JPH0662834B2 - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物

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JPH0662834B2
JPH0662834B2 JP1011184A JP1118489A JPH0662834B2 JP H0662834 B2 JPH0662834 B2 JP H0662834B2 JP 1011184 A JP1011184 A JP 1011184A JP 1118489 A JP1118489 A JP 1118489A JP H0662834 B2 JPH0662834 B2 JP H0662834B2
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JP
Japan
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epoxy resin
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organopolysiloxane
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孝史 坂本
靖宏 京谷
直克 藤田
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、エポキシ樹脂組成物に関するものである。
さらに詳しくは、この発明は、半導体封止用成形材料と
して良好な低応力性を有し、成形性、捺印性に優れ、耐
湿性をも向上させることのできるエポキシ樹脂組成物に
関するものである。
(従来の技術) 半導体素子の封止用成形材料としては、従来より耐湿
性、耐熱性等の性能や、価格などの点においてエポキシ
樹脂を主成分とするものが広く使用されているが、近年
では半導体素子の高密度、高集積化に伴い、素子の発熱
による熱疲労を低減すべく熱放散性を向上させること、
半導体素子と封止用樹脂との間に発生する熱応力を低減
させること、および成形性や耐湿性を向上させることが
要求されている。
このような半導体素子の封止の熱放散性、低応力性を向
上させるために、一般には、結晶性シリカやアルミナ等
のフィラーをエポキシ樹脂等の封止用樹脂組成物に配合
することがなされており、フィラーの種類や配合方法に
ついて種々の試みが提案されてきている。また、低応力
付与剤を添加するなどの試みも提案されており、たとえ
ば、オルガノポリシロキサン(シリコーンオイル)やシ
リコーンパウダー等のシリコーン系改質剤を使用するこ
とが提案されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、これまでに知られているシリコーン系の
低応力付与剤を使用した場合には、その低応力付与剤を
封止用樹脂中に高分散化することが困難であるため、成
形時にバリ(フラッシュ)が多量に発生し、捺印性が良
好でなく、また耐湿性を向上させることも難しかった。
この発明は以上の通りの事情に鑑みてなされたものであ
り、従来の半導体素子封止用の樹脂組成物の欠点を改善
し、良好な低応力性を実現し、かつ、成形性、捺印性に
も優れ、また耐湿性も向上させることのできる半導体封
止用エポキシ樹脂組成物を提供することを目的としてい
る。
(課題を解決するための手段) この発明は、上記の課題を解決するものとして、エポキ
シ樹脂に、(A)1分子中に少なくとも1個のアリル基
を有する分子量500〜100,000のオルガノポリシロキサ
ン、(B)1分子中に2個以上のハイドロジェン基を有
する分子量500〜100,000のオルガノポリシロキサンおよ
び(C)1分子中に少なくとも1個のポリエーテル基を
有する分子量500〜100,000のオルガノポリシロキサンが
1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有するノボ
ラック樹脂に白金化合物または過酸化物とともに混合さ
れて高分子化されたシリコーン化合物が全体量の0.1〜
2.5重量%配合されていることを特徴とするエポキシ樹
脂組成物を提供する。
すなわち、この発明の半導体封止用のエポキシ樹脂組成
物は、低応力性とともに、成形性、捺印性、耐湿性を向
上させるためには、エポキシ樹脂組成物中に低応力付与
剤として上記した通りの特定のシリコーン化合物を配合
することが有効であるとの知見に基づくものである。
この場合のシリコーン化合物としては、上記の(A)成
分、(B)成分および(C)成分のオルガノポリシロキ
サンを、1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有
するノボラック樹脂と白金化合物または過酸化物の存在
下に高分子化反応させたものをエポキシ樹脂に配合する
が、その配合量としては、シリコーン成分がエポキシ樹
脂組成物の全体量の0.1〜2.5重量%含まれるようにす
る。
全体量に対して0.1%未満の場合には、この発明の所要
の特性レベルは得られず、また、2.5%を超える場合に
は、特性はかえって低下することがある。また、(A)
(B)(C)成分について、ノボラック樹脂に、白金化
合物、もしくは過酸化物とともに添加混合して高分子化
反応させることなく、直接、ベース樹脂としてのエポキ
シ樹脂に配合する場合にも、この発明の所要の特性向上
は期待することができない。予め、高分子反応させて配
合することがこの発明においては必須である。
(A)成分の、1分子中にシリコン原子に結合した少く
とも1個のアリル基を有する分子量500〜100,000のオル
ガノポリシロキサンは、アリル基の存在が、この発明の
所要の特性向上に欠かせないものとしてあり、また、分
子量についても、上記程度とすることが好ましい。
(B)成分の、1分子中にシリコン原子に結合した2個
以上のハイドロジェン基を有するオルガノポリシロキサ
ンも同様にこの発明にとって欠かせないものであり、
(C)成分の、1分子中に少くとも1個のポリエーテル
基を有する分子量500〜100,000のオルガノポリシロキサ
ンも同様である。
これらの(A)(B)(C)成分は、(A)+(B)/
(C)の割合として5〜1/5(重量比)程度で、
(A)/(B)の割合も20〜2(重量比)程度となるよ
うにするのが好ましい。
上記の(A)(B)(C)のオルガノポリシロキサンと
ノボラック樹脂とは、白金化合物または過酸化物ととも
に撹拌下に混合して反応させるのが好ましい。この場
合、撹拌は高速で行うのが好ましい。
使用することのできる白金化合物としては、アルキル、
アルケニル、シクロアルキル、アリール、ハロゲン、ア
ミノ等の有機官能基との化合物、あるいは無機化合物、
もしくはそれらの錯体、また、過酸化物としては、パー
オキサイド、パーアシッド等の適宜なものを例示するこ
とができる。その使用量は、触媒量として上記のオルガ
ノポリシロキサンおよびノボラック樹脂との合計量に対
して0.02〜5wt%程度使用することができる。
この発明のエポキシ樹脂組成物は、低応力付与剤として
上記のような特定の高分子化反応されたシリコーン化合
物を配合するものであるが、ベース樹脂としては、耐湿
性、耐熱性等の性能の良好なものとして知られている従
来公知のエポキシ樹脂等を適宜使用することができる。
このようなエポキシ樹脂としては、たとえば、ノボラッ
ク型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、
ビスフェノールF型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹
脂、ハロゲン化エポキシ樹脂などを例示することができ
る。
さらに、この発明の樹脂組成物は封止用樹脂組成物とし
ての特性を損なわない限り、硬化剤や、他の種々の充填
剤や添加剤を含有することができる。たとえば、結晶性
シリカやアルミナ等の充填剤、難燃剤、硬化促進剤、離
型剤、着色剤などを半導体素子の種類、用途に応じて適
宜配合することができる。
また、この発明の樹脂組成物を用いて半導体を封止する
方法としては、従来と同様にして、封止する半導体素子
等に応じて適宜採用することができる。
(作 用) この発明のエポキシ樹脂組成物は、低応力付与剤として
特定の成分の組合わせによる高分子化反応されたシリコ
ーン化合物を配合することにより半導体の封止を低応力
化でき、しかもフラッシュの発生量を著しく低減させる
ことができる。このため優れた成形性を実現し、しかも
捺印性、耐湿性も向上させることができる。
(実施例) 以下、実施例を示して、この発明の半導体封止用エポキ
シ樹脂組成物を具体的に説明する。
実施例1 (A)1分子中に2個のアリル基を有するオルガノポリ
シロキサン(分子量10,000)と(B)1分子中に2個の
ハイドロジェン基を有するオルガノポリシロキサン(分
子量5,000)との合計と、(C)1分子中に2個のポリ
エーテル基を有するオルガノポリシロキサン(分子量2
5,000)との配合割合が5:5となるようにこれらを混合
し、その混合物をノボラック樹脂と塩化白金化合物の存
在下に高分子化させた。低応力付与剤としてのこのシリ
コーン化合物を、クレゾールノボラック型エポキシ樹
脂、フェノールノボラック系硬化剤、結晶シリカ、その
他添加剤と混合し、この発明のエポキシ樹脂組成物を製
造した。この場合、シリコーン化合物は全体量の2.0wt
%となるように配合した。
得られたエポキシ樹脂組成物により半導体素子を封止
し、その封止のフラッシュ特性、捺印性、線膨脹係数、
曲げ弾性率、耐湿性について評価した。
評価の方法は次の通りとした。
(1)フラッシュ特性 10μmのスリットからのフラッシュ最大距離(mm) (2)捺印性 加熱硬化時の捺印性 (3)耐湿性 封止したアルミモニタ素子(18SOP)に前吸湿処理(温
度85℃、湿度85%RH、72時間)し、次いで半田処理(温
度260℃、10秒間)したものについてのPCT(2atm,100%
RH、100時間)のオープン不良数 これらの評価結果は表1に示す通りであった。後述の比
較例との対比から明らかなように、この実施例の封止
は、線膨脹係数、曲げ弾性率が低く、良好な低応力力性
を示した。しかもフラッシュの発生量が著しく低減して
おり、優れた成形性を示した。また捺印性、耐湿性も極
めて良好であった。
実施例2 実施例1と同様にして(A)オルガノポリシロキサンと
(B)オルガノポリシロキサンとの合計と(C)成分の
オルガノポリシロキサンとの配合割合が2:8となるよう
に混合したものを調製し、パーオキサイド化合物の存在
下に高分子化してシリコーン化合物を得た。これを2.0w
t%配合し、エポキシ樹脂組成物を製造した。この組成
物を用いて半導体素子を封止し、その特性を評価した。
その結果を表1に示す。
この実施例の封止においても、実施例1と同様に、線膨
脹係数、曲げ弾性率について良好であり、優れた低応力
性を示した。フラッシュ特性、捺印性、耐湿性も良好で
あった。
比較例1 低応力付与剤として、シリコーンゴムパウダーを2.0wt
%添加して、実施例1と同様にエポキシ樹脂組成物を製
造し、半導体素子を封止してその特性を評価した。
その結果を表1に示した。
この比較例の封止は、線膨脹係数については良好な低応
力性およびフラッシュ特性を示したが、耐湿性が著しく
劣っていた。
比較例2 低応力付与剤として、エポキシ変性シリコーンオイルを
2.0wt%添加して、実施例1と同様にエポキシ樹脂組成
物を製造し、半導体素子を封止してその特性を評価し
た。
その結果を表1に示した。
この比較例の封止は、線膨脹係数、曲げ弾性率および耐
湿性については良好であったが、フラッシュ特性や捺印
性が著しく劣っていた。
比較例3 実施例1において、オルガノポリシロキサンをあらかじ
め高分子化反応せずにエポキシ樹脂に直接配合した。表
1に示した通り、特性は著しく劣っていた。
比較例4 実施例1において、高分子化されたシリコーン化合物を
全体量の3wt%となるように配合した。表1に示した通
り、特性の低下傾向が認められた。
実施例3〜5 実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を製造した。
なお、この際に、配合成分等は次の通り変更した。
<実施例3> (A)成 分:1分子中に1個のアリル基を有する分子
量500のオルガノポリシロキサン 配合割合:(A+B)/(C)=6/4 配合量 :5wt% <実施例4> (B)成 分:1分子中に3個のハイドロジェン基を有
する分子量10,000のオルガノポリシロキサン <実施例5> ハイドロパーオキサイド化合物を添加。
これらのものを用いて封止した結果を示したものが表2
である。いずれの場合にも、良好な低応力性を有し、フ
ラッシュ特性、捺印性、および耐湿性ともに良好であっ
た。
(発明の効果) この発明のエポキシ樹脂組成物により、低応力性を実現
し、かつ、成形性、捺印性、耐湿性を著しく向上させる
ことができる。このため、この発明の半導体封止用エポ
キシ樹脂成形材料を用いることにより、高集積化LSI等
の樹脂封止を良好に行うことが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−182746(JP,A) 特開 昭60−94428(JP,A) 特開 昭59−22963(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ樹脂に、(A)1分子中に少くと
    も1個のアリル基を有する分子量500〜100,000のオルガ
    ノポリシロキサン、(B)1分子中に2個以上のハイド
    ロジェン基を有する分子量500〜100,000のオルガノポリ
    シロキサンおよび(C)1分子中に少くとも1個のポリ
    エーテル基を有する分子量500〜100,000のオルガノポリ
    シロキサンが1分子中に2個以上のフェノール性水酸基
    を有するノボラック樹脂に白金化合物または過酸化物と
    ともに混合されて高分子化されたシリコーン化合物が全
    体量の0.1〜2.5重量%配合されていることを特徴とする
    エポキシ樹脂組成物。
JP1011184A 1989-01-20 1989-01-20 エポキシ樹脂組成物 Expired - Lifetime JPH0662834B2 (ja)

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