JPH0658364A - 緩衝器 - Google Patents

緩衝器

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JPH0658364A
JPH0658364A JP23641392A JP23641392A JPH0658364A JP H0658364 A JPH0658364 A JP H0658364A JP 23641392 A JP23641392 A JP 23641392A JP 23641392 A JP23641392 A JP 23641392A JP H0658364 A JPH0658364 A JP H0658364A
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JP
Japan
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piston
chamber
cylinder
side chamber
rod
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JP23641392A
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English (en)
Inventor
Naoyuki Yoshimura
直行 吉村
Etsuro Nakada
悦郎 中田
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KYB Corp
Original Assignee
Kayaba Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 伸側減衰力と圧側減衰力とを同一にも異なっ
ても自動的に且つ自由に設定でき、コストの安い緩衝器
を提供することとする。 【構成】 シリンダ2内にピストン部3を介してピスト
ンロッドが移動自在に挿入され、シリンダ内にはピスト
ン部によってロッド側室Aとピストン側室Bとを区画
し、シリンダの外側にはリザーバ室R2が区画されてい
る緩衝器において、ロッド側室とピストン側室とを伸側
制御用隙間S1を介して連通させ、又ピストン側室とロ
ッド側室とを圧側制御用隙間S2を介して連通させ、ピ
ストン側室とリザーバ室とは並列に設けた絞りと伸長時
に開く第1のチェック弁14cを介して連通させ、伸側
制御用隙間と圧側制御用隙間は陰極と陽極とからなる電
極部材で区画され、伸側制御用隙間の入口と出口には伸
長時に開く第2、第3のチェック弁19,20が開閉自
在に設けられ、圧側制御用隙間の入口と出口には圧側時
に開く第4,第5のチェック弁21,21aが開閉自在
に設けられていることとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、油圧緩衝器、又は電
気粘性流体が印加電圧によってその粘性を変化させる性
質を利用して発生減衰力の調整を可能にする緩衝器に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば自動車に利用される緩衝器
としての油圧緩衝器にあっては、該自動車の走行路面の
状況に応じてその発生減衰力が調整されるように構成さ
れていることが望まれている。
【0003】そして、そのために従来から提案されてい
る油圧緩衝器にあっては、一般的には、シリンダに対し
てピストンロッドが出没されることでシリンダ内でピス
トン部が摺動する際に、減衰力発生部を作動油が通過す
ることで所定の減衰力が発生されると共に、該減衰力発
生部における減衰力発生の機構を例えば機械的に変更さ
せてあるいは該減衰力発生部を通過する作動油の流量を
増減させて、その発生減衰力を高低調整し得るように構
成さている。
【0004】その結果、上記減衰力発生部が例えば絞り
やバルブ等の固有の減衰特性のもので構成されている場
合には、該固有の減衰特性の範囲内で発生された減衰力
が調整されることになり、従って、この減衰力発生部を
装備する油圧緩衝器が自動車に搭載される場合には、該
自動車が走行する路面の状況に応じてその発生減衰力を
調整するという当初の目的を充分に達成できなくなる危
惧がある。
【0005】そして、多様の特性の減衰力を発揮し得る
ように、減衰力発生部を多種の絞りやバルブ等を有する
構造に構成すると、該油圧緩衝器の構造が複雑になって
その生産性が低下されたりその保守管理が面倒になる等
の不都合が招来されるだけでなく、構造が複雑になるの
に呼応してその制御が複雑になり、その分高価な部品が
多用されることになる等して、その生産コストが上昇さ
れる等の不都合も招来され易くなる。
【0006】そこで、近年、印加電圧によってその粘性
が変化する性質を有する電気粘性流体が発見されている
ことを鑑案して、例えば、実公平3−5698号公報に
開示された図3に示すような構造の電気粘性流体利用の
緩衝器が提案されている。
【0007】即ち、該緩衝器は、従来の油圧緩衝器の態
様に形成されてなるもので、シリンダ1に対して出没自
在に挿通されるピストンロッド2の先端には、上記シリ
ンダ1内で摺動すると共に該シリンダ1内にロッド側室
Bを区画形成するピストン部3を有してなる。
【0008】そして、ロッド側室Aとピストン側室Bに
は電気粘性流体が充満されてなり、該ロッド側室Aとピ
ストン側室Bは、ピストン部3に配設の伸側チェック弁
3aとこれに並列する絞り3bを介して連通されるとし
ている。
【0009】また、シリンダ1は、その上端部にポート
1a及び下端部にポート1bをそれぞれ有しており、該
各ポート1a,1bを介して各室A,Bがそれぞれ外部
に連通するとしている。
【0010】尚、シリンダ1の外部には、リザーバタン
クTが配設されており、該リザーバタンクTを形成する
タンクハウジングT1内にはそこに容室T2とガス室T
3とを区画形成フリーピストンT4が摺動可能に収装さ
れている。
【0011】そして、容室T2は、配管Pを介してシリ
ンダ1内のピストン側室Bに連通されるとしている。
【0012】一方、シリンダ1の外周側には容室Rを形
成するように所謂外筒が配設されてなるとするが、該外
筒は、ヘッド側筒状体4と、ボトム側筒状体5と、中間
部筒状体6と、からなる。
【0013】尚、容室Rは、シリンダ1に開穿の各ポー
ト1a,1bを介して各側室A,Bに連通するとしてい
る。
【0014】ヘッド側筒状体4は、その上端内周にベア
リング部材7を螺着させてなり、該ベアリング部材7の
中央部にはピストンロッド2が摺動可能に挿通されてい
る。
【0015】そして、該ヘッド側筒状体4は、その下端
にフランジ部4aを有してなり、該フランジ部4aを介
して中間部筒状体6の上端に連設されるとしている。
【0016】ボトム側筒状体5は、その下端肉厚部に圧
側チェック弁5aとこれに並列する絞り5bを有してな
り、該圧側チェック弁5a及び絞り5bは、前記リザー
バタンクT内の容室T2をピストン側室Bに連通させて
いる。
【0017】そして、該ボトム側筒状体5は、その上端
にフランジ部5cを有してなり、該フランジ部5cを介
して中間部筒状体6の下端に連設されるとしている。
【0018】中間部筒状体6は、その上下端にそれぞれ
フランジ部6a,6bを有しており、該各フランジ部6
a,6bがそれぞれが対向するヘッド側筒状体4のフラ
ンジ部4a及びボトム側筒状体5のフランジ部5cにそ
れぞれ絶縁材8を介してボルトナット9で連設されてい
る。
【0019】そして、中間部筒状体6は、その内周と前
記シリンダ1の外周との間に、前記容室Rの一部を所謂
巾狭にするように、間隔が約1mm程度となる制御用隙
間Sを形成するとしている。
【0020】該制御用隙間Sは、ここに電場が発現され
る際に該電場に介在される電気粘性流体の粘性を印加電
圧量に応じて硬化傾向に変化させるように機能する。
【0021】そしてまた、この従来例にあっては、シリ
ンダ1が一方の電極部材とされるに対して、中間部筒状
体6が他方の電極部材とされ、外部に配設のコントロー
ラCから延長される電線E1が一方の電極部材、即ち、
シリンダ1に電気的に接続される上端側筒状体4に接続
され、コントローラCから延長される電線E2が他方の
電極部材とされる中間部つつたいじょう6に接続される
としている。
【0022】それ故、この従来提案としての電気粘性流
体利用の緩衝器によれば、シリンダ1に対してピストン
ロッド2が出没されることでシリンダ1内をピストン部
3が摺動するときに、該シリンダ1の外部に配設されて
いる制御用隙間Sを電気粘性流体が通過することになる
が、このとき両方の電極部材に所定の電圧を印加して制
御用隙間Sに電場を発現させるようにすれば、該電場で
電気粘性流体の粘性が印加電圧量に応じて硬化傾向に変
化されることになる。
【0023】従って、上記印加電圧が維持されることを
条件に、以降、制御用隙間Sにおける電気粘性流体の流
通性が妨げられる傾向になり、その結果、ピストン部3
のシリンダ1内での摺動性が妨げられる、即ち、減衰作
用が発言されることになり、両方の電極部材への印加電
圧量を適宜に選択すれば、発言される減衰作用の度合を
任意に調整し得ることになる。
【0024】そして、上記従来提案としての緩衝器が自
動車に搭載されれば、該自動車の走行路面の状況に応じ
て減衰作用の度合を調整することが可能になり、該自動
車における例えば乗り心地を好ましい状態に改善し得る
ことになる。
【0025】他方、シリンダの外側にアウターシリンダ
を同芯に配設し、アウターシリンダの外側にアウターシ
ェルを設け、シリンダとアウターシリンダをベアリング
とベースバルブのバルブボディに嵌合させ、アウターシ
リンダとアウターシェルとの間にリザーバを区画した多
重式の油圧緩衝器が例えば実公昭62−24846号公
報に開示されている。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
実公平3−5698号公報に示す従来例としての電気粘
性流体利用の緩衝器にあっては、伸側時と圧側時とで同
一の制御用隙間Sを使用しているために発生する減衰力
を伸長時と圧縮時とで別々に制御することが困難であ
る。
【0027】これを変更するためには印加電圧を伸長時
と圧縮時とで変えなければならないが、この際、伸行程
にあるのか圧行程にあるのかは外部からは分らないか
ら、これを検出するセンサーが必要となり、コストアッ
プにもなる。
【0028】この発明は、前記した事情を鑑みて創案さ
れたものであって、その目的とするところは伸側減衰力
と圧側減衰力とを同一にも異なっても自動的に且つ自由
に設定でき、コストの安い緩衝器を提供することであ
る。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記目的の達成のため
に、本発明の構成はシリンダ内にピストン部を介してピ
ストンロッドが移動自在に挿入され、シリンダ内にはピ
ストン部によってロッド側室とピストン側室とを区画
し、シリンダの外側にはリザーバ室が区画されている緩
衝器において、ロッド側室とピストン側室とを伸側制御
用隙間を介して連通させ、又ピストン側室とロッド側室
とを圧側制御用隙間を介して連通させ、ピストン側室と
リザーバ室とは並列に設けた絞りと伸長時に開く第1の
チェック弁を介して連通させ、伸側制御用隙間と圧側制
御用隙間は陰極と陽極とからなる電極部材で区画され、
伸側制御用隙間の入口と出口には伸長時に開く第2、第
3のチェック弁が開閉自在に設けられ、圧側制御用隙間
の入口と出口には圧側時に開く第4,第5のチェック弁
が開閉自在に設けられていることを特徴とするものであ
る。
【0030】
【作用】伸長時と圧縮時にはそれぞれ伸側制御用隙間と
圧側制御用隙間を流れるから、それぞれの隙間で独立し
た減衰力を発生し、減衰力の大きさはそれぞれの隙間を
制御する電極部材への印加電圧で制御する。
【0031】
【実施例】以下、図示した実施例に基いてこの発明を詳
細に説明すると、図1に示す実施例はこれが自動車用と
される電気粘性流体を利用した緩衝器であって、該緩衝
器は、シリンダ1と、2本のインナーチューブ10a,
10bと、アウターチューブ11と、を有してなり、所
謂複筒型に対する四重筒型に形成されてなる。
【0032】緩衝器は通常の三重筒等からなる多重式の
油圧緩衝器であってもよい。
【0033】図1のシリンダ1は、所謂単管構造に形成
されてその内部にピストンロッド2を出没自在に挿通さ
せると共に、その内部に摺動可能に収装されたピストン
部3によって区画形成されたロッド側室Aとピストン側
室Bとを有してなる。
【0034】そして、ロッド側室Aとピストン側室Bに
は電圧印加時にその粘性が変化される電気粘性流体が充
満されている。
【0035】また、シリンダ1は、その上端がその中央
部にピストンロッド2を挿通させるベアリング部材12
に絶縁材8を介して接続された状態で閉塞されてなり、
該ベアリング部材12は、インナーチューブ10a,1
0bの上端をも絶縁材8の配在下に閉塞するとしてい
る。
【0036】尚、ベアリング部材12は、シール部材1
6を保持すると共にピストンロッド2を挿通させるキャ
ップ部材13の下端側内周に接続されている。
【0037】キャップ部材13は、その下端側にアウタ
ーチューブ11の上端を接続させている。
【0038】そしてまた、シリンダ1は、その下端がベ
ースバルブ部14によって閉塞される、即ち、ベースバ
ルブ部14を形成するバルブボディ14aの外周に絶縁
材8aを介して接続された状態で閉塞されている。
【0039】そして、このバルブボディ14aは、イン
ナーチューブ10a,10bの下端をも絶縁材8aの配
在下に閉塞するとしている。
【0040】尚、バルブボディ14aは、その下方に配
設されたボトム部材15に接続された状態で支持されて
なるとし、該ボトム部材15は、その上端側にアウター
チューブ11の下端を連設させている。
【0041】ベースバルブ部14は、バルブボディ14
aに開穿されたポート14b,14d及び該ポート14
b,14dに配設された第1の圧側チェック弁14cと
絞り14eを介してピストン側室Bをインナーチューブ
10bとアウターチューブ11との間に形成されるリザ
ーバ室R2に連通させるとしている。
【0042】チェック弁14cは伸側時に開口する。
【0043】一方、ベアリング部材12と絶縁材8には
ポート1a,1dが形成され、下方のバルブボディ14
aと絶縁材8aにはポート1b,1cが形成されてい
る。
【0044】上記ポート1aと1bとはシリンダ1とイ
ンナチューブ10aとの間に形成された伸側制御用隙間
S1を介して連通している。
【0045】ポート1cと1dはインナーチューブ10
a,10bとの間に形成された圧側制御用隙間S2を介
して接続されている。
【0046】制御用隙間S1は入口側たるポート1a内
の伸長時に開口する第2のチェック弁19を介してロッ
ド側室Aに開閉され、同じく出口側たるポート1b内の
第3のチェック弁20を介してピストン側室Bに開閉さ
れる。
【0047】制御用隙間S2は入口たるポート1c内の
圧縮時に開く第4のチェック弁21とポート1d内の第
5のチェック弁21aを介してロッド側室Aとピストン
側室Bに開閉される。
【0048】バルブボディ14aにはピストン側室Bと
リザーバ室R2とを接続する通路たるポート14dが形
成され、このポート14dの途中にオリフィスからなる
絞り14eが設けられている。
【0049】ところで、伸側及び圧側制御用隙間S1,
S2に電界を発現させるには、プラス側及びマイナス側
の両方の電極部材に所定の電圧を印加することによる
が、この実施例にあっては、一方の例えば陽極の電極部
材とされるシリンダ1とインナーチューブ10bを例え
ばプラス側に設定すると共に、他方の陰極の電極部材と
されるインナーチューブ10aをマイナス側に設定する
としている。
【0050】そして、シリンダ1、インナーチューブ1
0bに外部のコントローラC又は電源から延長された電
線E1が接続されてなると共に、シリンダ1とインナー
チューブ10aにコントローラCから延長された電線E
2が接続されてなるとしている。
【0051】尚、電線E1,E2がアウターチューブ1
1を貫通するにあっては、該アウターチューブ11に開
穿の挿通用孔に液密状態下に嵌挿された絶縁材を液密状
態下に貫通してなるとしている。
【0052】電線E1,E2は絶縁されながらインナー
チューブ10a,10bを貫通して接続されている。
【0053】結線の方法はこれに限定されるものではな
い。
【0054】又、制御用隙間S1,S2はアウターチュ
ーブ11の外部に電極部材で形成されたパイプで形成し
てもよい。
【0055】この実施例にあっては、コントローラCに
は自動車に搭載される車高センサからの信号が入力され
るとしており、緩衝器が自動車に搭載されて路面走行を
する場合に、該走行路面の状況に応じて両方の電極部材
への印加電圧量が適宜に調整されるとしている。
【0056】従って、以上のように形成されたこの実施
例に係る電気粘性流体利用の緩衝器においては、シリン
ダ1に対してピストンロッド2が出没される緩衝器の伸
縮作動時には、ロッド側室Aにある電気粘性流体が制御
用隙間S1,S2及びベースバルブ部14を介してピス
トン側室Bに流入、流出することになる。
【0057】即ち、緩衝器は、その伸縮作動時には、常
に、ロッド側室Aからの電気粘性流体が制御用隙間S
1,S2を流通することになり、所謂ワンウェイタイプ
として機能することになる。
【0058】そして、緩衝器の圧側作動時にロッド側室
Aにおいて余剰になる電気粘性流体は、制御用隙間S2
を介してリザーバ室R2に流入され、緩衝器の伸側作動
時にピストン側室Bにおいて不足する電気粘性流体は、
ベースバルブ部14を介してリザーバ室R2から補充さ
れる。
【0059】即ち、伸長時にはロッド側室Aの電気粘性
流体は第2のチェック弁19−ポート1a−制御用隙間
S1−ポート1b−第3のチェック弁20を介してピス
トン側室Bに流出し、ロッド排出体積分の流体はリザー
バR2よりポート14b、第1のチェック弁14cを介
してピストン側室Bに補充される。
【0060】他方圧縮時はピストン側室B内の流体が一
部第4,5のチェック弁4,5と制御用隙間S2を介し
てロッド側室Aに流出すると共にポート1cと絞り14
eを介してリザーバR2に流出する。
【0061】緩衝器の伸縮作動時に、一方の電極部材た
るシリンダ1及びインナーチューブ10bと他方の電極
部材たるインナーチューブ10aに所定の電圧が印加さ
れると、両方の電極部材間に形成されている制御用隙間
S1,S2に電界が発現される。
【0062】該電界の発現は、そこに介在している、即
ち、そこを流通している電気粘性流体の粘性が硬化傾向
に瞬時に変化されることになり、それ故、該粘性が変化
された電気粘性流体は、以降、該制御用隙間S1,S2
を電気粘性流体が流通することを妨げる傾向に作用す
る。
【0063】その結果、ロッド側室Aからの電気粘性流
体の流出性が妨げられることになって、ピストン部3の
シリンダ1内での摺動性が妨げられることになり、これ
が減衰作用として発現されて、ピストンロッド2のシリ
ンダ1内への没入性及びピストンロッド2のシリンダ1
内からの突出性が妨げられ、緩衝器が所謂緩衝器として
機能することになる。
【0064】従って、印加電圧量を適宜に制御すれば、
減衰作用を印加電圧量に応じて直ちに、しかも所定の減
衰力調整を段差なく円滑に実行することが可能になり、
緩衝器が自動車に搭載される場合には、該自動車の走行
路面の状況に応じた減衰作用の調整が可能になり、該自
動車における例えば乗り心地を好ましい状態に改善し得
ることになる。
【0065】尚インナーチューブは複数設けて多重式に
し、制御用隙間を長くしてもよい。図3は他の実施例を
示す。これはピストン部3にポート22を形成し、ポー
ト22の途中にオリフィス、リーフバルブ又はこれらの
組合せからなる減衰力発生部23を設けたものである。
この実施例では減衰力の設定自由度が大きくなる。他の
構造は図1の実施例と同じである。
【0066】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、次の
効果がある。
【0067】ロッド側室とピストン側室とが伸側制御
用隙間と圧側制御用隙間を介して連通しているから伸側
減衰力と圧側減衰力がそれぞれの制御用隙間を介して独
立に制御される。
【0068】この為減衰力の大きさを同じにも出来、異
なるようにも制御できる。
【0069】しかも圧行程、伸行程を検出するセンサー
等が不要であるからコストダウンを図れる。
【0070】更にピストン側室とリザーバとが絞りを介
して連通しているからこの絞りにより減衰力の設定自由
度を大きくできる。
【0071】シリンダとインナーチューブとが電極部
材とされる場合、流体が電気粘性流体を使用した緩衝器
であるから印加電圧量を適宜に制御することで、所定の
減衰作用を直ちにしかも円滑に実行することが可能にな
り、これを自動車に搭載する緩衝器とする場合には該自
動車の走行路面の状況に応じた減衰力調整が可能になっ
て該自動車の例えば乗り心地が良好に改善されることに
なる。
【0072】制御用隙間が外部からの衝撃が直接作用し
ないように緩衝器の所謂内部に形成した場合には制御用
隙間を形成する電極部材の外周への衝撃等の外力作用を
予め阻止し得て、該制御用隙間の間隔を設定通りに維持
することが可能になると共に両方の電極部材が外部に露
出されなくなり、感電や漏電が防止される。
【0073】更にシリンダとインナーチューブの各端部
を絶縁されておけば、ベアリング等の他の部材を介して
電流が直流であっても交流であっても他の部材に流れ
ず、漏電が防止され電力損失を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る電気粘性流体利用の
緩衝器を示す断面図である。
【図2】他の実施例に係る緩衝器の断面図である。
【図3】従来例としての電気粘性流体利用の緩衝器を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダ 3 ピストン部 8,8a 絶縁材 10a,10b インナーチューブ 11 アウターチューブ 14 ベースバルブ部 14c 第1のチェック弁 14e 絞り 19 第2のチェック弁 20 第3のチェック弁 21 第4のチェック弁 21a 第5のチェック弁 A ロッド側室 B ピストン側室 R2 リザーバ室 S1 伸側制御用隙間 S2 圧側制御用隙間

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ内にピストン部を介してピスト
    ンロッドが移動自在に挿入され、シリンダ内にはピスト
    ン部によってロッド側室とピストン側室とを区画し、シ
    リンダの外側にはリザーバ室が区画されている緩衝器に
    おいて、ロッド側室とピストン側室とを伸側制御用隙間
    を介して連通させ、又ピストン側室とロッド側室とを圧
    側制御用隙間を介して連通させ、ピストン側室とリザー
    バ室とは並列に設けた絞りと伸長時に開く第1のチェッ
    ク弁を介して連通させ、伸側制御用隙間と圧側制御用隙
    間は陰極と陽極とからなる電極部材で区画され、伸側制
    御用隙間の入口と出口には伸長時に開く第2、第3のチ
    ェック弁が開閉自在に設けられ、圧側制御用隙間の入口
    と出口には圧側時に開く第4,第5のチェック弁が開閉
    自在に設けられていることを特徴とする緩衝器。
JP23641392A 1992-08-12 1992-08-12 緩衝器 Pending JPH0658364A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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