JP3233367B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP3233367B2
JP3233367B2 JP2572892A JP2572892A JP3233367B2 JP 3233367 B2 JP3233367 B2 JP 3233367B2 JP 2572892 A JP2572892 A JP 2572892A JP 2572892 A JP2572892 A JP 2572892A JP 3233367 B2 JP3233367 B2 JP 3233367B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録手段から被記録材へ
インクを吐出して記録を行なうインクジェット記録装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機
能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワード
プロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーショ
ンの出力機器として用いられる記録装置は、画像情報に
基づいて用紙やプラスチック薄板等の被記録材(記録媒
体)に画像を記録していくように構成されている。前記
記録装置は、記録方式により、インクジェット式、ワイ
ヤドット式、サーマル式、レーザービーム式等に分ける
ことができる。
【0003】被記録材の搬送方向(副走査方向)と交叉
する方向に主走査するシリアルスキャン方式を採るシリ
アルタイプの記録装置においては、被記録材を所定の記
録位置にセットした後、被記録材に沿って移動する記録
手段(一般に、キャリッジに搭載される)によって画像
を記録(主走査)し、1行分の記録を終了した後に所定
量の紙送り(被記録材搬送)を行ない、その後に再び停
止した被記録材に対して、次の行の画像を記録(主走
査)するという動作を繰り返すことにより、被記録材全
体の記録が行なわれる。一方、被記録材の搬送方向の副
走査のみで記録するラインタイプの記録装置において
は、被記録材を所定の記録位置にセットし、一括して1
行分の記録を行なった後、所定量の紙送り(被記録材搬
送)を行ない、さらに、次の行の記録を一括して行なう
という動作を繰り返すことにより、被記録材全体の記録
が行なわれる。
【0004】上記記録装置のうち、インクジェット式の
記録装置(インクジェット記録装置)は、記録手段(記
録ヘッド)から被記録材にインクを吐出して記録を行な
うものであり、記録手段のコンパクト化が容易であり、
高精細な画像を高速で記録することができ、普通紙に特
別の処理を必要とせずに記録することができ、ランニン
グコストが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が
少なく、しかも、多色のインクを使用してカラー画像を
記録するのが容易であるなどの利点を有している。中で
も、紙幅方向に多数の吐出口を配列したラインタイプの
記録手段を使用するライン型の装置は、記録の一層の高
速化が可能である。
【0005】特に、熱エネルギーを利用してインクを吐
出するインクジェット式の記録手段(記録ヘッド)は、
エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロ
セスを経て、基板上に製膜された電気熱変換体、電極、
液路壁、天板などを形成することにより、高密度の液路
配置(吐出口配置)を有するものを容易に製造すること
ができ、一層のコンパクト化を図ることができる。一
方、被記録材の材質に対する要求も様々なものがあり、
近年では、通常の被記録材である紙や樹脂薄板(OHP
等)などの他に、薄紙や加工紙(ファイリング用のパン
チ孔付き紙やミシン目付き紙、任意な形状の紙など)な
どを使用ことが要求されるようになってきた。
【0006】上記インクジェット記録装置においては、
記録手段(記録ヘッド)の正常なインク吐出状態を維持
するため、あるいは吐出口に目詰まりが生じた場合に正
常なインク吐出状態に回復させるために回復用のポンプ
を配設し、ポンプの負圧によって吐出口からインクを吸
い出す回復手段が使用されている。また、前記回復用の
ポンプとして、可撓性チューブ内の体積変化を利用して
負圧を発生させるチューブポンプを使用ことがある。こ
のチューブポンプは、構造が簡単であり、低コストで小
型軽量のポンプを構成し得るという利点がある。
【0007】図12および図13は上記チューブポンプ
の構成を示す縦断面図であり、図12はチューブの押し
潰し開始の状態を示し、図13はチューブの押し潰し終
了の状態を示す。図12および図13において、まず、
記録ヘッド1の吐出口形成面51にキャップ2の開口部
を接触させて吐出口52を密閉する。キャップ2の背面
の通孔にはチューブ3が接続され、該チューブ3はチュ
ーブポンプ4へ延びている。チューブポンプ4は、ポン
プベース5にガイドローラ6を回転可能に軸支するとと
もに、該ガイドローラ6に加圧コロ7を回転可能に軸支
した構造を有する。すなわち、チューブ3を加圧するた
めの加圧コロ7の軸8がガイドローラ6に回転可能に支
持されており、ガイドローラ6の軸9がポンプベース5
に回転可能に支持されている。ポンプベース5には、ガ
イドローラ6の軸9と同心円弧状の溝10が形成されて
おり、この溝10内にチューブ3が装着されている。ま
た、チューブ3の他端(下流側端部)は、吐出口52か
ら吸引したインクを貯留するための廃インク処理部材1
1が配置されている。
【0008】上記構成において、ガイドローラ6が不図
示の駆動手段によって矢印a方向に回転すると、ガイド
ローラ6上の加圧コロ7が図12中のX位置でチューブ
3と接触し、該チューブ3を押圧する。チューブ3は押
圧部の内部空間が零になるまで押し潰される。この状態
からガイドローラ6がさらに矢印a方向に回転すると、
加圧コロ7はチューブ3を押し潰した状態で矢印b方向
に自転(従動回転)しながら矢印a方向に回転(公転)
する。そして、加圧コロ7が図13に示すY位置にきた
時に一時停止する。この時、X位置からY位置の間に加
圧コロ7によって押し潰されたチューブ3内の体積変化
により発生した負圧が記録ヘッド1の吐出口52に作用
し、吐出口52からインクが吸引される(吸い出され
る)。吸い出されるインクは順次前記廃インク処理部材
11側へ送り出される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】カラー用のインクジェ
ット記録装置などのように複数の記録ヘッド1を用いる
場合には、記録ヘッド1の数に対応して複数のチューブ
3が設けられ、また、ガイドローラ6にはチューブ3の
数に対応して複数の加圧コロ7が配置されることにな
る。従来の複数の記録ヘッドを用いるインクジェット記
録装置においては、各記録ヘッド1に等しい吸引力を与
えるために、各チューブ3の記録ヘッド1からX位置お
よびY位置までの距離が等しくなるように構成する必要
があり、また、各加圧コロ7はガイドローラ6上の同一
タイミングでチューブ3に突入および脱出するように取
付ける必要がある。
【0010】しかしながら、このような従来の構成で
は、装置全体の小型軽量化およびコストダウンを図るた
めにポンプ駆動用の駆動源と紙送り用の駆動源またはキ
ャリッジ駆動用の駆動源とを同一の駆動源(モーター)
で構成する場合、加圧コロ7がチューブ3を押圧する瞬
間、あるいは加圧コロ7がチューブ3を押圧した状態か
ら解放される瞬間に発生するトルク変動によって、モー
ターが脱調したり、紙送り精度が不安定になったり、キ
ャリッジ走査方向に記録画像のムラで生じるなどして、
記録画像の品位が低下することがあった。
【0011】また、従来例では、加圧コロ7がチューブ
3を押圧するタイミングは各チューブ3ごとに同一タイ
ミングになっている。しかし、このような従来例のタイ
ミングでは、加圧コロ7がチューブ3を押圧する瞬間に
ポンプ駆動に要するトルクが最大になることから、チュ
ーブ3の数および加圧コロ7の数が増えると、増えた数
の加圧コロ7がそれらのチューブ3を押圧する瞬間に発
生するトルク(MAXトルク)の分、ポンプ駆動トルク
が増大することになり、大型のモーターを必要とし、コ
ストアップになるという課題もあった。
【0012】本発明はこのような従来技術に鑑みてなさ
れたものであり、本発明の目的は、複数のチューブで複
数の記録ヘッドの吐出口に対して吸引または加圧を行な
う場合でも、加圧コロがチューブを押圧する瞬間および
加圧コロがチューブを押圧状態から解放する瞬間におけ
る負荷トルクの変動を分散させることで、回復用チュー
ブポンプを駆動する駆動源の小型軽量化および脱調防止
を図り得るインクジェット記録装置を提供することであ
る。
【0013】
【課題解決のための手段】本発明は、吐出口からインク
を吐出して被記録材に記録を行なう記録ヘッドの複数
と、該複数の記録ヘッドの吐出口にそれぞれ通じる複数
のチューブを複数の加圧コロでそれぞれ押圧して変形さ
せることにより前記吐出口に対して吸引または加圧を行
なう複数の回復用チューブポンプと、を有し、前記各加
圧コロは回転可能なガイドローラに回転可能にかつ半径
方向外向きにバネ付勢された状態で取り付けられ、前記
各チューブは前記ガイドローラと同心の円弧状の溝内に
装着されるように構成されたインクジェット記録装置に
係るものであり、 請求項1の発明は、上記構成におい
て、前記ガイドローラの回転中心から前記各加圧コロの
軸心までの距離を異ならせることにより、前記各加圧コ
ロが前記各チューブを押圧する瞬間のタイミングおよび
/または前記各加圧コロが前記各チューブを押圧した状
態から開放される瞬間のタイミングをチューブごとにず
らすことにより、請求項2の発明は、上記構成におい
て、前記ガイドローラの前記各加圧コロを支持する部位
の形状を異ならせて前記ガイドローラの回転中心から前
記各加圧コロの先端部までの距離を異ならせることによ
り、前記各加圧コロが前記各チューブを押圧する瞬間の
タイミングおよび/または前記各加圧コロが前記各チュ
ーブを押圧した状態から開放される瞬間のタイミングを
チューブごとにずらすことにより、 請求項3の発明は、
上記構成において、前記各加圧コロの外径を異ならせて
前記ガイドローラの回転中心から前記各加圧コロの先端
部までの距離を異ならせることにより、前記各加圧コロ
が前記各チューブを押圧する瞬間のタイミングおよび/
または前記各加圧コロが前記各チューブを押圧した状態
から開放される瞬間のタイミングをチューブごとにずら
すことにより、 請求項4の発明は、上記構成において、
前記円弧状の溝の入口および/または出口の部位に各加
圧コロが接触するコロガイド部を設け、前記円弧状の溝
の中心から前記各加圧コロに対する各コロガイド部まで
の距離を異ならせることにより、前記各加圧コロが前記
各チューブを押圧する瞬間のタイミングおよび/または
前記各加圧コロが前記各チューブを押圧した状態から開
放される瞬間のタイミングをチューブごとにずらすこと
により、 それぞれ上記目的を達成するものである。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は本発明を適用したインクジェット記録装置
の一実施例の要部構成を示す斜視図である。図1のイン
クジェット記録装置は、搬送(副走査)機構によって被
記録材12を所定方向に間欠的に送り、その方向と交叉
する方向に記録手段1を移動(主走査)させながら記録
するように構成されている。
【0015】図1において、用紙やプラスチック薄板等
から成る被記録材12は不図示の給紙装置によって矢印
A方向に搬送され、底板13に固定された上ガイド14
と下ガイド15の間に導かれる。さらに、被記録材12
は両ガイド14、15によって進行方向に案内され、搬
送ローラ(副走査ローラ)16と搬送従動ローラ(副走
査従動ローラ)17から成る搬送ローラ対の間へ進入す
る。前記搬送ローラ対16、17は搬送モーター18に
よって回転駆動される。搬送ローラ対16、17を駆動
制御することにより、被記録材12は、底板13に固定
されたプラテン19上に搬出させられ、該プラテン19
に支持されながら排紙ローラ20と排紙従動ローラ21
から成る排紙ローラ対の間へ到達し、ここで搬送が一旦
停止する。前記排紙ローラ対20、21は、前記搬送モ
ータ18により、前記搬送ローラ対16、17と同期駆
動される。
【0016】底板13の上には排紙ガイド22が支持さ
れており、前記排紙ローラ対20、21によって矢印A
方向に搬送されてきた被記録材12は該排紙ガイド22
で案内されながら装置本体外へ排出される。前記搬送ロ
ーラ16および前記排紙ローラ20は、その表面に粒度
が1000〜2000のアルミニウム粒子が接着されて
おり、また、各従動ローラ17、21にはクロロプレン
ゴムが焼き付けられている。そのため、被記録材12を
高い搬送力で、しかも高い精度で搬送することができ
る。
【0017】プラテン19の上方奥側には、搬送ローラ
16の軸方向と平行に主走査レール(ガイドレール)2
3が固定されている。前記記録手段1はキャリッジ24
に搭載されており、該キャリッジ24は、その軸受部2
5に前記ガイドレール23が挿通され、該ガイドレール
23に沿って移動可能である。本実施例におけるキャリ
ッジ24に搭載された記録手段1は、異なるインクを使
用する複数(4個)の記録手段で構成されており、フル
カラー記録の場合には、例えば、ブラック、シアン、マ
ゼンタ、イエローの4色のインクが使用される。また、
本実施例の各記録手段(記録ヘッド)1は、インクタン
クと記録部(インク吐出部)を一体化したカートリッジ
タイプのものであり、それぞれキャリッジ24上に交換
可能に位置決め装着されている。
【0018】各記録手段1の下部にはインク吐出部(吐
出口形成面)が設けられ、該インク吐出部には、キャリ
ッジ24の移動方向と交叉する方向に配列された複数の
吐出口が形成されている。各インク吐出部はキャリッジ
24の下部の開口部を通してプラテン19側に向かって
インクを吐出するように配置されている。
【0019】前記記録手段(記録ヘッド)1は、熱エネ
ルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録
手段であって、熱エネルギーを発生するための電気熱変
換体を備えたものである。また、前記記録ヘッド1は、
前記電気熱変換体によって印加される熱エネルギーによ
り生じる膜沸騰による気泡の成長、収縮によって生じる
圧力変化を利用して、吐出口よりインクを吐出させ、記
録を行なうものである。
【0020】図2は、前記記録手段(記録ヘッド)1の
インク吐出部の構造を模式的に示す部分斜視図である。
図2において、被記録材12と所定の隙間(例えば、約
0.5〜2.0ミリ程度)をおいて対面する吐出口形成
面51には、所定のピッチで複数の吐出口52が形成さ
れ、共通液室53と各吐出口52とを連通する各液路5
4の壁面に沿ってインク吐出用のエネルギーを発生する
ための電気熱変換体(発熱抵抗体など)55が配設され
ている。本例においては、記録ヘッド1は、前記吐出口
52がキャリッジ24の移動方向(主走査方向)と交叉
する方向に並ぶような位置関係で、該キャリッジ24に
搭載されている。こうして、画像信号または吐出信号に
基づいて対応する電気熱変換体55を駆動(通電)し
て、液路54内のインクを膜沸騰させ、その時に発生す
る圧力によって吐出口52からインクを吐出させる記録
手段(記録ヘッド)1が構成されている。
【0021】図1において、前記キャリッジ24を往復
移動させるための駆動源としてのキャリッジモーター
(主走査モーター)26は装置本体(その側板等)に固
定されている。キャリッジモーター26の回転軸にはモ
ータープーリ27が固定されており、回転軸とともに一
体的に回転することができる。モータープーリ27の反
対側にはアイドラプーリ28が軸支されており、モータ
ープーリ27とアイドラプーリ28との間には、主走査
ベルト(キャリッジ駆動ベルト)29が張架されてい
る。キャリッジ24は、このキャリッジ駆動ベルト29
に結合されており、キャリッジモーター26の回転によ
り往復駆動される。
【0022】キャリッジ24の移動範囲内であって記録
領域(またはプラテン19)を外れた位置には、キャリ
ッジ24のホームポジションHPが設定されている。こ
のホームポジションHPの近傍には、各記録ヘッド1の
吐出口形成面を密閉(キャッピング)することが可能な
ゴム状弾性材のキャップ2が配設されている。また、前
記キャップ2の近傍には、各記録ヘッド1の吐出口52
の目詰まり等による吐出不良を解消するための回復装置
30が配設されている。この回復装置30は、前記キャ
ップ2で吐出口形成面51を密閉した状態で各吐出口5
2に負圧を発生させ、該吐出口52からインクとともに
気泡、固着インク、ゴミ等の異物を吸い出すように構成
されている。
【0023】なお、キャリッジ24の下部にはコロ(不
図示)が回転自在に軸支されており、該コロがプラテン
19上の被記録材12の上面を転動することにより、各
記録ヘッド1の吐出口形成面51と被記録材12の記録
面との間隔が常に一定に規制されている。また、キャリ
ッジ24のホームポジションHPの近傍には前記キャッ
プ2が配設されているため、プラテン19はホームポジ
ションHPまで延ばすことができない。そのため、キャ
リッジ24がホームポジションHPの方向へ移動する
と、該キャリッジ24の前記コロはプラテン19から外
れる。そこで、プラテン19を外れた位置では、キャリ
ッジ24は前記コロを介して前記回復装置30に設けら
れた案内板(不図示)の上に乗っている。
【0024】記録動作時には、キャリッジモータ26に
よりキャリッジ24を移動させるとともに画像信号に応
じて記録ヘッド1を駆動することにより、プラテン19
上に停止している被記録材12に対してインクを吐出し
て1行分の画像を形成していく(主走査)。1行分の記
録が終了すると、搬送ローラ対16、17を所定量回転
させて被記録材12を所定量(例えば1行の高さに相当
する量)搬送し(副走査)、再びキャリッジ24および
記録ヘッド1を駆動して次の行の記録(主走査)を行な
う。以下、これら主走査および副走査を交互に繰り返す
ことにより、被記録材12の全体に画像が記録される。
そして、所定位置に配置されたセンサ(不図示)により
被記録材12の後端が検知されると、記録動作を終了さ
せ、排紙ローラ対20、21の回転により被記録材12
を排紙ガイド22に沿って装置本体外へ排出する。
【0025】4個の記録手段1は、それぞれ、イエロ
ー、マゼンタ、シアン、ブラックのインクが蓄えられた
インクタンク部とこれらのインクを吐出させるインク吐
出部(記録ヘッド部)から成り、各インクタンク部は各
インク吐出部に接続されている。そして、色分解された
各画像信号に応じて各インク吐出部(記録ヘッド部)か
ら上記4色のインクを吐出し、これら4色を重ね合わせ
ることにより、フルカラー画像が形成される。なお、被
記録材12は給紙装置から給紙されるだけではなく、オ
ペレータが被記録材を排紙ローラ対20、21の当接部
へ進入させ、搬送モータ18を逆回転させることによ
り、排紙側から一旦給紙装置内へ搬送させ、再び給紙装
置から給紙する方法(手差し)も採られる。
【0026】前記キャップ2は記録手段1の吐出口52
の内部を湿潤状態に保ち、インク乾燥またはインク固着
による吐出口52の目詰まりを防止するためのものであ
る。また、各キャップ2に接続された回復装置30内の
チューブポンプ4(図3〜図6)は、前記各キャップ2
に接続されており、各キャップ2で吐出口形成面51を
密閉した状態で駆動することにより、吐出口52の内部
で発生する気泡、固着インク、ゴミ等の不純物をインク
とともに吸引除去し、吐出不良を解消するものである。
図1のインクジェット記録装置では、複数(図示の例で
は4個)の記録ヘッド1の吐出口52からのインク吸い
出し動作は、回復装置30内において回転駆動力を負圧
に変換するように構成された複数(図示の例では4本)
のチューブ3を有するチューブポンプ4(図3〜図6)
を駆動することによって行なわれる。
【0027】記録領域(プラテン19)とキャップ2と
の間には、各記録ヘッド1の吐出口形成面51に付着し
たインク滴やゴミ等の異物(付着物)を拭き取り除去す
るためのゴム状弾性材のブレードから成るクリーニング
部材33が配設されている。このクリーニング部材33
はホルダー34に保持され、不図示の駆動源によって、
吐出口形成面51と摺擦可能な突出位置および吐出口形
成面51から離隔する退避位置の間で駆動可能に構成さ
れている。
【0028】図3は本発明を適用したチューブポンプ4
の一実施例を示す模式的縦断面図であり、図4は図3中
の線4−4から見た下面図であり、図5は図3中の線5
−5から見た部分正面図であり、図6は図3のチューブ
ポンプ4の動作を示す模式的縦断面図である。図3〜図
6のチューブポンプ4は、各記録手段(記録ヘッド)1
の吐出口52に通じる複数(4本)のチューブ3を加圧
コロ7で変形させることにより吸引または加圧を行なう
回復用のチューブポンプであり、加圧コロ7が各チュー
ブ3を押圧する時のタイミングまたは加圧コロ7が各チ
ューブ3を押圧した状態から解放される時のタイミング
がチューブ3ごとに異なるように構成されている。そし
て、記録ヘッド1の吐出口52に目詰まりが発生した場
合(発生するおそれがある場合)には、非記録位置(例
えば、ホームポジションHP)において各記録ヘッド1
の吸引回復動作が行なわれる。
【0029】図3〜図6において、非記録位置におい
て、キャップ2の開口部を記録手段1の吐出口形成面5
1に接触させ、吐出口52を密閉する。キャップ2の背
部に形成された通孔には可撓性のチューブ3が接続さ
れ、該チューブ3はチューブポンプ4側へ延びている。
チューブポンプ4は、ポンプベース5にガイドローラ6
を回転可能に軸支するとともに、該ガイドローラ6に加
圧コロ7を回転可能に軸支した構造を有する。本実施例
においては、図4および図5に示すごとく、記録手段
(記録ヘッド)1の数(4個)に対応して、キャップ
2、チューブ3、加圧コロ7、加圧コロ7の軸支構造な
どは、それぞれ4個づつ設けられている。
【0030】以下、具体的に説明する。図3〜図6にお
いて、ガイドローラ6の軸35は、軸受36を介して、
ポンプベース5に回転可能に取り付けられている。軸受
36の抜け止めとしてE形止め輪37が装着されてい
る。チューブ3を加圧するための加圧コロ7は、その軸
38をコロ軸受39に嵌合させることにより、回転可能
に軸支されている。このコロ軸受39は、縦軸40に圧
縮バネ41を取り付けた状態で、ガイドローラ6に形成
された孔42に取り付けられ、E形止め輪43によって
位置決め固定されている。この時、前記加圧コロ7は、
圧縮バネ41により、チューブ3を押圧する方向の力が
付与されている。
【0031】また、コロ軸受39の位置決めは、コロ軸
受39に設けられた位置決めピン44がガイドローラ6
に設けられたガイド溝45にガイドされることと、前述
の縦軸40がガイドローラ6のガイド孔42にガイドさ
れることにより行なわれる。なお、この場合、チューブ
ポンプ4のスペースをできるだけ小さくする目的で、図
5に示すように、前記位置決めピン44の高さを交互に
変えて各ガイド溝45内でオーバーラップさせる構成が
採られている。
【0032】前記ポンプベース5には、ガイドローラ6
の軸35と同心の円弧状の溝48が形成されている。ポ
ンプベース5は、装置本体のベース46に対して、円弧
状の溝48の開口部が下側になる姿勢で取り付けられて
いる。その理由は、ポンプベース5にカバーの機能を持
たせ、ポンプベース5を取り付けた状態でポンプ動作部
を該ポンプベース5で覆い隠すことにより、ユーザーが
ポンプ動作部に触れるのを防止したり、ポンプ動作部に
異物が侵入するのを防止するためである。前記チューブ
3は、ポンプベース5のガイドローラ6の前側および後
側に形成されたチューブ固定溝47内に挟み込まれた状
態で固定されている。前記チューブ3の下流側(キャッ
プ2と反対側)の端部は、吸引によって吐出口52から
吸い出されたインクを貯留するための廃インク処理部材
11に接続されている。
【0033】図4および図6において、チューブポンプ
4を駆動するためのギヤ31は軸49に設けられてい
る。一方、ガイドローラ6の軸35には被動ギヤ32が
固定されており、前記駆動ギヤ31はこの被動ギヤ32
と噛み合っている。駆動ギヤ31が矢印e方向に回転駆
動されると、その回転駆動力が前記被動ギヤ32に伝達
され、ガイドローラ6が矢印a方向に回転駆動される。
そして、加圧コロ7がチューブ3に接触している場合に
は、この加圧コロ7も図3中の矢印b方向に回転(従動
回転)させられる。なお、前記軸49には、前記駆動ギ
ヤ31の抜け止めとしてのキンテイ64が装着されてい
る。
【0034】以上の構成において、不図示の駆動源によ
り駆動ギヤ31が回転駆動されると、被動ギヤ32を介
してガイドローラ6が矢印a方向に回転駆動される。前
記駆動ギヤ31が設けられる軸49としては、例えば、
被記録材12の搬送(紙送り)を行なう搬送ローラ16
(図1)の軸、あるいはこれと同期回転する軸(搬送系
の一部)を使用することができる。さらに、キャリッジ
24の駆動系など、記録装置の他の回転部や駆動源の回
転を使用することもできる。
【0035】前記ガイドローラ6が矢印a方向に回転す
ると、該ガイドローラ6に軸支された加圧コロ7は、ポ
ンプベース5の記録ヘッド1側(上流側)のチューブ固
定溝47と一体に形成されたコロガイド部65に接触す
る。この状態は図3中の位置Zで示されている。この
時、加圧コロ7は、コロガイド部65にガイド(案内)
されて、矢印b方向に従動回転(自転)しながら矢印f
方向に移動し、加圧コロ7がチューブ3を押圧している
状態の位置まで移動する。
【0036】そして、ガイドローラ6がさらに矢印a方
向に回転すると、加圧コロ7は、矢印b方向に従動回転
(自転)しながらチューブ3を押圧し、図3中の位置X
まで移動する間に、該チューブ3を押圧して押圧部のチ
ューブ内側空間が零になるまで押し潰す。前記加圧コロ
7が位置Zから位置Xに移動(公転)する際には、加圧
コロ7は、チューブ3を押圧変形させながらコロガイド
65に案内され、圧縮バネ41(図5)を圧縮する方向
(矢印f方向)に移動して行く。このため、前記位置Z
から位置Xの間に、チューブポンプ4の駆動トルクが上
昇していく。
【0037】前記チューブ固定溝47は、前記コロガイ
ド部65の近辺で溝幅が大きくなる形状をしている。こ
れは、加圧コロ7がチューブ3に接触し始めるポイント
において、加圧コロ7により潰されたチューブ3の反力
が加圧コロ7側へ伝達されることを防止するためであ
る。つまり、図4に示すように、チューブ固定溝47の
コロガイド部65近傍での溝幅jは、チューブ3が加圧
コロ7によって押圧された時の幅iよりも大きくなって
いる。ただし、コロガイド部65は加圧コロ7を案内す
る機能を有することから、前記コロガイド部65近傍で
の溝幅jは、加圧コロ7が固定溝47内へ落ち込まない
ように、該加圧コロ7の厚さ(幅)より狭くなってい
る。
【0038】ガイドローラ6の回転に伴って加圧コロ7
が位置Xからさらに矢印a方向に回転(公転)すると、
加圧コロ7はチューブ3を押し潰した状態で矢印b方向
に従動的に回転(自転)しながら移動する。そして図3
中の位置Yで一時停止する。この時、記録手段(記録ヘ
ッド)1の吐出口52には、位置Xから位置Yの間に加
圧コロ7によって押し潰されたチューブ3内の体積変化
により負圧が発生し、記録ヘッド1からインクを吸引す
る吸引動作が行なわれる。吸引動作が終了し、ガイドロ
ーラ6がさらに矢印a方向に回転すると、加圧コロ7は
下流側(廃インク処理部材11側)のコロガイド部66
に沿って徐々にチューブ3より離れていく。この時の加
圧コロ7の動きは、前述したチューブ3に接触する時と
実質上逆の動きとなり、加圧コロ7はチューブ3を押圧
した状態から解放される。この時には、加圧コロ7がチ
ューブ7の押圧状態から解放されるので、チューブポン
プ4の駆動トルクが瞬間的に低下する現象が発生する。
【0039】以上説明した負圧吸引動作によって記録ヘ
ッド1の吐出口52からインクが吸引され、吸引された
インクはチューブ3を通して順次廃インク処理部材11
へ送り出され、該廃インク処理部材11に貯留される。
また、以上説明した一連の動作は、図6に示すように、
ガイドローラ6に設けられたセンサー用突起67がポン
プベース5に配設されたセンサー68を通過することに
より検知され、この検知結果に基づいて加圧コロ7の位
置決めが行なわれる。
【0040】そこで、複数の加圧コロ7が対応する複数
のチューブ3を押圧する時のタイミングおよび/または
複数の加圧コロ7が対応するチューブ3を押圧した状態
から解放される時のタイミングを、各チューブ3ごとに
異ならせるように構成されている。次に、複数の加圧コ
ロ7(7a 、7b 、7c 、7d )がそれぞれのチューブ
3を押圧する時、並びに押圧状態から解放される時のタ
イミングを異ならせる構成について説明する。
【0041】図5に示す第1実施例においては、加圧コ
ロ7を軸支するためのコロ軸受手段80のストッパー部
(縦軸40のストッパー部)すなわちE型止め輪43か
ら加圧コロ7の軸38の軸受中心までの距離は、各加圧
コロ7a 、7b 、7c 、7dごとに異なる値、すなわ
ち、ha <hb <hc <hd に設定されている。なお、
本実施例では、各加圧コロ7a 〜7d の外径は全て等し
い値に設定されている。このため、各加圧コロ7のコロ
軸受手段80における前記ストッパー部から加圧コロ7
の先端までの距離Hも加圧コロ7ごとに異なっている。
すなわち、本実施例では、図5に示すように、各加圧コ
ロ7a 、7b 、7c 、7d に対して、ストッパー部から
加圧コロ先端までの距離がHa <Hb <Hc <Hd とな
る。
【0042】図7は上記複数の加圧コロ7がコロガイド
部65に進入する時のそれぞれの動作タイミングを示す
模式的部分拡大図である。図7において、各チューブ3
の肉厚をtとすると、加圧コロ7がチューブ3を押圧し
て該チューブの内側の体積を零にするためには、加圧コ
ロ7とコロガイド部65との隙間を2t以下にする必要
がある。また、チューブ3が肉厚の2倍以下に押し潰さ
れることから、加圧コロ7に対して急激な反力が作用す
る。
【0043】図7において、線Da 、Db 、Dc 、Dd
は、複数の加圧コロ7a 、7b 、7c 、7d が矢印a方
向に移動する時の各加圧コロの先端部の軌跡を示し、点
a 、Eb 、Ec 、Ed は、各軌跡Da 、Db 、Dc
d と前述のコロガイド部65から隙間2tをおいた線
(軌跡)Fとの交点を示す。これらの交点Ea 、Eb
c 、Ed で示されるように、加圧コロ7a 、7b 、7
c 、7d がチューブ3から反力を受ける時のタイミング
(最大の反力を受け始める時のタイミング)は、加圧コ
ロ7ごとに異なっている。このため、各加圧コロ7a
d がチューブ3から反力を受けることにより発生する
ポンプ駆動トルクの増加の仕方も、各加圧コロ7a 〜7
d ごとに分散されることになる。
【0044】また、各加圧コロ7a 〜7d がチューブ3
を押圧した状態から解放されるタイミング(ポイント)
も同様に加圧コロごとに異なっており、そのため、チュ
ーブ押圧解除時に発生するポンプ駆動トルクの変動も分
散させることができる。こうして、トルク変動のピーク
ポイントがチューブ3ごとに異なる(ズラされる)の
で、トルク変動のピークポイントが同じである場合より
も、駆動モーターに掛かる最大負荷トルクを大幅に低く
抑えることが可能となる。さらに、ポンプ駆動トルクが
最大になるまでのトルク変化も徐々に行わせることが可
能となる。
【0045】なお、全ての記録ヘッド1において吐出口
52に作用する吸引強さを同じにするため、キャップ2
から加圧コロ7がチューブ3を押圧変形させてポンプ動
作を開始するポイント(図7中の交点Ea 〜Ed )まで
の距離は、全てのチューブ3で同じ距離になるように設
定されている。
【0046】以上説明した実施例によれば、複数の記録
ヘッド1の吐出口52に通じる複数のチューブ3を加圧
コロ7で押し潰し変形させることにより、各記録ヘッド
1からインクを吸引するに際し、加圧コロ7が各チュー
ブ3を押圧する時のタイミングおよび加圧コロ7が各チ
ューブ3を押圧した状態から解放される時のタイミング
を各チューブ3ごとに変える(ズラす)構成としたの
で、複数のチューブ3で複数の記録ヘッド1の吐出口に
対して吸引または加圧を行なう場合でも、加圧コロ7が
チューブ3を押圧する瞬間および加圧コロ7がチューブ
3を押圧状態から解放する瞬間における負荷トルクの変
動を分散させることで、回復用チューブポンプ4を駆動
する駆動源の小型軽量化および脱調防止を図ることがで
き、チューブポンプ4の駆動源を紙送り駆動源やキャリ
ッジ駆動源と共用することが可能となり、記録装置の小
型軽量化およびコストダウンを図ることが可能となっ
た。
【0047】なお、前述の実施例では、各加圧コロ7が
チューブ3を押圧する時のタイミングおよび押圧状態か
ら解放される時のタイミングをズラす方法として、コロ
軸受手段80におけるストッパー部から加圧コロ7a
d の軸38の軸受中心までの距離ha 〜hd を変える
方法を採用したが、これに代えて、図8の第2実施例で
示すように、複数の加圧コロ7a 、7b およびそれらの
コロ軸受手段80を同一寸法とし、これらを支持するガ
イドローラ6の突き当て部の形状を各加圧コロ7a 、7
b ごとに変える構成にしてもよい。図8に示すように、
加圧コロ7a 側の突き当て部を距離Gだけ長くすること
により、該加圧コロ7a の先端部までの距離Ha を加圧
コロ7b の先端部までの距離Hb よりGだけ短くするこ
とができる。すなわち、Hb =Ha +Gのような関係を
保ちながら前述の実施例と同様の作用効果を達成するこ
とができる。
【0048】また、図9の第3実施例で示すように、各
加圧コロ7a 、7b についてガイドローラ6の突き当て
部およびコロ軸受手段80の寸法形状を同じにして、加
圧コロ7a 、7b の外径を変えることによっても、前述
の実施例と同様の作用効果を達成することができる。す
なわち、図9に示すように、加圧コロ7a の半径をJa
とし、加圧コロ7b の半径をJb とし、Jb −Ja =G
とすれば、図8の実施例の場合と同様にHb =Ha +G
の関係を保ちながら、同様の作用効果を達成することが
できる。
【0049】さらに、加圧コロ7a 、7b 、7c 、7d
とそれらのコロ軸受手段80とガイドローラ6の突き当
て部の形状を同一にし、図10の第4実施例で示すよう
に、ポンプベース5の円弧状の48の中心からコロガ
イド部65(またはコロガイド部66)までの距離
a 、mb 、mc 、md を変えることによっても、前述
の各実施例の場合と同様の作用効果を達成することがで
きる。すなわち、図10に示すように、加圧コロ7a
対するコロガイド部を65a 、加圧コロ7b に対するコ
ロガイド部を65b 、加圧コロ7c に対するコロガイド
部を65c 、加圧コロ7d に対するコロガイド部を65
d とする。そして、円弧状の48の中心から、各コロ
ガイド部65a 、65b 、65c 、65d までの距離を
それぞれma、mb 、mc 、md とし、例えばma <m
b <mc <md の関係となるようにコロガイド部65を
形成することにより各加圧コロ7a 、7b 、7c 、7d
がチューブ3を押圧する時のタイミングを異ならせる
(ズラす)ことができる。
【0050】なお、図11の参考例に示すように、コロ
ガイド部65は各加圧コロ7a 〜7d とも同一寸法形状
にし、各加圧コロ7a 〜7d の相対位置をズラすことに
よっても、前述の各実施例の場合と同様の作用効果を達
成することができる。すなわち、図11に示すように、
ガイドローラ6の軸35の中心から各加圧コロ7a 〜7
d の先端までの距離が同一寸法(寸法N)になり、かつ
各加圧コロ7a 、7b、7c 、7d の回転中心(軸38
の中心)Ka 、Kb 、Kc 、Kd が所定の相対位置関係
でズレている。このような構成によっても、各加圧コロ
a 〜7d がチューブ3を押圧する時のタイミングを異
ならせる(ズラす)ことができる。
【0051】なお、前述の実施例では、異なる色のイン
クで記録する複数個の記録手段1を用いるインクジェッ
ト記録装置を例に挙げて説明したが、本発明は、複数の
記録手段および複数のインク吸引用のチューブを備えた
インクジェット記録装置であれば、同一色彩で濃度の異
なるインクで記録する複数の記録手段を用いる階調記録
用のインクジェット記録装置など、その他の装置に対し
ても同様に適用することができ、同様の作用効果を達成
し得るものである。
【0052】また、前述の実施例では、記録手段1をキ
ャリッジ24に搭載するシリアルタイプの記録装置を例
に挙げて説明したが、本発明は、被記録材12の幅方向
の全域または一部をカバーする長さのライン型記録手段
を用い、副走査だけで記録するラインタイプの記録装置
においても、同様に適用することができ、同様の効果が
得られるものである。さらに、記録手段1としては、イ
ンク吐出部(記録ヘッド)とインクタンク部を一体化し
たカートリッジタイプのものの他、インク吐出部(記録
ヘッド部)とインクタンク部を別体としこれらをインク
供給チューブ等で接続する構成のものなど、記録手段の
構成がどのようなものであっても、同様に適用すること
ができ、同様の効果を達成し得るものである。
【0053】なお、本発明は、インクジェット記録装置
であれば、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を
用いる記録手段(記録ヘッド)を使用するものに適用で
きるが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出
する方式のインクジェット記録装置において優れた効果
をもたらすものである。かかる方式によれば、記録の高
密度化、高精細化が達成できるからである。
【0054】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうのが好ましい。この方式は、所謂オンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録手段(記録ヘッド)の熱作用面に膜
沸騰させて、結果的にこの駆動信号に一対一対応し液体
(インク)内の気泡を形成出来るので有効である。
【0055】この気泡の成長、収縮により吐出用開口を
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性
に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4
463359号明細書、同第4345262号明細書に
記載されているようなものが適している。尚、上記熱作
用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第43131
24号明細書に記載されている条件を採用すると、更に
優れた記録を行なうことができる。
【0056】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他
に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示
する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4
459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれる
ものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた
構成としても本発明は有効である。すなわち、記録ヘッ
ドの形態がどのようなものであっても、本発明によれ
ば、記録を確実に効率よく行なうことができるようにな
るからである。
【0057】さらに、記録装置が記録できる被記録材
(記録媒体)の最大幅に対応した長さを有するフルライ
ンタイプの記録ヘッドに対しても、本発明は有効に適用
できる。そのような記録ヘッドとしては、複数記録ヘッ
ドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体
的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれ
でもよい。加えて、上例のようなシリアルタイプのもの
でも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装置
本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や装
置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチッ
プタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体
的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記
録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0058】また、本発明に記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できる
ので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、
記録ヘッドに対しての、キャッピング手段、クリーニン
グ手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは
別の加熱素子或はこれらの組み合わせによる予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを行なう
ことも安定した記録を行なうために有効である。
【0059】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば、単色のインクに対応して1個
のみが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複
数のインクに対応して複数個数設けられるものであって
もよい。すなわち、例えば、記録装置の記録モードとし
ては、黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、
記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせに
よるか、いずれでもよいが、異なる色の複色カラー又
は、混色によるフルカラーの少なくとも一つを備えた装
置にも本発明は極めて有効である。
【0060】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するもの、あるいは、インクジェット方式で
は、インク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度
調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように
温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付
与時にインクが液状をなすものであればよい。加えて、
積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態か
ら液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめ
ることで防止するか、または、インクの蒸発防止を目的
として放置状態で固化するインクを用いるかして、いず
れにしても、熱エネルギーの記録信号に応じた付与によ
ってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、
記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等
のような、熱エネルギーによって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。
【0061】このような場合のインクは、特開昭54−
56847号公報あるいは特開昭60−71260号公
報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔
に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変
換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明
においては、上述した各インクに対して最も有効なもの
は、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0062】さらに加えて、本発明によるインクジェッ
ト記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理
機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ
等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有す
るファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよ
い。
【0063】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、請求項
1に係るインクジェット記録装置によれば、吐出口から
インクを吐出して被記録材に記録を行なう記録ヘッドの
複数と、該複数の記録ヘッドの吐出口にそれぞれ通じる
複数のチューブを複数の加圧コロでそれぞれ押圧して変
形させることにより前記吐出口に対して吸引または加圧
を行なう複数の回復用チューブポンプと、を有し、前記
各加圧コロは回転可能なガイドローラに回転可能にかつ
半径方向外向きにバネ付勢された状態で取り付けられ、
前記各チューブは前記ガイドローラと同心の円弧状の溝
内に装着され、前記ガイドローラの回転中心から前記各
加圧コロの軸心までの距離を異ならせることにより、
記各加圧コロが前記各チューブを押圧する瞬間のタイミ
ングおよび/または前記各加圧コロが前記各チューブを
押圧した状態から開放される瞬間のタイミングをチュー
ブごとにずらす構成としたので、複数のチューブで複数
の記録ヘッドの吐出口に対して吸引または加圧を行なう
場合でも、加圧コロがチューブを押圧する瞬間および加
圧コロがチューブを押圧状態から解放する瞬間における
負荷トルクの変動を分散させることで、回復用チューブ
ポンプを駆動する駆動源の小型軽量化および脱調防止を
図ることができるインクジェット記録装置が提供され
る。請求項2に係るインクジェット記録装置によれば、
吐出口からインクを吐出して被記録材に記録を行なう記
録ヘッドの複数と、該複数の記録ヘッドの吐出口にそれ
ぞれ通じる複数のチューブを複数の加圧コロでそれぞれ
押圧して変形させることにより前記吐出口に対して吸引
または加圧を行なう複数の回復用チューブポンプと、を
有し、前記各加圧コロは回転可能なガイドローラに回転
可能にかつ半径方向外向きにバネ付勢された状態で取り
付けられ、前記各チューブは前記ガイドローラと同心の
円弧状の溝内に装着され、前記ガイドローラの前記各加
圧コロを支持する部位の形状を異ならせて前記ガイドロ
ーラの回転中心から前記各加圧コロの先端部までの距離
を異ならせることにより、前記各加圧コロが前記各チュ
ーブを押圧する瞬間のタイミングおよび/または前記各
加圧コロが前記各チューブを押圧した状態から開放され
る瞬間のタイミングをチューブごとにずらす構成 とした
ので、 複数のチューブで複数の記録ヘッドの吐出口に対
して吸引または加圧を行なう場合でも、加圧コロがチュ
ーブを押圧する瞬間および加圧コロがチューブを押圧状
態から解放する瞬間における負荷トルクの変動を分散さ
せることで、回復用チューブポンプを駆動する駆動源の
小型軽量化および脱調防止を図ることができるインクジ
ェット記録装置が提供される。 請求項3に係るインクジ
ェット記録装置によれば、吐出口からインクを吐出して
被記録材に記録を行なう記録ヘッドの複数と、該複数の
記録ヘッドの吐出口にそれぞれ通じる複数のチューブを
複数の加圧コロでそれぞれ押圧して変形させることによ
り前記吐出口に対して吸引または加圧を行なう複数の回
復用チューブポンプと、を有し、前記各加圧コロは回転
可能なガイドローラに回転可能にかつ半径方向外向きに
バネ付勢された状態で取り付けられ、前記各チューブは
前記ガイドローラと同心の円弧状の溝内に装着され、前
記各加圧コロの外径を異ならせて前記ガイドローラの回
転中心から前記各加圧コロの先端部までの距離を異なら
せることにより、前記各加圧コロが前記各チューブを押
圧する瞬間のタイミングおよび/または前記各加圧コロ
が前記各チューブを押圧した状態から開放される瞬間の
タイミングをチューブごとにずらす構成としたので、
数のチューブで複数の記録ヘッドの吐出口に対して吸引
または加圧を行なう場合でも、加圧コロがチューブを押
圧する瞬間および加圧コロがチューブを押圧状態から解
放する瞬間における負荷トルクの変動を分散させること
で、回復用チューブポンプを駆動する駆動源の小型軽量
化および脱調防止を図ることができるインクジェット記
録装置が提供される。 請求項4に係るインクジェット記
録装置によれば、吐出口からインクを吐出して被記録材
に記録を行なう記録ヘッドの複数と、該複数の記録ヘッ
ドの吐出口にそれぞれ通じる複数のチューブを複数の加
圧コロでそれぞれ押圧して変形させることにより前記吐
出口に対して吸引または加圧を行なう複数の回復用チュ
ーブポンプと、を有し、前記各加圧コロは回転可能なガ
イドローラに回転可能にかつ半径方向外向きにバネ付勢
された状態で取り付けられ、前記各チューブは前記ガイ
ドローラと同心の円弧状の溝内に装着され、前記円弧状
の溝の入口および/また は出口の部位に各加圧コロが接
触するコロガイド部を設け、前記円弧状の溝の中心から
前記各加圧コロに対する各コロガイド部までの距離を異
ならせることにより、前記各加圧コロが前記各チューブ
を押圧する瞬間のタイミングおよび/または前記各加圧
コロが前記各チューブを押圧した状態から開放される瞬
間のタイミングをチューブごとにずらす構成としたの
で、 複数のチューブで複数の記録ヘッドの吐出口に対し
て吸引または加圧を行なう場合でも、加圧コロがチュー
ブを押圧する瞬間および加圧コロがチューブを押圧状態
から解放する瞬間における負荷トルクの変動を分散させ
ることで、回復用チューブポンプを駆動する駆動源の小
型軽量化および脱調防止を図ることができるインクジェ
ット記録装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用するのに好適なインクジェット記
録装置の要部構成を示す模式的斜視図である。
【図2】図1中の記録手段のインク吐出部の構造を模式
的に示す部分斜視図である。
【図3】本発明を適用したインクジェット記録装置の
ューブポンプの第1実施例の構成を示す縦断面図であ
る。
【図4】図3中の線4−4から見たチューブポンプの下
面図である。
【図5】図3中の線5−5から見たチューブポンプの部
分正面図である。
【図6】図3のチューブポンプの動作を説明するための
模式的一部破断側面図である。
【図7】本発明を適用したインクジェット記録装置の
ューブポンプにおける加圧コロのチューブ押圧動作の詳
細を示す模式的説明図である。
【図8】本発明を適用したインクジェット記録装置の
ューブポンプの第2実施例の要部構成を示す部分正面図
である。
【図9】本発明を適用したインクジェット記録装置の
ューブポンプの第3実施例の要部構成を示す部分正面図
である。
【図10】本発明を適用したインクジェット記録装置の
チューブポンプの第4実施例の要部構成を示す部分拡大
説明図である。
【図11】本発明に関連した参考例としてのチューブポ
ンプの要部構成を示す部分拡大説明図である。
【図12】吸引回復用のチューブポンプのチューブ押圧
開始時の状態を示す模式的側面図である。
【図13】吸引回復用のチューブポンプのチューブ押圧
終了時の状態を示す模式的側面図である。
【符号の説明】
1 記録手段(記録ヘッド) 2 キャップ 3 チューブ 4 チューブポンプ 5 ポンプベース 6 ガイドローラ 7 加圧コロ 11 廃インク処理部材 12 被記録材 16 搬送ローラ 18 搬送モーター 19 プラテン 20 排紙ローラ 23 ガイドレール 24 キャリッジ 26 キャリッジモーター 30 回復装置 31 駆動ギヤ 32 被動ギヤ 35 軸(ガイドローラ) 38 軸(加圧コロ) 39 コロ軸受 40 縦軸(コロ軸受手段) 41 圧縮バネ 42 嵌合孔(縦軸) 43 E型止め輪(ストッパー部) 44 位置決めピン 46 装置本体のベース 47 チューブ固定溝 48 円弧状の溝 49 ポンプ駆動軸 51 吐出口形成面 52 吐出口 55 電気熱変換体 65 コロガイド部 66 コロガイド部 68 センサー 80 コロ軸受手段 A 被記録材搬送方向 a ガイドローラの回転方向 b 加圧コロの回転方向 E 加圧コロがチューブを押し潰すポイント H コロ軸受手段における加圧コロ先端までの距離 m コロガイド部のガイドローラ中心からの距離 K 加圧コロの回転中心

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吐出口からインクを吐出して被記録材に
    記録を行なう記録ヘッドの複数と、該複数の記録ヘッド
    の吐出口にそれぞれ通じる複数のチューブを複数の加圧
    コロでそれぞれ押圧して変形させることにより前記吐出
    口に対して吸引または加圧を行なう複数の回復用チュー
    ブポンプと、を有し、 前記各加圧コロは回転可能なガイドローラに回転可能に
    かつ半径方向外向きにバネ付勢された状態で取り付けら
    れ、前記各チューブは前記ガイドローラと同心の円弧状
    の溝内に装着され、前記ガイドローラの回転中心から前
    記各加圧コロの軸心までの距離を異ならせることによ
    り、前記各加圧コロが前記各チューブを押圧する瞬間の
    タイミングおよび/または前記各加圧コロが前記各チュ
    ーブを押圧した状態から開放される瞬間のタイミングを
    チューブごとにずらすことを特徴とするインクジェット
    記録装置。
  2. 【請求項2】 吐出口からインクを吐出して被記録材に
    記録を行なう記録ヘッドの複数と、該複数の記録ヘッド
    の吐出口にそれぞれ通じる複数のチューブを複数の加圧
    コロでそれぞれ押圧して変形させることにより前記吐出
    口に対して吸引または加圧を行なう複数の回復用チュー
    ブポンプと、を有し、 前記各加圧コロは回転可能なガイドローラに回転可能に
    かつ半径方向外向きにバネ付勢された状態で取り付けら
    れ、前記各チューブは前記ガイドローラと同心の円弧状
    の溝内に装着され、前記ガイドローラの前記各加圧コロ
    を支持する部位の形状を異ならせて前記ガイドローラの
    回転中心から前記各加圧コロの先端部までの距離を異な
    らせることにより、前記各加圧コロが前記各チューブを
    押圧する瞬間のタイミングおよび/または前記各加圧コ
    ロが前記各チューブを押圧した状態から開放される瞬間
    のタイミングをチューブごとにずらすことを特徴とする
    インクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 吐出口からインクを吐出して被記録材に
    記録を行なう記録ヘッドの複数と、該複数の記録ヘッド
    の吐出口にそれぞれ通じる複数のチューブを複数の加圧
    コロでそれぞれ押圧して変形させることにより前記吐出
    口に対して吸引または加圧を行なう複数の回復用チュー
    ブポンプと、を有し、 前記各加圧コロは回転可能なガイドローラに回転可能に
    かつ半径方向外向きにバネ付勢された状態で取り付けら
    れ、前記各チューブは前記ガイドローラと同心の円弧状
    の溝内に装着され、前記各加圧コロの外径を異ならせて
    前記ガイドローラの回転中心から前記各加圧コロの先端
    部までの距離を異ならせることにより、前記各加圧コロ
    が前記各チューブを押圧する瞬間のタイミングおよび/
    または前記各加圧コロが前記各チューブを押圧した状態
    から開放される瞬間のタイミングをチューブごとにずら
    すことを特徴とするインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 吐出口からインクを吐出して被記録材に
    記録を行なう記録ヘッドの複数と、該複数の記録ヘッド
    の吐出口にそれぞれ通じる複数のチューブを複数の加圧
    コロでそれぞれ押圧して変形させることにより前記吐出
    口に対して吸引または加圧を行なう複数の回復用チュー
    ブポンプと、を有し、 前記各加圧コロは回転可能なガイドローラに回転可能に
    かつ半径方向外向きにバネ付勢された状態で取り付けら
    れ、前記各チューブは前記ガイドローラと同心の円弧状
    の溝内に装着され、前記円弧状の溝の入口および/また
    は出口の部位に各加圧コロが接触するコロガイド部を設
    け、前記円弧状の溝の中心から前記各加圧コロに対する
    各コロガイド部までの距離を異ならせることにより、前
    記各加圧コロが前記各チューブを押圧する瞬間のタイミ
    ングおよび/または前記各加圧コロが前記各チューブを
    押圧した状態から開放される瞬間のタイミングをチュー
    ブごとにずらすことを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  5. 【請求項5】 前記記録ヘッドが、インクを吐出するた
    めに利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を
    備えているインクジェット記録ヘッドであることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット
    記録装置。
  6. 【請求項6】 前記記録ヘッドが、前記電気熱変換体が
    発生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰を利
    用して、吐出口よりインクを吐出させることを特徴とす
    る請求項5に記載のインクジェット記録装置。
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