JPH0660784U - 揚水ポンプの助力装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 構造が簡単で安価に製造できると共に、利用
範囲の広い揚水ポンプの助力装置を提供すること。 【構成】 揚水ポンプの吐出管系に挿入して接続できる
中空円筒体４０を適当な長さに形成し、この中空円筒体
４０の胴部に空気吹込管４１を挿入すると共に、その挿
入した管の先端部４１ａを上方へ指向させ、この空気吹
込管４１に圧縮空気供給ホースを接続できるようにす
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、土木建設工事等において使用する揚水ポンプの揚水能力を向上させ るために使用する揚水ポンプの助力装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図５は、本出願人が前に出願した杭孔底部のスライム除去装置（特願平２−24 6032号) を示すもので、図中１は地盤、２は地盤を掘削して形成した杭孔、３は その拡底孔、４は底面、５は杭孔２内に挿入した補強用鉄筋、６は掘削機用のケ リーバー、７は接手、８はスイベルジョイント、９は連結パイプ、10はホース、 11は水中サンドポンプ、12は連結パイプ９に設けたフランジ、13はこのフランジ 12に連結したフレーム、14はこのフレーム13の下端部に設けたセンターケーシン グ、15は軸、16は軸筒、17は軸筒16に基部を固着したスライム掻き寄せ用の羽根 、18はこの羽根17を回動させるための油圧シリンダ、19は水中サンドポンプ11と フレーム13を連結するリンクチエン、21は圧縮空気を吹き込むために連結パイプ ９に接続したエアホース、22はスイベルジョイント８に接続した吐出用ホースで ある。

【０００３】 また図６は、本出願人が前に出願した杭孔内のスライム除去装置（特願平２− 269639号) を示すもので、図中８は水中ポンプで、８ａはその吸込口、８ｂは吐 出口、８ｃはその管部、９は管部８ｃに挿入した空気吹込管、９ａは上方へ指向 させた管９の先端部、10はこの管９と接続した圧縮空気供給ホース、11は水中ポ ンプ８の吐出用の管部８ｃと接続した排水ホースである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上述した図５に示す装置は、スライム除去専用の装置であり、構造が複雑であ るから、製造コストも嵩む上に、一般的な揚水装置に利用できないという問題点 がある。 また図６に示す装置は、水中ポンプ８の管部８ｃに空気吹込管９を挿入するも のであるから、この水中ポンプ８がなければ、揚水性能の向上がはかれないとい う問題点がある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上述の問題点を解決するため本考案においては、揚水ポンプの吐出管系に挿入 して接続できる中空円筒体を適当な長さに形成し、この中空円筒体の胴部に空気 吹込管を挿入すると共に、その挿入した管の先端部を上方へ指向させ、この空気 吹込管に圧縮空気供給ホースを接続できるようにして揚水ポンプの助力装置を構 成する。

【０００６】

【作用】

上述のように本考案においては、揚水ポンプの吐出管系に挿入して接続できる 中空円筒体に空気吹込管を挿入して、その挿入した管の先端部を上方へ指向させ 、この空気吹込管に圧縮空気供給ホースを接続できるようにしたから、噴射空気 のジエット作用によりポンプの揚水能力が著しく向上する。また本考案の装置は 構造が極めて簡単で、製造が容易で、安価にできる上に、どのような揚水ポンプ にも適用できるから利用範囲が広い。

【０００７】

【実施例】

以下、図１〜図４について本考案の一実施例を説明する。図中31（図２参照） は地盤、32は杭孔、33はケーシング、34は杭孔32内に溜った地下水、35は杭孔32 の底部のスライム、36は地盤１上に設置した排水槽、37はエアコンプレッサー、 38は杭孔32の底部に位置させた水中ポンプ、39は水中ポンプ38の排水ホースであ る。

【０００８】 本実施例においては、水中ポンプ38の吐出管系である排水ホース39の途中に挿 入して接続できる中空円筒体40を適当な長さに形成し、この中空円筒体40の胴部 に空気吹込管41を挿入すると共に、その挿入した管41の先端部41ａを上方へ指向 させ、この空気吹込管41にコンプレッサー37に開閉弁42を介して接続した圧縮空 気供給ホース43を接続できるようにする。なお41ｂは空気吹込管41のホース43と の接続部で、41ｃは接続フランジである。44（図２参照）は排水ホース39と圧縮 空気供給ホース43との結合帯である。また40ａ（図１参照）は中空円筒体40の両 端部に形成したホース抜け止め用の段部である。

【０００９】 図３および図４は、要部の詳細を示すもので、38ａは水中ポンプ38の吸込口で 、38ｂはその吸込口38ａに設けた濾し網、38ｃは水中ポンプ38の吐出管部である 。この管部38ｃと中空円筒体40の下部とを、それぞれ短かい接続用のホース39ａ をかぶせると共に、針金等の締結索45を巻き付けて両者を水密に接続する。また 中空円筒体40の上部もホース39をかぶせると共に、締結索45を巻き付ける。

【００１０】 図２は、本考案装置の使用状態の一例を示すもので、このようにして水中ポン プ38を駆動すると共に、圧縮空気をホース43と空気吹込管41を介して水中ポンプ 38の吐出側の中空円筒体40内に上向きに吹き込めば、水中ポンプ38の揚水能力が 図４に示すように、エアジエットの作用によって著しく向上する。

【００１１】

【考案の効果】

したがって本考案装置によれば、従来の単なるポンプを使用した場合と比較し て、揚水およびスライム処理能力が著しく向上する。 特に深礎工法のように孔内をドライにする必要がある場合に本考案装置を使用 すれば、揚水能力が大きいため揚水作業を短時間で迅速に行うことができるとい う効果が得られる。 また本考案装置は、排水ホース44の途中に挿入して接続できる中空円筒体40に 空気吹込管41を挿入するという極めて簡単な装置であるから、製造が容易で、操 作も簡単である上に、利用範囲が広いという利点もある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案装置の一部を断面で示す立面図である。

【図２】本考案装置の使用状態を示す立面図である。

【図３】図２の要部の詳細図である。

【図４】図３の要部を断面で示す作用説明図である。

【図５】従来装置の使用状態を示す立面図である。

【図６】他の従来装置を一部断面で示す立面図である。

【符号の説明】

31 地盤 32 杭孔 33 ケーシング 34 地下水 35 スライム 36 排水槽 37 コンプレッサー 38 水中ポンプ 39 排水ホース 40 中空円筒体 41 空気吹込管 41a 先端部 42 開閉弁 43 圧縮空気供給ホース 44 結合帯 45 締結索

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 揚水ポンプの吐出管系に挿入して接続で
   きる中空円筒体を適当な長さに形成し、この中空円筒体
   の胴部に空気吹込管を挿入すると共に、その挿入した管
   の先端部を上方へ指向させ、この空気吹込管に圧縮空気
   供給ホースを接続できるようにしたことを特徴とする揚
   水ポンプの助力装置。