JP3289883B2 - アルミニウム溶湯の脱ガス装置 - Google Patents

アルミニウム溶湯の脱ガス装置

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JP3289883B2 JP17602597A JP17602597A JP3289883B2 JP 3289883 B2 JP3289883 B2 JP 3289883B2 JP 17602597 A JP17602597 A JP 17602597A JP 17602597 A JP17602597 A JP 17602597A JP 3289883 B2 JP3289883 B2 JP 3289883B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配湯用漏斗を鋳造
機の保持炉に設けられた溶湯導入部にセットし、アルミ
ニウム溶湯を、溶湯導入部を介して保持炉内に移し替え
る際に用いられる脱ガス装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にアルミニウム鋳物は、図5(a)
(b )に示すように、地金を溶解し、溶湯の成分分
析を行ない、取鍋に溶湯を定量出湯し、フラックス
またはガスバブリングにより溶湯中のH2ガスや介在物を
除去し、溶湯を取鍋2から各鋳造機の保持炉3へ移し
替え(配湯)、最後に保持炉3から鋳型に溶湯を注入
して鋳造される。の配湯工程は、実際には図4に示す
ように、配湯用漏斗1を用いて行われている。
【0003】上記工程において、脱ガス処理工程を設
けたのは、アルミニウム溶湯は他の金属に比べてH2ガス
の吸収量が大であり、空気中の水蒸気と接触するだけで
容易にH2ガスを吸収するため、吸収H2ガスによるピンホ
ールの発生や強度低下等を防止するためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一度取鍋
(2)内で脱ガス処理を行なっても、配湯時、すなわち
取鍋(2)から各鋳造機の保持炉(3)へ溶湯を移し替
える際には溶湯が攪拌され、乱流となった溶湯の多くの
部分が空気と接触してH2ガスを再度吸収する(例えば、
0.15cc/100gAl程度の水素ガス量が 0.3cc/100gAl程度
まで上昇する)。従って、この再吸収量いかんによって
は鋳造品の品質低下を招くおそれがある。
【0005】そこで、本発明では、簡易な手段で鋳造
機、特に低圧鋳造機の保持炉内でのアルミニウム溶湯中
のH2ガス濃度を低減させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明にかかる脱ガス装置は、配湯用漏斗を鋳造機の保
持炉に設けられた溶湯導入部にセットし、アルミニウム
溶湯を、溶湯導入部を介して保持炉内に移し替える際に
用いられる脱ガス装置であって、配湯用漏斗の配湯部が
挿入された溶湯導入部の入口側を閉塞する閉塞部材と、
溶湯導入部に不活性ガスを供給するガス供給手段と、溶
湯導入部内を排気する排気手段とを具備するものであ
る。
【0007】閉塞部材を、溶湯導入部の入口に気密に密
着可能として配湯用漏斗に固定し、この閉塞部材にガス
供給手段としての給気管、および排気手段としての排気
管を取付けるのが望ましい。
【0008】また、排気管には吸引ポンプを接続するの
が望ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
乃至図3に基づいて説明する。
【0010】図2に示すように、配湯工程は、配湯用漏
斗1の筒状の配湯部5を鋳造機(低圧鋳造機)の保持炉
3に設けられた溶湯導入部6に挿入し、この状態で取鍋
2内のアルミニウム溶湯(アルミニウム合金溶湯も含
む)を漏斗1に流し込んで保持炉3に供給する工程であ
る。溶湯導入部6は、溶湯を保持炉3の内部に導き入れ
るもので、その下端は保持炉3内に溜まった溶湯の液面
よりも下方に位置している。なお、図中の12は低圧鋳造
機の金型であり、13は保持炉3内の溶湯を金型12に注入
する導管(ストーク)である。
【0011】本発明にかかる脱ガス装置は、この配湯工
程で使用される。図1に示すように、上記脱ガス装置
は、配湯用漏斗1の配湯部5に固定されたフランジ状の
閉塞部材7に、給気手段としての給気管8と、排気手段
としての排気管9を貫通固定したものである。閉塞部材
7は、溶湯導入部6の入口形状と合致する形状に形成さ
れ、そのうちの溶湯導入部6の入口部6aとの接触面に
は、気密性を確保すべく当該入口部6aに密着する耐熱パ
ッキン等のシール部材が10が装着されている。
【0012】給気管8の上流側は、不活性ガス(アルゴ
ンガス等)の給気源(図示省略)に接続される。給気管
8の閉塞部材7よりも先端側(下流側)の部分は、その
先端部8aが排気管9の上流側端部9aよりも溶湯導入部6
の奥部に達するよう排気管9のそれに比べて長めに形成
されている。これは、溶湯導入部6内の空気を不活性ガ
スで置換する際の置換効率を高めるためである。
【0013】配湯に際しては、先ず、上述の配湯用漏斗
1の配湯部5を保持炉3の溶湯導入部6に挿入し、閉塞
部材7を溶湯導入部6の入口部6aに押し当てる。この
時、閉塞部材7を強い力で入口部6aに押し当てる必要は
なく、漏斗1の自重で押し当てれば十分である。この作
業(漏斗1の溶湯導入部6へのセット)は、作業者の手
作業で、あるいは自動で行なわれる。
【0014】次に、溶湯導入部6に給気源から給気管8
を介して不活性ガスを供給する。溶湯導入部6内の空気
は、排気管9から外部に排出され、溶湯導入部6内が不
活性ガスで置換される(この時、溶湯導入部6の圧力を
大気圧よりも大きくする)。溶湯導入部6が不活性ガス
で満たされた頃を見計らって取鍋2から溶湯を漏斗1に
流し込み、配湯部5および溶湯導入部6を介して保持炉
3に溶湯を供給する。これに伴って、溶湯が溶湯導入部
6内で攪拌され、溶湯導入部6に満たされた不活性ガス
が溶湯中に気泡となって入り込む。この不活性ガスの気
泡は、溶湯中に含まれるH2ガス等の不純物を取り込みつ
つ浮上し、排気管9から外部に排出される。以上から、
溶湯中のH2ガス濃度を低下させることができる。
【0015】なお、排気管9の下流側にポンプ(真空ポ
ンプ)を接続し、このポンプで溶湯導入部6内の空気を
吸引すれば、溶湯導入部6内の空気を迅速に排気し、不
活性ガスとの置換効率をさらに高めることができる。
【0016】以上の説明では、脱ガス装置を配湯用漏斗
1に設ける場合を例示したが、当該装置を例えば溶湯導
入部6の入口部6aに予め取り付ける等して、保持炉3側
に設けることも可能である。
【0017】その他、図3に示すように、配湯用漏斗1
の筒状の配湯部5の入口部近傍(配湯部5と溶湯を貯留
する貯留部4との境界部分)、又はこれよりも下流側の
配湯部5内に不活性ガスの供給手段14(例えばポーラス
プラグ)を設ければ(特開平9-99363 号公報参照)、H2
ガスの吸収効果をさらに高めることができ、より高品位
の鋳造品を得ることが可能となる。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、簡易な構造で保持炉内
でのアルミニウム溶湯中に含まれるH2ガス濃度を低減さ
せることができるので、ピンホールや強度低下等のない
高品位のアルミニウム鋳造品を低コストに製造すること
ができる。
【0019】閉塞部材を、溶湯導入部の入口に気密に密
着可能として配湯用漏斗に固定し、この閉塞部材にガス
供給手段としての給気管、および排気手段としての排気
管を取付ければ、配湯用漏斗を溶湯導入部にセットする
と同時に脱ガス装置も所定位置にセットでき、取り扱い
の利便性が向上する。
【0020】排気管に吸引ポンプを接続すれば、溶湯導
入部内での空気と不活性ガスとの置換効率を高めること
ができ、サイクルタイムの短縮化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる脱ガス装置を備えた配湯用漏斗
の断面図である。
【図2】上記配湯用漏斗を保持炉の溶湯導入部にセット
した状況を示す断面図である。
【図3】配湯用漏斗の他の構成例を示す断面図である。
【図4】従来の配湯工程の状況を示す断面図である。
【図5】(a)図は一般的なアルミニウム鋳造工程を示
すフロー図であり、(b)図はこれに対応する断面図で
ある。
【符号の説明】
1 配湯用漏斗 2 取鍋 3 保持炉 5 配湯部 6 溶湯導入部 7 閉塞部材 8 給気手段(給気管) 9 排気手段(排気管) 10 シール部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−99363(JP,A) 実開 平3−18949(JP,U) 実開 平1−80256(JP,U) 実開 平2−53847(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 35/00 B22D 1/00 B22D 45/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配湯用漏斗を鋳造機の保持炉に設けられ
    た溶湯導入部にセットし、アルミニウム溶湯を、溶湯導
    入部を介して保持炉内に移し替える際に用いられる脱ガ
    ス装置であって、配湯用漏斗の配湯部が挿入された溶湯
    導入部の入口側を閉塞する閉塞部材と、溶湯導入部に不
    活性ガスを供給するガス供給手段と、溶湯導入部内を排
    気する排気手段とを具備するアルミニウム溶湯の脱ガス
    装置。
  2. 【請求項2】 閉塞部材を、溶湯導入部の入口に気密に
    密着可能として配湯用漏斗に固定し、この閉塞部材にガ
    ス供給手段としての給気管、および排気手段としての排
    気管を取付けたことを特徴とする請求項1記載のアルミ
    ニウム溶湯の脱ガス装置。
  3. 【請求項3】 排気管に吸引ポンプを接続した請求項2
    記載のアルミニウム溶湯の脱ガス装置。
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