JPH0661620A - 配線基板の製造方法 - Google Patents

配線基板の製造方法

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JPH0661620A
JPH0661620A JP4209998A JP20999892A JPH0661620A JP H0661620 A JPH0661620 A JP H0661620A JP 4209998 A JP4209998 A JP 4209998A JP 20999892 A JP20999892 A JP 20999892A JP H0661620 A JPH0661620 A JP H0661620A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 導電パターンの転写が良好な配線基板を提供
する。 【構成】 離型フィルム1の片面に抵抗体2および電極
3を印刷形成した後、該抵抗体2および電極3上に、低
分子量エポキシ樹脂と高分子量エポキシ樹脂および無機
フィラーとを含む接着層4を形成し、次いで前記離型フ
ィルム1を射出成形金型5に装填し、該射出成形金型5
のキャビティ7に溶融樹脂を充填した後、これを冷却固
化して離型フィルム1と成形体8とを一体化し、しかる
後、前記離型フィルム1を成形体8から剥離することに
より、抵抗体2と電極3を接着層4を介して成形体8に
転写する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抵抗体や引き回しパタ
ーンなどの導電パターンを有する配線基板の製造方法に
係り、特にフィルム上に印刷形成した導電パターンを金
型内で成形樹脂に転写する、いわゆるMID(Mold
ed Interconnection Devic
e)と称される手法を用いた基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、かかるMID技術を用いて製造
した従来の抵抗基板の概略工程を示す説明図である。ま
ず、図4(a)に示すような離型フィルム1の片面に、
バインダ樹脂中にカーボン粉末を混入した抵抗ペースト
を印刷し、該抵抗ペースト中に含まれる溶剤を揮発・乾
燥することにより、図4(b)に示すように、離型フィ
ルム1の片面に抵抗体2を形成する。次に、この抵抗体
2の両端に、バインダ樹脂中に銀粉末を混入した銀ペー
ストを印刷し、該銀ペースト中に含まれる溶剤を揮発・
乾燥することにより、図4(c)に示すように、抵抗体
2の両端に電極3を形成した後、これらを焼成する。
【0003】続いて、前記抵抗体2と電極3が形成され
た離型フィルム1(以下、この状態の離型フィルムをキ
ャリアフィルムという)を図4(d)に示す射出成形金
型5に送り、この射出成形金型5を型締めした後、ゲー
ト6からキャビティ7内に溶融樹脂を射出し、これを冷
却する。しかる後、前記射出成形金型5を型開きし、図
4(e)に示すように、前記溶融樹脂が固化した成形体
8とこの成形体8に一体化されたキャリアフィルムの積
層体を得る。最後に、この積層体から離型フィルム1の
みを剥離すると、図4(f)に示すように、成形体8に
抵抗体2と電極3とが転写された抵抗基板9が得られ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のごとくMID技
術によって得られた抵抗基板9上の抵抗体2は、離型フ
ィルム1の平滑性がそのまま抵抗体2の表面の平滑性と
なるため、成形体の表面に直接抵抗体を印刷形成する方
法に比べると、抵抗体2の表面の平滑性を著しく高める
ことができ、抵抗特性の良好な抵抗基板を提供できる。
【0005】しかしながら、抵抗体2および電極3と成
形体8との密着力が、抵抗ペーストや銀ペーストのバイ
ンダ樹脂と溶融樹脂との結合にのみ依存しているため、
密着が不十分であると成形体8から離型フィルム1を剥
離する際、抵抗体2や電極3の一部が離型フィルム1と
ともに剥離されてしまうという問題があった。このよう
な問題は、導電パターンとして抵抗体2と電極3を用い
た抵抗基板9に限らず、例えば、導電パターンとして固
定接点とこれに連続する引き回しパターンを用いた他の
配線基板についても同様なことがいえる。
【0006】本発明はこのような従来技術の課題に鑑み
てなされたもので、その目的は、導電パターンの転写を
良好に行うことのできる配線基板の製造方法を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、フィルムに印刷形成された導電パターン
を成形樹脂の表面に転写する配線基板の製造方法におい
て、前記フィルムの片面に前記導電パターンを印刷形成
した後、該導電パターン上に、前記成形樹脂の溶融温度
で溶融する第1の樹脂と溶融しない第2の樹脂および無
機フィラーとを含む接着インクを塗布し、次いで前記フ
ィルムを少なくとも一部が金型のキャビティに収容され
るように装填し、このキャビティに溶融樹脂を充填した
後、該溶融樹脂を冷却して前記成形樹脂に前記導電パタ
ーンを接着するとともに前記フィルムを一体化し、しか
る後、前記フィルムを剥離することにより、前記成形樹
脂に前記接着インクを介して前記導電パターンを転写す
ることを特徴とする。
【0008】
【作用】上記のように、本発明では、フィルムに印刷形
成された導電パターン上に接着インクを塗布した後、こ
のフィルムを金型に送り、該金型に溶融樹脂を射出す
る。前記接着インクは、主剤として分子量の大きさによ
り溶融温度の異なる2種類の樹脂、例えば低分子量エポ
キシ樹脂と高分子量エポキシ樹脂と、この主剤に添加さ
れた無機フィラーや溶剤あるいは添加剤などで構成され
る。低分子量エポキシ樹脂は、接着インクの加熱硬化時
に緊密に架橋硬化するので、接着インクに耐熱性、すな
わち接着インクが射出される高温の溶融樹脂によって必
要以上に流動しない機能を付与し、一方、高分子量エポ
キシ樹脂は、緊密に架橋硬化しないので高温の溶融樹脂
によって軟化溶融して溶融樹脂と良好な接着を果たす機
能を発揮する。また、無機フィラーは、軟化溶融時に接
着インクの粘度を調整し、過度の流動を防止する働きを
する。したがって、接着インクに含まれるこれら分子量
の異なる2種の樹脂と無機フィラーのもつ特性により、
所定温度における熱的挙動をコントロールすることがで
き、かかる接着インクを導電パターンと成形樹脂との間
に介在させたので、フィルムを成形樹脂から剥離する
際、導電パターンを成形樹脂へ確実に転写できる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。図1は、本発明の一実施例に係る抵抗基板の概略工
程を示す説明図であり、図4に対応する部分には同一符
号を付してある。まず、図1(a)に示すような離型フ
ィルム1の片面に、バインダ樹脂中にカーボン粉末を混
入した抵抗ペーストを印刷し、該抵抗ペースト中に含ま
れる溶剤を揮発・乾燥することにより、離型フィルム1
の片面に図1(b)に示すような抵抗体2を形成する。
次に、この抵抗体2の両端に、バインダ樹脂中に銀粉末
を混入した銀ペーストを印刷し、該銀ペースト中に含ま
れる溶剤を揮発・乾燥することにより、図1(c)に示
すように、抵抗体2の両端に電極3を形成した後、これ
らを加熱硬化する。さらに、抵抗体2と電極3の上に、
図1(d)に示すように、低分子量の第1の樹脂と高分
子量の第2の樹脂および無機フィラーとを含む接着イン
クを印刷し、次に加熱により該接着インク中に含まれる
溶剤を揮発・硬化して接着層4を形成する。
【0010】続いて前記抵抗体2と電極体3および接着
層4が形成されたキャリアフィルムを図1(e)に示す
射出成形金型5に送り、この射出成形金型5を型締めし
た後、ゲート6からキャビティ7内に溶融樹脂を射出
し、これを冷却する。しかる後、前記射出成形金型5を
型開きし、図1(f)に示すように、前記溶融樹脂が冷
却固化した成形体8およびこの積層体に一体化されたキ
ャリアフィルムと成形体8の積層体を得る。最後に、こ
の積層体から離型フィルム1のみを剥離すると、図1
(g)に示すように、成形体8に抵抗体2と電極3とが
接着層4を介して転写された抵抗基板9が得られる。
【0011】前記離型フィルム1としては、表面をシリ
コン処理やアクリル処理したポリエステルフィルム、ポ
リイミドフィルムや表面処理を行わないポリフェニレン
サルファイドフィルムが好ましく用いられる。
【0012】また、抵抗体2および電極3を形成するペ
ースト中のバインダ樹脂としては、エポキシ樹脂,フェ
ノール樹脂,ポリエステル樹脂,アクリル樹脂などの熱
硬化性樹脂が用いられ、導電材料としては、例えば抵抗
体の場合はカーボンブラックやグラファイトなどが使用
され、電極の場合は主に銀が使用される。バインダ樹脂
として熱硬化性樹脂を使用するのは、塗膜が強固であ
り、かつ耐熱性が高く溶融樹脂により塗膜が損傷を受け
難く、また、抵抗体においては安定した環境特性を持つ
ためである。
【0013】前記接着インクとしては、接着層形成後に
おいて射出される溶融樹脂の熱(溶融温度)で溶融しな
い第1の樹脂、例えば低分子量エポキシ樹脂と、溶融温
度で溶融する第2の樹脂、例えば高分子量エポキシ樹脂
と、無機フィラー、硬化剤、溶剤および添加剤を混練し
たものからなる。ここで、前記低分子量エポキシ樹脂と
しては、分子量が340〜500のビスフェノールA型
エポキシ樹脂、前記高分子量エポキシ樹脂としては、分
子量が1000〜5000のビスフェノールA型エポキ
シ樹脂が好ましく用いられる。また、前記無機フィラー
としては、例えばガラス粉,アルミナ,シリカなどが用
いられ、その粒径は1〜50μmが好ましく、特に粒径
が10〜30μmのものが最適に用いられ、特に、ガラ
ス粉を使用した場合、接着インクの透明性が良く、製品
に接着層の外形が顕著に認識できないので、すっきりし
た印象を与えることができる。無機フィラーの粒径は、
上記範囲より小さいと接着インクの過度の流動を防止す
る効果が小さくなり、粒径が大きいと接着インクの塗布
性能が悪化する。さらに、前記硬化剤としては、脂肪族
アミン系,芳香族アミン系,イミダゾール系,各種潜在
性硬化剤などが好ましく用いられ、前記溶剤としては、
カルビトール,カルビトールアセテート,イソホロンな
どが挙げられる。
【0014】さらに、前記成形樹脂としては熱可塑性樹
脂が使用され、例えばPCT(ポリシクロヘキサンジメ
チレンテレフタレート),PEI(ポリエーテルイミ
ド),PPS(ポリフェニレンサルファイド),PA6
T(ポリアミド6T),PMMA(ポリメチルメタアク
リレート),ABSなどが挙げられる。
【0015】上記実施例にあっては、離型フィルム1を
成形体8から剥離する際、接着層8の接着力を利用して
抵抗体2と電極3とを成形体8へ確実に転写できる。す
なわち、接着インクに含まれる低分子量エポキシ樹脂
は、接着インクの加熱硬化時に緊密に架橋硬化するの
で、接着インクに耐熱性、すなわち接着インクが射出さ
れる高温の溶融樹脂によって必要以上に流動しない機能
を付与し、一方、高分子量エポキシ樹脂は、緊密に架橋
硬化しないので高温の溶融樹脂によって軟化溶融して溶
融樹脂と良好な接着を果たす機能を発揮する。また、無
機フィラーは、軟化溶融時に接着インクの粘度を調整
し、過度の流動を防止する働きをするため、接着インク
に含まれるこれら分子量の異なる2種の樹脂と無機フィ
ラーのもつ特性により、所定温度における熱的挙動をコ
ントロールすることができる。特に、射出成形金型5は
キャビティ7内の温度分布が不均一で、ゲート6から離
れると温度が低くなるものの、上記実施例では、ゲート
6付近の温度の高い部分では接着インクが過剰に溶融し
て流動するのを防止でき、ゲート6から離れた温度の低
い部分では接着インクを接着に必要な程度まで溶融させ
ることができる。したがって、接着インクに含まれるこ
れら低分子量エポキシ樹脂と高分子量エポキシ樹脂およ
び無機フィラーの各成分の混合比を変えることにより、
種々の溶融温度の成形樹脂に対して転写が可能な接着層
を形成することができる。
【0016】次に、図1を基づいて本発明の具体例を説
明する。 (具体例1)まず、図1(a)に示す離型フィルム1と
して75μmのポリフェニレンサルファイドフィルムを
用い、その上に少なくとも1層以上、熱硬化型カーボン
系抵抗インク(例えばエポキシ樹脂にカーボンブラッ
ク、グラファイトを分散させたもの)をスクリーン印刷
し、これを加熱硬化することにより、図1(b)に示す
ように離型フィルム1上に抵抗体2を形成した。次い
で、図1(c)に示すように、その上に熱硬化型銀系電
極インク(例えばエポキシ樹脂に銀を分散させたもの)
をスクリーン印刷し、これを加熱硬化させて電極3を形
成した。さらに、下記の組成および製造方法によって用
意した接着インクを抵抗体2および電極3上にスクリー
ン印刷し、これを加熱硬化することにより、図1(d)
に示すように接着層4を形成した。 [接着インクの組成] 低分子量エポキシ樹脂 5重量部 (分子量380 ビスフェノールA型エポキシ樹脂) 高分子量エポキシ樹脂 5重量部 (分子量3000 ビスフェノールA型エポキシ樹脂) 無機フィラー 30Vol% (ガラス粉 粒径15μm 不定形状) 硬化剤…芳香族アミン 溶剤…カルビトール [製造方法]上記した材料を上記の組成で混合し、擂潰
機にて分散させ調整する。次に、このようにして作成し
たキャリアフィルムを図1(e)に示すように射出成形
金型5に装着し、この射出成形金型5を型締めした後、
ゲート6からキャビティ7内に溶融樹脂としてPCTを
射出し、これを冷却した。このPCTの溶融温度は28
5℃である。しかる後、前記射出成形金型5を型開き
し、図1(f)に示すように、前記溶融樹脂が冷却固化
した成形体8およびこの積層体に一体化されたキャリア
フィルムと成形体8の積層体を得る。最後に、この積層
体から離型フィルム1のみを剥離すると、図1(g)に
示すように、成形体8に抵抗体2と電極3とが接着層4
を介して転写され、表面が平滑な抵抗基板9が得られ
た。
【0017】図2は、成形樹脂がPCTの場合の上記具
体例1を含めた接着インクの組成と導電パターン(抵抗
体2と電極3)の転写状態を示したものである。かかる
転写状態の評価は次のように行った。まず、抵抗基板9
に抵抗体2および電極3が全て転写されていることを確
認し、次に「JIS K 5400 塗膜の付着性試
験」に規定される方法に準じて、粘着テープを抵抗基板
9表面に貼り付けた後、当該粘着テープを剥離したとき
粘着テープに付着する抵抗体2および電極3の有無を目
視観察し、付着がある場合は転写不可と判断し、付着が
ない場合は転写可とした。転写の良、不良は主に接着層
の接着強度に起因するので、次の評価は下記のように2
点について行った。 ゲート6付近は、射出される溶融樹脂の温度、圧力
ともに最も高いため、接着層4が過剰に溶融して流動し
てしまい、抵抗体2および電極3と成形体8との接着に
寄与できない程に偏在した場合、転写が良好にされない
ので、この部分を観察することにより転写の状況を判断
することができる。
【0018】 ゲート6から離れた基板端部付近は、
射出される溶融樹脂の温度がゲート6付近に比して低
く、接着層4の溶融が不足して接着力が十分でない場
合、抵抗体2および電極3が離型フィルム1とともに剥
離されて転写欠けなどが生じる。従ってこの部分を観察
することにより転写の状況を判断することができる。
【0019】上記2点をチェックし、,いずれも良
好な場合を転写良好〇、いずれか一方でも良好でない場
合を転写可△と評価した。また抵抗基板9を製造直後に
全く抵抗体2と電極3の転写がみられない場合は転写不
可×として評価した。
【0020】(具体例2)まず、図1(a)に示す離型
フィルム1として75μmのポリイミド(PI)フィル
ムを用い、その上に少なくとも1層以上、熱硬化型カー
ボン系抵抗インク(例えばエポキシ樹脂にカーボンブラ
ック、グラファイトを分散させたもの)をスクリーン印
刷し、これを加熱硬化することにより、図1(b)に示
すように離型フィルム1上に抵抗体2を形成した。次い
で、図1(c)に示すように、その上に熱硬化型銀系電
極インク(例えばエポキシ樹脂に銀を分散させたもの)
をスクリーン印刷し、これを加熱硬化させて電極3を形
成した。さらに、下記の組成および製造方法によって用
意した接着インクを抵抗体2および電極3上にスクリー
ン印刷し、これを加熱硬化することにより、図1(d)
に示すように接着層4を形成した。 [接着インクの組成] 低分子量エポキシ樹脂 7重量部 (分子量340 ビスフェノールA型エポキシ樹脂) 高分子量エポキシ樹脂 3重量部 (分子量5000 ビスフェノールA型エポキシ樹脂) 無機フィラー 40Vol% (アルミナ粉 粒径10μm 不定形状) 硬化剤…イミダゾール 溶剤…カルビトールアセテート [製造方法]上記した材料を上記の組成で混合し、擂潰
機にて分散させ調整する。次に、このようにして作成し
たキャリアフィルムを図1(e)に示すように射出成形
金型5に装着し、この射出成形金型5を型締めした後、
ゲート6からキャビティ7内に溶融樹脂としてPEIを
射出し、これを冷却した。このPEIの溶融温度は35
0℃である。しかる後、前記射出成形金型5を型開き
し、図1(f)に示すように、前記溶融樹脂が冷却固化
した成形体8およびこの積層体に一体化されたキャリア
フィルム1と成形体8の積層体を得る。最後に、この積
層体から離型フィルム1のみを剥離すると、図1(g)
に示すように、成形体8に抵抗体2と電極3とが接着層
4を介して転写され、表面が平滑な抵抗基板9が得られ
た。
【0021】図3は、成形樹脂がPEIの場合の具体例
2を含む接着インクの組成と導電パターンの転写状態を
示したものである。転写状態の評価は前述と同様に行っ
た。
【0022】以上の結果から明らかなように、接着イン
ク中の低分子量エポキシ樹脂と高分子量エポキシ樹脂お
よび無機フィラーの混合比と転写結果とがある程度規則
的な推移を示すため、所定の成形温度において、低分子
量エポキシ樹脂と高分子量エポキシ樹脂の混合比または
無機フィラーの添加量のどちから一方の条件を設定すれ
ば他方の条件を容易に決定することができる。
【0023】なお、上記実施例および各具体例は、本発
明を抵抗体2と電極3からなる導電パターンを有する抵
抗基板9に適用した場合について説明したが、本発明は
それ以外の配線基板、例えば、導電パターンとして固定
接点とこれに連続する引き回しパターンを用いた配線基
板にも適用できる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
フィルム上に印刷された導電パターンを接着インクを介
して種々の成形樹脂に確実に転写することができるた
め、表面が平滑な配線基板を提供することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る抵抗基板の製造工程
を示す説明図である。
【図2】 本発明の一具体例に係る接着インクの組成と
導電パターンの転写状態を示す説明図である。
【図3】 本発明の他の具体例に係る接着インクの組成
と導電パターンの転写状態を示す図である。
【図4】 従来例に係る抵抗基板の製造工程を示す説明
図である。
【符号の説明】
1 離型フィルム(フィルム) 2 抵抗体(導電パターン) 3 電極(導電パターン) 4 接着層 8 成形体 9 抵抗基板(配線基板)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルムに印刷形成された導電パターン
    を成形樹脂の表面に転写する配線基板の製造方法におい
    て、前記フィルムの片面に前記導電パターンを印刷形成
    した後、該導電パターン上に、前記成形樹脂の溶融温度
    で溶融する第1の樹脂と溶融しない第2の樹脂および無
    機フィラーとを含む接着インクを塗布し、次いで前記フ
    ィルムを少なくとも一部が金型のキャビティに収容され
    るように装填し、このキャビティに溶融樹脂を充填した
    後、該溶融樹脂を冷却して前記成形樹脂に前記導電パタ
    ーンを接着するとともに前記フィルムを一体化し、しか
    る後、前記フィルムを剥離することにより、前記成形樹
    脂に前記接着インクを介して前記導電パターンを転写す
    ることを特徴とする配線基板の製造方法。
JP4209998A 1992-08-06 1992-08-06 転写印刷配線基板 Expired - Lifetime JP2900335B2 (ja)

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