JPH0657778A - 地下水による構造物の浮き上がり防止システム - Google Patents

地下水による構造物の浮き上がり防止システム

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JPH0657778A
JPH0657778A JP12088992A JP12088992A JPH0657778A JP H0657778 A JPH0657778 A JP H0657778A JP 12088992 A JP12088992 A JP 12088992A JP 12088992 A JP12088992 A JP 12088992A JP H0657778 A JPH0657778 A JP H0657778A
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JP
Japan
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groundwater
well
drain
level
water level
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Application number
JP12088992A
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English (en)
Inventor
Noriji Miyake
紀治 三宅
Nobuaki Kosaka
信章 高坂
Masaru Amano
賢 天野
Katsuyuki Tamaoki
克之 玉置
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Publication date
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Publication of JPH0657778A publication Critical patent/JPH0657778A/ja
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  • Underground Structures, Protecting, Testing And Restoring Foundations (AREA)
  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 危険水位以下まで構造物直下の地下水の排水
を行うことにより、構造物の浮力による被害を確実に防
止することができる地下水による構造物の浮き上がり防
止システムを提供することを目的としている。 【構成】 地盤中に少なくとも一部が埋設された構造物
の底部に地下水が溜まり、その地下水の浮力により前記
構造物が浮き上がるのを防止するシステムである。構造
物の底部には、底部直下に溜まる地下水を内部に導くド
レーン若しくは井戸が配設されている。また、底部直下
には、地下水の所定水位を感知する地下水感知センサー
が配設されている。また、地下水感知センサーの指示に
より、自動排水手段が、危険水位以下となるまで構造物
直下の地下水を排水する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地盤中に少なくとも一
部が埋設された構造物の底部に地下水が溜まり、その地
下水の浮力により前記構造物が浮き上がるのを防止する
システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、埋立地盤や、ウォーターフロント
(水際)領域での構造物の構築の開発が活発になるにつ
れて、地盤内部の地下水が構造物へ及ぼす影響、すなわ
ち地盤中に埋設された構造物の埋設部の底部に地下水の
浮力が加わり、それにより構造物が浮き上がってしまう
という問題が多く発生してきた。
【0003】この地下水による構造物の浮き上がり防止
対策として、例えば、構造物直下の地下水による浮力に
対抗し得る構造物の総重量を増加させる方法や、構造物
の底部に地盤深く永久アンカーを打ち込み、地下水の浮
力に対抗する方法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た2例の方法は、設計段階において地下水が地面中の所
定の水位(以下、設計水位という。)まで達した場合に
構造物の浮き上がりを防止する方法であり、地下水が前
記設計水位以上、極端に言えば地盤上まで地下水が発生
した場合には、上述した方法では構造物の浮き上がりを
防止することができない。
【0005】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、危険水位以下まで構造物直下の地下水の排水を行う
ことにより、構造物の浮力による被害を確実に防止する
ことができる地下水による構造物の浮き上がり防止シス
テムを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
地下水による構造物の浮き上がり防止システムは、地盤
中に少なくとも一部が埋設された構造物の底部に地下水
が溜まり、その地下水の浮力により前記構造物が浮き上
がるのを防止するシステムであって、構造物の底部に配
設されて底部直下に溜まる地下水を内部に導くドレーン
若しくは井戸と、底部直下における地下水の所定水位を
感知する地下水感知センサーと、地下水感知センサーの
指示により、ドレーン若しくは井戸内の地下水を、地下
水位が危険水位以下となるまで構造物外部に排水する自
動排水手段とを具備したことを特徴とするものである。
【0007】また、本発明の請求項2記載の地下水によ
る構造物の浮き上がり防止システムは、地盤中に少なく
とも一部が埋設された構造物の底部に地下水が溜まり、
その地下水の浮力による前記構造物の浮き上がりを防止
するシステムであって、構造物の内部から底部直下の地
盤にわたって鉛直配置され、かつ上部に設けられた地下
水流出口の位置を、想定される地下水の最大水位と同一
レベルに設定した井戸と、井戸の地下水流出口から流れ
出た地下水を構造物外部に排水する自動排水手段とを具
備したことを特徴とするものである。
【0008】また、本発明の請求項3記載の地下水によ
る構造物の浮き上がり防止システムは、不透水層上にあ
る地盤中に少なくとも一部が埋設された構造物の底部直
下に地下水が溜まり、その地下水の浮力により前記構造
物が浮き上がるのを防止するシステムであって、構造物
の底部に沿って配設されて底部直下に溜まる地下水を内
部に導くドレーンと、下部側を前記不透水層より下方の
地下水還元層まで埋設して底部直下の地盤に配設された
地下水還元用井戸と、底部直下における地下水の所定水
位を感知する地下水感知センサーと、地下水感知センサ
ーの指示により、ドレーン内の地下水を、地下水位が危
険水位以下となるまで地下水還元用井戸を介して地下水
還元層まで排水する自動排水手段とを具備したことを特
徴とするものである。
【0009】
【作用】本発明の請求項1記載の地下水による構造物の
浮き上がり防止システムによれば、底部直下に地下水が
溜まるとドレーン若しくは井戸内部に地下水が導かれて
いく。一方、地下水感知センサーが所定の水位に達した
底部直下の地下水を感知すると、自動排水手段により、
地下水位が危険水位以下となるまでドレーン若しくは井
戸内部の地下水が構造物外部に排水されていく。これに
より、想定した地下水の設計水位より大きく上回り、地
盤内に地下水が危険水位まで達するおそれがある場合で
あっても、自動的に危険水位以下まで地下水の排水が自
動的に行われ、地下水による構造物の浮力による被害が
確実に防止される。
【0010】請求項2記載の地下水による構造物の浮き
上がり防止システムによれば、構造物(底部)周囲の地
下水の上昇とともに井戸内部の地下水が上昇していく。
そして、地下水流出口まで上昇して井戸から流れ出た地
下水は、自動排水手段により構造物外部に排水されてい
く。これにより、想定される地下水の最大水位と同一レ
ベルに設定された井戸の地下水流出口から地下水の排水
が行われ、地盤内に地下水が危険水位まで達するおそれ
がなく、地下水による構造物の浮力による被害が確実に
防止される。また、構造物直下の地下水の水位をセンサ
ー等で感知しなくても、地下水が危険水位とならずに自
動的に排水が行われ、簡素化されたシステムとなる。請
求項3記載の地下水による構造物の浮き上がり防止シス
テムによれば、底部直下全体に溜まる地下水がドレーン
に導かれていく。一方、地下水感知センサーが所定の水
位に達した地下水を感知すると、自動排水手段により、
地下水位が危険水位以下となるまでドレーン内の地下水
が地下水還元用井戸を介して地下水還元層に排水されて
いく。
【0011】これにより、想定した地下水の設計水位よ
り大きく上回り、地盤内に地下水が危険水位まで達する
おそれがある場合であっても、危険水位以下まで地下水
の排水が自動的に行われ、地下水による構造物の浮力に
よる被害が確実に防止される。また、構造物直下に地下
水が溜まらない地下水還元層まで地下水が還元されるの
で、環境保全に有効なシステムとなる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の地下水による構造物の浮き上
がり防止システムの実施例について、第1図から第6図
を参照して説明する。なお、図1から図4に示すもの
は、地盤中の地下水を構造物外部に排水するシステムの
実施例を示すものであり、図5に示すものは、不透水層
を有する地盤中の地下水を、不透水層より下方の地下水
還元層に排水するシステムの実施例を示すものである。
【0013】図1及び図2に示すものは、本発明の第1
の実施例を示すものである。図中符号1は、地盤G中に
埋設された構造物2の底部3に沿って配設され、底部直
下に溜まる地下水を内部に導くドレーンである。このド
レーン1は、パイプやU字溝、V字溝等により構成され
ている。そして、底部3の中央位置に地下水溜め部4が
設けられている。そして、ドレーン1内部に導かれた地
下水が地下水溜め部4に流れていくと、そこに地下水が
集水される。そして、地下水溜め部4内には、排水ポン
プ5が配設されている。この排水ポンプ5が作動する
と、地下水溜め部4に溜まっている地下水が排水ダクト
6を介して構造物2外部に排水されるようになってい
る。
【0014】また、底部3直下の地盤Gあるいはドレー
ン1ないし地下水溜め部4には、地下水圧力センサー7
が埋設されている。この地下水圧力センサー7は、底部
3直下に溜まる地下水の水位変化を圧力値として感知
し、その圧力変化(水位変化)データーを常時コントロ
ーラー8に送信する。そして、コントローラー8は、地
下水圧力センサー7から所定の水位に達した地下水の圧
力変化データーを受けると、排水ポンプ5に作動信号が
送られ、この排水ポンプ5により地下水溜め部4の地下
水が排水されるようになっている。
【0015】本実施例のシステムによれば、底部3直下
に地下水が溜まるとドレーン1内部に地下水が導かれて
いく。そして、ドレーン1内に導かれた地下水はドレー
ン1と連通する地下水溜め部4に集水される。一方、地
下水圧力センサー7が、所定の水位に達した状態地下水
の圧力変化データーをコントローラー8に送信すると、
コントローラー8から排水ポンプ5に作動信号が送られ
る。排水ポンプ5の作動により地下水溜め部4に溜まっ
ている地下水が、排水ダクト6を介して構造部外部に順
次排水されいく。
【0016】従って、本実施例のシステムは、想定した
地盤内における地下水の設計水位より大きく上回り、地
盤G内の地下水が危険水位まで達するおそれがある場合
であっても、底部3直下の地盤Gに溜まる地下水がドレ
ーン1に導かれながら地下水溜め部4に一時的に集水さ
れ、一方、地下水圧力センサー7により地下水の所定の
水位に達した状態が感知されると、排水ポンプ5が作動
して地下水溜め部4の地下水を構造物2外部に排水する
ことができるので、自動的に危険水位以下までの地下水
の排水を行い、構造物の浮力による被害を確実に防止す
ることができる。また、排水ポンプ5の作動により排水
ダクト6を介して排水された地下水は、一時ピット(図
示せず)に貯水された後に、中水道などに有効利用する
ことが可能である。また、本実施例のシステムは、既存
の構造物にも施工を容易にして適用することができ、有
効に浮き上がり防止対策を施した構造物を提供すること
ができる。
【0017】図3に示すものは、本発明の第2の実施例
を示すものである。なお、図1及び図2に示したものと
同一構成部分には、同一符号を付してその説明を省略す
る。図中符号10は、底部3を連通して底部3直下の地
盤G中に配設された井戸である。この井戸10は、金属
管等からなる中空筒状体であり、地盤Gに埋設された下
端部10aは、土砂等をふるい分けて地下水のみを内部
に通過させるスクリーン部(ふるい部)とされている。
そして、井戸10内部には、スクリーン部10aを通過
して地下水が導かれていく。また、井戸10の上部に
は、地下水溜め部4へ井戸10内の地下水を流し込む流
出制御弁11が設けられている。さらに、井戸10内部
は必ずしも空洞とせずフィルター材を充てんしてもよ
い。前記流出制御弁11は、例えばボール弁等により構
成されており、自身の開閉動作により井戸10内の地下
水の流出若しくは停止動作を行うものである。そして、
この流出制御弁11は、コントローラー8から開動作信
号が送られる。
【0018】そして、底部3直下の地盤Gに埋設された
地下水圧力センサー7は、図1及び図2に示した機能と
同様に、底部3直下に溜まる地下水の水位変化を圧力値
として感知し、その圧力変化(水位変化)データーを常
時コントローラー8に送信するようになっている。ま
た、コントローラー8に、地下水圧力センサー7から所
定の水位に達した地下水の圧力変化データーが送られる
と、コントローラー8から流出制御弁11に開動作信号
が送られ、流出制御弁11から地下水溜め部4に地下水
が流れ込むようになっている。また、構造物2内部に配
設されている地下水溜め部4及び排水ポンプ5は、図1
及び図2に示したものと同一機能を有している。
【0019】本実施例のシステムによれば、底部3直下
に地下水が溜まると井戸10内部に地下水が順次導かれ
ていき、それにより井戸10内の地下水は水圧がかかっ
た状態となる。一方、地下水圧力センサー7が、所定の
水位に達した地下水の圧力変化データーをコントローラ
ー8に送信すると、コントローラー8は、流出制御弁1
1に開動作信号を送る。それにより、井戸10内の地下
水は、流出制御弁11から地下水溜め部4に流出してい
く。そして、地下水溜め部4の地下水は、排水ポンプ5
の作動により排水ダクト6を介して構造部2外部に順次
排水されいく。
【0020】従って、本実施例のシステムは、地下水が
危険水位まで達するおそれがある場合、底部3直下全体
に溜まった地下水が井戸10内に導かれていき、一方、
地下水圧力センサー7により地下水の所定の水位に達し
た状態が感知されると、コントローラー8を介して流出
制御弁11が開状態となり、井戸10内の地下水が地下
水溜め部4に流出し、さらに排水ポンプ5の作動により
構造物2外部に排水することができるので、図1及び図
2に示したシステムと同様の作用効果を得ることができ
る。
【0021】図4に示すものは、本発明の第3の実施例
を示すものである。図中符号15は、構造物2の内部か
ら底部3直下の地盤にわたって鉛直配置された中空筒状
の井戸である。この井戸15は、地盤Gに埋設された下
部側がスクリーン部(ふるい部)15aとされていると
ともに、上端部に形成された地下水流出口16が、想定
される地下水の最大水位(地下水の危険水位)Lと同一
レベルとされて配設されている。そして、地下水流出口
16の近傍には、図1ないし図3に示したものと同一機
能を有する地下水溜め部4と、排水ポンプ5とが設けら
れている。また、井戸10内にはフィルター材を充てん
しておいてもよい。
【0022】本実施例のシステムによれば、スクリーン
部15aを通過して井戸15に導かれた地下水は、構造
物2(底部3)周囲の地下水の上昇とともに井戸15内
部を上昇していく。そして、地下水流出口16まで上昇
した井戸15内の地下水は、地下水流出口16から地下
水溜め部4に自然に流れ出していく。また、地下水溜め
部4に一時的に溜められた地下水は、排水ポンプ5の作
動により排水ダクト6を介して構造物2外部に順次排水
されていく。
【0023】従って、本実施例のシステムは、構造物2
の内部から底部3直下の地盤にわたって鉛直配置され、
かつ地下水の危険水位Lと同一レベルに設定された地下
水流出口16を設けた井戸15が設けられ、井戸15内
に導かれた地下水が徐々に上昇して地下水流出口16か
ら自然に地下水溜め部4に流れ込んでいき、排水ポンプ
5の作動により排水ダクト6を介して構造物2外部に順
次排水されるので、底部3直下の地下水の水位をセンサ
ー等で感知せずとも、自動的に構造物2直下の地下水を
危険水位以下まで排水することが可能となり、システム
の簡略化が図られるとともに、地下水による構造物2の
浮力による被害を確実に防止することができる。
【0024】図5に示すものは、本発明の第4の実施例
を示すものである。本実施例は、不透水層18上にある
地盤G中に少なくとも一部が埋設された構造物2の浮き
上がりを防止するシステムである。図中符号20は、ス
クリーン部20aを不透水層18からさらに下方の地下
水還元層19に埋設した状態で鉛直配置された地下水還
元用井戸である。この地下水還元用井戸20の上端部に
は、構造物2の底部3に沿って配設されたドレーン1か
ら地下水還元用井戸20へ地下水を流れ込ませる流出制
御部21の一端が連設されている。前記流出制御部21
は、地下水流路管22a、22bと、地下水流路管22
a、22b間に連設された流出制御弁11とで構成され
ており、流出制御弁11が開状態となることによりドレ
ーン1内に導かれた地下水が、地下水流路管22a、2
2bを通過して地下水還元用井戸20に流出するように
なっている。また、流出制御弁11には、コントローラ
ー8から弁開動作信号が送られるようになっている。当
然ながら、地下水還元用井戸20へ流出させるには、ド
レーン1内の水圧より地下水還元用井戸20の水圧の方
が低くなくてはならず、もし低くない場合は圧入もあり
うる。
【0025】そして、底部3直下の地盤に埋設された地
下水圧力センサー7は、図1ないし図3に示した機能と
同様に、底部3直下に溜まる地下水の水位変化を圧力値
として感知し、その圧力変化(水位変化)データーを常
時コントローラー8に送信する。そして、コントローラ
ー8に、地下水圧力センサー7から所定の水位に達した
地下水の圧力変化データーが送信されると、コントロー
ラー8から流出制御弁11に弁開動作信号が送られ、流
出制御部21を通過して地下水還元用井戸20に地下水
が流れ込むようになっている。
【0026】本実施例のシステムによれば、不透水層1
8上に埋設された底部3直下に地下水が溜まるとドレー
ン1内部に地下水が順次導かれていき、さらにドレーン
1内部の地下水は地下水流路管22aに流れていく。一
方、底部3直下の地盤Gに埋設された地下水圧力センサ
ー7が、所定の水位に達した地下水の圧力変化データー
をコントローラー8に送信すると、コントローラー8
は、流出制御弁11に開動作信号を送り、地下水流路管
22a内の地下水は、流出制御弁11、地下水流路管2
2bを通過して地下水還元用井戸20を介して地下水還
元層19に排水されていく。
【0027】従って、本実施例のシステムは、地下水が
危険水位まで達するおそれがある場合、底部3直下全体
に溜まる地下水がドレーン1に導かれていき、一方、地
下水圧力センサー7により地下水の所定の水位に達した
状態が感知されると、コントローラー8を介して流出制
御弁11は開状態となり、地下水は地下水配管22a、
22bから地下水還元用井戸20を介して地下水還元層
19内に排水されていくので、図1ないし図3に示した
システムと同様の作用効果を得ることができる。また、
構造物2直下に地下水が溜まらない地下水還元層19ま
で地下水が還元されるので、環境保全に有効なシステム
を提供することができる。当然ながら、地下水還元用井
戸20へ流出させるには、ドレーン1内の水圧より地下
水還元用井戸20の水圧の方が低くなくてはならず、も
し低くない場合は圧入もありうる。
【0028】なお、図6に示すものは、図3に示した第
2の実施例において、地盤G中に不透水層18が存在し
ている場合、構造物2の底部側壁3aに沿って不透水層
18に達するまで止水壁25を設けることにより、底部
3直下の地下水量を低減させることが可能な実施例を示
したものである。
【0029】
【発明の効果】以上で詳細に説明したように、本発明の
請求項1記載の地下水による構造物の浮き上がり防止シ
ステムは、底部直下に地下水が溜まるとドレーン若しく
は井戸内部に地下水が導かれていき、一方、地下水感知
センサーが所定の水位に達した底部直下の地下水を感知
すると、自動排水手段により地下水位が危険水位以下と
なるまでドレーン若しくは井戸内部の地下水が構造物外
部に排水されていくため、想定した地下水の設計水位よ
り大きく上回り、地盤内に地下水が危険水位まで達する
おそれがある場合であっても、危険水位以下まで地下水
の排水を自動的に行うことができ、地下水による構造物
の浮力による被害を確実に防止することができる。
【0030】また、自動排水手段により構造物外部に排
水された地下水は、中水道などに有効に利用することが
できる。
【0031】請求項2記載の地下水による構造物の浮き
上がり防止システムによれば、構造物(底部)周囲の地
下水の上昇とともに井戸内部の地下水が上昇し、想定さ
れる地下水の最大水位と同一レベルに設定された地下水
流出口から流れ出た地下水は、自動排水手段により構造
物外部に排水されていくため、地盤内に地下水が危険水
位まで達するおそれがなく、地下水による構造物の浮力
による被害を確実に防止することができる。
【0032】また、自動排水手段により構造物外部に排
水された地下水は、中水道などに有効に利用することが
できる。
【0033】さらに、構造物直下の地下水の水位を感知
しないで、地下水を危険水位とならずに自動的に排水を
行うことができ、簡素化されたシステムを提供すること
ができる。
【0034】請求項3記載の地下水による構造物の浮き
上がり防止システムによれば、底部直下全体に溜まる地
下水がドレーンに導かれていき、一方、地下水感知セン
サーが所定の水位に達した地下水を感知すると、自動排
水手段により地下水位が危険水位以下となるまでドレー
ン内の地下水が地下水還元用井戸を介して地下水還元層
に排水されていくので、想定した地下水の設計水位より
大きく上回り、地盤内に地下水が危険水位まで達するお
それがある場合であっても、危険水位以下まで地下水の
排水を自動的に行うことができ、地下水による構造物の
浮力による被害が確実に防止される。
【0035】また、構造物直下に地下水が溜まらない地
下水還元層まで地下水が還元されるまで、環境保全に有
効なシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載に記載した本発明の第1の実施例
を示す平面断面図である。
【図2】請求項1記載に記載した本発明の第1の実施例
を示す側面断面図である。
【図3】請求項1記載に記載した本発明の第2の実施例
を示す側面断面図である。
【図4】請求項2記載に記載した本発明の実施例を示す
側面断面図である。
【図5】請求項3記載に記載した本発明の実施例を示す
側面断面図である。
【図6】請求項1記載に記載した本発明の第3の実施例
を示す側面視断面図である。
【符号の説明】
1 ドレーン 2 構造物 3 底部 4 地下水溜め部(自動排水手段) 5 排水ポンプ(自動排水手段) 7 地下水圧力センサー(地下水感知センサー) 8 コントローラー(自動排水手段) 10 井戸(請求項1に記載された井戸) 10a スクリーン部 11 流量制御弁(自動排水手段) 15 井戸(請求項2に記載された井戸) 15a スクリーン部 16 地下水流路部 18 不透水層 20 地下水還元用井戸 21 流出制御部 L 地下水の危険水位
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 玉置 克之 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地盤中に少なくとも一部が埋設された構
    造物の底部に地下水が溜まり、その地下水の浮力により
    前記構造物が浮き上がるのを防止するシステムであっ
    て、 前記構造物の底部に配設されて底部直下に溜まる地下水
    を内部に導くドレーン若しくは井戸と、 前記底部直下における地下水の所定水位を感知する地下
    水感知センサーと、 前記地下水感知センサーの指示により、前記ドレーン若
    しくは井戸内の地下水を、地下水位が危険水位以下とな
    るまで構造物外部に排水する自動排水手段とを具備した
    ことを特徴とする地下水による構造物の浮き上がり防止
    システム。
  2. 【請求項2】 地盤中に少なくとも一部が埋設された構
    造物の底部に地下水が溜まり、その地下水の浮力による
    前記構造物の浮き上がりを防止するシステムであって、 前記構造物の内部から底部直下の地盤にわたって鉛直配
    置され、かつ上部に設けられた地下水流出口の位置を、
    想定される地下水の最大水位と同一レベルに設定した井
    戸と、 前記井戸の地下水流出口から流れ出た地下水を構造物外
    部に排水する自動排水手段とを具備したことを特徴とす
    る地下水による構造物の浮き上がり防止システム。
  3. 【請求項3】 不透水層上にある地盤中に少なくとも一
    部が埋設された構造物の底部直下に地下水が溜まり、そ
    の地下水の浮力により前記構造物が浮き上がるのを防止
    するシステムであって、 前記構造物の底部に沿って配設されて底部直下に溜まる
    地下水を内部に導くドレーンと、 下部側を前記不透水層より下方の地下水還元層まで埋設
    して底部直下の地盤に配設された地下水還元用井戸と、 前記底部直下における地下水の所定水位を感知する地下
    水感知センサーと、 前記地下水感知センサーの指示により、前記ドレーン内
    の地下水を、地下水位が危険水位以下となるまで前記地
    下水還元用井戸を介して前記地下水還元層まで排水する
    自動排水手段とを具備したことを特徴とする地下水によ
    る構造物の浮き上がり防止システム。
JP12088992A 1992-05-13 1992-05-13 地下水による構造物の浮き上がり防止システム Pending JPH0657778A (ja)

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