JPH0663055B2 - 焼結ステンレス鋼 - Google Patents

焼結ステンレス鋼

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JPH0663055B2
JPH0663055B2 JP2412337A JP41233790A JPH0663055B2 JP H0663055 B2 JPH0663055 B2 JP H0663055B2 JP 2412337 A JP2412337 A JP 2412337A JP 41233790 A JP41233790 A JP 41233790A JP H0663055 B2 JPH0663055 B2 JP H0663055B2
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austenite
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赳夫 工藤
芳男 樽谷
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F21/00Constructions of heat-exchange apparatus characterised by the selection of particular materials
    • F28F21/08Constructions of heat-exchange apparatus characterised by the selection of particular materials of metal
    • F28F21/081Heat exchange elements made from metals or metal alloys
    • F28F21/082Heat exchange elements made from metals or metal alloys from steel or ferrous alloys
    • F28F21/083Heat exchange elements made from metals or metal alloys from steel or ferrous alloys from stainless steel

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、実質的にフェライト組
織からなるマトリックスとオーステナイト単相からなる
分散相またはオーステナイトとフェライトの二相金属組
織を有する分散相等を有する耐応力腐食割れ性の著しく
優れた焼結ステンレス鋼に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、ステンレス鋼にはマルテ
ンサイト系、フェライト系、オーステナイト系、二相系
があり、それぞれの特性に応じた用途において使い分け
られている。例えば、フェライト系ステンレス鋼は安価
であり、耐応力腐食割れ性 (以下、"耐SCC性" とい
う) に優れる特徴を有しているが、靱性に劣る欠点を有
しており更に溶接性にも問題がある。オーステナイト系
ステンレス鋼は優れた靱性と耐食性を有しているが、Ni
を多量に含有するため一般に高価であり、さらに耐SC
C性に劣る欠点を有している。高Ni化は耐SCC性の改
善に対し有効であるがその改善には限度があり、さらに
Ni添加に伴ない高価となるため材料としての汎用性を著
しく損なう。一方、二相系ステンレス鋼はこれらの欠点
を解消すべく提案されたもので、フェライト系、および
オーステナイト系ステンレス鋼の両者の長所を兼ね備え
ておりオーステナイト系ステンレス鋼並みの優れた靱性
と良好な耐SCC性を有している。
【0003】二相系ステンレス鋼の耐SCC性について
は、EdeleanuがJ.Iron Steel Inst., 173., 140 (1953)
で18Cr−8Ni−Ti鋼中のδフェライト量に着目した研究
を発表して以来数多くの研究があり、成分元素の影響、
熱処理条件、およびフェライト量の影響などが報告され
ている。一般的には、二相系ステンレス鋼の応力腐食割
れ (以下、 "SCC" という)はフェライト相中を伝播
し、島状に分布しているオーステナイト相を迂回し、オ
ーステナイト相で阻止される。
【0004】二相系ステンレス鋼の特徴としてSCC限
界応力値が高いことはよく知られているところである。
図1および図2は本件発明者の一人が、「防食技術」Vo
l.30、No.4, pp.218〜226 (1981)に報告したものであ
る。このうち図1は25Cr系のステンレス鋼において鋼中
のNi量を変化させた供試材を用いて、427K、45%MgCl2
溶液中で耐SCC性を評価した結果をまとめたものであ
る。縦軸は耐力に対するSCC限界応力値の比 (σth/
σ0.2)を示し、高い方が耐SCC性は優れている。Niを
含有しないフェライト系ステンレス鋼では割れを発生し
ないが、微量のNiを含むフェライト系ステンレス鋼では
σth/σ0.2 が急激に低下している。σth/σ0.2 は2
%Niで極小値をとる。6〜8%Niでのσth/σ0.2 の上
昇は組織がフェライトとオーステナイトの二相組織にな
っていることによる。しかし、二相系ステンレス鋼の耐
SCC性はNiを含有しないフェライト系ステンレス鋼に
比べれば、なお、劣っている。これは二相系ステンレス
鋼のフェライト相がフェライト相とオーステナイト相と
の間の元素分配に従い、多量のNiを含有するためと考え
られる。
【0005】図2は、25Cr−6Niの二相系ステンレス鋼
(○印) とそのフェライト相相当成分を有する28Cr−4
Niフェライト系ステンレス鋼 (●印) 、およびオーステ
ナイト相相当成分を有する21Cr−9Niオーステナイト系
ステンレス鋼 (△印) の3鋼種を別々に溶解し、耐SC
C性を比較したものである (試験条件は図1の場合と同
じ) 。4%のNiを含有するフェライト相相当の28Cr−4
Ni (α) 鋼はフェライト相といっても4%のNiを含有し
ていることから耐SCC性が劣っているのが分かる。従
来の二相系ステンレス鋼においてSCCがフェライト相
中を伝播し、オーステナイト相を迂回し、オーステナイ
ト相で阻止されるのはこの点に起因していると考えられ
る。図3は従来の溶解材の二相系ステンレス鋼における
上述のようなSCC伝播機構を模式的に説明するもの
で、図中黒太線でSCC伝播経路を示す。言い換えるな
らば、二相系ステンレス鋼の耐SCC性はフェライト相
の耐SCC性に強く依存するが、通常の二相系ステンレ
ス鋼のフェライト相は凝固時のフェライト相とオーステ
ナイト相間の元素分配に従ってどうしても4%程度のNi
を含有するため耐SCC性はNiを含有しないフェライト
系ステンレス鋼に比べ劣っており、ために二相系ステン
レス鋼の耐SCC性はNiを含有しないフェライト系ステ
ンレス鋼に比べ劣っているのである。すなわち、従来の
二相系ステンレス鋼は金属組織を二相とするためにNiバ
ランスとの関係より4〜8wt%程度のNiを含有してお
り、フェライト相とオーステナイト相との元素配分に従
いフェライト相が3〜6wt%程度のNiを含有する結果、
Niを含有しないフェライト系ステンレス鋼にくらべ耐S
CC性は必然的に劣っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、従来の二相系ステンレス鋼に比較して耐SCC性を
顕著に改善したステンレス鋼を提供することである。本
発明の別の目的は、オーステナイト系並みの優れた靱性
とフェライト系ステンレス鋼並みの優れた耐SCC性を
備えたステンレス鋼を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の通り、従来、二相
系ステンレス鋼においては、フェライト相に数%のNiが
含有されてくることは避け難いものと考えられて来た。
本発明者らは前述の図1および図2の結果からみても、
二相系ステンレス鋼のフェライト相中のNi含有量を低く
すれば、その耐SCC性を飛躍的に改善させることがで
きるものと考え、二相系ステンレス鋼のフェライト相中
のNi量を任意に制御する手段を追求してきた。その結果
二相系ステンレス鋼の各相を構成する組成の鋼をそれぞ
れ別々に溶解し、粉末として凝固させ、これを所定割合
に混合して焼結することによって、上述の問題が一挙に
解決できることを確認して本発明に至った。
【0008】かくして、本発明は、マトリックスと分散
相の金属学的組織が異なる焼結ステンレス鋼であって、
重量%で C:0.1 %以下、Si:5%以下、Mn:1%以下、P:0.1 %以
下、S:0.1 %以下、 Cr:11 〜35%、Ni:0.01 〜1.0 %、Cu:1%以下 を含有するフェライト系ステンレス鋼粉由来の実質的に
フェライト組織からなるマトリックス相と、重量%で C:0.2 %以下、Si:1%以下、Mn:3%以下、P:0.1 %以
下、S:0.1 %以下、 Cr:11 〜35%、Ni:6〜70%、Cu:1%以下 を含有するオーステナイト系ステンレス鋼粉由来、ある
いは C:0.2 %以下、Si:5%以下、Mn:2%以下、P:0.1 %以
下、S:0.1 %以下、 Cr:16 〜30%、Ni:4〜10%、Cu:1%以下 を含有するオーステナイト−フェライト系二相ステンレ
ス鋼粉由来、あるいは C:0.8 %以下、Si:2%以下、Mn:2%以下、P:0.1 %以
下、S:0.1 %以下、 Cr:11 〜20%、Ni:4〜10%、Cu:1%以下 を含有するオーステナイト−マルテンサイト系二相ステ
ンレス鋼粉またはオーステナイト−フェライト−マルテ
ンサイト系三相ステンレス鋼粉由来のそれぞれオーステ
ナイト組織、オーステナイトとフェライトの二相組織、
およびオーステナイトとマルテンサイトの二相組織また
はオーステナイトとフェライトとマルテンサイトの三相
組織のうち一種以上からなる分散相とからなる耐応力腐
食割れ性の優れた焼結ステンレス鋼である。
【0009】上記本発明の焼結ステンレス鋼は、フェラ
イト系ステンレス鋼粉と、オーステナイト系ステンレス
鋼粉、オーステナイトとフェライトからなる二相系ステ
ンレス鋼粉、オーステナイトとマルテンサイトの二相系
ステンレス鋼粉、およびオーステナイトとフェライトと
マルテンサイトの三相系ステンレス鋼粉の1種以上とを
混合し、しかる後、圧粉成形して焼結することにより得
ることができる。上記の圧粉成形と焼結の工程が熱間静
水圧法により行われてもよく、また、その圧粉成形だけ
が冷間静水圧法により行われてもよい。ここで、マトリ
ックスとなるフェライト系ステンレス鋼としてはSUS41
0、430、434 、444 、XM27等が使用できるが、マトリッ
クス中のNi量を低くする必要があるため、Niは1%とし
ておく必要がある。分散相となるオーステナイト系ステ
ンレス鋼としてはSUS304、304L、316 、316L、317 、31
7L等、同じく二相系ステンレス鋼としてはSUS329J1等が
使用できる。マトリックスとしては、例えばSUS410を用
いれば、フェライトに若干のマルテンサイトが混在した
組織が得られやすく、分散相としてSUS304系を用いれ
ば、オーステナイトとマルテンサイトの混在した分散相
が得られる場合がある。
【0010】本発明によれば、マトリックスに耐SCC
性に優れたフェライト相を存在せしめているため、例え
ば図4に示したフェライト相をマトリックスとし、これ
にオーステナイト相が分散した二相系では、たとえオー
ステナイト相側でSCCが発生したとしても上述のフェ
ライト相側がSCCに対する感受性が極めて小さいか、
またはそれを有しないためSCCの伝播はフェライト相
側で停止する。これは分散相として二相ステンレス鋼
粉、フェライト+オーステナイト+マルテンサイトのよ
うな三相系ステンレス鋼粉を用いた場合においても同様
である。例えば、図5に示す例では、分散相自体が二相
組織となっているから、分散相中でも従来の二相系ステ
ンレス鋼におけると同様にして割れの伝播が防止される
のに加えて、分散相とマトリックス間でも上記のような
割れの伝播停止作用があるため、耐SCC性は一層向上
する。
【0011】換言すれば、本発明にあっては、フェライ
ト系ステンレス鋼粉に由来する耐SCC性に優れたフェ
ライト相をマトリックスとして存在せしめることによ
り、つまり、島状に分散するオーステナイト相、フェラ
イトとオーステナイトの二相等を包囲するように存在せ
しめることにより、たとえSCCが発生したとしても、
この耐SCC性に優れたフェライト相の存在によって、
その伝播を阻止して耐SCC性を高めようとするのであ
る。上記のマトリックスとなるフェライト相は最初から
フェライト系ステンレス鋼として溶解され、粉末状に凝
固させたものであるから、そのNi含有量は自由に選ぶこ
とができる。例えばNi 1%以下というように低Ni化によ
って耐SCC性を著しく高めたフェライト相から成るス
テンレス鋼粉末を利用できるのである。このようにして
Ni含有量を調整したステンレス鋼粉を例えばオーステナ
イト組織のステンレス鋼粉と混合して焼結すれば、焼結
過程における多少のNiの拡散があるとしてもフェライト
粒の中心部まで拡散することはなく、従来の溶解法で製
造した二相系ステンレス鋼におけるような凝固時のNiの
分配によるフェライト相の高Ni化は起こり得ないので、
鋼粉末の組織がそのまま実質上保存されることになる。
したがって、本発明によればマトリックス相のNi含有量
は、原料粉末としてのステンレス鋼粉のNi含有量をコン
トロールすることにより容易にかつ自由に選ぶことがで
きる。
【0012】
【発明の態様】本発明に係る焼結ステンレス鋼は、基本
として、圧粉成形、冷間静水圧プレス(Cold Isostatic
Pressing、以下略して、C.I.P.という) 、焼結、熱間静
水圧プレス (Hot Isostatic Pressing、以下略して、H.
I.P.という) 、冷間押出し、冷間抽伸、熱間押出し、熱
間抽出、鍛造、圧延等のうち一種以上の工程を経て製造
された焼結ステンレス鋼とこれに必要に応じ熱処理を施
した焼結ステンレス鋼を含む。また、本発明の実質的に
フェライト相からなるマトリックスとはフェライト単相
は言うまでもなく、例えば微量のマルテンサイト相ある
いは他の析出相の存在するマトリックスも含まれること
を意味する。
【0013】本発明の焼結鋼の原料となる各ステンレス
鋼粉の基本成分は以下の通りである。 フェライト系ステンレス鋼粉: Cr: 耐食性上11%以上は必要である。11%未満では、ス
テンレス鋼として耐食性の確保が困難となる。一方、35
%を越えると、シグマ相の析出が極めて速くなり、製造
が困難になるため、上限を35%とする。 Ni: Niは低い程好ましいが、0.01%より少量とするとき
その製造は実際上困難であり、したがって下限を0.01%
とする。一方、1%を越えるとマトリックスのフェライ
ト中のNi量が多量となり耐応力腐食割れ性が劣化するの
で上限を1%とする。
【0014】C: フェライト系においては鋼中Cは、Cr
炭化物生成を促すことから、有害な元素である。上限を
0.10%とする。 Si: Siは脱酸元素として有効であり、また耐食性を改善
する効果がある。但し、成形性を劣化させる効果がある
ため、上限を5%以下とする。 Mn: 熱間での延性を改善し、また、鋼中のSをMnS とし
て固定化する効果もある。1%以下含有する。 P: Pは不純物である。上限を0.10%として許容する。
0.10%を越えて残留する場合には、溶接部での性能劣化
の要因となりやすい。 S: 快削性を付与する場合を除き、Sは不純物である。
上限を0.1 %とする。なお、耐食性の観点からは、Sは
低い方が望ましく、0.008 %以下とすることが良い。 Cu: Cuは通常の商業的溶解においては不純物として0.10
%以下微量含有する。また、フェライト系ステンレスに
おいては、0.2 〜0.6 %程度の添加により耐食性が改善
する傾向がある。但し、1%を越えて添加する場合に
は、脆化が顕著となるため上限を1.0 %とした。
【0015】オーステナイト系ステンレス鋼粉: Cr: 耐食性上11%以上は必要である。11%未満では、ス
テンレス鋼として耐食性の確保が困難となる。一方、35
%を越えると、オーステナイト単相として制御が困難と
なるため上限を30%とする。 Ni: 6%以下では、フェライト相生成元素を低めたとし
ても、オーステナイト単相としての制御が困難となるた
め、下限を6%と定めた。一方、70%を越えて含有する
場合には、Ni基合金となり、Crの含有が難しくなり、ス
テンレス鋼としての耐食性挙動が維持できなくなるため
上限を70%とする。 C: Cは、有効なオーステナイト生成元素であり、0.20
%以下の範囲で添加する。但し、0.20%を越えて含有す
る場合には、Cr炭化物の生成により耐食性劣化の問題が
顕在化しやすくなるため、上限を0.20%とする。
【0016】Si: Siは脱酸元素として有効であり、また
耐食性を改善する効果がある。但し、成形性を劣化させ
る影響があるため、上限を5%以下とする。 Mn: 熱間での延性を改善し、また、鋼中のSをMnS とし
て固定化する効果もある。3%以下、好ましくは1%以
下含有する。 P: Pは不純物である。上限を0.10%として許容する。
0.10%を越えて残留する場合には、溶接部での性能劣化
の要因となりやすい。 S: 快削性を付与する場合を除き、Sは不純物である。
上限を0.1 %とする。なお、耐食性の観点からは、Sは
低い方が望ましく、0.01%以下とすることが好ましい。 Cu: Cuは、スクラップ添加に伴う不純物。あるいはNi添
加に伴う不純物として含有することもある。Cuは、一般
的に、若干ではあるが、耐食性を改善する効果がある。
1%以下の範囲で含有してもよい。
【0017】二相ステンレス鋼粉: Cr: 二相ステンレス鋼としての耐食性と、二相組織を維
持するためにCrの下限を16%とし、上限を35%とする。
Crが35%を越えて含有する場合には、シグマ相の析出が
極めて速くなり、製造が困難となる。 Ni: 二相ステンレス鋼としての耐食性と、二相組織を維
持するためにNiの下限を4%とし、上限を10%とする。 C: Cは、耐食性上問題のない0.20%以下とする。 Si: Siは脱酸元素として有効であり、また二相組織とす
る上からも効果がある。また、硝酸中のような酸化性の
酸溶液環境での腐食に対しては、極めて有効な耐食性改
善元素となる。但し、成形性を劣化させる効果があるた
め、上限を5%以下とする。
【0018】Mn: 熱間での延性を改善し、また、鋼中の
SをMnS として固定化する効果もある。また、二相組織
とする上からも効果がある。2%以下、好ましくは1%
以下含有する。 P: Pは不純物である。上限を0.10%として許容する。
0.10%を越えて残留する場合には、溶接部での性能劣化
の要因となりやすい。 S: 快削性を付与する場合を除き、Sは不純物である。
上限を0.1 %とする。なお、耐食性と熱間での延性を劣
化させる影響があり、不純物である。上限を0.1 %とす
る。なお、Sは低い方が望ましく、望ましくは0.002 %
以下とすることが良い。 Cu: Cuは、スクラップ添加に伴う不純物である。あるい
はNi添加に伴う不純物として含有することもある。Cu
は、一般的に、若干ではあるが、耐食性を改善する効果
がある。1%以下で含有する。
【0019】オーステナイト−マルテンサイト系ステン
レス鋼粉およびオーステナイト−フェライト−マルテン
サイト系ステンレス鋼粉: Cr: 耐食性上11%以上は必要である。11%未満では、ス
テンレス鋼として耐食性の確保が困難となる。一方、20
%を越える場合には、オーステナイト−マルテンサイト
あるいはオーステナイト−フェライト−マルテンサイト
の組織維持が困難となる。 Ni: 4%以上、10%以下のNiがオーステナイト−マルテ
ンサイトあるいはオーステナイト−フェライト−マルテ
ンサイトの組織維持の点より必要である。 C: Cは組織を制御する上で有効な添加元素であり、0.
8 %以下の範囲で添加する。0.8 %以上では、耐食性が
劣化する場合がある。 Si: Siは脱酸元素として有効であり、また、組織制御の
上から必要である。加工性が劣化しない2%以下の範囲
において添加する。 Mn: Mnは、組織制御する上で有効であり、また、鋼中の
SをMnS として固定し、熱間での延性低下を防止する働
きがある。2%以下の範囲で含有する。
【0020】P: Pは不純物である。上限を0.10%とし
て許容する。0.10%を越えて残留する場合には、溶接部
での性能劣化の要因となりやすい。 S: Sは、耐食性を劣化させる影響があり、不純物であ
る。上限を0.1 %とする。なお、Sは低い方が望まし
く、望ましくは0.006 %以下とすることが良い。 Cu: Cuは、スクラップ添加に伴う不純物として入ってく
ることもある。Cuは、一般的に、若干ではあるが、耐食
性を改善する効果がある。1%以下だけ含有する。各鋼
粉とも、上記成分以外に、耐食性改善のためのMo、Cや
Nを安定化するためのTi、Nb、Zr、脱酸元素としてのA
l、加工性改善のためのCa、REM 、Mg、さらには被削性
改善成分としてのS、Pb、Se、Te、Ca等を添加してもよ
く、これ等の元素を添加しても本発明の焼結鋼の基本特
性には影響するものではない。
【0021】なお、各ステンレス鋼粉の製造履歴さらに
はステンレス鋼粉の形態、粒度分布については、本発明
の趣旨に反しない限り、特に制限されない。このよう
に、本発明は、耐SCC性に優れたフェライト系ステン
レス鋼粉とオーステナイト系ステンレス鋼粉および二相
系ステンレス鋼粉、あるいは三相系ステンレス鋼粉のう
ちの一種または二種以上を目的に合わせて適宜量配合し
て焼結することで、主たる金属組織をフェライトと、オ
ーステナイトとマルテンサイトのうちの一種または二種
との二相または三相となし、その耐SCC性を飛躍的に
改善しようとするものである。したがって、本発明にあ
っては、少なくともフェライト系ステンレス鋼粉を含む
組合せであればオーステナイト系ステンレス鋼粉および
二相系または三相系ステンレス鋼粉のいずれとの組合せ
であってもよく、目的に応じ最も適する組成例を選択す
ればよい。好ましくはフェライト系ステンレス鋼粉に由
来するフェライト相が20〜80重量%、さらに好ましくは
30〜70重量%を占める配合比で該フェライト相が連続相
になっているのがよい。
【0022】よって、本発明はその一つの態様によれ
ば、フェライト系ステンレス鋼粉に由来するフェライト
相が20〜80%を占める金属組織を有する焼結ステンレス
鋼である。そしてその一つの具体的態様として上記金属
組織はフェライト系ステンレス鋼粉に由来するフェライ
ト相が20〜80%、残部はオーステナイト単相、フェライ
トもしくはマルテンサイトとオーステナイトの二相また
はフェライト、マルテンサイト、オーステナイトの三相
のなかから選ばれた組織をもつ耐SCC性の飛躍的に改
善されたステンレス鋼である。以上からも明らかなよう
に、本発明に係る鋼では溶解法による従来の二相ステン
レス鋼とは異なり二相の成分割合を任意に選択できるた
め、従来の安価な二相系ステンレス鋼に相当する鋼種か
ら、従来の二相ステンレス鋼より優れた耐食性を有する
鋼種まで、目的に応じ適切な成分系を選択、調製するこ
とが可能であり、そのいずれにおいても優れた耐SCC
性を示し得るのである。また、最近の合金鋼粉製造技術
の向上と、H.I.P.等の粉末冶金分野の新しい技術により
焼結合金の機械的性質は溶解材に遜色ないものとなって
きていることから、後の実施例に示すように、本発明の
焼結ステンレス鋼の機械的性質も従来の溶解材に比べて
大きな相違がない。したがって、本発明の焼結ステンレ
ス鋼は最終製品の形状に圧粉成形し、焼結し、そのまま
あるいは焼結後、熱処理した状態で使用できるだけでな
く、圧延、押出し、鍛造等の加工を施して板や管その他
任意の形状となして使用することができる。これは実用
上の効果としては特に重要である。次に、本発明を実施
例によってさらに説明する。
【0023】
【実施例1】表1に示す組成の6種のステンレス鋼粉
(−300 メッシュ) をアトマイズ法で製造した。A鋼粉
ないしC鋼粉はフェライト系ステンレス鋼、D鋼粉およ
びE鋼粉はオーステナイト系ステンレス鋼、F鋼粉は二
相ステンレス鋼にそれぞれ相当するものである。これら
6種の鋼粉を表2に示す各割合で配合混合し、炭素鋼製
カプセルに充填後、加熱しながら真空に引いて内部を脱
気して密閉した。真空引きの条件は、1×10-5mmHgで50
0 ℃×1hr で行った。また、保持温度は室温でも可能で
あるが内部の水分を除去する目的より加熱した方がより
効果がある。ただし、加熱は500℃以下でも十分であ
る。次いで、これを熱間静水圧法 (H.I.P.) により2000
気圧の圧力をかけながら1030℃で1時間焼結した。H.I.
P.の条件についてはオーステナイト系ステンレス鋼粉ま
たは二相系ステンレス鋼粉よりのフェライト系ステンレ
ス鋼粉側へのNi拡散量をできるだけ抑える条件下で、か
つ十分な緻密化と焼結が進行する条件を選択する必要が
ある。適正H.I.P.条件は使用する鋼粉の具体的成分、組
合せ等により検討する必要がある。また、金属間化合物
の生成も考慮に入れる必要がある。ここで、上記の条件
を満たす限りは低い温度の方が望ましいことは作業性の
点からも望ましいことは言うまでもない。上限温度は11
00℃以下であることが望ましい。得られた焼結体はさら
に大気圧下で表2に示した各加熱温度で各1時間加熱保
持した後、厚さ300mm ×幅60mm×長さ70mmの仕上げ寸法
にまで熱間鍛造した。
【0024】次いでこの熱間鍛造材は同じく大気中に表
2に示した各加熱温度で各1時間加熱保持した後、仕上
げ寸法で厚さ7mm×幅60mmにまで熱間圧延し、最終焼鈍
を実施した。各焼鈍温度も表2に示した。このようにし
て得た焼結ステンレス鋼の板材から試験片を切り出し
て、耐SCC性試験、シャルピー衝撃試験、常温での引
張試験を実施した。耐SCC性試験は、平行部が直径3
mm、長さ20mmの丸棒引張試験片を製作し、42%塩化マグ
ネシウム水溶液を沸騰させその中で一定荷重をかけて浸
漬して破断に至るまでの時間を測定することで行った。
結果を表2にまとめて示す。表2に示す結果からも明ら
かなように本発明に係る焼結ステンレス鋼は従来の溶解
材 (鋼番号14、15) およびオーステナイト系の焼結材
(鋼番号10) に比較してすべての負荷応力において、破
断時間が著しく長い。特にフェライト相の量が70%以上
のものでは負荷応力が40 kgf/mm2でも1000時間経過して
も破断せず、フェライト系の焼結材と同等の特性を示し
ている。鋼番号15、16の鋼組成は表3に示す。
【0025】図6は表2の鋼番号1〜10までの試料を用
い、混合の際のフェライト系ステンレス鋼粉割合に対し
42%塩化マグネシウム沸騰溶液中で35 kgf/mm2の一定荷
重をかけて浸漬した際の破断にいたるまでの時間および
0℃におけるシャルピー衝撃試験での吸収エネルギー値
をまとめてグラフで示したものである。図中、各番号は
表2の鋼番号を示す。シャルピー衝撃試験は5mm厚のJI
S 4号型試験片で行った。図6から、耐SCC性につい
ては、フェライト量が20%以上が望ましく、一方、靱性
の点からはフェライト量が80%以下であることが望まし
いことが分かる。ただし、表2に示すように耐SCC性
試験において、負荷応力が40 kgf/mm2の場合は、フェラ
イト量が20%では破断時間が1000時間以下となるので、
望ましくはフェライト量を30%以上とするのがよい。
【0026】
【実施例2】表1に示した鋼粉Bと鋼粉Eとを用いてフ
ェライトとオーステナイトの二相系ステンレス鋼の丸棒
を作成した。鋼粉Bと鋼粉Eを1:1に混合した後、鋼
製の直径100 mm、長さ300 mmのカプセルに鋼粉を充填し
た後、500 ℃に加熱しながら内部を真空引きした。真空
引きの条件は1×10-5mmHgである。加熱、真空引きの状
態で3hr保持した後、カプセルを密閉した。カプセルは
密閉後、冷間静水圧法(C.I.P.)により常温、2500 kgf/c
m2×1min 保持の条件でカプセル内の密度を均一化し、
低気孔率化した。次に、電気炉で1200℃に加熱した後、
熱間押出によって直径28mmの丸棒とし、これを930 ℃で
1時間保持して焼鈍を実施したあと、試験に供した。試
験片の形状および試験条件は実施例1の場合と同じであ
った。試験結果を図7にまとめて示す。図中、比較用の
鋼番号14、15のものはいずれも溶解法による従来のもの
であって、鋼番号15のオーステナイト系ステンレス鋼は
2〜3時間以内でいずれも破断してしまい、一方、二相
系ステンレス鋼でも付加応力25 kgf/mm2以上で10時間以
内とかなり容易に破断に至ってしまうことが分かる。し
かし、本発明に係るもの (○印で示す) は40 kgf/mm2
35 kgf/mm2、および30 kgf/mm2の各応力レベルのいずれ
においても1000時間を越えても破断せず、溶解法による
従来のフェライト系ステンレス鋼のそれと同等以上の特
性を示した。
【0027】図8に実施例1における鋼番号5の焼結ス
テンレス鋼の各顕微鏡組織写真 (×100)を示す。図中、
白くみえる部分がフェライト相であり、黒くみえる部分
がオーステナイト相である。オーステナイト相側には粒
界が認められる。フェライト相とオーステナイト相との
割合については粉末配合時の組成割合が焼結体としても
そのまま保存されているのが分かる。通常、溶解材の二
相系ステンレス鋼圧延材においてはフェライト地中に圧
延方向に長く伸びたオーステナイト相が認められるが、
本発明に係る焼結ステンレス鋼では原料鋼粉の形態が残
存しており、溶解材とは明らかに異なる組織となってい
る。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、従
来の溶解材では決して得られないすぐれた耐応力腐食割
れ性を備えたステンレス鋼が得られる。このような本発
明に係る焼結ステンレス鋼は、従来の二相系ステンレス
鋼でもなおSCC発生のおそれのある環境においても使
用できるものであって、その産業上の利用性は極めて大
きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の溶解材についての耐SCC性試験結果を
示すグラフである。
【図2】従来の溶解材についての耐SCC性試験結果を
示すグラフである。
【図3】従来の溶解材の二相ステンレス鋼のSCC伝播
機構を模式的に示す説明図である。
【図4】本発明に係る焼結ステンレス鋼におけるSCC
伝播機構を模式的に示す説明図である。
【図5】本発明に係る焼結ステンレス鋼におけるSCC
伝播機構を模式的に示す説明図である。
【図6】シャルピー衝撃試験の結果を示すグラフであ
る。
【図7】同じく耐SCC性試験の結果を示すグラフであ
る。
【図8】本発明に係る焼結ステンレス鋼の代表的金属組
織を示す顕微鏡写真 (×100)である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マトリックスと分散相の金属学的組織が
    異なる焼結ステンレス鋼であって、 重量%で C:0.1 %以下、Si:5%以下、Mn:1%以下、P:0.1 %以
    下、S:0.1 %以下、 Cr:11 〜35%、Ni:0.01 〜1.0 %、Cu:1%以下、 を含有するフェライト系ステンレス鋼粉由来の実質的に
    フェライト組織からなるマトリックス相と、 重量%で C:0.2 %以下、Si:1%以下、Mn:3%以下、P:0.1 %以
    下、S:0.1 %以下、 Cr:11 〜30%、Ni:6〜70%、Cu:1%以下、 を含有するオーステナイト系ステンレス鋼粉由来、ある
    いは C:0.2 %以下、Si:5%以下、Mn:2%以下、P:0.1 %以
    下、S:0.1 %以下、 Cr:16 〜35%、Ni:4〜10%、Cu:1%以下、 を含有するオーステナイト−フェライト系二相ステンレ
    ス鋼粉由来、あるいは C:0.8 %以下、Si:2%以下、Mn:2%以下、P:0.1 %以
    下、S:0.1 %以下、 Cr:11 〜20%、Ni:4〜10%、Cu:1%以下、 を含有するオーステナイト−マルテンサイト系二相ステ
    ンレス鋼粉またはオーステナイト−フェライト−マルテ
    ンサイト系三相ステンレス鋼粉由来のそれぞれオーステ
    ナイト組織、オーステナイトとフェライトの二相組織、
    およびオーステナイトとマルテンサイトの二相組織また
    はオーステナイトとフェライトとマルテンサイトの三相
    組織のうち一種以上からなる分散相とから成る耐応力腐
    食割れ性の優れた焼結ステンレス鋼。
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