JPH0661057B2 - 座標入力装置 - Google Patents

座標入力装置

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JPH0661057B2
JPH0661057B2 JP11487687A JP11487687A JPH0661057B2 JP H0661057 B2 JPH0661057 B2 JP H0661057B2 JP 11487687 A JP11487687 A JP 11487687A JP 11487687 A JP11487687 A JP 11487687A JP H0661057 B2 JPH0661057 B2 JP H0661057B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は座標入力装置、特に振動ペンから振動伝達板に
入力された振動を振動伝達板に設けられた複数の振動セ
ンサにより検出し、振動ペンから各振動センサへの振動
伝達時間ないし距離を測定し各々の振動センサへの振動
伝達時間ないし距離に基づいて振動入力点の座標を検出
する座標入力装置に関するものである。
[従来の技術] 従来より手書きの文字、図形などをコンピュータなどの
処理装置に入力する装置として各種の入力ペンおよびタ
ブレットなどを用いた座標入力装置が知られている。こ
の種の方式では入力された文字、図形などからなる画像
情報はCRTディスプレイなどの表示装置やプリンタな
どの記録装置に出力される。
この種の装置では、振動入力ペンからタブレットに伝達
される超音波振動を振動伝達板に入力し、入力点から振
動伝達板の所定部位に設けられた振動センサにより検出
し、各センサへの振動伝達時間により入力点の座標を検
出する構成が知られている。
このような超音波振動を用いる方式では、入力タブレッ
トをアクリル板やガラス板など透明材料から構成できる
ので、液晶表示器などに入力タブレットを重ねて配置
し、あたかも紙に画像を書き込むような感覚で使用でき
る操作感覚のよい情報入出力装置を構成できる。
[発明が解決しようとする問題点] 第8図は従来の超音波振動方式の座標入力装置の構造を
示している。
図示のように、入力タブレットは、周辺部を反射波防止
用の防振材77により支持された振動伝達板78によっ
て構成される。振動伝達板78の角部には複数の(ここ
では3個)の圧電素子などから成る振動センサ76が設
けられている。
一方、タブレットに振動入力を行なう振動ペン73は、
圧電素子などから成る振動子74とこの振動子の振動を
振動伝達板78に入力するためのホーン部75を有す
る。振動ピン73は、後述の座標検出処理に同期して振
動子駆動回路72により駆動される。
振動ペン73により振動伝達板78の所望位置に振動入
力を行なうと、この振動は振動伝達板78上を距離に応
じた伝達時間を費やして伝達され各センサ76に到達す
る。この場合、センサと入力点の距離は、振動伝達板7
8に固有の振動伝達速度と、伝達時間の積により求める
ことができる。
振動センサ76の出力は図示した3系統の処理回路に入
力され、振動伝達時間が検出される。3系統の処理回路
は全く同一の構成を有している。ここで、最下段の回路
につき説明する。
振動センサ76の出力は前置増幅器80に入力され、所
定のゲインで増幅された後、振動波形検出回路83に入
力される。波形検出回路83は主として検出信号のエン
ベロープを検出し、それが所定のレベルを越えることで
振動のセンサへの入力を検出する。
波形検出回路83の検出信号はラッチ回路86に入力さ
れ、ラッチ回路86は検出信号の入力のタイミングで、
あらかじめ振動ペン73による振動入力に同期してスタ
ートされていた計時カウンタ79の出力データを取り込
む。
したがって、各々の振動センサ76の後段に接続された
ラッチ回路86〜88には、入力振動が各センサに入力
されるまでの振動伝達時間データが格納される。
前記のように、入力点と振動センサの距離は、振動の振
動伝達板78中での伝達速度と時間により求められる
が、振動の伝達速度は一定の定数であるから、各ラッチ
回路86〜88にラッチされたデータはそのまま距離情
報と考えることもできる。
各ラッチ回路86〜88にラッチされた時間、または距
離情報はマイクロプロセッサなどにより構成された制御
装置71に入力され、振動伝達板78上に設定された座
標系上の座標情報に変換される。直交座標系を用いる場
合には、ラッチされたセンサと入力点の直線距離に対応
した情報を3平方の定理などに基づき演算処理すること
により座標情報を算出できる。
以上のようにして座標検出が行なわれ、検出された座標
情報はコンピュータシステムなど他の情報処理装置に入
力され、表示、記録出力、画像編集など種々の処理に利
用される。
上記のような処理系では、検出される座標情報は、所定
の単位系での表示などを必要とする場合を除いて、内部
的にはどのような単位系で表現されていてもよい。たと
えば、ラッチ回路にラッチされる時間情報は、振動伝達
速度という定数を乗じることなく、そのまま距離情報と
して扱ってもよい。
したがって、各振動センサ76の後段にそれぞれ接続さ
れる処理回路は振動伝達時間検出回路としても、また、
入力点、センサ間の直線距離検出回路としても考えるこ
とができる。
従来では、複数の振動センサにそれぞれ独立した上記の
時間ないし距離検出回路が接続され、各センサの出力を
処理していたから、センサの数が多くするほど回路構成
が複雑になるという問題があった。
とくに、上記の時間、ないし距離検出回路は、アナログ
処理系で構成されるから、集積回路により小型軽量貸、
コストダウンを行なうことが困難であり、それらをセン
サの数に対応した数だけ設けなければ成らないのは大き
な負担である。
[問題点を解決するための手段] そこで、本発明においては、振動発生手段を有する振動
入力手段から入力された振動を、振動伝達部材に設けら
れた複数の振動検出手段により検出して、前記振動入力
手段の入力座標を検出する座標入力装置において、前記
振動検出手段の出力信号を波形処理し、振動の伝達時間
データに変換する振動波形処理手段を前記複数の振動検
出手段の数より少ない数だけ設け、一つの座標データを
取り込むのに必要な時間を時分割して前記振動検出手段
の出力信号を順に前記振動波形処理手段に切り換えて入
力する切り換え手段と、一つあるいは複数の前記振動検
出手段の出力信号を波形処理した前記振動波形処理手段
の出力を入力して振動検出の有無を判定する検出判定手
段と、前記検出判定手段により振動を検出したと判定し
た後に別の前記振動検出手段の出力信号を順に前記振動
波形処理手段に入力するように前記切り換え手段を制御
する切り換え制御手段と、全ての前記振動検出手段から
の前記伝達時間データが揃ったことを判断した後に座標
算出処理に必要な前記伝達時間データを用いた座標算出
処理を行なう制御手段とを有する構成を採用した。
[作用] 以上の構成によれば、複数の振動検出手段の出力を処理
する制御系を共通化することができる。
[実施例] 以下、図面に示す実施例に基づき、本発明を詳細に説明
する。
第1図は本発明を採用した座標検出装置の構造を示して
いる。第1図の装置の入力タブレットは、第8図と同様
にシリコンゴムなど防振材7で支持されるとともに、3
個の振動センサ6を有するガラス、アクリルなどの材質
から構成された振動伝達板8により構成される。
振動ペン3も第8図の構成と同様に、振動子4、ホーン
部5により構成され、振動子駆動回路2により駆動され
る。
第2図は振動ペン3の構造を詳細に示している。振動伝
達板8に超音波振動を伝達させる振動ペン3は、内部に
圧電素子などから構成した振動子4を有しており、振動
子4の発生した超音波振動を先端が尖ったホーン部5を
介して振動伝達板8に伝達する。
振動ペン3に内蔵された振動子4は、振動子駆動回路2
により駆動される。振動子4の駆動信号は第1図の演算
および制御回路1から低レベルのパルス信号として供給
され、低インピーダンス駆動が可能な振動子駆動回路2
によって所定のゲインで増幅された後、振動子4に印加
される。
電気的な駆動信号は振動子4によって機械的な超音波振
動に変換され、ホーン部5を介して振動伝達板8に伝達
される。
振動子4の振動周波数はアクリル、ガラスなどの振動伝
達板8に板波を発生させることできる値に選択される。
また、振動子駆動の際、振動伝達板8に対して第2図の
垂直方向に振動子4が主に振動するような振動モードが
選択される。また、振動子4の振動周波数を振動子4の
共振周波数とすることで効率のよい振動変換が可能であ
る。
上記のようにして振動伝達板8に伝えられる弾性波を板
波であり、表面波などに比して振動伝達板8の表面の
傷、障害物など影響を受けにくいという利点を有する。
再び、第1図において、振動伝達板8の角部に設けられ
た振動センサ6も圧電素子などの機械〜電気変換素子に
より構成される。
本実施例では、3つの振動センサ6の各々の出力信号は
それぞれ前置増幅器11〜13に入力される。
その後段の処理回路は、3つのセンサに関して共通化さ
れている。すなわち、前前増幅器11〜13の出力は、
それらのいずれか1つのみがアナログスイッチなどから
構成されたスイッチ9を介して振動波形検出回路10に
入力される。波形検出回路10の後段には、計時カウン
ト14の出力を波形検出信号によりラッチするラッチ回
路15が設けられている。
マイクロプロセッサなどから構成される制御装置1は、
波形検出回路10が1つの振動変形を検出する度にスイ
ッチ9の接続を変更し、用いる振動センサを切り換えて
振動伝達時間ないし距離検出を行なう。
このような構成によれば、振動伝達時間、ないし距離の
測定を時分割により各振動センサ6に関して充分に短い
時間間隔で行なえば、振動ペン3の位置を連続的に検出
することも可能である。
付から明らかなように、検出系の構造は第8図の従来例
に比して大幅に簡略化される。とくに振動センサの出力
を処理する振動伝達時間、ないし距離検出を行なうアナ
ログ処理系の部品点数はほぼ1/3に減少される。
以下、座標検出系の構成、および動作につき詳述する。
第3図は第1図の制御装置1の周辺構造を示している。
ここでは主に振動ペン3の駆動系および振動センサ6に
よる振動検出系の構造を示している。
制御装置1の主要部を構成するマイクロコンピュータ3
1は内部カウンタ、ROMおよびRAMを内蔵してい
る。駆動信号発生回路32は第1図の振動子駆動回路2
に対して所定周波数の駆動パルスを出力するもので、マ
イクロコンピュータ31により座標演算用の回路と同期
してトリガされる。
計時カウンタ14は、振動ペンの駆動に同期してマイク
ロコンピュータ31により起動される。
波形検出回路10から出力される振動検出タイミングの
情報を有する波形検出信号は、前記のようにラッチ回路
15をトリガするとともに、1つのセンサを用いた振動
伝達時間、ないし距離の検出処理の終了を示す信号とし
てマイクロコンピュータ31に入力される。
マイクロコンピュータ31は、この信号により1つのセ
ンサに関する検出処理が終了したものと見なし、ラッチ
回路15のラッチデータを内部のレジスタ、メモリなど
に取り込んだ後、スイッチ9を切り換えて別の振動セン
サを振動伝達時間、ないし距離の検出系に接続し、計時
カウンタ14をリセットしてから振動ペン3を駆動し、
その振動が検出されるのを待つ。各振動センサは、第3
図では符号S1〜S3により示されている。
3つのセンサS1〜S3に関して、入力点からセンサま
での振動伝達時間ないし距離がラッチ回路15から取り
込まれると、マイクロコンピュータ31は3つのデータ
から座標情報を算出し、入出力ポート33を介して外部
の情報処理装置に座標データを出力する。
第4図は第1図の波形検出回路9に入力される検出波形
と、それに基づく振動伝達時間の計測処理を説明するも
のである。
第4図において符号41で示されるものは振動ペン3に
対して印加される駆動信号パルスである。このような波
形により駆動された振動ペン3から振動伝達板8に伝達
された超音波振動は振動伝達板8内に通って振動センサ
6に検出される。
振動伝達板8内を振動センサ6までの距離に応じた時間
tgをかけて進行した後、振動は振動センサ6に到達す
る。第4図の符号42は振動センサ6が検出した信号波
形を示している。本実施例において用いられる板波は検
出波形のエンベロープ421と位相422の関係は振動
伝達距離に応じて変化する。
ここで、エンベロープの進む速度を群速度Vg、位相速
度をVpとする。この群速度および位相速度の違いから
振動ペン3と振動センサ6間の距離を検出することがで
きる。
まず、エンベロープ421のみに着目すると、その速度
はVgであり、ある特定の波形上の点、たとえばピーク
を第4図の符号は43のように検出すると、振動ペン3
および振動センサ6の間の距離dはその振動伝達時間を
tgとして d=Vg・tg ……(1) この式は振動センサ6の1つに関するものであるが、同
じ式により他の2つの振動センサ6と振動ペン3の距離
を示すことができる。
さらに、より高精度な座標値を決定するために、位相信
号の検出に基づく処理を行なう。第4図の位相波形42
2の特定の検出点、たとえば振動印加から、ピーク通過
後のゼロクロス点までの時間をtpとすれば振動センサ
と振動ペンの距離は d=n・λp+Vp・tp ……(2) となる。ここでλpは弾性波の波長、nは整数である。
前記の(1)式と(2)式から上記は整数nは n=[(Vg・tg−Vp・tp)/λp+1/N] ……(3) と示される。ここでNは0以外の実数であり、適当な数
値を用いる。たとえばN=2とし、±1/2波長以内であ
れば、nを決定することができる。
上記のようにして求めたnを(2)式に代入すること
で、振動ペン3および振動センサ6間の距離を正確に測
定することができる。
ところで、エンベロープ波形421はピークに達した
後、減衰を始め、tw時間後に振幅が0になる。したが
って、tgあるいはtpを検出した後、すぐにスイッチ
9によりセンサを切り換えて振動ペン3の駆動を行なう
と、あらたなペン駆動による振動と、減衰中の振動が干
渉し、tg、tpを正しく計測することができなくな
る。
したがって、第4図の時間tw以上の待ち時間を経てか
らスイッチを切り換えて新たな振動ペンの駆動をおこな
わなければならない。
第4図に示した2つの振動伝達時間tgおよびtpの測
定は第1図の波形検出回路10により行なわれる。波形
検出回路10は第5図に示すように構成される。
第5図において、不図示の前置増幅回路により増幅され
た振動センサ6(S1〜S3)のいずれかの出力信号
は、スイッチ9を経てエンベロープ検出の回路51に入
力され、検出信号のエンベロープのみが取り出される。
抽出されたエンベロープのピークのタイミングは微分回
路などから構成されるエンベロープピーク検出回路53
によって検出される。ピーク検出信号はモノマルチバイ
ブレータなどから構成された信号検出回路54に入力さ
れ、所定波形のエンベロープ遅延時間演出信号Tgが形
成され、これが制御信号1に入力される。
また、このTg信号と、遅延時間調整回路52によって
遅延された求信号から信号検出回路57により位相遅延
時間検出信号Tpが形成され、制御装置1に入力され
る。検出回路57はモノマルチバイブレータ55、レベ
ル検出供給56によってTg検出後のある一定期間しか
作動しないように調整されており、これにより、エンベ
ロープピーク後のゼロクロス点の検出が行なえるように
なっている。
ここで、センサの数を一般化してh個とすると、エンベ
ロープ遅延時間Tg1〜h、位相遅延時間Tg1〜hの
それぞれh個の検出信号が制御装置1に入力される。
制御装置1は各振動センサにより検出処理それぞれにつ
いて、上記のTg1〜h、Tp1〜h信号を順次入力
し、各々のタイミングをトリガとしてカウンタ14のカ
ウント値をラッチ回路15に取り込む。前記のように、
カウンタ14は振動子ペンの駆動と同期してスタートさ
れているので、ラッチ回路15にはエンベローブおよび
位相のそれぞれの遅延時間を示すデータを取り込まれ
る。
ラッチされた振動伝達時間、ないし距離に対応するデー
タは、次の時分割処理に先だって制御装置1のメモリ、
レジスタなどにバッファされる。
3つの各センサについて振動伝達時間、ないし距離のデ
ータがそろえば、次のような処理により座標情報を形成
できる。
第6図のように振動伝達板8の角部に3つの振動センサ
6を符号S1からS3の位置に配置すると、第4図に関
連して説明した処理によって振動ペン3の位置Pから各
々の振動センサ6の位置までの直線距離d1〜d3を求
めることができる。さらに演算制御回路1でこの直線距
離d1〜d3に基づき振動ペン3の位置Pの座標(x、
y)を3平方の定理から次式のようにして求めることが
できる。
x=X/2+(d1+d2)(d1−d2)/2× ……(4) y=Y/2+(d1+d3)(d1−d3)/2Y ……(5) ここでX、YはS2、S3の位置の振動センサ6と原点
(位置S1)のセンサX、Y軸に沿った距離である。直
交座標系を用いない場合には、異なる処理を用いてもよ
い。
以上のようにして振動ペン3の位置座標尾を検出するこ
とができる。以上のように、各々の振動センサを時分割
により処理する場合でも、振動伝達板8の振動伝達速度
にも依存するが、センサの駆動、検出処理を充分短い時
間間隔で行なうことにより充分制度の高い検出処理を行
なえる。
ただし、振動ペン3の軌跡をリアルタイムで検出するよ
うな場合には、時分割処理ではどうしても誤差が生じる
が、予想される筆記速度、振動伝達板8のサイズ、振動
伝達速度、あるいは装置の用途によっては充分実施が可
能な範囲内に誤差を収めることができる。
以下に、時分割処理において振動ペン3が移動する場合
に生じる座標検出誤差のの管理につき考察する。
上記構成によれば、同一座標の検出のために、複数回振
動ペン3を駆動するが、この間に振動ペン3が移動しな
ければ座標検出誤差は生じない。ここで上記実施例のよ
うに、振動センサが3語第6図のように位置に配置され
る場合を考えてみる。
1つの座標データを取り込むため、3回振動ペン3を駆
動する処理に要する時間tdは、振動伝達時間、すなわ
ち、センサから入力点までの距離に応じて変化する。
第6図の場合、時間tdが最大になるのは、振動ペン3
の位置が点Aにある場合である。このとき最大処理時間
tdmaxは により示される。
一方、筆記速度の上限をvw、座標検出精度の許容誤差
を±Δeとすると、次の関係が望まれる。
一般に弾性波のエンベロープ速度vgは、振動伝達板の
材質、および振動周波数により定まる。また、第3図の
減衰時間twは振動ペン3の駆動パルスの数に依存す
る。
したがって、(8)式にしたがって、所望の許容誤差±
Δeを設定できるように、振動伝達板8の材質、サイ
ズ、振動ペン3の駆動周波数、パルス数を選択すれば、
上記の時分割方式によっても充分な精度範囲を確保する
ことができる。
以上に示したように、上記の実施例によれば、複数の振
動センサの出力を共通の処理系により時分割処理するこ
とにより、装置の構成を大幅に簡略化するとともに、充
分な検出精度を保つことができる。
上記のような振動伝達時間、あるいは距離検出系では、
ラッチ回路に取り込まれるカウンタ出力データは検出系
での信号遅延時間を含んでいる。多くの場合、回路中で
の遅延時間は上記のような検出系では無視できないオー
ダーとなるので、検出データは補正が必要である。
このような補正はソフトウエア的な手段、ハードウエア
的な手段のいずれによって行なってもよいが、従来例の
ように複数系統の検出系ををセンサごとに有する場合に
は補正処理、あるいは回路は非常に複雑になる。
ところが、上記実施例によれば、検出系は複数のセンサ
について共通であるから上記補正処理は非常に簡単にな
る。
以上では、振動センサを1直線上に並ばないように3個
設けるというもっとも簡単な構成を例示したが、時間検
出処理に関する若干の誤差はどうしても避けられないか
ら、より多数のセンサを用いて振動伝達距離ないし時間
をそれぞについて検出し、それらの平均値から座標を検
出することにより、検出精度を向上させることが考えら
れる。
第7図は、このような実施例を示したものである。
第7図では振動伝達板8の4隅に4個、また振動伝達板
8の各辺の中央に4個の振動センサ6を設けている。振
動伝達板8の角部、および辺部の各4個のセンサの出力
はそれぞれ前置増幅器21〜28に入力される。
前置増幅器21〜24および25〜28の2つのグルー
プの出力は、それぞれスイッチ61、62に入力され、
同時に処理を行なう2系統の検出系に選択的に入力され
る。2つの検出処理系は、前述と同様に振動波形検出回
路63、65およびラッチ回路64、66から構成され
る。
すなわち、4隅、4辺のセンサ出力はそれぞれ同時に動
作する2つの時分割処理系で処理される。8個のセンサ
の出力を1系統の処理系に入力する方式も考えられる
が、その場合には最大処理時間tdmaxが許容検出誤
差±Δeを満足できなくなることが考えられるから、上
記のように2系統の同時に動作する時分割処理系を用い
ることにより、処理時間を短縮できる。
以上の構成によれば、制御装置1において、2つの処理
系により同時に得た振動伝達時間、ないし距離情報を平
均化するなどの処理を行なうことにより座標検出精度を
大きく向上することができる。
8個のセンサを第8図のような従来方式で用いる場合に
は、各センサの後段に接続される処理系を8個必要で、
構成は著しく複雑になとともに、その調整作業が面倒に
なるが、本実施例によれば、処理系の数は8個のセンサ
に対してたった2つであり、低コストでより正確な処理
を行なうことが可能になる。
以上では、振動センサを3個、あるいは8個、振動伝達
時間、ないし距離検出系を1系統ないし2系統用いる例
を示したが、これらの数は上記実施例によって限定され
るもではなく、種々の数の組み合せを用いることができ
る。
[発明の効果] 以上から明らかなように、本発明によれば、振動発生手
段を有する振動入力手段から入力された振動を、振動伝
達部材に設けられた複数の振動検出手段により検出し
て、前記振動入力手段の入力座標を検出する座標入力装
置において、前記振動検出手段の出力信号を波形処理
し、振動の伝達時間データに変換する振動波形処理手段
を前記複数の振動検出手段の数より少ない数だけ設け、
一つの座標データを取り込むのに必要な時間を時分割し
て前記振動検出手段の出力信号を順に前記振動波形処理
手段に切り換えて入力する切り換え手段と、一つあるい
は複数の前記振動検出手段の出力信号を波形処理した前
記振動波形処理手段の出力を入力して振動検出の有無を
判定する検出判定手段、前記検出判定手段により振動を
検出したと判定した後に別の前記振動検出手段の出力信
号を順に前記振動波形処理手段に入力するように前記切
り換え手段を制御する切り換え制御手段と、全ての前記
振動検出手段からの前記伝達時間データが揃ったことを
判断した後に座標算出処理に必要な前記伝達時間データ
を用いて座標算出処理を行なう制御手段とを有する構成
を採用しているので、複数の振動検出手段の出力を処理
する制御系を共通化するとができ、装置の構成を簡素化
し、コストダウンすることができ、また、振動波形処理
手段を共有することで、回路固有の遅延時間補正が簡単
になるなどの優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を採用した座標入力装置の構成を示した
説明図、第2図は第1図の振動ペンの構造を示した説明
図、第3図は第1図の制御装置の構造を示したブロック
図、第4図は振動ペンと振動センサの間の距離測定を説
明する検出波形を示した波形図、第5図は第1図の波形
検出回路の構成を示したブロック図、第6図は振動セン
サの配置を示した説明図、第7図は異なる座標入力装置
の実施例を示した説明図、第8図は従来の座標入力装置
の構成を示した説明図である。 1……制御装置、3……振動ペン 4……振動子、6……振動センサ 8……振動伝達板 9、61、62……スイッチ 10……振動波形検出回路 11〜13、21〜28……前置増幅器 14……計時カウンタ、15……ラッチ回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】振動発生手段を有する振動入力手段から入
    力された振動を、振動伝達部材に設けられた複数の振動
    検出手段により検出して、前記振動入力手段の入力座標
    を検出する座標入力装置において、 前記振動検出手段の出力信号を波形処理し、振動の伝達
    時間データに変換する振動波形処理手段を前記複数の振
    動検出手段の数より少ない数だけ設け、 一つの座標データを取り込むのに必要な時間を時分割し
    て前記振動検出手段の出力信号を順に前記振動波形処理
    手段に切り換えて入力する切り換え手段と、 一つあるいは複数の前記振動検出手段の出力信号を波形
    処理した前記振動波形処理手段の出力を入力して振動検
    出の有無を判定する検出判定手段と、 前記検出判定手段により振動を検出したと判定した後に
    別の前記振動検出手段の出力信号を順に前記振動波形処
    理手段に入力するように前記切り換え手段を制御する切
    り換え制御手段と、 全ての前記振動検出手段からの前記伝達時間データが揃
    ったことを判断した後に座標算出処理に必要な前記伝達
    時間データを用いて座標算出処理を行なう制御手段とを
    有することを特徴とする座標入力装置。
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