JPH06612A - 遠心力鋳造方法 - Google Patents

遠心力鋳造方法

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JPH06612A
JPH06612A JP16325692A JP16325692A JPH06612A JP H06612 A JPH06612 A JP H06612A JP 16325692 A JP16325692 A JP 16325692A JP 16325692 A JP16325692 A JP 16325692A JP H06612 A JPH06612 A JP H06612A
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piping
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Minoru Hineno
実 日根野
Hisashi Hiraishi
久志 平石
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 マクロポロシティやミクロポロシティや引け
巣等の不健全部分が内周部に発生しない厚肉筒状体の縦
型遠心力鋳造方法を提供する。 【構成】 金型1内に溶湯を注湯し、その金型1内を減
圧状態にして溶湯の脱ガスを行った後、金型1内に不活
性ガスを供給して金型1内を加圧状態にしつつ、金型1
を回転させて前記溶湯を凝固させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遠心力鋳造方法に関
し、更に詳しくは、厚肉ロール等の筒状体を遠心力鋳造
するのに利用される方法に関する。
【0002】
【従来の技術】厚肉ロール等のように、直径が比較的大
きい割りには長さが比較的短い筒状体を遠心力鋳造する
場合、縦型遠心力鋳造がよく利用されている。縦型遠心
力鋳造による場合は、横型遠心力鋳造による場合に比べ
て衝撃振動が極めて少なく製品形状によっては良好な鋳
造品が得られる等、特有の利点があるからである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然るに、縦型遠心力鋳
造によって、前記筒状体(比較的厚肉の筒状体)を遠心
力鋳造する場合においては次に述べるような問題があっ
た。即ち、前記縦型遠心力鋳造によって鋳造される前記
筒状体は、その内周部が最終凝固層となり、その最終凝
固層に不純物元素(例えば、酸素や水素や窒素等)等の
ガスが集まるようになり、その部分に、マクロポロシテ
ィやミクロポロシティ等が発生することがある。また、
遠心力鋳造による場合は、一般に、鋳造時に生じる遠心
力が置注鋳造における押し湯に相当するように作用し、
その力が引け巣の発生を抑えるようになるが、内周部に
上述の如くガスが集まったりすると、遠心力だけでは引
け巣の発生を抑えられなくなり、その部分に引け巣が発
生してしまうことがある。従って、前記筒状体の内周部
に、マクロポロシティやミクロポロシティや引け巣等の
不健全部分が発生し、前記筒状体は、そのままで製品と
して使用できないことがあるという問題があった。ま
た、その不健全部分を、例えば、機械加工等によって除
去するとすれば、製品歩留りが悪くなるという問題があ
った。本発明は、かかる実情に着目してなされたもので
あり、上述した如き問題を解消し得る手段を提供するこ
とを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係る遠心力鋳造
方法(以下、本発明方法という)は、縦型遠心力鋳造用
の金型内に溶湯を注湯し、その金型内を減圧状態にして
前記溶湯の脱ガスを行った後、前記金型内に不活性ガス
を供給して前記金型内を加圧状態にしつつ、前記金型を
回転させて前記溶湯を凝固させることを特徴としてい
る。
【0005】本発明方法において、金型内を減圧状態に
して前記溶湯の脱ガスを行う時に、前記金型を回転させ
ることが好ましく、更に、前記溶湯の脱ガスを行う時
に、前記金型を加熱することが一層好ましい。
【0006】
【作用】本発明方法によれば、金型内の溶湯の脱ガスが
行われるため、その過程で、前記筒状体の内面部におけ
るマクロポロシティやミクロポロシティ等の発生の原因
となる前記ガス(例えば、酸素ガスや水素ガスや窒素ガ
ス等)が除去・低減されるようになる。従って、前記内
面部におけるマクロポロシティやミクロポロシティ等の
発生が抑えられるようになる。しかも、前記脱ガス後の
溶湯を収容した前記金型内へは、不活性ガスが供給され
てその金型内が加圧状態となるため、その加圧力が遠心
力に加わって溶湯に作用するようになり、前記内面部に
おける引け巣の発生が、従来よりも抑えられるようにな
る。かくして、本発明方法によれば、前記内面部にマク
ロポロシティやミクロポロシティや引け巣等の不健全部
分が発生するのが抑えられるようになる。しかも、本発
明方法において採用する遠心力鋳造は縦型であるので、
前記金型内の減圧を行うべくその金型内の気密を保持す
る操作が、溶湯温度を管理した状態で且つ容易に行われ
るようになる。なぜなら、縦型の遠心力鋳造金型の場
合、注湯口が上部に設けられているため、注湯口が側方
に設けられている横型の遠心力鋳造金型に比して、比較
的多量に金型内へ注湯することができ、溶湯温度の管理
も横型に比して容易となり、且つ、前記金型内を気密に
する操作も、前記上部注湯口を上から施蓋するという簡
易な操作で済むからである。
【0007】尚、本発明方法において、金型内を減圧状
態にして溶湯の脱ガスを行う時に、前記金型を回転させ
るようにすれば、その遠心力によって溶湯の内表面が多
く露出するようになり、前記脱ガスの効率が向上するよ
うになる。また、溶湯の脱ガスを行う時に前記金型を加
熱するようにすれば、前記金型が前記脱ガスの過程で保
温され、脱ガス効率が一層向上するようになる。
【0008】
【発明の効果】本発明方法によれば、鋳造品の内面部
に、マクロポシティやミクロポシティや引け巣等の不健
全部分が発生することが抑えられるようになり、内周部
を機械加工等によって除去しなくても、そのままで製品
として使用できるようになり、製品歩留りが従来よりも
向上するようになる、という効果が生じることとなる。
【0009】尚、前記溶湯の脱ガス時に前記金型を回転
させること、更には、前記溶湯の脱ガス時に前記金型を
加熱することにより、上述の本発明の効果が一層顕著な
ものとなる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1には、本発明方法の実施に使用する装置(縦
型遠心力鋳造装置)が示されており、図中の1は、底付
き円筒状の金型である。
【0011】前記金型1は、その上部に上部注湯口とし
ての開口部1aが形成され、その底部に回転駆動源2と
の連結部1bが形成され、その連結部1bが前記回転駆
動源2の出力部に伝動連結された状態で、縦軸周りに回
転自在に担持されている。
【0012】前記金型1は、その外径よりも大きい内径
の円筒状に形成され、内周面に金型1を加熱するための
ヒータ3が取り付けられた断熱筒体4によって囲繞され
ており、前記ヒータ3によって加熱される金型1は、前
記断熱筒体4によって断熱保温されるようになってい
る。
【0013】前記金型1の開口部1aには、シール状態
に施蓋自在な蓋体5が、上方から着脱自在に施蓋される
ようになっている。その蓋体5には、二つの配管6,7
の端部(各端部には、開閉弁6a,7aが介装されてい
る)が、それらの各管路を前記施蓋の状態で金型1内に
連通させるべく取り付けられている。
【0014】前記二つの配管6,7のうちの一方の配管
6は、前記金型1内を減圧するために前記金型1内のガ
スを真空吸引する真空ポンプ(図外)への管路を形成す
るものであり、他方の配管7は、前記金型1内へ不活性
ガス(具体的には、アルゴンガス)を供給するために不
活性ガス供給源(図外)に通じる管路を形成するもので
ある。尚、前記二つの配管6,7は何れも、金型回転中
にその回転を妨げないように、それらの管路が、途中
(具体的には、前記開閉弁6aの真空ポンプ側近傍又は
前記開閉弁7aの不活性ガス供給源側近傍)で分離でき
るように構成されている。
【0015】かかる構成の鋳造装置を用いて本発明方法
を実施する場合、先ず、金型1内に前記開口部1aから
溶湯を注湯した後、前記開口部1aに蓋体5を装着す
る。然る後、その金型1内のガスを、前記真空ポンプ及
びそれからの配管6を用いて真空吸引することにより、
前記金型1内を、真空度:5〜10Torrに減圧して
前記溶湯の脱ガスを行った後、前記配管6の開閉弁6a
を閉じ、且つ、その管路を分離して前記真空ポンプ側の
配管6を前記金型1側から切り離す。然る後、前記不活
性ガス供給源及びそれからの配管7を用いて、前記金型
1内へ不活性ガスを供給することにより、前記金型1内
を、圧力:2〜5kgf/cm2 に加圧状態にした後、
前記配管7の開閉弁7aを閉じ、且つ、その管路を分離
して前記不活性ガス源側の配管7を前記金型1側から切
り離す。然る後、前記金型1を前記回転駆動源2の駆動
力によって回転させて、前記溶湯を凝固冷却させること
により、前記筒状体の遠心力鋳造を行う。尚、前記溶湯
の脱ガスを行う過程と前記金型1内の加圧を行う過程と
にわたって、前記金型1を前記ヒータ3を用いて加熱す
ることとする。
【0016】かかる本発明方法によれば、金型1内の溶
湯の脱ガスが前もって行われるために、その脱ガスの過
程で、前記筒状体の内面部におけるマクロポロシティや
ミクロポロシティ等の発生の原因となる酸素ガスや水素
ガスや窒素ガス等が除去・低減されるようになり、前記
内面部におけるマクロポロシティやミクロポロシティ等
の発生が抑えられるようになる。しかも、前記脱ガス後
の溶湯を収容した金型1内へは、不活性ガスが供給され
てその金型1内が加圧状態となるため、その加圧力が遠
心力に加わって溶湯に作用するようになり、前記内面部
における引け巣の発生が、従来よりも抑えられるように
なる。かくして、本発明方法によれば、前記内面部にマ
クロポロシティやミクロポロシティや引け巣等の不健全
部分が発生するのが抑えられるようになる。更に、本実
施例においては、溶湯の脱ガス過程で(加圧過程も含め
て)金型1を加熱しているので、金型1が脱ガス過程で
(加圧過程も含めて)保温され、脱ガス効率が一層向上
するようになる。
【0017】次に、別実施例について説明する。図2に
示す如く、上述の実施例における金型1と同様の金型1
Aの全体を、上面開口の外枠体8(断熱体としても機能
する外枠体8)に、上面開口部を除いてシールした状態
で収容し、且つ、前記外枠体8の上面開口部に、上述の
実施例における蓋体5に対応する蓋体5A(即ち、その
蓋体5Aには前記二つの配管6,7の端部が取り付けら
れている)を装着するようにすれば、金型1A内を減圧
状態にして溶湯の脱ガスを行う過程で、金型1Aを回転
させることができる。かくして、金型1A内を減圧状態
にして溶湯の脱ガスを行う過程で、金型1Aを回転させ
ると、その遠心力によって溶湯の内表面が多く露出する
ようになり、脱ガス効率が向上するようになる。
【0018】また、上述の実施例においては、金型1の
加熱を実施することとしたが、その加熱は、鋳造条件等
の諸条件次第で省略することができる。
【0019】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の一実施例を示す説明図
【図2】本発明方法の別実施例を示す説明図
【符号の説明】
1 金型

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦型遠心力鋳造用の金型(1)内に溶湯
    を注湯し、その金型(1)内を減圧状態にして前記溶湯
    の脱ガスを行った後、前記金型(1)内に不活性ガスを
    供給して前記金型(1)内を加圧状態にしつつ、前記金
    型(1)を回転させて前記溶湯を凝固させる遠心力鋳造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記金型(1)内を減圧状態にして前記
    溶湯の脱ガスを行う時に、前記金型(1)を回転させる
    請求項1記載の遠心力鋳造方法。
  3. 【請求項3】 前記溶湯の脱ガスを行う時に、前記金型
    (1)を加熱する請求項1又は請求項2記載の遠心力鋳
    造方法。
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