JPH0659722U - 天井装着型空調装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 天井パネル４２の小型化を図って天井パネル
４２の型費を低下することにより天井装着型空調装置の
コストを減少し、また天井の野縁と野縁との間の間隔が
狭い住宅においてかかる野縁に対し直角に空調装置本体
１を設置する場合でも野縁の切断を最小限に抑制する。 【構成】 ケース２と、該ケース２内に収納される熱交
換器３、ドレンパン１０、ドレンポンプ１１及び送風機
２０を少なくとも備える空調装置本体１の一部を切り欠
くことにより空間を設け、この空間に前記熱交換器３の
出入口部４，５ドレンポンプ１１のパイプ接続部１２を
突出させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、例えば住宅等の建物の天井に装着する空調装置に関するものであ る。

【０００２】

【従来の技術】

従来において、一般的な天井装着型空調装置の空調装置本体は、実開平２−７ ７５０９号公報に示す様に内部が空洞となっている直方体状のケースを有してい るもので、このような直方体状の空調装置本体においては、図５及び図６に示す ように熱交換器３の出入口部４，５及びドレン水を排出するためのパイプと接続 するパイプ接続部１２とがケース２の側壁２ａから各々突出していた。

【０００３】 従って、熱交換器３の出入口部４，５に出入口パイプを接続するため及びパイ プ接続部１２にドレン水排出用のパイプを接続するために、配管の作業空間を前 記側壁２ａより外側に確保していた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述の空調装置本体の構成では配管作業用空間の確保のため天 井開口部の長手方向寸法が大きくなるので、必然的に天井開口部をカバーする天 井パネルもその長手方向寸法を大きくする必要がある。

【０００５】 このため、天井パネルは空調装置本体に比し特に長手方向において大型化する ので、天井パネルの型費の上昇ひいては天井装着型空調装置全体のコスト高を招 くという問題があった。

【０００６】 また、ある種の住宅では天井の野縁と野縁との間隔が通常の住宅よりも狭くな っており、従って野縁に対し直角方向に天井装着型空調装置を取付ける際に作業 空間確保のためにも野縁を切断しなければならない場合があるという問題点もあ った。

【０００７】 そこで、この考案は、上記問題点に鑑み、天井パネルの小型化により天井パネ ルの型費を減少し、また天井の野縁と野縁との間隔が狭い住宅においてかかる野 縁に対し直角方向に装着する際に野縁の切断を最少限に抑えるこができる天井装 着型空調装置を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、この考案に係る天井装着型空調装置は、ケースと 、該ケース内に熱交換器と、ドレンパンと、ドレンポンプ及び送風機とを少なく とも配して成る空調装置本体であって、かかる空調装置本体の一部を切欠くこと により空間を設け、この空間に前記熱交換器の出入口部及びドレンポンプのパ イプ接続部を突出させた構成となっている。

【０００９】

【作用】

従って、空調装置本体の一部を切り欠いて設けられた空間で熱交換器の出入口 部及びドレンポンプのパイプ接続部の配管作業をすることができ、これによって 空調装置本体の外側に配管の作業空間を配する必要がなくなり天井開口部の長手 方向の寸法を小さくすることが可能となるので、上記課題を解決することができ ることとなる。

【００１０】

【実施例】

以下、この考案の実施例を図面により説明する。

【００１１】 図１乃至図４において、この考案に係る天井装着型空調装置の構成が示されて いる。

【００１２】 空調装置本体１は、後述する様に配管作業用の空間を設けるため角部のうちの 一つが切り欠かれたケース２と、かかるケース２内に配されたエアガイド部材１ ５と、このエアガイド部材１５の上流側に接続される熱交換器３と、熱交換器３ の後流側に位置しエアガイド部材１５内に収納される送風機２０等の空調機器及 びドレンパン１０、ドレンポンプ１１等により構成されるものである。

【００１３】 エアガイド部材１５は、空気吸込口１６から取入れられ熱交換器３により温調 された空気を空気吹出口１７まで案内するためのものであり、両端は空気吸込口 １６及び空気吹出口１７に連接している。尚、前記空気吸入口１６及び空気吹出 口１７の双方は天井装着型であるため下向きに形成されている。

【００１４】 熱交換器３は、その一方壁に設けられた出入口部４，５に出入口パイプを各々 接続することによって空調装置本体１外に存する膨張弁、コンデンサ、コンプレ ッサと配管結合されて冷房サイクルを構成するもので、ヒートポンプ式であるた め空気の暖房又は冷房を切換えて行うことができる。また、熱交換器３はエアガ イド部材１５の内幅全体を遮蔽できる様に配置されている。即ち、熱交換器３の 外幅は、前記空気吸込口１６の内幅とほぼ等しい長手方向寸法を有しているもの である。

【００１５】 前記熱交換器３の下側のエアガイド部材１５の下側には、ドレン水の受け皿と してドレンパン１０が配置され、一時的にドレン水を貯めるようになっている。 また、前記ドレンパン１０に貯めたドレン水の吸水用として、ドレンポンプ１１ がドレンパン１０上で且つケース２のうち突出したスペース３２に設けられ、ド レンパン１０からドレン水が溢れるのを防止している。そして、ドレンポンプ１ １から延設されたパイプ接続部１２を介して吸い上げられたドレン水はドレン水 排出用パイプより空調装置本体１の外部に排出される。尚、ドレン水からの熱を 遮断するため前記パイプ接続部１２の周囲を断熱材１３がカバーしている。

【００１６】 送風機２０は、前記熱交換器３と並行して配置されているものであり、円筒状 のクロスフローファンを採用することにより側部に空気取入口を突出させる必要 がないので、送風機２０の長手方向寸法を熱交換器３の長手方向寸法と一致させ ることが可能となる。

【００１７】 尚、送風機２０は軸２１の一方端を軸受ブラケット２３でカバーした後、プレ ート２４に回動可能に係止し、軸２１の他方端をケース２のうち突出したスペー ス３２に設置されたモータ２２に接続されているので、送風機２０の回転数をモ ータ２２で制御可能となっている。

【００１８】 また、送風機２０の真下には、両端をエアガイド部材１５に回動自在に係止さ れた軸２７に複数の傾斜したブレード２６を固定して成るルーバ２８が配置され ており、前記軸２７を手動で回転しブレード２６の向きを異ならせることにより 吹出空気の向きを左右に変更できるようになっている。更に、吹出口１７近傍に も軸３０により回動可能なルーバ２９が配置され、こちらは自動制御でルーバ２ ９の傾斜を変えることにより吹出空気の向きを上下に変更できるようになってい る。従って、これらのルーバ２８，２９により、使用者は嗜好に合わせて吹出空 気の向きを自由に変更することが可能である。

【００１９】 電気ボックス３５は、空調機器をコントロールするための電装備品等を収納す るためのものであり、ケース２の側壁２ｃ内側に設けられている。

【００２０】 空調装置本体１の空気吸込口１６の端部には前述した様に切り欠き３３が設け られており、かかる切り欠き３３により新たに形成された側壁２ｅからは前記熱 交換器３の出入口部４，５が、側壁２ｆからは前記ドレンポンプ１１のパイプ接 続部１２が、前記切り欠き３３により生じた空間に各々突出したものとなってい る。尚、空調装置本体１に設けられる切り欠き３３の位置は上記に限定されず前 述した様に熱交換器３、送風機２０及び空気吸込口１６の長手方向寸法を等しく できれば特に問わないものである。

【００２１】 最後に、かかる空調装置本体１の取付を説明すると、ケース２の側壁２ｃ，２ ｄに一対づつ２組設けられたブラケット４０に一端が天井上面５０に固定された 吊りボルト４１を嵌合し、しかる後にナット等で挟持して固定することにより行 われる。これによって、空調装置本体１を天井上面５０から天井下面４９に穿た れた天井開口部４８上に吊り下げることとなる。尚、かかる天井開口部４８は空 調装置本体１とほぼ同じ大きさの寸法を有している。

【００２２】 そして、天井開口部４８側から出入口部４，５に出入口パイプを切り欠き３３ で形成された空間で接続し、パイプ接続部１２にドレン水排出用のパイプを接続 した後、天井開口部４８よりも若干寸法の大きい天井パネル４２を取付け、天井 開口部４８をカバーする。これより天井装着型空調装置の天井への装着は完成す る。

【００２３】 以上により、前記出入口部４，５への出入口パイプの接続、及びパイプ接続部 １２へのドレン水排出用のパイプの接続は、空調装置本体１の切り欠きにより生 じた空間で作業することが可能となる。また、熱交換器３と送風機２０と空気吸 入口１６の長手寸法は全て等しいので、空調装置本体１内においてスムーズな空 気の流れを得ることができ、また加熱又は冷却された空気を効率良く送風できる こととなる。

【００２４】

【考案の効果】

以上のように、この考案によれば空調装置本体の外側に作業空間を配する必要 がなくなり天井開口部の長手方向の寸法を小さくすることが可能となるので、天 井パネルも小型化による型費の低下を図れ、天井装着型空調装置全体のコストを 減少することができる。

【００２５】 また、熱交換器の出入口部等への配管作業のために作業空間用に天井開口部の 長手方向の寸法を大きくとることが不要となるので、天井の野縁に対し直角に空 調装置を装着する場合でも野縁の切断を最小限に抑えることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係る空調装置本体を下側から見た断
面図である。

【図２】同上の空調装置本体を横から見た断面図であ
る。

【図３】及び

【図４】同上の天井装着型空調装置を天井に装着した状
態を示した説明図である。

【図５】及び

【図６】従来の天井装着型空調装置を天井に装着した状
態を示した説明図である。

【符号の説明】

１ 空調装置本体 ２ ケース ２ａ乃至２ｆ 側壁 ３ 熱交換器 ４，５ 出入口部 １０ ドレンパン １１ ドレンポンプ １２ パイプ接続部 ２０ 送風機 ３３ 切り欠き

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 濱岡 薫 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番地 株式会社ゼクセル江南工場内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ケースと、該ケース内に熱交換器と、ド
   レンパンと、ドレンポンプ及び送風機とを少なくとも配
   して成る空調装置本体であって、かかる空調装置本体の
   一部を切欠くことにより空間を設け、この空間に前記熱
   交換器の出入口部及びドレンポンプのパイプ接続部を突
   出させたことを特徴とする天井装着型空調装置。