JPH0661654U - オイルタンクのキャップの構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 オイルエレメントの交換を容易にす
る。 【構成】 オイルエレメント３０はキャップ２０
の下部に設けた上部取付座４０とオイルタンク１０に設
けた下部取付座１４とに介挿され、キャップ２０の下部
と上部取付座４０とは上下自在に取り付けられ、かつ両
者間に圧縮ばね６０が介挿されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、オイルエレメントを内蔵したオイルタンクのキャップの構造に関す る。

【０００２】

【従来の技術】

従来、異物の流入を防止するためのオイルエレメントを内蔵したオイルタンク は自動車の油圧系統に使用されている。特にパワステアリング用のオイルタンク はその一例として図４に示されており、この図においてオイルタンク１下部のオ イル流入口２からオイルが流入し金網または多孔板等からなる円筒状のオイルエ レメント３の内部に進入したあとオイルタンク１の内部に拡散しオイル流出口５ から流出するようになっている。この場合、オイルエレメント３の下部は外側に ねじが形成される管状体６が突設されていて、この流入口２の内側に形成される ねじに管状体６を螺合させてオイルエレメント３が固定される。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし上記のような構造では、オイルエレメント３を交換する際、オイルタン ク１の上部に取り付けられているキャップ７を外してから、管状体６とオイル流 入口２とのねじ係合を解除するために、手を入れオイルエレメント３の上部に一 体に形成された手掛け部８を指でぐるぐると何回も廻さなければならない。

【０００４】 本考案は、オイルエレメント３の交換を容易にできるオイルタンクのキャップ の構造を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案によれば、オイルタンクの下部のオイル流入口にオイルエレメント下部 取付座を形成し、その上部にキャップの取付部分を設け、そのキャップの下部に 上下動自在にオイルエレメント上部取付座と一体のエレメント保持体を設け、前 記キャップの下部と前記上部取付座との間に圧縮ばねを介挿し、上部取付座と下 部取付座との間にオイルエレメントを設けた。

【０００６】

【作用】

上記のように構成されたオイルタンクのキャップの構造によれば、オイルエレ メントはキャップの下部に設けた上部取付座とオイルタンクに設けた下部取付座 とに介挿され、キャップの下部と上部取付座とは上下自在に取り付けられ、かつ 両者間に圧縮ばねが介挿されているから、キャップを閉じれば圧縮ばねの弾撥力 によりオイルエレメントは確実に固定され、キャップを開けて持ち上げれば、圧 縮ばねの作用から開放されるとともにオイルエレメントが引き出せる。

【０００７】

【実施例】

以下、図面を参照して本考案の実施例を説明する。

【０００８】 図１ないし図３において、オイルタンク１０は、その下部にオイル流入口１１ を、その側部にはオイル流出口１２を、そしてその上部には開口部１３を形成し てなっている。また、オイルタンク１０の内部でオイル流入口１１を中心として 円形凹状のオイルエレメント下部取付座１４が形成され、開口部１３は管状に突 起していて外側にはねじが形成されてキャップの取付部分１５を有している。キ ャップ２０は、その内側中心部にボス２１が形成され、ボス２１は筒状空間部２ ２及び筒状空間部２２に連通していて、これと同径の円弧を有する短冊部２３と 短冊部２３の長辺の中央部を小円弧２４で切除した欠円部２５とからなる穴２６ を有している（図２参照）。オイルエレメント３０は筒状に形成されていて、外 周は金網，多孔板またはペーパ状の繊維体からなっている。上部取付座４０は、 オイルエレメント３０の上部を嵌挿するように垂下縁４１を有する円板体に形成 されている。エレメント保持体５０はほぼ頭部５１と脚部５２とからなるＴ字状 に形成され、図３に示すようにキャップ２０の穴２６の短冊部２３より若干小さ く形成され短冊部２３を通過自在で欠円部２５を通過不可能な頭部５１を有し、 頭部５１の高さはボス２１は筒状空間部２２の高さより低く形成され、キャップ ２０の下部に上下に移動自在になっている。脚部５２は適宜長さを有し下端部は 上部取付座４０に固着されている。圧縮ばね６０はコイル状に形成され、キャッ プ２０の下部と上部取付座４０との間に介挿されている。

【０００９】 以下、図１を参照して作用について説明する。

【００１０】 まずキャップ２０の下部に圧縮ばね６０を配置し穴２６にエレメント保持体５ ０の頭部５１を嵌入してかつ、ほぼ直角に回転させて脱落を防いでおき、オイル エレメント３０を上部取付座４０に嵌合させ、その上部を上部取付座４０に嵌挿 させながらキャップ２０を開口部１３の取付部分１５にねじ込めば組立が完了す る。この状態でオイルは、オイル流入口１１からオイルエレメント３０の内部に 進入し、異物を通過させずにオイルタンク１０内へ排出しオイル流出口１２から 油圧系統へ供給される。オイルエレメント３０を交換するときは、キャップ２０ をゆるめて持ち上げれば、オイルエレメント３０が一緒に取出せ、上部取付座か ら外せばよい。

【００１１】

【好ましい実施の態様】

キャップは上記のようにオイルタンクに対して螺合させるだけでなく、その他 の着脱手段をもうけてもよい。また本考案は、パワステアリングオイルリザーバ タンクに特に好適である。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は、以上説明したように構成されているので、キャップ２０を取り外す とオイルエレメント３０が簡単に取り出せる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による実施令を示す側断面図。

【図２】エレメント保持体の穴の平面図。

【図３】エレメント保持体の頭部の平面図。

【図４】従来のオイルタンクのキャップの構造を示す側
断面図。

【符号の説明】

１，１０・・・オイルタンク ２，１１・・・オイル流入口 ３，３０・・・オイルエレメント ５，１２・・・オイル流出口 ６・・・管状体 ７，２０・・・キャップ ８・・・手掛け部 １３・・・開口部 １４・・・下部取付座 １５・・・取付部分 ２１・・・ボス ２２・・・筒状空間部 ２３・・・短冊部 ２４・・・小円弧 ２５・・・欠円部 ２６・・・穴 ４０・・・上部取付座 ４１・・・垂下縁 ５０・・・エレメント保持体 ５１・・・頭部 ５２・・・脚部 ６０・・・圧縮ばね

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 オイルタンクの下部のオイル流入口にオ
   イルエレメント下部取付座を形成し、その上部にキャッ
   プの取付部分を設け、そのキャップの下部に上下動自在
   にオイルエレメント上部取付座と一体のエレメント保持
   体を設け、前記キャップの下部と前記上部取付座との間
   に圧縮ばねを介挿し、上部取付座と下部取付座との間に
   オイルエレメントを設けたことを特徴とするオイルタン
   クのキャップの構造。