JPH0661342B2 - 歯科用インプラント - Google Patents

歯科用インプラント

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JPH0661342B2
JPH0661342B2 JP61009375A JP937586A JPH0661342B2 JP H0661342 B2 JPH0661342 B2 JP H0661342B2 JP 61009375 A JP61009375 A JP 61009375A JP 937586 A JP937586 A JP 937586A JP H0661342 B2 JPH0661342 B2 JP H0661342B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は人工歯冠を装着するための土台となる歯科用イ
ンプラントの改良に関するものである。
(従来の技術) 重度の虫歯や歯槽膿漏などの治療法の一つとして最近、
人工的な歯を埋植しようとする試みがなされている。そ
のような人工的な歯の一種として、人工歯冠とそれを装
着する土台となる歯科用インプラントに分割されたセパ
レートタイプが知られている。
このインプラントは、歯槽骨に埋植されるもので、当
初、金属の如き生体不活性な材料で作られた。形状は製
造の容易さ、埋植手術の容易さ、咬合圧の均等分散など
を考えて、ほぼ円筒型、砲弾型、逆円錐型又は逆円錐台
型である。
ところで、生体不活性な材料のインプラントを骨と強固
に接合する場合、当初考えられた方式はネジ込みであ
る。しかし、この方式は骨に局部的に大きな応力が作用
し、その結果、骨に吸収(消失する)現象が生じたり、
炎症を起こす危険があり、またインプラントと骨との界
面にミクロな隙間があるために、そこから細菌が感染す
る危険もあった。
それに対して、生きた骨と化学的に直接結合する生体活
性ガラス(全部又は部分的に結晶化したガラスセラミッ
クを含める)が開発された。このガラスは、生体的で体
液と接することにより反応する。
具体的には、生体活性ガラスの表面からそれらの構成原
子であるところのNa,Ca,P,B,Siなどのイオンが溶けだし
て表面に細孔が形成され、この細孔に生体活性ガラスか
ら溶出したP,Caイオンおよび生体の造骨作用に基づくP,
Caの各イオンが沈着し、かつ結晶化して骨の無機成分で
あるところのヒドロキシアパタイトを形成する。これに
より、骨とガラスとが化学的に直接結合する。この説明
は、文献J.Biomed.Mater.Res.Symp.No.2(Part1)117-1
41(1971)に詳しい。
そして、この生体活性ガラスを用いた歯科用インプラン
トが開発され(特開昭53-145394号、特公昭51-8970号、
特開昭57-3739号参照)、現在臨床治験するまでに至っ
ている。
このようなインプラントは、大きく分けると、埋植する
際に骨に完全に埋没させて上面を歯肉で覆ってしまう埋
没タイプと、上部を骨から突出させて歯肉で覆わずに露
出させておく歯肉貫通タイプに分けられる。いずれにせ
よ、この後、骨と化学的に結合させるために、最長3か
月程度放置しておき、完全に結合したのを確認してから
人工歯冠(上部構造)を取り付ける。
第2図に歯肉貫通タイプの一例を斜視図で示す。第3図
は第2図のインプラントの垂直断面図であり、第4図は
このインプラントを下顎の骨に埋植し、上部構造を取り
付けた様子を示す概念図である。
一般に、ガラスは引っ張り強度に弱いので、生体活性ガ
ラスを用いたインプラントに於いては、第2〜4図に示
すように、金属材料でできた芯体1に生体活性ガラスを
被覆させている。4は穴であり、この穴にポストコア5
の下半身を嵌合させて接着剤で接合し、ポストコア5の
上半身に人工歯冠6を取り付ける。歯肉貫通タイプのイ
ンプラントにあっては、第4図に示すようにインプラン
トの大部分を骨7に埋植し、上部を歯肉8から露出させ
る。
(発明が解決しようとする問題点) 従って、歯肉8は生体活性ガラス2と接触し、また別の
種類のインプラントでは金属芯体1と接触していた。そ
のため、詳しい原因は判らないが、従来のインプラント
に於いては、埋植後2週間ないし2か月もすると、歯肉
8に炎症が生じることがあり、問題となっていた。
本発明の目的は、生体活性ガラスを用いた歯肉貫通型イ
ンプラントに於いて、埋植後、歯肉に炎症を起こし難い
インプラントを提供することにある。
(問題点を解決するための手段) そのため、本発明は、歯肉との接触面(例えば、第2図
にクロスハッチングで示す部分A)をアパタイト焼結体
3とし、骨との接触面(例えば、第2図のB)を生体活
性ガラス2とした歯肉貫通型インプラントを提供する。
(作用) アパタイト焼結体は歯肉8と接触しても、歯肉8の炎症
を起こし難い。また、アパタイト焼結体は、仮に鍔骨7
と接触しても、鍔骨7とも親和性がある。そのため、本
発明にかかるインプラントを埋植する際に、アパタイト
焼結体3と生体活性ガラス2との境界を、鍔骨7の頂部
と厳密に一致させなくても、特に不都合がないので、埋
植技術がラフで良いという利点がある。
本発明にかかるアパタイト焼結体とは、例えば、骨の無
機成分と組成のほぼ等しいヒドロキシアパタイト:Ca
(PO(OH)の焼結体、ヒドロキシアパタイト
のOH基をフッ素で置換したフルオロアパタイトの焼結
体、又はアパタイトコンポジット(生体活性ガラスとヒ
ドロキシアパタイトとの混合焼結体、又は生体活性ガラ
スとフルオロアパタイトとの混合焼結体)等である。
また、本発明にかかる生体活性ガラス2は、例えば、次
の組成からなるものである。
SiO 35〜60mol% B 0〜15mol% NaO 10〜30mol% CaO 5〜40mol% TiO 0〜10mol% P 0〜15mol% KO 0〜20mol% LiO 0〜10mol% MgO 0〜5mol% Al+ZrO+Nb 0〜8mol% La+Ta+Y 0〜8mol% F 0〜20mol% また、本発明にかかる金属芯体1は、例えば、チタン、
ステンレス、その他の鉄基オーステナイト系合金で作ら
れる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。
(実施例1) 第1図は本実施例のインプラントの垂直断面図であり、
ほぼ逆円錐台型の鉄基オーステナイト系合金芯体1と、
これを被覆する生体活性ガラス2とヒドロキシアパタイ
トの焼結体(アパタイト焼結体の一例)3からなる。
金属芯体1は、高さが15mmで、上面直径が3.6mm、最大
直径が4mm、下部直径が2.4mmであり、上部に直径2.8m
m、深さ12mmの円柱状の穴4を有する。穴4はポストコ
アを嵌合させるためのものである。
生体活性ガラス2及びヒドロキシアパタイトの焼結体3
の厚さは、どちらも約0.2mmであり、ヒドロキシアパタ
イトの焼結体3は、歯肉と接触する面Aとその上方を占
めている。
(実施例2) 本実施例のインプラントは、第5〜6図に示すものであ
り、ほぼ円柱状の金属芯体1と、その外面のうち歯肉と
接触する面及びその上方の面を被覆するアパタイトコン
ポジット(アパタイト焼結体の一例)3と、骨と接触す
る面を被覆する生体活性ガラス2とその下地ガラス層9
とからなる。
芯体1はNi−Cr合金(三金工業株式会社製の商品名「サ
ニリウム」)でできており、高さが15mm、最大直径が4m
m、上面直径が3.6mmである。芯体1の上部には、ポスト
コアを嵌合させるための上部直径2.8mm、深さ12mm、下
部直径2mmのほぼ円柱状の穴4がある。また、芯体1の
上面には、一対の溝10が形成されており、これにドライ
バーの如き道具を係合させてインプラントを回転させる
ことができる。
アパタイトコンポジット3は厚さが0.2mmであり、芯体
1の上面から5.6mmの位置まで被覆している。アパタイ
トコンポジット3は組成的には、生体活性ガラス粉末と
ヒドロキシアパタイト又はフルオロアパタイト粉末との
混合焼結体である。
そのなかでも、生体活性ガラス成分が40〜70重量%を占
めるものが好ましい。焼結時に両者が反応するタイプの
ものでもよい。そのようなタイプの生体活性ガラスの組
成は、例えば、SiO46.1mol%、NaO22.0mol%、CaO1
4.0mol%、CaF15.3mol%、及びP2.6mol%から
なり、これは400〜500℃に於いて、ヒドロキシアパタイ
トと反応して、ヒドロキシアパタイトをフルオロアパタ
イトに変える。フルオロアパタイトは、焼結温度(700
〜1200℃)に於いても安定であり、酸化アパタイトに変
化し難い。
生体活性ガラス2は、インプラントの骨と接触する面を
占めており、厚さは0.25mmである。生体活性ガラス2
は、埋植後2週間ないし2か月もすると、顎骨と化学的
に結合する。結合強度は、アパタイト焼結体と骨との結
合強度より高い。このガラス2には、4個の突起2aを設
けてあり、この突起2aはインプラントを埋植した直後、
骨からインプラントが抜けるのを防止する。
生体活性ガラス2は、場合によって体液に侵食されるこ
とがあり、侵食が芯体1の表面まで進むと、生体活性ガ
ラス2と芯体1との全体的結合に悪い影響が及ぶ。そこ
で、本実施例では、両者の間に下地ガラス層9(厚さ0.
25mm)を設けてある。下地ガラス層9は、生体活性がな
いか又は殆どない。
(発明の効果) 生体活性ガラスを用いた歯肉貫通型歯科用インプラント
に於いて、本発明では歯肉と接触する面をアパタイト焼
結体としたので、歯肉が炎症を起こす危険が最小限に抑
えられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例1にかかるインプラントの垂
直断面図である。 第2図は、従来の歯肉貫通型インプラントの斜視図であ
る。 第3図は、第2図のインプラントの垂直断面図である。 第4図は、第2図のインプラントを顎骨に埋植した様子
を示す概念図である。 第5図は、実施例2のインプラントの上面図である。 第6図は、第5図のインプラントの垂直断面図である。 〔主要部分の符号の説明〕 1……金属芯体、2……生体活性ガラス、A……歯肉と
の接触面、3……アパタイト焼結体、4……穴、7……
骨、8……歯肉

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】歯肉との接触面をアパタイト焼結体、骨と
    の接触面を生体活性ガラスとしたことを特徴とする歯肉
    貫通型歯科用インプラント。
JP61009375A 1986-01-20 1986-01-20 歯科用インプラント Expired - Fee Related JPH0661342B2 (ja)

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