JPH0659984B2 - エレベータの速度制御装置 - Google Patents

エレベータの速度制御装置

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JPH0659984B2
JPH0659984B2 JP59029817A JP2981784A JPH0659984B2 JP H0659984 B2 JPH0659984 B2 JP H0659984B2 JP 59029817 A JP59029817 A JP 59029817A JP 2981784 A JP2981784 A JP 2981784A JP H0659984 B2 JPH0659984 B2 JP H0659984B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 この発明は速度帰還によりエレベータの速度を制御する
装置の改良に関するものである。
〔従来技術〕
エレベータは、出発階と停止予定階(呼びのある階)と
により演算された速度指令信号と、電動機に結合された
パルスエンコーダ等の速度検出器から得られる速度信号
との差により、乗心地良く速度制御されることは周知で
ある。これは、例えば特開昭57-9679号公報に示されて
いる。
しかし、この場合、速度検出器の故障等によりパルスが
発せられなくなると、速度信号と速度指令信号の差が大
になり、電動機を増速させる指令が与えられるので、か
ごを異常加速させることになり危険である。また、この
とき、速度指令信号と速度信号との差が所定値以上にな
ると、かごを停止させるような故障検出手段が考えられ
ているが、故障解析の立場からは、速度検出器の故障に
よるものか、その他の装置の故障によるものかの判別が
つきにくい。例えば、上記故障検出手段によれば、かご
が指令と反対方向へ走行したときにも故障検出され、速
度検出器以外の装置の故障をも検出してしまうことにな
る。この結果、故障原因の究明に長時間を要することに
なり、復旧が遅れ、サービスを低下させてしまう。更
に、かご内に乗客がいて、階間に故障停止した場合に
は、長時間乗客をかご内に閉じ込めてしまう虞れがあ
る。
〔発明の概要〕
この発明は上記不具合を改良するもので、速度指令信号
及び速度信号が正常な状態で速度信号が異常になつたこ
とが、所定時間発生するとかごを停止させるようにする
ことにより、かごの安全を確保し、故障解析の際速度検
出器の故障を容易に知ることができ、故障からの復帰を
早め、サービスの低下を軽減できるようにしたエレベー
タの速度制御装置を提供することを目的とする。
〔発明の実施例〕
以下、第1図〜第3図によりこの発明の一実施例を説明
する。なお、第2図は第1図の速度制御回路(11)に含ま
れている。
図中、(1)は三相交流電源、(2)は交流電源(1)の交流を
直流に変換して直流電動機(3)に供給する電動機駆動回
路、(4)は電動機(3)に直結され電動機(3)の回転速度に
対応する数のパルスを単位時間内に発する速度検出器
で、(4a)はその出力すなわち速度信号、(5)は電動機(3)
によつて駆動される巻上機の綱車、(6)はかご、(7)はつ
り合おもり、(8)は乗場ボタン、(9)は乗場ボタン(8)に
より登録された呼びを検出して走行指令信号(9a),(9b)
を発する走行指令発生回路、(10)は走行指令信号(9a)を
入力して速度指令信号(10a)を発する速度指令発生回
路、(11)は走行指令信号(9b)、速度指令信号(10a)及び
速度信号(4a)を入力し速度指令信号(10a)と速度信号(4
a)の偏差を演算して制御信号(11a)を電動機駆動回路(2)
へ送出する速度制御回路、(12)は速度信号(4a)のパルス
を計数するカウンタ、(13),(14)は入力Gが「L」から
「H」になつたときの入力Iを記憶するメモリ、(15)は入
力Gが「L」から「H」になつたとき入力Aから入力Bを減
算し、その結果を入力Gが次に「L」から「H」になるまで
出力する演算器、(15a)は減算器(15)の出力で、速度信
号、(16)〜(19)は入力Aが入力Bよりも大のとき出力が
「H」となりそれ以外のとき「L」となる比較器、(16a)〜
(18a)は比較器(16)〜(18)の出力、(20)は入力が「L」か
ら「H」になつたとき所定時間出力が「H」になる単安定素
子、(21)は入力Gが「H」のときに入力Iが「L」から「H」
に変わる回数を計数するカウンタ、(22)はR−Sフリツ
プフロツプ(以下FFという)、(23)は速度指令信号(1
0a)と速度信号(15a)の偏差を演算し制御信号(23a)を出
力する制御演算回路、(24)〜(27)はNOTゲート、(28)
〜(31)はANDゲート、(30a)はANDゲート(30)の出
力、(32)は入力Gが「H」のとき入力Iを出力し入力Gが
「L」のときは零を出力するゲート回路、(33)は一定周期
で「H」となるクロツクパルス、(34)は速度指令信号(10
a)の正常状態の最低値を示す第1の所定値、(35)は速度
信号(4a)の正常状態の最低値を示す第2の所定値、(36)
は零に近い速度に相当する第3の所定値、(37)はクロツ
クパルス(33)とは異なる周期を持つクロツクパルス、(3
8)はクロツクパルス(37)の所定パルス数(所定時間に相
当)、(39)は電源投入時に所定時間「H」となるリセツト
信号である。
次に、この実施例の動作を第3図を併用して説明する。
今、乗場ボタン(8)が押され、乗場呼びが登録される
と、走行指令発生回路(9)から、乗場ボタン(8)のある階
への走行指令信号(9a)を速度指令発生回路(10)へ、起動
を指令する走行指令信号(9b)を速度制御回路(11)へ出力
する。速度指令発生回路(10)では、出発階と停止予定階
とから演算して速度指令信号(10a)を発する。速度指令
信号(10a)は第1の所定値(34)と比較器(18)で比較され
る。起動直後は、速度指令信号(10a)は第1の所定値(3
4)よりも小さいので、比較器(18)の出力(18a)は「L」と
なる。したがつて、ANDゲート(28),(29)、単安定素
子(20)、ANDゲート(30),(31)の出力はいずれも「L」
となり、カウンタ(21)の出力は零となるため、比較器(1
9)の出力は「L」となり、FF(22)の出力も「L」となる。
これで、NOTゲート(27)の出力は「H」となる。したが
つて、制御演算回路(23)からの制御信号(23a)は、その
まま、ゲート回路(32)を通つて制御信号(11a)となり、
電動機駆動回路(2)に送出され、電動機(3)は起動してか
ご(6)は走行を開始する。
電動機(3)が起動すると、速度検出器(4)から速度信号(4
a)が発せられ、そのパルス数がカウンタ(12)で計数され
る。クロツクパルス(33)が「H」から「L」になると、NO
Tゲート(24)の出力は「L」から「H」になり、このとき上
記計数されたパルス数がメモリ(13)に記憶される。そし
て、そのパルス数は、クロツクパルス(33)が「L」から
「H」になつたときメモリ(14)に記憶される。つまり、メ
モリ(14)の出力は、カウンタ(12)の出力よりもクロツク
パルス(33)の一周期分前の値となる。減算器(15)で、カ
ウンタ(12)の出力からメモリ(14)の出力が減算される。
したがつて、減算器(15)の出力(15a)は、クロツクパル
ス(33)の1周期内のカウンタ(12)の出力の変化量とな
り、電動機(3)の回転速度、すなわちかご(6)の実速度を
表す速度信号となる。
比較器(16),(17)では、速度信号(15a)と第2及び第3
の所定値(35),(36)とが比較される。起動直後は速度が
低いので、速度信号(15a)は第2及び第3の所定値(3
5),(36)のいずれよりも小さい。したがつて、比較器(1
6),(17)の出力(16a),(17a)は共に「L」となり、NOT
ゲート(25),(26)の出力はいずれも「H」となるが、上述
のように比較器(18)の出力(18a)は「L」であるから、A
NDゲート(28),(29)の出力は「L」のままである。やが
て速度が増し、速度信号(15a)が第3の所定値(36)より
も大になると、比較器(17)の出力(17a)は「H」となり、
NOTゲート(26)の出力は「L」となる。一方、速度の上
昇に伴い、速度指令信号(10a)は第1の所定値(34)を越
え、比較器(18)の出力(18a)は「H」となるが、ANDゲ
ート(29)の出力は「L」であり、ANDゲート(30)の出力
も「L」のままである。更に速度が増し、速度信号(15a)
が第2の所定値(35)を越えると、比較器(16)の出力(16
a)は「H」となり、NOTゲート(25)の出力は「L」とな
る。そのため、ANDゲート(28)の出力及び単安定素子
(20)の出力は「L」であり、ANDゲート(30)の出力は
「H」にはならない。結局、正常走行中は、ANDゲート
(30)の出力(30a)は「L」で、制御信号(23a)がそのまま電
動機駆動回路(2)へ送出される。
ここで、速度検出器(4)が故障し、速度信号(4a)が発せ
られなくなつたとすると、カウンタ(12)の計数は停止
し、その出力は同じ値のままとなり、減算器(15)の出力
(15a)は零となる。したがつて、比較器(16),(17)の出
力(16a),(17a)はいずれも「L」となり、NOTゲート(2
5),(26)の出力は共に「H」となる。このとき、比較器(1
8)の出力(18a)は「H」であるので、ANDゲート(28),
(29)の出力はいずれも「H」となり、単安定素子(20)の出
力は所定時間だけ「H」となり、ANDゲート(30)の出力
(30a)は上記所定時間だけ「H」となる。これで、AND
ゲート(31)の出力は、クロツクパルス(37)と同じ波形と
なり、そのパルスがカウンタ(21)で計数され、これが所
定パルス数(38)を越えると、比較器(19)の出力は「H」と
なり、FF(22)の出力は「H」となる。これで、NOTゲ
ート(27)の出力は「L」となるので、ゲート回路(32)は閉
じ、制御信号(11a)は零となり、電動機駆動回路(2)は電
動機(3)を停止させ、かご(6)は停止する。すなわち、速
度指令信号(10a)が第1の所定値(34)よりも大、速度信
号(4a)が第2の所定値(35)よりも大であることを検出し
た後、速度検出器(4)の故障により、速度信号(4a)が零
近辺の値、つまり第3の所定値(36)以下に急変したこと
を検出して、かご(6)を停止させる。
このとき、ノイズ等により瞬時だけ速度信号(15a)が零
になつたとすると、カウンタ(21)が所定パルス数(38)に
達する前に、比較器(17)の出力(17a)は「H」、NOTゲ
ート(26)の出力は「L」、ANDゲート(29)、(30)の出力
は「L」となり、カウンタ(21)はリセツトされ、その出力
は零となる。そのため、比較器(19)の出力は「L」のまま
となり、FF(22)はセツトされず、ゲート回路(32)は開
いたままとなる。
この実施例では、出力「H」を論理値1、出力「L」を論理
値0に対応させて回路を構成している。なお、回路の設
計にあたって必要に応じてこれとは反対の出力レベルを
論理値1、論理値0と対応づけるような回路構成をとっ
ても良いことは勿論である。
実施例では、異常が所定時間(所定パルス数(38)に相
当)継続するとかご(6)を停止させるようにしたが、上
記異常の検出を単位時間ごとに行う(電子計算機で一定
時間ごとに検出する)ものでは、上記異常検出が所定回
数続いたときかご(6)を停止させるようにすればよい。
〔発明の効果〕
以上述べたとおりこの発明では、エレベータの速度指令
信号が第1の所定値よりも大で、速度信号が第2の所定
値よりも大の状態から、速度信号が第3の所定値以下に
なり、これが所定時間継続すると、かごを停止させるよ
うにしたので、かごが異常加速することなく安全を確保
することができ、かつ故障解析の際直ちに速度検出器の
故障と分かるので、復帰に要する時間が短縮され、良い
サービスをすることができる。
また、第1及び第2の所定値を設定することにより、か
ごの速度が低い場合に、振動等による速度信号の急激な
変化を誤って検出してしまうことを防ぎ、更には所定時
間継続することを確認することにより、ノイズ等瞬時だ
けの異常信号による誤検出を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明によるエレベータの速度制御装置の一
実施例を示す構成図、第2図は第1図の速度制御回路を
示す論理回路図、第3図は第2図の動作説明図である。 図中、(3)は直流電動機、(4)は速度検出器、(6)はエレ
ベータのかご、(10)は速度指令発生回路、(11)は速度制
御回路、(16)は比較器(速度確認回路)、(17)は比較器
(速度検出異常確認回路)、(18)は比較器(指令速度確
認回路)、(19)は比較器(非常停止回路)、(30)はAN
Dゲート(故障検出回路)、(32)はゲート回路(非常停
止回路)である。 なお、図中同一符号は同一部分を示す。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−149964(JP,A) 特開 昭58−207268(JP,A) 特開 昭57−38281(JP,A) 特開 昭55−130470(JP,A) 実開 昭59−83854(JP,U) 実開 昭58−102566(JP,U)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】かごの速度を指令する速度指令信号を発す
    る速度指令発生回路と、前記速度指令信号が定常状態の
    走行速度を指令するときの正常状態範囲の最低値を示す
    第1の所定値よりも大になると論理値1を出力する指令
    速度確認回路と、前記かごの速度に対応する速度信号を
    発する速度検出器と、前記速度信号が定常状態の走行速
    度を指令するときの正常状態範囲の最低値を示す第2の
    所定値よりも大となると論理値1を出力する速度確認回
    路と、前記速度信号が零に近い第3の所定値以下になる
    と論理値1を検出する速度検出異常確認回路と、前記指
    令速度確認回路が論理値1を出力し前記速度確認回路の
    出力が論理値0を出力した瞬間より第1の所定時間論理
    値1を出力する単安定素子と、該単安定素子の論理値1
    の出力及び前記速度検出異常確認回路の論理値1の出力
    に基づいて作動する故障検出回路と、該故障検出回路が
    第2の所定時間作動すると前記がごを停止させる非常停
    止回路と、を具備することを特徴とするエレベータの速
    度制御装置。
JP59029817A 1984-02-20 1984-02-20 エレベータの速度制御装置 Expired - Fee Related JPH0659984B2 (ja)

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