JPH0659711B2 - 樹脂ラミネ−ト鋼板 - Google Patents

樹脂ラミネ−ト鋼板

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JPH0659711B2
JPH0659711B2 JP62001095A JP109587A JPH0659711B2 JP H0659711 B2 JPH0659711 B2 JP H0659711B2 JP 62001095 A JP62001095 A JP 62001095A JP 109587 A JP109587 A JP 109587A JP H0659711 B2 JPH0659711 B2 JP H0659711B2
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JP
Japan
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synthetic resin
resin
laminated steel
steel plate
steel sheet
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JP62001095A
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恭典 松田
真事 樺沢
之 渡邊
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日本鋼管株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、スポット溶接性にすぐれた樹脂ラミネート
鋼板に関する。
〔従来の技術〕
2枚の鋼板間に合成樹脂層を配して形成する合成樹脂ラ
ミネート鋼板は、制振性能の面で優れた効果を発揮する
ことが認められ、現在では自動車、電機、建材などの各
分野において、急速に普及しつつある。
しかしながら、中間層を形成している合成樹脂層が、非
電導性であるために、溶接加工時、特に抵抗スポット溶
接を行うためには、別途にバイパス回路を設けるなど、
特殊な工夫を行わなければならないという不便さがあっ
た。
現在では、合成樹脂層中に、グラファイト、鉄、銅、亜
鉛、あるいは、アルミニウムなどの導電性粒子を混入さ
せる(特開昭50−79920号公報、特開昭53−1
28687号公報、特開昭56−31540号公報、特
開昭57−146649号公報)とか、あるいは金属繊
維(特開昭58−142845号公報)、らせん状の導
電体(特開昭58−142844号公報)を混入するこ
とによって、前記のような従来技術における煩雑な工夫
を行うことなしに、直接スポット溶接を可能とする技術
が開発され実用化されつつある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところが、このような改良されているはずの合成樹脂ラ
ミネート鋼板であっても、そのスポット溶接性について
はいまだに解決しなければならない問題が次に示す通り
存在しており、更に改良の余地が残されているものであ
った。
(1)使用する導電性粒子自体に起因する問題 当然のことながら、使用する導電性の粒子は高い伝導度
を有し、しかも、その表面は長期にわたり酸化されにく
いものであることが要求される。
また、溶接時のような高温加熱下においても同様の性能
を維持しつづけることの可能なものであることが必要で
ある。
しかしながら、現在市販されている合成樹脂ラミネート
鋼板では、未だに十分な導電性を有しているとは云え
ず、とくにアルミニュウム、鉄、銅などの金属粉では、
取扱如何によっては酸化による皮膜生成によって、導電
性がたびたび阻害されていた。
(2)溶接時に異常抵抗値が発生する問題 スポット溶接の電圧印加時においては、各導電性粒子は
異常加熱を起こさないような均一抵抗値を有し、かつ、
導電性の面から低抵抗値を有することが必要である。
しかしながら、従来の導電性粒子では、その高硬度ある
いは粒径の相違により、導電性粒子と鋼板との「なじ
み」の差や接触状態の差などの影響を受け、均一な抵抗
値を有しているとは云いがたかった。
そのため、鋼板の孔あき(ピンホール)、黒シミ(ピン
ホール直前の状態での鋼板表面の点状ブルーイング)な
ど、不均一発熱欠陥が避けがたかった。
〔問題点を解決するための手段〕
このような問題点を克服するために、種々の検討を行っ
た結果、本発明にいたった。即ち、30〜100μm厚
の合成樹脂層の厚さ(d)に対し、粒径が0.8〜1.
5d金属錫粉が合成樹脂の0.2〜3.0容量%混合し
てある合成樹脂層を鋼板間に圧着して形成した樹脂ラミ
ネート鋼板である。
この発明では、上述のように、鋼板の間に合成樹脂を挟
んで使用するが、この合成樹脂としては、酸及び酸無水
物、シランカップリング剤などにより変成した熱可塑性
樹脂またはエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂などを使用
することが出来る。
ここで使用する合成樹脂の厚さdは、その両外側に配す
る鋼板の厚さによっても変化するがおよそ30〜100
μmの範囲が適当である。
この厚さが30μmを下回ると、充分な制振性の効果を
期待することができないし、また、逆に、100μmを
超えると、制振性の挙動が、厚みの増加に伴わなくな
り、制振性の向上傾向は、特にある一定値以上では見ら
れなくなって、経済性の面からみて、好ましくない結果
となる。
さらに、樹脂厚さが大であることから、成形性が劣化す
るばかりでなく、加えて、溶接時などの熱を受けること
により、樹脂のガス化する機会が多くなり、溶接部に
「ふくれ」等を生じて外観不良の原因となる。
この発明に従って、導電化粒子を合成樹脂に配合するに
あたっては、導電化粒子として次の表1に示した物質を
使用することが必要である。
高電気伝導性と耐酸化性あるいは鋼板との接触状態、密
着性の向上といった条件を満足させる必要から、比較的
柔らかい金属から表1の錫を選択して使用する。この金
属錫粉としては、平滑状態の合成樹脂の厚さdに対し
て、0.8〜1.5dに相当する粒径のものを、合成樹
脂に対して、0.2〜3.0容量%配合することによ
り、好ましい結果を期待することが出来る。
金属錫粉の配合量は、樹脂ラミネート鋼板の物性に大き
く影響を及ぼすため、この範囲は最低限の導電性が確保
出来る混合量を下限値とし、接着剥離強度が低下する添
加量を上限値として設定すればよい。
上述した錫の軟金属粉を配合してある合成樹脂を鋼板と
ラミネートした状態を示したものが第1図である。
図中、1は鋼板、2は合成樹脂、3は金属錫粉を示して
おり、ラミネート加圧時において金属錫粉は軟らかいが
ゆえに、押潰されて鋼板と程よく接触して、接触面積は
大きくなり、かつ、接触は安定する。
このことにより、スポット溶接時の電流経路を安定的に
確保することが出来、良好な溶接が可能となる。
第3図は、従来のラミネート鋼板を示した図であって、
図中、4は導電性粒子を示している。
この場合は、使用している導電性粒子が硬い物質(C、
Ni、ステンレス)であるために、ラミネート加圧時に
十分な圧潰が起こらず、鋼板との接触面積が小さくな
り、かつ、接触状態は不安定であることが理解出来る。
上記のようにして形成した樹脂ラミネート鋼板は、導電
性粒子として、金属錫粉を使用していることから、高い
電気伝導性が確保されていると共に、その金属錫粉と鋼
板との接触状態を広く、かつ安定に制御しうるため、低
くかつ均一な電気抵抗値をもつこの樹脂ラミネート鋼板
によりその発生を未然に防止することが可能である。
一般に、合成樹脂ラミネート鋼板15を製造する方法と
して、第4図に示すように、合成樹脂を導電化粒子と配
合後フイルム成形した樹脂フイルム11を、加熱炉12
を通過して、加熱された鋼板13の一面にロール14を
介して、接着し、ついて加熱炉12で再加熱し他の鋼板
13で露出しているフィルム面を覆い、ロール14を介
して、圧着して製造する方法と、導電化粒子を配合した
合成樹脂を鋼板に直接塗布した後に、別の鋼板に貼り合
わせる方法の2種類がある。
この発明の樹脂ラミネート鋼板の製造方法としては、前
記のいずれの方法をも適用することが可能である。
〔実施例〕
以下、具体的に実施例を示しながら、この発明をより詳
細に説明する。
実施例1 樹脂ラミネート鋼板のスポット溶接性を観るために、金
属錫粉を合成樹脂層に混入させたものを用いて、樹脂ラ
ミネート鋼板を作り、スポット溶接試験をを行い、表2
の結果を得た。
なお、試験に際しては、樹脂厚さを100μmとし、金
属錫粒径を60、80、100、150μm、金属錫の
混入量を0.1、0.2、0.6、1.0、2.0、
3.0%としたものを用い、6mm厚の冷延鋼板2枚の
間にそれぞれ樹脂フイルムを挟持させた。
なお、電気抵抗を調べるための装置の概略は、第2図に
示したごときものであり、図中、5は試験片、6は定電
流電源、7は電圧計である。
抵抗の測定に際しては、10kgf/mmの加圧力を
与え、試験片は直径13mmの円盤状のものである。
また溶接は電極先端径6mmφ、加圧力250kgf、
電流10kA、通電時間12サイクル/50Hzで行
い、溶接欠陥の発生数を調べた。
比較例1 下記の表3に示した金属粉を使用して、実施例1と同様
の操作を繰り返したところ、表3の結果を得た。
上記試験を行うに際しては、樹脂厚さを100μmと
し、0.6mm厚さの冷延鋼板2枚の間に、それぞれの
樹脂フイルムを挟持させた。
電気抵抗などの測定条件は、前述の実施例において準拠
して行った。
〔発明の効果〕
この発明は、樹脂ラミネート鋼板において、その中間樹
脂層中に導電性が高く、合成樹脂の厚さdに対して、
0.8〜1.5dに相当する粒径をもつ錫の金属錫粉を
樹脂層中に0.2〜3.0容量%混合したものを使用し
て樹脂ラミネート鋼板を構成しているため、従来の導電
性粒子に比べて、鋼板の接触状態が改善され、密着度が
上昇し、均一抵抗を有し、かつ低抵抗の樹脂ラミネート
鋼板の製造が可能である。
このため、ピンホールなどの溶接欠陥発生要因を未然に
防止し、かつ、特殊な工夫なしに、良好なスポット溶接
継手の作製が可能であるという効果を有するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明により形成した樹脂ラミネート鋼板の
断面図、第2図は電気抵抗測定装置の概略説明図、第3
図は従来の樹脂ラミネート鋼板の断面図、第4図は合成
樹脂ラミネート鋼板の製造する方法を示した工程図であ
る。 1……鋼板、2……合成樹脂層、 3……金属錫粉、4……導電性粒子 5……試験片、6……定電流電源、 7……電圧計、11……樹脂フイルム 12……加熱炉、13……鋼板、 14……ロール、15……合成樹脂ラミネート鋼板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼板間に30〜100μm厚の合成樹脂層
    を配した樹脂ラミネート鋼板であって、該合成樹脂層に
    はその厚さ(d)に対して、粒径が 0.8〜 1.5dである
    ビッカース硬度(Hv)7〜12の金属錫粉が合成樹脂
    の 0.2〜 3.0容量%混合してあることを特徴とする樹脂
    ラミネート鋼板。
JP62001095A 1987-01-08 1987-01-08 樹脂ラミネ−ト鋼板 Expired - Lifetime JPH0659711B2 (ja)

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JP62001095A JPH0659711B2 (ja) 1987-01-08 1987-01-08 樹脂ラミネ−ト鋼板

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JPS63170031A JPS63170031A (ja) 1988-07-13
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