JPH03221446A - 溶接可能型制振金属板 - Google Patents

溶接可能型制振金属板

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JPH03221446A
JPH03221446A JP1758990A JP1758990A JPH03221446A JP H03221446 A JPH03221446 A JP H03221446A JP 1758990 A JP1758990 A JP 1758990A JP 1758990 A JP1758990 A JP 1758990A JP H03221446 A JPH03221446 A JP H03221446A
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skin
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particles
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JP1758990A
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Motoo Sato
始夫 佐藤
Yoshiyuki Yuzutori
柚鳥 善之
Hiroshi Nishikawa
西川 廣士
Ryuichi Ishida
石田 隆一
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ;産業上の利用分野] 本発明は、スポット溶接、プロジェクノヨン溶接、ンー
ム溶接などの電気抵抗溶接を、安定して施工し得る冷接
可能型制振金属板に関する。
〔従来の技術〕
近年、各分野において静音性、静粛性の要求が高まって
きており、特に、自動車、家庭it器製品等のように、
内蔵した原動機から発する振動・騒音の外部伝播を抑え
る必要のある商品分野や、建築物に使用される建材のよ
うに内部および外部からの付加振動・騒音を遮断する必
要のある分野では、これら振動・騒音のエネルギの吸収
に有用な制振複合板の適用が積極的に進められている。
そして、制振複合板としては、冷延鋼板、ステンレス鋼
板、各種めっき鋼板、アルミニュウム板、チタン板等を
表皮板材とし、これら表皮金属板材の間に粘弾性高分子
樹脂を挟み込んでラミネートした、いわゆる拘束型の制
振金属板が広く用いられている。
しかし、これら制振金属板においては、中間に介在させ
た粘弾性高分子樹脂が電気絶縁体であるため、薄肉な金
属板材を構造部材に適用するときの接合法として常用さ
れるスポット溶接、プロジェクンヨン溶接、シーム4接
等の電気抵抗溶接法をそのまま適用できないという難点
があった。
そこで、最近では、この電気絶縁体である粘弾性高分子
樹脂に、鉄粉(特開昭57−51453号公報)、ニッ
ケル粉末(特開昭63−188040号公報)等の金属
粒子や、カーボン粉末(特開昭57−163560号公
報)等の導電性物質を添加することで、中間に介在させ
る粘弾性高分子樹脂層に導電性を付与して電気抵抗溶接
を可能とした溶接可能型制振金属板が広く採用されつつ
ある。
[発明が解決しようとする課題] 上記従来の溶接可能型制振金属板では、中間の粘弾性高
分子樹脂(以下、樹脂と略記)層に導電性を付与し得て
、即ち樹脂層こ添加された導だ性物質にて表裏の表皮金
属板材間を結ぶ導電回路を形成し得て、電気抵抗溶接(
以下、l容接と略記)を施工することができ、それなり
の成果を収めているものの、その溶接安定性、制振性能
および剪断引張接着強度(以下、接着強度と略記)の面
で、なお種々の問題を抱えているのが現状である。
すなわち、導電性物質の添加量より期待される導電性が
得難く、その溶接施工時に台ける溶接不良の発生を未然
に防止するには、導電性物質を比較的多量に添加するこ
とが必要となる。
しかし、導電性物質として添加される金属粉末やカーボ
ン粉末等は、本来樹脂のような振動減衰性能を有さない
ため、これら導電性物質の添加量の増加に伴い、その本
来的特性として求められる制振性能が低下するという問
題が生し、また、導電性物質の添加量の増加につれて接
着強度も低下するという問題が生しる。しかも、その接
着強度の低下は、薄肉な金属板材を構造部材に適用する
ときの成形方法として常用されるプレス加工時に表皮金
属板材の剥離現象を招来し、これら溶接可能型制振金属
板に健全な成形加工を施し難くなるという致命的な欠陥
をももたらす。
また、特に、表皮板材として各種めっき鋼板を用いた場
合には、導電性物質の添加量を増しても、その溶接性の
安定化が得難く、溶接不良の発生を未然に防止すること
が困工1てあり、このことが、表皮板材りこ削蝕性の優
れた各種めっき鋼板を通用して、溶接可能型制振金属板
の通用範囲拡大を図らんとするに、大きな阻害要因とな
っていた。
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになさ
れたものであって、制振金属板にとして最も重要な特性
である制振性能を低下させることなく、プレス加工によ
る底形に必要な接着強度を損なうことのないことは勿論
のこと、表皮金属板材として各種めっき調板を通用した
場合であっても、電気抵抗溶接を安定して施工できる溶
接可能型制振金属板の提供を目的とするものである。
;課題を解決するための手段〕 上記目的を達成するために、本発明は以下の構成とされ
である。すなわち、本発明に係る溶接可能型制振金属板
は、表面が滑らかで起伏の少ない球形状の金属粒子を均
一に分散添加さ♂た粘弾性高分子樹脂を、二枚の表皮金
属板材の間に挾んでラミネートしてなる(容接可能型制
振金属板であって、ラミネート後にお:する粘弾性高分
子樹脂層の厚さLと、各金属粒子の表皮金属板材との見
掛は接触面の径dとの比が1.0≦d/t≦2.5であ
り、かつ、各金属粒子と表皮金属板材との間の見掛は接
触面積に対する該金属粒子と表皮金属板材とが金属間接
触して通電に寄与する有効接触面積の割合が50%以上
であるものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本件発明者等は、まず、導電性物質としての金属粉末を
均一に分散添加した樹脂を、二枚の表皮鋼板材間に挟み
込んでラミネートしてなる従来型の溶接可能型制振鋼板
をちとに、その電気抵抗溶接における溶接不良の発生原
因について詳細に調査した結果、以下のことを知見した
すなわち、これら従来の溶接可能型制振E板においては
、樹脂に添加されて表裏の表皮鋼板間を結ぶ導電回路を
形成すべき金属粒子の多くが、ラミホー1時の加圧によ
り表皮調板材ムこ当接させられた界面に樹脂を巻き込ん
で介在させ、通電に寄与する表皮鋼板材との金属間接触
面積を狭窄された状態で存在しており、特に、表面粗さ
の大きいめっき□板等を表皮鋼板材としたものは、その
界面に樹脂を巻き込んだ状態で存在している頻度が非常
に高いということが判明した。
そして、このような状態で導電性物質としての金属粒子
が存在する場合には、溶接時の通電初期に、金属粒子の
樹脂を巻き込んでいない界面部位、即ち巻き込み樹脂で
狭窄された表皮鋼板材との金属間接触部位を経由して電
流が流れ、その通電に伴う抵抗発熱、即ちジュール熱に
より巻き込まれた樹脂が/8融軟化すると共に、電極の
加圧力により界面から排除され、表皮帯板材と金属粒子
との界面間で絶縁破壊を生し、界面間でスパークが発生
して溶接不良を招き、更にまた、表皮調板材との界面間
に樹脂を巻き込んだ金属粒子、即ち不完全な導電回路を
形成した金属粒子の存在頻度が高い場合には、lll!
霊初期に、界面に樹脂の巻き込みがなく表皮調板材と金
属間接触して健全な導電回路を形成している金属粒子に
局部的にWi集中が起こり、この際のジュール熱が表皮
鋼板材の熱容量を土間れば、該雷流集中部の表皮鋼板材
が溶融状叫に軟化じ、内部樹脂の軟化、7容融、蒸発に
伴う表裏の表皮Ω板手4間の内圧上昇に耐えきれづ′、
表皮綱板材に穴開きを発生するという重大欠陥を引き起
こす。また、ラミネート後の樹脂膜厚さよりも小径の金
属粒子を冷力■した場合には、表皮鋼板材との間に樹脂
を介在させた金属粒子の存在頻度が極度に増し、電極の
加圧によっても各金属粒子に有効な導電回路を形成させ
ることができず、溶接継手が得られない未通電や、表皮
鋼板材の穴開き等の重大欠陥を引き起こし易い。
一方、このような溶接不良の発生を防止するため、導電
性物質としての金属粒子の添加量を増していくと、表皮
鋼板材との界面に樹脂の巻き込みがなく健全かつ安定な
導電回路を形成した金属粒子の存在頻度が増加して溶接
性の安定化は図れるが、反面、金属粒子の添加量を増し
ていくと、接着強度を付与する樹脂と表皮鋼板材との接
触面積が減少し、それに伴い接着に寄与する水素結合の
数が減少して、当該制振鋼板の着強度が低下するに加え
て、本質的に振動減衰性能を有さない金属粒子の増力口
により制振性能も低下する。
ここで、本件発明者ら8よ、上記調査結果に各方面から
検討を加えた結果、従来技術の観点のように、添加する
導電性物質としての金属粒子の粒径および添加量の制御
のみでは、ラミネート後の金属粒子それぞれに、表裏の
表皮金属板材間を結ぶ有効かつ安定な通電回路を形成さ
せ難く、その溶接性の安定化を図るには、ラミネート後
において、添加した導電性物質の粒子それぞれが、確実
に表裏の表皮金属板材に当接し、しかも、その当接界面
に樹脂の巻き込みの少なく、表皮金属板材と金属間接触
して通電に寄与する有効接触面積の割合の大きなものと
しない限り、いたずらに、導電性物質の添加量の増加と
、その増加に伴う制振性能および接着強度の低下を招く
との結論を得た。
そこで、本件発明者らは、上記結論に沿って更に検討を
重ねた結果、樹脂に添加する金属粒子の形状に着目し、
例えば、従来から多用されている水アトマイズ法Gこで
製造した金属粉末のように、その形状が不規則で表面の
凹凸が激しい金属粒子を添加した場合、その粒径がラミ
ネート後の樹脂層厚さより大きく且つ整粒なるものと5
でも、ラミネート時の加圧に際して、各金属粒子の表面
に樹脂が容易にトラップされて、表皮金属板材との当接
界面に巻き込まれ易いので、ラミネート後において、た
とえ金属粒子それぞれが、見掛は上で表皮金属板材と当
接していても、有効かつ安定した導電回路を形成したも
のの率が低くくなるが、これを、表面が滑らかで起伏の
少ない球形状の金属粒子とした場合、ラミネート時の加
圧に際して、各金属粒子の表面に樹脂がトラップされ難
くなるに加え、表皮金属板材との当接界面から押し出さ
れて排除され易くなるので、冷力■時の粒径を制御して
、ラミネート後において、金属粒子それぞれを表裏の皮
金属板材と確実に当接させる限り、その当接界面に樹脂
の巻き込みが少なく、有効かつ安定した導電回路を形成
したものとし得ることを、すなわち、添加する導電性物
質としての金属粒子の形状を制御することで、必要最小
限の量の金属粒子の添加でちって、従来技術では困難で
あった高い溶接性の安定化を得ることができるとの新た
な観点を見出したのである。
本発明は、上述した添加する導電性物質としての金属粒
子の形状を制御するという新たな観点に基づいてなされ
たもので、すなわち、本発明に係る溶接可能型制振金属
板は、導電性物質として用いる金属粒子の形状を、表面
が滑らかで起伏の少ない球形状のものとし、この金属粒
子を均一に分散添加させた粘弾性高分子樹脂を、二枚の
表皮金属板材の間に挟んでラミネートし、ラミネート時
の加圧に際する各金属粒子と表皮金属板材との当接界面
への樹脂の巻き込みを抑制し、ラミネート後における各
金属粒子と表皮金属板材との間の通電に寄与する金属間
接触を有効に遠戚したものであって、ラミネート後にお
ける粘弾性高分子樹脂層の厚さtと、各金属粒子の表皮
金属板材との見掛は接触面の径dとの比が1.0≦d/
t≦2.5であり、かつ、各金属粒子と表皮金属板材と
の間の見掛は接触面積に対する該金属粒子と表皮金属板
材とが金属間接触して通常に寄与する有効接触面積の割
合が50%以上である有効かつ安定な通電回iを形成さ
せたものである。
次に、本発明における数値限定理由を述べる。
粘弾性高分子樹脂に添加される球形状の金属粒子は、ラ
ミネート後における粘弾性高分子樹脂層の厚さより大き
な径をもって添加され、ラミネート時の加圧によって、
その断面模式図および上面模式図である第1図aおよび
第1図すに示すように、これら金属粒子Pは表裏の表皮
金属板材Mの間でバレル状に変形し表皮金属板材Mと略
円形面をもって当接させられ、表裏の表皮金属板材M間
に4雷回路を形成するものであるが、その当接面の径d
、即ち巻き込み樹脂R“を介する間接的当接部を含む見
掛は接触面積aの大きさを表すその径dが、導電距離で
ある粘弾性高分子樹脂R層の厚さtより小さい場合は、
その溶接時における通電に伴う抵抗発熱が高まって、溶
接不良を発生させることのない有効かつ安定した24電
回路と!!なり難いので、その下限値を1.0≦d/L
とした。
一方、その見掛は接触面の径dと粘弾性高分子樹脂R層
の厚さLとの比を大きくしていくと、確実なる通電回路
の形成には有利であるものの、このことは、添加時の各
金属粒子P径を大きくすることを意味し、それに伴い、
これら金属粒子Pを介して表裏の表皮金属板材M間に振
動が伝達され易くなるに加えて、ラミネートに要する加
圧力の増大を招くので、その比の上限は、2.5≧d/
tとした。
また、各金属粒子Pと表皮金属板材Mとの間の見掛は接
触面積aに対する該金属粒子Pと表皮金属板材Mとが金
属間接触して通電に寄与する有効接触面積A(第1図す
中に示す斜−点鎖線部の面積)の割合を50%以上とし
たのは、この割合は、いうまでもなく100%に達する
ことが望ましいが、表皮金属板材Mとして適用される各
種金属板の表面粗さを考慮し、各金属粒子Pと表皮金属
板材Mとの間の見掛は接触面の径dが上記条件を満足す
る限り、溶接不良を伴わない実用上有効な通電回路を形
威し得る下限値として設定5た。
なお、上述した球形状の金属粒子とは、長径と短径との
比が2.0以下である球形に近似の粒子であって、また
、このような球形状を呈し、その表面が清らかで起伏の
少ない金属粒子を得る方法としては、ガスアトマイズ法
、ガス還元法等による金属粉末の製造方法が適用可能で
ある。
また、添加する金属粒子の粒径に関しては、ラミネート
後の粘弾性樹脂層の厚さ値まで加圧したとき、前述の条
件を満足する見掛は接触面を形威し得る粒径のものが選
定されるが、通常の製造方法では、一定の粒子サイズの
物のみは得られず、常にある範囲の粒度分布を伴うので
、JJS Z 8801の規定に従った篩を使用して、
2ランク程度異なるメツシュ範囲の大きさに篩い分け、
整粒とした粒子を用いるのが実用的である。
一方、粘弾性高分子樹脂としは、この種の用途に用いら
れるポリオレフィン、ポリエステル、酢酸ビニール、ポ
リ・アミド等4種々の材質が通用可能である。また、こ
れら粘弾性高分子樹脂のラミネート後の層の厚さは、特
に制限されないが、10〜200μ巾の範囲内、好まし
くは30〜80μmの範囲内とされる。これは、10μ
m未満では、粘弾性高分子樹脂の制振性能、即ち外部か
らの振動工ネルギを熱エネルギに変換して放散させる効
果が急激に低下するからであり、一方、200μmを超
える層厚さとした場合、その制振性能自体の低下はない
ものの、厚くした樹脂層の強度不足に起因し、そのプレ
ス加工時において表裏の表皮板材間に生しるズレ量が大
きくなり、これらを精度良く成形し難くなるからである
また、表皮金属板材としては、電気抵抗溶接の可能な種
別である限り、この種の用途に用いられる通常の冷延鋼
板、熱延調板、各種めっき鋼板、ステンレス鋼板等や、
その他種々の金属板の適用が可能であり、また、その板
厚さも特別に制限されることがない。
〔実施例〕
以下に、本発明の実施例について述べる。
夫施桝土 連鋳アルミキルト鋼からなる板厚0.41の冷延鋼板を
表皮板材として用い、ガスアトマイズ法による純鉄系粒
子、同店による純Ni粒子、ガス還元法による純鉄系粒
子それぞれを、予め均一に分散添加させた三種のポリオ
レフィン系樹脂を中間樹脂とし、これらを常法にてラミ
ネートして三種の溶接可能型制振鋼板を得た。
一方、比較材として、上記の冷延鋼板を表皮鋼板材とし
て用い、水アトマイズ法による純鉄系粒子、同法による
純Ni粒子それぞれを、予め均一に分散添加させた二種
のポリオレフィン系樹脂を中間樹脂とし、これらを上記
同様にうくネートして二種の従来型の溶接可能型制振鋼
板を得た。
このとき、金属粒子としては、JIS、Z−8801の
規定に基づ(篩いを用い2ランク異なるメツシュ範囲の
大きさに篩い分けて得た粒径が63〜87μmのものを
用い、その添加量を4.0容量%まで変化させた。また
、ラミネート後の中間樹脂層の厚さは全て5071m(
±3μl11)とした。
次いで、得られた溶接可能型制振鋼板それぞれから、幅
30mm、長さ100mmに切断された溶接試験片を各
1000枚宛採取し、これらの内からそれぞれアトラン
ダムに選ばれた溶接試験片の断面を、観察(g率400
倍で光学顕微鏡規察する一方、これら溶接試験片を用い
て、重ね代30mmでスポット溶接を行った。このとき
の溶接条件は、電極チップ先端径6mmφ−4ORのド
ーム型電極を使用し、電極圧力200kgf 、溶接電
流8KA、通電時間12サイクルとした。
そして、スポット溶接後の各溶接試験片の表面状況を観
察し、表皮鋼板材表面の溶接部周辺の穴開き、焼け、未
通電等の溶接不良発生数を集計して、全試験溶接数に対
する割合で不良発生率を求め、各溶接可能型制振鋼板の
溶接性を評価した。
その結果を第2図のグラフに示す。同図のグラフは、本
例の溶接可能型制振鋼板のスポット溶接における溶接不
良の発生率と中間樹脂に添加した金属粒子の添加量との
関係を、比較材との対比において示すグラフであって、
同グラフにおいて、○印でプロットした曲線Aiよガス
アトマイズ法による純鉄系粒子を添加した中間樹脂を用
いた例、Δ印でプロットした曲線B:よガス還元法によ
る純Ni粒子を添加した中間樹脂を用いた例、コ印でプ
ロットした曲線Cはガスアトマイズ法による純Ni粒子
を添加した中間樹脂を用いた例、・印でプロットした曲
線りは水アトマイズ法による純鉄系粒子を添加した中間
樹脂を用いた比較例、ム印でプロントした曲線Eは水ア
トマイズ法による純Ni粒子を添加した中間樹脂を用い
た比較例をそれぞれ示す。
第2図のグラフに明らかなように、本例のものは、導電
性物質としての金属粒子の添加量を少なくしてもなお、
従来型の比較材より良好な溶接性が得られ、もって、導
電性物質としての金属粒子の添加量を抑制し得て、その
制振性能および剪断引張強度を高く維持することを可能
とするという本発明の優れた効果を確認することができ
た。
一方、本例に用いたガスアトマイズ法およびガス還元法
による金属粒子は、その表面が非常に円滑で真珠に近い
球形状を呈しており、また、前記の溶接試験片断面の光
学顕V&鏡観察においては、即ちラミネート後において
は、金属粒子それぞれが、所期の当接面積、即ち見掛は
接触面積と有効接触断面積をもって表皮綱板材と接し、
良好かつ有効な導電回路を形成していた。これに比べ、
比較例に用いた水アトマイズ注による金属粒子は、その
外郭形状の大きさは整粒であるものの、それぞれが塊状
で表面の凹凸が激しい不規則な形状を呈しており、また
、前記の溶接試験片断面の光学顕微鏡観察においては、
金属粒子それぞれは、所期の当接面積、即ち見掛は接触
面積をもって表皮鋼板材と接していたが、それぞれの当
接界面に中間樹脂の巻き込みが認められ、良好かつ有効
な導電回路を形成したものが少なかった。
裏施員り 連鋳アルミキルド鋼からなる冷延鋼板に合金化安定処理
溶融亜鉛めっきを施した板厚0.4mmのめっき鋼板を
表皮板材として用い、ガスアトマイズ法よる純鉄系粒子
、同法による純Ni粒子、ガス還元法による純鉄系粒子
それぞれを、予め均一に分散添加させた三種のボリオレ
フィ、ン系樹脂を中間樹脂とし、これらを常法にてラミ
ネートして三種の溶接可能型制振鋼板を得た。なお、上
記亜鉛めっき鋼(反のめっき付着量【ま、45 gr 
、/ m 2である。
一方、比較材として、上記の亜鉛めっき鋼板を表皮板材
として用い、水アトマイズ法による純鉄系粒子、同法に
よる純Ni粒子それぞれを、予め均一に分散添加させた
二種のポリオレフィン系樹脂を中間樹脂とし、これらを
上記同様にラミネートして二種の従来型の溶接可能型制
振鋼板を得た。
このとき、金属粒子は、実施例1と同様にして得た粒径
が63〜87μmのものを用い、同様に添加量を4.0
容量%まで変化させ、ラミネート後の中間樹脂層の厚さ
は全て50μm(±3μm)とした。
次いで、得られた溶接可能型制振鋼板それぞれから、実
施例1と同様に1000枚宛の溶接試験片を採取すると
共に、その一部の断面を光学顕微鏡観察する一方、これ
ら溶接試験片を用い、実施例1と同条件で、スポット溶
接を行った。
そして、実施例1と同様に、スボノI−溶接後の各溶接
試験片の表面状況を観察し、全試験溶接数に対する割合
で不良発生率を求めて、各溶接可能型制振銅板の溶接性
を評価した。
その結果を第3図のグラフに示す。同閾のグラフは、本
例の溶接可能型制振鋼板のスポット溶接における溶接不
良の発生率と中間樹脂に添加した金属粒子の添加量との
関係を、比較材との対比において示すグラフであって、
同グラフにおいて、O印でプロントして示す曲線Aは中
間樹脂にガスアトマイズ法による純鉄系粒子を添加した
例、Δ印でプロットして示す曲線Bは中間樹脂にガス還
元法による純Ni粒子を添加した例、回申でプロットし
て示す曲線Cは中間樹脂にガスアトマイズ法による純N
i粒子を添加した例、・印でプロy)して示す曲線りは
水アトマイズ法による純鉄系粒子を添加した比較例、ム
印でプロットして示す曲線Eは水アトマイズ法による純
N’r粒子を添加した比較例をそれぞれ示す。
第3図のグラフに明らかなように、本例のものは、導電
性ThXとしての金属粒子の添加量を少なくしてもなお
、比較材より良好な溶接性が得られ、本発明の優れた効
果は、亜鉛めっき鋼板等の表面粗度の大きい各種めっき
日板を表皮切板材と5たちのにち及び、このことより、
優れた制振性能と耐蝕性とを併せ備え、かつ剪断引張強
度が高くプレス成形性も良好な溶接可能型制振鋼板を実
用に供し得ることを確認することができた。
(発明の効果〕 以上に述べたように、本発明に係る溶接可能型制振金属
板は、本来的に求められる最も重要な特性である制振性
能を低下させることなく、プレス加工による底形に必要
な接着強度を損なうことのないことは勿論のこと、表皮
金属板材に各種めっき鋼板を使用した場合であっても、
スポット溶接、プロジェクション溶接、シーム4接など
の電気抵抗溶接を安定して施工でき、制振用構造部材と
しての用途拡大に寄与し得るその効果大なるものである
【図面の簡単な説明】
第1図aおよび第121bは本発明に関わる粘弾性高分
子樹脂に添加された金属粒子のラミネート後における断
面模式間および上面模式図、第2図は本発明の実施例1
の溶接可能型制振n板のスポット溶接における溶接不良
の発生率と中間樹脂に添加した金属粒子の冷力り量との
関係を、比較材との対比において示すグラフ、 第3図は本発明の実施例2の溶接可能型制振鋼板のスポ
ット溶接における溶接不良の発生率と中間樹脂に添加し
た金属粒子の添加量との関係を、比較材との対比におい
て示すグラフである。 A−有効接触面積 a−見掛は接触面積 d−見掛は接触面の径 M−表皮金属板 P−金属粒子 R−粘弾性高分子樹脂層 R’−一巻き込み樹脂 を−粘弾性高分子樹脂層の厚さ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 表面が滑らかで起伏の少ない球形状の金属粒子を均一に
    分散添加させた粘弾性高分子樹脂を、二枚の表皮金属板
    材の間に挟んでラミネートしてなる溶接可能型制振金属
    板であって、ラミネート後における粘弾性高分子樹脂層
    の厚さtと、各金属粒子の表皮金属板材との見掛け接触
    面の径dとの比が1.0≦d/t≦2.5であり、かつ
    、各金属粒子と表皮金属板材との間の見掛け接触面積に
    対する該金属粒子と表皮金属板材とが金属間接触して通
    電に寄与する有効接触面積の割合が50%以上であるこ
    とを特徴とする溶接可能型制振金属板。
JP1758990A 1990-01-26 1990-01-26 溶接可能型制振金属板 Pending JPH03221446A (ja)

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JP1758990A JPH03221446A (ja) 1990-01-26 1990-01-26 溶接可能型制振金属板

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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6357226A (ja) * 1986-08-28 1988-03-11 日本鋼管株式会社 樹脂ラミネ−ト鋼板
JPS63170031A (ja) * 1987-01-08 1988-07-13 日本鋼管株式会社 樹脂ラミネ−ト鋼板
JPH01141045A (ja) * 1987-11-27 1989-06-02 Kawasaki Steel Corp ダイレクトスポット溶接性にすぐれた複合型制振鋼板

Patent Citations (3)

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