JPH0658262A - ポンプおよび該ポンプを用いるインクジェット記録装置 - Google Patents

ポンプおよび該ポンプを用いるインクジェット記録装置

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JPH0658262A
JPH0658262A JP4232798A JP23279892A JPH0658262A JP H0658262 A JPH0658262 A JP H0658262A JP 4232798 A JP4232798 A JP 4232798A JP 23279892 A JP23279892 A JP 23279892A JP H0658262 A JPH0658262 A JP H0658262A
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recording
ink
cylindrical member
tube
pump
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JP4232798A
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Hirofumi Hirano
弘文 平野
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Canon Inc
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Reciprocating Pumps (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】記録ヘッドからインクを吸引する機能を有する
ポンプの構造を簡単かつコンパクトなものにするととも
に、一回転当たりの吸引量を容易かつ任意に調節可能に
する。 【構成】装置本体側に固定された中空状の第1の円筒部
材23と、第1の円筒部材23の周囲に沿って螺旋状に
配置されたゴム状弾性材のチューブ22と、第1の円筒
部材23の周囲を自転しながら公転する第2の円筒部材
28とを有し、記録ヘッド10からインクを吸引するた
めのキャップ17にチューブ22の一端を接続し、第2
の円筒部材28を公転させることにより前記チューブ2
2の長さ方向に順次押し潰していく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体を吸引するための
ポンプ、および記録手段からインクを吸引するために前
記ポンプを用いるインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機
能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワード
プロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーショ
ンなどの出力機器として用いられる記録装置は、画像情
報(文字情報等を含む)に基づいて用紙やプラスチック
薄板等の被記録材(記録媒体)に画像(文字等を含む)
を記録していくように構成されている。前記記録装置
は、記録方式により、インクジェット式、ワイヤドット
式、サーマル式、レーザービーム式等に分けることがで
きる。
【0003】被記録材の搬送方向(副走査方向)と交叉
する方向に主走査するシリアルスキャン方式を採るシリ
アルタイプの記録装置においては、被記録材を所定の記
録位置にセットした後、被記録材に沿って移動するキャ
リッジ上に搭載した記録手段)によって画像を記録(主
走査)し、1行分の記録を終了した後に所定量の紙送り
(被記録材搬送)を行い、その後に再び停止した被記録
材に対して、次の行の画像を記録(主走査)するという
動作を繰り返すことにより、被記録材全体の記録が行わ
れる。一方、被記録材の搬送方向の副走査のみで記録す
るラインタイプの記録装置においては、被記録材を所定
の記録位置にセットし、一括して1行分の記録を行いな
がら連続的に紙送り(ピッチ送り)を行い、被記録材全
体の記録が行われる。
【0004】上記記録装置のうち、インクジェット式の
記録装置(インクジェット記録装置)は、画像信号に応
じて記録手段(記録ヘッド)からインクを吐出して被記
録材に記録を行うように構成されており、記録手段のコ
ンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録す
ることができ、普通紙に特別の処理を必要とせずに記録
することができ、ランニングコストが安く、ノンインパ
クト方式であるため騒音が少なく、しかも、多色のイン
クを使用してカラー画像を記録するのが容易であるなど
の利点を有している。中でも、紙幅方向に多数の吐出口
を配列したフルマルチタイプの記録手段を用いるライン
型のものは、記録の一層の高速化が可能である。
【0005】特に、熱エネルギーを利用してインクを吐
出するインクジェット式の記録手段(記録ヘッド)は、
エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロ
セス1経て、基板上に製膜された電気熱変換体、電極、
液路壁、天板などを形成することにより、高密度の液路
配置(吐出口配置)を有するものを容易に製造すること
ができ、簡単かつコンパクトな構造で、高解像度の画像
を高速で記録することができる。一方、被記録材の材質
に対する要求も様々なものがあり、近年では、通常の被
記録材である普通紙や樹脂薄板(OHP等)などの他
に、薄紙や加工紙(ファイリング用のパンチ孔付き紙や
ミシン目付き紙、任意な形状の紙など)などを使用する
ことが要求されるようになってきた。
【0006】前記インクジェット記録装置は、記録ヘッ
ドのフェイス面(被記録材に対向する面)に設けられた
微細な吐出口からインクを直接吐出させて記録を行なう
ので、吐出口近傍のインクが乾燥したり、吐出口に異物
が付着したり、吐出口内に気泡が生じたりすると、吐出
不良が発生して記録品位が低下してしまう。そのため、
インクジェット記録装置では、上記吐出不良を解消する
ための回復手段を設けることが行なわれている。
【0007】この回復手段の一つとして、キャップで吐
出口を密封するとともにポンプで該キャップ内に負圧を
発生させることにより、吐出口からインクとともに固着
インクや異物等を吸い出す方式の吸引回復手段が用いら
れている。また、前記ポンプとしては、ピストン・シリ
ンダ式のポンプ、あるいはゴム状弾性材のチューブを長
さ方向に押圧する方式のチューブポンプなどが使用され
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ピ
ストン・シリンダ式のポンプでは、ピストンが往復動さ
せるための機構が必要であり、しかも所定の吸引量を確
保するために内径およびストロークを充分な大きさにす
る必要があることから、ポンプが大型になり、これを用
いるインクジェット記録装置も大型になるという課題が
ある。なお、上記所定の吸引量が大きな値となる理由
は、例えばインクタンク内に負圧を発生させてインクを
保持する方式の場合、インクタンクから吐出口までのイ
ンク流路に必要な吸引量よりも大きな値にしないと、イ
ンクがインクタンクへ戻ってしまい吸引機能が果たせな
くなるからである。さらに、上記ピストン・シリンダ式
のポンプでは、ピストンやピストン軸のシール部材が必
要となり、部品点数が多くなるばかりでなく、ピストン
摺動時の負荷が大きいためにポンプ駆動用モータが大型
になるという課題もある。
【0009】また、前記従来のチューブポンプでは、チ
ューブの復元力でインクを吸引するので構造は簡単であ
るが、連続吸引のためには対向する一対の加圧コロが必
要であり、しかも、チューブを平面上に配置するので外
径が大きくなってしまい、記録装置が大型になるという
課題がある。
【0010】本発明はこのような技術的課題に鑑みてな
されたものであり、本発明の目的は、構造を簡単かつコ
ンパクトなものにすることができ、しかも一回転当たり
の吸引量を容易かつ任意に調節することができるポンプ
および該ポンプを用いるインクジェット記録装置を提供
することである。
【0011】
【課題解決のための手段】本発明のポンプは、チューブ
ポンプの形態において、チューブを螺旋状に配置し、平
行な2本の円筒部材の間で該チューブを押し潰しながら
一方の円筒部材を回転させる構成を採ることにより、外
径を小さくすることができ、しかも螺旋の巻付き角度を
変えるだけで一回転当たりの排出量を任意に選択できる
ようにしたものである。
【0012】すなわち、本発明のポンプは、固定された
第1の円筒部材と、該第1の円筒部材に沿って螺旋状に
配置されるゴム状弾性材のチューブと、前記第1の円筒
部材の周囲を転動しながら前記チューブを長さ方向に順
次押圧する第2の円筒部材とを有する構成とすることに
より、上記目的を達成するものである。
【0013】別の本発明は、記録手段からインクを吐出
して記録を行なうインクジェット記録装置において、固
定された第1の円筒部材と、該第1の円筒部材に沿って
螺旋状に配置されるゴム状弾性材のチューブと、前記第
1の円筒部材の周囲を転動しながら前記チューブを長さ
方向に順次押圧する第2の円筒部材とを有するポンプを
備え、前記記録手段からインクを吸引するためのキャッ
プを前記チューブの一端に接続する構成とすることによ
り、上記目的を達成するものである。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は、本発明を適用するのに好適なインクジェ
ット記録装置の構成例を示す模式的縦断面図である。図
1のインクジェット記録装置Pは原稿等を読み取る読み
取り装置Rからの画像信号に基づいて記録するように構
成されている。図1において、記録装置Pの最下部には
被記録材1がロール状に巻回して収納されている。この
被記録材1は、まず、一対のローラから成る第1の搬送
ローラ2および一対のローラから成る第2の搬送ローラ
3によって引き出されながら搬送される。次いで、カッ
ター等から成る被記録材切断手段4を通過した後、一対
のローラから成る副走査ローラ(紙送りローラ)5およ
び一対のローラから成る引っ張りローラ6に達する。
【0015】被記録材1に対する記録(画像形成)は、
前記副走査ローラ5と引っ張りローラ6との間に設けら
れた記録部20で行なわれる。この記録部20には、被
記録材1に画像を形成するための記録手段(記録ヘッ
ド)10が配設されている。記録された被記録材1は、
一対のローラから成る排出ローラ7によって、排出口8
から装置外へ排出される。なお、記録ヘッド10はイン
クタンク部11を一体化したヘッドカートリッジで形成
されており、この記録ヘッド10はキャリッジ12に装
着されている。そして、このキャリッジ12は、一対の
ガイドレール13、14に沿って被記録材1の幅方向に
往復移動可能に案内支持されている。
【0016】前記キャリッジ12は、不図示のモータに
より、一対のプーリ間に張架されたタイミングベルト等
を介して往復駆動される。さらに、副走査ローラ5およ
び引っ張りローラ6は、同期回転駆動可能に不図示の搬
送モータに接続されている。搬送時には、引っ張りロー
ラ6の方が副走査ローラ5より若干速い周速度で回転す
る。副走査ローラ5は、被記録材1を記録ヘッド10に
対して正確に紙送りするためのものであり、その回転は
正確に制御される。被記録材1の記録面と反対側の面
(裏面)は、記録ヘッド10と対向するプラテン15に
よって支持されている。このプラテン15は、静電吸着
やエア吸引により、被記録材1を密着保持するように構
成してもよい。
【0017】そこで、停止している被記録材1に対して
記録ヘッド10による記録が開始され、1行分の記録が
終了すると、副走査ローラ5および引っ張りローラ6を
所定量駆動することにより、被記録材1が所定量だけ紙
送りされる。そこで紙送りを終了させた後、次の行の記
録を行なう。以下同様の記録動作を繰り返すことによ
り、被記録材1の全域に対する記録が行なわれる。記録
が終了した被記録材1は、排出ローラ7によって排出口
8から機外へ排出される。
【0018】前記記録手段(記録ヘッド)10は、イン
クを吐出するために利用される熱エネルギーを発生する
電気熱変換体を備えているものである。また、前記記録
手段10は、前記電気熱変換体が発生する熱エネルギー
によってインクに生じる膜沸騰による気泡の生成を含む
インクの状態変化に基づいて前記吐出口からインクを吐
出するものである。
【0019】図2は前記記録手段(記録ヘッド)10の
インク吐出部の構造を模式的に示す部分斜視図である。
図2において、前記被記録材1と所定の隙間(例えば、
約0.5〜1.5ミリ程度)をおいて対面する吐出口面
51には、所定のピッチで複数の吐出口52が形成さ
れ、共通液室53と各吐出口52とを連通する各液路5
4の壁面に沿ってインク吐出用のエネルギーを発生する
ための電気熱変換体(発熱抵抗体など)55が配設され
ている。図1に示すインクジェット記録装置では、記録
ヘッド10は、前記複数の吐出口52がキャリッジ12
の主走査方向(移動方向)と交叉する方向に並ぶような
位置関係で、該キャリッジ12に搭載されている。こう
して、画像信号または吐出信号に基づいて対応する電気
熱変換体55を駆動(通電)して、液路54内のインク
を膜沸騰させ、その時に発生する圧力によって吐出口5
2からインクを吐出する記録手段(記録ヘッド)10が
構成されている。
【0020】図3は本発明を適用したインクジェット記
録装置の回復手段の第1実施例を示す模式的斜視図であ
る。図3において、記録ヘッド10の移動範囲内の一端
部には回復手段16が配設されている。回復手段16
は、記録ヘッド10の吐出口52を密封するためのキャ
ップ17と、吐出口52からインクを吸引するためのポ
ンプ18と、該ポンプ18を駆動するための回復モータ
19とを備えている。前記キャップ17はゴム等の弾性
材料で形成されており、その前端面の周囲には吐出口形
成面51に密着可能なリブ21が形成されている。この
キャップ17はキャップホルダー35に取り付けられ、
不図示の駆動手段で該キャップ17を前後に移動させる
ことにより、対向位置にある記録ヘッド10の吐出口5
2の密封(キャッピング)および該吐出口52の開放を
行なうことができる。
【0021】前記キャップ17にはゴム状弾性材等で形
成された可撓性の吸引チューブ22が接続されている。
このチューブ22はキャップ17と嵌合させてもよく、
また、該キャップ17と一体に形成してもよい。なお、
キャップ17と一体に形成する場合は、キャップ17に
対して直角方向に直線的に形成しておき、組み込み時に
図示のように曲げて横に向けることができる。
【0022】次に、前記ポンプ18の構成について説明
する。図3において、前記チューブ22は、固定された
中空状の第1の円筒部材(チューブ台)23に対し、そ
の中心部から挿入され、かつその外周に螺旋状に巻付け
られている。そして、該チューブ22の他端部は該第1
の円筒部材23の他端の中心部から外部へ出ている。す
なわち、前記第1の円筒部材23の両端面および外周に
は、前記チューブ22を通すための連通孔24、24、
25、25が形成されている。なお、前記第1の円筒部
材23はプラスチック等で一体成形することにより安価
に製造することができる。
【0023】前記第1の円筒部材23と平行に、押圧ロ
ーラとしての第2の円筒部材28が設けられている。こ
の第2の円筒部材28は、その両端中心部に形成された
軸29、29を介して、前記第1の円筒部材23の両端
外周部に回動可能に装着された支持アーム30、31の
軸受部に、回転可能に軸支されている。一方の支持アー
ム30にはギヤ26が一体に形成され、該ギヤ26は回
復モータ19のモータ軸32に固定されたモータピニオ
ン33と噛み合っている。また、第1の円筒部材23の
両側外周には、ギヤ27、27が一体に形成されてお
り、これらのギヤ27、27は第2の円筒部材28の両
側外周に一体に形成されたギヤ34、34と噛み合って
いる。
【0024】前記第1の円筒部材23の表面と前記第2
の円筒部材28の表面との隙間は、前記チューブ22の
肉厚の2倍より若干小さめに設定されており、該チュー
ブ22を充分に押し潰すことができるようになってい
る。なお、第1の円筒部材23の前記ギヤ27、27お
よび第2の円筒部材の前記ギヤ34、34のピッチ円
は、第2の円筒部材(押圧ローラ)28の外周面と一致
させてあり、該第2の円筒部材28の表面が吸引チュー
ブ22上を転がり運動し得るように構成されている。
【0025】図3において、前記プラテン15は中空状
(箱形)をしており、前述したポンプ18および回復モ
ータ19は該プラテン15の内部に収納されている。ま
た、前記プラテン15の内部には、前記チューブ22の
排出側端部に接触するインク吸収体(不図示)が装着さ
れている。このインク吸収体は廃インク留めを構成する
ものである。また、前記記録ヘッド10と一体のインク
タンク11内には、スポンジ等のインク保持部材(不図
示)が充填されており、該インク保持部材にインクが含
浸させてある。
【0026】図3に示した回復手段16の動作は以下の
とおりである。記録ヘッド10からインクを吸引してイ
ンクの充填または排出等を行なう場合には、先ずキャリ
ッジ11を移動させて記録ヘッド10の吐出口形成面5
1がキャップ17と対向する位置にセットする。次に、
キャップ17を前進させて吐出口形成面51に密着させ
る。ここで回復モータ19を矢印A方向に回転させる
と、前記支持アーム30が矢印B方向に回転し、ギヤ2
7およびギヤ34により、第2の円筒部材(押圧ロー
ラ)28は矢印C方向に自転しながら第1の円筒部材2
3の周囲を矢印B方向に回転(公転)する。
【0027】ゴム状弾性材で形成されたチューブ22
は、第1の円筒部材23の周囲に螺旋状に巻き付けられ
ているので、第2の円筒部材28の前記公転により、矢
印D方向に順次押し潰されていき、押し潰された後に順
次復帰していく。そのため、第2の円筒部材28の公転
により、チューブ22内のキャップ17側では負圧が発
生し、該チューブ内の排出側では加圧状態となる。した
がって、記録ヘッド10の吐出口52からチューブ22
内へインクが吸引され、吸引されたインクは順次チュー
ブ22から排出され、不図示のインク吸収体へ排出され
る。
【0028】第2の円筒部材28が連続回転(自転およ
び公転)している間はインクが吸引されるので、吸引量
が所定値に達したところでキャップ17を後退させ、吐
出口52を大気に開放する。そして、第2の円筒部材
(押圧ローラ)28をさらに回転(公転)させてチュー
ブ22内のインクを全て排出した後、回復モータ19を
停止させる。以上の動作により、記録ヘッド10からの
インク吸引とチューブ22からのインク排出が終了す
る。そして、記録ヘッド10による記録動作が開始され
る。
【0029】以上説明したポンプ18によれば、チュー
ブ22を螺旋状に配置し、平行な2本の円筒部材23、
28の間で該チューブを潰しながら一方の円筒部材28
を回転させる構成としたので、ポンプ18の外径を小さ
くすることができ、しかも螺旋の巻付き角度を変えるだ
けで一回転当たりの排出量を任意に容易に選択すること
が可能である。また、ポンプ18の構造を簡単かつコン
パクトなものにすることができる。
【0030】図4は本発明を適用したインクジェット記
録装置の回復手段の第2実施例の要部を示す模式的斜視
図である。本実施例においては、中空円筒状の第1の円
筒部材23の内面に、チューブ22が螺旋状に配置され
ている。すなわち、インク吸引用のチューブ22は、第
1の円筒部材23に対して、外面から内面に入り、内周
面を螺旋状に通って外面に出るように配置されている。
【0031】第2の円筒部材(押圧ローラ)28は、上
記第1の円筒部材23の内周を転がるように構成されて
いる。すなわち、第1の円筒部材23の内面に内歯ギヤ
36が一体に形成されており、第2の円筒部材28は第
1の円筒部材23の内面を自転しながら公転するように
構成されている。
【0032】図4の第2実施例は、以上述べた点で図3
の第1実施例と相違するが、その他の部分は実質上同じ
構成をしており、それぞれ対応する部分を同一符号で示
し、それらの詳細説明は省略する。この第2実施例によ
れば、前述の第1実施例の場合と同様の効果が得られる
他に、第1の円筒部材23の内周を利用するので、ポン
プ18の外径をさらに小さくすることができ、機器の小
型化にとってさらに有利になるという効果がある。
【0033】図5は本発明を適用したインクジェット記
録装置の回復手段の第3実施例を示す模式的斜視図であ
る。本実施例においては、第1の円筒部材23の外周
に、複数本(例えば4本)のチューブ22が螺旋状に巻
き付けて配置されている。本実施例は、この点で図3の
第1実施例と相違するが、その他の部分は実質上同じ構
成をしており、それぞれ対応する部分を同一符号で示
し、それらの詳細説明は省略する。この第3実施例によ
れば、前述の第1実施例の場合と同様の効果が得られる
他に次のような効果が得られる。すなわち、本実施例に
よれば、多色記録または階調記録などのために複数の記
録ヘッド10を用いる記録装置において、これらの記録
ヘッドから同時にインクを吸引することが可能となり、
また、吸引チューブ22の数を増加させるだけでよいの
で、複数の記録ヘッド10に対するポンプ18の部品点
数の増加を最小にすることができる。さらに、チューブ
22を多条にしてもポンプ18のスペースは変わらない
ので、複数の記録ヘッド10を用いる記録装置の場合で
も、ポンプ18の小型軽量化が可能となる。
【0034】なお、前述の各実施例では、記録ヘッド1
0をキャリッジ12に搭載するシリアルタイプのインク
ジェット記録装置を例に挙げて説明したが、本発明は、
被記録材の幅方向の全域または一部をカバーする長さの
ライン型記録ヘッドを用い、副走査だけで記録するライ
ンタイプのインクジェット記録装置においても、同様に
適用することができ、同様の効果が得られるものであ
る。また、本発明は、記録ヘッドとインクタンク(イン
ク室)と一体化したカートリッジタイプのものの他、記
録ヘッドとインクタンクを別体してインク供給チューブ
等で接続する構成のものなど、記録ヘッドおよびインク
タンクの配置形態がどのようなものであっても、同様に
適用することができ、同様の効果を達成し得るものであ
る。
【0035】さらに、前述の各実施例では、一個の記録
ヘッドを用いるインクジェット記録装置を例に挙げて説
明したが、本発明は、異なる色のインクで記録する複数
個の記録ヘッド1を用いるカラー記録装置、あるいは同
一色彩で濃度の異なるインクで記録する複数の記録ヘッ
ドを用いる階調記録用の記録装置など、記録ヘッドの数
や使用インクがどのような場合にも同様に適用すること
ができ、同様の作用効果を達成し得るものである。
【0036】なお、本発明は、インクジェット記録装置
であれば、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を
用いる記録手段(記録ヘッド)を使用するものに適用で
きるが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出
する方式のインクジェット記録装置において優れた効果
をもたらすものである。かかる方式によれば、記録の高
密度化、高精細化が達成できるからである。
【0037】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうのが好ましい。この方式は、所謂オンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録手段(記録ヘッド)の熱作用面に膜
沸騰させて、結果的にこの駆動信号に一対一に対応し液
体(インク)内の気泡を形成出来るので有効である。
【0038】この気泡の成長、収縮により吐出用開口を
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性
に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4
463359号明細書、同第4345262号明細書に
記載されているようなものが適している。尚、上記熱作
用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第43131
24号明細書に記載されている条件を採用すると、更に
優れた記録を行なうことができる。
【0039】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他
に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示
する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4
459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれる
ものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた
構成としても本発明は有効である。すなわち、記録ヘッ
ドの形態がどのようなものであっても、本発明によれ
ば、記録を確実に効率よく行なうことができるようにな
るからである。
【0040】さらに、前述のように、記録装置が記録で
きる被記録材(記録媒体)の最大幅に対応した長さを有
するフルラインタイプの記録ヘッドに対しても、本発明
は有効に適用できる。そのような記録ヘッドとしては、
複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす
構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての
構成のいずれでもよい。加えて、上例のようなシリアル
タイプのものでも、装置本体に固定された記録ヘッド、
あるいは装置本体に装着されることで装置本体との電気
的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交
換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッ
ド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッ
ジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効で
ある。
【0041】また、本発明に記録装置の構成として設け
られる記録ヘッドに対しての回復手段または予備的な補
助手段等を付加することは、本発明の効果を一層安定で
きるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対しての、キャッピング手段、クリー
ニング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれ
とは別の加熱素子或はこれらの組み合わせによる予備加
熱手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを行
なうことも安定した記録を行なうために有効である。
【0042】また、前述したように、搭載される記録ヘ
ッドの種類ないし個数についても、例えば、単色のイン
クに対応して1個のみが設けられたものの他、記録色や
濃度を異にする複数のインクに対応して複数個数設けら
れるものであってもよい。すなわち、例えば、記録装置
の記録モードとしては、黒色等の主流色のみの記録モー
ドだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数
個の組み合わせによるか、いずれでもよいが、異なる色
の複色カラー又は、混色によるフルカラーの少なくとも
一つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0043】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するもの、あるいは、インクジェット方式で
は、インク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度
調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように
温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付
与時にインクが液状をなすものであればよい。加えて、
積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態か
ら液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめ
ることで防止するか、または、インクの蒸発防止を目的
として放置状態で固化するインクを用いるかして、いず
れにしても、熱エネルギーの記録信号に応じた付与によ
ってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、
記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等
のような、熱エネルギーによって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。
【0044】このような場合のインクは、特開昭54−
56847号公報あるいは特開昭60−71260号公
報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔
に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変
換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明
においては、上述した各インクに対して最も有効なもの
は、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0045】さらに加えて、本発明によるインクジェッ
ト記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理
機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ
等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有す
るファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよ
い。
【0046】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、本発明
のポンプによれば、固定された第1の円筒部材と、該第
1の円筒部材に沿って螺旋状に配置されるゴム状弾性材
のチューブと、前記第1の円筒部材の周囲を転動しなが
ら前記チューブを長さ方向に順次押圧する第2の円筒部
材とを有する構成としたので、構造を簡単かつコンパク
トなものにすることができ、しかも一回転当たりの吸引
量を容易かつ任意に調節することができるポンプが提供
される。
【0047】別の本発明によれば、記録手段からインク
を吐出して記録を行なうインクジェット記録装置におい
て、固定された第1の円筒部材と、該第1の円筒部材に
沿って螺旋状に配置されるゴム状弾性材のチューブと、
前記第1の円筒部材の周囲を転動しながら前記チューブ
を長さ方向に順次押圧する第2の円筒部材とを有するポ
ンプを備え、前記記録手段からインクを吸引するための
キャップを前記チューブの一端に接続する構成としたの
で、ポンプの構造を簡単かつコンパクトなものにするこ
とができ、しかもポンプ一回転当たりの吸引量を容易か
つ任意に調節することができるインクジェット記録装置
が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用するのに好適なインクジェット記
録装置の構成例を示す模式的縦断面図である。
【図2】図1中の記録手段のインク吐出部の構造を模式
的に示す部分斜視図である。
【図3】本発明を適用したインクジェット記録装置の回
復手段の第1実施例を示す斜視図である。
【図4】本発明を適用したインクジェット記録装置の回
復手段の第2実施例の要部構成を示す一部破断斜視図で
ある。
【図5】本発明を適用したインクジェット記録装置の回
復手段の第3実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 被記録材 5 副走査ローラ 6 引っ張りローラ 7 排出ローラ 10 記録手段(記録ヘッド) 11 インクタンク部 12 キャリッジ 15 プラテン 16 回復手段 17 キャップ 18 ポンプ 19 回復モータ 20 記録部 22 インク吸引用のチューブ 23 第1の円筒部材(チューブ台) 24 連通孔 25 連通孔 26 ギヤ 27 ギヤ 28 第2の円筒部材(押圧ローラ) 30 支持アーム 31 支持アーム 34 ギヤ 35 キャップホルダー 36 内歯ギヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 2/185 2/05 9012−2C B41J 3/04 103 B

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定された第1の円筒部材と、該第1
    の円筒部材に沿って螺旋状に配置されるゴム状弾性材の
    チューブと、前記第1の円筒部材の周囲を転動しながら
    前記チューブを長さ方向に順次押圧する第2の円筒部材
    とを有することを特徴とするポンプ。
  2. 【請求項2】 記録手段からインクを吐出して記録を
    行なうインクジェット記録装置において、固定された第
    1の円筒部材と、該第1の円筒部材に沿って螺旋状に配
    置されるゴム状弾性材のチューブと、前記第1の円筒部
    材の周囲を転動しながら前記チューブを長さ方向に順次
    押圧する第2の円筒部材とを有するポンプを備え、前記
    記録手段からインクを吸引するためのキャップを前記チ
    ューブの一端に接続することを特徴とするインクジェッ
    ト記録装置。
  3. 【請求項3】 前記記録手段が、インクを吐出するた
    めに利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を
    備えているインクジェット記録手段であることを特徴と
    する請求項2のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記記録手段が、前記電気熱変換体が
    発生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰を利
    用して、吐出口よりインクを吐出させることを特徴とす
    る請求項3のインクジェット記録装置。
JP4232798A 1992-08-07 1992-08-07 ポンプおよび該ポンプを用いるインクジェット記録装置 Pending JPH0658262A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2602620A (en) * 2020-12-01 2022-07-13 Britvic Soft Drinks Ltd Pump

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