JPH0660509B2 - 木造ハウスの建築工法とその建築用板材 - Google Patents

木造ハウスの建築工法とその建築用板材

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JPH0660509B2
JPH0660509B2 JP2277221A JP27722190A JPH0660509B2 JP H0660509 B2 JPH0660509 B2 JP H0660509B2 JP 2277221 A JP2277221 A JP 2277221A JP 27722190 A JP27722190 A JP 27722190A JP H0660509 B2 JPH0660509 B2 JP H0660509B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 この発明は、例えば、ログハウス等の木造ハウスの建築
工法と、その建築に用いられる建築用板材とに関する。
(ロ)従来の技術 従来、上述例のログハウスの建築工法としては、例え
ば、所定長さに切断した丸太の両端部をチェーンソー等
により切削して、丸太を組合わせるための切欠き部を形
成し、基礎上面に土台となる丸太を載置すると共に、基
礎に埋設されたアンカーボルトを、丸太に形成したボル
ト挿通孔に挿通し、丸太の上面側に突出したアンカーボ
ルトにナットを螺合して締付け固定する。
次に、基礎上面に固定された丸太の両端部に、次段の丸
太の両端部に形成した切欠き部を係合固定し、多数本の
丸太を交互に組合わせて周壁部を構成した後、この周壁
部の上端部に屋根固定梁を架設し、これら屋根固定梁間
に多数枚の屋根板を固定して屋根部を構成するラウンド
ノッチ方式の建築工法がある。
(ハ)発明が解決しようとする問題点 しかし、上述のラウンドノッチ方式の建築工法の場合、
壁面の高さに対応して重い丸太を高所に順次積上げるた
め、積上げ作業には多人数の労働力が必要であり、且
つ、長尺寸法の丸太はクレーン等の機械を用いなければ
ならず、積上げ作業に手間と時間が掛かるという問題点
を有している。
また、出来るだけ真っ直ぐで、均一な太さを有する丸太
が多数本必要であるが、以上のような条件を満たす丸太
を1棟分調達することは難しく、多数本の丸太の保管場
所及び切削作業に広いスペースが必要であり、建築時の
必要経費がアップするという問題点も有している。
この発明は上記問題に鑑み、ユニット化された建築用板
材を多数枚連結して木造ハウスを組立てることにより、
現場での組立て作業が容易に行え、一棟の組立てに要す
る工期を短縮して、建築コストの低減を図ることができ
る木造ハウスの建築工法とその建築用板材の提供を目的
とする。
(ニ)問題点を解決するための手段 この発明の請求項1記載の発明は、土台上面に形成した
差込み凹部に、建築用板材の下端部に突設した差込み突
起を差込み固定し、上記建築用板材の連結側端部に形成
した差込み凹部と差込み突起とを相互に差込み固定する
と共に、該建築用板材を多数枚連結して周壁部及び角隅
部を構成し、上記周壁部の上端部に屋根固定梁を架設す
ると共に、上記屋根固定梁の連結側端面と前記建築用板
材の連結側端部とに形成した差込み凹部と差込み突起と
を差込み固定すると共に、該建築用板材を多数枚連結し
て屋根部を構成する木造ハウスの建築工法であることを
特徴とする。
この発明の請求項2記載の発明は、多数枚の横板の長手
側縁部を接合して2枚の外板を形成し、上記外板間に、
横板と直交して所定枚数の縦板を所定等間隔に隔てて介
装し、上記横板及び縦板を一体的に固定して当該建築用
板材を形成し、該建物用板材の連結側端部を差込み固定
する差込み凹部と差込み突起とを対応させて形成した建
築用板材であることを特徴とする。
(ホ)作用 請求項1記載の発明は、土台上面に建築用板材を差込み
固定し、これら多数枚の建築用板材を連結固定して周壁
部及び角隅部を構成した後、周壁部の上端部に屋根固定
梁を架設固定し、この屋根固定梁の側面に建築用板材を
差込み固定し、これら多数枚の建築用板材を連結固定し
て屋根部を構成することで木造ハウスを構築する。
請求項2記載の発明は、多数枚の横板を接合してなる2
枚の外板間に、所定数枚の縦板を所定等間隔に隔てて介
装して製作するので、例えば、建築用の足場等として用
いられていた板材を製材して横板及び縦板を製作するこ
とにより、建築用板材の製作が容易となる。
(ヘ)発明の効果 この発明によれば、ユニット化された建築用板材1を1
枚ずつ差込み固定して木造ハウスの周壁部、角隅部、屋
根部を構成するので、現場での組立て作業が少人数で行
え、多数枚の建築用板材を1枚ずつ差込み固定する連結
構造であるため、組立て時に於いてクレーン等を使用す
るもその可動回数を激減させることができ、一棟の組立
てに要する工期が短縮され、建築コストの低減を図るこ
とができる。
しかも、建築用板材を建築用の足場等として用いられて
いた板材により製作することで、所定寸法に丸太を製材
するよりも安価に製作することができ、化粧板を外壁面
に使用する場合に限り不必要となった足場等の建築資材
を再利用することにより、一棟分の建築用板材に要する
製作コストの低減を図ることができる。
また、周壁部及び屋根部の全てに空間部が形成できるの
で、断熱効果に優れ、寒期時は暖かく、夏期時は涼しい
という快適な居住性を発揮する。
(ト)発明の実施例 この発明に一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は組立て式の木造ハウスの建築工法を示し、第1図
に於いて、この木造ハウス1は、コンクリート打込み後
の基礎2上面に土台3を固定し、土台3上面に壁用板材
4を多数枚差込み固定し、これら各壁用板材4…を連結
固定して周壁部5及び角隅部6を構成すると共に、周壁
部5の上端部に屋根固定梁7,7を架設固定し、これら
屋根固定梁7,7間に多数枚の各屋根用板材8…を差込
み固定して屋根部9を構成する。
上述の土台3は、第2図に示すように、壁面と対応する
長さに形成した外板10,10間に、方形に形成した中
板11を所定等間隔に隔てて多数枚重合し、これら各中
板11…間に形成される多数の空間部を差込み凹部12
とする共に、適宜個所の中板11の下面中央部にボルト
挿通孔11aを形成し、適宜個所の差込み凹部12と対
応する外板10,10の平面中央部にはボルト挿通孔1
0a,10aを連通形成している。
前述の壁用板材4は、第3図及び第4図にも示すよう
に、所定長さ及び厚みに形成した横板13を多数枚連結
して外板14,14を構成し、これら外板14,14間
に、横板13と直交する方向に、所定長さ及び厚みに形
成した縦板15を所定等間隔に配列して複数枚重合し、
これら各縦板15…間に空間部Sを形成している。
上述の各縦板15…を壁用板材4の下端部より所定長さ
突出して、土台3の上面に形成した各差込み凹部12…
と対応する位置に各差込み突起16…を突設し、適宜個
所の差込み突起16にはボルト挿通孔16aを形成して
いる。
上述の外板14,14間の一端側には中板17を所定等
間隔に隔てて複数枚重合し、これら各中板17…間に形
成される多数の空間部Sの側端部を差込み凹部18とす
ると共に、これら外板14,14間の他端側には差込み
板19を所定等間隔に隔てて複数枚重合し、これら各差
込み板19…を壁用板材4の側端部より所定長さ突出し
て、壁用板材4の側端部に形成した各差込み凹部18…
と対応する位置に各差込み突起20…を突設している。
上述の外板14は、建築用の足場等として用いられてい
た板材(図示省略)を所定寸法に製材して横板13及び
縦板15を形成し、上段側の横板13の下縁部長さ方向
に形成した係止溝部13aと、下段側の横板13の上縁
部長さ方向に形成した係止突起13bとを係合固定し、
これら各横板13…の長手側両縁部を釘や接着剤等の適
宜手段により連結固定して構成している。
前述の角隅部6を構成する壁用板材4,4は、第4図に
示すように、一方の壁用板材4を構成する各横板13…
の各端部13c…と、他方の壁用板材4を構成する各横
板13…の各端部13c…とを互い違いに所定長さ突出
し、この角隅部6外面には角部固定板21を釘やボルト
等の適宜手段により締付け固定する。
前述の屋根固定梁7,7は、第1図及び第5図に示すよ
うに、多数枚の各壁用板材4…を連結固定してなる周壁
部5の上端部に架設固定され、この屋根固定梁7の傾斜
部7a側面には所定等間隔に隔てて差込み凹部22を多
数形成している。
前述の屋根部9を構成する各屋根用板材8…は、多数枚
の各横板13…と複数枚の各縦板15…とを重合して構
成され、これら各屋根用板材8…の先端部には屋根固定
梁7の傾斜部7a側面に形成した各差込み凹部22…と
対応する位置に各差込み突起23…を突設し、後端部に
は各差込み突起23…と対応する位置に各差込み凹部2
4…を形成している。
以下、木造ハウス1の建て方を説明する。
先ず、第2図に示すように、コンクリート打込み後の基
礎2上面に土台3を載置し、基礎2に埋設したアンカー
ボルト25を土台3の下面側に形成した各ボルト挿通孔
11a…に挿通し、土台3の上面側に突出したアンカー
ボルト25の上端部にナット26を螺合して、基礎2と
土台3とを締付け固定する。
次に、土台3に壁用板材4を差込み固定する場合、土台
3の上面側に形成した各差込み凹部12…に、壁用板材
4の下端部に突設した各差込み突起16…を差込み、土
台3に形成したボルト挿通孔10a,10aと、差込み
突起16に形成したボルト挿通孔16aとを連通してボ
ルト27を差込み、土台3と壁用板材4とをボルト27
及びナット28により締付け固定する。
次に、第3図に示すように、壁用板材4の側端部に形成
した各差込み凹部18…に、壁用板材4の側端部に突設
した各差込み突起20…を差込み、これら多数枚の各壁
用板材4……を釘やボルト等の適宜手段により連結固定
して周壁部5を構成する。
次に、第4図に示すように、一方の壁用板材4を構成す
る各横板13…の各端部13cと、他方の壁用板材4を
構成する各横板13……の各端部13c…とを互い違い
に係合した後、この角部外面に角部固定板21(仮想線
で示す)を釘やボルト等の適宜手段により締付け固定し
て角隅部6を構成する。
なお、周壁部5を構成する窓部5a及びドア部5bに
は、予め所定の形状寸法に連結構成した窓用板材4aと
ドア用板材4bとを組付ける。
上述のように多数枚の各壁用板材4…を連結固定して周
壁部5及び各隅部6を構成した後、この周壁部5の上端
部に屋根固定梁7,7を釘やボルト等の適宜手段により
架設固定する。
次に、上述の周壁部5と同様にして屋根部9を連結構成
する。
すなわち、第5図に示すように、屋根固定梁7の傾斜部
7aに形成した各差込み凹部22…に、屋根用板材8の
先端部に突設した各差込み突起23…を差込み、この屋
根用板材8の後端部に形成した各差込み凹部24…に、
次の屋根用板材8の先端部に突設した各差込み突起22
…を差込み、これら多数枚の各屋根用板材8…を釘やボ
ルト等の適宜手段により連結固定して屋根部9を構成す
る。
なお、上述の屋根固定梁7と屋根用板材8とを釘やボル
ト等の適宜手段により連結固定してもよい。
このようにユニット化された壁用板材4と屋根用板材8
とを1枚ずつ差込み固定して、木造ハウス1の周壁部
5、角隅部6、屋根部9を構成するので、現場での組立
て作業が少人数で行え、多数枚の壁用板材4及び屋根用
板材8を1枚ずつ差込み固定する連結構造であるため、
組立て時に於いてクレーン等の可動回数を激減させるこ
とができ、一棟の組立てに要する工期が短縮され、建築
コストの低減を図ることができる。
しかも、壁用板材4及び屋根用板材8を建築用の足場等
として用いられていた板材(図示省略)により製作する
ことで、所定寸法に丸太を製材するよりも安価に製作す
ることができ、化粧板を外壁面に貼着する場合に限り不
必要となった足場等を再利用することにより、一棟分の
壁用板材4及び屋根用板材8に要する製作コストの低減
を図ることができる。
また、周壁部5を構成する各壁用板材4…及び屋根部9
を構成する各屋根用板材8…の内部に空間部Sが形成で
きるので、断熱効果が優れ、寒期時は室内が暖かく、夏
期時は室内が涼しいという快適な居住者を発揮する。
この発明の構成と、上述の実施例との対応に於いて、 この発明の建築用板材は、実施例の壁用板材4と、窓用
板材4aと、ドア用板材4bと、屋根用板材8とに対応
するも、 この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるもの
ではない。
例えば、第6図に示すように、壁用板材4の一端側に縦
板15を所定寸法突出して形成した差込み突起20と、
壁用板材4の他端側に縦板15を所定寸法投入して形成
した差込み凹部18とを差込み固定し、多数枚の各壁用
板材4…連結固定して周壁部5を構成するもよく、 且つ、上述の周壁部5と同様にして屋根部9を構成する
各屋根用板材8…を連結固定するもよい。
また、各壁用板材4…及び各屋根用板材8…の連結固定
又は各横板13…及び各縦板15…の接合固定に木工用
接着剤を併用するもよい。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第5図は本発明の一実施例を示し、 第1図は木造ハウスの全体斜視図、 第2図は基礎と壁用板材との固定構造を示す拡大斜視
図、 第3図は周壁部の連結構造を示す拡大斜視図、 第4図は角隅部の連結構造を示す斜視図、 第5図は屋根部の固定構造を示す斜視図、 第6図は他の連結構造を示す壁用板材の連結部拡大斜視
図である。 1……木造ハウス、3……土台 4……壁用板材、5……周壁部 6……角隅部、7……屋根固定梁 8……屋根用板材、9……屋根部 12,18,22,24……差込み凹部 16,20,23……差込み突起

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】土台上面に形成した差込み凹部に、建築用
    板材の下端部に突設した差込み突起を差込み固定し、 上記建築用板材の連結側端部に形成した差込み凹部と差
    込み突起とを相互に差込み固定すると共に、該建築用板
    材を多数枚連結して周壁部及び角隅部を構成し、 上記周壁部の上端部に屋根固定梁を架設すると共に、 上記屋根固定梁の連結側端面と前記建築用板材の連結側
    端部とに形成した差込み凹部と差込み突起とを差込み固
    定すると共に、 該建築用板材を多数枚連結して屋根部を構成する 木造ハウスの建築工法。
  2. 【請求項2】多数枚の横板の長手側縁部を接合して2枚
    の外板を形成し、 上記外板間に、横板と直交して所定数枚の縦板を所定等
    間隔に隔てて介装し、 上記横板及び縦板を一体的に固定して当該建築用板材を
    形成し、該建築用板材の連結側端部に差込み固定する差
    込み凹部と差込み突起とを対応させて形成した 木造ハウスの建築用板材。
JP2277221A 1990-10-15 1990-10-15 木造ハウスの建築工法とその建築用板材 Expired - Lifetime JPH0660509B2 (ja)

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