JPH0661542B2 - 硫化物類の除去方法 - Google Patents

硫化物類の除去方法

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JPH0661542B2
JPH0661542B2 JP1252503A JP25250389A JPH0661542B2 JP H0661542 B2 JPH0661542 B2 JP H0661542B2 JP 1252503 A JP1252503 A JP 1252503A JP 25250389 A JP25250389 A JP 25250389A JP H0661542 B2 JPH0661542 B2 JP H0661542B2
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    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D53/00Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols
    • B01D53/14Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols by absorption
    • B01D53/1493Selection of liquid materials for use as absorbents

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は広義には硫化物類の除去方法に関する。本発明
は、一つには固体、液体およびガスから硫化物を除去す
るためにある種のハロニトロアルカノールを利用する方
法に関する。ガスや液体から硫化物を除去することは可
能であるが、金属パイプ内面への付着物のように導管に
付着物した硫化物も同様である。更に本発明は水処理、
パルプ・紙製造及び油田水攻法の際の液体から硫化物お
よびその塩を除去する為の新規な組成物ならびにその組
成物の利用に関する。更に、本発明は水性混合物から硫
化物を除去するための2,2−ジブロモ−2−ニトロエ
タノールの使用に関する。
[発明の背景] 硫化物は、冷却水、製紙、油田水攻水などの種々の工業
用製品および工業工程において一般的にみられる。硫化
物の除去剤として効果的な化合物が数多く手に入るが、
どれもあらゆる状況において完璧に効果的な除去剤では
なく、取扱い、毒性,活性のスペクトル、コストなどの
点で望ましくない性質を有している。
例えば幾つかの硫化物除去剤が文献に記載されている
が、その文献によるとそれらの硫化物除去剤は水や他の
流体から硫化物を除去するのに効果的である。ごく最近
では1987年発行の米国特許第4,680,127号
明細書(発明者:エドモンドソン)に水性または液状気
体媒体中の硫化水素の量を減らすためのグリオキサール
の使用が開示されている。この特許にはこの分野におけ
る先行技術、特にアクロラインの使用についての調査も
記載されている。特許権者等はアクロラインの使用に関
する米国特許第3,459,852号明細書(発明者:
ローム)および同じ目的のためのホルムアルデヒドの使
用を開示した米国特許第1,991,765号明細書に
言及している。
エドモンドソンの特許によると、アクロラインはかなり
毒性が強く取扱いには危険性があり、またホルムアルデ
ヒドよりもコスト的に高い。また、グリオキサールはア
クロラインの使用によりおきる取扱い上の問題を抑止し
なくともアクロラインによる硫化水素除去率に近づい
た。確かにアクロラインには石油やガスの生産において
硫化物濃度を減らすために何度が使用されているが、そ
の使用には取扱いや毒性の問題がかなり支障になってい
る。それに比して、本発明の除去方法に用いられる。化
合物は少なくともアクロラインと等しい機能を有し、更
に液体から硫化物を除去する際かなり迅速に且つ効果的
に行うという長所を有している。そしてアクロラインの
ような前記除去化合物が有する毒性や取扱い上の問題を
提起していない。
硫化水素およびその塩が存在するために油井からのパイ
プラインに腐蝕が起きる可能性があることは公知のこと
である。ガスのパイプラインの内面上に水滴が形成さ
れ、硫化物の存在下腐蝕状態を作り出す。このようにし
て、天然ガスの回収や水攻操業を利用する油井において
は、硫化物除去化合物がしばしば使用されて腐蝕を防止
したりあるいは最小限度の腐蝕におさえている。更に公
知のことであるが、硫化水素は毒性があるので除去する
のが望ましい。
1962年3月6日発行の米国特許第3,024,19
2合明細書(発行者:E.O.ベネット他)では含油地
下層から石油を回収する水攻法プログラムにおいて改善
された方法が開示されており、その方法では2−ブロモ
−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール,2−クロロ
−2−ニトロ−1−ブタノール等のハロニトロアルカノ
ールが使用されている。しかしこれらの化合物は硫酸塩
を減少させるバクテリアの成長を止めるために使用され
ているのであって硫化物除去剤としてではない。更にバ
クテリアはほとんど存在しないが流体中の硫化物を除去
することが好ましい例が数多くある。
したがって,次の目的の一つ以上は本発明の実施によっ
て達成されるであろう。本発明の目的の第一は固体およ
び流体から硫化物を除去するための方法を提供すること
であり、第二の目的は、特に工業的操作において液体お
よびガスから硫化物および硫化物塩を除去するための方
法を提供することにある。第三の目的は、例えばパイプ
の内面上に付着した硫化物のように、固体から硫化物を
除去することにある。本発明の第四の目的は、硫化物の
除去においてアクロラインのような毒性があり危険な薬
品を使用しないですむ方法を提供することにある。本発
明の第五の目的はある種のハロニトロアルカノール類を
使用して硫化物を除去する方法を提供することにあり、
第六の目的は2,2−ジブロモ−2−ニトエタノール使
用の方法を提供することにある。第七の目的は硫化物除
去に役立つ組成物を提供することにある。更に第八の目
的は工業用水冷却システム内に存在する硫化物を除去す
る方法を提供し、第九の目的はパルプ製造及び製紙の際
に用いられる工業的工程の硫化物を除去するための方法
を提供することである。そしてもう一つ第十の目的は油
井水攻操業で使われる水の処理にハロニトロアルカノー
ル組成物を使用するための方法を提供することである。
これらの目的およびその他の目的はこの中で示された内
容を考慮すれば当業者には容易に明らかになるであろ
う。
[本発明の要旨] 広義には本発明は硫化水素,有機硫化物またはそれらの
塩を含有する固体及び流体から少なくとも一種類の硫化
物を除去するための方法および組成物に関する。本発明
の方法は固体または流体を硫化物除去量のある種のハロ
ニトロアルカノール類特に2,2−ジブロモ−2−ニト
ロエタノール(以下「DBNE」と略記)に接触させる
ことからなる。更に、本発明は様々な応用分野、特に油
田の水攻操業および工業用冷却水処理等のような、硫化
物やその塩の存在が効果的な操作に支障をきたすような
分野への本方法の使用に関する。
[本発明の詳細な説明] 前述のように、本発明の方法は、ある種のハロニトロア
ルカノール類を使用して流体から硫化物を除去すること
に関する。本発明の方法は、(a)少なくとも一種類の
硫化物を含む流体を、硫化物除去量の下記一般式: [式中,Xは臭素又は塩素原子を表わし、R1は水素原
子、または置換基を有することもある炭素数18までの
アルキル基もしくはアリール基を表わし、(置換基は
X、ヒドロキシル基または低級アルキル基いずれでもよ
い)、RはR又はXを表わす]で表わされるハロニ
トロアルカノールと接触させ、(b)該ハロニトロアル
カノールを該硫化物と反応させる工程からなる。
本発明の方法で使用されるハロニトロアルカノールとし
ては2−ブロモ−2−ニトロエタノール、2,2−ジブ
ロモ−2−ニトロエタノール、2−ブロモ−2−ニトロ
−1−プロパノール、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3
−プロパンジオール、2,2−ジブロモ−2−ニトロ−
1−フェニルエタノール、3−ブロモ−3−ニトロ−
2,4−ペンタンジオール、1,1−ジブロモ−1−ニ
トロ−2−プロパノール、2,2−ジクロロ−2−ニト
ロエタノール、2−クロロ−2−ニトロ−1,3−プロ
パンジオール、2−ブロモ−2−ニトロ−1−フェニル
−1,3−プロパンジオール、2−ブロモ−2−ニトロ
−1−ブタノール、3−ブロモ−3−ニトロ−2−ブタ
ノール、2−クロロ−2−ニトロ−1−ブタノール,1
−クロロ−1−ニトロ−2−ペンタノール、1,1−ジ
クロロ−1−ニトロ−2−ヘキサノール、2−クロロ−
2−ニトロ−1−プロパノール等の化合物があげられる
が、これらの化合物に限定されるわけではない。
この種のハロニトロアルカノールの中で、2,2−ジフ
ロモ−2−ニトロエタノール,即ちDBNEは固体およ
び流体からの硫化物およびその塩の除去に示された他の
ハロニトロアルカノール類よりも格段優れているという
ことが判明したがこれは予期しないことであり且つ驚く
べきことであった。
それゆえに前記一般式で表わされるハロニトロアルカノ
ール類は硫化物の除去剤としていずれも効果的であった
が、DBNEが他のハロニトロアルカノール類と比べて
優れた活性を示したことは驚きであった。
図を参照することにより本発明の方法をより容易に理解
できるであろう。本発明の図は公知の硫化物除去剤と本
発明で使用したハロニトロアルカノール類の硫化物除去
能力のプロットである。図に示したように、グルタルア
ルデヒド、グリオキサールおよびホルムアルデヒドは、
硫化物の除去において本発明のDBNEやブロノポール
のようなハロニトロアルカノール類ほど効果的ではな
い。一方アクロラインはかなり効果的であるが、毒性が
あり、その使用においては特別の取扱い技術が必要とさ
れる。
実際、DBNE等のハロニトロアルカノール類は除去剤
の主要な組成物として使用されるが、多くの場合硫化物
除去のための唯一の組成物として使用される。
本方法において使用されるハロニトロアルカノールの濃
度は勿論、流体中の硫化物濃度によって異なる。このよ
うに、硫化物およびその塩を除去するのに必要な量であ
る“硫化物除去量”のハロニトロアルカノールが使用さ
れる。この量は硫化物を含有する液体またはガスの総量
に対して約2−約6000ppm、好ましくは約10−約
250ppmである。
前述のように、本発明のハロニトロアルカノール類は他
の除去剤と一緒に用いることが可能である。その場合、
ハロニトロアルカノールは使用した除去剤の総量の2重
量%以上約99%以下である。所望ならば、ハロニトロ
アルカノールを硫化物イオンを除去できる他の化合物、
例えばグリオキサール、ホルムアルデヒド、二酸化塩素
のような他の化合物との混合材としても使用可能であ
る。
また、除去剤は必要ならば不活性キャリヤーと共に用い
られる。例えばガス中に硫化物が存在する場合、硫化物
を含むガスが上を通過するあるいは中を通過する固定床
のようにキャリヤー上に化合物を含ませるか又は硫化物
を含むガスを泡上に出す液体キャリヤーに除去剤を溶解
させることが望ましい。
キャリヤーは無機でも有機でもよく、またハロニトロア
ルカノールが溶解あるいは分散している固体の希釈剤で
も液体希釈剤どちらでもよい。例えばDBNEは約6−
8%まで水に溶けるので水性溶液状の除去剤を使用する
ことができる。それ以外の濃度ではキャリヤーとして、
有機化合物では、例えば炭化水素、ハロゲン化炭素、ジ
クロロメタン、アルコール、グリコール、アルデヒド、
ケトン、高分子量グリコール等があげられ、また無機化
合物としていけそう土,クレイ、軽石等が挙げられる
が、これらに限定されるわけでない。
キャリヤーを使用する場合、ハロニトロアルカノール化
合物との混合は公知の技術により従来物質の処理装置を
使用して行う。
実際において流体中の臭化物の濃度が低い場合、通常は
硫化物とハロニトロアルカノールの反応生成物を除去す
る必要はない。しかし除去を望ケースもあり、その場合
公知の分離技術により除去を行うことができる。
本発明で使用するハロニトロアルカノール類は文献に開
示された幾つかの方法によって首尾よく製造される。例
えばに1973年1月16日発行の米国特許第3,71
1,561号明細書(発明者:R.ベッセンドルフ/ド
イツ)には下記一般式: [式中、Rは水素原子、メチル基またはらハロゲン化
メチル基を表わし、Rは水素原子、メチル基、エチル
基、またはハロゲン原子を表わし下記化合物: R−CH−OH の残基の少なくとも一種と置換可能である]で表わされ
るブロモニトロアルコールの製造方法が開示されてい
る。
前記の一般式で表わされるアルコール類は下記の一般式 R−CHO [式中、R1は前記に同じ]で表わされるアルデヒドを
下記の一般式: R−CH−NO [式中、R3は水素原子、メチル基、エチル基またはア
ルカリ金属水酸化物を表わす)で表わされるニトロアル
カノールと反応させることによって製造される。次に、
ニトロアルカノールの金属アルカリ塩の水性溶液は臭素
と反応させる。
使用するアルデヒドとニトロアルコールの割合によって
モノヒドロキシ化合物またはジオールが得られる。この
ようにして、例えばまずニトロメタンを一当量のホルム
アルデヒドと反応させ次に臭素化すると2,3−ジブロ
モ−2−ニトロエタノールが得られる。
ジブロモニトロ化合物の製造方法についてはに1988
年2月2日発行の米国特許第4,723,044号明細
書(発行者:M.渡辺他)にも開示されており、東京の
パーマケムアジア社に特許権が譲渡されている。その中
に開示されている反応は、アルカリの存在下ニトロメタ
ンをホルムアルデヒドまたはアセトアルデヒドで縮合す
ることからなる。アルカリの使用量はニトロメタン1モ
ル当たり少なくとも1.5モルである。その後生成物を
分離せずに反応化合物を臭素で処理してジブロモ化合物
を回収する。
前述のように、本発明のハロニトロアルカノール除去剤
はガスおよび液体を含む固体および流体から硫化水素、
有機硫化物およびその塩を除去するのに効果的である。
液体とは水、有機液体またはそれらの混合物である。ハ
ロニトロアルカノール類はまた硫化鉄(Fe)付
着物の除去に特に有用である。例えば油井操業に使用さ
れるパイプのようなパイプやあるいは熱交換器の内面上
に付着した硫化物は本発明のハロニトロアルカノール類
を使用して除去できる。
前述の通り、実際は使用されるハロニトロアルカノール
の量はそのつど異なるが、それは特別なハロニトロアル
カノールを使用した場合も同じである。通常除去剤は、
処理すべき流体に対してハロニトロアルカノールが約2
−約1000ppm、好ましくは約10−約250ppmとな
るのに十分な濃度で使用される。この範囲を越えてもあ
るいはこの範囲以下でもよく、その量は勿論個々の状況
によって決まる。
DBNEをハロニトロアルカノールとして使用する場
合、除去剤の必要量は他の化合物よりもかなり少ない。
例えばDBNEは流体中に10ppmほど使用するだけが
それでもなお硫化物の除去に優れた効果を発揮する。
本発明の除去剤組成物は硫化物含有流体と接触すると短
時間のうちに効果を表わす。流体と除去剤の接触時間が
比較的短い工業的プロセスにおいては硫化物を迅速に分
離することは特別重要なことである。この様なプロセス
には次のようなものがある。
(1)冷却水及び製紙工場のスラリー(白水を含む)の
処理。一部の水を定期的に除去し新鮮な水と交換するの
で除去剤は添加してから数時間内になくなる。
(2)砂糖の加工および油田の水攻。ハロニトロアルカ
ノールを接触時間15分から4時間の“一過”システム
で使用する。
(3)流体との接触時間の限られた固定床システムで使
用される場合。
除去剤は、硫化物とすばやく反応することに加えて、低
い濃度で効果的であることが判明した。この様に、本発
明の除去剤は再循環される工業用流体、例えば金属工事
の流体、閉ループ冷却水システム、あるいは油田から排
出される水などに含まれる硫化物のコントロールに有用
である。つまりこれらの操作においてはサワー水、即ち
硫化物イオンに汚染された水が存在する。この様な状態
は貯蔵タンクでも見られ、そこでも本発明の除去剤が有
用である。
これから述べる実験においては、蒸溜した脱イオン水を
使用し指定のpHの0.1モルの燐酸塩緩衝液を生成し、
少なくとも一時間多孔盤を通し窒素ガスでバブリングす
ることにより脱気した。脱気がなぜ必要かというと、硫
化物は酸素含有の水性溶液中ではすばやく酸化されるか
らである。その後の操作は全くアルゴン雰囲気下におい
てグローブボックス内で行われた。水性硫酸ナトリウム
を前記緩衝液に添加し、指定された濃度の硫化物を有す
る溶液を生成した。この溶液を100グラムずつ小分け
し、捩子付栓を備えたビンにいれ、試験材料をそれぞれ
のビンに入れた。それからイオン分析器に連結された硫
化物選択性電極を使用して硫化物濃度を経時的に測定し
た。
次に本発明の実施例を示す。
実施例1−6 前述の操作をおこなった後、100ppmの硫化物溶液を
作成し、試験ビンに移した。それぞれのビンは、下記第
一表に化合物を100ppmの濃度で添加した。対照溶液
には硫化物除去剤を加えないでおいた。一定の時間経過
した硫化物の濃度は下記の第1表に示した通りである。
前述のデータより明らかなように、アクロラインとDB
NEが硫化物の除去剤として最も迅速かつ効果的であ
る。
実施例7−9 本実施例においてはDBNEの硫化物除去能力に対する
pHの作用を調べた。前述の実施例に記載した方法で、1
00ppmの硫化物を含む脱気溶液をpH5,pH7およびpH
9にして作成した。100ppmのDBNEを添加後、硫
化物の温度は下記の第2表に記載したように減少した。
第2表のデータから明らかなように、pHはDBNEの硫
化物除去能力に対してほとんど作用していない。実験の
間、対照溶液の硫化物濃度に何等減少が見られなかっ
た。しかし、pH9で実験を行った際混合物は一貫して透
明であり、それより低いpHで少し濁ったということは特
記すべきことである。この作用は、濁りが許されない用
途において有用であるだろう。
実施例10 低能度のHSを含有する工業用溶液の硫化物濃度を下
げることが望ましいので、DBNEの10ppmの硫化物
との反応性を調べた。10ppmの硫化物を含むpH7の溶
液を100ppmのDBNEで処理すると、硫化物濃度は
5分以内に1ppm未満に減った。硫化物溶液に10ppmの
DBNEを添加すると硫化物濃度は15分で1ppm未満
に減少した。DBNEを添加していない対照溶液は硫化
物濃度の減少は見られなかった。
次に、100ppmのDBNE溶液の総硫化物除去能力を
測定した。この溶液に500ppmの硫化物を添加すると
硫化物濃度に下記第3表に示したような減少が認められ
た。
この表から明らかなように、水性溶液から硫化物を除去
するDBNEの能力はDBNE自体の重量の3倍以上で
ある。
実施例11 本実施例では、固体硫化沈澱物に対するDBNEの除去
能力について示す。本実施例で、デサルフォビブリオ属
デサルフリカンズを2本のSRBバイアル(培養液と鉄
釘を入れた嫌気性バイアル)に接触して37℃で1週間
増殖させた。このバクテリアは成長して硫化水素を発生
させ、この硫化水素が鉄釘と反応した結果、黒色固体
(酸化鉄)の濃懸濁液ができ鉄釘は黒く覆われた。2本
のバイアルを数分間アルゴンでパージし、余分の硫化水
素を除去した後、1本のバイアルにDBNEを、もう一
本にアクロラインをそれぞれの薬品が最大濃度6000
ppmとなるのに十分な量だけ加えた。バイアルを反転さ
せて簡単に混合した。その結果、DBNEで処理したバ
イアルは硫化鉄の黒色が急速に失われ、黒色の沈殿物の
ほとんど全部が30分以内に消えた。それと対照してア
クロラインで処理したバイアルには24時間経過後も何
等変化が認められなかった。
以上実施例により本発明を具体的に示してきたが、ここ
で使用された材料に限定されると考える必要はない。む
しろ本発明は全体としてのより広義な分野に関するもの
であり、本発明の精神または範囲から逸脱しない範囲で
修正や具体化することが可能である。
以下、本発明発明の要点を総括して示す。
1.固体又は流体から少なくとも一種類の硫化物を除去
するための方法において、 (a)少なくとも一種類の硫化物を含む固体又は流体を、
硫化物除去量の下記一般式: [式中、Xは臭素または塩素原子を表わし、 R1は水素原子、または炭素数18までの置換または末置換
のアルキルもしくはアリール基を表わし、ここに置換基
はX、ヒドロキシル基または低級アルキル基のいずれで
もよいものとし、 R2はR1またはXを表わす] で表わされるハロニトロアルカノールと接触させ、そし
て (b)該ハロニトロアルカノールを該硫化物と反応させる 工程からなることを特徴とする除去方法。
2.Xは臭素原子を表わし、R1は水素原子またはメチル
基、エチル基、プロピル基、およびフェニル基からなる
群から選ばれた基を表わし、R2は臭素原子またはR1を表
わす要点1に記載の除去方法。
3.流体が水性液である要点1に記載の除去方法。
4.流体が非水性液である要点1に記載の除去方法。
5.流体がガスである要点1に記載の除去方法。
6.固体がパイプの内面である要点1に記載の除去方
法。
7.硫化物が硫化水素である要点1に記載の除去方法。
8.硫化物が塩である要点1に記載の除去方法。
9.ハロニトロアルカノールが2,2−ジブロモ−2−
ニロトエタノールである要点1に記載の除去方法。
10.ハロニトロアルカノールが2−ブロモ−2−ニロト
−1,3−プロパンジオールである要点1に記載の除去
方法。
11.ハロニトロアルカノールがキャリヤーと一緒に用い
る要点1に記載の除去方法。
12.キャリヤーが不活性固体キャリヤーである要点11に
記載の除去方法。
13.キャリヤーが不活性液体キャリヤーである要点11に
記載の除去方法。
14.流体が工業用冷却水である要点1に記載の除去方
法。
15.流体が硫化水素を含有するガスである要点1に記載
の除去方法。
16.ガスを前記ハロニトロアルカノールを含有する固定
床キャリヤー上を通過させる要点15に記載の除去方法。
17.流体が硫化水素およびその塩を含有する水性混合物
である要点1に記載の除去方法。
18.流体が油田の操業に用いられる水である要点1に記
載の除去方法。
19.ハロニトロアルカノールが約2〜約6000ppmの
量で用いられる要点1に記載の除去方法。
20.硫化物除去に対して効果的な量の、下記一般式: [式中、Xは臭素または塩素原子を表わし、 R1は水素原子、または炭素数約18までの置換または末置
換のアルキルもしくはアリール器を表わし、ここに置換
基はX、ヒドロキシル基または低級アルキル基のいずれ
でもよいものとし、 R2はR1またはXを表わす] で表わされるハロニトロアルカノール及び不活性キャリ
ヤー からなることを特徴とする、固体、液体及びガスから硫
化物類を除去するための組成物。
21.Xは臭素原子を表わし、R1は水素原子またはメチル
基、エチル基、プロピル基、およびフェニル基からなる
群から選ばれた基を表わし、R2は臭素原子またはR1を表
わす要点20に記載の組成物。
22.ハロニトロアルカノールが2,2−ジブロモ−2−
ニトロエタノールである要点20に記載の組成物。
23.ハロニトロアルカノールが2−ブロモ−2−ニロト
−1,3−プロパンジオールである要点20に記載の組成
物。
24.複数のハロニトロアルカノール類の混合物である要
点20に記載の組成物。
25.ハロニトロアルカノールと少なくとも一種の他の硫
化物除去剤との混合物である要点20に記載の組成物。
26.キャリヤーが不活性固体キャリヤーである要点20に
記載の組成物。
27.キャリヤーが不活性液体キャリヤーである要点20に
記載の組成物。
【図面の簡単な説明】 本図は、種々の化合物の硫化物除去能力を、先行技術の
中で開示されたものも含めて示したグラフである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体又は流体から少なくとも一種類の硫化
    物を除去するための方法において、 (a)少なくとも一種類の硫化物を含む固体又は流体を、
    硫化物除去量の下記一般式: [式中、Xは臭素または塩素原子を表わし、 R1は水素原子、または炭素数18までの置換または末置換
    のアルキルもしくはアリール基を表わし、ここに置換基
    はX、ヒドロキシル基または低級アルキル基のいずれで
    もよいものとし、 R2はR1またはXを表わす] で表わされるハロニトロアルカノールと接触させ、そし
    て (b)該ハロニトロアルカノールを該硫化物と反応させる 工程からなることを特徴とする除去方法。
  2. 【請求項2】硫化物除去に対して効果的な量の、下記一
    般式: [式中、Xは臭素または塩素原子を表わし、 R1は水素原子、または炭素数18までの置換または末置換
    のアルキルもしくはアリール基を表わし、ここに置換基
    はX、ヒドロキシル基または低級アルキル基のいずれで
    もよいものとし、 R2はR1またはXを表わす] で表わされるハロニトロアルカノール及び 不活性キャリヤー からなることを特徴とする、固体、液体及びガスから硫
    化物類を除去するための組成物。
  3. 【請求項3】ハロニトロアルカノールと少なくとも1種
    の他の硫化物除去剤との混合物である請求項2に記載の
    組成物。
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