JPH0658389A - プーリー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 プーリーの機械加工や搭載を簡略化でき、そ
の精度が増大され、その結果、装置の信頼性が強化さ
れ、ノイズを除去できるように設計された改良プーリー
を提供する。 【構成】 むくのリム状頬体2,3 はプーリー本体1 と一
体化され、そこで、それらの円筒状内部表面6 は溝7,8
の底部を形成する円筒状表面に対する張力の下で装着さ
れる。そられの位置決めは円錐体表面9,10上への熱間フ
ランジ付け又は打ち込みのいずれかにより行われる。歯
4 間に形成されたチャネルの底部はプーリーの外側と通
じているので、ノッチ付ベルト5 での動作中における空
気の運動を可能にすることが出来、故に動作ノイズを低
減することが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、特にプーリー本体とプ
ーリーにベルトを案内するための二つの頬体から成るタ
イプのノッチ付ベルト用のプーリーに関する。

【０００２】

【従来の技術】この種のプーリーは、機械工具の分野に
おけるだけでなく、たとえば、モーターアッセンブリー
あるいはコントロール装置などの他の分野においても、
回転部を駆動するために使用される。本発明は、結合可
能で、そして幾つかの観点から見て進歩に貢献する様々
の対策によりこれらのプーリーの製造を改善することを
目的とする。現在、ノッチ付ベルト、つまりそれらの周
囲に沿って歯を有するベルトと協力するようなタイプ
の、または平滑ベルト、つまりそれらの周囲において滑
らかな円筒状表面を有するタイプの数多くのプーリーが
ベルトを案内するための頬体で提供されている。これら
の頬体はプーリー本体の円筒状の軸受表面に合わされた
薄くて、平坦なリムから構成され、そして、本体の肩部
に対してプーリーの円周上の３、又は４点で波形を付け
ることによって固定される。又、ある場合においては、
リムはその周囲においてその内部表面上に斜角が付けら
れている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】然しながら、従来の技
術は幾つかの欠点を持っていることが分かった。 (a) プーリーの機械加工と同じように、頬体の搭載や
機械加工の際に複雑な操作が求められる。特に、頬体が
その軸受表面上に配置された後、頬体を波状にするのに
特殊工具が必要であった。 (b) ノッチ付ベルトと協働する歯を有するプーリーの
場合、ベルトの歯は、しばしば不完全な噛み合いにより
発生する過大な磨耗や損傷が免れないことがあった。 (c) ノッチ付ベルト用に考案された歯付プーリーの場
合と同様、従来型のものは速度の増加と共に大きくなる
ノイズを生成する欠点を有した。このノイズは歯がベル
トと噛み合うとき、ベルトと頬体間の空気の排気のため
に発生する。

【０００４】ドイツ特許第２８０４５４９号と第２８３
３４５８号はノッチ付ベルト用の歯付プーリーに適用さ
れる特有の設計がされているが、前者の頬体は開口部を
有し、後者の頬体の放射状部分は、それらの周囲が歯端
に対して傾斜して押し付けられるようになっている。前
者の場合においては、上記(c) の下で説明された欠点だ
けが回避されるが、後者の場合においては、欠点(a) は
除去されるが、(b) や(c) は出来ない。

【０００５】

【課題を解決するための手段】プーリーの機械加工や搭
載を簡略化でき、その精度が増大され、そしてその結
果、装置の信頼性が強化され、そして歯付プーリーの場
合においては、前述のノイズを除去できるように設計さ
れた改良プーリーを提供することができる。これを達成
するために、本発明によるプーリーにおいては、頬体は
半径方向の締め付けによりプーリー本体と一体化された
内部表面を有する環状体とした。

【０００６】

【実施例】本発明の好適形態を、添付図面を参考にして
以下に説明する。図１と図２で部分的に示されたたプー
リーは３つの部分、プーリー本体1 と二つの頬体2 と3
から構成される。その周囲に、プーリー本体1 は、図１
の一点破線で示された歯付ベルト5 の歯と協力するよう
に意図された歯4 を有する。頬体2 と3 はむくの挿入リ
ム状部材である。これらの部材は円筒状内部表面6 と共
に機械加工され、その直径は歯4 の歯先表面に設けられ
た溝7 と8 の大きさの関数として正確に決定される。こ
れらの溝は、図１に見られるように、歯4 の端部に近接
して設けられており、そして長方形状横断面を有してい
る。それらの深さは、溝底部の直径Ｄf が内部表面6 の
機械加工径Ｄi よりも僅かに大きくなるようにしてあ
る。

【０００７】溝7 と8 の外側において、歯4 の歯先表面
が短い距離続いて、その後、歯4 は僅かに傾斜した円錐
の表面9 と10を有する。頬体2 と3 は、伸縮性膨張体が
それらを溝7 と8 に噛み合わせることが出来るような方
法で円錐表面9 と10上で駆動されても良い。

【０００８】一度、頬体2 と3 が適所に配置されたなら
ば、それらの内部表面6 は直径Ｄfに機械加工されてい
る溝7 と8 の底部で締め付けられるので、これらの表面
はこれらの位置においてプーリー本体と一体化される。
故に、頬体2 と3 に関する、つまりプーリー本体1 に関
するそれらの内部表面の非常に安定的で、正確な適合性
が得られ、ベルト5 の導きが改良される。それで、歯4
の間にある頬体2 と3の部分が、曲応力により弾性的に
作用して、堅牢な装着を確保できる。

【０００９】前にも示されたように、この設計の付加的
長所は、歯4 の間のプーリー本体1上の境界であるチャ
ネル11がプーリーの側面とそれぞれの端部において頬体
2 と3 の下で通じていることである。この配置により、
とりわけ高速におけるノッチ付ベルトのかなりの動作ノ
イズが実際に低減される。

【００１０】図３は他の形態を示し、それに関連して、
３つの異なる対策が採用されても良い。 (a) 頬体2 と3 などの内方斜角を付けた頬体を有する代
りに、プーリー本体12は、頬体13のような頬体が備わっ
ており、ここでその横断面は長方形で、立方体である。
図３で示されるように、頬体13は頬体2 又は3 と同様
に、プーリー本体12の歯15の歯先面に形成された溝に適
合される。 (b) この形態において、プーリー本体12の巾は溝14の外
側における歯15の歯先表面に短い長さだけを残すことに
より低減される。 (c) 補助工具16が提供されて、頬体が駆動されても良
い。円錐形表面17を包含するにはこの工具16であり、そ
の働きにより、頬体が位置決めされても良い。むくのデ
ィスク又は歯付ディスクの形態4 であっても良い工具16
を除去した後、歯15間のチャネルをプーリーの外側と通
じさせる通路が第一形態においてつくられる。

【００１１】図３の配置で、頬体2,3 、あるいは13はま
た予備加熱により溝7,8 、あるいは14内に配置されても
良いので、表面6 の直径Ｄi が歯4 又は15の歯先表面の
直径を越えて膨張拡大される（熱間フランジ付け）。頬
体の円筒内部の表面が半径方向の締め付けの作用により
プーリー本体の接合表面と一体化させる立方体の挿入頬
体を使用すると、平滑プーリーの場合と同じように提供
されるかもしれない。この場合における特長は、機械加
工と搭載の簡略化、そしてベルトの良好な導きにある。
さらに、上記のように半径方向の締め付け力により頬体
の座りを生成するために、溝7 と8 なしで行ったり、歯
それ自体の歯先表面の、あるいは平滑プーリーの場合に
おけるプーリー本体の外部表面の部分を使用することも
また可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】軸を含む平面で切り取られた、ノッチ付ベルト
のための本発明によるプーリーの部分断面図

【図２】図１における矢印Ａにより示された方向での立
面図

【図３】発明的プーリーの他の形態を示す、図１に類似
する図

【符号の説明】

1 プーリー 2,3 頬体 4 歯 5 ノッチ付ベルト 6 円筒状内部表面 7,8 溝 9,10 円錐体表面

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 プーリー本体とベルトを導くための２つ
   の頬体から構成されるノッチ付ベルト用プーリーにおい
   て、頬体は半径方向の締め付けによりプーリー本体を一
   体化させる内部表面を有する環状体であることを特徴と
   するプーリー。
2. 【請求項２】 頬体はプーリー本体の外部表面に熱間フ
   ランジ付け又は冷間強制フランジ付けによりプーリー本
   体に固定されることを特徴とする請求項１記載のプーリ
   ー。
3. 【請求項３】 頬体の前記内部表面とプーリー本体の前
   記表面部分は円筒状であり、且つプーリーと同軸である
   ことを特徴とする請求項２記載のプーリー。
4. 【請求項４】 頬体の内部表面の直径は、冷間又は非膨
   張状態時、プーリー本体の前記円筒状表面部分の直径よ
   りも僅かに大きいことを特徴とする請求項３記載のプー
   リー。
5. 【請求項５】 プーリー本体の前記円筒状表面部分は溝
   の底部を形成し、固定する時にそのなかで頬体の内部エ
   ッジが噛み合うことを特徴とする請求項４記載のプーリ
   ー。
6. 【請求項６】 プーリー本体は溝に近設する頬体噛み合
   い円錐体から構成され、これらの円錐体の大径は前記円
   筒状表面の直径よりも僅かに大きいことを特徴とする請
   求項５記載のプーリー。
7. 【請求項７】 頬体の横断面はその内側に斜角を有する
   ことを特徴とする請求項１記載のプーリー。
8. 【請求項８】 ノッチ付ベルトに対して、プーリーの軸
   方向に配置された並行チャネルにより分割された歯から
   構成されるプーリー本体は、前記チャネルが、回転中に
   おいて空気の移動を可能にする通路により少なくとも一
   つ以上のそれらの端部においてプーリーの側部と通じて
   いることを特徴とする請求項１乃至７記載のプーリー。
9. 【請求項９】 環状頬体の内部表面は半径方向締め付け
   により歯の歯先表面の部分に固定されることを特徴とす
   る請求項８記載のプーリー。
10. 【請求項１０】 歯の歯先面は少なくとも頬体の内部表
    面を受けるように備えられた領域においては円筒形状で
    あることを特徴とする請求項９記載のプーリー。
11. 【請求項１１】 搭載工具はプーリーと関連付けられ、
    この搭載工具は膨張頬体噛み合い表面を有し、そして頬
    体の一つと噛み合わせるためにプーリーの各側部に固定
    可能であることを特徴とする請求項１０記載のプーリ
    ー。