポリオレフィン繊維及びこれを用いた不織布 | |
JP2955406B2 (ja) | ポリプロピレン系複合短繊維及びその不織布 | |
JPH0138902B2 (ja) | ||
JP3037791B2 (ja) | ポリオレフィン系分割繊維 | |
KR910003070B1 (ko) | 열접착성 섬유 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080817 Year of fee payment: 14 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090817 Year of fee payment: 15 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090817 Year of fee payment: 15 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100817 Year of fee payment: 16 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100817 Year of fee payment: 16 |