JPH0562776B2 - - Google Patents

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JPH0562776B2
JPH0562776B2 JP16240187A JP16240187A JPH0562776B2 JP H0562776 B2 JPH0562776 B2 JP H0562776B2 JP 16240187 A JP16240187 A JP 16240187A JP 16240187 A JP16240187 A JP 16240187A JP H0562776 B2 JPH0562776 B2 JP H0562776B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は座標入力装置、特に振動伝達板での超
音波振動の伝達時間から入力座標を決定する座標
入力装置に関するものである。
[従来の技術] 従来より超音波振動を用いて座標入力を行なう
技術が知られている。例えば、ガラス、金属、そ
の他の振動伝達材料からなる入力タブレツトの角
部などの所定位置に振動センサを複数設け、振動
子を先端部に設けた入力ペンによりタブレツトに
振動入力を行ない、各振動センサへの振動伝達時
間を測定することにより、タブレツト上の振動伝
達速度に基づき振動入力点と各振動センサ間の距
離を測定し、この距離情報に基づいて入力点の座
標を決定する。振動センサ、振動子としてはピエ
ゾ素子などの機械〜電気、ないし電気〜機械変換
素子が用いられる。
このような方式における振動伝達時間の測定で
は、入力ペンの振動子に同期して計時手段をスタ
ートさせ、振動センサの出力波形を観測して、振
動センサが振動を検出したタイミングで計時手段
を停止させる。
従来では、振動検出タイミングを決定するた
め、センサの出力波形のエンベロープのピークタ
イミングを検出する、あるいは固定のしきい値を
センサの出力波形が越えたことを検出するなどの
方法が知られている。
[発明が解決しようとする問題点] ところが、従来方式、特にタブレツトの振動伝
達材を板波で振動させる構成では、エンベロープ
ピークを検出する方式は、群度、および位相速度
の速度差により、用いる振動量大大の±1/2波長
の誤差を生じる。
また、振動伝達板上の伝達距離、入力ペン操作
時の筆圧によつても振動センサが出力する検出波
形の振幅は大きく変化する。このため、固定レベ
ルのしきに値を用いる方式では、数波長分の検出
誤差を生じる。
したがつて、いずれの従来方式でも精度の高い
振動伝達時間ないし距離の測定を行なうことが困
難であるという問題があつた。
そこで、群速度、位相速度の距離に応じた変化
の法則性に基づき、エンベロープピークの検出タ
イミング(群速度に対応)、ピーク波形のゼロク
ロスタイミングなど(位相速度に対応)の両方を
測定し、それらを所定の方法で組み合わせ、振動
伝達距離を決定する方式も考えられているが、こ
の方式では1つの振動センサについて全く異なる
検出回路が2系統必要であり、特にエンベロープ
抽出処理では複雑なアナログ処理系を要するため
簡単安価なシステムを構成するのが困難であると
いう問題があつた。
[問題点を解決するための手段] 以上の問題点を解決するために、本発明におい
ては、振動入力手段を接触することで入力された
振動を、振動伝達部材に設けられた複数の振動検
出手段により検出して、前記振動入力手段の入力
座標を検出する座標入力装置において、前記振動
入力手段による振動入力から前記各振動検出手段
の検出信号波形の所定点の立ち上がり及び立ち下
がりのゼロクロスタイミングを検出するゼロクロ
スタイミング検出手段と、前記振動入力手段によ
る振動入力タイミングから、前記ゼロクロスタイ
ミング検出手段により各ゼロクロスタイミングが
検出されるまでの時間をそれぞれ測定する測定手
段と、該測定手段により測定された時間情報に基
づいて、前記振動入力点の座標を決定する制御手
段とを有する構成を採用した。
[作用] 以上の構成によれば、筆圧や、振動伝達距離に
依存する検出波形のレベル情報ではなく、振動入
力タイミングからゼロクロスタイミングが検出さ
れるまでの時間の情報に基づいて振動入力点の座
標を決定するようにしているので、筆圧、振動伝
達距離にかかわらず、正確な座標入力を行なうこ
とができる。
[実施例] 以下、図面に示す実施例に基づき本発明を詳細
に説明する。
第1図は本発明を採用した情報入出力装置の構
造を示している。第1図の情報入出力装置は振動
伝達板8からなる入力タブレツトに振動ペン3に
よつて座標入力を行なわせ、入力された座標情報
にしたがつて入力タブレツトに重ねて配置された
CRTからなる表示器11′に入力画像を表示する
ものである。
図において符号8で示されたものはアクリル、
ガラス板などからなる振動伝達板で振動ペン3か
ら伝達される振動をその角部に3個設けられた振
動センサ6に伝達する。本実施例では振動ペン3
から振動伝達板8を介して振動センサ6に伝達さ
れた超音波振動の伝達時間を計測することにより
振動ペン3の振動伝達板8上での座標を検出す
る。
振動伝達板8は振動ペン3から伝達された振動
が周辺部で反射されて中央部の方向に戻るのを防
止するためにその周辺部分をシリコンゴムなどか
ら構成された反射防止材7によつて支持されてい
る。
振動伝達板8はCRT(あるいは液晶表示器な
ど)など、ドツト表示が可能な表示器11′上に
配置され、振動ペン3によりなぞられた位置にド
ツト表示を行なうようになつている。すなわち、
検出された振動ペン3の座標に対応した表示器1
1′上の位置にドツト表示が行なわれ、振動ペン
3により入力された点、線などの要素により構成
される画像はあたかも紙に書き込みを行なつたよ
うに振動ペンの軌跡の後に現れる。
また、このような構成によれば表示器11′に
はメニユー表示を行ない、振動ペンによりそのメ
ニユー項目を選択させたり、プロンプトを表示さ
せて所定の位置に振動ペン3を接触させるなどの
入力方式を用いることもできる。
振動伝達板8に超音波振動を伝達させる振動ペ
ン3は、内部に圧電素子などから構成した振動子
4を有しており、振動子4の発生した超音波振動
を先端が尖つたホーン部5を介して振動伝達板8
に伝達する。
第2図は振動ペン3の構造を示している。振動
ペン3に内蔵された振動子4は、振動子駆動回路
2により駆動される。振動子4の駆動信号は第1
図の演算および制御回路1から低レベルのパルス
信号として供給され、低インピーダンス駆動が可
能な振動子駆動回路2によつて所定のゲインで増
幅された後、振動子4に印加される。
電気的な駆動信号は振動子4によつて機械的な
超音波振動に変換され、ホーン部5を介して振動
板8に伝達される。
振動子4の振動周波数はアクリル、ガラスなど
振動伝達板8に板波を発生させることができる値
に選択される。また、振動子駆動の際、振動伝達
板8に対して第2図の垂直方向に振動子4が主に
振動するような振動モーが選択される。また、振
動子4の振動周波数を振動子4の共振周波数とす
ることで効率のよい振動変換が可能である。
上記のようにして振動伝達板8に伝えられる弾
性波は板波であり、表面波などに比して振動伝達
板8の表面の傷、障害物などの影響を受けにくい
という利点を有する。
再び、第1図において、振動伝達板8の角部に
設けられた振動センサ6も圧電素子などの機械〜
電気変換素子により構成される。3つの振動セン
サ6の各々の出力信号は波形検出回路6に入力さ
れ、後段の演算制御回路1により処理可能な検出
信号に変換される。演算制御回路1は振動伝達時
間の測定処理を行ない、振動ペン3の振動伝達板
8上での座標位置を検出する。
検出された振動ペン3の座標情報は演算制御回
路1において表示器11′による出力方式に応じ
て処理される。すなわち、演算制御回路は入力座
標情報に基づいてビデオ信号処理装置10を介し
て表示器11′の出力動作を制御する。
第3図は第1図の演算制御回路1の構造を示し
ている。
マイクロコンピユータ11は内部カウンタ、
ROMおよびRAMを内蔵している。駆動信号発
生回路12は第1図の振動子駆動回路2に対して
所定周波数の駆動パルスを出力するもので、マイ
クロコンピユータ11により座標演算用の回路と
同期して起動される。
カウンタ13の計数値はマイクロコンピユータ
11によりラツチ回路14にラツチされる。
一方、波形検出回路9は、振動センサ6の出力
から後述のようにして、座標検出のための振動伝
達時間を計測するための検出信号のタイミング情
報を出力する。これらのタイミング情報は入力ポ
ート15にそれぞれ入力される。
波形検出回路9から入力されるタイミング信号
は入力ポート15に入力され、ラツチ回路14内
の各振動センサ6に対応する記憶領域に記憶さ
れ、その結果がマイクロコンピユータ11に伝え
られる。
すなわち、カウンタ13の出力データのラツチ
値として振動伝達時間が表現され、この振動伝達
時間値により座標演算が行なわれる。このとき、
判定回路16は複数の振動センサ6からの波形検
出のタイミング情報がすべて入力されたかどうか
を判定し、マイクロコンピユータ11に報知す
る。
表示器11′の出力制御処理は入出力ポート1
7を介して行なわれる。
以上の構成において、振動ペン3から入力さ
れ、3つの振動センサ6に伝達される振動波形
は、振動ペン3の振動子4が矩形波で駆動されて
いても、板波の異なる群遅延特性、位相遅延特性
によつて伝達中に変調を受け、振動センサ6に到
達する際第4図に示すような波形となる。分散の
影響により、第4図に示すように、キヤリアとな
る信号40は位相速度で伝播し、またエンベロー
プ信号41は群速度で伝播する。これらの位相速
度、群速度は振動伝達距離によつて異なる位相を
持つ検出波形が出力される。
したがつて、従来のように一定のしきい値を用
いたり、単にエンベロープピークを測定する方式
では、正確に振動伝達時間を決定することができ
ない。また、群速度、位相速度の両方を測定し、
それらを組み合わせる方法では回路構成が著しく
複雑、高価になる。
そこで、本実施例では、第1図の波形検出回路
9を第5図のように構成することにした。
第5図において、符号56〜60および57′
〜60′は1つの振動センサ6の出力を処理する
回路で、他の振動センサ6の出力も同様の回路に
より処理されるものとする。
まず、振動センサ6の出力は前置増幅器56に
入力され、所定のゲインで増幅され、ピークホー
ルド回路57,57′に入力される。ピークホー
ルド回路57,57′はそれぞれ+、−の極性のピ
ーク値を順次記憶する回路である。
ピークホールド回路57の出力はオペアンプな
どから構成されたレベル比較回路58に入力さ
れ、前置増幅器56の出力波形と比較される。レ
ベル比較回路58の出力回路は電圧レベル変換回
路などを含み、前置増幅器56の出力信号がピー
クホールド回路57の出力信号よりも大きい場合
にのみハイレベルの信号を出力する。後段の単安
定マルチバイブレータ59はTTL素子などのデ
ジタル素子により構成される。
レベル比較回路58の出力は単安定マルチバイ
ブレータ59に入力され、単安定マルチバイブレ
ータ59はレベル比較回路58の出力パルスをト
リガとして所定時間幅を有するパルスを出力す
る。
単安定マルチバイブレータ59の出力には、レ
ベル比較回路60が接続されている。このレベル
比較回路60は、前置増幅器56の出力と0レベ
ルを比較し、前置増幅器56の出力が0レベルよ
りも大きい場合にのみハイレベルの論理信号を出
力するものである。そして、レベル比較回路60
はこの比較動作を単安定マルチバイブレータ59
がハイレベルを出力している場合にのみ行なうよ
う能動化される。
ダツシユを付して示したピークホールド回路5
7′、レベル比較回路58′、単安定マルチバイブ
レータ59′およびレベル比較回路60′はそれぞ
れピークホールド回路57、レベル比較回路5
8、単安定マルチバイブレータ59、およびレベ
ル比較回路60と同様に構成される。ただし、こ
れらの回路57′〜60′ではマイナス方向のレベ
ル情報が処理される。すなわち、ピークホールド
回路57′は前記のように−電位のピークを保持
し、レベル比較回路58′、レベル比較回路6
0′はそれぞれ前置増幅器56の出力がそれぞれ
基準電位よりも小さい(絶対値が大きい)場合に
ハイレベルを出力する。
第6図A〜Eは第5図の構成における信号処理
をしている。
第6図Aは振動ペン3の振動子4に入力される
振動波形、Bは振動センサ6の検出出力波形(こ
こでは前置増幅器56の出力波形)を示してい
る。検出波形は図示のように群遅延、位相遅延特
性により図示のようにエンベロープが変化してい
る。
前置増幅器56の出力はピークホールド回路5
7,57′に入力されているので、ピークホール
ド回路57,57′に保持されるピーク値62,
62′は破線のように変化する。
レベル比較回路58,58′はこのピーク値6
2,62′と前置増幅器56の出力波形を比較す
るが、ピーク値62,62′は前置増幅器56の
出力波形の変化よりも遅れて変動するので、各々
前置増幅器56の出力の振幅レベルが増加中のみ
ハイレベルを出力する。
第6図Cの符号63はレベル比較回路58の出
力パルスを示している。前置増幅器56の出力波
形が減衰を開始すると、ピークホールド回路57
のピークホールドレベルを前置増幅器56の出力
波形が越えることがなくなるので、第6図Cのパ
ルスはエンベロープ増加中のみ得られる。
単安定マルチバイブレータ59,59′はそれ
ぞれレベル比較回路58,58′の出力パルスを
トリガとして所定時間幅のパルスを出力する。第
6図Dに符号64で示されるものは単安定マルチ
バイブレータ59の出力である。
単安定マルチバイブレータ59,59′の出力
がハイレベルの期間のみ、レベル比較回路60,
60′はそれぞれ0レベルと前置増幅器56の出
力信号の比較を行ない、前置増幅器56の出力信
号の絶対値が0よりも大きい場合にハイレベルを
出力する。
この結果、レベル比較回路60,60′の出力
に第6図Eに符号65,65′で示すようなパル
スが得られる。
以上より明らかなように、第6図Eのパルス6
5,65′の最後のパルスの立ち上がりは、それ
ぞれ、前置増幅器56の出力波形のピークの1つ
の波形の立ち上がりおよび立ち下がりのタイミン
グに相当することになる。
本実施例では、第6図Eのパルス65,65′
の最後のパルスの立ち上がりタイミングを演算増
幅器1に送り、このタイミングで前述のラツチ回
路14に時間値tp、tp′をラツチさせるようにす
る。このため、ラツチ回路14には各センサごと
にtp、tp′の2つの記憶領域を設定しておく。
第6図Eの最後のパルスでカウンタの時間情報
をラツチ回路14に取り込む方法として、たとえ
ば、第6図Cに示したレベル比較回路58の出力
パルスでラツチ回路14をリセツトする方法が考
えられる。この方法によれば、ラツチ回路14に
最後に残つた時間情報を時間値tpないしtp′とす
ることができる。
上記のような構成により、振動検出波形のピー
クのゼロクロスを検出することにすれば、ピーク
の波の振幅の大小に関わらず、波形検出タイミン
グを決定できるので、振動ペン3の筆圧や、振動
伝達距離、すなわち振動伝達板8上の入力位置に
かかわらず、正確に振動時間を測定できる。
ここで、第7図、第8図に以上のようにして得
られたtp、tp′を用いて振動伝達距離を決定付け
る方法につき述べる。
第7図は振動ペン3による入力点と、振動セン
サ6の距離1と振動伝達時間の関係を示したもの
である。上記のようにして検出した時間tp、
tp′は位相速度に対応するものであり、図のよう
に距離に応じて不連続に変化する。
たとえば、第7図に示すように、ある振動ペン
3、振動センサ6の距離において、検出時間tp1、
tp′1を測定することができる。ところが、波形の
立ち上がり、立ち下がりを無視すれば、距離1
1′の場合にも時間tp′1が検出される。
しかし、第7図によれば、ピークの波の立ち上
がりまでの時間tp1が立ち下がりまでの時間tp′1
よりも短いことで、距離を11と判定できる。
このような方法で距離を決定するには、2つの
時間値tp、tp′を入力値とし距離情報を出力値と
して、第7図の線図をテーブル化してメモリに記
憶させておくことが考えられる。
一方、時間tp、tp′はピークの立ち上がり、立
ち下がりのゼロツクス時間であり、エンベロープ
ピークのタイミングの間に挟んでおり、振動のエ
ンベロープ伝達される速度、すなわち群速度の情
報をも含んでいる。
そこで、tp、tp′から群遅延時間tgの情報を検
出し、これを利用して直線性のよい、高精度な距
離検出を行なえる。以下、このための演算増幅回
路1における演算方法につき説明する。
すなわち、ここでは、2つの検出時間tp、
tp′のいずれか短いほうを群遅延時間として扱う
ことにする。たとえば、距離11の場合には短い
方の時間値tp1、距離l2の場合には同じくtp′2をそ
れぞれ群遅延時間tgとし、長い方の遅延時間tp′1
ないしtp2を位相遅延時間tpとして演算を行なう。
たとえば、振動伝達板8に固有な群速度Vg、
群遅延時間Tgから振動伝達距離dは、 d=Vg・tg ……(1) と示すことができる。この式において、Vgのか
わりにtp、ないしtp′のいずれか短いほうを代用
すると、真の群速度による遅延速度による遅延時
間Tgに対して1/2波長分、すなわち±1/4波長分
の誤差が生じる。
一方、位相速度Vpにより距離を示すと、 d=n・λp+Vp+tp ……(2) となる。ここでλpは弾性波の波長、nは整数で
ある。
前記の(1)式と(2)式から上記の整数nは n=[(Vg・tg−Vp・tp)/λp+1/N] ……(3) と示される。ここでNは0以外の実数であり、適
当な数値を用いる。たとえばN=2とし、±1/2波
長以内であれば、nを決定することができる。
上記のようにして求めたnを(2)式に代入するこ
とで、振動ペン3および振動センサ6間の距離を
正確に測定することができる。
以上のように、振動検出波形のピークの立ち上
がり、立ち下がりのゼロクロス時間tp、tp′を求
め、それらのうち短い時間値を群遅延時間として
扱うことにより、複雑なアナログ処理回路を必要
とするエンベロープ抽出処理を行なうことなく、
第2図、第3図のような群遅延特性と、位相遅延
特性の法則性に基づき正確に入力点〜センサ間の
距離を決定することができる。
時間値tp、tp′のうち短い時間値を群遅延速度
として代用する場合の模式図を第8図に示す。
上記のように、時間値tp、tp′のうち短い方を
群遅延時間Tgとして用いるから、太線で示した
不連続な線分Tg′が本実施例の場合の群遅延時間
Tgの変化である。真の群遅延時間は直線Tgで示
すようにこれらの線分の中央を通つている。各線
分Tg′と直線Tgの誤差eは前記のように最大±
1/4波長で非常に整合しており、上記のような演
算方法により相当正確な距離測定が可能であるこ
とがわかる。
上では演算を式で示したが、第8図のような関
係をテーブル化してメモリに記憶して利用するこ
とも考えられる。
振動ペン3と各振動センサ6の間の距離から直
交座標値を求めるには次のような演算を行なえば
よい。
たとえば、第9図のように振動伝達板8の角部
に3つの振動センサ6を符号S1からS3の位置
に配置する場合、振動ペン3の位置Pから各々の
振動センサ6の位置までの直線距離d1〜d3から
振動ペン3の位置Pの座標(x、y)は3平方の
定理から次式により算出できる。
x=X/2+(d1+d2)(d1−d2)/2X ……(4) y=Y/2+(d1+d3)(d1−d3)/2Y ……(5) ここでX、YはS2、S3の位置の振動センサ6
と原点(位置S1)のセンサのX、Y軸に沿つた
距離である。
第5図の構成では、ピークホールドとレベル比
較をアナログ回路により行なつているが、前置増
幅器56の出力をA/D変換器によりデジタル化
してデジタル演算によりピークの1つ波の立ち上
がりおよび立ち下がりのゼロクロス時間tp、
tp′を検出することも考えられる。
また、検出波形のピークレベルを得るため、ピ
ークホールド回路を用いる構成を例示したが、他
の方式も考えられる。
たとえば、前置増幅器56の出力信号を0レベ
ルに近いプラス、マイナスの固定されたしきい値
と比較して第6図Cのようなパルスを得、この最
初のパルスを用いて単安定マルチバイブレータに
より第6図Dのような時間パルスを形成する一
方、エンベロープ抽出を行ない、エンベロープ信
号の微分信号からピークタイミングを検出し、そ
のゼロクロスを検出することにより、前記の時間
値tp、tp′を求めるようにしてもよい。
また、時間値tp、tp′のうち短い方の値を群遅
延時間として扱う構成を示したが、長い方の時間
値を群遅延時間として用いるようにしてもよい。
また、時間値tp、tp′の算術平均値を群遅延時間
として用いてもよい。
[発明の効果] 以上から明らかなように、本発明によれば、振
動入力手段を接触することで入力された振動を、
振動伝達部材に設けられた複数の振動検出手段に
より検出して、前記振動入力手段の入力座標を検
出する座標入力装置において、前記振動入力手段
による振動入力から前記各振動検出手段の検出信
号波形の所定点の立ち上がり及び立ち下がりのゼ
ロクロスタイミングを検出するゼロクロスタイミ
ング検出手段と、前記振動入力手段による振動入
力タイミングから、前記ゼロクロスタイミング検
出手段により各ゼロクロスタイミングが検出され
るまでの時間をそれぞれ測定する測定手段と、該
測定手段により測定された時間情報に基づいて、
前記振動入力点の座標を決定する制御手段とを有
する構成を採用しており、筆圧や、振動伝達距離
に依存する検出波形のレベル情報ではなく、振動
入力タイミングからゼロクロスタイミングが検出
されるまでの時間の情報に基づいて振動入力点の
座標を決定するようにしているので、筆圧、振動
伝達距離にかかわらず、正確な座標入力を行なう
ことができるとともに、エンベロープ抽出などの
複雑なアナログ処理系を必要としないので、装置
の構成を簡単、安価にすることができるという優
れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を採用した情報入出力装置の構
成を示した説明図、第2図は第1図の振動ペンの
構造を示した説明図、第3図は第1図の演算制御
回路の構造を示したブロツク図、第4図は振動セ
ンサの出力波形を示した波形図、第5図は第1図
の波形検出回路の構成を示したブロツク図、第6
図A〜Eは第5図の検出回路の動作を示した波形
図、第7図、第8図はそれぞれ第5図の波形検出
回路により得られる時間情報の処理を示した線
図、第9図は振動センサの配置を示した説明図で
ある。 1……演算制御回路、3……振動ペン、4……
振動子、6……振動センサ、8……振動伝達板、
15,16……入力ポート、56,56′……前
置増幅器、57,57′……ピークホールド回路、
58,58′,60,60′……レベル比較回路、
59,59′……単安定マルチバイブレータ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 振動入力手段を接触することで入力された振
    動を、振動伝達部材に設けられた複数の振動検出
    手段により検出して、前記振動入力手段の入力座
    標を検出する座標入力装置において、 前記振動入力手段による振動入力から前記各振
    動検出手段の検出信号波形の所定点の立ち上がり
    及び立ち下がりのゼロクロスタイミングを検出す
    るゼロクロスタイミング検出手段と、 前記振動入力手段による振動入力タイミングか
    ら、前記ゼロクロスタイミング検出手段により各
    ゼロクロスタイミングが検出されるまでの時間を
    それぞれ測定する測定手段と、 該測定手段により測定された時間情報に基づい
    て、前記振動入力点の座標を決定する制御手段と
    を有することを特徴とする座標入力装置。 2 前記振動検出手段の出力信号の振幅が増加す
    る期間にほぼ相当する期間中のみ、前記ゼロクロ
    スタイミング検出手段を能動化させる能動化手段
    を、前記振動検出手段と前記ゼロクロスタイミン
    グ検出手段の間に設けたことを特徴とする特許請
    求の範囲第1項に記載の座標入力装置。
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